JP3575937B2

JP3575937B2 - Tractor mission case

Info

Publication number: JP3575937B2
Application number: JP820597A
Authority: JP
Inventors: 幹夫石田; 裕雄中田; 和夫平田
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1997-01-21
Filing date: 1997-01-21
Publication date: 2004-10-13
Anticipated expiration: 2017-01-21
Also published as: JPH10203185A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタにおける機体フレームを兼用したエンジン直結型ミッションケースに関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種のミッションケースとしては、特開平３‐２５０３０号公報や、特開平４‐１１３９３４号公報に示されたものが知られている。これらフレーム兼用ミッションケースでは、ステップの居住性向上のためにケース中間部の上面をケース前部に比べて低めた形状としている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
湿田用の小型トラクタでは、車輪の沈み込みを抑えるために軽量であることが望ましいが、従来のフレーム兼用のミッションケースは強度の点から鋳鉄製であり、大変重いものであった。
本発明の目的は、重量の重いフレーム兼用型ミッションケースを、必要な強度を確保しながら軽量化させる点にある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
第１発明は、トランスミッションケースを、その前後方向中間のケース中間部の上面が、エンジンに直結されたケース前部の上面よりも低くなるように構成してあるトラクタのミッションケースであって、
ケース前部とケース中間部とを鋳造アルミ合金によって一体形成するとともに、主クラッチが配備されるケース前部とケース中間部との間におけるケース断面変化部に、ケース前部内空間とケース中間部内空間とを仕切る隔壁を設け、
この隔壁に、前後方向に長い筒状部を形成するとともに、隔壁のうちの上部側を構成する上縦壁部と下部側を構成する下縦壁部とが、前記筒状部の前後方向に離れた位置で該筒状部と一体に形成されていることを特徴とする。
【０００５】
第２発明は、第１発明において、上縦壁部は主クラッチの一側に対向して主クラッチシャフトが貫通し、下縦壁部は前輪変速機構の一側に対向して該前輪変速機構における変速軸を軸支するように設けられていて、主クラッチと前輪変速機構との間を前後に仕切るように構成されていることを特徴とする。
【０００６】
第３発明は、第１又は第２発明において、トランスミッションケースにおける鋳造アルミ合金製ケース部分の内側及び外側に補強リブを形成してあるとともに、外側の補強リブは前記隔壁の前後にまたがる状態で形成され、内側の補強リブはミッションケース周壁と隔壁とにわたって形成されていることを特徴とする。
【０００７】
第４発明は、第１〜３発明において、トランスミッションケースにおける後輪用デフ機構を備えたケース後部とケース中間部とを、鋳鉄製のケーシングを備えたＨＳＴを介して連結一体化してあることを特徴とする。
【０００８】
第５発明は、第１〜３発明において、トランスミッションケースにおけるケース前部とケース中間部以外の部分を、鋳造アルミ合金によって形成してあることを特徴とする。
【０００９】
【００１０】
〔作用〕
請求項１の構成によれば、ミッションケースの前側を鋳鉄から鋳造によるアルミ合金に変更することにより、製造コストを抑えながら軽量化が図れるものであるが、一般に鋳造アルミ合金は鋳鉄に比べて材料強度に劣るので、単純に材料置換することができない。特に、ステップ高さを低くするためにケース中間部を低くした構造では、前後方向の曲げモーメントが大きくなるケース中間部の縦方向長さが制限されてしまい、その部分での上下方向の断面係数を十分に確保し難いことから、材料置換を一層難しくしている。
【００１１】
そこで、ケース前部からケース中間部にかけての応力集中し易い断面変化部に、ケース内空間を前後に仕切る隔壁を設けるようにしたので、その隔壁の存在によって断面変化部の断面係数を容易に増大させることができる。ギヤ変速機構類が配設されるケース中間部にはミッション油が存在するが、乾式クラッチ等の主クラッチが配設されるケース前部には油が存在しないことが多いから、隔壁でもってミッション油存在範囲を分ける機能が兼用できる点で好都合である。しかして、ケース強度確保のためのその他の工夫としては、ケースの肉厚アップ程度の比較的簡単な設計変更で良く、周辺レイアウトに影響を及ぼすケース断面形状の大型化を行わずに済む点で好都合である。
また、隔壁に前後向きの筒状部を形成してあるから、このケース前部と中間部付近でのミッションケースの断面係数を効率的に増大でき、軽量な鋳造アルミ合金製としながら十分な強度を持たせることができる。又、鋳造品であるから、その筒状部のための専用の鋳型は不要であり、設備費の増大を招くことなく強度を改善できる点で有利である。
【００１２】
【００１３】
