JP3570040B2 - 電気音響変換器用部品 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーディオ機器の分野に於ける電気音響変換器用部品に関し、特にスピーカの振動板、ダストキャップ等の振動系の部品の構成材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の動電型のスピーカは、図5に全体の断面構造を示すように、コーン型振動板4a、ボイスコイル4b、ダストキャツプ4d等からなる振動系4が、底部に磁気回路5が固定されたフレーム3の内部に、エッジ4cによって振動可能に支持されている。ボイスコイル4bは磁気回路5の磁気空隙5aに挿入されてスピーカの駆動系を構成する。或いは、図6に振動系4′として示すように、振動板が球面状のドーム型振動板4a′を使用した、高域再生を主目的としたスピーカが存在する。
【0003】
この様なスピーカの振動系の主体を成すコーン型振動板4a、ドーム型振動板4a′は、振動することによってその表面から直接に音波を放射する構造となっており、スピーカの再生音の品質に大きな影響を与える振動モードを制御する構成材料の性質として高弾性、高内部損失であることが要求される。従来から振動板用材料として種々の材料が検討、開発されて来たが、この両性質をバランスよく兼備し、安価で且つ量産性に優れた材料として植物性パルプから製した紙が多用されている。又、ダストキャツプ4dは、本来は磁気空隙5a内に塵埃等の侵入を防止するための部品であるが、振動板の中心にあって振動モードに影響を与え、自身も音波を放射するので振動板に準じて扱われ、材料として振動板と同等によく検討された紙を使用したものが存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の木材パルプからなる紙製の振動板並びにダストキャツプは、近年のデジタル対応のスピーカでは、パルプが有する剛性だけでは不十分であり、この欠点を解消するために、パルプ繊維の表面や繊維間に炭酸カルシウム、二酸化チタン等の無機填料を充填させているが、このような無機質の充填剤は自身では高剛性であるが、その大部分が繊維表面上に吸着しているだけなのでパルプの叩解時に脱落し、紙の剛性付与として有効に作用しない。又、紙の内部損失は繊維相互間の摩擦抵抗に起因しているため、通常の叩解機で叩解したパルプではあまり向上しないと言う解決すべき課題があった。
【0005】
そこで、本発明は、振動系材料として従来の紙が有していた課題を解決することを目的とし、パルプ繊維がルーメン(内腔部)を有する事に着目し、当該ルーメン内に無機質の難水溶性結晶を析出させると共に、併せて超叩解木材パルプを混合することで、高剛性と相対湿度の変化に対する寸法安定性並びに高内部抵抗を有する振動板やダストキャツプ等の電気音響変換器用部品を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
該目的を達成するための本発明にいうスピーカ部品を、実施例に於いて使用した符号を用いて説明すると、
第1発明は、パルプ繊維のルーメン(内腔部)1aの内部に、無機質の難水溶性結晶2を析出させたパルプ繊維1と、超叩解木材パルプ3とがブレンドされた複合材料からなることを特徴とする振動板、ダストキヤップ等の電気音響変換器用部品である。
【0007】
第2発明は、第1発明に於いて、ルーメン1a内部の無機質の難水溶性結晶2が、木材パルプを無機塩水溶液中で加熱浸漬処理した後アルカリ加熱することにより得ることを特徴とする電気音響変換器用部品である。
【0008】
第3発明は、第2発明に於いて、前記無機塩がアルカリ土類金属塩であることを特徴とする電気音響変換器用部品である。
【0009】
第4発明は、第2発明に於いて、前記無機塩がマグネシウム塩であることを特徴とする電気音響変換器用部品である。
【0010】
第5発明は、第2発明に於いて、前記無機塩水溶液中での加熱温度が50℃以上であり、且つ、無機塩水溶液の濃度が0.01wt%以上であることを特徴とする電気音響変換器用部品である。
【0011】
