JP3565408B2 - スクリーン印刷装置およびスペーサー配置方法および液晶表示装置の作製方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置のギャップ制御に利用されるスペーサーを基板上に配置するためのスクリーン印刷装置およびスペーサー配置方法および液晶表示装置の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、液晶分子が電圧を印加されることにより旋光性の消失,複屈折,吸収,干渉,反射等を起こし、光学的特性が変化することを利用した表示装置である。液晶表示装置は、各々電極が形成された2枚の基板上に5〜10μm程度の球状ないし棒状のスペーサーを配置し、上下電極間のギャップを一定に保つように制御されている。ここで、スペーサーの配置方法としては、一般的に、スペーサーを湿式ないし乾式状態で散布ノズルにより基板上に噴霧し、分散させる方法(散布方式)が取られている。
【0003】
ところで、ギャップは液晶表示装置の応答速度やコントラスト,視角等に影響を与えるため、液晶表示装置の面内で均一な表示を実現するためには、ギャップの均一性が要求されるが、上述の散布方式では基板の任意の位置にスペーサーを置くことができない。そのため電極上にスペーサーが置かれた場合と電極間にスペーサーが置かれた場合ではギャップが異なり、均一性を低下させ、表示性能の面内バラツキを増加させる原因となっていた。また、散布方式ではスペーサーが凝集し易いため、均一分散が完全には実現できず、ギャップ制御に関して本質的な問題をもっていた。
【0004】
そこで、基板の任意の位置にスペーサーを配置することにより、ギャップの均一性を向上させることが検討されている。例えば散布方式に変わり、スクリーン印刷を用いる方法が試みられている。スクリーン印刷を用いる方法では、溶媒中に分散されたスペーサーをスクリーン版上に置き、スクリーン版をスキージで擦ることによって、基板上にスペーサーを配置するようになっている。ここで、スクリーン版については特開平8−258444号に提案がなされ、また、スペーサーを分散させる溶媒に関しては特開平5−173147号,特開平9−304779号に提案がなされている。
【0005】
図11は特開平8−258444号に示されているスクリーン版を用いたスペーサー配置方法を説明するための図である。図11(a)において、スクリーン版200には、印刷版表面から印刷版裏面に向かってテーパー形状202の開口201が設けられている。ガラス基板205上にスペーサーを配置する場合には、開口201がテーパー形状をしているため、溶媒中に分散したスペーサー207がスキージ210によりスクリーン版200の裏面側の開口端204に集められ、スペーサー207は凝集状態となる。その状態のまま、開口端204から最初のスペーサー208が押し出される。従って、開口201に対応した場所に、最初に押し出されたスペーサー208が置かれる。一方、最初に押し出されたスペーサー208につながっていたスペーサーは開口端204とガラス基板205との間隔Lがスペーサー207の大きさ以下に設定されているため、開口端204とガラス基板205の間に入ることができない。その結果、最初に押しだされたスペーサー208のみが開口201から押し出された形となり、ガラス基板205上に配置されるスペーサー208は、図11(b)に示すように凝集しないでガラス基板205上に配置される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のスペーサー配置方法では、液晶表示装置の基板として、柔軟性のあるプラスチック基板が用いられる場合、図12に示すような欠点が生じてしまう。なお、図12(a)において、スクリーン版300には、図11と同様のもの,すなわち、印刷版表面から印刷版裏面に向かってテーパー形状302の開口301が設けられたものが用いられている。図12(a)を参照すると、スクリーン版300の開口301がテーパー形状をしているため、溶媒中に分散したスペーサー307がスキージ310によりスクリーン版裏面側の開口端304に集められ、スペーサーは凝集状態となる。その状態のまま、開口端304から最初のスペーサー308が押し出される。スキージ310はさらに印刷方向へ移動し続けるため、スキージ310は開口端304に凝集したスペーサー307を開口301のテーパー形状302に沿って移動させ、開口端304から押し出された最初のスペーサー308をプラスチック基板305へ押し込もうとする応力(図中の応力F)が発生する。基板が図11に示したようなガラス基板の場合は剛性があるため、応力Fによる表面の変形は起きないが、プラスチック基板305の場合は柔軟性があるため、スキージ310によって発生した応力Fによって(つまり押し出されたスペーサー308によって)プラスチック基板305表面に大きな凹み306が作られる。凹み306は、開口端304とプラスチック基板305の間隔Lをガラス基板の場合よりも大きくする方向に作用し、開口端304とプラスチック基板305の間に大きな空隙を生じさせる。その空隙がスペーサー2個以上の体積になると、開口端304から最初のスペーサー308につながった状態で次のスペーサーも押し出されてしまう。その結果、プラスチック基板305上には、図12(b)に示すように、開口301に対応した場所に、凝集したスペーサー309が配置されてしまう。