請求項３の構成によれば、補強リブをケース内外に設けることにより、鋳造物の機械的強度向上に最も効果的な表面積を増大でき、軽量ながら十分な強度を備えたミッションケースを構成することができる。
【００１４】
請求項４の構成によれば、ＨＳＴ（静油圧式無段変速装置）がミッションケースの一部、すなわち強度部材を兼ねるものである。従来では、特開平７‐３２９５８７号公報や、特開平５‐２８０６１５号公報に示されるように、ＨＳＴは１個の部品としてミッションケースに付設される構造であり、ＨＳＴのケーシングにはそれ自体を支持するだけで良く、機体を支持するといった強度部材に構成されてはいなかった。
【００１５】
そこで、ＨＳＴを強度部材としてミッションケースの一部を兼ねることにより、ミッションケース内にＨＳＴケーシングがあるという二重構造を採らずに済み、その分のミッションケースを省略することができる。つまり、主として油圧ポンプと油圧モータとで成るＨＳＴは、そのケーシング内に補強リブを設けることが困難であるが、鋳鉄化することで強度を大きく改善することができ、強度部材として用いることを可能にしている。これにより、ミッションケースを小型化できるとか、ケースの大型化を招くことなく他の軸や機械装置類を配策できるといったことが可能になる。
【００１６】
請求項５の構成によれば、ケース前部とケース中間部以外の部分も鋳造アルミ合金化することにより、ミッションケース全体の重量をより軽くすることができる。
【００１７】
【００１８】
〔効果〕
請求項１〜５のいずれに記載されたミッションケースでも、ミッション油の有る無しを仕切るために形成される隔壁を補強部材に兼用させる工夫により、鋳鉄に比べて強度の劣る鋳造アルミ合金でケース前部及び中間部を構成でき、強度不足のない状態で軽量化することができた。特に、湿田用トラクタには好適なものである。
【００１９】
また、このミッションケースでは、ケース前部及びケース中間部とを、隔壁部分に筒状部を形成することで機械的強度がさらに改善され、強度十分な鋳造アルミ合金製とすることができた。
【００２０】
請求項３に記載のミッションケースでは、ケース内外に補強リブを設けることにより、製造コストを上げることなく鋳造アルミ合金製としながら十分な強度を確保することができた。
【００２１】
請求項４に記載のミッションケースでは、ＨＳＴのケーシングを鋳鉄製とすることにより、そのケーシングで強度部材でもあるミッションケースの一部を兼用でき、小型化やスペースの有効利用が図れるものにできた。
【００２２】
請求項５に記載のミッションケースでは、ケース前部及び中間部の他の部分、すなわち、ケース後部や後車軸ケースといった部分も鋳造アルミ合金化することにより、さらに軽量化することができた。
【００２３】
【００２４】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図１、図２にトラクタが示され、１は駆動可能な操向前輪、２は駆動後輪、３はエンジン、４は前車軸フレーム、Ｍはミッションケース、５は運転部、６はロプス、７は昇降リンク機構、８は後輪用フェンダーである。ミッションケースＭは、その後部に後車軸ケース２７，２７を有し、かつ、前端がエンジン３に直結された機体フレーム兼用型のものであり、ステップフロア１０の高さを低くするために、ケース中間部Ｍｂ，Ｍｃの上面が、エンジンに直結されるケース前部Ｍａの上面よりも低くなるように構成されている。
【００２５】
ミッションケースＭは、エンジン３背面に直結されるとともに主クラッチ１１を備えたクラッチハウジング部であるケース前部Ｍａと、前輪変速機構Ａを備えた第１ケース中間部Ｍｂと、各種ギヤ変速機構を備えたケース後部Ｍｄと、このケース後部Ｍｄと第１ケース中間部Ｍｂとを連結する第２ケース中間部Ｍｃとを一体連結して構成されている。次に、ケース各部の構造について説明する。
【００２６】
図３に示すように、ケース前部Ｍａは、エンジン出力軸３ａに連動するクラッチシャフト１２が挿通され、フライホイール９と乾式の主クラッチ１１とが配設されている。又、ケース前部Ｍａの下方には前輪駆動用の伝動軸１３を配設してある。
【００２７】
第１ケース中間部Ｍｂは、その上方にクラッチシャフト１２が、かつ、下方に前輪変速機構Ａが配備されている。前輪変速機構Ａは、前輪１の駆動速度がほぼ後輪２の駆動速度に等しい等速駆動状態と、前輪１の駆動速度を後輪２の駆動速度の約２倍に速める増速駆動状態とに切換える公知構造のものであり、ケース後部Ｍｄから前方延出された前輪駆動軸１４の回転を高低２段に変速して伝動軸１３に伝える。
【００２８】
図３、図４に示すように、第２ケース中間部Ｍｃは、クラッチシャフト１２に連動される伝動軸１５を上部に、かつ、前述した前輪駆動軸１４の後部が下部に配置されており、第１ケース中間部Ｍｂとケース後部Ｍｄとを一体化する連結部材になっている。
【００２９】
図４、図５に示すように、正転３段かつ逆転１段の走行用主変速機構１６と、高低３段のＰＴＯ変速機構１７とを備えた前ケース１９、高低３段の走行用の副変速機構２０と、走行用の超減速機構２１と、後輪駆動状態と４輪駆動状態とを切換えるＤＴクラッチ２２と、後輪用デフ機構２３と、ＰＴＯ用の正逆転切換機構２４とを備えた本体ケース２５、及び正逆転切換機構２４の蓋となるカバーケース２６からケース後部Ｍｄを構成する。
【００３０】
尚、図５における１８は、走行用主変速機構１６における逆転状態を現出するためのバックギヤである。又、ケース後部Ｍｄの左右両サイドには後車軸ケース２７が連結され、上部にはリフトアーム２８駆動用の油圧シリンダ２９が一体連結されている。
【００３１】
