JP3568613B2 - 保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤と加工繊維 - Google Patents

保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤と加工繊維 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、衣料の色合いや風合いを損ねることなく、綿などの天然繊維への加工ならびに肌着への使用が可能で、かつ皮膚への安全性ならびに耐久性が良好であり、さらに保温性能、抗菌性能、防臭性能、消臭性能を一度に糸及び布に付与することができる後加工剤として好適に使用できるコーティング剤及びその製造方法と、該コーティング剤によって保温性能、抗菌性能、防臭性能、消臭性能が付与された加工繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、保温衣料の分野においては、遠赤外線放射能力を有する炭化系・窒化系セラミックス微粒子を練り込んだ繊維を使用して保温効果を高める試みが、多数提案されている。また、アルミニウムやチタン等の金属を蒸着した繊維を裏地に用いることで、体からの熱を裏地の表面で反射させ、衣服の保温効果を高める試みもなされている。また、抗菌・防臭衣料の分野では、繊維に有機系、銀系抗菌剤を練り込んだり、塗布して加工したものが考えられている。また、消臭衣料の分野においては、活性炭の物理吸着性能、ゼオライト・カオリンの物理吸着及び化学吸着性能が消臭性を付与するものとして利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年保温衣料に使用されているセラミックス粒子は、可視光線から近赤外線領域の光を吸収し熱エネルギーに変える目的から炭化物・窒化物が殆どであり、これらは濃い色を有しているため白色や淡色の繊維には用いることができないばかりか、これらのセラミックス粒子の粒子径が数ミクロンオーダーであるため練り込んだ繊維が太くなり、肌着としての使用が困難である上に、主に肌着等に多く使用されている綿等の天然繊維には加工することができなかった。
また、アルミニウムやチタン等の金属を繊維表面に蒸着加工する場合、蒸着加工に伴うコストアップや、蒸着加工前の準備工程における繊維の微妙な取り扱いによる蒸着斑の発生等の問題があった。
【0004】
また、抗菌・防臭衣料で使用されてきた第四級アンモニウム塩等の有機系抗菌剤は、皮膚への刺激や耐洗濯性の点で問題があり、銀ゼオライト等の銀系抗菌剤は、着色や粒子径が数μmあるため後加工で使用された場合、色合いや風合いを損ねるなどの問題があった。
また、消臭衣料で使用されている活性炭は、濃い色を有しているため白色や淡色の繊維には用いることができないばかりか色移りの問題があり、ゼオライト・カオリンの天然鉱物は、粉砕できる平均粒子径が0.1μm以上で、通常は数μmであるため後加工で使用された場合、色合いや風合いを損ねるなどの問題があった。
【0005】
この発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、衣料の色合いや風合いを損ねることなく、綿などの天然繊維への加工ならびに肌着への使用が可能で、かつ皮膚への安全性ならびに耐久性が良好であり、さらに保温性能、抗菌性能、防臭性能、消臭性能の全てを一度に糸または布に付与することができる後加工剤として好適に使用できるコーティング剤と、保温性能、抗菌性能、防臭性能、消臭性能が付与された加工繊維を提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究の結果、肌に直接触れることの多い衣料等に求められる性能の保温性・抗菌性・防臭性・消臭性・皮膚への安全性・色等の意匠性・風合いの全てを満足しながら一度に糸または布に付与することができる後加工用コーティング剤とそれらの機能が付与された加工繊維が得られることを見出し、本発明に到達したのである。
