JP3572068B1 - 情報記録方法、光情報記録媒体及び情報記録装置 - Google Patents

情報記録方法、光情報記録媒体及び情報記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3572068B1
JP3572068B1 JP2003304541A JP2003304541A JP3572068B1 JP 3572068 B1 JP3572068 B1 JP 3572068B1 JP 2003304541 A JP2003304541 A JP 2003304541A JP 2003304541 A JP2003304541 A JP 2003304541A JP 3572068 B1 JP3572068 B1 JP 3572068B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information recording
irradiation
pulse
scanning speed
heating pulse
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003304541A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005078662A (ja
Inventor
将紀 加藤
浩子 田代
和典 伊藤
浩司 出口
美樹子 安部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2003304541A priority Critical patent/JP3572068B1/ja
Priority to PCT/JP2004/011752 priority patent/WO2005022514A1/ja
Priority to CNA2004800298477A priority patent/CN1867972A/zh
Priority to US10/569,821 priority patent/US20070041299A1/en
Priority to EP04771713A priority patent/EP1662491A1/en
Priority to TW093125569A priority patent/TW200511272A/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP3572068B1 publication Critical patent/JP3572068B1/ja
Publication of JP2005078662A publication Critical patent/JP2005078662A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/004Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B7/006Overwriting
    • G11B7/0062Overwriting strategies, e.g. recording pulse sequences with erasing level used for phase-change media
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/004Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B7/0045Recording
    • G11B7/00456Recording strategies, e.g. pulse sequences
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/004Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B7/0045Recording
    • G11B7/00454Recording involving phase-change effects

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

【課題】 結晶化速度の速い高速対応の相変化型光情報記録媒体に異なる走査速度で記録する有効な手法を与えると共に、その記録ストラテジをより少ないパラメータで規定することで、CAV対応の光情報記録媒体に有効な情報記録方法を提供する。
【解決手段】 走査速度vに対して、加熱パルスの照射タイミングを最適に制御、特に、n=偶数の場合の第1加熱パルスの立上り時間に対する、n=5,7,9,11のように、n=奇数の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをTd1とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量Td1/Tを長くするように制御することで、結晶化速度の速い高速記録対応の光情報記録媒体でのパルス間での余熱による再結晶化を制御することができ、異なる走査速度vで良好なジッタの記録特性を得ることができるようにした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、記録可能な光情報記録媒体、特にCD−RW,DVD−RAM,DVD−RW,DVD+RW等の相変化型の光情報記録媒体、このような光情報記録媒体に適した情報記録方法及び情報記録装置に関する。
近年、デジタル情報の大容量化が進んでいる。大容量のデジタル情報(例えば、音声・画像など)を蓄積するためには転送速度の高速な情報記録媒体が求められている。特に、書換えが可能であることと可搬性があること、さらに広く普及している再生専用装置でも再生が可能であることから、相変化型の光情報記録媒体が注目されている。特に、CD−RW,DVD−RW,DVD+RWは、既に広く普及しているDVD−ROM再生装置で再生できることから、再生互換性の高い、リムーバブルメディアとして注目されている。
これらの相変化型の光情報記録媒体の転送速度を向上させる手段は、高密度化と走査速度の高速化とが考えられるが、トラックピッチや最小マークサイズを変更する高密度化は、再生に用いる装置の光学系を変更することになり、再生互換性がなくなってしまう。それに対して、走査速度の高速化は再生装置の光学系を変更することなく転送速度を向上できるため、有効な手段とされている。
しかし、相変化型の光情報記録媒体では、記録層材料にレーザ光を照射し、記録層の熱履歴を制御することで情報の記録・書換えを行っている。即ち、記録層材料のダイナミカルな熱特性を利用して情報の記録を行っている。具体的には、溶融・急冷することでアモルファス状態とし、結晶化温度以上に加熱することで結晶状態とすることで、記録を行う。より高い走査速度での記録に対応するためには、より短い加熱時間で結晶化することが必要であり、そのため結晶化速度の速い材料を記録層材料として選定することが必須となる。
また、アモルファスマークの形成にはパルス状に強度変調した光を照射することによって行う。走査速度を高速とした場合はパルスの発光周期を短くする必要があるが、上記のような結晶化速度の高い記録層材料に対しては、隣接するパルスの余熱により結晶化が促進され、アモルファス領域が縮小する傾向にある。そのため、高い変調度を確保することが困難となっている。
これらの課題を解決するためにはパルスの発光周期の時間を長くとることで余熱を防ぐことが可能であるために、照射周期を従来の1T(T;基本クロック周期)とする代わりに、2T或いはそれ以上とする方法がある。このような方法に関する提案例等も多数あり、その一部を例示すると以下のようなものがある。
例えば、非特許文献1によれば、時間的長さnTのマーク形成にm個の照射パルスを照射して記録するとき、n=2m,n=2m+1とする「2T Write Strategy」が記載されている。異なる長さのマークを同一のパルス数で記録するためにn=2m+1なる奇数Tのマークを記録する際には最終パルス立上り時間を遅らせ、最終パルス幅を延長し、最終冷却パルス幅を延長することで対応している。
また、特許文献1によれば、マーク長さnTをm個のパルスで記録する技術として、n/m≧1.25とすることが提案され、その実施例にパルス周期を基本クロック周期の約2倍とすることが記載され、さらには、最終パルスでマーク長を補正することが記載されている。
特許文献2によれば、2T周期を基本周期とする記録ストラテジにおいて、最終オフパルスの長さを調節することで高速記録に対応することが示されている。
特許文献3によれば、記録に用いるパルスの周期を基本クロックの約2倍とし、最終冷却パルスの終端をステップ状にし、さらにレベルを調整することでマーク長を調整することが記載されている。
特許文献4によれば、第1冷却パルスの幅をマーク長と直前のスペース長に合わせて調整することが記載されている。
特許文献5によれば、記録速度に対して第1加熱パルスの立上り時間を変更することが記載されている。
特開2001−331936公報 特開2003−085750公報 特開2002−334433公報 特許第3138610号公報 特開2001−118245公報 CD−RW標準規格書「Recordable Compact Disc Systems Part III volume 3 version 1.0」(通称オレンジブックパートIII,vol.3 Ultra-speed CD-RW)
しかし、2T周期記録ストラテジによると、nT(nは自然数)の時間的長さのマークを記録する場合、n=偶数とn=奇数とでパルスのパターンを変更する必要があるため、煩雑な記録方法となる。さらに、情報線密度一定のディスク状の媒体の場合は、回転数の制約によりディスク内周部と外周部で走査速度を変更する必要がある。そのため、異なる走査速度で記録できる必要がある。つまり、照射周期を2T周期とすることと、異なる走査速度に対応することで、照射パターンは非常に複雑になってしまう。
この点、前述した非特許文献や特許文献等では不十分であり、特に、DVD+RWの8倍速相当のような高速記録への対応が不十分である。例えば、特許文献1の場合、2T周期とする実施例は、例えばDVD+RWの4倍速相当の記録を想定したものであり、DVD+RWの8倍速相当のような高速記録に適用してもそのままではうまく記録できない記録ストラテジに留まるものである。また、非特許文献1や特許文献2の場合、高速記録領域で第1加熱パルスをn=偶数の場合とn=奇数の場合とで変えることについての言及はなく、同様に、特許文献3の場合、第1加熱パルスの立上り時間を制御する点についての言及はなく、さらに、特許文献4,5の場合も2T周期の記録ストラテジに関してn=偶数の場合とn=奇数の場合とでその記録ストラテジを変更することについての言及はない。
