JP3576303B2 - 脱臭剤及び脱臭部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は冷蔵庫等に使用され、冷蔵庫内の悪臭の原因となる硫化水素、硫化メチル類、有機アミン及びアンモニア等の除去又は雑菌の繁殖の防止に使用される脱臭剤及び脱臭部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷蔵庫等の中の脱臭剤として活性炭が使用されていることは公知である。しかしながら、活性炭は脱臭剤としての寿命が短く、交換の頻度が高いので、脱臭剤の長寿命化に対する要求が高くなってきていた。
【0003】
そこで、オゾンを利用した脱臭方法が提案されている(特公平5−86253、特公平5−28148)。このオゾン脱臭法は、オゾン発生器によってオゾンを発生させ、オゾンの存在下において触媒を使用して悪臭成分を接触分解させるものである。
【0004】
また、白金触媒を使用した熱分解脱臭法も提案されている。熱分解脱臭法は、吸着材に白金等の熱分解触媒を付与し、一定時間において冷蔵庫内の臭気を吸着させた後、ヒータで加熱することにより臭気物質を分解させる方法である。
【0005】
これらのオゾン脱臭法及び熱分解脱臭法は、活性炭を使用する脱臭剤と比較して脱臭能力を長く維持することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、オゾン脱臭法はオゾン発生器が必要であり、熱分解脱臭法は加熱用ヒータが必要であるので、脱臭装置の製造コストが高くなると共に、装置が大規模になるという問題点がある。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、長寿命で低コストであると共に、悪臭成分を効率的に除去することができ、抗菌性能が優れた脱臭剤及び脱臭部材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る脱臭剤は、Al2O3及びSiO2を含有し、更に、酸化ナトリウム、過酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム及びシュウ酸ナトリウムからなる群から選択された少なくとも1種のNa化合物をNa換算値で0.01乃至5.00質量%、酸化カリウム、過酸化カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、水酸化カリウム、過塩素酸カリウム、クエン酸カリウム、酢酸カリウム及びシュウ酸カリウムからなる群から選択された少なくとも1種のK化合物をK換算値で0.01乃至5.00質量%含有し、更に、80℃で1時間乾燥された後に測定された強熱減量(Ig.loss)が0.1乃至15.0質量%であることを特徴とする。
【0009】
また、SiO2の一部又は全部がSiO2/Al2O3モル比が5以上であるハイシリカゼオライトとして添加されていることが好ましい。
【0010】
更にまた、Al2O3含有量は10乃至50質量%であり、SiO2含有量は20乃至70質量%であることが好ましい。
【0011】
更にまた、マンガン酸化物をMnO換算値で5乃至30質量%、銅酸化物をCuO換算値で1乃至10質量%、マグネシウム酸化物をMgO換算値で0.01乃至5.00質量%及び銀又は銀化合物をAg換算値で0.001乃至15質量%含有していることが好ましい。
【0012】
本発明に係る脱臭部材は前記脱臭剤を担持体に被着して構成されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本願発明者等が前記課題を解決するために鋭意実験研究を重ねた結果、脱臭剤の含有成分としてAl2O3、SiO2 、Na化合物及びK化合物を使用し、これらの含有量を適正量に調整すると、脱臭性能が向上すると共に長寿命の脱臭部材を得ることができることを見い出した。また、含有成分中の結晶水(Ig.loss )量を規定し、適正量のマンガン酸化物、銅酸化物又はマグネシウム酸化物及び適正量のAgを添加すると、更に一層脱臭効率が向上する。
【0014】
本発明の脱臭剤は粉状のまま使用することができるが、ペレット状又はハニカム状等の成形体にして使用することが好適である。また、本発明においては、含有成分及び組成を適正量に規定した脱臭剤を担体に被着させることによって脱臭部材を構成することもできる。従って、本発明においては脱臭剤全質量に対する脱臭剤中の化学成分及び組成を規定するものとする。
