JP3568301B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハや液晶表示器用のガラス基板などの基板に対してフォトリソグラフィ工程のうちの露光処理前後のレジスト塗布前ベーク、レジスト塗布、プリベーク、露光後ベーク、現像、ポストベークなどの各種の基板処理を施す基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の基板処理装置としては、平面視で薬液処理部(薬液処理としてのレジスト塗布や現像を施すスピンコーターやスピンデベロッパーを備えて構成されている)、基板搬送ロボット(の基板搬送路)、基板加熱処理部がその順で配列された、いわゆる3列構成のもの(この構成の基板処理装置を、以下では第1の基板処理装置ともいう)や、平面視で薬液処理部、第1の基板搬送ロボット(の基板搬送路)、基板加熱処理部、第2の基板搬送ロボット(の基板搬送路)がその順で配列された、いわゆる4列構成のもの(この構成の基板処理装置を、以下では第2の基板処理装置ともいう)などがある。
【0003】
また、この種の基板処理装置は、基板加熱処理部で加熱された基板を常温付近の所定温度に冷却するための基板冷却処理部(基板を上面に支持して冷却するクールプレートを有する)を備えており、この基板冷却処理部と基板加熱処理部とは積層されて熱処理部を形成している。
【0004】
そして、基板加熱処理部の処理室内や基板冷却処理部の処理室内の気流管理、熱処理中に基板から蒸発する溶剤の回収、基板加熱処理部の処理室内や基板冷却処理部の処理室内の粉塵(パーティクル)の回収などを目的として熱処理部(基板加熱処理部や基板冷却処理部)ではプロセス排気を行っている。このプロセス排気用のダクトは、排気バランスを良くして熱処理を均一に行うとともに、基板加熱処理部や基板冷却処理部に対する基板の搬入出を行う搬入出口が設けられている位置などの関係から、従来、熱処理部の薬液処理部側の側面に隣接した熱処理部の側面に設けられている。
【0005】
このような構成の基板処理装置では、フォトリソグラフィ工程のうちの露光処理前後のレジスト塗布前ベークやレジスト塗布、プリベーク、露光後ベーク、現像、ポストベークなどの各種の基板処理を基板に施す。レジスト塗布前ベークやプリベーク、露光後ベーク、ポストベークなどのベーク処理は、基板を所定温度に加熱する処理であって基板加熱処理部で行われ、このベーク処理の後、加熱された基板は基板冷却処理部で常温付近の所定温度に冷却される。レジスト塗布はスピンコーターで行われ、現像はスピンデベロッパーで行われる。なお、露光処理自体は、本基板処理装置に付設された露光処理専用の露光ユニットで行われる。
【0006】
基板搬送ロボット(第2の基板処理装置では第1、第2の基板搬送ロボット)は、予め決められた基板処理の順序(例えば、レジスト塗布前ベーク、レジスト塗布、プリベーク、(露光)、露光後ベーク、現像、ポストベークの順)に従って基板を基板加熱処理部や基板冷却処理部、薬液処理部(スピンコーターやスピンデベロッパー)に順次搬送したり、露光前の基板を露光ユニットに引き渡したり、露光済の基板を露光ユニットから受け取るなどの基板の搬送を行う。これにより、フォトリソグラフィ工程の一連の基板処理が基板に施される。
【0007】
なお、第1の基板処理装置の基板搬送ロボットは、上述した基板搬送を全て行う。また、第2の基板処理装置では、上述した基板搬送のうち、少なくとも薬液処理部と基板冷却処理部への基板搬送は第1の基板搬送ロボットが行い、少なくとも基板加熱処理部と基板冷却処理部への基板搬送は第2の基板搬送ロボットが行い、第1、第2の基板搬送ロボットとの間の基板の受渡しは、例えば、基板冷却処理部を介して行うように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、上記構成の第1、第2の基板処理装置で露光処理前後の各種の基板処理を実行させると、レジスト塗布工程で塗布されたレジストの膜厚が不均一になるという現象や、現像工程での現像処理に現像不良が生じ易いという現象などが起きており、また、上記4列構成の第2の基板処理装置で露光処理前後の各種の基板処理を実行させると、さらにパターン不良なども起きていた。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、レジスト塗布や現像などを適正に行うとともに、パターン不良などを防止し得る基板処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために、上記不都合の発生原因を調査した。その結果、上記不都合は基板加熱処理部からの熱的影響を一つの原因として発生していたことを突き止めた。
【0011】
例えば、現像を適正に行うためには、常温付近の所定温度(23℃付近)の雰囲気内で、基板全体が上記雰囲気温度に保持された状態で処理される必要がある。そのため、クリーンルーム(この種の基板処理装置はクリーンルーム内に設置される)内の23℃付近のダウンフローの気流を、現像処理を行うためのスピンデベロッパーが配設された処理室内に取込み、この処理室内の温度などの雰囲気をクリーンルーム内の雰囲気と同じにし、また、現像処理の前工程の基板冷却処理部における冷却処理では、現像処理に適した常温付近の所定温度に基板全体を冷却するようにしている。
【0012】
また、レジスト塗布を適正に行うためには、常温付近の所定温度の雰囲気内で、基板全体が上記雰囲気温度に保持された状態で処理される必要がある。そのため、レジスト塗布を行うためのスピンコーターが配設された処理室内は、クリーンルーム内の23℃付近のダウンフローの気流と異なる所定温度のダウンフローの気流を流し、特別に雰囲気管理し、また、レジスト塗布の前工程の基板冷却処理部における冷却処理では、レジスト塗布に適した常温付近の所定温度に基板全体を冷却するようにしている。
【0013】
一方、基板加熱処理部では基板を100℃以上に加熱するが、その加熱時の熱によって基板加熱処理部の周囲を覆っている外装カバーが熱せられる。従来の基板処理装置においては、この外装カバーの薬液処理部側の側面の温度が40℃前後にも熱せられている。この基板加熱処理部の薬液処理部側の外装カバーから、常温付近よりも高い高温雰囲気が、熱処理部(基板加熱処理部や基板冷却処理部)と薬液処理部の間の基板搬送路に放射され、この熱的影響を受けてレジスト塗布や現像が適正に行えなかったことを突き止めた。
【0014】
より詳しくは、以下のような挙動によってレジスト塗布や現像が基板加熱処理部からの熱的影響を受けているものと考えられる。
【0015】
この種の基板処理装置は、スピンコーターが配設された処理室以外の基板搬送路などにも、上記スピンデベロッパーが配設された処理室と同様にクリーンルーム内のダウンフローの気流を取り込んでクリーンルーム内の雰囲気と同じになるように管理している。
【0016】
また、基板加熱処理部と基板冷却処理部を積層するときには、基板冷却処理部への基板加熱処理部からの熱的影響を考慮して、図18に示すように、基板冷却処理部12を下段にして、その上に基板加熱処理部11を積層している。
【0017】