本発明の目的は、例えば結晶化速度の速い高速対応の相変化型光情報記録媒体のような光情報記録媒体に異なる走査速度で記録する有効な手法を与えると共に、その記録ストラテジをより少ないパラメータで規定することで、CAV(回転速度一定方式)対応の光情報記録媒体に有効な情報記録方法及び情報記録装置を提供することである。
請求項1記載の発明は、光情報記録媒体の記録層にパルス状に強度変調した光を照射しながら走査速度vで走査することで時間的長さnT(n;自然数、T;基本クロック周期)の記録マークを形成する場合、走査速度vと基本クロック周期Tが、v×T=一定なる関係を満足し、かつ、強度変調を照射パワーPwの加熱パルスと照射パワーPb(ただし、Pw>Pb)の冷却パルスとをm回交互に照射することで行う情報記録方法であって、n=偶数の場合はn=2m、n=奇数の場合はn=2m+1であり、n=偶数の場合の第1加熱パルスの立上り時間に対する、n=奇数の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをTd1とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量Td1/Tを長くする記録ストラテジを用いるようにした。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報記録方法において、n≧4の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToffとするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff/Tを短くする記録ストラテジを用いるようにした。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の情報記録方法において、nがn≧4なる偶数の場合は加熱パルスの照射周期を2Tとし、nがn≧7以上の奇数の場合は2番目の加熱パルスから(m−1)番目の加熱パルスまでの照射周期を2Tとし、かつ、1番目と2番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td2とし、(m−1)番目とm番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td3とする記録ストラテジを用いるようにした。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の情報記録方法において、n=5、m=2の場合、加熱パルスの照射周期を2T+Td2+Td3とする記録ストラテジを用いるようにした。
請求項5記載の発明は、請求項3又は4記載の情報記録方法において、基本クロック周期Tにより規格化されたTd2/T,Td3/Tを走査速度vに依らず一定とする記録ストラテジを用いるようにした。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の情報記録方法において、Td2/TとTd3/Tとが等しい記録ストラテジを用いるようにした。
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一記載の情報記録方法において、n=偶数の場合の第1加熱パルスに対する、n=3の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをdT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量dT3/Tを長くする記録ストラテジを用いるようにした。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一記載の情報記録方法において、n≧4の場合の加熱パルスの照射時間をTmpとするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Tmp/Tを長くする記録ストラテジを用いるようにした。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の情報記録方法において、n=3の場合の加熱パルスの照射時間をT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間T3/Tを長くする記録ストラテジを用いるようにした。
請求項10記載の発明は、請求項1ないし9の何れか一記載の情報記録方法において、 n=3の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToff3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff3/Tを短くする記録ストラテジを用いるようにした。
請求項11記載の発明は、請求項1ないし10の何れか一記載の情報記録方法において、加熱パルス及び冷却パルスを照射しないときは、照射パワーPe(Pw>Pe>Pb)の消去パルスを照射し、この消去パルスの照射パワーPeを走査速度vの増加に合わせて下げる記録ストラテジを用いるようにした。
請求項12記載の発明は、請求項1記載の情報記録方法において、Td1/Tが、走査速度vの増加に比例して増加する
請求項13記載の発明は、請求項2記載の情報記録方法において、Toff/Tが、走査速度vの増加に比例して減少する
請求項14記載の発明は、請求項7記載の情報記録方法において、dT3/Tが、走査速度vの増加に比例して増加する
請求項15記載の発明は、請求項8記載の情報記録方法において、Tmp/Tが、走査速度vの増加に比例して増加する
請求項16記載の発明は、請求項9記載の情報記録方法において、T3/Tが、走査速度vの増加に比例して増加する
請求項17記載の発明は、請求項10記載の情報記録方法において、Toff3/Tが、走査速度vの増加に比例して減少する
請求項18記載の発明は、記録層にパルス状に強度変調した光を照射しながら走査速度vで走査することで時間的長さnT(n;自然数、T;基本クロック周期)の記録マークを形成する場合、走査速度vと基本クロック周期Tが、v×T=一定なる関係を満足し、かつ、強度変調を照射パワーPwの加熱パルスと照射パワーPb(ただし、Pw>Pb)の冷却パルスとをm回交互に照射することで行う情報記録方法により情報が記録され、かつ、n=偶数の場合はn=2m、n=奇数の場合はn=2m+1であり、n=偶数の場合の第1加熱パルスの立上り時間に対する、n=奇数の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをTd1とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量Td1/Tを長くする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、Td1/T又は当該Td1/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされている。
請求項19記載の発明は、請求項18記載の情報記録媒体において、n≧4の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToffとするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff/Tを短くする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、Toff/T又は当該Toff/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされている。
請求項20記載の発明は、請求項18又は19記載の情報記録媒体において、n≧4なる偶数の場合は加熱パルスの照射周期を2Tとし、n≧7以上の奇数の場合は2番目の加熱パルスから(m−1)番目の加熱パルスまでの照射周期を2Tとし、かつ、1番目と2番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td2とし、(m−1)番目とm番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td3とする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、Td2/T又は当該Td2/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされている。
請求項21記載の発明は、請求項18ないし20の何れか一記載の情報記録媒体において、n≧4なる偶数の場合は加熱パルスの照射周期を2Tとし、n≧7以上の奇数の場合は2番目の加熱パルスから(m−1)番目の加熱パルスまでの照射周期を2Tとし、かつ、1番目と2番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td2とし、(m−1)番目とm番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td3とする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、Td3/T又は当該Td3/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされている。
請求項22記載の発明は、請求項18ないし21の何れか一記載の情報記録媒体において、n=偶数の場合の第1加熱パルスに対する、n=3の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをdT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量dT3/Tを長くする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、dT3/T又は当該dT3/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされている。