【0007】
これらの凝集したスペーサー309は、ギャップの均一性を低下させるため、表示性能が低下してしまう。またスペーサーが凝集するためギャップ確保のために必要なスペーサー量が増加し、液晶表示装置のコストアップにつながっていた。なお、凹み306を発生させないためにスキージの押し込み量を低減し、スペーサーの凝集を抑制することが考えられるが、その場合はスペーサーがスクリーン版裏面側の開口端に集められにくくなり、プラスチック基板上において、開口に対応した位置にスペーサーが配置されない箇所が多く発生し、この場合にもギャップ均一性が低下してしまう。
【0008】
本発明は、溶媒中に分散されたスペーサーをスクリーン版上に置き、スクリーン版をスキージで擦ることによって、基板上にスペーサーを配置する際に、すなわち、スクリーン印刷によって基板上にスペーサーを配置する際に、基板がプラスチック基板である場合にも、基板上にスペーサーを凝集させず、また、スペーサーを所定位置に確実に配置させ、液晶表示装置のギャップの均一性を確保することの可能なスクリーン印刷装置およびスペーサー配置方法および液晶表示装置の作製方法を提供することを目的としている。
【0009】
また、本発明は、スクリーン版とスキージとの位置ズレを小さくする機構を有するスクリーン印刷装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、溶媒中に分散されたスペーサーをスクリーン版上に置き、スクリーン版をスキージで擦ることによって、基板上にスペーサーを配置するスクリーン印刷装置において、スキージは、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にスキージ長手方向に沿ってピッチPの三角波形状の凹凸構造を有し、また、スクリーン版は、平坦な表面に複数の垂直形状の開口を有しており、スクリーン版の開口は、スキージの長手方向において、スキージの三角波形状の凹凸構造のピッチPと同じピッチで配置されていることを特徴としている。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のスクリーン印刷装置において、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造の高さは、スペーサーの大きさの3倍以上であることを特徴としている。
【0012】
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載のスクリーン印刷装置において、スキージがスクリーン版を擦る際に、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造の谷部の位置がスクリーン版上の開口のスキージ長手方向の位置と合うように、スキージおよび/またはスクリーン版の位置を調整する位置調整機構を有していることを特徴としている。
【0013】
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載のスクリーン印刷装置において、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造の谷部の位置とスクリーン版上の開口のスキージ長手方向の位置との位置ズレを検出する検知機構と、位置ズレに対応した信号を発生する信号発生機構とをさらに有し、信号発生機構で発生した信号を位置調整機構に帰還して位置ズレを修正するようになっていることを特徴としている。
【0014】
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のスクリーン印刷装置を用いて、プラスチック基板上へスペーサーを配置することを特徴としている。
【0015】
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載のスペーサー配置方法を用いて、プラスチック基板上へスペーサーを配置し、対向する電極間のギャップを制御することを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
本願の発明者は、スクリーン印刷によって(すなわち、溶媒中に分散されたスペーサーをスクリーン版上に置き、スクリーン版をスキージで擦ることによって、基板上にスペーサーを配置する仕方によって)プラスチック基板上へスペーサーを配置する方法を検討した結果、従来の欠点であるプラスチック基板上でのスペーサーの凝集が、スキージがスクリーン版を擦る間(つまり印刷中)に、絶えずスペーサーがスキージによってスクリーン版の開口のテーパーに沿ってプラスチック基板へ押し込まれることによって起きることを見出した。
【0017】
