JP3575314B2 - 自動走行車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車速センサが出力する波形信号(パルス信号、波状信号)を使って自動走行処理を行うCPUに制御される自動走行車両に関し、特に自動走行車両の信頼性の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、人間の運転操作なしで車両が自動走行できるようにするべく、各種の自動走行車両が提案されている。特定の施設内を走行する自動走行車両が提案され、また一般の道路(高速道路など)を走行する自動走行車両も提案されている。例えば、特開平8−314540号公報には、走路に沿って配列された磁気レーンマーカを検出し、マーカが示す走路に沿って走行する自動走行車両が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
自動走行車両には、人間の運転操作なしで車両が走行できるように、人間に代わって車両を操る自動運転用のコンピュータ装置を搭載することが好適である。人間の操作に頼ることなく確実に安全な走行が行われるように、自動運転用のコンピュータの情報処理機能に対しては十分に高い信頼性が与えられていることはもちろんであるが、さらなる信頼性の向上の観点からは、コンピュータがいかなる状態にあろうとも車両の適切な動作を確保することが望まれる。
【0004】
ここで、自動運転用のコンピュータは、他の情報とともに、車速センサが検出する波形信号を利用する。波形信号は、車速に応じた周波数をもつ信号で、例えば、車輪速センサから出力される車輪速パルス信号である。自動運転コンピュータ内では、車速の波形信号が、CPUを含むデジタル処理装置により、自動運転プログラムに従って処理される。
【0005】
上述した信頼性確保の観点からは、たとえCPU誤動作等の問題が生じたために自動運転用のデジタル処理装置が車速センサの波形信号を適正に利用できなくなったとしても、車速に応じた車両動作であって最小限必要なものは確保する必要があり、特に車速を制限速度以下に抑えることが重要である。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、自動運転用のデジタル処理装置の状態に拘わらず、車速に関係する適切な車両動作を確保して、自動走行車両の信頼性を向上することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)上記の目的を達成するため、本発明の自動走行車両は、車速に応じた波形信号を出力する車速センサと、前記波形信号が入力され、前記波形信号から得られる車速情報を利用するデジタル処理により車両を自動走行させるデジタル自動運転処理部と、前記波形信号が入力され、前記波形信号のアナログ処理によって、車速を示すアナログ車速信号を生成するアナログ車速信号生成回路と、前記アナログ車速信号に応じて作動するように設けられた、自動走行に関連する車両機器と、を含む。
【0008】
本発明によれば、アナログ車速信号生成回路が、車速センサより入力される波形信号からアナログ車速信号を生成する。そして自動走行に関連する車両機器がアナログ車速信号に応じて作動する。すなわち、デジタル処理抜きで、車速に応じて車両機器を動作させることができる。従って、デジタル自動運転処理装置の状態に拘わらず、車速に関係する必要な車両動作を確保することができる。その結果、自動走行車両の信頼性のさらなる向上が可能となる。
【0009】
(2)好ましくは、前記自動走行に関連する車両機器は車両制動装置であり、前記車両制動装置は、前記アナログ車速信号生成回路が生成するアナログ車速信号が、車両の制限速度に対応する所定基準値以上のときに、車両の強制制動を行う。
【0010】
本発明によれば、車速が制限速度以上になったとき、アナログ車速信号が所定値以上になり、制動装置が車両を強制制動する。デジタル処理抜きでも強制制動が実行されるので、自動走行車両の信頼性を向上できる。
【0011】
(3)好ましくは、前記車両制動装置は、さらに、前記波形信号から得られる車速が車両の制限速度以上であると判断した前記デジタル自動運転処理部が制動を指示したときにもまた、車両の強制制動を行う。
【0012】