本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤にあっては、平均分散粒子径が0.003〜0.1μmで比表面積が20m /g以上の亜鉛化合物微粒子と平均分散粒子径が0.003〜0.1μmで比表面積20m /g以上のジルコニウム化合物微粒子とからなる微粒子の混合物を主成分とし、上記微粒子の混合物中の混合割合が亜鉛化合物微粒子:ジルコニウム化合物微粒子=5:95〜95:5(重量比)であり、上記微粒子の混合物と、エマルションまたは水可溶性バインダー樹脂との割合が微粒子の混合物:バインダー樹脂=95:5〜5:95(重量比)で配合されてなることを上記課題の解決手段とした。
また、本発明は、上記構成の本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤において、上記微粒子の混合物中にさらに平均分散粒子径が0.003〜0.1μmで比表面積が20m /g以上の珪素化合物微粒子が配合されたことを上記課題の解決手段とした。
また、本発明は、上記いずれかの構成の本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤において、上記ジルコニウム化合物が、ジルコニウムの酸化物又は水和物であることを上記課題の解決手段とした。
また、本発明は、上記いずれかの構成の本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤において、上記亜鉛化合物が酸化亜鉛であることを上記課題の解決手段とした。
また、本発明は、上記いずれかの構成の本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤において、上記エマルションまたは水可溶性バインダー樹脂が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリエステルのうちから選択される少なくとも1種を主成分とするものであることを上記課題の解決手段とした。
また、本発明の保温・抗菌・防臭・消臭効果のある加工繊維は、上記のいずれかの構成の本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤により糸または布に後加工が施され、上記糸または布に上記コーティング剤中の微粒子の混合物とエマルションまたは水可溶性バインダー樹脂からなる被覆層が形成されてなることを上記課題の解決手段とした。
また、本発明は、上記の構成の本発明の保温・抗菌・防臭・消臭効果のある加工繊維において、上記被覆層中の微粒子の混合物の量が、上記糸または布の重量に対し0.05重量%〜20重量%であることを上記課題の解決手段とした。
また、本発明は、上記のいずれかの構成の本発明の保温・抗菌・防臭・消臭効果のある加工繊維が使用時に直接肌に触れる衣料に用いられるものであることを特徴とする。
また、本発明は、上記構成の本発明の保温・抗菌・防臭・消臭効果のある加工繊維において、上記使用時に直接肌に触れる衣料が、靴下、肌着、シャツ、ズボン、毛布、シーツのうちから選ばれるものであることを特徴とする。
【0007】
すなわち、本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤にあっては、平均分散粒子径0.1μm以下で比表面積が20m/g以上の亜鉛化合物微粒子と平均分散粒子径が0.1μm以下で比表面積20m/g以上のジルコニウム化合物微粒子とからなる微粒子の混合物を主成分とし、上記微粒子の混合物中の混合割合が亜鉛化合物微粒子:ジルコニウム化合物微粒子=5:95〜95:5(重量比)であり、上記微粒子の混合物と、エマルションまたは水可溶性バインダー樹脂との割合が微粒子の混合物:バインダー樹脂=95:5〜5:95(重量比)で配合されてなることを上記課題の解決手段とした。
【0008】
また、本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤にあっては、上記の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤において、上記ジルコニウム化合物微粒子に代えて珪素化合物微粒子が配合されたことを上記課題の解決手段とした。
また、本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤にあっては、上記の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤において、上記ジルコニウム化合物微粒子に代えて、ジルコニウム化合物微粒子99〜1重量%と珪素化合物微粒子1〜99重量%が配合されたことを上記課題の解決手段とした。