請求項23記載の発明は、請求項18ないし22の何れか一記載の情報記録媒体において、n≧4の場合の加熱パルスの照射時間をTmpとするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Tmp/Tを長くする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、Tmp/T又は当該Tmp/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされている。
請求項24記載の発明は、請求項18ないし23の何れか一記載の情報記録媒体において、n=3の場合の加熱パルスの照射時間をT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間T3/Tを長くする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、T3/T又は当該T3/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされている。
請求項25記載の発明は、請求項18ないし24の何れか一記載の情報記録媒体において、n=3の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToff3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff3/Tを短くする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、Toff3/T又は当該Toff3/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされている。
請求項26記載の発明は、請求項18ないし25の何れか一記載の情報記録媒体において、プリフォーマットされた情報は、グルーブのウォブリングにエンコードされている。
請求項27記載の発明は、請求項26記載の情報記録媒体において、プリフォーマットされた情報は、ウォブリングの位相変調によって記録されている。
請求項28記載の発明は、光情報記録媒体の記録層にパルス状に強度変調した光を照射しながら走査速度vで走査することで時間的長さnT(n;自然数、T;基本クロック周期)の記録マークを形成する情報記録装置において、前記光情報記録媒体を回転させる回転駆動機構と、前記光情報記録媒体に対して照射する光ビームを発するレーザ光源と、このレーザ光源を発光させる光源駆動手段と、前記レーザ光源が発する光ビームの発光波形に関する記録ストラテジが設定されて前記光源駆動手段を制御する発光波形制御手段と、回転駆動される前記光情報記録媒体とこの光情報記録媒体に照射される前記光ビームとの間の相対的な走査速度を制御する速度制御手段と、を備え、前記速度制御手段は、走査速度vと基本クロック周期Tが、v×T=一定なる関係を満足するように相対的な走査速度を制御し、前記発光波形制御手段は、強度変調を照射パワーPwの加熱パルスと照射パワーPb(ただし、Pw>Pb)の冷却パルスとをm回交互に照射することで行う際に、n=偶数の場合はn=2m、n=奇数の場合はn=2m+1であり、n=偶数の場合の第1加熱パルスの立上り時間に対する、n=奇数の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをTd1とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量Td1/Tを長くする記録ストラテジを用いる。
請求項29記載の発明は、請求項28記載の情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、n≧4の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToffとするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff/Tを短くする記録ストラテジを用いる。
請求項30記載の発明は、請求項28又は29記載の情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、nがn≧4なる偶数の場合は加熱パルスの照射周期を2Tとし、nがn≧7以上の奇数の場合は2番目の加熱パルスから(m−1)番目の加熱パルスまでの照射周期を2Tとし、かつ、1番目と2番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td2とし、(m−1)番目とm番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td3とする記録ストラテジを用いる。
請求項31記載の発明は、請求項30記載の情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、n=5、m=2の場合、加熱パルスの照射周期を2T+Td2+Td3とする記録ストラテジを用いる。
請求項32記載の発明は、請求項30又は31記載の情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、基本クロック周期Tにより規格化されたTd2/T,Td3/Tを走査速度vに依らず一定とする記録ストラテジを用いる。
請求項33記載の発明は、請求項32記載の情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、Td2/TとTd3/Tとが等しい記録ストラテジを用いる。
請求項34記載の発明は、請求項28ないし33の何れか一記載の情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、n=偶数の場合の第1加熱パルスに対する、n=3の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをdT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量dT3/Tを長くする記録ストラテジを用いる。
請求項35記載の発明は、請求項28ないし34の何れか一記載の情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、n≧4の場合の加熱パルスの照射時間をTmpとするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Tmp/Tを長くする記録ストラテジを用いる。
請求項36記載の発明は、請求項35記載の情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、n=3の場合の加熱パルスの照射時間をT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間T3/Tを長くする記録ストラテジを用いる。
請求項37記載の発明は、請求項28ないし36の何れか一記載の情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、n=3の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToff3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff3/Tを短くする記録ストラテジを用いる。
請求項38記載の発明は、請求項28ないし37の何れか一記載の情報記録装置において、前記発光波形制御手段は、加熱パルス及び冷却パルスを照射しないときは、照射パワーPe(Pw>Pe>Pb)の消去パルスを照射し、この消去パルスの照射パワーPeを走査速度vの増加に合わせて下げる記録ストラテジを用いる。
請求項1ないし10、28ないし38記載の発明によれば、走査速度vに対して、加熱パルスの照射タイミングを最適に制御、特に、n=偶数の場合の第1加熱パルスの立上り時間に対する、n=奇数の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをTd1とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量Td1/Tを長くするように制御することで、結晶化速度の速い高速記録対応の光情報記録媒体でのパルス間での余熱による再結晶化を制御することができ、異なる走査速度で良好なジッタの記録特性を得ることができる。
請求項11ないし17記載の発明においては、記録ストラテジを規定するパラメータが任意の走査速度vの関数で表されているため、任意の走査速度で最適なパラメータを設定することが可能となると同時に、各パラメータの最適な範囲を規定しているため、請求項1ないし10記載の発明を容易に実現することができる。
請求項18ないし25記載の発明によれば、上記のような記録ストラテジを設定するのに必要な媒体固有のパラメータが当該媒体にプリフォーマットされているため、情報記録装置はこれらのパラメータを当該媒体から読み出すことで最適な記録条件を設定することができる。
請求項26及び27記載の発明によれば、記録ストラテジを規定するパラメータの情報をグルーブのウォブリングに記録しているため、媒体の記録容量を犠牲にすることなく、数多くのパラメータをプリフォーマットすることが可能となる。また、ウォブリングの位相変調によって記録されているので、いわゆる書換え可能なDVD−RW系の光情報記録媒体の場合に好適に適用できる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
[2T周期記録ストラテジに関する概略]
本発明の情報記録方法は、マーク長・マーク間長変調方式で情報を記録する相変化型の光情報記録媒体を対象とする。マーク長・マーク間長変調方式はパルス幅変調方式(PWM方式)を記録媒体に適用したものであり、マーク位置変調方式よりもより高密度化が可能なため広く用いられている。変調方式の例としては、CD(コンパクトディスク)で用いられているEFM(8−14変調),DVD(ディジタルバーサタイルディスク)で用いられているEFM+(8−16変調)が例として挙げられる。これらの変調方式はマーク長及びマーク間長を基本クロック周期Tの自然数倍とすることが必要である。ここで、基本クロック周期Tは光情報記録媒体の記録密度及び走査速度によって適切な値を設定でできる。また、記録情報線密度を一定とするためには、チャンネルビット長v×Tを一定とする必要がある。例としては、CD−R/RWでの278nm,DVD+R/RWでの133nmが挙げられる。自然数nの範囲は変調方式によって決定され、EFMの場合はn=3T〜11Tであり、EFM+の場合はn=3T〜11T,14Tとなる。