本発明によれば、制動装置は、アナログ車速信号に基づいて、または、デジタル自動運転処理部の指示信号に基づいて、強制制動を行う。すなわち、どちらか早い方の指示に従って強制制動が行われる。自動運転のデジタル処理と、アナログ処理との2重構成により、高い信頼性が得られる。
【0013】
(4)好ましくは、前記車両制動装置は、強制制動によって前記アナログ車速信号が前記所定基準値を下回った後も強制制動を続け、所定の制動解除信号が入力されたときにはじめて強制制動を解除する。
【0014】
本発明によれば、以下の理由で信頼性のさらなる向上が得られる。強制制動によって車速が制限速度を下回った時点で強制制動を解除したと仮定する。もし制限速度以上の車速の発生原因が解消されていないと、再び車速が増大しようとする。これに対し、本発明によれば、車速が制限車速以下になったとしても、所定の制動解除信号が入力されるまでは強制制動を解除しないので、さらに車速が減少する。従って、より適切に車両を動作させることができる。
【0015】
所定の制動解除信号は、好ましくは、人間が所定スイッチ等を操作したときに入力される。
【0016】
(5)好ましくは、前記車速センサは、車輪の回転速度を検出する車輪速センサである。ただし、車速センサは、車輪速センサ以外のセンサでもよい。
【0017】
(6)前記アナログ車速信号生成回路は、前記波形信号の周波数に応じた電圧信号を前記アナログ車速信号として出力する周波数−電圧変換器(f/Vコンバータ)を含む。ただし、その他の適当な回路が適用されてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明する。
【0020】
図1は、本実施形態の自動走行車両の主要構成を概念的に示すブロック図であり、自動走行車両は電気自動車である。磁気センサ1は、走路に沿って等間隔で配列された磁気ネイル(レーンマーカ)を検出し、磁気ネイルが検出されるたびにマーカ検出信号1aを出力する。また、車速センサ3は、車速に応じた周波数をもつ波形信号3aを出力する。マーカ検出信号1aおよび波形信号3aは、自動運転ECU5のCPU7に入力される。
【0021】
自動運転ECU5は、運転者に代わって車両を操るコンピュータである。CPU7は、本発明のデジタル自動運転処理部に相当し、自動運転プログラムに従って、マーカ検出信号1aおよび波形信号3aをデジタル処理する。CPU7は、マーカ検出信号1aおよび波形信号3aに基づいて、車両が適切な速度で走路に沿って走行するために必要な目標操舵角および目標車速を算出する。
【0022】
CPU7は、目標操舵角および目標車速を達成するために、ステアリング装置9、車両駆動モータ11およびブレーキ13を制御する。これらは、自動走行に関連する車両機器に含まれる。ステアリング装置9、車両駆動モータ11およびブレーキ13は、それぞれ、ステアリングECU9a、モータECU11aおよびブレーキECU13aを有する。
【0023】
CPU7が算出する目標操舵角は、現在の車速でマーカがつくるラインを車両がトレースするのに必要な操舵角であり、例えばマーカに対する車両の横方向のずれ量が低減するような操舵角である。CPU7は、目標操舵角を示す制御信号をステアリングECU9aに送る。これに応えて、ステアリングECU9aがステアリング装置9を制御し、車輪の向きを変更する。これにより、車両は走路に沿って進むことができる。
【0024】
また、CPU7は、加速が必要なときは、制御信号をモータECU11aに送る。これに応えて、モータECU11aが車両駆動モータ11を制御し、車両駆動モータ11がモータトルクを増加する。CPU7は、減速が必要なときには、制御信号をブレーキECU13aに送る。これに応えてブレーキECU13aは、ブレーキ13を作動させる。車両駆動モータ11の回生制動を車両の減速に利用することも好適である。
【0025】
本実施形態の特徴として、CPU7と並列にアナログ車速信号生成回路15が設けられている。車速センサ3の生成する波形信号3aは、CPU7だけでなくアナログ回路15に入力される。アナログ回路15は、アナログ処理により、波形信号3aから、車速を示すアナログ車速信号15aを生成する。
【0026】
アナログ車速信号15aはアナログ車速信号処理回路17に入力される。アナログ回路17は、アナログ処理により、アナログ車速信号15aから強制制動指示信号17aを生成する。信号17aは、アナログ車速信号15aが示す車速が制限速度以上になったときに生成される。
【0027】
