JP3568919B2 - 変速装置 - Google Patents

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  • Structure Of Transmissions (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械、産業機械、建設機械、農業機械、車両機械等に用いられる変速装置としては、従来、インバーターやサーボモータ等の電気制御による変速装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の変速装置では、低速域においては、低トルクで出力不足であり、効率が悪いという問題がある。また、電力を使用しない自動車等に用いられる変速装置では、制御に難があり、構造が複雑化する問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、構造が簡単で、かつ、取扱い及び製作が容易で、広範囲の変速域で高効率な変速装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る変速装置は、同一の第1軸心上に回転自在に枢支された入力軸及び出力軸を備えた変速装置に於て、上記入力軸に回転自在に外嵌されると共に上記第1軸心と所定角度で交差する偏角軸心を軸心とする変速用偏心軸と、上記偏角軸心廻りに自転自在かつ上記第1軸心廻りに公転自在として上記変速用偏心軸に外嵌された変速用入力盤と、入力軸の出力軸側の端部に回転自在に軸支された上記偏角軸心を軸心とする出力偏心軸と、偏角軸心廻りに自転自在かつ第1軸心廻りに公転自在として上記出力偏心軸に外嵌されかつ上記変速用入力盤と接触して第1軸心廻りの公転力が付与されるケーシング部及び該ケーシング部と入力軸とを連結する継手本体を有する自在継手部と、上記出力偏心軸に一体状に設けられた上記出力軸と、上記変速用偏心軸を上記第1軸心廻りに回転させて上記変速用入力盤及び上記自在継手部の該第1軸心廻りの公転速度を変化させる変速手段と、を備えたものである。
【0006】
また、同一の第1軸心上に回転自在に枢支された入力軸及び出力軸を備えた変速装置に於て、上記第1軸心廻りに上記入力軸と一体回転する入力歯車と、上記入力軸に回転自在に外嵌されると共に上記第1軸心と所定角度で交差する偏角軸心を軸心とする変速用偏心軸と、上記偏角軸心廻りに自転自在かつ上記第1軸心廻りに公転自在として上記変速用偏心軸に外嵌された変速用入力盤と、入力軸の出力軸側の端部に回転自在に軸支された上記偏角軸心を軸心とする出力偏心軸と、偏角軸心廻りに自転自在かつ第1軸心廻りに公転自在として上記出力偏心軸に外嵌された筒部と該筒部に連設されて上記入力歯車と噛合する受力歯車部及び該受力歯車部に連設されて上記変速用入力盤と接触して第1軸心廻りの公転力が付与される受力盤部を有する回転体と、上記出力偏心軸に一体状に設けられた上記出力軸と、上記変速用偏心軸を上記第1軸心廻りに回転させて上記変速用入力盤及び上記回転体の該第1軸心廻りの公転速度を変化させる変速手段と、を備えたものである。
このとき、変速用入力盤が自動調芯コロ軸受を介して変速用偏心軸に外嵌されている
【0007】
【発明の実施の形態】
下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
【0008】
図1は、本発明に係る変速装置の実施の一形態(第1の実施の形態)を示す。この変速装置は、同一の第1軸心L1 上に回転自在に枢支された入力軸1及び出力軸2を備えた変速装置であって、入力軸1に回転自在に外嵌されると共に第1軸心L1 と所定角度θで交差する偏角軸心Pを軸心とする変速用偏心軸3と、偏角軸心P廻りに自転自在かつ第1軸心L1 廻りに公転自在として変速用偏心軸3に外嵌された変速用入力盤4と、入力軸1の出力軸2側の端部に回転自在に軸支された偏角軸心Pを軸心とする出力偏心軸5と、偏角軸心P廻りに自転自在かつ第1軸心L1 廻りに公転自在として出力偏心軸5に外嵌されかつ変速用入力盤4と接触して第1軸心L1 廻りの公転力が付与されるケーシング部6及び該ケーシング部6と入力軸1とを連結する継手本体7を有する自在継手部8と、出力偏心軸5に一体状に設けられた上記出力軸2と、変速用偏心軸3を回転させて変速用入力盤4の公転速度を変化させる変速手段Yと、を備えている。
【0009】
具体的に説明すると、入力軸1と出力軸2は、第1軸心L1 を中心に回転自在にケーシング等の固定部材に枢支されている。また、入力軸1の基端側は、駆動源16に接続されて回転駆動され、出力軸2の先端側は、変速駆動される機械等に接続される。なお、図1に於て左側が先端側、右側が基端側である。
【0010】
出力偏心軸5は、入力軸1側に開口する凹部を第1軸心L1 上に有し、軸受を介して入力軸1の端部に外嵌状に取付けられている。また、出力偏心軸5は、その先端側にバランスウェイト17が付設されており、出力軸2と一体状に連設(連結)されている。