【0009】
また、本発明の保温・抗菌・防臭・消臭効果のある加工繊維にあっては、上記のいずれかに記載の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤により糸または布に後加工が施され、上記糸または布に上記コーティング剤中の微粒子の混合物とエマルションまたは水可溶性バインダー樹脂からなる被覆層が形成されてなることを課題の解決手段とした。
また、本発明の保温・抗菌・防臭・消臭効果のある加工繊維にあっては、上記の加工繊維において、上記微粒子の混合物が、上記糸または布の重量に対し0.05重量%〜20重量%付着されてなることを課題の解決手段とした。
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のコーティング剤に使用される微粒子の混合物を構成する、亜鉛化合物微粒子、ジルコニウム化合物微粒子および/または珪素化合物微粒子は、それぞれ平均一次粒子径が0.1μm以下、好ましくは0.003〜0.1μm、より好ましくは0.01〜0.04μmであり、比表面積が20m/g以上、好ましくは20〜800m/gで、より好ましくは100〜300m/gである。また、上記微粒子の混合物を構成する各微粒子は白色微粒子である。
【0011】
このように白色微粒子の平均分散粒子径を0.1μm以下、より好ましくは0.04μmとすることで、可視光の散乱が無くなり、また無色透明性となるので、本発明のコーティング剤を用いて糸または布に後加工を施しても、上記糸または布の色等の意匠性に影響を与えることがない。
また、白色微粒子の比表面積を20m/g以上にすることで消臭性も大幅に高くすることができる。
本発明のコーティング剤に使用される亜鉛化合物としては、酸化亜鉛を用いることが好ましい。
【0012】
このような上記微粒子の混合物を構成する各金属化合物微粒子は、たとえば特開平2−311314号公報や特開昭59−107969号公報に記載されている方法で製造することができる。
上記特開平2−311314号公報中には、特に、酸化亜鉛微粒子の製造方法について言及されている。すなわち、亜鉛の酸性塩と酢酸アンモニウムの混合溶液に硫化水素を通じて、得られた沈殿物から可溶塩を除去し、次いで、この沈澱物を有機溶媒に分散した後、これをオートクレーブにて250〜400℃で加熱してガス分を除去し、その後得られた乾粉を500〜800℃で加熱処理することで酸化亜鉛微粒子を得る。
【0013】
また、上記特開昭59−107969号公報中には、特に、ジルコニウム化合物微粒子の製造方法について言及されている。すなわち、ジルコニウムの酸性塩とイットリウムの酸性塩よりなる混合溶液にアンモニウム水を添加し共沈ゲルを作成後、共沈ゲルを分離し、濃塩酸で可溶物を溶解除去し、希塩酸で洗浄後、乾燥することでジルコニウム系単結晶微粒子を得る。また、珪素化合物微粒子はコロイダルシリカやアエロジルシリカ等が液相法または気相法を用いて得ることができる。
【0014】
上記酸化亜鉛は微粒子化されると、抗菌性能ならびに防臭性能が発現するばかりか、体臭で汗の分解に起因する酢酸・イソ吉草酸等の酸性ガスを化学的に消臭する能力が高くなる。また、酸化亜鉛は化粧品の原料に使用され人体に対する安全性が高いことが実証されており、皮膚と直接接触することの多い衣料の抗菌剤及び酸性ガスの消臭剤として優れている。
【0015】
本発明のコーティング剤で使用されるジルコニウム化合物は、ジルコニウムの酸化物、水和物、イットリウム・スカンジウム・稀土類元素添加物の非晶質または結晶質のうちから選択された微粒子であり、体臭のアンモニア・トリメチルアミン等の塩基性ガスを消臭する能力が高い。また、ジルコニウム化合物は、酸化亜鉛と同様に化粧品原料に使用され人体に対する安全性の高いことが実証とれており、皮膚と直接接触することの多い衣料で塩基性ガスの消臭剤として優れている。
【0016】
本発明のコーティング剤で使用される珪素化合物は、珪素の酸化物、水和物の非晶質のうちから選択された微粒子で、体臭のアンモニア・トリメチルアミン等の塩基性ガスを消臭する能力が高い。また、酸化亜鉛と同様に化粧品原料に使用され人体に対する安全性の高いことが実証されており皮膚と直接接触することの多い衣料の消臭剤として優れている。
【0017】