従って、基板加熱処理部11の外装カバー10の薬液処理部2(図18では、薬液処理部2の一つであるスピンコーターSCを図示している)側の側面から放射される高温雰囲気は、基板搬送ロボット3の基板搬送路30に取り込んでいるクリーンルーム内のダウンフローの気流(白抜きの矢印で示す)に乗って図18の二点鎖線で示すように降下し、基板搬送ロボット3に支持され、基板冷却処理部12から薬液処理部2へ搬送される基板Wの表面に当たり基板Wを熱し、これによって、基板冷却処理部12で薬液処理(レジスト塗布や現像)に適した温度に温調された状態で薬液処理が行えず、レジスト塗布や現像が適正に行えなかったことが考えられる。なお、図18中の斜線の矢印は、スピンコーターSCの処理室SCR内の温度や湿度などの雰囲気を特別に管理するためのダウンフローの気流を示しており、符号HP、CPは、それぞれホットプレート、クールプレートを示し、符号1は、基板加熱処理部11と基板冷却処理部12とを積層して形成される熱処理部を示している。
【0018】
また、基板加熱処理部11からの高温雰囲気が薬液処理部2の処理室(図では、スピンコーターSCが配設されている処理室SCR)内に進入したり、薬液処理部2の処理室の外囲の基板搬送路30側の側面を熱するなどにより、薬液処理部2の処理室内の雰囲気温度が、薬液処理に適した雰囲気温度よりも上昇することによっても、レジスト塗布や現像が適正に行えなかったことが考えられる。
【0019】
すなわち、基板加熱処理部11からの高温雰囲気によって薬液処理に適した温度に温調された基板W自体を熱したり、薬液処理部2の処理室内の雰囲気温度を変動させるなどの基板加熱処理部11からの熱的影響によってレジスト塗布や現像が適正に行えなかったものと本発明者らは推定した。
【0020】
このようなレジスト塗布工程での塗布レジストの不均一や、現像工程での現像不良は、最終的に線幅の不均一を招くことになる。特に、このような線幅の不均一は、線幅の微細化が著しい昨今の基板製造でより顕著に現れており、線幅の微細化が進む基板製造では無視できる問題ではない。
【0021】
そこで、本発明者らは、上記のような推定に基づき、後述する請求項1、3に記載の発明をなし、フォトリソグラフィ工程の一連の基板処理を行ってみたところ、上述した3列構成の第1の基板処理装置や4列構成の第2の基板処理装置で起こっていたレジスト膜厚の不均一や現像不良などを好適に防止できたことを確認したが、4列構成の第2の基板処理装置では、依然パターン不良が発生していた。
【0022】
そこで、本発明者らは、次に、上記第2の基板処理装置で発生しているパターン不良の発生原因の調査を行った。その結果、この不都合は以下に説明するように基板加熱処理部の駆動部から発生するパーティクルが原因で発生していたことを突き止めた。
【0023】
基板加熱処理部11には、例えば、基板搬送ロボット3との間で基板Wの受渡しを行うための基板昇降ピンを昇降駆動させたり、いわゆるHMDS(hexamethyl disilazane) 処理などの際にホットプレートの上面に支持された基板Wの周囲を覆う上カバーを昇降駆動させるためのエアシリンダなどの駆動部を備えている。この基板加熱処理部11の駆動部は、ホットプレートHPを挟んで基板加熱処理部11に対する基板Wの搬入/搬出を行うための搬入出口と反対側に設けられている。
【0024】
ここで、図19(a)に示すように、3列構成の第1の基板処理装置では、基板加熱処理部11や基板冷却処理部12などで構成される熱処理部1と、薬液処理部2との間に設けられた基板搬送ロボット3が基板加熱処理部11や基板冷却処理部12に対する基板Wの搬送を行うので、基板加熱処理部11の搬入出口11aや基板冷却処理部12の搬入出口12aは、薬液処理部2側に形成され、基板加熱処理部11や基板冷却処理部12の駆動部13は基板搬送ロボット3と反対側に設けられ、これら駆動部13とホットプレートHPやクールプレートCPはしきい板で仕切られている。従って、図の一点鎖線の矢印で示すように、基板加熱処理部11の駆動部13から発生したパーティクルが降下してきても、装置内で搬送される基板Wにこのパーティクルが付着することはない。
【0025】
しかしながら、図19(b)に示すように、4列構成の第2の基板処理装置では、基板加熱処理部11に対する基板Wの搬送は第2の基板搬送ロボット4が行うので、基板加熱処理部11の搬入出口11aは、第2の基板搬送ロボット4の基板搬送路40側に形成され、基板加熱処理部11の駆動部13は、薬液処理部2側に設けられる。一方、第2の基板処理装置では、第1、第2の基板搬送ロボット3、4の間の基板Wの受渡しのために、基板冷却処理部12の搬入出口12aは第1、第2の基板搬送ロボット3、4の各基板搬送路30、40の双方の側に設けられ、基板冷却処理部12の駆動部(図示を省略している)は例えばクールプレートCPの下方に設けられている。従って、図の一点鎖線の矢印で示すように、基板加熱処理部11の駆動部13から発生したパーティクルが降下してくると、そのパーティクルが第1の基板搬送ロボット3によって基板冷却処理部12から薬液処理部2へ搬送される基板Wの表面に落ちて付着することになる。このように基板Wの表面にパーティクルが付着された状態でレジスト塗布や現像が行われることでパターン不良を招いていたと考えられる。
【0026】
そこで、本発明者らは、このような推定に基づき、後述する請求項2、3に記載の発明をなし、フォトリソグラフィ工程の一連の基板処理を行ってみたところ、上述した4列構成の第2の基板処理装置で発生していたパターン不良をも好適に防止できたことを確認した。
【0027】
以上説明したところにより、本発明者らがなした発明は、以下のようなものである。
【0028】
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板を上面に支持して加熱するホットプレートを備えた基板加熱処理部を積層するとともに、前記基板に薬液処理を施す薬液処理部と、少なくとも前記積層された基板加熱処理部と前記薬液処理部との間に設けられ、装置内での前記基板の搬送を行う基板搬送ロボットとを備え、かつ、前記積層された基板加熱処理部の前記薬液処理部側の側面に隣接する前記積層された基板加熱処理部の側面に、排気源に連通接続されたシステム排気ダクトが上下方向に設けられた基板処理装置において、前記積層された基板加熱処理部の前記薬液処理部側の側面に、排気源に連通接続された、前記システム排気ダクトと別個で、上端部分で前記基板加熱処理部の外部である外気に連通している排気ダクトを上下方向に設けたことを特徴とするものである。
【0029】
また、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の基板処理装置において、前記基板搬送ロボットは、前記基板加熱処理部と前記薬液処理部との間に設けられ、少なくとも前記薬液処理部に対する基板の搬送を行う第1の基板搬送ロボットと、前記基板加熱処理部を挟んで前記第1の基板搬送ロボットと反対側に設けられ、少なくとも前記基板加熱処理部に対する基板の搬送を行う第2の基板搬送ロボットとで構成され、かつ、前記システム排気ダクトと別個に設けられた排気ダクトは、前記基板加熱処理部の前記薬液処理部側の側面付近に設けられた前記基板加熱処理部内の駆動部の周囲を覆うように設けられたことを特徴とするものである。
【0030】
また、請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の基板処理装置において、前記システム排気ダクトと別個に設けられた排気ダクトの外側に、排気源に連通接続されたさらに別個の排気ダクトを設けたことを特徴とするものである。