【0011】
偏角軸心Pを軸心とする筒状の変速用偏心軸3は、軸受を介して入力軸1に外嵌状に取付けられており、その外周面の基端側に外鍔部35を有し、外周面と外鍔部35との隅部に自動調芯コロ軸受9の内輪が固着され、かつ、外鍔部35の一部にバランスウェイト10が付設されている。なお、自動調芯コロ軸受9はスラスト自動調芯コロ軸受であっても良い。また、変速用偏心軸3の(第1軸心L1 と直交する)基端面には、軸受を介して入力軸1に外嵌された筒部11が連設されている。12はケーシング等の固定部材であり、この固定部材12の孔部内周縁と変速用偏心軸3の基端面との間にスラスト軸受13が介装されている。
【0012】
変速用入力盤4は、入力軸1を挿通させる中心孔部を有する円板部14と、円板部14の外周縁から基端側へ突出した外周壁部15とから成り、円板部14と外周壁部15との隅部が上記自動調芯コロ軸受9の外輪に固着されている。
【0013】
自在継手部8の継手本体7は、入力軸1の大径部18(出力偏心軸5と変速用入力盤4との間の部位)に第1軸心L1 と直交方向(図1の紙面直交方向)に貫通状に付設された第1軸19と、入力軸1の大径部18の外周側に配設されると共に第1軸19の両端を軸支するボス部20,20(図1では一方のみを示す)を有するリング部21と、リング部21の外周面にかつ第1軸19及び偏角軸心Pと直交方向に突設された一対の第2軸22,22と、を有している。
【0014】
また、自在継手部8のケーシング部6は、(図示省略のボルトやビス等で連結された)先端側半割体6a・基端側半割体6bから成る。先端側半割体6aは、軸受を介して出力偏心軸5に外嵌された筒部23と、筒部23の基端側に設けられた一対の円弧状壁部24,24とを有する。また、基端側半割体6bは、入力軸1を挿通する中心孔部を有すると共に変速用入力盤4に接触する円環突条部25aを有する受力盤部25と、受力盤部25の先端側に設けられると共に上記一対の円弧状壁部24,24と共働きして一対の第2軸22,22を軸受を介して保持する円弧状壁部26,26とを有する。
【0015】
変速手段Yは、変速用偏心軸3の基端側に連設された(上述の)筒部11と、筒部11の基端に一体状に設けられた外鍔部材27と、入力軸1に滑りキー等で軸方向スライド可能かつ一体回転可能に設けられた外鍔部材28と、これら一対の外鍔部材27,28にS極とN極の一対乃至複数対が付設されたマグネット29…と、を備えている。
【0016】
次に、この変速装置の動作について説明する。変速手段Yの一対の外鍔部材27,28が十分に離間した状態では、入力軸1が回転しても変速用偏心軸3は回転しない(静止している)。従ってこのとき、入力軸1の回転により自在継手部8は偏角軸心P廻りに自転するのみで第1軸心L1 廻りには公転しない。即ち、自在継手部8の筒部23は出力偏心軸5の廻りを回っているだけなので出力偏心軸5は静止状態にあり、よって出力軸2は静止している。なお、変速用入力盤4は、自在継手部8の受力盤部25と接触しているため偏角軸心P廻りに自転している。
【0017】
そしてこの状態から、入力軸1と共に回転する一方の外鍔部材28を他方の外鍔部材27の方へ徐々に接近させていくと、変速用偏心軸3側の外鍔部材27が磁力によって入力軸1と同じ方向に回転を開始し、それによって変速用偏心軸3が第1軸心L1 廻りに公転していく。すると、変速用入力盤4が偏角軸心P廻りに自転しつつ第1軸心L1 廻りに公転すると共に、変速用入力盤4から自在継手部8の受力盤部25に公転力が付与されて、自在継手部8が偏角軸心P廻りに自転しつつ第1軸心L1 廻りに公転していき、それによって出力偏心軸5が第1軸心L1 廻りの公転を開始し、よって出力軸2が(入力軸1と同じ方向に)回転を開始する。このとき、変速用入力盤4と受力盤部25との間にはほとんど滑りが生じない。
【0018】
そして、両方の外鍔部材27,28を密着させて変速用偏心軸3が入力軸1と一体的に回転すれば、出力軸2は入力軸1と同一回転速度となって変速動作が完了する。このとき、バランスウェイト10,17によって、変速装置全体の動的バランスが良好となり、回転時の振動が抑制されている。また、逆に外鍔部材27,28を相互に離間させていくと、出力軸2の回転は遅くなっていく。
【0019】
この変速装置によれば、入力軸1と出力軸2との間の動力伝達経路に(歯車を用いず)自在継手部8を用いているため、動力の伝達が円滑であると共に、動力損失が小さく効率が極めて良く、広範囲な変速域で高効率に変速動作を行うことができる。また、動作音が小さく静かであると共に、コンパクトで安価に製作できるという利点がある。また、出力軸2の反力を自動調芯コロ軸受9に圧接させることによって、変速用入力盤4をあたかもターンテーブルのように作用させ、出力の反力を自在継手部8のケーシング部6に返すことができるので、変速用偏心軸3は反力によって回転することがなく、変速手段Yによってスムーズに回転することができる。また、変速手段Yをマグネット29…を使用した構成とすることにより、摩擦熱による損失を無くすることができる。