第6発明は、第2発明に於いて、前記アルカリ加熱の加熱温度が50℃以上であり、且つ、phが10〜12であることを特徴とする請求項2記載の電気音響変換器用部品である。
【0012】
第7発明は、第1発明に於いて、前記超叩解木材パルプ(3)が高圧ホモジナイザーにより叩解され、且つ、そのフリーネスが100〜150mlであることを特徴とする電気音響変換器用部品である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のスピーカ部品の実施の形態について、図1、図2、乃至、図3、図4に基づいて説明する。
本発明の振動板、ダストキヤップ等の電気音響変換器用部品を構成する複合材料の一方の主材料であるパルプ繊維1は、図1に示すように、円筒状のパルプ繊維壁1bと、当該パルプ繊維壁1bに囲まれたルーメン1aと称する内腔部とからなり、パルプ繊維壁1bには所々にルーメン1aと外部とを連結する孔部1cが散在する構造となっている。
【0014】
本発明に係る複合材料は、図2の組織構造図に示すように、原材料の木材パルプを、アルカリ土類金属塩であるマグネシウム塩などの、濃度が0.01〜1.0wt%の無機塩水溶液中で、温度が50℃以上、好ましくは80〜120℃に於いて無機塩加熱浸漬処理した後、加熱温度が50℃以上、好ましくは80〜120℃で、且つ、phが10〜12の条件下でアルカリ加熱することにより前記ルーメン1a内に前記無機質の難水溶性結晶2が析出された構造となっているパルプ繊維1(同図の一部断面拡大図aに図示)と、同じ処理をしたパルプ繊維1の一部を高圧ホモジナイザによりフリーネスが100〜150mlとなるまで叩解した超叩解木材パルプ3とからなる。
【0015】
次いで、上記無機塩加熱浸漬ならびにアルカリ加熱処理してルーメン1a中に難水溶性結晶2が析出されているパルプ繊維1をパルパー(離解機)でC.S.F.670mlとなるまで離解し、前記超叩解木材パルプ3をブレンドして、通常の抄紙機により部品形状に抄造することにより得られる。この様な複合材料は同図の一部断面拡大図bに示すような組織構造となっている。
【0016】
パルプ繊維1の処理に際し、浸漬、加熱温度が50℃以下であればパルプ繊維の膨潤が不十分で、無機塩水溶液ルーメン1a内への浸透が十分でなく、120℃以上ではパルプ繊維成分が分解溶出し、難水溶性結晶2が均一に生成され難くなる。無機塩水溶液としては、前記以外にアルカリ金属やアルカリ土類金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩などの水溶液が用いられるが、最適な無機塩は塩化マグネシウムである。又、アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリゥム、水酸化リチウム等が用いられる。
【0017】
上記抄造された複合材料は、外形を整形し、必要に応じて金型によりプレス成形後に外形を整形して振動板、ダストキヤップ等の電気音響変換器用部品となる。当該電気音響変換器用部品は、その形状によって、図3に示すものはコーン型振動板BとダストキャツプCであり、図4に示すものはドーム型振動板Aである。いずれもその半断面がボイスコイル4b等と関連付けて図示されている。
【0018】
本発明の上記複合材料は、2段階の処理によりパルプの改質を図っている。通常室温でのパルプは水素結合により強固に結合しているが、第1段階ではパルプを高温の無機塩水溶液中に浸漬することにより、パルプ繊維が膨潤し易くなり、ルーメン1aまで無機塩水溶液が十分浸透する。
【0019】
次に第2段階としてアルカリを添加することにより、このアルカリがパルプスラリを更に膨潤させながら順次パルプ繊維壁中に浸透して、ルーメン1a内の無機塩水溶液と反応し、水に難溶性の微細な結晶が生成する。従って、ルーメン内に生成した結晶に約100オングストローム以下の水吸着サイトが生じ、この部分に水が吸着して、パルプ繊維壁中の水とセルロースとの相互作用が強まり、水吸着率が高くなるために相対湿度の変化に伴う寸法安定性に優れ、ルーメン内に難溶性結晶2を生ずることにより剛性が高くなる。
【0020】