アナログ車速信号処理回路17が生成した強制制動指示信号17aは、ブレーキ13に入力される。これに応えてブレーキ13が作動し、車両が減速する。
【0028】
なお、後述するように、アナログ車速信号生成回路15およびアナログ車速信号処理回路17は、好適には、それぞれ周波数−電圧変換器(f/Vコンバータ)およびコンパレータである。
【0029】
また、本実施形態では、特定の施設内を走行する自動走行車両が想定されている。そして、制限速度は、施設内での適当な上限車速であり、例えば時速20kmである。車両駆動モータ11は制限速度以上で車両を走行させられるが、自動運転ECU5が自主的に制限速度を設定している。
【0030】
以上より、本実施形態によれば、CPU7の処理が行われなくとも、アナログ回路によって、車速が制限速度以上になったときの強制制動が行われる。従って、たとえCPU7またはその関連装置が波形信号3aを適正に処理できなくなったとしても、確実に車速を制限速度以下に抑えることができるので、自動走行車両の信頼性を向上できる。
【0031】
図2は、図1の車両の強制制動に関連する部分の構成を具体的に示している。車速センサ20a、20bは、それぞれ、車両の左車輪および右車輪に設けられている。ディスク19a、19bは、車輪に同軸に固定され、外周面に凹凸を有する。車速センサ20a、20bは、ディスク19a、19bの近傍に配置されている。
【0032】
ディスク19a、19bが車輪と共に回転すると、ディスク19a、19bと車速センサ20a、20bの間隔が周期的に変化する。車速センサ20a、20bは、この間隔の変化に対応する波形信号を出力する。波形信号は、波形整形回路22a、22bで整形され、矩形波信号f1、f2に変換される。
【0033】
信号f1、f2は、CPU7およびアナログ強制制動回路24に入力される。アナログ強制制動回路24は、図1のアナログ車速信号生成回路15およびアナログ車速信号処理回路17に相当する。
【0034】
矩形波信号f1、f2は、それぞれ、強制制動回路24のf/Vコンバータ26a、26bに入力される。コンバータ26a、26bは、図1のアナログ車速信号生成回路15に対応する。コンバータ26a、26bは、矩形波信号f1、f2の周波数を電圧信号V1、V2に変換する。f1、f2の周波数が車速に比例し、電圧信号V1、V2が周波数に比例する。従って、電圧信号V1、V2は、車速を示すアナログ信号である。
【0035】
電圧信号V1、V2は、それぞれ、コンパレータ28a、28bに入力される。コンパレータ28a、28bは、図1のアナログ車速信号処理回路17に対応する。コンパレータ28a、28bは、電圧V1、V2を基準電圧Vthと比較する。Vthは制限車速に相当する電圧である。すなわち、基準電圧Vthは、車両が制限車速で走行しているときのf/Vコンバータの出力電圧と等しく設定されている。
【0036】
コンパレータ28aは、f/Vコンバータ26aが生成した電圧V1と基準電圧Vthを比較し、電圧V1が基準電圧Vthより大きければ信号(1)を出力する。コンパレータ28bは、f/Vコンバータ26bが生成した電圧V2と基準電圧Vthを比較し、電圧V2が基準電圧Vthより大きければ信号(1)を出力する。すなわち、両コンパレータ28a、28bは、車速が制限速度を越えたときに信号(1)を出力する。
【0037】
そして、コンパレータ28a、28bの少なくとも一方が信号(1)を出力するとき、OR回路30が信号(1)を出力する。この信号が、図1の強制制動指示信号に相当する。
【0038】
一方、CPU7にも矩形波信号f1、f2が入力される。CPU7は、これらの信号をデジタル処理して車速情報を得る。そして、CPU7は車速を監視し、車速が制限速度を越えたときに強制制動指示信号(1)をOR回路32へ送る。
【0039】
OR回路32は、CPU7またはOR回路30の少なくとも一方から強制制動指示信号(1)が入力されたとき、信号(1)をブレーキスイッチ34に送る。これにより、ブレーキスイッチ34が接続され、ブレーキソレノイド36に電流が流れ、ブレーキアクチュエータが駆動され、ブレーキが作動する。
【0040】
このように、本実施形態では、CPU7とアナログ強制制動回路24の並列2重構成により強制制動が行われるので、高い信頼性が得られる。
【0041】