そこで、スキージに特殊の構造を付加し、スキージのみの作用により、スペーサーをスクリーン版の開口へと容易にかき集めることを可能にし、さらにスクリーン版の開口からテーパーを取り除くことによって、印刷中に絶えず、スペーサーがスキージにより、開口のテーパーに沿ってプラスチック基板へ押し込まれることを抑制し、最終的にはプラスチック基板上でのスペーサーの凝集を抑えることができることを見出し、本発明を完成させた。
【0018】
すなわち、本発明のスクリーン印刷装置は、溶媒中に分散されたスペーサーをスクリーン版上に置き、スクリーン版をスキージで擦ることによって、基板上にスペーサーを配置するものであって、スキージは、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にスキージ長手方向に沿ってピッチPの三角波形状の凹凸構造を有し、また、スクリーン版は、平坦な表面に複数の垂直形状の開口を有しており、スクリーン版の開口は、スキージの長手方向において、スキージの三角波形状の凹凸構造のピッチPと同じピッチで配置されていることを特徴としている。
【0019】
本発明では、予めスキージの三角波形状の凹凸構造の谷部がスクリーン版上にあるスキージ長手方向の開口上を擦るように、スキージとスクリーン版の位置を合わせておくと、スキージが印刷方向へ移動し始めるとき、スクリーン版上の溶媒に分散されたスペーサーは、スキージの三角波形状の凹凸構造に当たり、三角波形状の凹凸構造の谷部へ掻き集められ、スキージの谷部に集められたスペーサーは、スキージが印刷方向へ動く間に、スキージの三角波形状の凹凸構造の谷部が、スクリーン版表面の開口上を通るため、掻き集められたスペーサーの内、最初の1個のスペーサーが開口の開口端を通して、プラスチック基板上へ配置される。ここで、開口は垂直形状をしているため、スキージが印刷中に三角波形状の凹凸構造の谷部にあるスペーサーを圧す応力は、印刷方向と同じになり、プラスチック基板上に最初に配置されたスペーサーは、プラスチック基板へ押し込まれず、スクリーン版の開口端とプラスチック基板との間隔は大きくならない。その結果、スクリーン版とプラスチック基板の間には、スペーサーが1個のみしか入れず、最初に配置されたスペーサーのみがスクリーン版の開口に対応した位置に置かれる。よって、プラスチック基板上でのスペーサーの凝集を抑制できる。
【0020】
このように、本発明のスクリーン印刷装置を用い、プラスチック基板にスペーサーを配置することにより、スペーサーを凝集させず、その結果、プラスチック基板からなる液晶表示装置の表示品質の面内バラツキを抑制し、コストを低減させることができる。
【0021】
さらに、本発明のスクリーン印刷装置は、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造の高さがスペーサーの大きさの3倍以上となっている。この場合には、印刷中にスキージの三角波形状の凹凸構造の谷部に効率的にスペーサーを集めることができる。
【0022】
また、本発明のスクリーン印刷装置は、スキージがスクリーン版を擦る際に、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造の谷部の位置がスクリーン版上の開口のスキージ長手方向の位置と合うように、スキージおよび/またはスクリーン版の位置を調整する位置調整機構を有している。この場合には、位置調整機構を動かすことによって、容易に、スキージの三角波形状の凹凸構造の谷部がスクリーン版上にあるスキージ長手方向の開口上を擦るようにできる。
【0023】
本発明のスクリーン印刷装置は、さらに、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造の谷部の位置とスクリーン版上の開口のスキージ長手方向の位置との位置ズレを検出する検知機構と、位置ズレに対応した信号を発生する信号発生機構とをさらに有し、信号発生機構で発生した信号を前記位置調整機構に帰還して位置ズレを修正するようになっている。この場合、スクリーン印刷前またはスクリーン印刷中に、自動的に、スキージの三角波形状の凹凸構造の谷部の位置とスクリーン版上にあるスキージ長手方向の開口の位置との位置ズレを検知機構により検出し、信号発生機構を介して位置ズレ量を位置調整機構にフィードバックすることで、スキージの三角波形状の凹凸構造の谷部の位置とスクリーン版上にあるスキージ長手方向の開口の位置とを合わせることが可能になる。
【0024】
また、本発明のスペーサー配置方法は、上記のスクリーン印刷装置を用いて、プラスチック基板上へスペーサーを配置することを特徴とし、また、本発明の液晶表示装置の作製方法は、上記のスペーサー配置方法を用いて、プラスチック基板上へスペーサーが配置し、対向する電極間のギャップを制御することを特徴としている。
【0025】
図1乃至図3は本発明に係るスクリーン印刷装置の一構成例を示す。なお、図1はスクリーン印刷装置の全体を示す図である。また、図2(a),(b),(c)は図1のスキージ110の正面図,底面図,側面図をそれぞれ示す図である。すなわち、図2(a)は図1のスキージ110を矢印Aの方向から見た図、図2(b)は図1のスキージ110を矢印Bの方向から見た図、図2(c)は図1のスキージ110を矢印Cの方向から見た図である。また、図3は図1のスクリーン版100の表面側から見た平面図である。