次に、外側シリンダの内側に狭いスリットを介して内側シリンダを配置し、この狭いスリット間に高圧でウエット状パルプを押込め、外側シリンダと内側シリンダを互いに逆回転させ、これを数回繰り返すことにより、繊維軸に沿ってサブミクロンまでにフィブリル化した超叩解木材パルプ3をブレンドしているので、繊維相互間の摩擦抵抗が増大し、高内部損失を得る。
【0021】
【実施例】
以下本発明電気音響変換器用部品の実施例を、成形前の複合材料を主体に、具体的に説明する。
【0022】
実施例1
0.05wt%塩化マグネシウム水溶液500mlにBKP(晒クラフトパルプ)15gを浸漬し、80℃で約30分撹拌した。
次に、0.1wt%水酸化ナトリウム水溶液130mlを加え、phを11として、80℃で約30分撹拌し、処理済みの木材パルプ1を得る。
【0023】
前記処理済みのパルプ繊維1を、パルパ(離解機)でC.S.F.670mlに離解し、離解したパルプの一部を外側シリンダと内側シリンダ間の狭いスリット内に高圧でウエット状パルプを押込め、外側シリンダと内側シリンダを互いに逆回転させ、これを数回繰り返すことにより、C.S.F100mlまで超叩解して、繊維軸に沿ってサブミクロンまでにフィブリル化した超叩解木材パルプ3とする。
【0024】
上記処理済みのパルプ繊維1に対して超叩解木材パルプ3を、夫々1%,3%,5%,7%,10%添加して、図4に示すドーム型振動板の抄網を用いて抄造し、試料11〜15を得た。
【0025】
実施例2
1.00wt%塩化マグネシウム水溶液500mlにBKP(晒クラフトパルプ)15gを浸漬し、80℃で約30分撹拌した。
次に、1.5wt%水酸化ナトリウム水溶液120mlを加え、phを12として、80℃で約30分撹拌し、処理済みの木材パルプ1を得る。
処理済みのパルプ繊維1を実施例1と同様にブレンドして、同じくドーム振動板の抄網を用いて抄造し、試料21〜25を得た。
【0026】
実施例3
0.01wt%塩化マグネシウム水溶液500mlにBKP(晒クラフトパルプ)15gを浸漬し、120℃で約30分撹拌した。
次に、0.1wt%水酸化ナトリウム水溶液100mlを加え、phを11として、120℃で約30分撹拌し、処理済みの木材パルプ1を得る。
処理済みのパルプ繊維1を実施例1と同様にブレンドして、同じくドーム振動板の抄網を用いて抄造し、試料31〜35を得た。
【0027】
実施例4
0.05wt%塩化マグネシウム水溶液500mlにBKP(晒クラフトパルプ)15gを浸漬し、120℃で約30分撹拌した。
次に、0.1wt%水酸化ナトリウム水溶液130mlを加え、phを11として、120℃で約30分撹拌し、処理済みの木材パルプ1を得る。
処理済みのパルプ繊維1を実施例1と同様にブレンドして、同じくドーム振動板の抄網を用いて抄造し、試料41〜45を得た。
【0028】
実施例5
1.00wt%塩化マグネシウム水溶液500mlにBKP(晒クラフトパルプ)15gを浸漬し、120℃で約30分撹拌した。
次に、1.5wt%水酸化ナトリウム水溶液120mlを加え、phを11として、120℃で約30分撹拌し、処理済みの木材パルプ1を得る。
処理済みのパルプ繊維1を実施例1と同様にブレンドして、同じくドーム振動板の抄網を用いて抄造し、試料51〜55を得た。
【0029】
従来例
未処理の通常のパルプをストーンビータでC.S.F.400ml迄叩解して、同じくドーム振動板の抄網を用いて抄造し、従来例の試料61を得た。
【0030】
比較例
更に、比較例として実施例1の処理済みのパルプ繊維1のみを同じくドーム振動板の抄網を用いて抄造し、比較例の試料71を得た。
【0031】
上記各実施例で得た試料並びに従来例の試料について、密度、動的弾性率、吸水率、内部損失を、夫々測定した。動的弾性率及び内部損失は振動リード法により算出した。又、吸水率は、JIS P8002に準拠した方法による。測定結果の1例として、実施例1の試料11〜15の密度、動的弾性率、吸水率、内部損失を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
又、各実施例の中の、超叩解パルプの添加量が異なる5種類の試料の中から、動的弾性率、並びに内部損失が当該実施例中で最も大きい試料をその実施例の代表として選び、各実施例の代表的試料及び従来例試料、並びに、比較例試料、計7種の試料についての密度、動的弾性率、吸水率、内部損失を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