【0015】
以下、本発明における脱臭剤に含有される化学成分及びその組成限定理由について説明する。但し、化学組成においては、試料を80℃で1時間乾燥させた後に測定した値とする。
【0016】
Na化合物(Na換算値):0.01乃至5.00質量%
Naは脱臭性能を向上させる成分である。脱臭剤中のNa化合物がNa換算値で0.01質量%未満であると、特に、硫化水素等の酸性物質に対する脱臭効果が低下する。一方、脱臭剤中のNa化合物がNa換算値で5.00質量%を超えると、触媒成分と反応して非活性な物質に変化するので、脱臭性能が低下する。従って、脱臭剤全質量に対するNa化合物はNa換算値で0.01乃至5.00質量%とする。なお、Na化合物としては、酸化ナトリウム、過酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、過塩素酸ナトリウム(以上、無機化合物)、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム(以上、有機化合物)がある。
【0017】
K化合物(K換算値):0.01乃至5.00質量%
Kは、Naと同様に、脱臭性能を向上させる成分である。脱臭剤中のK化合物がK換算値で0.01質量%未満であると、特に、硫化水素等の酸性物質に対する脱臭効果が低下する。一方、脱臭剤中のK化合物がK換算値で5.00質量%を超えると、触媒成分と反応して非活性な物質に変化するので、脱臭性能が低下する。従って、脱臭剤全質量に対するK化合物はK換算値で0.01乃至5.00質量%とする。なお、K化合物としては、酸化カリウム、過酸化カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、水酸化カリウム、過塩素酸カリウム(以上、無機化合物)、クエン酸カリウム、酢酸カリウム、シュウ酸カリウム(以上、有機化合物)がある。
【0018】
強熱減量( Ig.loss ):0.1乃至15.0質量%
強熱減量は鉱物中の結晶水の量を判断することができるものであり、この結晶水は、特に、水溶性の硫化水素及びトリメチルアミンに対する脱臭性能を向上させる効果を有する。強熱減量が0.1質量%未満であると、硫化水素及びトリメチルアミンに対する脱臭性能が低下する。一方、強熱減量が15.0質量%を超えると、成形体にした場合に必要とされる強度が低下する。従って、脱臭剤全質量に対する強熱減量(Ig.loss )は0.1乃至15.0質量%とすることが好ましい。
【0019】
なお、強熱減量(Ig.loss )とは、JIS M8853の長石分析方法に示すように、乾燥処理が施された試料を1000℃で恒量になるまで強熱したときの減量をいう。
【0020】
Al 2 O 3 :10乃至50質量%
Al2O3は成形体とした場合に必要とされる強度を確保するための成分である。脱臭剤中のAl2O3が10質量%未満であると、その効果が十分に得られないので、脱臭部材の強度が不足すると共に、粉化しやすくなる。一方、脱臭剤中のAl2O3が50質量%を超えると、脱臭効果を有する成分の含有量が相対的に低下するので、脱臭性能が低下する。従って、脱臭剤全質量に対するAl2O3含有量は10乃至50質量%とすることが好ましい。
【0021】
SiO 2 :20乃至70質量%
SiO2は脱臭性能を向上させる成分である。脱臭剤中のSiO2が20質量%未満であると、特に、硫化メチル及びトリメチルアミンに対する脱臭性能が低下する。一方、脱臭剤中のSiO2が70質量%を超えると、成形体にした場合に必要とされる強度が不足すると共に、粉化しやすくなる。従って、脱臭剤全質量に対するSiO2含有量は20乃至70質量%とすることが好ましい。
【0022】
また、このSiO2 の一部又は全部の供給源であるハイシリカゼオライトは硫化メチルに対する脱臭性能を向上させる効果がある。従って、SiO2 の一部又は全部がSiO2 /Al2O3モル比が5以上であるハイシリカゼオライトして添加されていることが望ましい。
【0023】
Mn酸化物(MnO換算値):5乃至30質量%
Mn酸化物は脱臭性能を向上させる成分であり、特に、Mn酸化物を銅酸化物と共存させることにより、脱臭性能が著しく向上する。脱臭剤中のMn酸化物がMnO換算値で5質量%未満であると、十分な脱臭効果を得ることができない。一方、Mn酸化物がMnO換算値で30質量%を超えると、成形体にした場合に必要とされる強度が低下する。従って、脱臭剤全質量に対するMn酸化物はMnO換算値で5乃至30質量%とすることが好ましい。