【0026】
また、図4,図5は本発明のスクリーン印刷装置を用い、スペーサーを配置する様子を示す図である。なお、図4はスクリーン版100の表面側から見た平面図であり、図5はスクリーン版100の側面から見た側面図である。
【0027】
図1を参照すると、スクリーン印刷装置は、スキージ110と、スクリーン版100とにより構成されている。ここで、スキージ110の面の内、スキージの長手方向で、かつ印刷方向に対し下流側にある面110aを、「スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面」とすると、スキージ110は、スキージ110の面の内、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面110aに長手方向に沿って凹凸構造111を有している(図2参照)。
【0028】
凹凸構造111は三角波形状をしており、山部112と谷部113とがピッチPで繰り返されている。また、凹凸構造111の高さHとして、山部112と谷部113との高さの差が示されており、また、凹凸構造111の角度θとして、三角波形状の頂点の角度が示されている。
【0029】
また、スクリーン版100は、図3に示すように、表面が平坦になっており、表面上に複数の垂直形状の開口101が設けられている。ここで、開口101は、スキージ110の長手方向において、ピッチP’で配置されており、ピッチP’は、スキージ110の長手方向で印刷方向の下流側の面110aにある三角波形状の凹凸構造111のピッチPと同じ(P’=P)となっている。
【0030】
このような構成のスクリーン印刷装置では、スキージ110,スクリーン版100を用いたスクリーン印刷装置により、スクリーン版100上に置かれた溶媒中に分散したスペーサー107をスキージ110の長手方向の角でスクリーン版100を擦る(スキージ110が印刷方向へ移動する)ことによって、スクリーン印刷装置に保持されたプラスチック基板105上に、スクリーン版100の裏面側の開口101の開口端104を通して、スペーサー107を配置するようにしている。
【0031】
より具体的な処理動作を図4,図5を用いて説明する。先ず、スキージ110の長手方向で印刷方向の下流側の面110aにある三角波形状の凹凸構造111のピッチPとスクリーン版100上においてスキージ長手方向にある開口101のピッチP’とが同じであるので、予めスキージ110の三角波形状の凹凸構造111の谷部113が、スクリーン版100上にあるスキージ長手方向の開口101上を擦るように、スキージ110とスクリーン版100との位置を合わせておく。
【0032】
スキージ110には、スキージ長手方向で印刷方向の下流側の面110aに、スキージ長手方向に沿って三角波形状の凹凸構造111がある。そのため、スキージ110が印刷方向へ移動し始めると(スクリーン版100を擦る初期において)、スクリーン版100上の溶媒に分散されたスペーサー107はスキージ110の三角波形状の凹凸構造111に当たり、三角波形状の凹凸構造111の谷部113へかき集められる。なお、後述するプラスチック基板105上へのスペーサー配置の段階において、開口101に対応した位置にスペーサー108(107)を確実に置くために、スキージ110に三角波形状の凹凸構造111の谷部113に、ある程度の量のスペーサーを集めておく必要がある。
【0033】
このようにして、スキージ110の凹凸構造111の谷部113に集められたスペーサー107は、スキージ110が印刷方向へ移動する間に、スキージ110の三角波形状の凹凸構造111の谷部113がスクリーン版100表面の開口101上を通るため、かき集められたスペーサー107の内、最初の1個スペーサー108が開口101の開口端104を通して、プラスチック基板105上へ配置される。ここで、開口101は垂直形状をしているため、スキージ110が印刷中に三角波形状の凹凸構造111の谷部113にあるスペーサー107を圧す応力Fは,印刷方向と同じ方向となり、従来例で問題となったプラスチック基板へスペーサーを押し込もうとする方向には働かない。
【0034】
その結果、スペーサー107のうち、プラスチック基板105上に最初に配置されたスペーサー108は、プラスチック基板105へ押し込まれず、スクリーン版100の開口端104とプラスチック基板105との間隔Lは大きくならない。通常、間隔Lはスペーサーの大きさよりも小さく設定されているため、スクリーン版100とプラスチック基板105との間には、スペーサーが1個のみしか入れず、最初に配置された1個のスペーサー108のみがスクリーン版100の開口101に対応した位置に置かれる。従って、プラスチック基板105上でのスペーサーの凝集を抑制できる。
【0035】