本発明の複合材料は、いずれも従来例と比較した場合、密度、動的弾性率、内部損失が夫々大きく、吸水率は約33〜42%と低くなっている。
スピーカの周波数特性の良否に関与する振動板の剛性の目安となる「動的弾性率/密度」は約16〜22%、高域周波数での過度特性の良否の目安となる内部損失は約16〜20%と大きく、振動板材料として従来例より優れていることを示唆している。又、実施例1から超叩解木材パルプを除いた試料71は、実施例1と比較して動的弾性率、吸水率及び内部損失のすべてに於て劣っているが、吸水率では従来例より優れている。此のことは、本発明に於けるルーメン(内腔部)内部に無機質の難水溶性結晶を析出させたパルプ繊維が耐濕特性が優れると共に、超叩解木材パルプの役割が重要であることを示唆している。
【0036】
以上本発明の代表的と思われる実施例を、スピーカ用振動板及びダストキヤップについて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の構成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、以下にいう効果を有する範囲内において他の電気音響変換器用部品に適宜改変して実施することができるものである。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から既に明らかなように、本発明にいう電気音響変換器用部品を構成する複合材料は、パルプ繊維のルーメン(内腔部)内部に無機質の難水溶性結晶を析出させたパルプ繊維と、超叩解木材パルプとがブレンドされている。
従って、本発明の振動系部品を使用したスピーカは、前記難水溶性結晶を析出させたパルプ繊維の作用により相対湿度の変化に伴う寸法安定性に優れ、環境条件の変化に対し品質が安定していると言う特徴を有する。
【0038】
又、動的弾性率も向上していることから、周波数特性の高域限界周波数が高くなり、再生帯域の広い高忠実度の再生音を有するスピーカが得られる。
【0039】
更に、超叩解木材パルプがブレンドされていて繊維相互間の摩擦抵抗が向上するため高内部損失を保ち、高域に於ける分割振動が抑制されので、過度特性が良好な明瞭な音質を持つスピーカが得られる。
以上の諸結果から、本発明の電気音響変換器用部品は、相対湿度の変化に伴う寸法安定性に優れ、周波数特性の高域限界周波数が高くて再生帯域が広く、過度特性が良好なことから、忠実度が高く、明瞭な音質の再生音が得られ、且つ環境条件の変化に対し品質が安定しているスピーカを提供できると言う効果を期待することが出来るに至ったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のパルプ繊維の構造を示す説明図。
【図2】実施例の複合材料の構造を示す一部拡大断面図。
【図3】本発明のスピーカ部品による振動系の実施形態の半断面図。
【図4】本発明のスピーカ部品による振動系の他の実施形態の半断面図。
【図5】従来のスピーカの断面図。
【図6】従来のスピーカの他の形態の振動系の断面図。
【符号の説明】
1 パルプ繊維
2 難水溶性結晶
3 超叩解パルプ
4 振動系
5 磁気回路
A ドーム型振動板
B コーン型振動板
C ダストキャップ
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーディオ機器の分野に於ける電気音響変換器用部品に関し、特にスピーカの振動板、ダストキャップ等の振動系の部品の構成材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の動電型のスピーカは、図5に全体の断面構造を示すように、コーン型振動板4a、ボイスコイル4b、ダストキャツプ4d等からなる振動系4が、底部に磁気回路5が固定されたフレーム3の内部に、エッジ4cによって振動可能に支持されている。ボイスコイル4bは磁気回路5の磁気空隙5aに挿入されてスピーカの駆動系を構成する。或いは、図6に振動系4′として示すように、振動板が球面状のドーム型振動板4a′を使用した、高域再生を主目的としたスピーカが存在する。
【0003】
この様なスピーカの振動系の主体を成すコーン型振動板4a、ドーム型振動板4a′は、振動することによってその表面から直接に音波を放射する構造となっており、スピーカの再生音の品質に大きな影響を与える振動モードを制御する構成材料の性質として高弾性、高内部損失であることが要求される。従来から振動板用材料として種々の材料が検討、開発されて来たが、この両性質をバランスよく兼備し、安価で且つ量産性に優れた材料として植物性パルプから製した紙が多用されている。又、ダストキャツプ4dは、本来は磁気空隙5a内に塵埃等の侵入を防止するための部品であるが、振動板の中心にあって振動モードに影響を与え、自身も音波を放射するので振動板に準じて扱われ、材料として振動板と同等によく検討された紙を使用したものが存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の木材パルプからなる紙製の振動板並びにダストキャツプは、近年のデジタル対応のスピーカでは、パルプが有する剛性だけでは不十分であり、この欠点を解消するために、パルプ繊維の表面や繊維間に炭酸カルシウム、二酸化チタン等の無機填料を充填させているが、このような無機質の充填剤は自身では高剛性であるが、その大部分が繊維表面上に吸着しているだけなのでパルプの叩解時に脱落し、紙の剛性付与として有効に作用しない。又、紙の内部損失は繊維相互間の摩擦抵抗に起因しているため、通常の叩解機で叩解したパルプではあまり向上しないと言う解決すべき課題があった。
【0005】
そこで、本発明は、振動系材料として従来の紙が有していた課題を解決することを目的とし、パルプ繊維がルーメン(内腔部)を有する事に着目し、当該ルーメン内に無機質の難水溶性結晶を析出させると共に、併せて超叩解木材パルプを混合することで、高剛性と相対湿度の変化に対する寸法安定性並びに高内部抵抗を有する振動板やダストキャツプ等の電気音響変換器用部品を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
該目的を達成するための本発明にいうスピーカ部品を、実施例に於いて使用した符号を用いて説明すると、
第1発明は、パルプ繊維のルーメン(内腔部)1aの内部に、無機質の難水溶性結晶2を析出させたパルプ繊維1と、超叩解木材パルプ3とがブレンドされた複合材料からなることを特徴とする振動板、ダストキヤップ等の電気音響変換器用部品である。
【0007】
第2発明は、第1発明に於いて、ルーメン1a内部の無機質の難水溶性結晶2が、木材パルプを無機塩水溶液中で加熱浸漬処理した後アルカリ加熱することにより得ることを特徴とする電気音響変換器用部品である。
【0008】
第3発明は、第2発明に於いて、前記無機塩がアルカリ土類金属塩であることを特徴とする電気音響変換器用部品である。
【0009】
第4発明は、第2発明に於いて、前記無機塩がマグネシウム塩であることを特徴とする電気音響変換器用部品である。
【0010】
第5発明は、第2発明に於いて、前記無機塩水溶液中での加熱温度が50℃以上であり、且つ、無機塩水溶液の濃度が0.01wt%以上であることを特徴とする電気音響変換器用部品である。
【0011】
第6発明は、第2発明に於いて、前記アルカリ加熱の加熱温度が50℃以上であり、且つ、phが10〜12であることを特徴とする請求項2記載の電気音響変換器用部品である。
【0012】
第7発明は、第1発明に於いて、前記超叩解木材パルプ(3)が高圧ホモジナイザーにより叩解され、且つ、そのフリーネスが100〜150mlであることを特徴とする電気音響変換器用部品である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のスピーカ部品の実施の形態について、図1、図2、乃至、図3、図4に基づいて説明する。
本発明の振動板、ダストキヤップ等の電気音響変換器用部品を構成する複合材料の一方の主材料であるパルプ繊維1は、図1に示すように、円筒状のパルプ繊維壁1bと、当該パルプ繊維壁1bに囲まれたルーメン1aと称する内腔部とからなり、パルプ繊維壁1bには所々にルーメン1aと外部とを連結する孔部1cが散在する構造となっている。
【0014】
本発明に係る複合材料は、図2の組織構造図に示すように、原材料の木材パルプを、アルカリ土類金属塩であるマグネシウム塩などの、濃度が0.01〜1.0wt%の無機塩水溶液中で、温度が50℃以上、好ましくは80〜120℃に於いて無機塩加熱浸漬処理した後、加熱温度が50℃以上、好ましくは80〜120℃で、且つ、phが10〜12の条件下でアルカリ加熱することにより前記ルーメン1a内に前記無機質の難水溶性結晶2が析出された構造となっているパルプ繊維1(同図の一部断面拡大図aに図示)と、同じ処理をしたパルプ繊維1の一部を高圧ホモジナイザによりフリーネスが100〜150mlとなるまで叩解した超叩解木材パルプ3とからなる。
【0015】
次いで、上記無機塩加熱浸漬ならびにアルカリ加熱処理してルーメン1a中に難水溶性結晶2が析出されているパルプ繊維1をパルパー(離解機)でC.S.F.670mlとなるまで離解し、前記超叩解木材パルプ3をブレンドして、通常の抄紙機により部品形状に抄造することにより得られる。この様な複合材料は同図の一部断面拡大図bに示すような組織構造となっている。
【0016】
パルプ繊維1の処理に際し、浸漬、加熱温度が50℃以下であればパルプ繊維の膨潤が不十分で、無機塩水溶液ルーメン1a内への浸透が十分でなく、120℃以上ではパルプ繊維成分が分解溶出し、難水溶性結晶2が均一に生成され難くなる。無機塩水溶液としては、前記以外にアルカリ金属やアルカリ土類金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩などの水溶液が用いられるが、最適な無機塩は塩化マグネシウムである。又、アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリゥム、水酸化リチウム等が用いられる。
【0017】
上記抄造された複合材料は、外形を整形し、必要に応じて金型によりプレス成形後に外形を整形して振動板、ダストキヤップ等の電気音響変換器用部品となる。当該電気音響変換器用部品は、その形状によって、図3に示すものはコーン型振動板BとダストキャツプCであり、図4に示すものはドーム型振動板Aである。いずれもその半断面がボイスコイル4b等と関連付けて図示されている。
【0018】
本発明の上記複合材料は、2段階の処理によりパルプの改質を図っている。通常室温でのパルプは水素結合により強固に結合しているが、第1段階ではパルプを高温の無機塩水溶液中に浸漬することにより、パルプ繊維が膨潤し易くなり、ルーメン1aまで無機塩水溶液が十分浸透する。
【0019】
次に第2段階としてアルカリを添加することにより、このアルカリがパルプスラリを更に膨潤させながら順次パルプ繊維壁中に浸透して、ルーメン1a内の無機塩水溶液と反応し、水に難溶性の微細な結晶が生成する。従って、ルーメン内に生成した結晶に約100オングストローム以下の水吸着サイトが生じ、この部分に水が吸着して、パルプ繊維壁中の水とセルロースとの相互作用が強まり、水吸着率が高くなるために相対湿度の変化に伴う寸法安定性に優れ、ルーメン内に難溶性結晶2を生ずることにより剛性が高くなる。
【0020】
次に、外側シリンダの内側に狭いスリットを介して内側シリンダを配置し、この狭いスリット間に高圧でウエット状パルプを押込め、外側シリンダと内側シリンダを互いに逆回転させ、これを数回繰り返すことにより、繊維軸に沿ってサブミクロンまでにフィブリル化した超叩解木材パルプ3をブレンドしているので、繊維相互間の摩擦抵抗が増大し、高内部損失を得る。
【0021】
【実施例】
以下本発明電気音響変換器用部品の実施例を、成形前の複合材料を主体に、具体的に説明する。
【0022】
実施例1
0.05wt%塩化マグネシウム水溶液500mlにBKP(晒クラフトパルプ)15gを浸漬し、80℃で約30分撹拌した。
次に、0.1wt%水酸化ナトリウム水溶液130mlを加え、phを11として、80℃で約30分撹拌し、処理済みの木材パルプ1を得る。
【0023】
前記処理済みのパルプ繊維1を、パルパ(離解機)でC.S.F.670mlに離解し、離解したパルプの一部を外側シリンダと内側シリンダ間の狭いスリット内に高圧でウエット状パルプを押込め、外側シリンダと内側シリンダを互いに逆回転させ、これを数回繰り返すことにより、C.S.F100mlまで超叩解して、繊維軸に沿ってサブミクロンまでにフィブリル化した超叩解木材パルプ3とする。
【0024】
上記処理済みのパルプ繊維1に対して超叩解木材パルプ3を、夫々1%,3%,5%,7%,10%添加して、図4に示すドーム型振動板の抄網を用いて抄造し、試料11〜15を得た。
【0025】
実施例2
1.00wt%塩化マグネシウム水溶液500mlにBKP(晒クラフトパルプ)15gを浸漬し、80℃で約30分撹拌した。
次に、1.5wt%水酸化ナトリウム水溶液120mlを加え、phを12として、80℃で約30分撹拌し、処理済みの木材パルプ1を得る。
処理済みのパルプ繊維1を実施例1と同様にブレンドして、同じくドーム振動板の抄網を用いて抄造し、試料21〜25を得た。
【0026】
実施例3
0.01wt%塩化マグネシウム水溶液500mlにBKP(晒クラフトパルプ)15gを浸漬し、120℃で約30分撹拌した。
次に、0.1wt%水酸化ナトリウム水溶液100mlを加え、phを11として、120℃で約30分撹拌し、処理済みの木材パルプ1を得る。
処理済みのパルプ繊維1を実施例1と同様にブレンドして、同じくドーム振動板の抄網を用いて抄造し、試料31〜35を得た。
【0027】
実施例4
0.05wt%塩化マグネシウム水溶液500mlにBKP(晒クラフトパルプ)15gを浸漬し、120℃で約30分撹拌した。
次に、0.1wt%水酸化ナトリウム水溶液130mlを加え、phを11として、120℃で約30分撹拌し、処理済みの木材パルプ1を得る。
処理済みのパルプ繊維1を実施例1と同様にブレンドして、同じくドーム振動板の抄網を用いて抄造し、試料41〜45を得た。
【0028】
実施例5
1.00wt%塩化マグネシウム水溶液500mlにBKP(晒クラフトパルプ)15gを浸漬し、120℃で約30分撹拌した。
次に、1.5wt%水酸化ナトリウム水溶液120mlを加え、phを11として、120℃で約30分撹拌し、処理済みの木材パルプ1を得る。
処理済みのパルプ繊維1を実施例1と同様にブレンドして、同じくドーム振動板の抄網を用いて抄造し、試料51〜55を得た。
【0029】
従来例
未処理の通常のパルプをストーンビータでC.S.F.400ml迄叩解して、同じくドーム振動板の抄網を用いて抄造し、従来例の試料61を得た。
【0030】
比較例
更に、比較例として実施例1の処理済みのパルプ繊維1のみを同じくドーム振動板の抄網を用いて抄造し、比較例の試料71を得た。
【0031】
上記各実施例で得た試料並びに従来例の試料について、密度、動的弾性率、吸水率、内部損失を、夫々測定した。動的弾性率及び内部損失は振動リード法により算出した。又、吸水率は、JIS P8002に準拠した方法による。測定結果の1例として、実施例1の試料11〜15の密度、動的弾性率、吸水率、内部損失を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
又、各実施例の中の、超叩解パルプの添加量が異なる5種類の試料の中から、動的弾性率、並びに内部損失が当該実施例中で最も大きい試料をその実施例の代表として選び、各実施例の代表的試料及び従来例試料、並びに、比較例試料、計7種の試料についての密度、動的弾性率、吸水率、内部損失を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
本発明の複合材料は、いずれも従来例と比較した場合、密度、動的弾性率、内部損失が夫々大きく、吸水率は約33〜42%と低くなっている。
スピーカの周波数特性の良否に関与する振動板の剛性の目安となる「動的弾性率/密度」は約16〜22%、高域周波数での過度特性の良否の目安となる内部損失は約16〜20%と大きく、振動板材料として従来例より優れていることを示唆している。又、実施例1から超叩解木材パルプを除いた試料71は、実施例1と比較して動的弾性率、吸水率及び内部損失のすべてに於て劣っているが、吸水率では従来例より優れている。此のことは、本発明に於けるルーメン(内腔部)内部に無機質の難水溶性結晶を析出させたパルプ繊維が耐濕特性が優れると共に、超叩解木材パルプの役割が重要であることを示唆している。