従って、酸化亜鉛微粒子と、ジルコニウム化合物微粒子および/または珪素化合物微粒子が配合されたコーティング剤により後加工された加工繊維は、アンモニア・トリメチルアミン等の塩基性ガスならびに酢酸・イソ吉草酸等の酸性ガスの両方の消臭に効果的である。
【0018】
ところで、肌着等の衣料で保温性を出すには、体からでる熱エネルギーを外部に漏れるのを抑制する必要がある。酸化亜鉛は赤外線領域で高い反射率を示すため、これにより熱エネルギーが外部へ漏れるのを抑制でき、高い保温性が確保できる。
また、ジルコニウム化合物ならびに珪素化合物は良好な赤外線放射性を有し、人体から発生される熱エネルギーを吸収し赤外線を放射するので、本発明のコーティング剤により後加工された加工繊維を衣料として使用すると、体の芯まで温かくなる。このように赤外線反射性微粒子である酸化亜鉛微粒子と、赤外線放射性微粒子であるジルコニウム化合物微粒子および/または珪素化合物とを独立した微粒子の複合体(微粒子の混合物)とすることで相乗的に保温効果が高くなることを見出した。
従って、遠赤外線反射性を有する亜鉛化合物微粒子と遠赤外線放射性を有するジルコニウム化合物微粒子および/または珪素化合物微粒子が配合されたコーティング剤により後加工された加工繊維は、保温効果が優れる。
【0019】
上記微粒子の混合物中の亜鉛化合物微粒子と、ジルコニウム化合物微粒子および/または珪素化合物微粒子のそれぞれの平均分散粒子径の比は10倍以内とすることが好ましく、このようにすると特徴である保温性、抗菌性、防臭性、消臭性効果が平均して得られる。平均分散粒子径の比が10倍をこえると、大きな粒子に小さな粒子が付着する傾向が強くなり、全体的に小さい粒子の性質に近くなるからである。
それに対し、保温性能を最大に引き出すには、赤外線反射性の高い亜鉛化合物微粒子が核になり、その回りを赤外線放射性のジルコニウム化合物微粒子および/または珪素化合物微粒子が付着した構造が好ましく、このため、亜鉛化合物微粒子の平均分散粒子径:ジルコニウム化合物微粒子および/または珪素化合物微粒子の平均分散粒子径=10以上:1とするのが望ましい。
【0020】
上記微粒子の混合物中の亜鉛化合物微粒子とジルコニウム化合物微粒子の混合割合は、亜鉛化合物微粒子:ジルコニウム化合物=5:95〜95〜5(重量比)程度である。
また、上記微粒子の混合物中に、珪素化合物微粒子が配合されている場合のジルコニウム化合物微粒子と珪素化合物微粒子の混合割合は、ジルコニウム化合物微粒子:珪素化合物微粒子=99〜1:1〜99(重量%)程度である。
【0021】
上記微粒子の混合物は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリエスレルから選択された少なくとも一種を主成分とするエマルションまたは水可溶性バインダー樹脂に平均分散粒子径が0.003〜0.1μmで分散され、保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤として使用される。
【0022】
ここで用いられるバインダー樹脂は、通常繊維加工で利用されているものが使用でき、必要に応じてメラミン等の硬化剤を併用することができる。微粒子の混合物とバインダー樹脂の混合比率は、微粒子の混合物:バインダー樹脂=95:5〜5:95(重量比)、より好ましくは微粒子の混合物:バインダー樹脂=80:30〜20:70(重量比)である。バインダー樹脂の割合いが5重量%以下になると、糸または布の表面に対する微粒子の混合物の定着力がほとんどなく、洗濯で落ち易く耐久性が問題になる恐れがある。また、バインダー樹脂の割合いが95重量%以上になると、糸または布に十分な保温効果を付与させると大量のバインダー樹脂も糸もしくは布に付着し著しく風合いを損ねる恐れがある。
【0023】
また、糸または布の重量に対する微粒子の混合物の付着量は、0.05〜20重量%で、より好ましくは0.2〜2重量%である。微粒子の付着量が0.05重量%以下になると、機能が十分に発現できなくなる恐れがある。また微粒子の付着量が20重量%以上になると顕著な効果の改善がないばかりか、糸もしくは布の風合いを損ねる恐れがある。
【0024】
ところで、正常皮膚細胞細菌は黄色ブドウ球菌・枯草菌のグラム陽性菌や大腸菌・サルモネラ菌・肺炎桿菌・緑膿菌のグラム陰性菌が上げられ、上述のように亜鉛化合物微粒子と、ジルコニウム化合物微粒子および/または珪素化合物微粒子から構成される微粒子の混合物が、上記糸または布の重量に対し0.05重量%〜20重量%付着された加工繊維は、上記陽性菌・陰性菌の両方の菌に対して効果が高い。このような効果を奏する抗菌効果成分は、亜鉛化合物微粒子である。