なお、図2からは省略されているが、自動運転ECU5はコンピュータとしての各種構成を備えており、例えば図示されないROM、RAM、入出力インターフェース等の構成も備えている。さらに、図2からは省略されているが、自動運転ECU5が、ヨーレートセンサ等の他のセンサ群とも接続され、入力信号に基づいて高度な制御を行うことが好適である。
【0042】
図3は、図2の構成を含む制動システムを示しており、さらに、強制制動の解除のための好適な構成を示している。
【0043】
まず、通常の制動制御(強制制動以外)のための構成を説明する。車速センサからの波形信号f1、f2は自動運転ECU5のCPU7に入力される。CPU7は、減速が必要と判断したとき、ブレーキ指示信号をシリアル通信でブレーキECU13aのブレーキCPU13bに送る。ブレーキCPU13bは、ブレーキ作動信号13cを出力する。ブレーキ作動信号13cは、自動運転ECU5に戻り、OR回路42を経由して、ブレーキ油圧装置60に送られる。
【0044】
ブレーキ油圧装置60では、リザーバ62とホイールシリンダ64の間に油圧ポンプ66、アキュムレータ68および増圧ソレノイド70が設けられている。また、リザーバ62とホイールシリンダ64の間には、増圧ソレノイド70と並列に減圧ソレノイド72が設けられている。
【0045】
ブレーキ作動信号は増圧ソレノイド70を作動させる。これにより、アキュムレータ68の圧力がホイールシリンダ64に伝わり、ホイールシリンダ64の圧力が増大してブレーキが作動する。
【0046】
ブレーキ作動信号は、ブレーキCPU13bの制御の下で、所定時間だけ入力される。ブレーキ作動信号が止まると、増圧ソレノイド70がアキュムレータ68とホイールシリンダ64を切り離す。ホイールシリンダ64の油圧は維持され、ブレーキ作動状態が継続する。
【0047】
次に、通常の制御でのブレーキ解除のための構成を説明する。CPU7は、ブレーキ解除が必要と判断したとき、解除指示をブレーキCPU13bに送る。ブレーキCPU13bは、ブレーキ解除信号13dを出力する。ブレーキ解除信号13dは、自動運転ECU5に戻り、OR回路54を経由して、ブレーキ油圧装置60に送られる。
【0048】
ブレーキ解除信号は、ブレーキ油圧装置60の減圧ソレノイド72を作動させる。これにより、ホイールシリンダ64とリザーバタンク62が接続される。ホイールシリンダ64の圧力が低下し、ブレーキが解除される。ブレーキ解除信号も一定時間だけ入力される。
【0049】
次に、強制制動のための構成を説明する。強制制動のための構成は、基本的に図2と同様である。車速センサからの波形信号f1、f2は自動運転ECU5のCPU7だけでなく、アナログ強制制動回路24にも入力される。アナログ回路24は、図2を用いて説明したように2つのf/Vコンバータおよび2つのコンパレータを含む。
【0050】
アナログ回路24およびCPU7は、いずれも、車速が制限速度以上になると制動指示信号(1)をOR回路32に送る。OR回路32は、アナログ回路24およびCPU7の少なくとも一方から信号(1)が入力されると、信号(1)を1ショット回路40に送る。1ショット回路40はタイマー回路であり、OR回路32から信号(1)が入力されたとき、予め決められたタイマー時間だけ信号(1)を出力する。タイマー時間は、ブレーキ油圧装置60のホイールシリンダ64の油圧を十分に増加するのに必要な時間に設定されている。
【0051】
1ショット回路40が出力する信号は、OR回路42を経由して、ブレーキ油圧装置60の増圧ソレノイド70に送られる。これにより、増圧ソレノイド70が作動し、ホイールシリンダ64の圧力が増大してブレーキが作動する。上記タイマー時間が経過すると、増圧ソレノイド70への作動信号の供給が終わり、増圧ソレノイド70も元の非作動状態に戻る。
【0052】
次に、強制制動におけるブレーキ解除のための構成を説明する。図3の構成では、車速が制限車速以上になったときにホイールシリンダ64の圧力が増大し、ブレーキが作動する。そして、増圧ソレノイド70がOFFになった後も、ホイールシリンダ64の油圧は保持される。車速が制限速度以下になったとしても、ブレーキは解除されない(減圧ソレノイド72は動作しない)。ブレーキの解除は、以下のようにして行われる。
【0053】
図3を参照すると、パーキングブレーキスイッチ(PKBSW)44は、パーキングブレーキが作動するときに切り替えられる。また、ブレーキ解除スイッチ46は、例えば強制制動が発生した原因を調べるときに、また例えば強制制動の問題を解決したときに、作業者により操作される。