相変化型の光情報記録媒体への記録の場合、強度変調されたレーザ光を光情報記録媒体の記録層に照射しながら走査することでマークを形成する。強度変調の方式はCD−RWやDVD+RWで用いられているマルチパルスストラテジが一般的である。一般的な記録ストラテジの一例を図1に示す。図1(a)に示すような、例えばnT=8Tのマークを形成するためには、図1(b)のように強度変調した光を照射することで行う。ここで、縦軸は照射する光のパワーであり、横軸は時間である。即ち、照射パワーPwの加熱パルスと照射パワーPb(ただし、Pw>Pb)の冷却パルスとを交互に照射することで記録を行う。加熱パルスの照射により、記録層は溶融状態となり冷却パルスで急冷されることになる。そのため記録層はアモルファス状態となる。一方、マーク間を形成する(DataがLowの部分)は照射パワーPeの消去パルスを一定強度で照射することで、記録層を結晶化温度以上に保ち、記録層を結晶状態とする。即ち、アモルファスマークを消去することになる。
記録するマークの時間的長さをnT(nは自然数)とし、加熱パルスの数をmとすると、m=n−1の関係が成り立つ。また、加熱パルスの照射周期は概ね1Tであることから、図1(b)のような記録ストラテジは、「1T周期記録ストラテジ」と呼ばれる。この1T周期記録ストラテジはマーク長を1T分長くするためには、加熱パルスと冷却パルスとを1組増加させれば良く、マーク長変調方式に適した記録ストラテジである。
しかし、高速記録になってくると、記録時の基本クロック周期Tが短くなってくる。それに対して照射するレーザの応答時間、即ち、PwとPbの立上り・立下り時間は必ず存在する。例えば、現在市場にあるレーザでは10〜90%の立上り・立下り時間は1ns以上であり、1.5〜2.0nsが一般的である。DVD互換ディスクに8倍速相当で記録する場合の基本クロック周期は4.8nsである。そのため、加熱パルスの照射周期は4.8nsである。即ち、加熱パルスは歪んでしまうため照射エネルギーのロスが大きくなってしまい、記録層を十分に加熱するためにはより高いパワーを設定する必要がある。
さらに、高速記録に対応した相変化型の光情報記録媒体では、記録層材料の結晶化速度を従来よりも高くしている。そのため、パルスの照射周期が短く十分な冷却時間を取れない場合はアモルファス化しにくい特性がある。図1(b)に示す加熱パルスを1T周期で照射した場合に形成されるアモルファスマークの模式図を図1(c)に示す。加熱パルスの照射によって記録層が溶融し冷却パルスで急冷されアモルファス化される。通常、照射する光の強度は中心部が最も高いため、溶融領域の外周部分は中心部分と比較すると十分なエネルギーが加えられないためアモルファス化せずに再結晶化してしまう。さらに、高速記録に対応した記録層材料では再結晶化しやすい特性を持っているため、再結晶化領域が広くなりアモルファス化領域が小さくなってしまう。それに加えて、加熱パルスの照射周期が短い場合、隣接する加熱パルスの余熱によってさらに再結晶化が進行し、アモルファス化領域が小さくなってしまう。つまり、マークの幅が狭くなってしまう。そのため、再生信号のマーク部とマーク間部の反射率コントラストが低くなるため、変調度が低く再生信頼性が低下してしまう。
これらの不具合を解決する手段として、図1(d)に示す「2T周期記録ストラテジ」がある。この2T周期記録ストラテジは加熱パルスの照射周期を略2Tとすることで、上記の再結晶化を防ぐことが可能となり、図1(e)に示すようにアモルファス化領域を広くとることが可能となり、変調度を高く保つことができ再生信頼性を上ることができる。さらに、前述のレーザの応答時間によるエネルギーのロス分を低減することができるため、より低い照射パワーで十分な溶融領域を取ることができることとなり、光情報記録媒体の感度を高くすることができる。本発明はこのような「2T周期記録ストラテジ」を用いる場合に適用される。
[情報記録方法]
本実施の形態の情報記録方法は、加熱パルスの照射周期を略2Tとする記録ストラテジであり、図2に示す。記録するマークの時間的長さをnTとするとき、加熱パルス、冷却パルスの各々の数をmとするとき、n=奇数の場合にはn=2m+1とし、n=偶数の場合にはn=2mとする。
まず、n=4,6,8,10,14のように、n=偶数の場合は、加熱パルスの照射周期は2Tとする(図2はDVDの変調方式であるEFM+の場合を例示しているため、nは3〜11,14となっている)。さらに、各加熱パルスの照射時間Tmpは基本的には、nの値に依らず全て同一とする。これにより、記録ストラテジを単純化させることができる。加熱パルスの照射時間Tmpの適正な範囲は記録する媒体の熱的特性と記録速度、即ち、走査速度vによって異なるが、0.2T〜1.2程度であり、さらに好ましくは0.3T〜1.0Tの範囲である。同一媒体に異なる走査速度vで記録する場合は走査速度vが速いほど照射時間Tmpを基準クロック周期Tに対して長くとることが必要であり、DVD+RWの8倍速相当(走査速度27.9m/s,T=4.8ns)では照射時間Tmpとしては0.7〜0.9Tが好ましい。また、同一媒体にDVD+RWの3.3倍速相当(走査速度=11.6m/s,T=11.5ns)で記録する場合には、Tmp=0.3〜0.5Tの範囲が好ましい。
また、n=5,7,9,11のように、nが5以上の奇数の場合は、加熱パルスの照射周期を2Tより長くとることでマーク長を調整する必要がある。例えば、n=5の場合は、m=2となるが、照射周期を2Tとすると4Tマークとなってしまう。そこで、照射周期を長くとることで5Tマークを形成することが可能となる。本実施の形態の情報記録方法では、n=2m+1なる奇数の場合の第1加熱パルスの立上り時間をn=2mなる偶数の場合の第1加熱パルスの立上り時間よりもTd1だけ遅らせる必要がある。前述の通り、n=奇数の場合は、加熱パルスの照射周期を偶数の場合に比較すると長くとることになる。これによって、隣接する加熱パルスによる余熱の影響がn=奇数の場合は少なくなる。結果として、図1(e)で説明したように再結晶化領域を小さくすることが可能となり、アモルファスマークは長く、広くなりやすい。そのため、第1加熱パルスの照射タイミングを偶数の場合と奇数の場合とで同時とすると、n=奇数の場合のマークの先頭部分がn=偶数の場合のマークに比べると前になりすぎてしまう。結果として、マーク直前のマーク間長がずれてしまい、ジッタを悪化させる要因となる。
さらに、本実施の形態の情報記録方法では、この遅れTd1について基本クロック周期Tで規格化された遅れ量Td1/Tを走査速度vが速いほど長くとるようにする。遅れ量Td1/Tの最適な範囲としては、0.02〜0.25の範囲であり、さらに好ましくは0.02〜0.13の範囲である。例としては、DVD+RWの8倍速相当では、Td1/T=0.06〜0.13であり、同一媒体にDVD+RWの3.3倍速相当ではTd1/T=0〜0.05であり、さらに10倍速相当では0.15〜0.25である。低速での記録では、加熱パルスの照射周期の絶対的な時間が長い(基本クロック周期Tが長い)ため、隣接する加熱パルスによる余熱の影響を抑えられるが、高速記録では前述の再結晶化の効果が顕著に現れると思われる。
また、本実施の形態では、n=奇数の加熱パルスの照射周期は以下のように設定するのが好ましい。n=7,9,11のように、nが7以上の場合は、2番目から(m−1)番目の照射周期を2Tとし、1番目と2番目の周期を2T+Td2,(m−1)番目とm番目の周期を2T+Td3とする。ここで、Td2,Td3は共に正の時間とする。また、Td2とTd3とは略同一とすることが好ましい。n=5の場合は、加熱パルスの照射周期を2T+Td2+Td3とする。このように設定することで数少ないパラメータで複雑な記録ストラテジを規定することが可能である。
また、n≧4の場合の最終(m番目の)冷却パルスの照射時間Toffはマーク長を揃えるために媒体毎に最適な値を設定する必要がある。また、nが偶数の場合と奇数の場合とで同一とすることでマーク終端部の形状を揃えることができ、かつ、記録ストラテジを単純化させるために好ましい。また、走査速度vが速いほどToff/Tを短くすることが好ましい。
なお、n=3の場合には、加熱パルス、冷却パルスとも1個となる特殊なケースであるが、n=偶数の場合の第1加熱パルスに対する、n=3の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをdT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量dT3/Tを長くすることが好ましい。また、n=3の場合の加熱パルスの照射時間をT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間T3/Tを長くすることが好ましい。さらに、n=3の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToff3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff3/Tを短くすることが好ましい。

図3に、基準クロック周期Tにより規格化された各パラメータ(Td1/T,Toff/T,Td2/T,Td3/T,sT3/T,Tmp/T)を走査速度vの変化に対してどのように増減変化させるのが好ましいかを模式的に示した。各パラメータは走査速度vの増加に対して、線形に変化させることで各々の走査速度vで良好な特性を確保することが可能となる。
例えば、遅れTd1について述べると、媒体毎に決定される定数α,β1を用いて、
Td1/T=α×v+β
と表すことができる。ここで、定数αは走査速度vに対するパラメータの依存性を表しており、この絶対値が大きいほど走査速度vに対して大きな変動量を持つことになる。つまり、単位速度当りのパラメータの増加量に相当する。定数βはv→0の極限値である。これらの定数α,βをの値を適正に規定すれば位置的に任意の走査速度vでの最適パラメータTd1/Tを設定することが可能である。
[光情報記録媒体へのプリフォーマット]
前述したような記録ストラテジに関するパラメータTd1/T,Toff,Td2,Td3,dT3,Tmp,T3,Toff3或いはα〜α,β〜βの値は光情報記録媒体に固有のものであるために、光情報記録媒体に予めプリフォーマットしておくことが好ましい。即ち、情報記録装置は記録対象となる光情報記録媒体にプリフォーマットされたこれらのパラメータを動作前に読み取ることで、最適な記録パラメータ(記録ストラテジ)を任意の走査速度vで設定可能となる。