【0025】
次に、本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤の製造方法の一例について説明する。
上記した平均一次粒子径0.1μm以下の微粒子の混合物と水及びバインダー樹脂を界面活性剤と配合し、サンドミル等の解砕力の高い分散機に掛けることで、平均分散粒子径0.1μm以下の微粒子に分散された保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤が得られる。ここで用いられる界面活性剤は、アルキル硫酸エステル塩、アルキルりん酸エステル塩、ポリカルボン酸塩、脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、アルキルアリル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルりん酸エステル等のうちから選ばれた少なくとも一種類のものである。
【0026】
また、他の製造方法としては、上記平均一次粒子径0.1μm以下の微粒子の混合物と、上記した界面活性剤を水に添加し、サンドミル等に掛け予めサスペンジョンを作製し、使用時にバインダー樹脂を混合しても差し支えない。
【0027】
次に、本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性効果のある加工繊維の製造方法について説明する。
上記した保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤を、パッド法、沈漬法、コーティング法、印刷法等の通常繊維加工法として利用されている方法を用いて糸または布に後加工を施し、上記糸または布に上記コーティング剤中の微粒子の混合物とエマルションまたは水可溶性バインダー樹脂からなる被覆層を形成する。
【0028】
パッド法を用いる場合は、まず所定の濃度に調整した保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤と必要に応じて硬化剤を併用してディップ槽に入れ、ついで加工したい糸または布を上記ディップ槽内のコーティング剤に浸漬した後、取り出してパッド率50〜100%で絞り、約100℃で5分乾燥させ、続いて約150℃で2分焼成することで簡単に加工することができる。
【0029】
このようにすると本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤により糸または布に後加工が施され、上記糸または布に上記コーティング剤中の微粒子の混合物とエマルションまたは水可溶性バインダー樹脂からなる被覆層が形成された加工繊維が得られる。
このようにして得られた保温・抗菌・防臭・消臭効果のある加工繊維にあっては、使用時に直接肌に触れる衣料に好適に用いることができる。ここでの使用時に直接肌に触れる衣料としては、靴下、肌着、シャツ、ズボン、毛布、シーツなどが挙げられる。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例−1]
(配合)
▲1▼酸化亜鉛微粒子(平均一次粒子径10nm) 10重量部
▲2▼酸化ジルコニウム微粒子(平均一次粒子径10nm) 10重量部
▲3▼スルコハク酸ジオクチルナトリウム(界面活性剤) 4重量部
▲4▼純水 36重量部
▲5▼アクリル系バインダー(樹脂分50重量%) 36重量部
▲6▼メラミン硬化樹脂(樹脂分100重量%) 4重量部
上記配合品をボールミルにて24時間分散させコーティング剤を作製した。
そして得られたコーティング剤中の微粒子の分散粒度分布を電気泳動光散乱光度計(大塚電子(株)製)で測定した。その結果を下記表1に示す。
また、上記コーティング剤をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに乾燥膜厚1μmで塗布し、ヘーズ及び全光線透過率を測定した。その結果を下記表1に示す。
【0031】
[実施例−2]
(配合)
▲1▼酸化亜鉛微粒子(平均一次粒子径10nm) 10重量部
▲2▼酸化珪素微粒子(平均一次粒子径10nm) 10重量部