【0020】
次に、図2は、本発明の変速装置の第2の実施の形態を示し、この変速装置は、図1で説明した変速装置の自在継手部8の代わりに歯車を用いた構成であって、第1軸心L1 廻りに入力軸1と一体回転する入力歯車30と、第1軸心L1 と所定角度θで交差する偏角軸心P廻りに自転自在かつ第1軸心L1 廻りに公転自在として出力偏心軸5に外嵌された筒部31と筒部31に連設されて入力歯車30と噛合する受力歯車部32及び受力歯車部32に連設されて変速用入力盤4と接触して第1軸心L1 廻りの公転力が付与される受力盤部33を有する回転体34と、を備えている。このとき、入力歯車30としてはカサ歯車が使用され、その歯を基端側へ向けて入力軸1の外鍔部35に固着されている。また、受力歯車部32としては冠歯車が使用され、この冠歯車の一部を上記カサ歯車と噛合させている。
【0021】
その他の構成は図1の変速装置とほぼ同様であるが、(図1の変速装置と比較して)変速用偏心軸3の外径及び自動調芯コロ軸受9のサイズが大きく設定されると共に、変速用入力盤4に接触する受力盤部33の円環突条部33aが小径に設定されており、それによってターンテーブル効果を高めている。
【0022】
しかして、この図2の変速装置の動作は(図1の変速装置と同様に)、変速手段Yの一対の外鍔部材27,28が十分に離間した状態では、入力軸1が回転しても変速用偏心軸3は回転しない。そして、入力軸1の回転により入力歯車30が回転し、入力歯車30と噛合する受力歯車部32は偏角軸心P廻りに自転する(第1軸心L1 廻りに公転しない)。即ち、回転体34の筒部31は出力偏心軸5の廻りを回っているだけなので出力偏心軸5は静止状態にあり、よって出力軸2は静止している。
【0023】
そしてこの状態から、変速手段Yによって変速用偏心軸3を第1軸心L1 廻りに公転させていくと、変速用入力盤4が偏角軸心P廻りに自転しつつ第1軸心L1 廻りの公転を開始すると共に、変速用入力盤4から回転体34の受力盤部33に公転力が付与されて、回転体34が偏角軸心P廻りに自転しつつ第1軸心L1 廻りに公転していく。それによって出力偏心軸5が第1軸心L1 廻りに公転していき、出力軸2が(入力軸1と同じ方向に)回転していく。そして、変速用偏心軸3が入力軸1と一体的に回転すれば、出力軸2は入力軸1と同一回転速度となって変速動作が完了する。
【0024】
なお、第1軸心L1 に対する偏角軸心Pの角度θを小さくすることにより、変速手段Yによる変速入力(トルク)が小さくて済み、外鍔部材27,28を小型化することができる。また、回転体34は、例えば筒部31側と受力歯車部32側を別体として作製してボルト等にて連結する構成であっても良い。
【0025】
次に、図3に示す変速装置は、同一の第1軸心L1 上に回転自在に枢支された入力軸1及び出力軸2を備えた変速装置であって、第1軸心L1 廻りに入力軸1と一体回転する入力歯車30と、入力軸1に回転自在に外嵌されると共に第1軸心L1 と平行に偏心した第2軸心L2 を軸心とする変速用偏心軸36と、第2軸心L2 廻りに自転自在かつ第1軸心L1 廻りに公転自在として変速用偏心軸36に外嵌されて入力歯車30と噛合する受力歯車37と、入力軸1の出力軸2側の端部に回転自在に軸支された第2軸心L2 を軸心とする出力偏心軸38と、第2軸心L2 廻りに自転自在かつ第1軸心L1 廻りに公転自在として受力歯車37に一体状に設けられた歯車型変速クラッチ部39と、第2軸心L2 廻りに自転自在かつ第1軸心L1 廻りに公転自在として出力偏心軸38に外嵌されて歯車型変速クラッチ部39と噛合する歯車型受力クラッチ部40と、出力偏心軸38に一体状に設けられた上記出力軸2と、変速用偏心軸36を回転させて受力歯車37の公転速度を変化させる変速手段Yと、を備えている。
【0026】
入力歯車30は、入力軸1の先端側に設けられた(先端側へ縮径する)テーパ部にキー41等にて一体回転可能に取付けられた筒部42と、筒部42の基端開口端縁に連設された円板部43と、円板部43の外周縁に沿って基端側へ突出した外周壁部44と、外周壁部44の内周面に設けられた内接歯車部45と、を有している。そして、入力歯車30の筒部42に出力偏心軸38が軸受を介して外嵌状に取付けられている。また、受力歯車37は、変速用偏心軸36に軸受を介して回転自在に取付けられた筒部46と、筒部46の外周面に設けられて上記内接歯車部45と噛合する外接歯車部47と、を有している。
【0027】