【0031】
【作用】
本発明の作用は次のとおりである。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、基板加熱処理部の薬液処理部側の側面に新たに設けた排気ダクトで排気することで、基板加熱処理部の薬液処理部側の側面の熱気が排気され、また、空気流によるいわゆる空冷効果により、外部、すなわち、薬液処理部側に高温雰囲気が放射されるのが防止される。
【0032】
また、この排気ダクトは、システム排気ダクトと別個に設けたので、システム排気ダクトによるシステム排気への影響、例えば、基板加熱処理部の処理室内の気流のバランスを崩すなどの影響がなく、基板への加熱処理に影響を与えない。
【0033】
また、請求項2に記載の発明によれば、新たに設けた排気ダクトで排気することで、基板加熱処理部の薬液処理部側の側面から高温雰囲気が放射されるのを防止するとともに、基板加熱処理部の駆動部から発生したパーティクルの回収も行うことができる。
【0034】
また、請求項3に記載の発明によれば、システム排気ダクトと別個に設けられた排気ダクトの外側に、さらに別個の排気ダクトを設けたことで、基板加熱処理部の薬液処理部側の側面の冷却効果を一層高めることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1を参照して請求項1に記載の発明の実施の形態の概要を説明する。
図1(a)は、請求項1に記載の発明の実施の形態の概要を示す平断面図であり、図1(b)は、その縦断面図である。
【0036】
請求項1に記載の発明は、基板Wを上面に支持して加熱するホットプレートHPを備えた基板加熱処理部11と、基板Wにレジスト塗布や現像などの薬液処理を施すスピンコーターやスピンデベロッパーを含む薬液処理部2(図では薬液処理部の一つであるスピンコーターSCを図示している)と、少なくとも基板加熱処理部11と薬液処理部2との間に設けられ、装置内での基板Wの搬送を行う基板搬送ロボット(先に説明した第2の基板処理装置では第1の基板搬送ロボット)3とを備え、かつ、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面に隣接する基板加熱処理部2の側面に、排気源21に連通接続されたシステム排気ダクト14が設けられた基板処理装置において、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面に、排気源22に連通接続された、システム排気ダクト14と別個の排気ダクト15を設けたことを特徴とするものである。
【0037】
なお、図では、基板Wを上面に支持し、基板加熱処理部11で加熱された基板Wを常温付近の所定温度に冷却するクールプレートCPを有する基板冷却処理部12も図示しており、これら基板加熱処理部11や基板冷却処理部12が積層されるとともに、基板加熱処理部11や基板冷却処理部12が図のX軸方向に並設されて熱処理部1を形成している。また、図中の実線の矢印はシステム排気の流れを示し、点線の矢印は新たな排気ダクト15による排気の流れを示している。さらに、図中の符号14aは、システム排気ダクト14と基板加熱処理部11の処理室内や基板冷却処理部12の処理室内とを連通するための開口を示している。また、システム排気ダクト14は配管14bを介して排気源21に連通接続されており、新たな排気ダクト15は配管15aを介して排気源22に連通接続されている。さらに、図中の符号10、30、白抜きの矢印、斜線の矢印は、図18と同様にそれぞれ、基板加熱処理部11や基板冷却処理部12の周囲を覆う外装カバー(符号10)、基板搬送ロボット(第1の基板搬送ロボット)3の基板搬送路、本基板処理装置内に取り込んでいるクリーンルーム内のダウンフローの気流(白抜きの矢印)、スピンコーターSCの処理室SCR内の温度や湿度などの雰囲気を特別に管理するためのダウンフローの気流(斜線の矢印)を示している。
【0038】
このように基板加熱処理部2の薬液処理部2側の側面に新たな排気ダクト15を設けたことにより、この排気ダクト15で排気(点線の矢印)することにより、基板加熱処理部11の薬液処理部12側の側面の熱気が排気され、また、空気流(点線の矢印)によるいわゆる空冷効果により、外部、すなわち、薬液処理部2側に高温雰囲気が放射されるのが防止され、従来、基板加熱処理部11からの熱的影響で起こっていたレジスト塗布工程や現像工程での不都合を解消することができるようになった。
【0039】
また、この新たな排気ダクト15は、システム排気ダクト14と別個に設けたので、システム排気ダクト14によるシステム排気(実線の矢印)への影響、例えば、基板加熱処理部11の処理室内や基板冷却処理部12の処理室内の気流のバランスを崩すなどの影響がなく、基板Wへの加熱処理や冷却処理に影響を与えることもない。
【0040】
なお、この請求項1に記載の発明は、先に説明した第1、第2の基板処理装置のいずれの構成のものにも適用できるが、第2の基板処装置に適用する場合には、基板加熱処理部11の駆動部13からのパーティクルの影響をも考慮して、次の請求項2に記載の発明のように構成することが好ましい。
【0041】
次に、図2を参照して請求項2に記載の発明の実施の形態の概要を説明する。図2(a)は、請求項2に記載の発明の実施の形態の概要を示す平断面図であり、図2(b)は、その縦断面図である。
【0042】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の基板処理装置において、基板搬送ロボットは、基板加熱処理部11(熱処理部1)と薬液処理部2との間に設けられ、少なくとも薬液処理部2に対する基板Wの搬送を行う第1の基板搬送ロボット3と、基板加熱処理部11(熱処理部1)を挟んで第1の基板搬送ロボット3と反対側に設けられ、少なくとも基板加熱処理部11に対する基板Wの搬送を行う第2の基板搬送ロボット4とで構成された第2の基板処理装置の構成を有し、かつ、システム排気ダクト14と別個に設けられた排気ダクト15は、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面付近に設けられた基板加熱処理部11内の駆動部13の周囲を覆うように設けられたことを特徴とするものである。
【0043】
なお、図中の符号11a、12a、40は、図19と同様にそれぞれ、基板加熱処理部11の搬入出口(11a)、基板冷却処理部12の搬入出口(12a)、第2の基板搬送ロボット4の基板搬送路を示す。
【0044】
これにより、新たに設けた排気ダクト15で排気することで、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面から高温雰囲気が放射されるのを防止するとともに、基板加熱処理部11の駆動部13から発生したパーティクルの回収も行なう(排気ダクト15、配管15aを介して排気源22で回収する)ことができ、基板加熱処理部11からの熱的影響で起こっていたレジスト塗布工程や現像工程での不都合を解消することができるとともに、4列構成の第2の基板処理装置で起こっていたパターン不良も好適に防止できるようになった。
【0045】
次に、図3、図4を参照して請求項3に記載の発明の実施の形態の概要を説明する。