▲3▼スルコハク酸ジオクチルナトリウム(界面活性剤) 4重量部
▲4▼純水 36重量部
▲5▼アクリル系バインダー(樹脂分50重量%) 36重量部
▲6▼メラミン硬化樹脂(樹脂分100重量%) 4重量部
上記配合品をボールミルにて24時間分散させコーティング剤を作製した。
そして得られたコーティング剤を上記実施例−1と同様に評価し、その結果を下記表1に示す。
【0032】
[実施例−3]
(配合)
▲1▼酸化亜鉛微粒子(平均一次粒子径10nm) 10重量部
▲2▼酸化ジルコニウム微粒子(平均一次粒子径10nm) 5重量部
▲3▼酸化珪素微粒子(平均一次粒子径10nm) 5重量部
▲4▼スルコハク酸ジオクチルナトリウム(界面活性剤) 4重量部
▲5▼純水 36重量部
▲6▼アクリル系バインダー(樹脂分50重量%) 36重量部
▲7▼メラミン硬化樹脂(樹脂分100重量%) 4重量部
上記配合品をボールミルにて24時間分散させコーティング剤を作製した。
そして、得られたコーティング剤を上記実施例−1と同様に評価し、その結果を下記表1に示す。
【0033】
[実施例−4]
上記実施例−1、実施例−2、実施例−3で作製したコーティング剤をそれぞれ純水で10倍に希釈し、綿ニットにパッド絞り100%、100℃で5分乾燥、160℃で1分焼成し加工繊維を作製した。
そして、得られた各々の加工繊維の抗菌性を繊維製品衛生加工協議会(SEK)基準に基づき、黄色ブドウ球菌の菌数測定法で評価した。その結果を下記表2に示す。
【0034】
[実施例−5]
上記実施例−4で作製し得られた各々の加工繊維の消臭性を3リッター臭い袋に3.0gの加工繊維を入れ、50ppm濃度のアンモニウム、トリメチルアミン、イソ吉草酸、酢酸、硫化水素の各々のガスを充填し、時間経過に伴う残留ガス濃度をガス検知管にて測定した。その結果を図1〜図5に残存ガス濃度と経過時間との関係を示す。ここでは残存ガス濃度を初期ガス濃度の百分率で示す。
【0035】
[実施例−6]
上記実施例−4で作製し得られた各々の加工繊維の保温性をASTM法に基づき、20℃、60%RHの恒温室内において、鉄板を繊維で被覆した状態で30℃に保持するのに必要なエネルギーより保温率を求めた。また、意匠性、風合いを評価した。これらの結果を下記表3に示す。
【0036】
[比較例−1]
(配合)
▲1▼酸化亜鉛微粒子(平均一次粒子径1000nm) 10重量部
▲2▼酸化ジルコニウム微粒子(平均一次粒子径1000nm) 5重量部
▲3▼酸化珪素微粒子(平均一次粒子径1000nm) 5重量部
▲4▼スルコハク酸ジオクチルナトリウム(界面活性剤) 4重量部
▲5▼純水 36重量部
▲6▼アクリル系バインダー(樹脂分50重量%) 36重量部
▲7▼メラミン硬化樹脂(樹脂分100重量%) 4重量部
上記配合品をボールミルにて24時間分散させコーティング剤を作製した。
そして、得られたコーティング剤を上記実施例−1と同様に評価し、その結果を下記表1に示す。
【0037】
[比較例−2]
上記比較例−1で作製し得られたコーティング剤を純水で10倍に希釈し、綿ニットにパッド絞り100%、100℃で5分乾燥、160℃で1分焼成し加工繊維を作製した。
そして、得られた加工繊維の抗菌性を繊維製品衛生加工協議会(SEK)基準に基づき、黄色ブドウ球菌の菌数測定法で評価した。その結果を下記表2に示す。
【0038】
[比較例−3]
上記比較例−2で作製し得られた加工繊維の消臭性を3リッター臭い袋に1.5gの加工繊維を入れ、50ppm濃度のアンモニウム、トリメチルアミン、イソ吉草酸、酢酸の各々のガスを充填し、時間経過に伴う残留ガス濃度をガス検知管にて測定した。その結果を図1〜図5に残存ガス濃度と経過時間との関係を示す。
【0039】
[比較例−4]
上記比較例−2で作製し得られた加工繊維の保温性を上記実施例6と同様に測定した。また、意匠性、風合いを評価した。これらの結果を下記表3に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0003568613
【0041】
【表2】
Figure 0003568613
【0042】
【表3】
Figure 0003568613