プリフォーマットは任意の手法を用いることができるが、プリピット法、ウォブルエンコード法、フォーマット法がある。プリピット法は光情報記録媒体上の任意の領域にROMピットを用いて記録条件に関する情報をプリフォーマットする手法である。基板成形時にROMピットが形成されるため量産性に優れ、かつ、ROMピットを用いているので、再生信頼性及び情報量の点で有利である。しかし、ROMピットを形成する技術(即ち、ハイブリッド技術)は課題が多く、RW系のプリピットによるプリフォーマット技術は困難とされている。
フォーマット法は、情報記録装置を用いて通常の記録と同様の手法を用いて情報を記録しておくものである。しかし、この手法は、光情報記録媒体を製造後、各媒体にフォーマットを施す必要があり、量産性の点から困難である。さらに、プリフォーマット情報を書換えることが可能であるため、媒体固有の情報を記録する手法としては適切ではない。
ウォブルエンコード法は、CD−RW,DVD+RWで実際に採用されている手法である。この手法は光情報記録媒体のアドレス情報をグルーブ(媒体上の案内溝)のウォブリングにエンコードする技術を利用している。エンコードの方法としては、CD−RWのATIP(Absolute Time In Pregroove)のように周波数変調を用いても、DVD+RWのADIP(Address In Pregroove)のように位相変調を用いてもよい。ウォブルエンコード法は、光情報記録媒体の基板成形時にアドレス情報と一緒に基板に作成されるため、生産性に優れると同時に、プリピット法のような特殊なROMピットを形成する必要がないため、基板成形も容易に行えるという利点がある。CD−RWの場合はこれらのパラメータはATIP Extra Informationsとして、プリフォーマットされ、DVD+RWの場合はPhysical Informationとしてプリフォーマットされる。
[情報記録装置]
次に、前述した記録ストラテジによる情報記録方法を実現するための情報記録装置の構成例ついて、図4を参照して説明する。
まず、DVD+RWなる相変化型の光情報記録媒体1に対して、この光情報記録媒体1を回転駆動させるスピンドルモータ2を含む回転制御機構3が設けられているとともに、光情報記録媒体1に対してレーザ光を集光照射させる対物レンズや半導体レーザLD4等のレーザ光源を備えた光ヘッド5がディスク半径方向にシーク移動自在に設けられている。光ヘッド5の対物レンズ駆動装置や出力系に対してはアクチュエータ制御機構6が接続されている。このアクチュエータ制御機構6にはプログラマブルBPF7を含むウォブル検出部8が接続されている。ウォブル検出部8には検出されたウォブル信号からアドレスを復調するアドレス復調回路9が接続されている。このアドレス復調回路9にはPLLシンセサイザ回路10を含む記録クロック生成部11が接続されている。PLLシンセサイザ回路10には速度制御手段としてのドライブコントローラ12が接続されている。
システムコントローラ13に接続されたこのドライブコントローラ12には、回転制御機構3、アクチュエータ制御機構6、ウォブル検出部8及びアドレス復調回路9も接続されている。
また、システムコントローラ13はCPU等を備えた、いわゆるマイコン構成のものであり、パラメータ変換用の変換テーブル14等を含むROM15を備えている。また、このシステムコントローラ13には、EFMエンコーダ16、マーク長カウンタ17、パルス数制御部18が接続されている。これらのEFMエンコーダ16、マーク長カウンタ17、パルス数制御部18及びシステムコントローラ13には、発光波形制御手段となる記録パルス列制御部19が接続されている。この記録パルス列制御部19は、記録ストラテジにより規定されるマルチパルス(加熱パルス、冷却パルス)を生成するマルチパルス生成部20と、エッジセレクタ21と、パルスエッジ生成部22とが含まれている。
この記録パルス列制御部19の出力側には、加熱パルス用の照射パワーPw,消去パルス用の照射パワーPe、冷却パルス用の照射パワーPbの各々の駆動電流源23をスイッチングすることで光ヘッド5中の半導体レーザLD4を駆動させる光源駆動手段としてのLDドライバ部24が接続されている。
このような構成において、光情報記録媒体1に記録するためには、スピンドルモータ2の回転数をドライブコントローラ12によりCAV方式で制御しながら、光ヘッド5から得られるプッシュプル信号からプログラマブルBPF7によって分離検出されたウォブル信号からアドレス復調するとともに、PLLシンセサイザ回路10によって記録チャネルクロックを生成する。次に、半導体レーザLD4による記録パルス列を発生させるため、記録パルス列制御部19には記録チャネルクロックと記録情報であるEFMデータが入力され、記録パルス列制御部19中のマルチパルス生成部20により図2に示したような記録ストラテジに従うタイミングのマルチパルスを生成し、LDドライバ部24で前述のPw,Pe,Pbなる各々の照射パワーとなるように設定された駆動電流源23をスイッチングすることで、記録パルス列に従うLD発光波形を得ることができる。
ところで、本実施の形態では、記録パルス列制御部19中に、記録チャネルクロック周期の1/20の分解能を有する多段のパルスエッジ生成部22を配置しており、エッジセレクタ(マルチプレクサ)21に入力された後、n=奇数の場合のパラメータTd1/Tに基づきシステムコントローラ13によって選択されたエッジパルスによって第1加熱パルスの立上り制御信号等を生成する。パルスエッジ生成部22用の多段遅延回路は、高分解能のゲート遅延素子やリングオシレータとPLL回路によって構成することができる。
n=偶数の場合の第1加熱パルスの立上り制御信号や、上述のように生成されたn=奇数の場合用の第1加熱パルスの立上り制御信号を基準に、パラメータTd2/T,Td3/T,Tmp/T、T3/T,dT3/T等に基づき基準クロック周期Tに同期したマルチパルス列が生成される。同様に、最終の冷却パルスの照射時間に関しても、パラメータToff/T,Toff3/T等に基づきシステムコントローラ13によって選択されたエッジパルスによって最終の冷却パルスの立上り制御信号等を生成する。
また、本実施の形態のような構成の記録パルス列制御部19では、EFMエンコーダ16から得られるEFM信号のマーク長を計数するためのマーク長カウンタ17が配置されており、そのマークカウント値が2T増加する毎に1組のパルス(照射パワーPwによる加熱パルスと照射パワーPbによる冷却パルス)とが生成されるようにパルス数制御部18を介してマルチパルスを生成するようにしている。この動作は、第1加熱パルスの後エッジをエッジセレクタ21で選択した後、次の記録チャネルクロック周期から生成されるエッジパルスで後続のマルチパルスの前エッジを選択し、その次の記録チャネルクロック周期から生成されるパルスエッジでそのマルチパルスの後エッジを選択することで可能となる。
別のマルチパルス生成部の構成としては、記録チャネルクロックを2分周した記録分周クロックを生成し、これを多段遅延回路を用いてエッジパルスを生成し、エッジセレクタで前後のエッジを選択することで記録チャネルクロックが2T増加する毎に1組のパルス(照射パワーPwによる加熱パルスと照射パワーPbによる冷却パルス)を生成することもできる。この構成の場合、マルチパルス生成部の実質的な動作周波数は1/2となり、さらに高速記録動作が可能となる。
以下、上述の実施の形態に準ずる実施例を比較例とともに説明する。
螺旋状の連続グルーブを転写したDVD+RW用のポリカーボネート基板に下部保護層、記録層、上部保護層、反射層を積層した。下部保護層、上部保護層材料にはZnSとSiOの混合物を用い、そのモル比は80:20とした。成膜にはRFマグネトロンスパッタリング法を用いた。膜厚は各々60nm,9nmとした。記録層材料にはGeSbSn合金を用いた。その組成比率は14:66:20とし、膜厚は12nmとした。成膜はDCマグネトロンスパッタリング法を用いた。反射層にはAgを用い、膜厚は150nmとした。成膜は記録層と同様の方法で行った。さらに、反射層上にDVDディスク用接着剤を塗布し前述の基板を貼り合わせた。
完成したディスクを相変化ディスク用初期化装置で初期化しDVD+RWディスクとした。初期化はビーム幅75μmの光ヘッドを用い、パワー1200mW(ここでは、LDの消費電力であり、照射パワーとは異なる)、走査速度12m/sの条件で全面結晶化をすることで行った。完成したディスクは未記録状態で反射率約22%のディスクとなった。
このようなディスクにDVD+RW用の評価装置である、パルステック工業株式会社製DDU1000を用いて記録信号特性の評価を行った。記録ストラテジはテクトロニクス社製AWG710を用いて作成した。
図2に記載したパラメータを用いて、
dT3=0.25T
T3=0.69T
Toff3=1.06T
Tmp=0.63T
Td1=0.19T
Td2=0.44T
Td3=0.44T
Toff=0.06T
とした。基本クロック周期TはDVD+RWの8倍速に相当する4.8nsに設定し、走査速度vは同様に27.9m/sとした。また、照射パワーとしてはPw=32.0mW,Pe=7.2mW,Pb=0.1mWに設定し、10回オーバーライトを行った。その後、データ・トゥ・クロック・ジッタを測定したところ、8.6%となり、DVD+RW規格の9%以下を満足することができた。
次に、
dT3=0.06T
T3=0.44T
Toff3=1.38T
Tmp=0.38T
Td1=0.06T
Td2=0.44T
Td3=0.44T
Toff=0.38T
とし、DVD+RWの3.3倍速に相当するように基本クロック周期T=11.6ns,走査速度v=11.5m/sとし、照射パワーとしてはPw=28mW,Pe=6.0mW,Pb=0.1mWと設定して同様に10回オーバーライトを行った。その後、同様にデータ・トゥ・クロック・ジッタを測定したところ、8.3%となり、DVD+RW規格の9%以下を満足することができた。
従って、n=奇数の場合の第1加熱パルスの遅れTd1を走査速度v毎に最適化することで異なる走査速度vでも良好な特性を得ることができた。
比較例1
実施例1と同様の媒体に、同様にDVD+RWの3.3倍速で記録し評価を行った。但し、n=奇数の場合の第1加熱パルスの遅れTd1を8倍速でのパラメータと同じく
Td1=0.19T
とした。その結果、オーバーライト10回後のジッタは11.6%となり、DVD+RW規格を大幅に超過する結果となった。
実施例1で使用した媒体に、DVD+RWの10倍速相当である、走査速度v=34.9m/s,基準クロック周期T=3.8nsで評価を行った。その時のパラメータは以下の通りとした。
dT3=0.31T
T3=0.88T
Toff3=0.75T
Tmp=0.75T
Td1=0.25T
Td2=0.44T