図６に示すように、後車軸ケース２７には、デフ機構２３の出力軸２３ａと後車軸３０とに跨がる遊星減速機構３１が構成されるとともに、デフ出力軸２３ａには湿式のサイドブレーキ３２が装備されている。従来では、遊星減速機構３１のリングギヤ３１ａを支持するとともに、サイドブレーキ３２操作時の押圧力を受け止める鋳鉄製のブレーキケースが存在していたが、本後車軸ケース２７ではブレーキカム３１ｂの貫通支持部も含めてそのブレーキケース部分も一体形成してある。又、後車軸ケース２７の下面側には、チェックチェーン（図示せず）用のブラケット４７をボルト止めするための左右向きの下方突出部２７ａが形成してあり、それによって後車軸ケース２７の強度向上にも役立ててある。
【００３２】
次に、ミッションケースＭ自体について説明する。
ミッションケースＭの材質は、全てＡＤＣ１２等のアルミダイカスト（鋳造アルミ合金の一例）であり、機械的強度を向上して機体フレームとしての強度を確保するために、各ケース部Ｍａ，Ｍｂ，Ｍｃ，Ｍｄ及び後車軸ケース２７，２７には、ケース内外のリブ３４，３５を要所に多数形成して補強してある。そして、ケース前部Ｍａとケース中間部Ｍｂとにはその他の工夫がなされており、次に説明する。
【００３３】
図８、図９に示すように、略円形の断面形状を有したケース前部Ｍａと、横に長い略長方形の断面形状を有したケース中間部Ｍｂは一体形成されており、ケース前部Ｍａとケース中間部Ｍｂとの間におけるケース断面変化部に、ケース前部Ｍａ内空間Ｓa とケース中間部Ｍｂ内空間Ｓｂとを仕切る隔壁３３を形成してある。すなわち、隔壁３３は、前輪変速機構Ａが装備されてミッション油が存在する第１中間部空間Ｓｂと、乾式主クラッチ１１が装備されてミッション油が不必要な前部空間Ｓａとを仕切るとともに、応力集中し易い断面変化部の断面係数を上げて補強する内側のリブとして機能するものである。
【００３４】
隔壁３３には、クラッチシャフト１２が貫通する上縦壁部３３ａと、前輪変速機構Ａにおける変速軸５３をベアリング軸支するための下縦壁部３３ｂとが前後に離れており、それによってケース外面と相まって上下に前後向きの筒状部３３ｃ，３３ｄが形成されているので、それによってケース断面変化部の断面係数をさらに向上させている。又、ケース中間部Ｍｂにおける前輪変速機構Ａの出力軸３６を覆う部分は下方に突出しており、その突出ケース部分ｍによっても補強されている。
【００３５】
以上の説明は、ギヤ式の走行用主変速機構１６を備えたギヤ変速仕様のものであるが、それに代えてＨＳＴ３７を搭載したＨＳＴ仕様のものがある。すなわち、図７に示すように、第２ケース中間部Ｍｃに代えてＨＳＴ３７を、そのケーシング３８と油路ブロック３９とを直接第１ケース中間部Ｍｂとケース後部Ｍｄとの間に介装してＨＳＴ仕様のミッションケースＭが構成されている。ＨＳＴ３７は、クラッチシャフト１２とＰＴＯ変速機構１７とを連動する油圧ポンプ４０と、走行用の副変速機構２０に出力回転を伝える油圧モータ４１とを備えるとともに、第２ケース中間部Ｍｃと同様に前輪駆動軸１４を支承している。
【００３６】
ＨＳＴ３７は、ほぼ前輪１と後輪２との前後中央に位置しており、ミッションケースＭに作用する曲げモーメントの最も大きくなる箇所であり、フロントローダや耕耘装置等の作業装置が前後に付設された場合には、側面視でミッションケースＭが上向き凸状に変形する方向に最大曲げモーメントが作用する。しかしながら、ＨＳＴ３７は、その構造上内部にリブが殆ど形成できないとともに、ステップフロア１０が直上に配置されることによってケース外上面にも有効なリブを形成できないことから、ケーシング３８と油路ブロック３９は強度に優れる鋳鉄で形成されている。
【００３７】
そして、曲げモーメントによって上側に存在するケースの連結ボルト４２に最も応力が作用するので、ケーシング３８と油路ブロック３９とをその上部で左右中央部において連結する隠しボルト４３を１本追加してあり、強大な引っ張り応力に対抗できるように、かつ、油漏れが生じないようにしてある。つまり、隠しボルト４３は油路ブロック３９にその頭部が埋め込まれる状態で配置され、油路ブロック３９とケース後部Ｍｄとを連結した状態では、隠しボルト４３は外部から見えないようになっている。
【００３８】
図４に示すように、ケース後部Ｍｄの前端部上面には注油部４４が設けてあり、ギヤ変速仕様のミッションケースＭではそこからミッション油を供給する。ＨＳＴ仕様では、図７に示すように、ケーシング３８によってＨＳＴ３７用の作動油とミッション油とが分離されており、専用の注油口４５がケーシング３８上面に設けてある。尚、ＨＳＴ仕様では、前輪駆動軸１４を囲繞する隔離パイプ４６をケーシング３８と油路ブロック３９とに亘って架設してあり、その隔離パイプ４６内空間によってケース後部Ｍｄの内部空間Ｓｄと第１中間部空間Ｓｂとが連通され、ミッション油が第１ケース中間部Ｍｂに及ぶようにしてある。
【００３９】
図１、図２、図１０に示すように、エンジンボンネット４８は、その後側上部の支点Ｐで揺動開閉可能な上ボンネット４８Ａと、機体に固定の下ボンネット４８Ｂとを備えており、上ボンネット４８Ａの閉じ状態ではボンネット内面４８ａとラジエータ５２のファンシュラウド４９とが密着して、冷却排風の逆戻りが無いように構成されている。
【００４０】
そして、ファンシュラウド４９側及びボンネット内面４８ａ側の双方に貼着された密着用のスポンジ製シール部材５０，５１が、エンジンボンネット４８の開閉に伴う擦れによって剥がれるのを防止するために、図１０に示すように、それら両シール部材５０，５１の接触面が下に行くほど横外側に寄る略「ハ」字形状となるように傾斜を付けてある。
