JP3575993B2 - 放電加工機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、放電加工機に関し、さらに詳しくは、作業効率が良く自動化に適する放電加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、従来の放電加工機の一例を示す構成図である。この放電加工機において、電極101は、加工形状を反転した形状に製作される(以下、総形電極という)。この電極101は、銅またはグラファイトで製作され、放電加工機のチャック102に取り付けられる。ワークWは、加工漕103内のテーブル104に固定される。加工漕103内には、加工液105が入れてある。電極101とワークWとは、駆動機構(図示省略)と制御装置106とにより、X、Y、Z方向(左右、前後、上下方向)に相対移動制御される。電極101は、加工電源から電力の供給を受ける。放電加工機の横には、走査盤107が設置してある。
【0003】
つぎに、この放電加工機の動作を説明する。電極101とワークWとは絶縁体である加工液105を介して対向している。電極101とワークWとの間に電圧を印可し、サーボ機構(図示省略)により電極101をワークWに近接させると、絶縁破壊が起こって放電が発生する。サーボ機構を制御して電極101とワークWとの間隔を適切に保つことにより、放電が連続的に発生する。ワークWは、連続して発生する放電エネルギーによって電極101の形状通りに溶融する。この結果、ワークWに電極101の形状を転写できる。
【0004】
加工速度は放電電流に比例するため、大電流を流すほど加工速度が速くなる。しかし、大電流を流すことにより、加工面が荒くなる。また、電流を過渡に流すと、放電現象を不安定にしたり、電極101を損傷させる。このため、要求される面性状や加工面積により、電流値を最適に制御する必要がある。
【0005】
また、加工によって電極消耗が生じる。このため、高精度な加工や細かい面性状が要求される場合、比較的大きな加工電流を流すことで大まかな形状を得る荒加工用電極と、小さな電流で精度、面性状を仕上げる仕上加工用電極とを用意し、使い分ける。
【0006】
図8は、パイプ形状の電極(以下、パイプ電極という)を使用する従来の放電加工装置を示す部分斜視図である。パイプ電極1は、銅または銅−タングステン合金により作られる。パイプ電極1は、直径数mm以下の深穴をワークWに貫通させるような加工(細穴加工)に使用する。パイプ電極1は、回転装置(図示省略)に取り付けられており、毎分数百〜数千回転で回転する。パイプ電極1の中央の穴からは、加工屑の排出を促進するための加工液が噴出する。パイプ電極1の消耗が激しいため、加工深さの数倍の電極長さが必要になる。パイプ電極1には、一般的に200mm〜300mm程度の長さのものが用いられる。
【0007】
ワークWの上面には、電極ガイド2が配置されている。長細いパイプ電極1を高速で回転する際に生じる当該パイプ電極先端部分の振れを抑制するためである。この電極ガイド2は、パイプ電極1の直径より数μm大きい径のガイド穴3を持つ。電極ガイド2は、細穴ガイド治具200に取付けられ、上下に位置変更することができる。細穴ガイド治具200により、異なる板厚のワークWであっても、電極ガイド2をワークWの上面に設置できる。細穴ガイド治具200は、電極ガイド2を保持するアーム81と、アーム81を取付けたプレート83と、プレート83をフレーム84に沿って移動させる直線ガイド85と、送り動作を行うボールネジ86と、ネジ部を回転させるハンドル87と、ストッパ87aとから構成されている。
【0008】
電極ガイド2は、パイプ電極1とXY平面上で同一の動きをする必要がある。このため、細穴ガイド治具200は、チャック17を持つ構造体ラム18に固定される。なお、総形電極で加工を行う場合には、アーム81が総形電極やワークWと干渉するため、図9に示すように、カップリング201および偏芯ピン202により着脱可能になっている。
【0009】
また、パイプ電極1を用いて2.5次元形状の加工を行う放電加工が知られている。この放電加工方法では、パイプ電極1を回転させながら当該パイプ電極1とワークWとを相対移動することで、エンドミルによる加工のような電極形状と異なる形状を加工することができる。この放電加工方法では、パイプ電極1の底面で加工する場合と、側面で加工する場合との2通りがある(以下、輪郭加工という)。輪郭加工では、パイプ電極1が規格品であって総形電極のように電極製作の必要がないこと、消耗しても新しい部分を使用すればよいこと、電極底面を使用する場合は常に加工面積が一定であるため加工が安定で且つ平坦度および面性状に優れた加工面が得られることなどのメリットがある。
【0010】
ところが、輪郭加工では、電極面積が小さいために加工時間が長くなる。そこで、荒加工は径の太いパイプ電極1で行い、仕上加工は必要とされる最小のスリット幅やコーナ半径に応じた細いパイプ電極1で行うようにしている。この場合、電極ガイド2もパイプ電極1の径に合わせて交換する必要がある。自動化を図るには、電極ガイド2の交換を自動的に行わなければならない。