【0054】
パーキングスイッチ44は自動運転ECU5内のAND回路50に接続されている。ブレーキ解除スイッチ46は、インバータ48を介してAND回路50に接続されている。パーキングブレーキが作動し、かつ、ブレーキ解除スイッチ46が操作されたときに、AND回路50がブレーキ解除信号(1)を1ショット回路52に送る。1ショット回路52はタイマー回路であり、AND回路50から信号が入力されると、タイマー時間だけ信号を出力する。タイマー時間は、ブレーキ油圧装置60のホイールシリンダ64の油圧を十分に下げるのに必要な時間に設定されている。
【0055】
1ショット回路52が出力する信号は、OR回路54を経由して、ブレーキ油圧装置60の減圧ソレノイド72に送られる。これにより、減圧ソレノイド72が機能し、ホイールシリンダ64の圧力が低下してブレーキが解除される。上記タイマー時間が経過すると、減圧ソレノイド72への信号供給が終わり、減圧ソレノイド72も元の非作動状態(OFF)に戻る。
【0056】
図4は、上記の強制制動およびその解除についてのタイムチャートを示している。車速が増大し、t1で制限車速を越えたとする。このとき、図3のOR回路32が出力する強制制動用のブレーキ作動信号がONになる。そして、1ショット回路40のタイマー機能により、増圧ソレノイド70がタイマー時間だけ作動し、ホイールシリンダ64のブレーキ油圧が増大する。ブレーキ油圧は、増圧ソレノイド70がOFFになった後も保持される。
【0057】
強制制動により車速が制限車速まで下がったとき(t2)、OR回路32が出力するブレーキ作動信号がOFFになる。このとき、仮にブレーキが解除されると、図4の上段に点線mで示すように、車速が再び上昇しようとする可能性がある。車速が制限車速を越えた原因が解消されていないからである。
【0058】
このような事態を避けるため、本実施形態では、ブレーキ作動信号がOFFになっても、ブレーキ油圧が保持され、ブレーキは解除されない。従って、車両は減速を続け、確実に停止する。
【0059】
その後、作業者がパーキングブレーキを作動させ、かつ、ブレーキ解除スイッチ46を操作すると、減圧ソレノイド72が一定時間作動し、ホイールシリンダ64のブレーキ油圧が抜かれる。これにより、はじめて強制制動が解除される。
【0060】
以上のように、本実施形態によれば、車速が制限車速以下になったとしても、制動解除信号が入力されるまでは強制制動が解除されないので、車両は確実に減速し、停止することができる。
【0061】
また、本実施形態によれば、強制制動用にアナログ回路を採用するにあたり、1ショット回路を追加してソレノイドへの通電を制限しているので、連続通電に起因するソレノイドの損傷を防止することができる。
【0062】
図3は、一つの油圧装置のみを示している。しかし、周知のように、4輪車両には2つのブレーキ系統を設けることが一般的である。従って、実際には、図2の油圧装置60が2つ設けられ、両方の油圧装置に同時にブレーキ作動/解除信号が送られる。
【0063】
さらに、図5に示すように、通常の制動用の油圧アクチュエータと、強制制動用の油圧アクチュエータとを備えることも好適である。上述のように、車両は、2つのブレーキ系統をもつ。各ブレーキ系統が、通常制動用アクチュエータと強制制動用アクチュエータにより作動される。前者のアクチュエータには、通常制動時に制御信号が入力される。後者のアクチュエータには、強制制動時に制御信号が入力される。
【0064】
本実施形態に対しては以下のように各種の変形が可能である。
【0065】
(1)図1のアナログ車速信号生成回路15は、f/Vコンバータ以外のアナログ回路であってもよい。例えば、積分回路も車速に応じたアナログ信号を生成できる。
【0066】
(2)図1の車速センサ3は、車輪速センサには限られない。車速に応じた波形信号を出力する任意のタイプのセンサが適用可能である。
【0067】
(3)車速センサの代わりに、車両挙動(車両状態)を検出する他のセンサに本発明が適用されてもよい。他のセンサは、加速度センサ(Gセンサ)またはヨーレートセンサ等である。
【0068】
例えば加速度センサ(またはヨーレートセンサ)が自動運転ECUに接続され、検出信号がCPUおよびアナログ回路の両方に入力される。アナログ回路では、検出信号がアナログ電圧に変換され、アナログ電圧に基づく指示信号が必要な車両機器に出力される。例えば、上記のように、アナログ電圧に応じて強制制動指示がブレーキに送られる。