図3(a)は、請求項3に記載の発明を第1の基板処理装置に適用した場合の実施の形態の概要を示す平断面図であり、図3(b)は、その縦断面図、図4(a)は、請求項3に記載の発明を第2の基板処理装置に適用した場合の実施の形態の概要を示す平断面図であり、図4(b)は、その縦断面図である。
【0046】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の基板処理装置において、システム排気ダクト14と別個に設けられた排気ダクト15の外側に、排気源23に連通接続されたさらに別個の排気ダクト16を設けたことを特徴とするものである。
【0047】
なお、図では、排気ダクト16は配管16aを介して排気源23に連通接続されている。
【0048】
システム排気ダクト14と別個に設けられた排気ダクト15の外側に、さらに別個の排気ダクト16を設けたことで、新たに設けた排気ダクトのうち、内側の排気ダクト15内の空気層が断熱層としても機能するので、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面の冷却効果を一層高めることができるようになった。
【0049】
次に、本発明の具体的な実施例を説明する。
【0050】
【実施例】
<第1実施例>
図5は、第1実施例に係る基板処理装置とインデクサの全体構成を示す一部省略斜視図であり、図6は、第1実施例に係る基板処理装置とインデクサとインターフェースユニット(IFユニット)と露光ユニット(一部省略)の全体構成を示す平断面図、図7は、第1実施例に備えられた熱処理部の平断面図、図8は、第1実施例に備えられた熱処理部をインデクサ側から見た縦断面図、図9は、第1実施例に備えられた熱処理部の新たな排気ダクトを薬液処理部側から見た縦断面図である。なお、各図の位置関係を明確にするために、図1以下の各図中には共通するX、Y、Z軸を図示している。
【0051】
図5、図6に示すように、この第1実施例に係る基板処理装置5は、先に説明した3列構成の第1の基板処理装置と同様の構成を有するもので、複数個の基板加熱処理部11や基板冷却処理部12などを備えた熱処理部1と、レジスト塗布用のスピンコーターSCや現像用のスピンデベロッパーSD(図では、第1、第2のスピンデベロッパーSD1、SD2を備えている)を備えた薬液処理部2と、装置5内で基板Wの搬送を行う基板搬送ロボット3などを備えており、基板搬送ロボット3は熱処理部1と薬液処理部2との間に設けられ、この基板搬送ロボット3の基板搬送路30を挟んで熱処理部1(基板加熱処理部11や基板冷却処理部12)と薬液処理部2とが対向配置されて構成されている。
【0052】
図5ないし図9に示すように、熱処理部1は、基板冷却処理部12を下段にして基板加熱処理部11をZ軸方向に積層したものをX軸方向に複数列(図では6列)並設して構成されている。
【0053】
基板加熱処理部11は、底板71上に、図示しないヒーターを内設したホットプレートHPや駆動部(図ではエアシリンダ)13、しきい板72などが支持されて構成されている。ホットプレートHPには、Z軸方向に複数の貫通孔73が設けられていて、各貫通孔73それぞれに基板支持ピン74が昇降可能に挿通されている。各基板支持ピン74は、連結部材75を介してエアシリンダ(駆動部)13のロッド13aに連結された支持板76に立設されていて、エアシリンダ13のロッド13aの昇降によって一体的に昇降されるようになっている。これら基板支持ピン74は、加熱処理前の基板WをホットプレートHP上方で基板搬送ロボット3のアーム31から受け取り、降下してホットプレートHP上に基板Wを支持させるとともに、加熱処理済の基板WをホットプレートHP上方に持ち上げ、基板搬送ロボット3のアーム31に引き渡す動作を行う。
【0054】
また、連結部材75に連結された上カバー77がホットプレートHPの上方に配置されていて、エアシリンダ13のロッド13aの昇降によって基板支持ピン74の昇降と連動して昇降されるようになっている。基板WがホットプレートHPの上に支持された状態で上カバー77が基板Wの周囲を覆って基板Wへの加熱処理が行われる。このとき、窒素(N2 )ガスが上カバー77内に供給されてN2 雰囲気で加熱処理が行われたり、HMDS処理では、HMDSとN2 ガスとの混合蒸気が上カバー77内に供給される。
【0055】
しきい板72は、エアシリンダ13とホットプレートHP及びその上方の処理室78とを仕切っている。このしきい板72には、連結部材75の昇降を許容する開口79が設けられており、一方、連結部材75には、連結部材75(基板昇降ピン74や上カバー77)の昇降にかかわらず常に上記開口79を塞ぐ板部材80が取り付けられている。
【0056】
基板冷却処理部12は、基板加熱処理部11のホットプレートHPの代わりに、図示しない冷却板、ペルチェ素子、放熱板で構成されたクールプレートCPを備え、上カバー77を省略した以外は、基板加熱処理部11とおおよそ同様の構成を有するので、同一部品に同じ符号を付してその詳述は省略する。
【0057】
先にも述べたように上記基板加熱処理部11や基板冷却処理部12はZ軸方向に積層され、これら基板加熱処理部11や基板冷却処理部12の外周を覆うように外装カバー10が設けられている。この状態で、クールプレートCPと上方の基板加熱処理部11の底板71との間の空間が基板冷却処理部12の処理室81になり、また、各ホットプレートHPと上方の各基板加熱処理部11の底板71や外装カバー10の上面との間の空間が各基板加熱処理部11の処理室78になる。
【0058】
各基板加熱処理部11や基板冷却処理部12の薬液処理部2側の側面に隣接する各基板加熱処理部11や基板冷却処理部12の側面(熱処理部1の各列の間の隙間)にシステム排気ダクト14がZ方向に延びて形成された中空部材91が配設されている。この中空部材91の側面には各処理室78、81と排気ダクト14とを連通する開口14aが形成されている。そして、各排気ダクト14の上端は、外装カバー10の上面によって塞がれており、下端は、排気源21に連通接続された配管14bに連通接続されていて、排気ダクト14、配管14bを介して各処理室78、81内のシステム排気(実線の矢印で示す)が行われる。なお、配管14bは、各基板冷却処理部12の下方にX軸方向に沿って配設されている。
【0059】
また、各基板加熱処理部11や基板冷却処理部12の各エアシリンダ(駆動部)13の上方の外装カバー10には小孔(図示ぜず)が開けられていて、クリーンルーム内のダウンフローの気流(白抜きの矢印で示す)が取り込まれており、エアシリンダ13から発生するパーティクルを下方に流下させて排除するようにしている。なお、基板加熱処理部11や基板冷却処理部12(の処理室78や81)に対する基板Wの搬入/搬出は、基板搬送ロボット3によってなされるので、薬液処理部2側から行われる。一方、各基板加熱処理部11や基板冷却処理部12の各エアシリンダ(駆動部)13は、ホットプレートHPやクールプレートCPを挟んで薬液処理部2と反対側に、しきい板72を隔てて設けられているので、各エアシリンダ(駆動部)13から発生したパーティクルが基板Wの表面に付着するようなことはなく、エアシリンダ14から発生するパーティクルを有効に排除することができる。
【0060】
次に、本発明の要部である熱処理部1の薬液処理部2側の側面の構成を説明する。