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤は、亜鉛化合物微粒子と、ジルコニウム化合物微粒子および/または珪素化合物微粒子とからなる微粒子の混合物を、エマルションまたは水可溶性バインダー樹脂に高分散状態で配合されてなるものであるので、衣料の色合いや風合いを損ねることなく、綿などの天然繊維への加工ならびに肌着への使用が可能で、かつ皮膚への安全性ならびに耐久性が良好であり、さらに保温性能、抗菌性能、防臭性能、消臭性能の全てを一度に糸または布に付与することができる後加工剤として好適に使用できるという利点がある。
また、本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤を用いて糸または布に後加工を施し、上記糸または布に上記コーティング剤中の微粒子の混合物とエマルションまたは水可溶性バインダー樹脂からなる被覆層を形成することにより、保温性能、抗菌性能、防臭性能、消臭性能の全てが付与された加工繊維が得られるという利点がある。
従って、本発明の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤を用いて得られた加工繊維は、靴下、肌着、シャツ、ズボン、毛布、シーツなどの使用時に直接肌に触れる衣料として好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】残存アンモニウム濃度と時間との関係を示したグラフである。
【図2】残存トリメチルアミン濃度と時間との関係を示したグラフである。
【図3】残存イソ吉草酸濃度と時間との関係を示したグラフである。
【図4】残存酢酸濃度と時間との関係を示したグラフである。
【図5】残存硫化水素濃度と時間との関係を示したグラフである。

Claims (9)

  1. 平均分散粒子径が0.003〜0.1μmで比表面積が20m/g以上の亜鉛化合物微粒子と平均分散粒子径が0.003〜0.1μmで比表面積20m/g以上のジルコニウム化合物微粒子とからなる微粒子の混合物を主成分とし、上記微粒子の混合物中の混合割合が亜鉛化合物微粒子:ジルコニウム化合物微粒子=5:95〜95:5(重量比)であり、上記微粒子の混合物と、エマルションまたは水可溶性バインダー樹脂との割合が微粒子の混合物:バインダー樹脂=95:5〜5:95(重量比)で配合されてなることを特徴とする保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤。
  2. 前記微粒子の混合物中にさらに平均分散粒子径が0.003〜0.1μmで比表面積が20m /g以上の珪素化合物微粒子が配合されていることを特徴とする請求項1記載の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤。
  3. 前記ジルコニウム化合物が、ジルコニウムの酸化物又は水和物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤。
  4. 前記亜鉛化合物が酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤。
  5. 前記エマルションまたは水可溶性バインダー樹脂が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリエステルのうちから選択される少なくとも1種を主成分とするものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の保温・抗菌・防臭・消臭性付与コーティング剤により糸または布に後加工が施され、上記糸または布に上記コーティング剤中の微粒子の混合物とエマルションまたは水可溶性バインダー樹脂からなる被覆層が形成されてなることを特徴とする保温・抗菌・防臭・消臭効果のある加工繊維。
  7. 前記被覆層中の微粒子の混合物の量が、上記糸または布の重量に対し0.05重量%〜20重量%であることを特徴とする請求項6に記載の保温・抗菌・防臭・消臭効果のある加工繊維。
  8. 使用時に直接肌に触れる衣料に用いられるものであることを特徴とする請求項6又は7に記載の保温・抗菌・防臭・消臭効果のある加工繊維。
  9. 前記使用時に直接肌に触れる衣料が、靴下、肌着、シャツ、ズボン、毛布、シーツのうちから選ばれるものであることを特徴とする請求項8に記載の保温・抗菌・防臭・消臭効果のある加工繊維。
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