Td3=0.44T
Toff=0.00T
Pw=36mW,Pe=7.4mW,Pb=0.1mW
この条件で1回記録を行いジッタを測定したところ、8.6%となり、良好な結果を示した。つまり、走査速度vの一層の高速化に伴い実施例1の遅れTd1をさらに大きく取ることで、10倍速での記録が可能となった。
実施例1と同様にDVD+RWサンプルを作成した。但し、GeSbSn合金の組成比を12:68:20とした。これにより、記録層材料の結晶化温度が低下するため、結晶化速度が高くなると考えられる。即ち、より高速で記録可能となる。
作成したサンプルに実施例1と同様にDVD+RWの8倍速相当の評価を行った。
dT3=0.25T
T3=0.69T
Toff3=1.06T
Tmp=0.63T
Td1=0.25T
Td2=0.44T
Td3=0.44T
Toff=0.06T
Pw=34mW,Pe=7.0mW,Pb=0.1mW
としたところ、ジッタが8.6%となった。即ち、より結晶化速度が速い記録層材料では遅れTd1を一層長めにとることで、良好な特性を確保できることを確認できた。
実施例1で作成したサンプルを用いて、異なる走査速度vでCAV記録実験を行った。ディスクの回転数を4600rmpに固定しているが、半径位置を変更することにより走査速度vが変化する。走査速度v,基本クロック周期Tと半径位置の関係を表1に示す。さらに、記録ストラテジを規定する8種類のパラメータを走査速度vに対して
α×v+β
に従って、線形に変化させている。各パラメータに対するα,βと各走査速度での設定値を表1に併せて記す。
Figure 0003572068
各走査速度vでのジッタ測定結果を図5に示す。走査速度11.6m/s〜27.9m/sの範囲で規格9%を下回る良好な結果となった。
これらの実施例及び評価結果等に基づき、より一般化した場合、Td1/Tに関しては、走査速度vと定数α,βとを用いて
Td1/T=α×v+β
で表わすことができ、定数α,β
0.0070[s/m]≦α≦0.0090[s/m]
−0.05≦β≦0.00
とすることで最適化できることが判明したものである。
同様に、Toff/Tに関しては、走査速度vと定数α,βとを用いて
Toff/T=α×v+β
で表わすことができ、定数α,β
−0.030[s/m]≦α≦−0.010[s/m]
0.8≦β≦0.5
とすることが好適であることが判明したものである。
Td2/Tに関しては、走査速度vと定数α,βとを用いて
Td2/T=α×v+β
で表わすことができ、定数α,β
−0.1[s/m]≦α≦0.1[s/m]
0.2≦β≦0.5
とすることが好適であることが判明したものである。
Td3/Tに関しては、走査速度vと定数α,βとを用いて
Td3/T=α×v+β
で表わすことができ、定数α,β
−0.1[s/m]≦α≦0.1[s/m]
0.2≦β≦0.6
とすることが好適であることが判明したものである。
dT3に関しては、走査速度vと定数α,βとを用いて
dT3=α×v+β
で表わすことができ、定数α,β
0.00[s/m]≦α≦0.02[s/m]
−0.2≦β≦0
とすることが好適であることが判明したものである。
Tmp/Tに関しては、走査速度vと定数α,βとを用いて
Tmp/T=α×v+β
で表わすことができ、定数α,β
0.01[s/m]≦α≦0.02[s/m]
0.1≦β≦0.3
とすることが好適であることが判明したものである。
T3/Tに関しては、走査速度vと定数α,βとを用いて
T3/T=α×v+β
で表わすことができ、定数α,β
0.01[s/m]≦α7≦0.02[s/m]
0.1≦β≦0.3
とすることが好適であることが判明したものである。
Toff3/Tに関しては、走査速度vと定数α,βとを用いて
Toff3/T=α×v+β
で表わすことができ、定数α,β
−0.02[s/m]≦α<0
1.0≦β≦2
とすることが好適であることが判明したものである。
1T周期記録ストラテジ及び2T周期記録ストラテジについて説明するための説明図である。 本発明の実施の形態の記録ストラテジを示す波形図である。 基準クロック周期Tにより規格化された各パラメータの走査速度vの変化に対する増減変化のさせ方を模式的に示した特性図である。 情報記録装置の構成例を示す概略ブロック図である。 実施例4の各走査速度でのジッタ測定結果を示す特性図である。
符号の説明
1 光情報記録媒体
3 回転駆動機構
4 レーザ光源
12 速度制御手段
19 発光波形制御手段
24 光源駆動手段

Claims (38)

  1. 光情報記録媒体の記録層にパルス状に強度変調した光を照射しながら走査速度vで走査することで時間的長さnT(n;自然数、T;基本クロック周期)の記録マークを形成する場合、
    走査速度vと基本クロック周期Tが、v×T=一定なる関係を満足し、かつ、強度変調を照射パワーPwの加熱パルスと照射パワーPb(ただし、Pw>Pb)の冷却パルスとをm回交互に照射することで行う情報記録方法であって、
    n=偶数の場合はn=2m、n=奇数の場合はn=2m+1であり、n=偶数の場合の第1加熱パルスの立上り時間に対する、n=奇数の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをTd1とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量Td1/Tを長くする記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする情報記録方法。
  2. n≧4の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToffとするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff/Tを短くする記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする請求項1記載の情報記録方法。
  3. nがn≧4なる偶数の場合は加熱パルスの照射周期を2Tとし、nがn≧7以上の奇数の場合は2番目の加熱パルスから(m−1)番目の加熱パルスまでの照射周期を2Tとし、かつ、1番目と2番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td2とし、(m−1)番目とm番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td3とする記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の情報記録方法。
  4. n=5、m=2の場合、加熱パルスの照射周期を2T+Td2+Td3とする記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする請求項3記載の情報記録方法。
  5. 基本クロック周期Tにより規格化されたTd2/T,Td3/Tを走査速度vに依らず一定とする記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする請求項3又は4記載の情報記録方法。
  6. Td2/TとTd3/Tとが等しい記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする請求項5記載の情報記録方法。
  7. n=偶数の場合の第1加熱パルスに対する、n=3の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをdT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量dT3/Tを長くする記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする請求項1ないし6の何れか一記載の情報記録方法。
  8. n≧4の場合の加熱パルスの照射時間をTmpとするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Tmp/Tを長くする記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする請求項1ないし7の何れか一記載の情報記録方法。
  9. n=3の場合の加熱パルスの照射時間をT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間T3/Tを長くする記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする請求項8記載の情報記録方法。
  10. n=3の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToff3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff3/Tを短くする記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする請求項1ないし9の何れか一記載の情報記録方法。
  11. 加熱パルス及び冷却パルスを照射しないときは、照射パワーPe(Pw>Pe>Pb)の消去パルスを照射し、この消去パルスの照射パワーPeを走査速度vの増加に合わせて下げる記録ストラテジを用いるようにしたことを特徴とする請求項1ないし10の何れか一記載の情報記録方法。
  12. Td1/Tが、走査速度vの増加に比例して増加することを特徴とする請求項1記載の情報記録方法。
  13. Toff/Tが、走査速度vの増加に比例して減少することを特徴とする請求項2記載の情報記録方法。
  14. dT3/Tが、走査速度vの増加に比例して増加することを特徴とする請求項7記載の情報記録方法。
  15. Tmp/Tが、走査速度vの増加に比例して増加することを特徴とする請求項8記載の情報記録方法。
  16. T3/Tが、走査速度vの増加に比例して増加することを特徴とする請求項9記載の情報記録方法。
  17. Toff3/Tが、走査速度vの増加に比例して減少することを特徴とする請求項10記載の情報記録方法。
  18. 記録層にパルス状に強度変調した光を照射しながら走査速度vで走査することで時間的長さnT(n;自然数、T;基本クロック周期)の記録マークを形成する場合、走査速度vと基本クロック周期Tが、v×T=一定なる関係を満足し、かつ、強度変調を照射パワーPwの加熱パルスと照射パワーPb(ただし、Pw>Pb)の冷却パルスとをm回交互に照射することで行う情報記録方法により情報が記録され、かつ、