【図面の簡単な説明】
【図１】トラクタの側面図
【図２】ミッションケース全体を示すトラクタ側面図
【図３】ミッションケース前部の構造を示す断面図
【図４】ミッションケース後部の構造を示す断面図
【図５】走行用主変速機構の逆転部、及び超減速機構を示す展開図
【図６】後車軸ケースの構造を示す断面図
【図７】ＨＳＴ仕様ミッションケースの要部を示す断面図
【図８】ミッションケース前部の形状を示す正面図
【図９】ミッションケース前部の形状を示す断面図
【図１０】ラジエータ部分におけるエンジンボンネットの断面図
【符号の説明】
１操向前輪
３エンジン
１１主クラッチ
２３後輪用デフ機構
３３隔壁
３３ｃ筒状部
３４内補強リブ
３５外補強リブ
３７ＨＳＴ
３８ケーシング
Ａ前輪変速機構
Ｍミッションケース
Ｍａケース前部
Ｍｂケース中間部
Ｍｄケース後部
Ｓａ前部空間
Ｓｂ中間部空間[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an engine-directed transmission case that also serves as an airframe of a tractor.
[0002]
[Prior art]
As this type of mission case, those disclosed in JP-A-3-25030 and JP-A-4-113934 are known. In these frame and mission cases, the upper surface of the middle portion of the case is formed to be lower than the front portion of the case in order to improve the livability of the steps.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In a small tractor for wetlands, it is desirable that the tractor be lightweight in order to suppress sinking of the wheels. However, the conventional transmission case that also serves as a frame is made of cast iron from the viewpoint of strength and is very heavy.
It is an object of the present invention to reduce the weight of a heavy-duty frame-and-frame-type transmission case while securing necessary strength.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
〔Constitution〕
A first invention is a tractor transmission case in which a transmission case is configured such that an upper surface of a middle portion of a case intermediate in a front-rear direction is lower than an upper surface of a front portion of a case directly connected to the engine,
The case front part and the case middle part are integrally formed of a cast aluminum alloy, and the case cross-section changing part between the case front part and the case middle part where the main clutch is disposed is provided with a case front part space and a case middle part space. a partition wall partitioning the door is provided,
In this partition, while forming a cylindrical portion long in the front-back direction, the upper vertical wall portion forming the upper side of the partition and the lower vertical wall portion forming the lower side, in the front-rear direction of the cylindrical portion It is characterized by being formed integrally with the tubular portion at a distant position .
[0005]
According to a second invention, in the first invention, the upper vertical wall portion faces one side of the main clutch and the main clutch shaft penetrates, and the lower vertical wall portion faces the one side of the front wheel transmission mechanism. The transmission shaft is provided so as to pivotally support the transmission shaft, and is configured to partition the front and rear between the main clutch and the front wheel transmission mechanism .
[0006]
According to a third invention, in the first or second invention, reinforcing ribs are formed inside and outside a cast aluminum alloy case portion of the transmission case , and the outer reinforcing ribs are formed so as to extend over the front and rear of the partition wall. The inner reinforcing rib is formed over the peripheral wall of the transmission case and the partition wall .
[0007]
According to a fourth aspect of the present invention, in the first to third aspects, a rear portion of the transmission case having a rear wheel differential mechanism and a middle portion of the case are integrally connected via an HST having a cast iron casing. Features.
[0008]
A fifth invention is characterized in that, in the first to third inventions, parts other than the case front part and the case middle part in the transmission case are formed of a cast aluminum alloy.
[0009]
[0010]
[Action]
According to the configuration of claim 1, by changing the front side of the transmission case from cast iron to an aluminum alloy by casting, the manufacturing cost can be reduced and the weight can be reduced. However, in general, cast aluminum alloy is more material than cast iron. Since the strength is poor, the material cannot be simply replaced. In particular, in the structure where the middle part of the case is lowered in order to lower the step height, the longitudinal length of the middle part of the case where the bending moment in the front-rear direction is large is limited, and the vertical section modulus at that part is limited. It is difficult to secure sufficient material, which makes material replacement more difficult.
[0011]
Therefore, a partition that partitions the space inside the case back and forth is provided at the cross-section changing part where stress is easily concentrated from the front part of the case to the middle part of the case. Can be done. Mission oil is present in the middle of the case where the gear transmission mechanisms are installed, but oil is often not present in the front of the case where the main clutch such as a dry clutch is installed. This is advantageous in that the function of dividing the oil existence range can be shared. However, as another measure for securing the case strength, a relatively simple design change such as an increase in the thickness of the case is sufficient, and it is not necessary to enlarge the case cross-sectional shape which affects the peripheral layout. It is convenient.
In addition, since the front and rear cylindrical portions are formed on the partition wall, the section modulus of the transmission case near the front and middle parts of the case can be efficiently increased, and it is made of a lightweight cast aluminum alloy while maintaining sufficient strength. Can be provided. In addition, since it is a cast product, a dedicated mold for the cylindrical portion is not required, which is advantageous in that strength can be improved without increasing equipment cost.
[0012]
[0013]
According to the third aspect, by providing the reinforcing ribs on the case and out, the most effective surface area can be increased, constituting the mission to case with sufficient strength lightweight mechanical strength improvement of the casting can do.
[0014]
According to the configuration of the fourth aspect, the HST (hydrostatic continuously variable transmission) also functions as a part of the transmission case, that is, the strength member. Conventionally, as shown in JP-A-7-329587 and JP-A-5-280615, the HST has a structure that is attached to a transmission case as a single component, and the HST casing itself has a structure. It only needs to be supported, and is not configured as a strength member that supports the body.
[0015]
Thus, by using the HST as a strength member and also serving as a part of the transmission case, it is not necessary to adopt a double structure in which the transmission case has an HST casing, and the transmission case can be omitted accordingly. In other words, it is difficult to provide the reinforcing ribs in the casing of the HST mainly composed of the hydraulic pump and the hydraulic motor, but the cast iron can greatly improve the strength and can be used as a strength member. I have to. This makes it possible to reduce the size of the mission case or to arrange other shafts and mechanical devices without increasing the size of the case.
[0016]
According to the configuration of claim 5, the parts other than the case front part and the case middle part are also made of cast aluminum alloy, so that the weight of the entire transmission case can be further reduced.
[0017]
[0018]
〔effect〕
In the transmission case according to any one of claims 1 to 5, the partition wall formed for partitioning the presence or absence of transmission oil is also used as a reinforcing member, so that the case is made of a cast aluminum alloy having a lower strength than cast iron. A part and an intermediate part can be configured, and the weight can be reduced without insufficient strength. In particular, it is suitable for wetland tractors.
[0019]
Further, in this transmission case, the mechanical strength was further improved by forming a cylindrical portion in the partition wall portion between the case front portion and the case middle portion, and the transmission case could be made of a cast aluminum alloy having sufficient strength.
[0020]
In the mission case according to the third aspect, by providing the reinforcing ribs inside and outside the case, sufficient strength can be secured while being made of a cast aluminum alloy without increasing the manufacturing cost.
[0021]
In the transmission case according to the fourth aspect, the casing of the HST is made of cast iron, so that the casing can also be used as a part of the transmission case, which is also a strength member, so that downsizing and effective use of space can be achieved. .
[0022]
In the transmission case according to the fifth aspect, the other parts of the front part and the middle part of the case, that is, the parts such as the rear part of the case and the rear axle case are also made of cast aluminum alloy, so that the weight can be further reduced.
[0023]
[0024]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described below with reference to the drawings.
1 and 2 show a tractor, 1 is a steerable front steering wheel, 2 is a driving rear wheel, 3 is an engine, 4 is a front axle frame, M is a transmission case, 5 is a driving unit, 6 is a ropes, Reference numeral 7 denotes a lifting link mechanism, and reference numeral 8 denotes a rear wheel fender. The transmission case M has rear axle cases 27 and 27 at its rear part, and is also of a type that is also used as an airframe and has a front end directly connected to the engine 3. The upper surfaces of the middle portions Mb and Mc are configured to be lower than the upper surface of the case front portion Ma directly connected to the engine.
[0025]
The transmission case M includes a case front part Ma which is directly connected to the back of the engine 3 and is a clutch housing part provided with the main clutch 11, a first case middle part Mb provided with the front wheel transmission mechanism A, and various gear transmission mechanisms. The case rear portion Md provided and a second case intermediate portion Mc connecting the case rear portion Md and the first case intermediate portion Mb are integrally connected. Next, the structure of each part of the case will be described.
[0026]
As shown in FIG. 3, a clutch shaft 12 interlocking with the engine output shaft 3a is inserted through the front portion Ma of the case, and a flywheel 9 and a dry main clutch 11 are provided. A transmission shaft 13 for driving the front wheels is disposed below the front part Ma of the case.
[0027]
In the first case middle portion Mb, the clutch shaft 12 is provided above the first case middle portion Mb, and the front wheel transmission mechanism A is provided below the first shaft middle portion Mb. The front wheel transmission mechanism A includes a constant speed drive state in which the drive speed of the front wheel 1 is substantially equal to the drive speed of the rear wheel 2, and an increased drive state in which the drive speed of the front wheel 1 is increased to about twice the drive speed of the rear wheel 2. The rotation of the front wheel drive shaft 14 extending forward from the rear part Md of the case is transmitted to the transmission shaft 13 by changing the speed between two levels.
[0028]
As shown in FIGS. 3 and 4, the second case intermediate portion Mc has a transmission shaft 15 interlocked with the clutch shaft 12 at an upper portion and a rear portion of the front wheel drive shaft 14 described above at a lower portion. It is a connecting member that integrates the first case middle part Mb and the case rear part Md.
[0029]
As shown in FIGS. 4 and 5, a front case 19 including a main transmission mechanism 16 for three forward rotations and one reverse rotation, and a PTO transmission mechanism 17 for three high and low stages, and a three-stage high and low for traveling. A sub-transmission mechanism 20, a super-speed reduction mechanism 21 for traveling, a DT clutch 22 for switching between a rear wheel drive state and a four-wheel drive state, a rear wheel differential mechanism 23, and a forward / reverse rotation switching mechanism 24 for PTO. A case rear portion Md is composed of the main body case 25 provided and a cover case 26 serving as a lid of the forward / reverse switching mechanism 24.
[0030]
Reference numeral 18 in FIG. 5 denotes a back gear for displaying a reverse rotation state in the traveling main transmission mechanism 16. A rear axle case 27 is connected to both left and right sides of the case rear portion Md, and a hydraulic cylinder 29 for driving a lift arm 28 is integrally connected to an upper portion.
[0031]
As shown in FIG. 6, the rear axle case 27 is formed with a planetary reduction mechanism 31 that straddles the output shaft 23 a of the differential mechanism 23 and the rear axle 30, and the differential output shaft 23 a has a wet side brake. 32 are equipped. Conventionally, there has been a cast iron brake case that supports the ring gear 31a of the planetary reduction mechanism 31 and receives the pressing force when the side brake 32 is operated. However, in the rear axle case 27, the penetrating support portion of the brake cam 31b is provided. And the brake case part is also integrally formed. On the lower surface side of the rear axle case 27, a left-right downward protruding portion 27a for bolting a bracket 47 for a check chain (not shown) is formed. It is also useful for improvement.
[0032]
Next, the mission case M itself will be described.
The material of the transmission case M is all aluminum die-casting such as ADC12 (an example of a cast aluminum alloy). In order to improve the mechanical strength and secure the strength as a body frame, each case portion Ma, Mb, Mc, On the Md and rear axle cases 27, 27, a large number of ribs 34, 35 inside and outside the case are formed and reinforced at important places. The case front part Ma and the case middle part Mb are modified in another way, and will be described below.
[0033]
As shown in FIGS. 8 and 9, a case front part Ma having a substantially circular cross-sectional shape and a case middle part Mb having a substantially long, substantially rectangular cross-sectional shape are integrally formed, and the case front part Ma is formed. A partition 33 that partitions the space Sa inside the front part Ma and the space Sb inside the case middle part Mb is formed in the case cross-section changing part between the case middle part Mb and the case middle part Mb. That is, the partition wall 33 separates the first intermediate space Sb in which the transmission oil is provided with the front wheel transmission mechanism A and in which the transmission oil is present, and the front space Sa in which the dry main clutch 11 is provided and the transmission oil is unnecessary. It functions as an inner rib to increase and reinforce the cross-sectional coefficient of the cross-section changing portion where stress concentration is likely to occur.
[0034]
In the partition wall 33, an upper vertical wall portion 33a through which the clutch shaft 12 penetrates and a lower vertical wall portion 33b for supporting the transmission shaft 53 of the front wheel transmission mechanism A as a bearing are separated from each other in the front and rear directions. In addition, since the cylindrical portions 33c and 33d are formed in front and rear directions in the vertical direction, the section modulus of the case section changing portion is further improved. Further, a portion of the case intermediate portion Mb that covers the output shaft 36 of the front wheel transmission mechanism A projects downward, and is reinforced by the projecting case portion m.
[0035]
The above description is of a gear shift type equipped with the gear type traveling main transmission mechanism 16, but there is an HST type equipped with an HST 37 instead. That is, as shown in FIG. 7, instead of the second case middle portion Mc, the HST 37 is provided by directly interposing the casing 38 and the oil passage block 39 between the first case middle portion Mb and the case rear portion Md. A mission case M of the HST specification is configured. The HST 37 includes a hydraulic pump 40 for interlocking the clutch shaft 12 and the PTO transmission mechanism 17 and a hydraulic motor 41 for transmitting output rotation to the traveling auxiliary transmission mechanism 20. The HST 37 has a front wheel similar to the second case intermediate portion Mc. The drive shaft 14 is supported.
[0036]
The HST 37 is located substantially at the front-rear center of the front wheel 1 and the rear wheel 2 and is a location where the bending moment acting on the transmission case M is largest, and working devices such as a front loader and a tilling device are attached to the front and rear. In this case, the maximum bending moment acts in a direction in which the mission case M is deformed upwardly convex in a side view. However, HST37, together with the rib can not be formed almost over the structure interior, since the step floor 10 can not form a particular result valid ribs in the case outside the upper surface is disposed immediately above, the casing 38 and the oil passage block 39 Is made of cast iron having excellent strength.
[0037]
Since the most stress acts on the connection bolt 42 of the upper case due to the bending moment, one hidden bolt 43 for connecting the casing 38 and the oil passage block 39 at the upper right and left central portions is added. , So as to be able to cope with a strong tensile stress and prevent oil leakage. That is, the hidden bolt 43 is arranged with its head embedded in the oil passage block 39, and when the oil passage block 39 is connected to the case rear portion Md, the hidden bolt 43 is not visible from the outside. .
[0038]
As shown in FIG. 4, an oiling portion 44 is provided on the upper surface of the front end portion of the case rear portion Md, and supplies the transmission oil from the transmission case M of the gear change specification. In the HST specification, as shown in FIG. 7, the working oil and the transmission oil for the HST 37 are separated by a casing 38, and a dedicated lubrication port 45 is provided on the upper surface of the casing 38. In the HST specification, an isolation pipe 46 surrounding the front wheel drive shaft 14 is provided over the casing 38 and the oil passage block 39, and the internal space of the isolation pipe 46 and the internal space Sd of the case rear portion Md and the first The middle space Sb is communicated with the first case middle portion Mb so that the transmission oil reaches the first case middle portion Mb.
[0039]
As shown in FIGS. 1, 2, and 10, the engine bonnet 48 includes an upper bonnet 48A that can swing open and close at a fulcrum P on the rear upper side, and a lower bonnet 48B fixed to the fuselage. In the closed state of 48A, the hood inner surface 48a and the fan shroud 49 of the radiator 52 are in close contact with each other, so that the cooling exhaust air does not return.
[0040]
In order to prevent the sponge seal members 50 and 51 for adhesion adhered to both the fan shroud 49 side and the bonnet inner surface 48a side from being peeled off by rubbing accompanying opening and closing of the engine bonnet 48, FIG. As shown, the contact surfaces of the two seal members 50 and 51 are inclined so as to have a substantially "C" shape which is shifted laterally outward as the contact surface goes down.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of a tractor. FIG. 2 is a tractor side view showing the entire transmission case. FIG. 3 is a cross-sectional view showing a structure of a front part of the transmission case. FIG. 4 is a cross-sectional view showing a structure of a rear part of the transmission case. FIG. 6 is an exploded view showing the reversing portion of the main transmission mechanism for traveling and the super-reduction mechanism. FIG. 6 is a sectional view showing the structure of the rear axle case. FIG. Front view showing the shape of the front part of the transmission case. [FIG. 9] Cross-sectional view showing the shape of the front part of the transmission case. [FIG. 10] Cross-sectional view of the engine bonnet in the radiator part.
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Steering front wheel 3 Engine 11 Main clutch 23 Rear wheel differential mechanism 33 Partition wall 33c Cylindrical part 34 Inner reinforcing rib 35 Outer reinforcing rib 37 HST
38 Casing A Front wheel transmission mechanism M Transmission case Ma Case front Mb Case middle Md Case rear Sa Front space Sb Middle space

Claims

トランスミッションケースを、その前後方向中間のケース中間部の上面が、エンジンに直結されたケース前部の上面よりも低くなるように構成してあるトラクタのミッションケースであって、
前記ケース前部と前記ケース中間部とを鋳造アルミ合金によって一体形成するとともに、
主クラッチが配備される前記ケース前部と前記ケース中間部との間におけるケース断面変化部に、前記ケース前部内空間と前記ケース中間部内空間とを仕切る隔壁を設け、
この隔壁に、前後方向に長い筒状部を形成するとともに、隔壁のうちの上部側を構成する上縦壁部と下部側を構成する下縦壁部とが、前記筒状部の前後方向に離れた位置で該筒状部と一体に形成されているトラクタのミッションケース。A transmission case for a tractor, wherein the transmission case is configured such that an upper surface of a case middle portion in the middle in the front-rear direction is lower than an upper surface of a case front portion directly connected to the engine,
Along with integrally forming the case front and the case middle with a cast aluminum alloy,
In a case cross-section change portion between the case front portion and the case middle portion where the main clutch is provided, a partition wall is provided to partition the case front inside space and the case middle portion inside space ,
In this partition wall, while forming a cylindrical portion long in the front-back direction, the upper vertical wall portion constituting the upper side of the partition wall and the lower vertical wall portion constituting the lower side, in the front-rear direction of the cylindrical portion A tractor transmission case integrally formed with the tubular portion at a distant position .

上縦壁部は主クラッチの一側に対向して主クラッチシャフトが貫通し、下縦壁部は前輪変速機構の一側に対向して該前輪変速機構における変速軸を軸支するように設けられていて、主クラッチと前輪変速機構との間を前後に仕切るように構成されている請求項１記載のトラクタのミッションケース。 The upper vertical wall portion faces one side of the main clutch, and the main clutch shaft penetrates, and the lower vertical wall portion faces the one side of the front wheel transmission mechanism so as to axially support the transmission shaft of the front wheel transmission mechanism. The transmission case for a tractor according to claim 1 , wherein the transmission case is configured to partition the front and rear between a main clutch and a front wheel transmission mechanism .

トランスミッションケースにおける鋳造アルミ合金製ケース部分の内側及び外側に補強リブを形成してあるとともに、外側の補強リブは前記隔壁の前後にまたがる状態で形成され、内側の補強リブはミッションケース周壁と隔壁とにわたって形成されている請求項１または２記載のトラクタのミッションケース。 With transformer mission is to form the inner and the reinforcing ribs on the outside of the cast aluminum alloy case part of the case, the outer reinforcing ribs are formed in a state extending over the front and rear of the partition wall, reinforcing rib inside the transmission case wall The transmission case for a tractor according to claim 1 or 2, wherein the transmission case is formed over the partition wall .

前記トランスミッションケースにおける後輪用デフ機構を備えたケース後部と前記ケース中間部とを、鋳鉄製のケーシングを備えたＨＳＴを介して連結一体化してある請求項１〜３のいずれか一つに記載のトラクタのミッションケース。4. The transmission case according to claim 1, wherein a rear portion of the transmission case including a rear wheel differential mechanism and the middle portion of the case are integrally connected via an HST including a cast iron casing. 5. Tractor mission case.

前記トランスミッションケースにおける前記ケース前部と前記ケース中間部以外の部分を、鋳造アルミ合金によって形成してある請求項１〜３のいずれか一つに記載のトラクタのミッションケース。The tractor transmission case according to any one of claims 1 to 3, wherein a portion of the transmission case other than the case front portion and the case middle portion is formed of a cast aluminum alloy.