【0011】
そのような電極ガイド2の自動交換機能を持つ細穴ガイド治具4の一例を図10に示す。この細穴ガイド治具4は、電極ガイド2を左右方向に移動させる機構を設けている。左右移動機構は、アーム5を保持するサブプレート6と、サブプレート6を左右方向にガイドする直線ガイド7と、サブプレート6の移動を行うエアシリンダ8と、サブプレート6の左右位置を規制するブロック9とを備えている。アーム端部には、ガイド穴径3の異なる2種類の電極ガイド2a、2bが備えてある。左右移動機構は、スイッチや制御装置の指令に基づき、電極ガイド2のサイズを切り換える。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の放電加工機では、パイプ電極1を用いて細穴加工や輪郭加工を行うことができる。また、異なる径のパイプ電極1を用いる場合には、ガイド穴径の異なる2種類の電極ガイド2a、2bを左右移動機構により切り換えるようにしている。また、電極ガイド2を保持するアーム5、81は、カップリング201と偏心ピン202を用いて、プレート側に取り付けてある(図12参照)。総形加工を行う場合は、アーム5、81が邪魔になるので、作業者がカップリング部分で取り外すようにしている。
【0013】
しかしながら、上記放電加工機では、総形加工と、細穴加工または輪郭加工とを切り換える場合、アーム5、81の着脱を作業者が行っているので、総形電極とパイプ電極とによる連続加工が困難で、自動化しにくいという問題点があった。具体的には、図11に示すような形状の加工を行う場合、総形電極により幅の広い部分W3を除去した後、総形電極からパイプ電極に交換して、幅の狭い部分W4の除去を行う。このため、電極交換過程において、作業者によりアーム5、81の着脱を行う必要がある。
【0014】
また、パイプ電極による輪郭加工を行う場合、上記放電加工機のように電極ガイド2a、2bを左右方向に移動させてガイドしている。しかし、電極数が多くなると電極ガイド2が横方向に大きくなるため、場所をとるという問題点があった。
【0015】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、総形電極と棒状電極とによる連続加工ができ、自動化に適する放電加工機を得ることを目的とする。また、電極数が増えても場所をとらない放電加工機を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明による放電加工機は、総形電極または棒状電極を保持するチャックと、チャック下方に配置されると共に、棒状電極径より僅かに大きな径を持つガイド穴を持ち、このガイド穴に回転する棒状電極を挿入して当該棒状電極をガイドする電極ガイドと、電極ガイドを保持し、旋回のみで電極ガイドを加工位置から上方に退避させる電極ガイド退避装置と、総形電極と棒状電極との交換を行う電極自動交換装置と、を備え、総形電極と棒状電極とにより連続加工を行うものである。
【0017】
電極ガイドは、回転する棒状電極をガイドし、振れを防止する。総形電極を用いる場合は、電極ガイドが邪魔になるので、これを退避させる。電極ガイドは、旋回のみによって退避させる。電極交換は、電極自動交換装置により行う。電極ガイドを退避させることで、総形電極に自動交換できるようになるので、総形電極と棒状電極とによる連続加工が可能になる。また、従来、電極ガイドを回転および上昇させる機構により電極ガイドの退避を行うものがあったが、この発明では、旋回のみで電極ガイドを退避できるので、構造が簡単になる。
【0018】
つぎの発明による放電加工機は、上記放電加工機において、電極ガイドを複数有すると共に各電極ガイドのガイド穴径を異なるものとし、加工に用いる棒状電極の径に従い、電極ガイドを移動交換するようにしたものである。
【0019】
棒状電極による輪郭加工では、異なる径の棒状電極を用いる。このため、ガイド穴径の異なる電極ガイドを、棒状電極の径に基づいて自動的に移動交換するようにした。また、上記同様に電極ガイドの退避が可能であるから、棒状電極による輪郭加工のみならず総形電極による総形加工も連続的に行うことができる。
【0020】
つぎの発明による放電加工機は、上記放電加工機において、電極ガイドを円盤上に複数配置すると共に各電極ガイドのガイド穴径を異なるものとし、加工に用いる棒状電極の径に従い、電極ガイドを回転交換するようにしたものである。
【0021】
従来、電極ガイドの配置は直線的に行われていた。このため、電極ガイドの数が増えると一方向に空間が必要になってしまうという問題点があった。そこで、この発明では、複数の電極ガイドを円盤上に配置するようにした。このようにすれば、電極ガイドが占領する空間が少なくて済む。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る放電加工機につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0029】
実施の形態1.
図1および図2は、この発明の実施の形態1に係る放電加工機の電極付近を示す説明図である。詳しくは、図1は、棒状電極であるパイプ電極を取付けた状態を示す。図2は、総形電極を取付けた状態を示す。パイプ電極1は、電極ガイド2によって支持されている。電極ガイド2は、パイプ電極1の直径より数μm大きい径のガイド穴3を持つ。電極ガイド2は、細穴ガイド治具4に取付けられている。電極ガイド2は、細穴ガイド治具4により上下左右方向に移動できる。
【0030】
細穴ガイド治具4は、電極ガイド2を保持するアーム5と、アーム5を取付けたサブプレート6と、サブプレート6を左右方向にガイドする直線ガイド7と、サブプレート6の移動を行うエアシリンダ8と、サブプレート6の左右位置を規制するブロック9と、サブプレート6を取付けたプレート10と、プレート10をフレーム11に沿って移動させる直線ガイド12と、送り動作を行うボールネジ13と、ネジ部を回転させるハンドル14と、ストッパ15とを備えている。
【0031】
また、アーム端部には、ガイド穴径の異なる2種類の電極ガイド2a、2bが備えてある。電極ガイド2a、2bは、制御装置からのパイプ径変更指令またはスイッチにより、プレート10に取付けたエアシリンダ8を駆動することで切り換える。また、電極ガイド2a、2bは、パイプ電極1とXY平面上で同一の動きをする必要がある。このため、細穴ガイド治具4は、回転アクチュエータ16を介して、チャック17を持つ構造体ラム18に固定される。
【0032】
回転アクチュエータ16は、エアシリンダ、油圧シリンダー、モータなどからなる。また、構造体ラム18には、細穴ガイド治具4の回転位置を規制するブロック19が設けられている。回転アクチュエータ16は、コントローラ20により制御する。コントローラ20は、制御装置(図示省略:図10参照)と接続されている。制御装置からプログラム指令あるいは専用のスイッチ等により細穴ガイド治具退避指令が出された場合、回転アクチュエータ16が所定方向に回転する。細穴ガイド治具4は、90度回転した後、ブロック19によりその回転を規制される(図1参照)。この状態で、パイプ電極1を電極ガイド2によりガイドできるので、細穴加工または輪郭加工が可能になる。
【0033】
回転アクチュエータ16が逆回転すると、電極ガイド2を跳ねあげ退避することができる。回転アクチュエータ16の回転は、ブロック19により規制される(図2参照)。この状態では、電極ガイド2が退避しているので総形電極21を用いることができる。パイプ電極1と総形電極21との交換は、一般的な電極自動交換装置22により行う。なお、細穴ガイド治具4を回転させる際、細穴ガイド治具4が加工槽(図示省略)に干渉しないよう、構造体ラム18の位置を一時変更するシーケンスを加えることもできる。また、パイプ電極1は、電極ガイド2の退避前に電極ガイド2から抜いておく。
【0034】
つぎに、この放電加工機による加工方法について説明する。総形加工は、複雑形状の電極を製作しにくく、加工条件の選定が難しいが、形状が複雑でなければ電極製作が容易であり、加工速度も速いという利点を持つ。さらに、シャープエッジの内側加工も可能である。一方、パイプ電極1は電極製作の必要がなく、小径の深穴や微細で複雑形状の加工が可能である。また、パイプ電極1の底面を使った輪郭加工では、平坦度を得やすいという利点もある。ただし、加工体積が多い場合、総形電極に比べて加工時間が非常に多くかかる。
【0035】
この放電加工方法では、加工形状を分割し、複雑でない総形電極21で大部分を加工した後、微細部分をパイプ電極1で加工することで、全体加工時間の短縮と電極作成の容易化を図る。例えば図3のようなワークWを加工する場合、薄いリブ部のない簡単形状の総形電極21で加工を行った後(加工部W1)、リブ部の溝幅に相当するパイプ電極1でリブ加工を実施する(加工部W2)。総形電極21とパイプ電極1との自動交換は、上記細穴ガイド治具4による電極ガイド2の退避によって可能になる。
【0036】
また、全体が微細形状の場合、総形電極21を作らずパイプ電極1による輪郭加工で形状作成を行うが、シャープエッジ形状の内側コーナが必要な場合には、シャープエッジの電極(総形電極)によって内側コーナのみ仕上加工する。上記放電加工機によれば、パイプ電極1とシャープエッジの電極とを自動交換可能であるから、係る加工であっても効率良く行うことができる。さらに、図3のような加工を行う場合、パイプ電極1で貫通穴W2を加工した後、総形電極21で座ぐり部W1を加工する。すなわち、総形電極21で加工した後、平坦度を要求される面について、パイプ電極1の底面で輪郭加工を自動的に行うこともできる。
【0045】
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2に係る放電加工機の電極ガイドを示す構成図である。詳しくは、図4の(a)は上面図であり、(b)は側面図である。この放電加工機は、それぞれ異なる径のガイド穴3a〜3dを持つ4つの電極ガイド2a〜2dを備えている。4つの電極ガイド2a〜2dは、円盤71上に同一高さで取付けてある。円盤71は、回転軸72を中心に回転する。回転軸72は、L字形状のフレーム73に支持されている。この回転軸72には、平歯車74が固定されている。フレーム73には、ステッピングモータ75が取り付けてある。ステッピングモータ75の歯車76と、平歯車74とは噛み合っている。フレーム73は、例えば実施の形態1におけるアームの先端に取付けられる(図示省略)。
【0046】
この電極ガイド2a〜2dの切り換え動作を説明する。図5は、この電極ガイドの動作を示すフローチャートである。ステップS701では、チャックを上昇させて、電極ガイド2からパイプ電極1を引き抜く。ステップS702では、電極自動交換装置(図示省略)により、パイプ電極1をチャックから取り外し、電極マガジンに戻す(図示省略)。ステップS703では、電極自動交換装置により、異なる径のパイプ電極1を電極マガジンから取り出し、チャックに取り付ける。ステップS704では、ステッピングモータ75を回転させて、選択したパイプ電極1に合った電極ガイド2を使用位置に位置決めする。ステップS705では、チャックを下降させて、パイプ電極1を電極ガイド2に挿入する。この際、パイプ電極1を回転させた方がスムーズに挿入できる。
【0047】
なお、ステップS704は、ステップS702の後でも、ステップS702またはステップS703と同時でもよい。他の電極ガイド2への切り換えも上記同様のシーケンスで行う。上記一連のシーケンスは制御装置による指令で自動的に行われる。この電極ガイド2は、実施の形態1の細穴ガイド治具4に取付けることで、複数径のパイプ電極と総形電極とを自動交換しつつ用いることができる。パイプ電極1の退避動作は、上記実施の形態1と同様であるから説明を省略する。
【0048】
この電極ガイド2は、円盤71上に取り付けてあるため、回転支点が電極ガイド近傍にある。このため、姿勢変形が少ない。また、直線的に電極ガイド2を並べる場合に比べて、スペースを節約することができる。なお、ステッピングモータ75のかわりに、ブレーキ付きのサーボモータを使用すれば、位置決め精度を高くすることができる。
【0049】
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態3に係る放電加工機の細穴ガイド治具を示す斜視図である。この細穴ガイド治具80は、アーム81の取付けをクランプ機構82により行うようにし、アーム81を自動交換装置90により交換するようにした点に特徴がある。この細穴ガイド治具80は、電極ガイド2を保持するアーム81と、アーム81を取り付けるプレート83と、プレート83をフレーム84に沿って移動させる直線ガイド85と、送り動作を行うボールネジ86と、ネジ部を回転させるハンドル87と、ストッパ87aとから構成されている。また、アーム81は、プレート83に対して着脱可能な構造となっている。プレート83側には、油圧、空圧またはバネ圧などを利用したクランプ機構82が設けてある。アーム81側には、クランプ軸88が突設してある。クランプ機構82は、工具交換時に用いる一般的なものでよい。クランプ機構82のチャックには、位置合わせの嵌合部89が設けてある。
【0050】
クランプ機構82は、コントローラ(図示省略)により制御する。コントローラは、制御装置(図示省略:図10参照)に接続されている。また、自動交換装置90には、多軸制御のロボットアームを用いる。自動交換装置90も、前記制御装置により制御される。ロボットアームのハンド91は、クランプ機構82のチャック外側をつかむ。ロボットアームは、アーム81を退避させる際、アーム81が加工槽(図示省略)に干渉しないように、ティーチングする。
【0051】
このように、クランプ機構82を用いてアーム81の着脱を行うようにすれば、電極ガイド2の交換を自動化できる。このため、多数の異なる径のパイプ電極1を用いて行う輪郭加工を自動化しやすくなる。また、総形加工を行う際には、電極ガイド2を自動的に取り外すことができるから、総形電極とパイプ電極との交換を自動化できる。なお、アーム81の取り外しを行う場合は、電極ガイド2の退避機構は不要である。
【0052】
また、電極の交換には、通常、電極自動交換装置(ATC)を用いるが、アーム81の交換をこのATCで行うようにしてもよい。多種類のアーム81を用いる場合は、ATCの他に、アーム専用のハンドおよびマガジンを用意する。ATCをアーム交換に用いれば、放電加工機全体をコンパクトにできると共に、コストを低減できる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る放電加工機によれば、電極ガイドを退避させることで総形電極に自動交換できるようになるから、総形電極と棒状電極とによる連続加工が可能で、自動化しやすくなる。また、従来、電極ガイドを旋回のみで退避できるので、構造が簡単になる。
【0054】
つぎの発明に係る放電加工機では、電極ガイドの退避構造に加え、電極ガイドを複数有すると共に各電極ガイドのガイド穴径を異なるものとし、加工に用いる棒状電極の径に従い、電極ガイドを移動交換するようにした。このため、輪郭加工と総形加工とを連続加工することができ、自動化に適したものになる。
【0055】
つぎの発明に係る放電加工機では、電極ガイドを円盤上に複数配置すると共に各電極ガイドのガイド穴径を異なるものとし、加工に用いる棒状電極の径に従い、電極ガイドを回転交換するようにした。このようにすれば、電極ガイドが占領する空間が少なくて済むので、装置を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る放電加工機の電極付近を示す説明図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る放電加工機の電極付近を示す説明図である。
【図3】放電加工形状を示す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態2に係る放電加工機の電極ガイドを示す構成図である。
【図5】図4に示した電極ガイドの動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態3に係る放電加工機の細穴ガイド治具を示す斜視図である。
【図7】従来における放電加工機の一例を示す構成図である。
【図8】パイプ電極を使用する従来の放電加工装置を示す部分斜視図である。
【図9】アームの着脱構造を示す斜視図である。
【図10】電極ガイドの自動交換機能を持つ細穴ガイド治具の一例を示す斜視図である。
【図11】放電加工形状を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パイプ電極、2 電極ガイド、3 ガイド穴、4 細穴ガイド治具、5 アーム、6 サブプレート、7 直線ガイド、8 エアシリンダ、9 ブロック、10 プレート、11 フレーム、12 直線ガイド、13 ボールネジ、14 ハンドル、15 ストッパ、16 回転アクチュエータ、17 チャック、18 構造体ラム、19 ブロック、20 コントローラ、21 総形電極、22 電極自動交換装置。
Claims (3)
- 総形電極または棒状電極を保持するチャックと、
チャック下方に配置されると共に、棒状電極径より僅かに大きな径を持つガイド穴を持ち、このガイド穴に回転する棒状電極を挿入して当該棒状電極をガイドする電極ガイドと、
電極ガイドを保持し、旋回のみで電極ガイドを加工位置から上方に退避させる電極ガイド退避装置と、
総形電極と棒状電極との交換を行う電極自動交換装置と、
を備え、
総形電極と棒状電極とにより連続加工を行うことを特徴とする放電加工機。 - 電極ガイドを複数有すると共に各電極ガイドのガイド穴径を異なるものとし、加工に用いる棒状電極の径に従い、電極ガイドを移動交換するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の放電加工機。
- 電極ガイドを円盤上に複数配置すると共に各電極ガイドのガイド穴径を異なるものとし、加工に用いる棒状電極の径に従い、電極ガイドを回転交換するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の放電加工機。
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