この側面の外装カバー10は二重構造にして中空部を形成し、この中空部を新たな排気ダクト15として構成している。また、この側面には、基板搬送ロボット3のアーム31が挿抜されて基板加熱処理部11や基板冷却処理部12の処理室78や81に基板Wを搬入/搬出するための搬入出口11a、12aが設けられおり、基板の搬入/搬出時のみ開口されるシャッター82も設けられている。なお、上記排気ダクト15の搬入出口11a、12aの部分は囲い15bが形成されており、基板Wの通過する通路と、排気ダクト15とが分離されており、排気ダクト15内の排気流(点線の矢印で示す)は、この搬入出口11a、12aの基板Wが通過する通路を避けて流れる。
【0061】
熱処理部1の各列の薬液処理部2側の側面の排気ダクト15の下端は、排気源22に連通接続された配管15aに連通接続されており、熱処理部1の薬液処理部2側の側面を排気している。なお、配管15aは、図9に示すように、各基板冷却処理部12の下方にX軸方向に沿って配設されている。
【0062】
また、熱処理部1の上面の外装カバー10のうち、排気ダクト15の上端を覆う部分には子孔(図示せず)が設けられていて、排気ダクト15は上端部分で外気(熱処理部の外部)を連通されている。
【0063】
これにより、基板加熱処理部2の薬液処理部2側の側面の熱気が排気され、また、空気流(点線の矢印)によるいわゆる空冷効果により、外部、すなわち、薬液処理部2側に高温雰囲気が放射されるのが防止され、従来、基板加熱処理部2からの熱的影響で起こっていたレジスト塗布工程や現像工程での不都合を解消することができる。また、この新たな排気ダクト15は、システム排気ダクト14と別個に設けたので、システム排気ダクト14によるシステム排気への影響、例えば、基板加熱処理部11や基板冷却処理部12の処理室78や81内の気流のバランスを崩すなどの影響がなく、基板Wへの加熱処理や冷却処理に影響を与えることもない。
【0064】
なお、図では、全て基板冷却処理部12を下段にしてその上に複数個の基板加熱処理部11が積層されているが、基板加熱処理部11のみを複数個積層する場合や、空き部分が設けられて基板加熱処理部11や基板冷却処理部12が積層される場合などもあるが、このような構成のものに対しても、上述と同様に、熱処理部1の薬液処理部2側の側面(の外装カバー10)に新たな排気ダクト15を設けることでその側面(の外装カバー10)の冷却を行なうことができる。
【0065】
図5、図6に戻って、薬液処理部2を構成するスピンコーターSCは、外囲に覆われた処理室SCR内に配設されており、この処理室SCR内には、レジスト塗布に適した雰囲気がダウンフローで供給され、レジスト塗布に適した雰囲気になるように管理している。また、薬液処理部2を構成する各スピンデベロッパーSD(SD1、SD2)も各々外囲に覆われた処理室SDR内に配設されており、各処理室SDR内にクリーンルーム内のダウンフローの気流を取り込んで雰囲気管理している。
【0066】
また、各処理室SCR、SDRの外囲の熱処理部1側の面には、基板搬送ロボット3のアーム31が挿抜されて基板Wを各処理室SCR、SDR内に搬入/搬出するための搬入出口2aが形成されている。この搬入出口2aは上記各基板加熱処理部11や各基板冷却処理部12の搬入出口11a、12aと同様のシャッター(図示せず)が設けられていて、基板Wが搬入/搬出されるときだけ開口されるようになっている。
【0067】
基板搬送ロボット3は、基板Wの外周縁を載置支持するアーム31と、アーム31を水平1軸方向に出退させるための駆動機構(図示せず)を内蔵したアーム支持部32と、アーム支持部32およびアーム31を鉛直軸(Z軸に平行な軸)回りに回転させる駆動機構(図示せず)と、アーム支持部32およびアーム31を図のZ軸方向に昇降させるための駆動機構(図示せず)と、アーム支持部32およびアーム31を図のX軸方向に移動させるための駆動機構(図示せず)などで構成されている。
【0068】
アーム31の出退用の駆動機構や、アーム支持部32およびアーム31の昇降やX軸方向への移動用の駆動機構は、ネジ軸やガイド軸、モータなどからなる周知の1軸方向駆動機構などで構成され、アーム支持部32およびアーム31の鉛直軸回りの回転は、モータの回転などで実現されている。
【0069】
上記構成を有する基板搬送ロボット3は、基板Wをアーム31に載置支持し、このアーム31のX軸方向、Z軸方向への移動動作、アーム支持部32を鉛直軸回りに回転させ、アーム31の出退させる方向を熱処理部1(任意の基板加熱処理部11や基板冷却処理部12)または薬液処理部2(スピンコーターSCや任意のスピンデベロッパーSD)に向ける動作、アーム31を出退させる動作を適宜に組み合わせて、任意の基板加熱処理部11、基板冷却処理部12、スピンコーターSC、スピンデベロッパーSDなどの間で基板Wを搬送するようにしている。
【0070】
なお、基板処理装置5内のうち、スピンコーターSCが配設された処理室SCR以外の基板搬送ロボット3の基板搬送路30や、スピンデベロッパーSDが配設された処理室SDRなどにはクリーンルーム内のダウンフローの気流が取り込まれている。
【0071】
インデクサ6は、複数枚の基板Wが収納される搬送用のキャリアCを載置するための搬入出テーブル61や、このキャリアCと上記基板処理装置5内の基板搬送ロボット3との間で基板Wの受渡しを行うための基板搬入出ロボット62などで構成される。
【0072】
露光ユニット7は、露光処理を行うためのもので、縮小投影露光機(ステッパー)などの露光機や、露光機での露光の際の基板Wの位置合わせを行うアライメント機構、露光ユニット7内での基板Wの搬送を行う基板搬送ロボットなど(いずれも図示せず)を一体的にユニット化して構成されている。
【0073】
IFユニット8は、基板処理装置5と露光ユニット7との間で基板Wの受渡しを行うためのユニットで、基板処理装置5内の基板搬送ロボット3から受け取った露光前の基板Wを露光ユニット7内の基板搬送ロボットに引き渡したり、露光ユニット7内の基板搬送ロボットから受け取った露光済の基板Wを基板処理装置5内の基板搬送ロボット3に引き渡す基板受渡しロボット(図示せず)などを備えている。
【0074】
これらインデクサ6、基板処理装置5、IFユニット8、露光ユニット7の動作を以下に説明する。
【0075】
基板処理装置5や露光ユニット7で行われるフォトリソグラフィ工程の一連の基板処理が行われる前の基板Wが複数枚収納されたキャリアCは、図示しないキャリアの自動搬送装置(Auto Guided Vehicle :以下、AGVという)によって前工程から搬送されてきてインデクサ6の搬入出テーブル61に載置される。基板搬入出ロボット62は、このキャリアCから基板Wを1枚ずつ取り出し、基板処理装置5内の基板搬送ロボット3のアーム31に順次引き渡していく。
【0076】
ここでは、基板処理装置5で、露光処理前の基板処理として、例えば、レジスト塗布前ベーク、レジスト塗布、プリベークを行い、露光処理後の基板処理として、例えば、露光後ベーク、現像、ポストベークを行うものとする。
【0077】
基板搬送ロボット3は、上記処理の順序に従って基板Wを搬送する。すなわち、基板搬入出ロボット62から基板Wを受け取ると、その基板Wを、基板加熱処理部11、基板冷却処理部12、スピンコーターSC(の処理室SCR)、基板加熱処理部11、基板冷却処理部12の順に搬送し、レジスト塗布前ベーク(基板加熱処理部11)、レジスト塗布前ベーク後のレジスト塗布に適した温度への冷却処理(基板冷却処理部12)、レジスト塗布(スピンコーターSC)、プリベーク(基板加熱処理部11)、プリベーク後の冷却処理(基板冷却処理部12)を行わせる。