歯車型変速クラッチ部39は、受力歯車37の筒部46の外周面に設けられた外鍔部48と、外鍔部48の外周縁に沿って先端側へ突出する外周壁部49と、外周壁部49の先端面に設けられた歯部50と、を有している。また、歯車型受力クラッチ部40は、出力偏心軸38に軸受を介して回転自在に取付けられる筒部51と、筒部51の外周面に連設された外鍔部52と、外鍔部52の外周縁に沿って基端側へ突出する外周壁部53と、外周壁部53の基端面に設けられて上記歯部50と噛合する歯部54と、を有している。このとき、歯車型変速クラッチ部39と歯車型受力クラッチ部40は、冠歯車型とされている。なお、55は出力偏心軸38に一体状に設けられたバランスウェイトであり、56は変速用偏心軸36に一体状に設けられたバランスウェイトである。
【0028】
変速手段Yは、変速用偏心軸36の基端面に一体状に設けられて軸受を介して入力軸1に回転自在に取付けられた筒部57と、筒部57に設けられたプーリ58とを備え、駆動源16とは異なる電動機等にて回転する(図示省略の)別のプーリと、上記プーリ58とが、ベルト59にて懸架されている。さらに、プーリ58は、筒部57に固定された先端側の第1半体58aと、滑りキー等にて筒部57と一体回転可能かつ軸心方向スライド可能とされた基端側の第2半体58bと、から成る。この変速手段Yでは、上述の(図示省略の)電動機等が回転駆動すると、プーリ58と変速用偏心軸36が一体回転し、また、第1半体58aに対して第2半体58bを接近・離間させることにより、ベルト59をプーリ58の径方向にスライドさせ、プーリ58及び変速用偏心軸36の回転速度を変化させることができる。
【0029】
この変速装置の動作を説明すると、変速手段Yの停止状態(変速用偏心軸36の停止状態)に於て、入力軸1が回転して入力歯車30が回転すると、受力歯車37及び歯車型変速クラッチ部39は第2軸心L2 廻りに自転するのみで第1軸心L1 廻りには公転しない。従って、歯車型変速クラッチ部39と噛合する歯車型受力クラッチ部40の筒部51は出力偏心軸5の廻りを回っているだけなので出力偏心軸5は静止状態にあり、よって出力軸2は静止している。
【0030】
そしてこの状態から、変速手段Yのプーリ58を入力軸1と同じ方向に徐々に回転させていくと、変速用偏心軸3の第1軸心L1 廻りの公転が開始すると共に、第2軸心L2 廻りに自転している受力歯車37が第1軸心L1 廻りにも公転していく。従って、第2軸心L2 廻りに自転している歯車型変速クラッチ部39及び歯車型受力クラッチ部40が第1軸心L1 廻りの公転を開始すると共に、出力偏心軸38が第1軸心L1 廻りの公転を開始し、よって出力軸2が入力軸1と同じ回転方向へ回転していく。そして、変速用偏心軸36が入力軸1と同一速度で回転すると、入力歯車30と受力歯車37の噛合部位が変化しないロック状態となり、受力歯車37の第2軸心L2 廻りの自転は停止し、第1軸心L1 廻りの公転のみとなり、出力軸2の回転速度が入力軸1の回転速度と等しくなって変速動作が完了する。この変速装置によれば、極めて小さい力で出力軸2を制動変速することができる。なお、変速クラッチ部39及び受力クラッチ部40を歯車型(冠歯車)とすることにより、径方向のずれ力を逃がして各軸受を保護している。
【0031】
次に、図4に示す変速装置は、図3で説明した変速装置の入力歯車30及び受力歯車37の形状を冠歯車型としたものである。このとき、図4と図5に示すように、噛合状態に於て、入力歯車30の歯30aと受力歯車37の歯37aの間に隙間部60を形成しかつ歯数を少なくすると共に、接触面を直角として径方向に滑り接触させる歯形に形成して、摩耗を少なくするようにしている。さらに、入力歯車30と受力歯車37の歯数を同数とすることで、高速回転時の歯30aと歯37aの面圧が小さくなり、高効率と耐摩耗を向上させている。なお、変速手段Yは図1と図2で説明したマグネット式を採用し、その他の構成は図3の変速装置と同様である。
【0032】
図3と図4に示す変速装置によれば、変速手段Yにて変速用偏心軸3及び変速用入力盤4の公転速度を変化させるだけで、出力軸2を無段階かつ全域定出力で、所望回転数に変速することができ、かつ、動力損失をベアリング損失程度に低減でき、低速域においても十分なトルクを出力できて効率が良い。
また、歯車型の変速クラッチ部 39 及び受力クラッチ部 40 により、径方向のずれ力を逃がして各軸受を保護できる。
また、歯車等の簡単な形状・構造の部品により構成されているので、取扱い操作及び製作が容易である。
【0033】
また、図6に示す変速装置は、同一の第1軸心L1 上に回転自在に枢支された入力軸1及び出力軸2を備えた変速装置であって、第1軸心L1 廻りに入力軸1と一体回転する入力歯車30と、入力軸1に回転自在に外嵌されると共に第1軸心L1 と所定角度θで交差する偏角軸心Pを軸心とする変速用偏心軸3と、偏角軸心P廻りに自転自在かつ第1軸心L1 廻りに公転自在として変速用偏心軸3に外嵌されて入力歯車30と噛合する受力歯車63と、入力軸1の出力軸2側の端部に回転自在に軸支されると共に第1軸心L1 と平行な第2軸心L2 を軸心とする出力偏心軸38と、偏角軸心P廻りに自転自在かつ第1軸心L1 廻りに公転自在として受力歯車63に一体状に設けられた歯車型変速クラッチ部65と、第2軸心L2 廻りに自転自在かつ第1軸心L1 廻りに公転自在として出力偏心軸38に回転自在に外嵌されて歯車型変速クラッチ部65と噛合する歯車型受力クラッチ部40と、出力偏心軸38に一体状に設けられた上記出力軸2と、変速用偏心軸3を回転させて受力歯車63の公転速度を変化させる変速手段Yと、を備えている。