    n=偶数の場合はn=2m、n=奇数の場合はn=2m+1であり、n=偶数の場合の第1加熱パルスの立上り時間に対する、n=奇数の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをTd1とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量Td1/Tを長くする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、
    Td1/T又は当該Td1/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされていることを特徴とする光情報記録媒体。
  19. n≧4の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToffとするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff/Tを短くする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、
    Toff/T又は当該Toff/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされていることを特徴とする請求項18記載の光情報記録媒体。
  20. n≧4なる偶数の場合は加熱パルスの照射周期を2Tとし、n≧7以上の奇数の場合は2番目の加熱パルスから(m−1)番目の加熱パルスまでの照射周期を2Tとし、かつ、1番目と2番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td2とし、(m−1)番目とm番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td3とする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、
    Td2/T又は当該Td2/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされていることを特徴とする請求項18又は19記載の光情報記録媒体。
  21. n≧4なる偶数の場合は加熱パルスの照射周期を2Tとし、n≧7以上の奇数の場合は2番目の加熱パルスから(m−1)番目の加熱パルスまでの照射周期を2Tとし、かつ、1番目と2番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td2とし、(m−1)番目とm番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td3とする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、
    Td3/T又は当該Td3/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされていることを特徴とする請求項18ないし20の何れか一記載の光情報記録媒体。
  22. n=偶数の場合の第1加熱パルスに対する、n=3の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをdT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量dT3/Tを長くする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、
    dT3/T又は当該dT3/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされていることを特徴とする請求項18ないし21の何れか一記載の光情報記録媒体。
  23. n≧4の場合の加熱パルスの照射時間をTmpとするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Tmp/Tを長くする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、
    Tmp/T又は当該Tmp/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされていることを特徴とする請求項18ないし22の何れか一記載の光情報記録媒体。
  24. n=3の場合の加熱パルスの照射時間をT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間T3/Tを長くする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、
    T3/T又は当該T3/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされていることを特徴とする請求項18ないし23の何れか一記載の光情報記録媒体。
  25. n=3の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToff3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff3/Tを短くする記録ストラテジを用いて記録される光情報記録媒体であって、
    Toff3/T又は当該Toff3/Tを一意的に算出可能なパラメータがプリフォーマットされていることを特徴とする請求項18ないし24の何れか一記載の光情報記録媒体。
  26. プリフォーマットされた情報は、グルーブのウォブリングにエンコードされていることを特徴とする請求項18ないし25の何れか一記載の光情報記録媒体。
  27. プリフォーマットされた情報は、ウォブリングの位相変調によって記録されていることを特徴とする請求項26記載の光情報記録媒体。
  28. 光情報記録媒体の記録層にパルス状に強度変調した光を照射しながら走査速度vで走査することで時間的長さnT(n;自然数、T;基本クロック周期)の記録マークを形成する情報記録装置において、
    前記光情報記録媒体を回転させる回転駆動機構と、
    前記光情報記録媒体に対して照射する光ビームを発するレーザ光源と、
    このレーザ光源を発光させる光源駆動手段と、
    前記レーザ光源が発する光ビームの発光波形に関する記録ストラテジが設定されて前記光源駆動手段を制御する発光波形制御手段と、
    回転駆動される前記光情報記録媒体とこの光情報記録媒体に照射される前記光ビームとの間の相対的な走査速度を制御する速度制御手段と、
    を備え、
    前記速度制御手段は、走査速度vと基本クロック周期Tが、v×T=一定なる関係を満足するように相対的な走査速度を制御し、
    前記発光波形制御手段は、強度変調を照射パワーPwの加熱パルスと照射パワーPb(ただし、Pw>Pb)の冷却パルスとをm回交互に照射することで行う際に、n=偶数の場合はn=2m、n=奇数の場合はn=2m+1であり、n=偶数の場合の第1加熱パルスの立上り時間に対する、n=奇数の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをTd1とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量Td1/Tを長くする記録ストラテジを用いる、
    ことを特徴とする情報記録装置。
  29. 前記発光波形制御手段は、n≧4の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToffとするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff/Tを短くする記録ストラテジを用いる、ことを特徴とする請求項28記載の情報記録装置。
  30. 前記発光波形制御手段は、nがn≧4なる偶数の場合は加熱パルスの照射周期を2Tとし、nがn≧7以上の奇数の場合は2番目の加熱パルスから(m−1)番目の加熱パルスまでの照射周期を2Tとし、かつ、1番目と2番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td2とし、(m−1)番目とm番目の加熱パルスの照射周期を2T+Td3とする記録ストラテジを用いる、ことを特徴とする請求項28又は29記載の情報記録装置。
  31. 前記発光波形制御手段は、n=5、m=2の場合、加熱パルスの照射周期を2T+Td2+Td3とする記録ストラテジを用いる、ことを特徴とする請求項30記載の情報記録装置。
  32. 前記発光波形制御手段は、基本クロック周期Tにより規格化されたTd2/T,Td3/Tを走査速度vに依らず一定とする記録ストラテジを用いる、ことを特徴とする請求項30又は31記載の情報記録装置。
  33. 前記発光波形制御手段は、Td2/TとTd3/Tとが等しい記録ストラテジを用いる、ことを特徴とする請求項32記載の情報記録装置。
  34. 前記発光波形制御手段は、n=偶数の場合の第1加熱パルスに対する、n=3の場合の第1加熱パルスの立上り時間の遅れをdT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された遅れ量dT3/Tを長くする記録ストラテジを用いる、ことを特徴とする請求項28ないし33の何れか一記載の情報記録装置。
  35. 前記発光波形制御手段は、n≧4の場合の加熱パルスの照射時間をTmpとするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Tmp/Tを長くする記録ストラテジを用いる、ことを特徴とする請求項28ないし34の何れか一記載の情報記録装置。
  36. 前記発光波形制御手段は、n=3の場合の加熱パルスの照射時間をT3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間T3/Tを長くする記録ストラテジを用いる、ことを特徴とする請求項35記載の情報記録装置。
  37. 前記発光波形制御手段は、n=3の場合の最終の冷却パルスの照射時間をToff3とするとき、走査速度vの増加に合わせて、基本クロック周期Tにより規格化された照射時間Toff3/Tを短くする記録ストラテジを用いる、ことを特徴とする請求項28ないし36の何れか一記載の情報記録装置。
  38. 前記発光波形制御手段は、加熱パルス及び冷却パルスを照射しないときは、照射パワーPe(Pw>Pe>Pb)の消去パルスを照射し、この消去パルスの照射パワーPeを走査速度vの増加に合わせて下げる記録ストラテジを用いる、ことを特徴とする請求項28ないし37の何れか一記載の情報記録装置。