【0078】
プリベーク後の冷却処理が終了すると、基板搬送ロボット3は、その基板WをIFユニット8内の基板受渡しロボットに引き渡し、この基板受渡しロボットが露光ユニット7内の基板搬送ロボットにその基板Wを引渡し、露光ユニット7内で露光処理が行われる。
【0079】
露光ユニット7での露光処理が終了すると、IFユニット8を介して露光済の基板Wが基板処理装置5内の基板搬送ロボット3に渡される。基板搬送ロボット3は、露光済の基板Wを受け取ると、その基板Wを、基板加熱処理部11、基板冷却処理部12、スピンデバロッパーSD(の処理室SDR)、基板加熱処理部11、基板冷却処理部12の順に搬送し、露光後ベーク(基板加熱処理部11)、露光後ベークの後の現像に適した温度への冷却処理(基板冷却処理部12)、現像(スピンデベロッパーSD)、ポストベーク(基板加熱処理部11)、ポストベーク後の冷却処理(基板冷却処理部12)を行わせる。
【0080】
ポストベーク後の冷却処理が終了すると、基板搬送ロボット3は、その基板Wを基板冷却処理部12から取り出し、インデクサ6の基板搬入出ロボット62に引き渡す。基板搬入出ロボット62は基板搬送ロボット3から受け取った、フォトリソグラフィ工程の一連の基板処理が終了した基板Wを搬入出テーブル61に待機されている空のキャリアCに順次収納していく。そして、フォトリソグラフィ工程の一連の基板処理が終了した基板Wが所定枚数キャリアCに収納されると、そのキャリアCはAGVによってフォトリソグラフィ工程の後工程へと搬送されていく。
【0081】
なお、露光処理の場合も、露光処理に適した基板Wの温度があり、プリベークの後の冷却処理ではそのような温度に基板W全体を冷却し、そのように温調された状態で基板Wが露光ユニット7に搬送されることが望まれる。本実施例では、基板冷却処理部12からIFユニット8への基板搬送においても、基板加熱処理部11からの熱的影響を受けることがない。また、IFユニット8や露光ユニット7内の温度や湿度などの雰囲気は適切に管理されていて、これらユニット8、7の搬送中に基板Wの温度が変動しないようにしている。従って、本実施例によれば、基板冷却処理部12で露光に適した温度に温調された状態で、基板Wに露光処理を行わせることができ、温度変動に起因する露光処理時の露光ムラなどの不都合も防止することができる。
【0082】
<第2実施例>
図10は、第2実施例に係る基板処理装置とインデクサの全体構成を示す一部省略斜視図であり、図11は、第2実施例に係る基板処理装置とインデクサとIFユニットと露光ユニット(一部省略)の全体構成を示す平断面図、図12は、第2実施例に備えられた熱処理部の平断面図、図13は、第2実施例に備えられた熱処理部をインデクサ側から見た縦断面図である。なお、図13では、基板冷却処理部12内のエアシリンダ(駆動部)13の図示を省略しているが、この基板冷却処理部12内のエアシリンダ(駆動部)13は、例えば、クールプレートCPの下方に設けられている。
【0083】
この第2実施例に係る基板処理装置5は、先に説明した4列構成の第2の基板処理装置と同様の構成を有している。
【0084】
すなわち、熱処理部1を挟んで基板搬送ロボット(第1の基板搬送ロボット)3と反対側に別体の第2の基板搬送ロボット4を設けて構成されている。この第2の基板搬送ロボット4は、第1の基板搬送ロボット3と同様の構成を有している。
【0085】
第1の基板搬送ロボット3は、基板冷却処理部12と薬液処理部2(スピンコーターSCやスピンデベロッパーSD)との間の基板搬送を行い、第2の基板搬送ロボット4は、基板加熱処理部11と基板冷却処理部12との間の基板搬送と、インデクサ6の基板搬入出ロボット62との間の基板Wの受渡し、および、IFユニット8内の基板受渡しロボットとの間の基板Wの受渡しを行う。
【0086】
これに伴い、基板加熱処理部11の搬入出口11aは、第2の基板搬送ロボット4の基板搬送路40側にのみ設けられ、基板冷却処理部12の搬入出口12aは、各基板搬送ロボット3、4の各基板搬送路30、40の双方の側に設けられている。また、基板加熱処理部11のエアシリンダ(駆動部)13は、薬液処理部2側に設けられている。この第2実施例では、基板加熱処理部11の薬液処理部2側に新たに設けた排気ダクト15(薬液処理部2側の外装カバー10としきい板72とで囲まれて形成されている)は、各基板加熱処理部11のエアシリンダ(駆動部)13を覆うように設けられている。この排気ダクト15、配管15a、排気源22による排気で、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面が冷却されるとともに、駆動部13から発生したパーティクルの回収も行われる。
【0087】
また、第1の基板搬送ロボット3と第2の基板搬送ロボット4との間の基板Wの受渡しは基板冷却処理部12を介して行われる。すなわち、レジスト塗布前ベークや露光後ベークの後の冷却処理のために第2の基板搬送ロボット4が基板Wを基板冷却処理部12に搬送し、そこでの冷却処理が終了すると、第1の基板搬送ロボット3が冷却された基板Wを基板冷却処理部12から取り出し、薬液処理部2に搬送することで、第2の基板搬送ロボット4から第1の基板搬送ロボット3への基板Wの受渡しが行われ、一方、薬液処理(レジスト塗布や現像)が終了すると、第1の基板搬送ロボット3が基板冷却処理部12に薬液処理後の基板Wを搬送し(ただし、このときには、基板冷却処理部12で冷却処理は行わない)、第2の基板搬送ロボット4がその基板Wを基板冷却処理部12から取り出すことで、第1の基板搬送ロボット3から第2の基板搬送ロボット4への基板Wの受渡しが行われる。
【0088】
なお、第1の基板搬送ロボット3は、基板冷却処理部12と薬液処理部2との間の基板搬送のみを行い、基板加熱処理部11に対する基板Wの搬送を行わないので、基板冷却処理部12と薬液処理部2との間の基板Wの搬送を同一水平面で行なえるようにすれば、第1の基板搬送ロボット3は、アーム31をZ軸方向に昇降可能に構成しなくてもよい。
【0089】
また、第2の基板搬送ロボット4の基板搬送路40にもクリーンルーム内のダウンフローの気流が取り込まれている。
【0090】
その他の基板処理装置5の構成や、インデクサ6、露光ユニット7、IFユニット8の構成は、上記第1実施例と同様であるので、その詳述は省略する。
【0091】
このような構成の基板搬送装置5であっても、上記第1実施例と同様に、基板加熱処理部11からの熱的影響に起因して起こっていたレジスト膜厚の不均一や現像不良を防止することができ、それに加えて、基板加熱処理部11の駆動部13から発生していたパーティクルが基板Wの表面に付着することで起こっていたパターン不良などの不都合も防止できる。
【0092】
<第3実施例>
図14は、第3実施例に備えられた熱処理部の平断面図であり、図15は、第3実施例に備えられた熱処理部をインデクサ側から見た縦断面図である。
【0093】
この第3実施例に係る基板処理装置5も、第2実施例と同様に4列構成の第2の基板処理装置と同様の構成を有していて、全体的な構成は第2実施例と同様であるので、ここでの詳述は省略する。
【0094】