【0034】
図6と図7に示すように、第1軸心L1 と平行な第2軸心L2 は、偏角軸心Pと第1軸心L1 を通る平面に対して第1軸心L1 から直角方向(図6の紙面直交方向)に所定寸法εだけ偏心した位置とされている。即ち、歯車型受力クラッチ部40はこの第2軸心L2 上に配設して歯車形変速クラッチ部65と一部を噛合させることによりクランクを形成している。なお、図6では、第2軸心L2 を説明しやすいように第1軸心L1 から僅かにずらして図示している。このとき、各歯車(歯車型変速クラッチ部65、歯車型受力クラッチ部40、入力歯車30、受力歯車63)は、ハスバカサ歯車又はハイポイドギヤとされる。
【0035】
また、出力偏心軸38は、入力軸1の先端のテーパ外周面にキー41にて一体回転可能に取付けられたリング部材67に、軸受を介して外嵌されており、その内部にはバランスウェイト68が埋設されている。変速手段Yは、(図3で説明したように)変速用偏心軸3の基端側に連設された筒部57に、固定の先端側第1半体58aと可動の基端側第2半体58bから成るプーリ58を一体回転可能に設け、図示省略の電動機等からのトルクをベルト59を介してプーリ58に伝達すると共に、ベルト59を径方向に移動させてプーリ58の回転速度を変化させて変速用偏心軸3の第1軸心L1 廻りの公転速度を変化させるように構成している。なお、プーリ58の第1半体58aにはバランスウェイト69が付設されている。
【0036】
次に、この変速装置の動作を説明する。変速手段Yの停止状態(変速用偏心軸3の停止状態)に於て、入力軸1が回転して入力歯車30が回転すると、受力歯車63及び歯車型変速クラッチ部65は偏角軸心P廻りに自転するのみで第1軸心L1 廻りには公転しない。従って、歯車型変速クラッチ部65と噛合する歯車型受力クラッチ部40の筒部70は出力偏心軸38の廻りを回っているだけであり、出力偏心軸38は静止状態にあり、よって出力軸2は静止している。
【0037】
そしてこの状態から、変速手段Yのプーリ58を入力軸1と同じ方向に同一速度で回転させると、変速用偏心軸3が第1軸心L1 廻りに公転すると共に、受力歯車63が第1軸心L1 に公転する。そして、歯車型変速クラッチ部65及び歯車型受力クラッチ部40が第1軸心L1 廻りに公転し、それによって出力偏心軸38が第1軸心L1 廻りを公転し、よって出力軸2が(入力軸1と同じ方向に同一速度で)回転する。なお、変速手段Yにて変速用偏心軸3の第1軸心L1 廻りの公転速度を変化させることによって、全域定出力で出力軸2の制動変速が行い得る。
【0038】
図6に示す変速装置によれば、変速手段Yにて変速用偏心軸3及び変速用入力盤4の公転速度を変化させるだけで、出力軸2を無段階かつ全域定出力で、所望回転数に変速することができ、かつ、動力損失をベアリング損失程度に低減でき、低速域においても十分なトルクを出力できて効率が良い。
また、歯車型の変速クラッチ部 39 及び受力クラッチ部 40 により、径方向のずれ力を逃がして各軸受を保護できる。
また、歯車等の簡単な形状・構造の部品により構成されているので、取扱い操作及び製作が容易である。
【0039】
図8に示す変速装置は、同一の第1軸心L1 上に回転自在に枢支された入力軸1及び出力軸2を備えた変速装置であって、第1軸心L1 廻りに入力軸1と一体回転する入力歯車30と、入力軸1の出力軸2側の端部に回転自在に軸支されると共に第1軸心L1 と平行な第2軸心L2 を軸心とする出力偏心軸38と、第1軸心L1 廻りに公転自在として出力偏心軸38に外嵌された受力歯車73と、第1軸心L1 廻りに回転自在として入力軸1に外嵌されると共に第1軸心L1 と直交方向の取付軸部74を有する遊星キャリヤー75と、遊星キャリヤー75の取付軸部74に回転自在に取着されると共に入力歯車30及び受力歯車73に噛合する第1遊星歯車76及び第2遊星歯車77と、入力軸1に回転自在に外嵌されると共に第1遊星歯車76と噛合する変速用歯車78と、出力偏心軸38に一体状に設けられた上記出力軸2と、変速用歯車78の回転速度を変化させる変速手段Yと、を備えている。
【0040】
入力軸1はその先端に、出力軸2側に開口する凹部及び外鍔部を有し、この外鍔部の先端面に、中心孔部を有する入力歯車30が歯を基端側へ向けるようにしてボルトにて固定されている。このとき入力歯車30はカサ歯車とされている。