【0024】
銅酸化物(CuO換算値):1乃至10質量%
銅酸化物は脱臭性能及び抗菌性を向上させる成分であり、前述の如く、銅酸化物をMn酸化物と共存させることにより、脱臭性能が著しく向上する。脱臭剤中の銅酸化物がCuO換算値で1質量%未満であると、十分な脱臭及び抗菌効果を得ることができない。一方、Cu酸化物がCuO換算値で10質量%を超えると、成形体にした場合に必要とされる強度が低下し、粉化しやすくなる。従って、脱臭剤全質量に対するCu酸化物はCuO換算値で1乃至10質量%とすることが好ましい。
【0025】
Mg酸化物(MgO換算値):0.01乃至5.00質量%
Mg酸化物は抗菌性能を向上させる成分である。脱臭剤中のMg酸化物がMgO換算値で0.01質量%未満であると、十分な抗菌効果を得ることができない。一方、Mg酸化物がMgO換算値で5.00質量%を超えると、成形体にした場合に必要とされる強度が低下し、粉化しやすくなる。従って、脱臭剤全質量に対するMg酸化物はMgO換算値で0.01乃至5.00質量%とすることが好ましい。
【0026】
銀又は銀化合物(Ag換算値):0.001乃至15質量%
銀又は銀化合物はMg酸化物と同時に添加すると、両者の相互作用により、抗菌性能を向上させることができる。脱臭剤中の銀又は銀化合物がAg換算値で0.001質量%未満であると、十分な抗菌効果を得ることができない。一方、銀又は銀化合物がAg換算値で15質量%を超えると、成形体にした場合に必要とされる強度が低下し、粉化しやすくなる。従って、脱臭剤全質量に対する銀又は銀化合物はAg換算値で0.001乃至15質量%とすることが好ましい。なお、脱臭剤中のAgとして、Ag及びAg化合物の他にAg含有物がある。このAg含有物とは、ゼオライト及びヒドロキシルアパタイト等のようなイオン交換体中のイオンをAgに交換してAgを含有するようにした物質をいう。
【0027】
【実施例】
以下、本発明に係る脱臭剤の実施例についてその比較例と比較して具体的に説明する。
【0028】
先ず、脱臭剤を種々の成分で配合し、各脱臭剤についての化学組成を分析した。各化学成分の分析に際しては、前処理として試料を80℃で1時間の乾燥処理を実施した後に、下記表1に示す方法で分析した。
【0029】
【表1】
【0030】
また、強熱減量(Ig.loss )については、前述の如く、JIS M8853の長石分析方法に準じて、前記乾燥処理が施された試料を1000℃で恒量になるまで強熱したときの減量を測定した。
【0031】
次いで、各脱臭剤について、脱臭性能、圧縮強度及び抗菌性能を評価した。これらの評価方法は以下の通りである。
【0032】
脱臭性能については、ハニカム成形した脱臭剤をサンプルとして、図1に示す脱臭性能評価装置を使用して評価した。図1に示すように、エアボンベ8及び悪臭ガスボンベ7から供給されるガスは、ガス混合器6によって混合された後、その混合ガスが流量計5を介して恒温恒湿装置2内に供給されるように配置されている。恒温恒湿装置2内には、入口濃度測定器3及び出口濃度測定器4が配置され、測定器3と4との間にはサンプル1が配置されるようになっている。
【0033】
このように構成された脱臭性能評価装置において、恒温恒湿装置2内の入口濃度測定器3と出口濃度測定器4との間にサンプル1を配置し、入口濃度測定器側から混合ガスを供給して、測定器3により入口悪臭濃度Ci(ppm)を測定すると共に、測定器4により出口悪臭濃度Co(ppm)を測定した。但し、入口悪臭濃度Ciは100ppm、SV(Space Velocity;空間速度)は90000hr−1、装置2内の温度は25℃、湿度は60%とした。このSVとは、単位触媒体積に対して、単位時間に通過する悪臭気体の容積のことであり、脱臭性能の評価条件の1つであって、下記数式1によって算出することができる。
【0034】
【数1】
SV(hr−1)=処理ガス量(m3/hr)/触媒量(m3)
【0035】
本実施例においては、直径が12mmで厚さが10mmのサイズの触媒に対して、1.7リットル/分の悪臭ガスを流して、サンプル1の脱臭性能を下記数式2により算出した。
【0036】
【数2】
脱臭性能=(1−Co/Ci)×100(%)
【0037】