この第3実施例は、第2実施例において基板加熱処理部11の薬液処理部2側に、基板加熱処理部11の駆動部13を覆うように新たに設けた排気ダクト15の外側(薬液処理部2側)にさらに別の排気ダクト16を設けたことを特徴とする。この排気ダクト16の下端は、排気源23に連通接続された配管16aに連通接続され、排気ダクト15、配管15a、排気源22による排気とともに、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面(の外装カバー10)の排気を行う。
【0095】
排気ダクト15、配管15a、排気源22による排気で、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面(の外装カバー10)の冷却と、基板加熱処理部11の駆動部13から発生するパーティクルの回収を行い、排気ダクト16、配管16a、排気源23による排気で、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面(の外装カバー10)の冷却を行う。
【0096】
排気ダクト15、配管15a、排気源22による排気では、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面(の外装カバー10)の冷却が不十分であっても、排気ダクト16、配管16a、排気源23による排気で、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面(の外装カバー10)の冷却効果を高めることができる。このとき、ホットプレートHPと排気ダクト16との間に排気ダクト15が介在するので、その空気層が断熱層として機能し、排気ダクト16、配管16a、排気源23による排気で、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面(の外装カバー10)を充分に冷却することができる。
【0097】
次に、上述した各実施例に対するいくつかの変形例を説明する。
〔変形例1〕
上記第1実施例では、熱処理部1の各列の薬液処理部2側の側面の外装カバー10が一体的に構成されているので、基板冷却処理部12の薬液処理部2側の側面の排気も行っているが、各基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面のみに新たな排気ダクト16を設けるように構成してもよい。
【0098】
〔変形例2〕
上記第1、第2実施例では、システム排気の排気源21と、熱処理部1の薬液処理部2側の側面の新たな排気の排気源22とを別にして図示しているが、共通する排気源で構成してもよい。また、上記第3実施例では、システム排気の排気源21と、熱処理部1の薬液処理部2側の側面の新たな排気の排気源22、23をそれぞれ別にして図示しているが、熱処理部1の薬液処理部2側の側面の2系統の排気の排気源を共通の排気源で構成したり、全ての排気の排気源を共通する排気源で構成してもよい。
【0099】
〔変形例3〕
上記第3実施例では、4列構成の第2の基板処理装置に対して、排気ダクト15の外側に排気ダクト16を設けた場合を示しているが、第1実施例で説明した3列構成の第1の基板処理装置に対して、排気ダクト15の外側に排気ダクト16を設けてもよい(図3(a)、(b)参照)。
【0100】
〔変形例4〕
第2実施例で説明した4列構成の第2の基板処理装置において、図16(a)に示すように、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面の外装カバー10に中空部を設け、これを新たな排気ダクト15として構成しても、少なくとも基板加熱処理部11からの熱的影響で起きてきた塗布レジストの不均一や現像不良が解消できる。また、図16(b)に示すように、さらにその外側に別個の排気ダクト16を設ければ、基板加熱処理部11の薬液処理部2側の側面(の外装カバー10)の冷却効果を高めることができる。
【0101】
〔変形例5〕
第1実施例において、基板搬送ロボット3を複数台設置し、基板加熱処理部11、基板冷却処理部12、薬液処理部2(スピンコーターSC、スピンデベロッパーSD)の間の基板Wの搬送と、インデクサ6内の基板搬入出ロボット62との間の基板Wの受渡し、および、IFユニット8内の基板受渡しロボットとの間の基板Wの受渡しを、これら複数台の基板搬送ロボット3が協働して行うように構成してもよい。
【0102】
〔変形例6〕
第2実施例においても同様に、第1の基板搬送ロボット3、または/および、第2の基板搬送ロボット4を複数台設置してもよい。なお、第2実施例において第1の基板搬送ロボット3を3台設置し、スピンコーターSCとそれに対向する基板冷却処理部12との間の基板Wの搬送、第1のスピンデベロッパーSD1とそれに対向する基板冷却処理部12との間の基板Wの搬送、第2のスピンデベロッパーSD2とそれに対向する基板冷却処理部12との間の基板Wの搬送を各々の第1の基板搬送ロボット3に分担させるように構成すれば、各々の第1の基板搬送ロボット3は、図10、図11のX軸方向へ移動自在に構成する必要もない。このとき、インデクサ6から2列目、4列目、6列目の熱処理部1の基板加熱処理部11などに対しては第2の基板搬送ロボット4のみが基板Wの搬送を行なえることになるので、これら2列目、4列目、6列目の熱処理部1には基板加熱処理部11のみを積層してもよいし、基板加熱処理部11と基板冷却処理部12を積層する場合であっても、この基板冷却処理部12は第2の基板搬送ロボット4の基板搬送路40側にのみ搬入出口12aを設けるなどして第2の基板搬送ロボット4専用に構成すればよい。
【0103】
〔変形例7〕
第2実施例において、図17に示すように、各基板搬送ロボット3、4の間での基板Wの受渡しのための基板受渡し部17を熱処理部1に別途設けてもよい。この場合、薬液処理部2での薬液処理の前には基板Wの冷却が行われるが、薬液処理の後すぐに冷却処理を行うことはないので、例えば、第1の基板搬送ロボット3から第2の基板搬送ロボット4への基板Wの受渡しをこの基板受渡し部17を介して行わせ、また、第2の基板搬送ロボット4から第1の基板搬送ロボット3への基板Wの受渡しを基板冷却処理部12を介して行わせるようにすれば、各基板搬送ロボット3、4の間の双方向の基板Wの受渡しがスムーズに行なえる。なお、この基板受渡し部17は、基板Wの搬入/搬出用の搬入出口17aを各基板搬送ロボット3、4の各基板搬送路30、40の双方の側に設け、また、例えば、基板Wを載置支持する複数本の基板支持ピン17bを固定立設させて構成されている。第1の基板搬送ロボット3はこの基板支持ピン17bの上に基板Wを載置させ、第2の基板搬送ロボット4がその基板Wを取り出すことで、第1の基板搬送ロボット3から第2の基板搬送ロボット4への基板Wの受渡しが行われる。また、この構成においては、第1の基板搬送ロボット3は、薬液処理部2と基板冷却処理部12と基板受渡し部17との間で基板搬送を行い、第2の基板搬送ロボット4は、基板加熱処理部11と基板冷却処理部12と基板受渡し部17の間で基板搬送を行うとともに、インデクサ6の基板搬入出ロボット62との間の基板Wの受渡し、および、IFユニット8内の基板受渡しロボットとの間の基板Wの受渡しを行う。
【0104】
〔変形例8〕
上記各実施例では、薬液処理部2を1台のスピンコーターSCと2台のスピンデベロッパーSD(SD1、SD2)とで構成したが、スピンコーターSCが複数台設けられた基板処理装置やスピンデベロッパーSDが1台または3台以上設けられた基板処理装置であっても本発明は同様に適用できる。