JP2003304541A 2003-08-28 2003-08-28 情報記録方法、光情報記録媒体及び情報記録装置 Expired - Fee Related JP3572068B1 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003304541A JP3572068B1 (ja) 2003-08-28 2003-08-28 情報記録方法、光情報記録媒体及び情報記録装置
PCT/JP2004/011752 WO2005022514A1 (ja) 2003-08-28 2004-08-16 情報記録方法、光情報記録媒体及び情報記録装置
CNA2004800298477A CN1867972A (zh) 2003-08-28 2004-08-16 信息记录方法、光信息记录介质及信息记录装置
US10/569,821 US20070041299A1 (en) 2003-08-28 2004-08-16 An information recording method an optical information recording medium and an information recording apparatus
EP04771713A EP1662491A1 (en) 2003-08-28 2004-08-16 Information recording method, optical information recording medium, and information recording device
TW093125569A TW200511272A (en) 2003-08-28 2004-08-26 Information recording method, optical information recording medium, and information recording device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003304541A JP3572068B1 (ja) 2003-08-28 2003-08-28 情報記録方法、光情報記録媒体及び情報記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3572068B1 true JP3572068B1 (ja) 2004-09-29
JP2005078662A JP2005078662A (ja) 2005-03-24

Family

ID=33128353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003304541A Expired - Fee Related JP3572068B1 (ja) 2003-08-28 2003-08-28 情報記録方法、光情報記録媒体及び情報記録装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20070041299A1 (ja)
EP (1) EP1662491A1 (ja)
JP (1) JP3572068B1 (ja)
CN (1) CN1867972A (ja)
TW (1) TW200511272A (ja)
WO (1) WO2005022514A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7715293B2 (en) 2005-03-16 2010-05-11 Ricoh Company, Ltd. Optical recording medium and method of recording to the same
JP2008123652A (ja) 2006-01-10 2008-05-29 Victor Co Of Japan Ltd 光記録装置、光記録方法及び光記録媒体
JP2008299913A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Hitachi Ltd 光ディスク装置及びその情報記録方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH025111U (ja) * 1988-06-17 1990-01-12
US6459666B1 (en) * 1999-09-06 2002-10-01 Ricoh Company, Ltd. Information recording apparatus and method
JP2002025199A (ja) * 2000-07-11 2002-01-25 Sony Corp 記録装置、記録媒体、再生装置、記録媒体の判別方法
JP4480295B2 (ja) * 2001-05-02 2010-06-16 株式会社リコー 情報記録方法、情報記録装置及び情報処理装置
US6801240B2 (en) * 2001-04-12 2004-10-05 Ricoh Company, Ltd. Information recording with effective pulse control scheme
JP2002312934A (ja) * 2001-04-12 2002-10-25 Ricoh Co Ltd 情報記録方法及び情報記録装置
JP2003016644A (ja) * 2001-06-28 2003-01-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ディスク装置および記録パワー制御方法
WO2003069602A1 (en) * 2002-02-13 2003-08-21 Mitsubishi Chemical Corporation Rewritable optical recording medium and optical recording method
JP3820181B2 (ja) * 2002-05-10 2006-09-13 株式会社リコー 記録ストラテジ生成方法及び光情報記録媒体
JP2004103175A (ja) * 2002-09-12 2004-04-02 Ricoh Co Ltd 情報記録方法、情報記録装置及び光情報記録媒体
JP3995977B2 (ja) * 2002-05-10 2007-10-24 株式会社リコー 情報記録方法及び情報記録装置
US7106680B2 (en) * 2002-05-10 2006-09-12 Ricoh Company, Ltd. Device and method for recording data to optical disk using multi-pulse to enhance power pulse
TWI223243B (en) * 2002-07-25 2004-11-01 Acer Labs Inc Optical disk system which records data onto optical disk at a constant angular velocity
JP3773196B2 (ja) * 2002-12-06 2006-05-10 株式会社日立エルジーデータストレージ 記録再生装置及びcav記録時のレーザパワー制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
TWI304209B (ja) 2008-12-11
US20070041299A1 (en) 2007-02-22
EP1662491A1 (en) 2006-05-31
WO2005022514A1 (ja) 2005-03-10
CN1867972A (zh) 2006-11-22
JP2005078662A (ja) 2005-03-24
TW200511272A (en) 2005-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1361571B1 (en) A recording strategy generation method and an optical information recording medium
US7453784B2 (en) Information recording method, information recording apparatus, and optical information recording medium
JP4063978B2 (ja) 情報記録方法
JP4480295B2 (ja) 情報記録方法、情報記録装置及び情報処理装置
JP4602648B2 (ja) 情報記録方法及び情報記録装置
JP2005063586A (ja) 光情報記録方法及び光情報記録装置
JP2004206739A (ja) 情報記録方法及び情報記録装置
JP3572068B1 (ja) 情報記録方法、光情報記録媒体及び情報記録装置
JP2001118245A (ja) 情報記録方法及びその装置
KR100944477B1 (ko) 정보 기록 방법, 정보 기록 매체 및 정보 기록 장치
JP3740151B2 (ja) 光記録方法及び光記録装置
JP3995977B2 (ja) 情報記録方法及び情報記録装置
JP4643086B2 (ja) 情報記録方法及び情報記録装置
JP2005004949A (ja) 情報記録方法、情報記録装置及び情報記録媒体
JP4361074B2 (ja) 光情報記録媒体
JP4444929B2 (ja) 情報記録方法及び情報記録装置
JP2005004800A (ja) 情報記録方法、情報記録装置及び情報記録媒体
JP2005100491A (ja) 情報記録方法及び情報記録装置
JP2004103175A (ja) 情報記録方法、情報記録装置及び光情報記録媒体
JP2005149545A (ja) 光情報記録方法及び光情報記録装置
JP2008146759A (ja) 光情報記録媒体及び光情報記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040622

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040625

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070702

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees