JP3567267B2 - ブロック玩具 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブロックの三次元的な連結を可能とし、バリエーションに富んだ使用を可能としたブロック玩具に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来のブロック玩具では、ブロックの一次元的若しくは二次元的な連結が可能とされていた。即ち、(1)ブロックの上端面及び下端面に嵌合部を形成し、複数のブロックを上下方向に連結可能としたブロック玩具や、(2)ブロックを平面矩形状等に形成し、このブロックの4つ側面に嵌合部を設け、複数のブロックを平面方向(二次元的)に連結可能としたブロック玩具(実開平4ー30595号公報)等が用いられている。
【0003】
このように、従来のブロック玩具では、ブロックの連結態様が、一次元的若しくは二次元的に限定されるため、幼児等の使用者にとっては面白みに欠け、飽きの生じ易いものとなっていた。
【0004】
本発明は、上述の観点に鑑みてなされたものであり、ブロックの三次元的な連結を可能とし、よりバリエーションに富んだ使用を可能としたブロック玩具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るブロック玩具は、嵌合部を備える複数のブロックを用いて構成されると共に、隣接配置されるブロック相互の連結が、前記嵌合部を相互に嵌合して行われる構成として、
前記ブロックが、上端面と、下端面と、上下端面間の外表面となる周面とに、前記嵌合部を備えて、
一のブロックの周面と他のブロックの周面とを連結する際に、該一のブロックの周面の特定部分に設けられた嵌合部と、該他のブロックの周面の特定部分に設けられた嵌合部と、を相互に嵌合させて、両ブロックの上下端面の各々の高さ位置が一致するとともに、前記一のブロックの上端面の嵌合部と、前記他のブロックの上端面の嵌合部と、によって、凸部を同一方向に同一間隔で並べるような連続模様を形成可能としたブロック玩具であって、
前記ブロックが、略立方体形状であって、
前記略立方体形状の上端面の前記嵌合部が、それぞれの軸心を、前記ブロックの上下方向の軸心と直交方向となる前記ブロックの奥行き方向に向けた状態で、略角柱状の複数の凸部を、前記ブロックの幅方向に沿って等間隔に配置させると共に、隣接する凸部の間に、短手幅及び長手幅を、前記凸部と等しくした凹部を設けて、構成され、
前記略立方体形状の下端面の前記嵌合部が、上端面の前記凸部と同一形状・同数の凸部を、上端面の前記凸部と同様の配置間隔で設けて、該凸部と凸部間の凹部とを前記ブロックの幅方向に沿って交互に並べて、構成され、
前記略立方体形状の周面における隣接する一組の両側面の前記嵌合部が、それぞれの軸心を、前記ブロックの上下方向の軸心と直交方向となる前記ブロックの幅方向若しくは奥行き方向に向けた状態で、上端面の前記凸部と同一形状・同数の凸部を、前記ブロックの高さ方向に沿って等間隔に配置させるとともに、隣接する凸部間に、短手幅及び長手幅を、前記凸部と等しくした凹部を設けて、構成されるとともに、両側面の凸部が、相互の端部を連続させるように一体として、前記ブロックを半周回するL字状の突条として、構成され、
前記略立方体形状の周面における隣接する他の組の両側面の前記嵌合部が、それぞれの軸心を、前記ブロックの上下方向の軸心と直交方向となる前記ブロックの幅方向若しくは奥行き方向に向けた状態で、上端面の前記凸部と同一形状・同数の凸部を、前記ブロックの高さ方向に沿って等間隔に配置させるとともに、隣接する凸部間に、短手幅及び長手幅を、前記凸部と等しくした凹部を設けて、構成されるとともに、両側面の凸部が、相互の端部を連続させるように一体として、前記ブロックを半周回するL字状の突条として、構成され、
さらに、前記略立方体形状における隣接する1組の両側面の凸部と隣接する他の組の両側面の凹部とが同一の高さに位置し、前記略立方体形状における隣接する1組の両側面の凹部と隣接する他の組の両側面の凸部とが同一の高さに位置して、前記略立方体形状における隣接する1組の両側面と隣接する他の組の両側面との凹凸の位置が、前記ブロックの高さ方向に沿って、位置ずれを生じさせて、構成されていることを特徴とする。
【0008】
【発明の効果】
本発明に係るブロック玩具では、各ブロックの全ての面(上端面、下端面、及び周面)に嵌合部を備えるため、複数のブロックを三次元的に連結することができる。従って、本発明に係るブロック玩具によると、よりバリエーションに富んだ使用が可能となり、幼児等の使用者の興味を、強くそそることができる。
【0009】
さらに、高さを一致させるように複数のブロックを平面方向に連結する際に、各ブロックの周面の特定部分に設けられた嵌合部を、相互に嵌合させることが必要となる。従って、使用者は、複数のブロックを平面方向に連結する際に、各ブロックの周面から、その特定部分を見つけだし、この特定部分を相互に嵌合することが必要となる。すなわち、本ブロック玩具はパズル性を有するため、複数のブロックの平面方向への連結に際し、知恵を働かせたり、工夫をこらすことが必要である。このため、本ブロック玩具によると、使用者の創造力や空間認知能力を高めることができる。
【0010】
そしてさらに、周面を相互に連結させた複数のブロックの上端面の嵌合部によって、凸部を同一方向に同一間隔で並べるような連続模様が形成されるため、連結されるブロックの美観が向上する。
特に、本発明のブロックでは、上下端面や周面に設けた嵌合部の模様が、同一幅寸法の凸部と、その幅寸法と同一幅寸法の凹部とを繰り返すような模様だけで構成して、各面自体を目視した際、錯覚を生じさせて、他の面と間違え易い模様としており、上下端面の模様合わせを行なうようにブロックを平面方向に連結する際における周面相互の嵌合時、周面の特定部分を探す必要が生じ、知恵を働かせたり、工夫をこらすことが必要となって、空間認知能力を一層高めることに寄与できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
第1実施形態のブロック玩具は、図1〜3に示すように、上下方向に軸心を有した柱状体のブロックAを構成単位としている。実施形態の場合には、ブロックAは、略立方体形状としている。
【0013】
このブロックAは、合成樹脂やゴム等を用いて作製した一体成形品であり、全ての面、すなわち、上端面11と、下端面12と、上下端面11・12間の外表面となる周面13とに、嵌合部21〜26を備えている。尚、第1実施形態において、周面13は、4つの側面14〜17により構成されている。
【0014】
ブロックAの上端面11には、略角柱状の複数の凸部21aが、それぞれの軸心を、ブロックAの上下方向の軸心と直交方向となるブロックAの奥行き方向に向けた状態で設けられている。また、これらの凸部21aは、ブロックAの幅方向に沿って等間隔に配置されると共に、隣接する凸部21a、21aの間には、短手幅及び長手幅が、凸部21aと等しくされた凹部21bが形成されている。そして、この上端面11では、凸部21aと、凹部21bとが、ブロックAの幅方向に沿って交互に並んで、嵌合部21を構成している。
【0015】
ブロックAの下端面12には、図3に示すように、上端面11の凸部21aと同一形状、同数の凸部22aが、同様の配置間隔で設けられている。そして、この下端面12においても、凸部22aと、凹部22bとが、ブロックAの幅方向に沿って交互に並んで、嵌合部22を構成している。
【0016】
図1及び2において、後方に図示される側面14には、前述の凸部21aと同一形状、同数の凸部23aが、それぞれの軸心を、ブロックAの上下方向の軸心と直交方向となるブロックAの幅方向に向けた状態で設けられている。これらの凸部23aは、ブロックAの高さ方向に沿って等間隔に配置されると共に、隣接する凸部23a、23aの間には、短手幅及び長手幅が、凸部23aと等しくされた凹部(図示を省略)が形成されている。そして、この側面14では、凸部23aと、凹部とが、ブロックAの高さ方向に沿って交互に並んで、嵌合部23を構成している。
【0017】
図1及び2において、右側方に図示される側面15には、前述の凸部21aと同一形状、同数の凸部24aが、それぞれの軸心を、ブロックAの上下方向の軸心と直交方向となるブロックAの奥行き方向に向けた状態で設けられている。これらの凸部24aも、ブロックAの高さ方向に沿って等間隔に配置されると共に、隣接する凸部24a、24aの間には、短手幅及び長手幅が、凸部24aと等しくされた凹部24bが形成されている。そして、この側面15では、凸部24aと、凹部24bとが、ブロックAの高さ方向に沿って交互に並んで、嵌合部24を構成している。
【0018】
なお、側面14の凸部23aの端部と、側面15の凸部24aの端部とは、相互に連続されて一体となり、ブロックAを半周回するL字状の突条を形成している。
【0019】
図1及び2において、前方に図示される側面16にも、前述の凸部21aと同一形状、同数の凸部25aが、それぞれの軸心を、ブロックAの上下方向の軸心と直交方向となるブロックAの幅方向に向けた状態で設けられている。また、これらの凸部25aも、ブロックAの高さ方向に沿って等間隔に配置されると共に、隣接する凸部25a、25aの間には、短手幅及び長手幅が、凸部25aと等しくされた凹部25bが形成されている。そして、この側面16では、凸部25aと、凹部25bとが、ブロックAの高さ方向に沿って交互に並んで、嵌合部25を構成している。
【0020】
図1及び2において、左側方に図示される側面17にも、前述の凸部21aと同一形状、同数の凸部26aが、それぞれの軸心を、ブロックAの上下方向の軸心と直交方向となるブロックAの幅方向に向けた状態で設けられている。また、これらの凸部26aも、ブロックAの高さ方向に沿って等間隔に配置されると共に、隣接する凸部26a、26aの間には、短手幅及び長手幅が、凸部26aと等しくされた凹部26bが形成されている。そして、この側面17では、凸部26aと、凹部26bとが、ブロックAの高さ方向に沿って交互に並んで、嵌合部26を構成している。
【0021】
なお、側面16の凸部25aの端部と、側面17の凸部26aの端部とは、相互に連続されて一体となり、ブロックAを半周回するL字状の突条を形成している。
【0022】
ところで、第1実施形態では、図3に示すように、「隣接する1組の両側面14、15」と、「隣接する他の組の両側面16、17」とは、凹凸の位置が、ブロックAの高さ方向に沿って、位置ずれを生じた状態となっている。すなわち、「両側面14、15の凸部23a・24a」と、「両側面16、17の凹部25b・26b」とが同一の高さに位置し、「両側面14、15の凹部23b・24b」と、「両側面16、17の凸部25a・26a」とが同一の高さに位置する。換言すると、表裏の関係にある側面(14及び16、15及び17)の嵌合部(23及び25、24及び26)は、相互に凹凸の反転した状態となっている。
【0023】
次に、図4〜6を用いて、第1実施形態のブロック玩具の使用例を説明する。
【0024】
例えば、図5に示すように、ブロックAの周面13に、ブロックAと同様なブロックB〜Eを連結する場合には、各ブロックA〜Eの周面13の特定部分に設けれた嵌合部同士を嵌合することが必要とされる。すなわち、ブロックAの側面15の嵌合部24と、ブロックBの側面17の嵌合部26とが嵌合され、ブロックAの側面14の嵌合部23と、ブロックCの側面16の嵌合部25とが嵌合される。また、ブロックAの側面17の嵌合部26と、ブロックDの側面15の嵌合部24とが嵌合され、ブロックAの側面26の嵌合部25とブロックEの側面14の嵌合部23とが嵌合される。
【0025】
このように、各ブロックA〜Eの周面13の特定部分の嵌合部同士を嵌合すると、図4及び図6に示すように、各ブロックA〜Eの上端面11及び下端面12は、同一平面上に揃えられて高さ位置が一致した状態となる。しかも、図6に示すように、各ブロックA〜Eの上端面11では、嵌合部21aを構成する凸部21aが、同じ間隔で同一方向に並んで、連続模様を形成するため、ブロック玩具の見栄えが良くなる。また、本実施形態では、各ブロックA〜Eの下端面12においても、嵌合部22を構成する凸部22aが、同一方向で同じ間隔で並んで、連続模様を形成するため、ブロック玩具の見栄えが良くなる。
【0026】
ここで、各ブロックA〜Eの周面13には、構成態様が異なる嵌合部が設けられている。すなわち、第1の態様に係る嵌合部23・24と、第2の態様に係る嵌合部25・26とを備えるが、同一態様の嵌合部同士(23及び23、24及び24、23及び24、25及び25、26及び26、25及び26)を嵌合すると、ブロックA〜Eの上端面11及び下端面12を、同一平面上に揃えることはできない。一方、第1の態様に係る嵌合部23・24と、第2の態様に係る嵌合部25・26とを相互に嵌合すると、ブロックA〜Eの上端面11及び下端面12を、同一平面上に揃えることができる。
【0027】
また、図5の仮想線に示すように、ブロックAの嵌合部25と、ブロックBの向きを平面視で90°変えたブロックFの嵌合部24とは、上端面11の凸部21aの長手方向の向きが交差して、上端面11の構成態様が異なるため、両者を嵌合すれば、ブロックA・C・D・E・Fの上端面11及び下端面12を、同一平面上に揃えることはできるが、かかる場合には、全ブロックA・C・D・E・Fの上端面11の嵌合部21を、同一方向に並べて、連続模様を形成することはできない。すなわち、第1実施の形態においては、第1の態様に係る嵌合部23・24のうちの一方と、第2の態様に係る嵌合部25・26の一方とを、嵌合したときにのみ、各ブロックA〜Eの上端面11で、嵌合部21を構成する凸部21aを、同一方向に同一間隔で並べて連続模様を形成することができる。従って、使用者は、各ブロックA〜Eの連結を適切に行うために、知恵を働かせたり、工夫をこらすことが必要である。
【0028】
また、本実施形態において、各ブロックA〜Eの上端面11の嵌合部21に、他のブロックA〜Eの下端面12の嵌合部22を嵌合させたり、各ブロックA〜Eの下端面12の嵌合部22に、他のブロックA〜Eの上端面11の嵌合部21を嵌合させれば、図6に示すように、ブロックA〜Eを、上下方向に積み上げることができる。
【0029】
第1実施形態のブロック玩具では、各ブロック(A〜E等)の全ての面(上端面11、下端面12、及び周面13)に嵌合部21〜26を備えるため、複数のブロック(A〜E等)を三次元的に連結することができる。従って、このブロック玩具によると、よりバリエーションに富んだ使用が可能となり、幼児等の使用者の興味を、強くそそることができる。
【0030】
また、第1実施形態のブロック玩具では、複数のブロック(A〜E等)を平面方向に連結する際に、各ブロック(A〜E等)の周面13の特定部分に設けられた嵌合部23〜26を、相互に嵌合させることが必要となる。従って、使用者は、複数のブロック(A〜E等)を平面方向に連結する際に、各ブロックの周面13から、その特定部分を見つけだし、この特定部分を相互に嵌合することが必要となる。すなわち、本ブロック玩具はパズル性を有するため、この平面方向への連結に際し、知恵を働かせたり、工夫をこらすことが必要である。このため、本ブロック玩具によると、使用者の創造力や空間認知能力を高めることができる。
【0031】
さらに、第1実施形態のブロック玩具によると、周面13を連結させたブロック(A〜E等)の上端面11の嵌合部21によって、連続模様が形成されるため、連結されるブロック(A〜E等)の美観が向上する。
【0032】
なお、ブロック(A〜E等)の上端面11の嵌合部21によって構成される連続模様は、第1実施形態に示す態様に限定されない。例えば、図7の第2実施形態に示すように、各ブロック(A等)の上端面11の幅方向及び奥行き方向に対して、傾斜する状態の嵌合部を設けて、各ブロック(A等)の連結体によって傾斜する連続模様を構成してもよい。また、この連続模様は、第1及び2実施形態に示すような直線状の模様に限定されない。例えば、円形模様、木目模様等の種々の模様とすることもできる。
【0033】
但し、第1実施形態のブロック玩具のブロックAのように、上下端面11・12や周面13に設けた嵌合部の模様を、同一幅寸法の凸部21a・22a・23a・24a・25a・26aと、それらの幅寸法と同一幅寸法の凹部21b・22b・23b・24b・25b・26bとを繰り返すような模様だけで構成して、面11・12・14・15・16・17自体を目視した際、錯覚を生じさせて、他の面と間違え易い模様とすれば、上下端面11・12の模様合わせを行なうようにブロックを平面方向に連結する際、周面13相互の嵌合時、周面13の特定部分を探す必要が生じ、知恵を働かせたり、工夫をこらすことが必要となって、空間認知能力を一層高めることに寄与できる。
【0034】
また、ブロックの外形も、第1実施形態等の立方体形状に限定されず、直方体形状でもよい。さらに、例えば、図8の第3実施の形態に示す三角柱形状のブロックG・Hの他に、円形・台形・菱形等や円環状の環状等の種々の横断面を備えた上下方向に軸心を有した柱状体としてもよい。
【0035】
さらに、ブロック玩具の構成単位となるブロックは、全て、同一形状とされる必要はない。例えば、図9に示す第4実施の形態に係るブロック玩具のように、異形状のブロックJ・Kを備えてもよい。
【0036】
ここで、ブロックJは、略円柱形状とされており、円形の上端面51の直径方向に沿った両側に、横断面略扇状の凸部61a・61aを設け、両凸部61a・61aの間に、両端を円弧状に丸めた略角柱状の2つの凸部61b・61bを設けている。また、隣接する2つの凸部の間(61a及び61bの間等)には、凹部61cが設けられている。そして、この上端面51では、凸部61a・61bと、凹部61cとが奥行き方向に沿って等間隔で交互に並んで、嵌合部61を構成している。また、下端面(図示を省略)にも、同様な嵌合部が設けられている。また、周面53は、周方向に沿って2つの面(面部分)54、55に分けられている。
【0037】
一方の面部分54には、ブロックJの上下方向の軸心と直交するように半円弧状に突出する凸部63aが、ブロックJの上下方向に沿って等間隔に複数設けられている。また、上下に隣接する凸部63a・63aの間には、短手幅及び長手幅が、凸部63aと等しくされた凹部63bが形成されている。そして、この面部分54では、凸部63aと、凹部63bとが、ブロックJの高さ方向(上下方向)に沿って交互に並んで、嵌合部63を構成している。
【0038】
また、他方の面部分55にも、凸部63aと同一形状、同数の凸部65aが、同様の配置間隔で設けられていると共に、凹部63bと同様な凹部65bが設けられている。但し、第4実施形態では、両面部分54・55の凹凸の位置が、ブロックJの高さ方向に沿って、位置ずれを生じた状態となっている。すなわち、「一方の面部分54の凸部63a」と、「他方の面部分55の凹部65b」とが同一の高さに位置し、「一方の面部分54の凹部63b」と、「他方の面部分55の凸部65a」とが同一の高さに位置している。
【0039】
ブロックKは、前方の側面に断面略半円状の切り欠きを備えた略立方体形状とされ、上端面71と、下端面(図示を省略)と、周面73とに、嵌合部(81・・82等)を備えている。尚、第4実施形態において、周面73は、3つの平面状の側面(1つの側面74のみを図示)と、1つの凹面状の側面76とで構成されている。
【0040】
ブロックKの上端面71には、略角柱状の2つの凸部81a・81aと、凸部81aから凸部61aを切り欠いた状態に近似した凸部81bと、凸部81aから凸部61bを切り欠いた状態に近似した凸部81cとが設けられている。また、隣接する凸部の間(81a及び81aの間等)は、凹部81dとされている。そして、上端面71では、凸部81a・81b・81cと、凹部81dとが交互に奥行き方向に沿って等間隔で並んで、嵌合部81を構成している。なお、ブロックKの下端面においても、嵌合部81と同様な嵌合部(図示を省略)を備えている。
【0041】
3つの平面状の側面(74等)には、ブロックJの上下方向の軸心と直交する水平方向に軸線を向けた複数の凸部(82a等)が設けられている。この凸部(82a等)は、ブロックKの高さ方向に沿って等間隔に設けられ、隣接する凸部の間(82の間等)は、凹部82bとされている。そして、この凸部(82a等)と、凹部82bとによって、嵌合部82を構成している。
【0042】
凹面状の側面76には、半円弧状の凸部83aが、ブロックKの高さ方向に沿って、等間隔に複数設けられている。また、隣接する凸部83aの間は、凹部83bとされている。そして、凸部83aと、凹部83bとが、ブロックKの高さ方向に沿って交互に並んで、嵌合部83を構成している。
【0043】
そして、嵌合部83の凹凸と、嵌合部65の凹凸は、相互の嵌合状態が、ブロックJ・Kの高さ方向に沿って位置ずれを生じているのに対し、嵌合部83の凹凸と、嵌合部63の凹凸とは、相互の嵌合状態が、ブロックJ・Kの高さ方向に沿って位置合わせされている。
【0044】
この第4実施形態において、両ブロックJ・Kの周面同士53・73を適切に連結するためには、周面53の特定部分(すなわち、面部分54)の嵌合部63と、周面73の特定部分(すなわち、凹面状の側面76)とを嵌合させることが必要となる。これにより、ブロックJ・Kの上端面51、71同士、及び下端面同士(図示を省略)が、同一平面上に揃うように高さ位置を一致させると共に、上端面51、71及び下端面に形成された嵌合部61・81が、連続模様を形成し、ブロック玩具の美観が向上する。
【0045】
なお、ブロック玩具のブロックの形状として、立方体を含めた直方体形状とする場合には、嵌合部を設けた上・下端面や周面の側面のうち、少なくとも1つの面を、その面に対応する立方体・直方体の面より、若干(±2〜5°程度以内)傾斜させた形状のブロック(変形ブロック)を混在させて、ブロックA〜E等の立方体・直方体の一般ブロックと共に使用してもよい。この場合には、変形ブロックの傾斜した面の嵌合部に、一般ブロックや変形ブロックを嵌合させて、ブロック玩具を組み立てていくと、変形ブロックの傾斜した面によって、ずれつつ予測できない形状にブロック玩具を組み立てることができる。そのため、子供等の興味を一層そそることができたり、あるいは、子供等に疑問を生じさせることができて、一層の空間認知能力の向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のブロック玩具を構成するブロックを示す分解斜視図である。
【図2】同実施形態のブロックの平面図である。
【図3】同実施形態のブロックの1つの稜線の前方から観察した正面図である。
【図4】同実施形態のブロックの連結状態を示す側面図である。
【図5】同実施形態のブロックの連結方法を示す平面図である。
【図6】同実施形態のブロックの連結状態を示す斜視図である。
【図7】第2実施形態のブロック玩具の平面図である。
【図8】第3実施形態のブロック玩具の分解斜視図である。
【図9】第4実施形態のブロック玩具の分解斜視図である。
【符号の説明】
A〜E・F、G・H・J・K…ブロック、
11・51・71…上端面、
12…下端面、
13・53・73…周面、
21〜26・61・63・65・81・82・83…嵌合部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブロックの三次元的な連結を可能とし、バリエーションに富んだ使用を可能としたブロック玩具に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来のブロック玩具では、ブロックの一次元的若しくは二次元的な連結が可能とされていた。即ち、(1)ブロックの上端面及び下端面に嵌合部を形成し、複数のブロックを上下方向に連結可能としたブロック玩具や、(2)ブロックを平面矩形状等に形成し、このブロックの4つ側面に嵌合部を設け、複数のブロックを平面方向(二次元的)に連結可能としたブロック玩具(実開平4ー30595号公報)等が用いられている。
【0003】
このように、従来のブロック玩具では、ブロックの連結態様が、一次元的若しくは二次元的に限定されるため、幼児等の使用者にとっては面白みに欠け、飽きの生じ易いものとなっていた。
【0004】
本発明は、上述の観点に鑑みてなされたものであり、ブロックの三次元的な連結を可能とし、よりバリエーションに富んだ使用を可能としたブロック玩具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るブロック玩具は、嵌合部を備える複数のブロックを用いて構成されると共に、隣接配置されるブロック相互の連結が、前記嵌合部を相互に嵌合して行われる構成として、
前記ブロックが、上端面と、下端面と、上下端面間の外表面となる周面とに、前記嵌合部を備えて、
一のブロックの周面と他のブロックの周面とを連結する際に、該一のブロックの周面の特定部分に設けられた嵌合部と、該他のブロックの周面の特定部分に設けられた嵌合部と、を相互に嵌合させて、両ブロックの上下端面の各々の高さ位置が一致するとともに、前記一のブロックの上端面の嵌合部と、前記他のブロックの上端面の嵌合部と、によって、凸部を同一方向に同一間隔で並べるような連続模様を形成可能としたブロック玩具であって、
前記ブロックが、略立方体形状であって、
前記略立方体形状の上端面の前記嵌合部が、それぞれの軸心を、前記ブロックの上下方向の軸心と直交方向となる前記ブロックの奥行き方向に向けた状態で、略角柱状の複数の凸部を、前記ブロックの幅方向に沿って等間隔に配置させると共に、隣接する凸部の間に、短手幅及び長手幅を、前記凸部と等しくした凹部を設けて、構成され、
前記略立方体形状の下端面の前記嵌合部が、上端面の前記凸部と同一形状・同数の凸部を、上端面の前記凸部と同様の配置間隔で設けて、該凸部と凸部間の凹部とを前記ブロックの幅方向に沿って交互に並べて、構成され、
前記略立方体形状の周面における隣接する一組の両側面の前記嵌合部が、それぞれの軸心を、前記ブロックの上下方向の軸心と直交方向となる前記ブロックの幅方向若しくは奥行き方向に向けた状態で、上端面の前記凸部と同一形状・同数の凸部を、前記ブロックの高さ方向に沿って等間隔に配置させるとともに、隣接する凸部間に、短手幅及び長手幅を、前記凸部と等しくした凹部を設けて、構成されるとともに、両側面の凸部が、相互の端部を連続させるように一体として、前記ブロックを半周回するL字状の突条として、構成され、
前記略立方体形状の周面における隣接する他の組の両側面の前記嵌合部が、それぞれの軸心を、前記ブロックの上下方向の軸心と直交方向となる前記ブロックの幅方向若しくは奥行き方向に向けた状態で、上端面の前記凸部と同一形状・同数の凸部を、前記ブロックの高さ方向に沿って等間隔に配置させるとともに、隣接する凸部間に、短手幅及び長手幅を、前記凸部と等しくした凹部を設けて、構成されるとともに、両側面の凸部が、相互の端部を連続させるように一体として、前記ブロックを半周回するL字状の突条として、構成され、
さらに、前記略立方体形状における隣接する1組の両側面の凸部と隣接する他の組の両側面の凹部とが同一の高さに位置し、前記略立方体形状における隣接する1組の両側面の凹部と隣接する他の組の両側面の凸部とが同一の高さに位置して、前記略立方体形状における隣接する1組の両側面と隣接する他の組の両側面との凹凸の位置が、前記ブロックの高さ方向に沿って、位置ずれを生じさせて、構成されていることを特徴とする。
【0008】
【発明の効果】
本発明に係るブロック玩具では、各ブロックの全ての面(上端面、下端面、及び周面)に嵌合部を備えるため、複数のブロックを三次元的に連結することができる。従って、本発明に係るブロック玩具によると、よりバリエーションに富んだ使用が可能となり、幼児等の使用者の興味を、強くそそることができる。
【0009】
さらに、高さを一致させるように複数のブロックを平面方向に連結する際に、各ブロックの周面の特定部分に設けられた嵌合部を、相互に嵌合させることが必要となる。従って、使用者は、複数のブロックを平面方向に連結する際に、各ブロックの周面から、その特定部分を見つけだし、この特定部分を相互に嵌合することが必要となる。すなわち、本ブロック玩具はパズル性を有するため、複数のブロックの平面方向への連結に際し、知恵を働かせたり、工夫をこらすことが必要である。このため、本ブロック玩具によると、使用者の創造力や空間認知能力を高めることができる。
【0010】
そしてさらに、周面を相互に連結させた複数のブロックの上端面の嵌合部によって、凸部を同一方向に同一間隔で並べるような連続模様が形成されるため、連結されるブロックの美観が向上する。
特に、本発明のブロックでは、上下端面や周面に設けた嵌合部の模様が、同一幅寸法の凸部と、その幅寸法と同一幅寸法の凹部とを繰り返すような模様だけで構成して、各面自体を目視した際、錯覚を生じさせて、他の面と間違え易い模様としており、上下端面の模様合わせを行なうようにブロックを平面方向に連結する際における周面相互の嵌合時、周面の特定部分を探す必要が生じ、知恵を働かせたり、工夫をこらすことが必要となって、空間認知能力を一層高めることに寄与できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
第1実施形態のブロック玩具は、図1〜3に示すように、上下方向に軸心を有した柱状体のブロックAを構成単位としている。実施形態の場合には、ブロックAは、略立方体形状としている。
【0013】
このブロックAは、合成樹脂やゴム等を用いて作製した一体成形品であり、全ての面、すなわち、上端面11と、下端面12と、上下端面11・12間の外表面となる周面13とに、嵌合部21〜26を備えている。尚、第1実施形態において、周面13は、4つの側面14〜17により構成されている。
【0014】
ブロックAの上端面11には、略角柱状の複数の凸部21aが、それぞれの軸心を、ブロックAの上下方向の軸心と直交方向となるブロックAの奥行き方向に向けた状態で設けられている。また、これらの凸部21aは、ブロックAの幅方向に沿って等間隔に配置されると共に、隣接する凸部21a、21aの間には、短手幅及び長手幅が、凸部21aと等しくされた凹部21bが形成されている。そして、この上端面11では、凸部21aと、凹部21bとが、ブロックAの幅方向に沿って交互に並んで、嵌合部21を構成している。
【0015】
ブロックAの下端面12には、図3に示すように、上端面11の凸部21aと同一形状、同数の凸部22aが、同様の配置間隔で設けられている。そして、この下端面12においても、凸部22aと、凹部22bとが、ブロックAの幅方向に沿って交互に並んで、嵌合部22を構成している。
【0016】
図1及び2において、後方に図示される側面14には、前述の凸部21aと同一形状、同数の凸部23aが、それぞれの軸心を、ブロックAの上下方向の軸心と直交方向となるブロックAの幅方向に向けた状態で設けられている。これらの凸部23aは、ブロックAの高さ方向に沿って等間隔に配置されると共に、隣接する凸部23a、23aの間には、短手幅及び長手幅が、凸部23aと等しくされた凹部(図示を省略)が形成されている。そして、この側面14では、凸部23aと、凹部とが、ブロックAの高さ方向に沿って交互に並んで、嵌合部23を構成している。
【0017】
図1及び2において、右側方に図示される側面15には、前述の凸部21aと同一形状、同数の凸部24aが、それぞれの軸心を、ブロックAの上下方向の軸心と直交方向となるブロックAの奥行き方向に向けた状態で設けられている。これらの凸部24aも、ブロックAの高さ方向に沿って等間隔に配置されると共に、隣接する凸部24a、24aの間には、短手幅及び長手幅が、凸部24aと等しくされた凹部24bが形成されている。そして、この側面15では、凸部24aと、凹部24bとが、ブロックAの高さ方向に沿って交互に並んで、嵌合部24を構成している。
【0018】
なお、側面14の凸部23aの端部と、側面15の凸部24aの端部とは、相互に連続されて一体となり、ブロックAを半周回するL字状の突条を形成している。
【0019】
図1及び2において、前方に図示される側面16にも、前述の凸部21aと同一形状、同数の凸部25aが、それぞれの軸心を、ブロックAの上下方向の軸心と直交方向となるブロックAの幅方向に向けた状態で設けられている。また、これらの凸部25aも、ブロックAの高さ方向に沿って等間隔に配置されると共に、隣接する凸部25a、25aの間には、短手幅及び長手幅が、凸部25aと等しくされた凹部25bが形成されている。そして、この側面16では、凸部25aと、凹部25bとが、ブロックAの高さ方向に沿って交互に並んで、嵌合部25を構成している。
【0020】
図1及び2において、左側方に図示される側面17にも、前述の凸部21aと同一形状、同数の凸部26aが、それぞれの軸心を、ブロックAの上下方向の軸心と直交方向となるブロックAの幅方向に向けた状態で設けられている。また、これらの凸部26aも、ブロックAの高さ方向に沿って等間隔に配置されると共に、隣接する凸部26a、26aの間には、短手幅及び長手幅が、凸部26aと等しくされた凹部26bが形成されている。そして、この側面17では、凸部26aと、凹部26bとが、ブロックAの高さ方向に沿って交互に並んで、嵌合部26を構成している。
【0021】
なお、側面16の凸部25aの端部と、側面17の凸部26aの端部とは、相互に連続されて一体となり、ブロックAを半周回するL字状の突条を形成している。
【0022】
ところで、第1実施形態では、図3に示すように、「隣接する1組の両側面14、15」と、「隣接する他の組の両側面16、17」とは、凹凸の位置が、ブロックAの高さ方向に沿って、位置ずれを生じた状態となっている。すなわち、「両側面14、15の凸部23a・24a」と、「両側面16、17の凹部25b・26b」とが同一の高さに位置し、「両側面14、15の凹部23b・24b」と、「両側面16、17の凸部25a・26a」とが同一の高さに位置する。換言すると、表裏の関係にある側面(14及び16、15及び17)の嵌合部(23及び25、24及び26)は、相互に凹凸の反転した状態となっている。
【0023】
次に、図4〜6を用いて、第1実施形態のブロック玩具の使用例を説明する。
【0024】
例えば、図5に示すように、ブロックAの周面13に、ブロックAと同様なブロックB〜Eを連結する場合には、各ブロックA〜Eの周面13の特定部分に設けれた嵌合部同士を嵌合することが必要とされる。すなわち、ブロックAの側面15の嵌合部24と、ブロックBの側面17の嵌合部26とが嵌合され、ブロックAの側面14の嵌合部23と、ブロックCの側面16の嵌合部25とが嵌合される。また、ブロックAの側面17の嵌合部26と、ブロックDの側面15の嵌合部24とが嵌合され、ブロックAの側面26の嵌合部25とブロックEの側面14の嵌合部23とが嵌合される。
【0025】
このように、各ブロックA〜Eの周面13の特定部分の嵌合部同士を嵌合すると、図4及び図6に示すように、各ブロックA〜Eの上端面11及び下端面12は、同一平面上に揃えられて高さ位置が一致した状態となる。しかも、図6に示すように、各ブロックA〜Eの上端面11では、嵌合部21aを構成する凸部21aが、同じ間隔で同一方向に並んで、連続模様を形成するため、ブロック玩具の見栄えが良くなる。また、本実施形態では、各ブロックA〜Eの下端面12においても、嵌合部22を構成する凸部22aが、同一方向で同じ間隔で並んで、連続模様を形成するため、ブロック玩具の見栄えが良くなる。
【0026】
ここで、各ブロックA〜Eの周面13には、構成態様が異なる嵌合部が設けられている。すなわち、第1の態様に係る嵌合部23・24と、第2の態様に係る嵌合部25・26とを備えるが、同一態様の嵌合部同士(23及び23、24及び24、23及び24、25及び25、26及び26、25及び26)を嵌合すると、ブロックA〜Eの上端面11及び下端面12を、同一平面上に揃えることはできない。一方、第1の態様に係る嵌合部23・24と、第2の態様に係る嵌合部25・26とを相互に嵌合すると、ブロックA〜Eの上端面11及び下端面12を、同一平面上に揃えることができる。
【0027】
また、図5の仮想線に示すように、ブロックAの嵌合部25と、ブロックBの向きを平面視で90°変えたブロックFの嵌合部24とは、上端面11の凸部21aの長手方向の向きが交差して、上端面11の構成態様が異なるため、両者を嵌合すれば、ブロックA・C・D・E・Fの上端面11及び下端面12を、同一平面上に揃えることはできるが、かかる場合には、全ブロックA・C・D・E・Fの上端面11の嵌合部21を、同一方向に並べて、連続模様を形成することはできない。すなわち、第1実施の形態においては、第1の態様に係る嵌合部23・24のうちの一方と、第2の態様に係る嵌合部25・26の一方とを、嵌合したときにのみ、各ブロックA〜Eの上端面11で、嵌合部21を構成する凸部21aを、同一方向に同一間隔で並べて連続模様を形成することができる。従って、使用者は、各ブロックA〜Eの連結を適切に行うために、知恵を働かせたり、工夫をこらすことが必要である。
【0028】
また、本実施形態において、各ブロックA〜Eの上端面11の嵌合部21に、他のブロックA〜Eの下端面12の嵌合部22を嵌合させたり、各ブロックA〜Eの下端面12の嵌合部22に、他のブロックA〜Eの上端面11の嵌合部21を嵌合させれば、図6に示すように、ブロックA〜Eを、上下方向に積み上げることができる。
【0029】
第1実施形態のブロック玩具では、各ブロック(A〜E等)の全ての面(上端面11、下端面12、及び周面13)に嵌合部21〜26を備えるため、複数のブロック(A〜E等)を三次元的に連結することができる。従って、このブロック玩具によると、よりバリエーションに富んだ使用が可能となり、幼児等の使用者の興味を、強くそそることができる。
【0030】
また、第1実施形態のブロック玩具では、複数のブロック(A〜E等)を平面方向に連結する際に、各ブロック(A〜E等)の周面13の特定部分に設けられた嵌合部23〜26を、相互に嵌合させることが必要となる。従って、使用者は、複数のブロック(A〜E等)を平面方向に連結する際に、各ブロックの周面13から、その特定部分を見つけだし、この特定部分を相互に嵌合することが必要となる。すなわち、本ブロック玩具はパズル性を有するため、この平面方向への連結に際し、知恵を働かせたり、工夫をこらすことが必要である。このため、本ブロック玩具によると、使用者の創造力や空間認知能力を高めることができる。
【0031】
さらに、第1実施形態のブロック玩具によると、周面13を連結させたブロック(A〜E等)の上端面11の嵌合部21によって、連続模様が形成されるため、連結されるブロック(A〜E等)の美観が向上する。
【0032】
なお、ブロック(A〜E等)の上端面11の嵌合部21によって構成される連続模様は、第1実施形態に示す態様に限定されない。例えば、図7の第2実施形態に示すように、各ブロック(A等)の上端面11の幅方向及び奥行き方向に対して、傾斜する状態の嵌合部を設けて、各ブロック(A等)の連結体によって傾斜する連続模様を構成してもよい。また、この連続模様は、第1及び2実施形態に示すような直線状の模様に限定されない。例えば、円形模様、木目模様等の種々の模様とすることもできる。
【0033】
但し、第1実施形態のブロック玩具のブロックAのように、上下端面11・12や周面13に設けた嵌合部の模様を、同一幅寸法の凸部21a・22a・23a・24a・25a・26aと、それらの幅寸法と同一幅寸法の凹部21b・22b・23b・24b・25b・26bとを繰り返すような模様だけで構成して、面11・12・14・15・16・17自体を目視した際、錯覚を生じさせて、他の面と間違え易い模様とすれば、上下端面11・12の模様合わせを行なうようにブロックを平面方向に連結する際、周面13相互の嵌合時、周面13の特定部分を探す必要が生じ、知恵を働かせたり、工夫をこらすことが必要となって、空間認知能力を一層高めることに寄与できる。
【0034】
また、ブロックの外形も、第1実施形態等の立方体形状に限定されず、直方体形状でもよい。さらに、例えば、図8の第3実施の形態に示す三角柱形状のブロックG・Hの他に、円形・台形・菱形等や円環状の環状等の種々の横断面を備えた上下方向に軸心を有した柱状体としてもよい。
【0035】
さらに、ブロック玩具の構成単位となるブロックは、全て、同一形状とされる必要はない。例えば、図9に示す第4実施の形態に係るブロック玩具のように、異形状のブロックJ・Kを備えてもよい。
【0036】
ここで、ブロックJは、略円柱形状とされており、円形の上端面51の直径方向に沿った両側に、横断面略扇状の凸部61a・61aを設け、両凸部61a・61aの間に、両端を円弧状に丸めた略角柱状の2つの凸部61b・61bを設けている。また、隣接する2つの凸部の間(61a及び61bの間等)には、凹部61cが設けられている。そして、この上端面51では、凸部61a・61bと、凹部61cとが奥行き方向に沿って等間隔で交互に並んで、嵌合部61を構成している。また、下端面(図示を省略)にも、同様な嵌合部が設けられている。また、周面53は、周方向に沿って2つの面(面部分)54、55に分けられている。
【0037】
一方の面部分54には、ブロックJの上下方向の軸心と直交するように半円弧状に突出する凸部63aが、ブロックJの上下方向に沿って等間隔に複数設けられている。また、上下に隣接する凸部63a・63aの間には、短手幅及び長手幅が、凸部63aと等しくされた凹部63bが形成されている。そして、この面部分54では、凸部63aと、凹部63bとが、ブロックJの高さ方向(上下方向)に沿って交互に並んで、嵌合部63を構成している。
【0038】
また、他方の面部分55にも、凸部63aと同一形状、同数の凸部65aが、同様の配置間隔で設けられていると共に、凹部63bと同様な凹部65bが設けられている。但し、第4実施形態では、両面部分54・55の凹凸の位置が、ブロックJの高さ方向に沿って、位置ずれを生じた状態となっている。すなわち、「一方の面部分54の凸部63a」と、「他方の面部分55の凹部65b」とが同一の高さに位置し、「一方の面部分54の凹部63b」と、「他方の面部分55の凸部65a」とが同一の高さに位置している。
【0039】
ブロックKは、前方の側面に断面略半円状の切り欠きを備えた略立方体形状とされ、上端面71と、下端面(図示を省略)と、周面73とに、嵌合部(81・・82等)を備えている。尚、第4実施形態において、周面73は、3つの平面状の側面(1つの側面74のみを図示)と、1つの凹面状の側面76とで構成されている。
【0040】
ブロックKの上端面71には、略角柱状の2つの凸部81a・81aと、凸部81aから凸部61aを切り欠いた状態に近似した凸部81bと、凸部81aから凸部61bを切り欠いた状態に近似した凸部81cとが設けられている。また、隣接する凸部の間(81a及び81aの間等)は、凹部81dとされている。そして、上端面71では、凸部81a・81b・81cと、凹部81dとが交互に奥行き方向に沿って等間隔で並んで、嵌合部81を構成している。なお、ブロックKの下端面においても、嵌合部81と同様な嵌合部(図示を省略)を備えている。
【0041】
3つの平面状の側面(74等)には、ブロックJの上下方向の軸心と直交する水平方向に軸線を向けた複数の凸部(82a等)が設けられている。この凸部(82a等)は、ブロックKの高さ方向に沿って等間隔に設けられ、隣接する凸部の間(82の間等)は、凹部82bとされている。そして、この凸部(82a等)と、凹部82bとによって、嵌合部82を構成している。
【0042】
凹面状の側面76には、半円弧状の凸部83aが、ブロックKの高さ方向に沿って、等間隔に複数設けられている。また、隣接する凸部83aの間は、凹部83bとされている。そして、凸部83aと、凹部83bとが、ブロックKの高さ方向に沿って交互に並んで、嵌合部83を構成している。
【0043】
そして、嵌合部83の凹凸と、嵌合部65の凹凸は、相互の嵌合状態が、ブロックJ・Kの高さ方向に沿って位置ずれを生じているのに対し、嵌合部83の凹凸と、嵌合部63の凹凸とは、相互の嵌合状態が、ブロックJ・Kの高さ方向に沿って位置合わせされている。
【0044】
この第4実施形態において、両ブロックJ・Kの周面同士53・73を適切に連結するためには、周面53の特定部分(すなわち、面部分54)の嵌合部63と、周面73の特定部分(すなわち、凹面状の側面76)とを嵌合させることが必要となる。これにより、ブロックJ・Kの上端面51、71同士、及び下端面同士(図示を省略)が、同一平面上に揃うように高さ位置を一致させると共に、上端面51、71及び下端面に形成された嵌合部61・81が、連続模様を形成し、ブロック玩具の美観が向上する。
【0045】
なお、ブロック玩具のブロックの形状として、立方体を含めた直方体形状とする場合には、嵌合部を設けた上・下端面や周面の側面のうち、少なくとも1つの面を、その面に対応する立方体・直方体の面より、若干(±2〜5°程度以内)傾斜させた形状のブロック(変形ブロック)を混在させて、ブロックA〜E等の立方体・直方体の一般ブロックと共に使用してもよい。この場合には、変形ブロックの傾斜した面の嵌合部に、一般ブロックや変形ブロックを嵌合させて、ブロック玩具を組み立てていくと、変形ブロックの傾斜した面によって、ずれつつ予測できない形状にブロック玩具を組み立てることができる。そのため、子供等の興味を一層そそることができたり、あるいは、子供等に疑問を生じさせることができて、一層の空間認知能力の向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のブロック玩具を構成するブロックを示す分解斜視図である。
【図2】同実施形態のブロックの平面図である。
【図3】同実施形態のブロックの1つの稜線の前方から観察した正面図である。
【図4】同実施形態のブロックの連結状態を示す側面図である。
【図5】同実施形態のブロックの連結方法を示す平面図である。
【図6】同実施形態のブロックの連結状態を示す斜視図である。
【図7】第2実施形態のブロック玩具の平面図である。
【図8】第3実施形態のブロック玩具の分解斜視図である。
【図9】第4実施形態のブロック玩具の分解斜視図である。
【符号の説明】
A〜E・F、G・H・J・K…ブロック、
11・51・71…上端面、
12…下端面、
13・53・73…周面、
21〜26・61・63・65・81・82・83…嵌合部。
Claims (1)
- 嵌合部を備える複数のブロックを用いて構成されると共に、隣接配置されるブロック相互の連結が、前記嵌合部を相互に嵌合して行われる構成として、
前記ブロックが、上端面と、下端面と、上下端面間の外表面となる周面とに、前記嵌合部を備えて、
一のブロックの周面と他のブロックの周面とを連結する際に、該一のブロックの周面の特定部分に設けられた嵌合部と、該他のブロックの周面の特定部分に設けられた嵌合部と、を相互に嵌合させて、両ブロックの上下端面の各々の高さ位置が一致するとともに、前記一のブロックの上端面の嵌合部と、前記他のブロックの上端面の嵌合部と、によって、凸部を同一方向に同一間隔で並べるような連続模様を形成可能としたブロック玩具であって、
前記ブロックが、略立方体形状であって、
前記略立方体形状の上端面の前記嵌合部が、それぞれの軸心を、前記ブロックの上下方向の軸心と直交方向となる前記ブロックの奥行き方向に向けた状態で、略角柱状の複数の凸部を、前記ブロックの幅方向に沿って等間隔に配置させると共に、隣接する凸部の間に、短手幅及び長手幅を、前記凸部と等しくした凹部を設けて、構成され、
前記略立方体形状の下端面の前記嵌合部が、上端面の前記凸部と同一形状・同数の凸部を、上端面の前記凸部と同様の配置間隔で設けて、該凸部と凸部間の凹部とを前記ブロックの幅方向に沿って交互に並べて、構成され、
前記略立方体形状の周面における隣接する一組の両側面の前記嵌合部が、それぞれの軸心を、前記ブロックの上下方向の軸心と直交方向となる前記ブロックの幅方向若しくは奥行き方向に向けた状態で、上端面の前記凸部と同一形状・同数の凸部を、前記ブロックの高さ方向に沿って等間隔に配置させるとともに、隣接する凸部間に、短手幅及び長手幅を、前記凸部と等しくした凹部を設けて、構成されるとともに、両側面の凸部が、相互の端部を連続させるように一体として、前記ブロックを半周回するL字状の突条として、構成され、
前記略立方体形状の周面における隣接する他の組の両側面の前記嵌合部が、それぞれの軸心を、前記ブロックの上下方向の軸心と直交方向となる前記ブロックの幅方向若しくは奥行き方向に向けた状態で、上端面の前記凸部と同一形状・同数の凸部を、前記ブロックの高さ方向に沿って等間隔に配置させるとともに、隣接する凸部間に、短手幅及び長手幅を、前記凸部と等しくした凹部を設けて、構成されるとともに、両側面の凸部が、相互の端部を連続させるように一体として、前記ブロックを半周回するL字状の突条として、構成され、
さらに、前記略立方体形状における隣接する1組の両側面の凸部と隣接する他の組の両側面の凹部とが同一の高さに位置し、前記略立方体形状における隣接する1組の両側面の凹部と隣接する他の組の両側面の凸部とが同一の高さに位置して、前記略立方体形状における隣接する1組の両側面と隣接する他の組の両側面との凹凸の位置が、前記ブロックの高さ方向に沿って、位置ずれを生じさせて、構成されていることを特徴とするブロック玩具。
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