【0041】
出力偏心軸38はその基端面に第1軸心L1 を軸心とする小径軸部79を有し、この小径軸部79が入力歯車30の中心孔部に軸受を介して挿通されかつ入力軸1の凹部に挿入されている。また、出力偏心軸38の先端側には外鍔部80が設けられると共に、外鍔部80にバランスウェイト81が付設されている。
【0042】
82は出力偏心軸38に外嵌されたラジアル玉軸受であり、このラジアル玉軸受82の内輪が出力偏心軸38の外周面に固着されると共に、外輪に上記受力歯車73が外嵌固着されている。なお、受力歯車73はカサ歯車とされている。
【0043】
遊星キャリヤー75は、入力軸1に軸受を介して外嵌された筒部83と、筒部83の先端外周面に中心角度 180°で第1軸心L1 と直交方向に突設された2本の上記取付軸部74,74と、を有している。そして、第1・第2軸心L1 ,L2 を通る平面上に一対の取付軸部74,74が配置された状態に於て、各取付軸部74に第1遊星歯車(カサ歯車)76と第2遊星歯車(カサ歯車)77が軸受を介して取付けられている。なお、84はスペーサである。このとき、入力歯車30と第1遊星歯車76とが噛合する噛合点の延長線M1 は、直交軸心Q(取付軸部74の軸心)と第1軸心L1 との交点O1 で交わる。また、受力歯車73と第2遊星歯車77とが噛合する噛合点の延長線M2 は、第2軸心L2 と直交軸心Qとの交点O2 で交わる。
【0044】
変速手段Yは、変速用歯車(カサ歯車)78の基端面に連設されて入力軸1に回転自在に外嵌された筒部85と、筒部85の先端に連設された変速用の第4歯車89と、第4歯車89よりも基端側に入力軸1にキー等を介して一体回転可能に設けられた入力用の第1歯車86と、第1歯車と噛合する第2歯車87を有する油圧ポンプ部93及び第4歯車89と噛合する第3歯車88を有する油圧モータ部94を有するアキシャルプランジャーポンプ変速機90と、を備える。なお、ポンプ変速機90に於て、91は油圧ポンプ部93側の揺動可能な変速調整用傾斜板であり、92は油圧モータ部94側の固定の出力用傾斜板である。
【0045】
次に、この変速装置の動作を説明する。(図8の如く)ポンプ変速機90の変速調整用傾斜板91を傾斜させた状態に於て、入力軸1を回転させると、入力歯車30が回転すると共に、変速手段Yの第1歯車86が回転する。そして、第1歯車86の回転によって、ポンプ変速機90の第2歯車87が回転して、油圧ポンプ部93から油圧モータ部94にオイルが供給されて第3歯車88が回転し、それによって第4歯車89及び筒部85を介して変速用歯車78が入力軸1と同一方向に同一速度で回転する。すると、入力歯車30と変速用歯車78の両方に噛合する第1遊星歯車76,76は、取付軸部74廻りに回転することなく遊星キャリヤー75と共に入力軸1と同一の回転方向・回転速度で回転する。即ち、遊星キャリヤー75と共に一対の第2遊星歯車77,77が入力軸1と同一方向に同一速度で回転し、第2遊星歯車77,77と噛合する受力歯車73が第1軸心L1 廻りに公転すると共に、出力偏心軸38が第1軸心L1 廻りに公転し、よって出力軸2が入力軸1と同一の回転方向・回転速度で回転する。
【0046】
この状態から、油圧ポンプ部93の傾斜板91を、矢印A方向(入力軸1と直交する方向)に揺動させていくと、油圧ポンプ部93からの油圧が低下して油圧モータ部94の第3歯車88の回転が遅くなり、入力歯車30の回転速度よりも変速用歯車78の回転速度が遅くなっていく。そして、油圧モータ部94の第3歯車88が停止し、変速用歯車78が停止することにより、各第1遊星歯車76は各取付軸部74廻りを自転しつつ第1軸心L1 廻りを公転する。即ち、遊星キャリヤー75が入力軸1の半分の回転速度となる。従って、受力歯車73及び出力偏心軸38の第1軸心L1 廻りの公転速度が半分となり、出力軸2の回転速度が半分まで低下する。
【0047】
さらに、ポンプ変速機90の油圧ポンプ部93の傾斜板91を(仮想線で示す如く)逆向きに傾斜させていくことにより、油圧モータ部94の第3歯車88が逆回転(入力軸1と同一回転方向)を開始し、変速用歯車78が入力軸1と逆方向に回転を開始する。そして、変速用歯車78の回転速度が入力軸1と同じになると、第1遊星歯車76,76は自転するのみとなって遊星キャリヤー75が停止する。従って、受力歯車73の第1軸心L1 廻りの公転及び出力偏心軸38の第1軸心L1 廻りの公転が停止し、よって出力軸2が停止する。なお、ポンプ変速機90の傾斜板91を矢印B方向に揺動させていくと、再び遊星キャリヤー75が回転を開始し、第1軸心L1 に対して第2軸心L2 が公転して出力軸2が回転していく。
【0048】
図8に示す変速装置によれば、変速手段Yにて変速用偏心軸3及び変速用入力盤4の公転速度を変化させるだけで、出力軸2を無段階かつ全域定出力で、所望回転数に変速することができ、かつ、動力損失をベアリング損失程度に低減でき、低速域においても十分なトルクを出力できて効率が良い。
また、歯車等の簡単な形状・構造の部品により構成されているので、取扱い操作及び製作が容易である。
【0049】
次に、図9に示す変速装置は、図8で説明した変速装置の変速用歯車78を省略し、かつ、変速手段Yにて遊星キャリヤーの回転速度を調整可能として回転・停止させるように構成している。
【0050】
変速手段Yは、遊星キャリヤー75の基端面に連設されかつ軸受を介して入力軸1に外嵌された筒部95と、トルクコンバータ96とを備え、トルクコンバータ96は、入力軸1とキー等にて一体回転可能に設けられた入力側インペラ97と、上記筒部95に滑りキー等にて一体回転可能かつ軸方向スライド可能に設けられた受力側インペラ98とを具備する。
【0051】
この変速装置の場合、入力側インペラ97と受力側インペラ98とが十分離間した状態では、入力軸1が回転しても受力側インペラ98は回転せず、遊星キャリヤー75は停止している。従って、第2遊星歯車77,77及び受力歯車73は停止状態にあり、出力偏心軸38は停止し、出力軸2は停止している。なお、入力歯車30の回転により各遊星歯車76は取付軸部74廻りに自転している。
【0052】
そしてこの状態から、受力側インペラ98を入力側インペラ97に接近させていくと、受力側インペラ98と共に遊星キャリヤー75が入力軸1と同じ回転方向に回転し、第2遊星歯車77,77と噛合する受力歯車73及び出力偏心軸38が第1軸心L1 廻りに公転し、よって出力軸2が入力軸1と同一回転方向に回転する。そして、遊星キャリヤー75が入力軸1と同じ回転速度となれば、出力軸2が入力軸1と同じ回転速度となって変速動作が完了する。
【0053】
このように、トルクコンバータ96により遊星キャリヤー75の回転速度を変化させることにより、全域定出力で出力軸2の制動変速が行い得る。また、従来使用しているトルクコンバータよりも小型のものが使用可能となり、例えば、大型トラックでも軽四輪車用のトルクコンバータで十分となり、大幅に効率が良くなる。また、従来の自動車用の変速機では、変速が飛び変速でありその間がないため、原動機の回転出力が多すぎたり少なすぎたりする不具合を有するが、本発明では常に適当な回転を維持することができ、省エネや低公害に有効となる。
【0054】
図9に示す変速装置によれば、変速手段Yにて変速用偏心軸3及び変速用入力盤4の公転速度を変化させるだけで、出力軸2を無段階かつ全域定出力で、所望回転数に変速することができ、かつ、動力損失をベアリング損失程度に低減でき、低速域においても十分なトルクを出力できて効率が良い。
また、歯車等の簡単な形状・構造の部品により構成されているので、取扱い操作及び製作が容易である。
【0055】
次に、図10に示す変速装置は、図9で説明した変速手段Yのトルクコンバータ96の代わりに、電磁パウダークラッチ99を使用したものである。この電磁パウダークラッチ99は、入力軸1と一体回転可能に設けられた電磁石部100 と、遊星キャリヤー75に連設された筒部95に一体回転可能に設けられた受力鉄心部101 と、を備える。
【0056】
この変速装置の場合、電磁パウダークラッチ99が非通電状態であれば、入力軸1と共に電磁石部100 が回転しても遊星キャリヤー75は回転しない。従って、出力軸2は停止状態である。この状態から、電磁パウダークラッチ99を通電すると、電磁石部100 と受力鉄心部101 との間でパウダー(鉄粉)が結合して遊星キャリヤー75が入力軸1と同一回転方向に回転し、よって出力軸2が入力軸1と同じ回転方向に回転する。このとき、電流の強弱を調整してパウダーの結合度合いを変化させることにより、遊星キャリヤー75の回転速度を変化させ、出力軸2の回転速度を変化させることができる。
【0057】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、例えば、図1のマグネット式の変速手段Yを(図3の)プーリ回転駆動型や(図9の)トルクコンバータに変更自由であると共に、変速手段Yとしては上述以外のものであっても使用可能である。そして、変速手段Yによる変速作用はサーボ制御やマイコン等によって行われることが望ましい。
また、図3の変速装置に於て、入力歯車30を外接歯車とし、受力歯車37を内接歯車として噛合させたり、また、歯車型変速クラッチ部39・歯車型受力クラッチ部40を内外接歯車型としたり、あるいは図2の変速装置に於て、入力歯車30を先端向きとし、受力歯車部32を基端向きとして噛合させるように構成するなど設計変更可能である。
また、図8〜図10で説明した変速装置に於て、第1遊星歯車76と第2遊星歯車77を一体化して取付軸部74に回転自在に取付けるも良い。この場合、遊星キャリヤー75の静止状態に於て、入力歯車30の回転によって受力歯車73が第2軸心L2 廻りに自転する。
【0058】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0059】
(請求項1又は2によれば)変速手段Yにて変速用偏心軸3及び変速用入力盤4の公転速度を変化させるだけで、出力軸2を無段階かつ全域定出力で、所望回転数に変速することができ、低速域においても十分なトルクを出力できて効率が良い。
【0060】
(請求項1によれば)入力軸1と出力軸2との間の動力伝達経路に自在継手部8を用い、歯車を省略したことにより、動力の伝達が円滑であると共に、動力損失が小さく効率が極めて良く、広範囲な変速域で高効率に変速動作を行うことができる。
また、歯車を省略したことにより動作音が小さく静かであると共に、コンパクトで安価に製作できる。
【0061】
(請求項3によれば)出力軸2の反力を自動調芯コロ軸受9に圧接させることによって、変速用入力盤4をあたかもターンテーブルのように作用させ、出力の反力を出力軸2側に返すことができるので、変速用偏心軸3は反力によって回転することがなく変速手段Yによってスムーズに回転することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変速装置の第1の実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す断面図である。
【図3】変速装置を示す断面図である。
【図4】変速装置を示す断面図である。
【図5】入力歯車と受力歯車の噛合状態を示す要部断面図である。
【図6】変速装置を示す断面図である。
【図7】歯車の位置関係を示す説明図である。
【図8】変速装置を示す断面図である。
【図9】変速装置を示す断面図である。
【図10】変速装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 入力軸
2 出力軸
3 変速用偏心軸
4 変速用入力盤
5 出力偏心軸
6 ケーシング部
7 継手本体
8 自在継手部
30 入力歯車
31 筒部
32 受力歯車部
33 受力盤部
34 回転体
36 変速用偏心軸
37 受力歯車
38 出力偏心軸
39 歯車型変速クラッチ部
40 歯車型受力クラッチ部
63 受力歯車
65 歯車型変速クラッチ部
73 受力歯車
74 取付軸部
75 遊星キャリヤー
76 第1遊星歯車
77 第2遊星歯車
78 変速用歯車
1 第1軸心
2 第2軸心
P 偏角軸心
Y 変速手段
θ 所定角度

Claims (3)

  1. 同一の第1軸心L1 上に回転自在に枢支された入力軸1及び出力軸2を備えた変速装置に於て、上記入力軸1に回転自在に外嵌されると共に上記第1軸心L1 と所定角度θで交差する偏角軸心Pを軸心とする変速用偏心軸3と、上記偏角軸心P廻りに自転自在かつ上記第1軸心L1 廻りに公転自在として上記変速用偏心軸3に外嵌された変速用入力盤4と、入力軸1の出力軸2側の端部に回転自在に軸支された上記偏角軸心Pを軸心とする出力偏心軸5と、偏角軸心P廻りに自転自在かつ第1軸心L1 廻りに公転自在として上記出力偏心軸5に外嵌されかつ上記変速用入力盤4と接触して第1軸心L1 廻りの公転力が付与されるケーシング部6及び該ケーシング部6と入力軸1とを連結する継手本体7を有する自在継手部8と、上記出力偏心軸5に一体状に設けられた上記出力軸2と、上記変速用偏心軸3を上記第1軸心L 1 廻りに回転させて上記変速用入力盤4及び上記自在継手部8の該第1軸心L 1 廻りの公転速度を変化させる変速手段Yと、を備えたことを特徴とする変速装置。
  2. 同一の第1軸心L1 上に回転自在に枢支された入力軸1及び出力軸2を備えた変速装置に於て、上記第1軸心L1 廻りに上記入力軸1と一体回転する入力歯車30と、上記入力軸1に回転自在に外嵌されると共に上記第1軸心L1 と所定角度θで交差する偏角軸心Pを軸心とする変速用偏心軸3と、上記偏角軸心P廻りに自転自在かつ上記第1軸心L1 廻りに公転自在として上記変速用偏心軸3に外嵌された変速用入力盤4と、入力軸1の出力軸2側の端部に回転自在に軸支された上記偏角軸心Pを軸心とする出力偏心軸5と、偏角軸心P廻りに自転自在かつ第1軸心L1 廻りに公転自在として上記出力偏心軸5に外嵌された筒部31と該筒部31に連設されて上記入力歯車30と噛合する受力歯車部32及び該受力歯車部32に連設されて上記変速用入力盤4と接触して第1軸心L1 廻りの公転力が付与される受力盤部33を有する回転体34と、上記出力偏心軸5に一体状に設けられた上記出力軸2と、上記変速用偏心軸3を上記第1軸心L 1 廻りに回転させて上記変速用入力盤4及び上記回転体 34 の該第1軸心L 1 廻りの公転速度を変化させる変速手段Yと、を備えたことを特徴とする変速装置。
  3. 変速用入力盤4が自動調芯コロ軸受9を介して変速用偏心軸3に外嵌されている請求項1又は2記載の変速装置。
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