【0036】
以上本発明の代表的と思われる実施例を、スピーカ用振動板及びダストキヤップについて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の構成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、以下にいう効果を有する範囲内において他の電気音響変換器用部品に適宜改変して実施することができるものである。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から既に明らかなように、本発明にいう電気音響変換器用部品を構成する複合材料は、パルプ繊維のルーメン(内腔部)内部に無機質の難水溶性結晶を析出させたパルプ繊維と、超叩解木材パルプとがブレンドされている。
従って、本発明の振動系部品を使用したスピーカは、前記難水溶性結晶を析出させたパルプ繊維の作用により相対湿度の変化に伴う寸法安定性に優れ、環境条件の変化に対し品質が安定していると言う特徴を有する。
【0038】
又、動的弾性率も向上していることから、周波数特性の高域限界周波数が高くなり、再生帯域の広い高忠実度の再生音を有するスピーカが得られる。
【0039】
更に、超叩解木材パルプがブレンドされていて繊維相互間の摩擦抵抗が向上するため高内部損失を保ち、高域に於ける分割振動が抑制されので、過度特性が良好な明瞭な音質を持つスピーカが得られる。
以上の諸結果から、本発明の電気音響変換器用部品は、相対湿度の変化に伴う寸法安定性に優れ、周波数特性の高域限界周波数が高くて再生帯域が広く、過度特性が良好なことから、忠実度が高く、明瞭な音質の再生音が得られ、且つ環境条件の変化に対し品質が安定しているスピーカを提供できると言う効果を期待することが出来るに至ったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のパルプ繊維の構造を示す説明図。
【図2】実施例の複合材料の構造を示す一部拡大断面図。
【図3】本発明のスピーカ部品による振動系の実施形態の半断面図。
【図4】本発明のスピーカ部品による振動系の他の実施形態の半断面図。
【図5】従来のスピーカの断面図。
【図6】従来のスピーカの他の形態の振動系の断面図。
【符号の説明】
1 パルプ繊維
2 難水溶性結晶
3 超叩解パルプ
4 振動系
5 磁気回路
A ドーム型振動板
B コーン型振動板
C ダストキャップ
Claims (7)
- パルプ繊維のルーメン(内腔部)(1a)の内部に、無機質の難水溶性結晶(2)を析出させたパルプ繊維(1)と、超叩解木材パルプ(3)とがブレンドされた複合材料からなることを特徴とする振動板、ダストキヤップ等の電気音響変換器用部品。
- 前記ルーメン(1a)内部の無機質の難水溶性結晶(2)が、木材パルプを無機塩水溶液中で加熱浸漬処理した後アルカリ加熱することにより得ることを特徴とする振動板、ダストキヤップ等の請求項1記載の電気音響変換器用部品。
- 前記無機塩がアルカリ土類金属塩であることを特徴とする振動板、ダストキヤップ等の請求項2記載の電気音響変換器用部品。
- 前記無機塩がマグネシウム塩であることを特徴とする振動板、ダストキヤップ等の請求項2記載の電気音響変換器用部品。
- 前記無機塩水溶液中での加熱温度が50℃以上であり、且つ、無機塩水溶液の濃度が0.01wt%以上であることを特徴とする振動板、ダストキヤップ等の請求項2記載の電気音響変換器用部品。
- 前記アルカリ加熱の加熱温度が50℃以上であり、且つ、phが10〜12であることを特徴とする振動板、ダストキヤップ等の請求項2記載の電気音響変換器用部品。
- 前記超叩解木材パルプ(3)が高圧ホモジナイザーにより叩解され、且つ、そのフリーネスが100〜150mlであることを特徴とする振動板、ダストキヤップ等の請求項2記載の電気音響変換器用部品。
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-
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