【0069】
(4)本実施形態では、自動運転ECU、ステアリングECU、モータECUおよびブレーキECUが別々に設けられている。しかし、これらのECUの一部または全部が一体化されてもよい。
【0070】
(5)本実施形態では電気自動車が採用されたが、その他の種類の車両が採用されてもよい。例えば、自動走行車両は、内燃機関を搭載してもよく、内燃機関および電気モータを搭載してもよい(ハイブリッド自動車)。
【0071】
(6)本実施形態では、レーンマーカを利用する自動走行車両に本発明が適用されたが、本発明はこのような構成に限定されない。すなわちレーンマーカを使わない車両システムにも本発明を好適に適用できる。
【0072】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、自動運転用のデジタル処理装置の状態に拘わらず、車速に関係する適切な車両動作を確保して、自動走行車両の信頼性を向上することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の自動走行車両の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の車両の強制制動に関連する部分の構成を示す図である。
【図3】図2の構成を含む制動システムを示し、さらに、強制制動の解除のための好適な構成を示す図である。
【図4】図3の構成による強制制動およびその解除についてのタイムチャートである。
【図5】2系統のブレーキのそれぞれに通常制動用と強制制動の2つのアクチュエータを設けた構成を示す図である。
【符号の説明】
1 磁気センサ、3 車速センサ、3a 波形信号、5 自動運転ECU、7CPU、13 ブレーキ、13a ブレーキECU、15 アナログ車速信号生成回路、17 アナログ車速信号処理回路、20a,20b 車速センサ、22a,22b 波形整形回路、24 アナログ強制制動回路、26a,26b f/Vコンバータ、28a,28b コンパレータ、36 ブレーキソレノイド、40,52 1ショット回路、44 パーキングブレーキスイッチ、46 ブレーキ解除スイッチ、64 ホイールシリンダ、70 増圧ソレノイド、72 減圧ソレノイド。
Claims (5)
- 車速に応じた波形信号を出力する車速センサと、
前記波形信号が入力され、前記波形信号から得られる車速情報を利用するデジタル処理により車両を自動走行させるデジタル自動運転処理部と、
前記波形信号が入力され、前記波形信号のアナログ処理によって、車速を示すアナログ車速信号を生成するアナログ車速信号生成回路と、
前記アナログ車速信号に応じて作動するように設けられた車両制動装置と、
を含み、
前記車両制動装置は、前記アナログ車速信号生成回路が生成するアナログ車速信号が、車両の制限速度に対応する所定基準値以上のときに、車両の強制制動を行い、さらに、前記強制制動によって前記アナログ車速信号が前記所定基準値を下回った後も強制制動を続け、所定の制動解除信号が入力されたときにはじめて強制制動を解除する、
ことを特徴とする自動走行車両。 - 請求項1に記載の自動走行車両において、前記強制制動を行うアクチュエータと、前記強制制動以外の制動を行うアクチュエータとが、別個に備えられている、自動走行車両。
- 請求項1または2に記載の自動走行車両において、
前記車両制動装置は、さらに、前記波形信号から得られる車速が車両の制限速度以上であると判断した前記デジタル自動運転処理部が制動を指示したときにもまた、車両の強制制動を行うことを特徴とする自動走行車両。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動走行車両において、
前記車速センサは、車輪の回転速度を検出する車輪速センサであることを特徴とする自動走行車両。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動走行車両において、
前記アナログ車速信号生成回路は、前記波形信号の周波数に応じた電圧信号を前記アナログ車速信号として出力する周波数−電圧変換器を含むことを特徴とする自動走行車両。
Priority Applications (1)
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