なお、混合ガスの悪臭源としては、CH3SH、H2S、(CH3)2S及び(CH3)3Nが含まれており、CH3SH、H2S及び(CH3)3Nについては脱臭性能が80%以上を良好とし、(CH3)2Sについては70%以上を良好とし、80%以上を最良とした。
【0038】
また、圧縮強度については、図2に示すように、ハニカム成形された20mm×20mm×20mmのサイズのサンプル1を使用し、通気方向に荷重を印加して、サンプル1が破壊するときのサンプルの断面積A(m2 )に対する最大荷重P(N)を測定した。そして、サンプル1の圧縮強度σを下記数式3により算出した。
【0039】
【数3】
圧縮強度σ=P/A (MPa)
【0040】
更に抗菌性能については、抗菌性能の評価培養温度条件を6乃至10℃として、JIS Z2911に準じて菌糸の発育を肉眼によって評価した。この抗菌性能試験に使用したカビを下記表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
なお、本実施例においては、サンプルに菌糸を接種して、その部分に菌糸の発育が認められないものを抗菌性能が良好(○)であるとし、その他のものを不良(×)とした。
【0043】
このようにして脱臭剤の化学成分を分析し、全ての項目が本発明の範囲内であるものを実施例として、この分析結果を下記表3〜4に示し、評価結果を下記表5に示す。但し、表4中のハイシリカゼオライトのSiO2/Al2O3モル比欄において、−はハイシリカゼオライトを使用していないことを示し、( )内の値は脱臭剤全質量に対するハイシリカゼオライトの含有量を示す。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
上記表3乃至5に示すように、実施例No.1〜16は脱臭剤中の全ての化学成分及びIg.lossが本発明の範囲内であるので、全ての悪臭成分に対する脱臭性能が高く、強度及び抗菌性能が優れていた。また、実施例No.1、4、5、8乃至10及び14はSiO2 /Al2O3モル比が5以上であるハイシリカゼオライトを使用しているので、硫化メチルに対する脱臭性能が更に一層向上した。
【0048】
次いで、脱臭剤中の化学成分の内、Na及びK含有量が本発明の範囲から外れている比較例について、その分析結果及び評価結果を下記表6乃至8に示す。
【0049】
【表6】
【0050】
【表7】
【0051】
【表8】
【0052】
上記表3乃至5及び6乃至8に示すように、比較例No.17及び19はNa及びK含有量が本発明の範囲未満であるので、実施例と比較して、硫化水素に対する脱臭性能が低下した。また、比較例No.18及び20については、Na及びK含有量が本発明の範囲を超えているため、全ての悪臭成分に対して脱臭性能が低下した。
【0053】
次に、脱臭剤中のIg.lossが本発明の範囲から外れている比較例、即ち、請求項2を満足しない比較例について、その分析結果及び評価結果を下記表9乃至11に示す。
【0054】
【表9】
【0055】
【表10】
【0056】
【表11】
【0057】
上記表3乃至5及び9乃至11に示すように、比較例No.21はIg.lossが本発明の範囲未満であるので、実施例と比較して、水溶性である硫化水素及びトリメチルアミンに対する脱臭性能が低下した。また、比較例No.22については、Ig.lossが本発明の範囲を超えているため、圧縮強度が低下した。
【0058】
また、脱臭剤中の必須成分であるSiO2 及びAl2O3が本発明の範囲から外れている比較例、即ち、請求項4を満足しない比較例について、その分析結果及び評価結果を下記表12乃至14に示す。
【0059】
【表12】
【0060】
【表13】
【0061】
【表14】
【0062】
上記表3乃至5及び12乃至14に示すように、比較例No.23はAl2O3の含有量が本発明の範囲未満であるので、実施例と比較して、圧縮強度が低下した。一方、比較例No.24はAl2O3が本発明の範囲を超えているので、全ての悪臭成分に対して脱臭性能が低下した。また、比較例No.25はSiO2 含有量が本発明の範囲未満であるので、硫化メチル及びトリメチルアミンに対する脱臭性能が低下した。一方、比較例No.26はSiO2 含有量が本発明の範囲を超えているため、圧縮強度が低下した。
【0063】
更に、脱臭剤中の化学成分の内、MnO、CuO及びMgO含有量が本発明の範囲から外れている比較例、即ち、請求項5乃至7の少なくとも1項を満足しない比較例について、その分析結果及び評価結果を下記表15乃至17に示す。
【0064】
【表15】
【0065】
【表16】
【0066】
【表17】
【0067】
上記表3乃至5及び15乃至17に示すように、比較例No.27はMnOの含有量が本発明の範囲未満であるので、実施例と比較して、脱臭性能が低下し、比較例No.29はCuO含有量が本発明の範囲未満であるので、脱臭性能及び抗菌性能が低下した。また、比較例No.31はMgO含有量が本発明の範囲未満であるので、抗菌性能が低下した。
【0068】
更に、比較例No.28、30及び32はMnO、CuO又はMgO含有量が本発明の範囲を超えているため、圧縮強度が低下した。
【0069】
更にまた、脱臭剤中の化学成分の内、Ag含有量が本発明の範囲から外れている比較例、即ち、請求項8を満足しない比較例について、その分析結果及び評価結果を下記表18乃至20に示す。
【0070】
【表18】
【0071】
【表19】
【0072】
【表20】
【0073】
上記表3乃至5及び18乃至20に示すように、比較例No.33はAg含有量が本発明の範囲未満であるので、抗菌性能が低下した。また、比較例No.34については、Ag含有量が本発明の範囲を超えているため、圧縮強度が低下した。
【0074】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、脱臭剤中のNa及びK含有量を適正量に規定しているので、脱臭剤以外の付属装置を使用することなく悪臭成分を効率的に除去することができ、長寿命で低コストであると共に、抗菌性能が優れた脱臭剤及び脱臭部材を得ることができる。また、脱臭剤中のIg.loss及びその他の化学成分の含有量を適正量に規制すると、更に一層、脱臭性能、強度及び抗菌性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】脱臭性能評価装置の構造を示す模式図である。
【図2】圧縮強度σの測定方法を示す模式図である。
【符号の説明】
1;サンプル
2;恒温恒湿装置
3、4;濃度測定器
5;流量計
6;ガス混合器
7;悪臭ガスボンベ
8;エアボンベ
Claims (8)
- Al2O3及びSiO2を含有し、更に、酸化ナトリウム、過酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム及びシュウ酸ナトリウムからなる群から選択された少なくとも1種のNa化合物をNa換算値で0.01乃至5.00質量%、酸化カリウム、過酸化カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、水酸化カリウム、過塩素酸カリウム、クエン酸カリウム、酢酸カリウム及びシュウ酸カリウムからなる群から選択された少なくとも1種のK化合物をK換算値で0.01乃至5.00質量%含有し、更に、80℃で1時間乾燥された後に測定された強熱減量(Ig.loss)が0.1乃至15.0質量%であることを特徴とする脱臭剤。
- 前記SiO2の一部又は全部がSiO2/Al2O3モル比が5以上であるハイシリカゼオライトとして添加されていることを特徴とする請求項1に記載の脱臭剤。
- 前記Al2O3は10乃至50質量%、前記SiO2は20乃至70質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の脱臭剤。
- 更に、マンガン酸化物をMnO換算値で5乃至30質量%含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の脱臭剤。
- 更に、銅酸化物をCuO換算値で1乃至10質量%含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の脱臭剤。
- 更に、マグネシウム酸化物をMgO換算値で0.01乃至5.00質量%含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の脱臭剤。
- 更に、銀又は銀化合物をAg換算値で0.001乃至15質量%含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の脱臭剤。
- 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の脱臭剤を担持体に被着して構成されたことを特徴とする脱臭部材。
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