【0105】
〔変形例9〕
上記第2、第3実施例において、IFユニット8内の基板受渡しロボットとの間の基板Wの受渡しを第2の基板搬送ロボット4が行う構成であると、第2の基板搬送ロボット4による基板冷却処理部12からIFユニット8への、露光処理に適した温度に温調された基板Wの搬送の際に、その基板Wは第2の基板搬送ロボット4の基板搬送路40において基板加熱処理部11からの熱的影響を受けることになるが、このような不都合をなくすために、熱処理部1の第2の基板搬送ロボット4の基板搬送路40側の側面(の外周カバー10)にも排気源に連通接続された排気ダクトを設けて冷却するようにしてもよい。また、IFユニット8内の基板受渡しロボットとの間の基板Wの受渡しを第1の基板搬送ロボット3が行う構成であると、上記各実施例のように熱処理部1の薬液処理部2側の側面(の外周カバー10)に、排気源に連通接続される排気ダクト15(および16)を設けてその側面を冷却する構成であっても、基板搬送ロボット3による基板冷却処理部12からIFユニット8への、露光処理に適した温度に温調された基板Wの搬送の際に、その基板Wが第1の基板搬送ロボット3の基板搬送路30において基板加熱処理部11からの熱的影響を受けることがない。
【0106】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、基板加熱処理部の薬液処理部側の側面に、排気源に連通接続された、新たな排気ダクトを設けたので、この排気ダクトで排気することにより、基板加熱処理部の薬液処理部側の側面の熱気が排気され、また、空気流によるいわゆる空冷効果により、外部、すなわち、薬液処理部側に高温雰囲気が放射されるのが防止され、従来、基板加熱処理部からの熱的影響で起こっていたレジスト塗布工程や現像工程での不都合を解消することができ、それに起因して発生していた線幅の不均一を防止できるようになった。
【0107】
また、この新たな排気ダクトは、既存のシステム排気ダクトと別個に設けたので、システム排気ダクトによるシステム排気への影響、例えば、基板加熱処理部の処理室内の気流のバランスを崩すなどの影響がなく、基板への加熱処理に影響を与えることもない。
【0108】
また、請求項2に記載に発明によれば、新たに設けた排気ダクトで排気することで、基板加熱処理部の薬液処理部側の側面から高温雰囲気が放射されるのを防止するとともに、基板加熱処理部の駆動部から発生したパーティクルの回収も行なうことができ、基板加熱処理部からの熱的影響で起こっていたレジスト塗布工程や現像工程での不都合を解消して線幅の不均一を防止することができるとともに、4列構成の第2の基板処理装置で起こっていたパターン不良も好適に防止できるようになった。
【0109】
また、請求項3に記載の発明によれば、システム排気ダクトと別個に設けられた排気ダクトの外側に、さらに別個の排気ダクトを設けたことで、基板加熱処理部の薬液処理部側の側面の冷却効果を一層高めることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明の実施の形態の概要を示す平断面図と縦断面図である。
【図2】請求項2に記載の発明の実施の形態の概要を示す平断面図と縦断面図である。
【図3】請求項3に記載の発明を第1の基板処理装置に適用した場合の実施の形態の概要を示す平断面図と縦断面図である。
【図4】請求項3に記載の発明を第2の基板処理装置に適用した場合の実施の形態の概要を示す平断面図と縦断面図である。
【図5】第1実施例に係る基板処理装置とインデクサの全体構成を示す一部省略斜視図である。
【図6】第1実施例に係る基板処理装置とインデクサとインターフェースユニット(IFユニット)と露光ユニット(一部省略)の全体構成を示す平断面図である。
【図7】第1実施例に備えられた熱処理部の平断面図である。
【図8】第1実施例に備えられた熱処理部をインデクサ側から見た縦断面図である。
【図9】第1実施例に備えられた熱処理部の新たな排気ダクトを薬液処理部側から見た縦断面図である。
【図10】第2実施例に係る基板処理装置とインデクサの全体構成を示す一部省略斜視図である。
【図11】第2実施例に係る基板処理装置とインデクサとIFユニットと露光ユニット(一部省略)の全体構成を示す平断面図である。
【図12】第2実施例に備えられた熱処理部の平断面図である。
【図13】第2実施例に備えられた熱処理部をインデクサ側から見た縦断面図である。
【図14】第3実施例に備えられた熱処理部の平断面図である。
【図15】第3実施例に備えられた熱処理部をインデクサ側から見た縦断面図である。
【図16】実施例に対する変形例4の概略構成を示す縦断面図である。
【図17】実施例に対する変形例7の概略構成を示す縦断面図である。
【図18】従来装置の問題点を説明するための図である。
【図19】従来装置の別の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1 … 熱処理部
2 … 薬液処理部
3 … 基板搬送ロボット(第1の基板搬送ロボット)
4 … 第2の基板搬送ロボット
5 … 基板処理装置
11 … 基板加熱処理部
12 … 基板冷却処理部
13 … 駆動部
14 … システム排気ダクト
15、16 … 新たに設けた排気ダクト
21、22、23 … 排気源
W … 基板
SP … スピンコーター
SD(SD1、SD2) … (第1、第2の)スピンデベロッパー
HP … ホットプレート
CP … クールプレート
Claims (3)
- 基板を上面に支持して加熱するホットプレートを備えた基板加熱処理部を積層するとともに、前記基板に薬液処理を施す薬液処理部と、少なくとも前記積層された基板加熱処理部と前記薬液処理部との間に設けられ、装置内での前記基板の搬送を行う基板搬送ロボットとを備え、かつ、
前記積層された基板加熱処理部の前記薬液処理部側の側面に隣接する前記積層された基板加熱処理部の側面に、排気源に連通接続されたシステム排気ダクトが上下方向に設けられた基板処理装置において、
前記積層された基板加熱処理部の前記薬液処理部側の側面に、排気源に連通接続された、前記システム排気ダクトと別個で、上端部分で前記基板加熱処理部の外部である外気に連通している排気ダクトを上下方向に設けたことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
前記基板搬送ロボットは、前記基板加熱処理部と前記薬液処理部との間に設けられ、少なくとも前記薬液処理部に対する基板の搬送を行う第1の基板搬送ロボットと、前記基板加熱処理部を挟んで前記第1の基板搬送ロボットと反対側に設けられ、少なくとも前記基板加熱処理部に対する基板の搬送を行う第2の基板搬送ロボットとで構成され、かつ、
前記システム排気ダクトと別個に設けられた排気ダクトは、前記基板加熱処理部の前記薬液処理部側の側面付近に設けられた前記基板加熱処理部内の駆動部の周囲を覆うように設けられたことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1または2に記載の基板処理装置において、
前記システム排気ダクトと別個に設けられた排気ダクトの外側に、排気源に連通接続されたさらに別個の排気ダクトを設けたことを特徴とする基板処理装置。
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