ここで、スキージ110の長手方向で印刷方向の下流側の面110aにある三角波形状の凹凸構造111の構造、特に、凹凸構造111の高さH,角度θが重要になる。例えば凹凸構造111の高さHが小さすぎる場合、スキージ110の三角波形状の凹凸構造111の谷部113に集められたスペーサー107は印刷中に凹凸構造111の谷部113からあふれ出し、開口101に対応した位置にスペーサーを確実に置くための必要量が凹凸構造111の谷部113に確保されなくなる。また、スキージ110の三角波形状の凹凸構造111の角度θは、印刷速度,スペーサーの大きさ,開口の大きさ,開口の密度に依存するが、一般的に、角度θが大きすぎる場合には、スペーサー107がスキージ110の三角波形状の凹凸構造111の谷部113に効率的に集められなくなる。一方、角度θが小さすぎると、スキージ110の三角波形状の凹凸構造111の高さHが非常に大きくなり、スキージ110の加工が複雑になる。
【0036】
本願の発明者は、スキージ110の三角波形状の凹凸構造111の形状を検討した結果、5個以上のスペーサー107が三角波形状の凹凸構造111の谷部113に集められると、良好なスペーサー配置が可能になることを見出した。5個以上のスペーサー107をスキージ110の三角波形状の凹凸構造111の谷部113に集めるためには、三角波形状の凹凸構造111の高さHをスペーサー107の大きさの3倍以上にするのが良く、また凹凸構造111の角度θを40〜150度にすれば、谷部113へ効率的にスペーサー107をかき集められ、かつスキージ110の作製も従来のスキージの材料を機械加工することによって容易に行なうことができる。
【0037】
また、スキージ110の三角波形状の凹凸構造111のピッチPは作製される液晶表示装置の表示モードや望まれる表示品質によって決定されるが、例えばSTNモードやTNモードで用いられる直径5μmのスペーサーを使用する場合は、必要とされるスペーサー密度は40〜500個/mm2となり、ピッチPを45〜140μm程度にするのが良い。なお、三角波形状の凹凸構造111のピッチPが上記範囲であれば、従来のスキージの材料を機械加工することにより、希望する三角波形状の凹凸構造111を容易に実現できる。
【0038】
また、スキージ110の材質としては、スクリーン印刷用のスキージで使用されている材料であれば問題なく、一般的にはウレタン樹脂等の高分子材料やステンレス等の金属が用いられる。
【0039】
なお、上述の例では、スキージ110の三角波形状の凹凸構造111の山部112,谷部113の先端が頂点を形成している(三角形となっている)が、スクリーン版100上のスペーサー107を凹凸構造111の谷部113にかき集めることができる構造のものであれば任意の構造で良く、例えば、山部112,谷部113の先端が丸みをもっていても(所定の曲率をもっていても)良い。
【0040】
一方、本発明のスクリーン版100は、スキージ110がスクリーン版100に押し込まれても開口101のスキージ長手方向の位置を維持する必要があるため、非弾性体で構成される必要がある。すなわち、スクリーン版100を弾性体で構成した場合、スキージ110の押し込みによりスクリーン版100が著しく伸長し、開口101のスキージ長手方向の位置とスキージ110の三角波形状の凹凸構造111の谷部113の位置とが大きくずれて、良好なスペーサー配置が困難となる。
【0041】
しかしながら、スクリーン版100を非弾性体で構成した場合においても、スクリーン版100は薄いため、スキージ110が押し込まれた場合、スクリーン版100の若干の伸長は避けることが困難である。このような問題を回避するためには、スキージ110の押し込み量とスクリーン版100の伸長との関係を事前に評価し、スキージ110がスクリーン版100に押し込まれた場合に、スクリーン版100のスキージ長手方向の開口101のピッチP’とスキージ110の三角波形状の凹凸構造111のピッチPが初めて合うように、ピッチP’に位置補正をかけてスクリーン版100を作製するか、ピッチPに位置補正をかけてスキージ110を作製するのが良い。
【0042】
なお、スクリーン版100を非弾性体で構成する場合、スクリーン版100としては、Ni,Cr,Mo,Coやそれらの合金ないしステンレス等が使用でき、エッチング法や電着法等によってスクリーン版100を作製することができる。
【0043】
また、スクリーン版100の膜厚としては、開口101のスキージ長手方向の位置を維持し、かつ開口101を通してプラスチック基板105上にスペーサー108を配置するために、適切な膜厚が必要になる。また使用されるスペーサー107の大きさと開口101の深さ(つまりスクリーン版100の膜厚)は、強い相関があるため、一意には決定できないが、例えばSTNモードや、TNモードで用いられる直径5μmのスペーサーを配置する場合、スクリーン版100の膜厚を5〜30μm程度にすると、プラスチック基板105上で、スペーサーは凝集がなく配置される。
【0044】
また、開口101のスキージ長手方向のピッチP’は、スキージ110の三角波形状の凹凸構造111のピッチPと合わせればよいので、例えばSTNモードやTNモードの場合は、ピッチPと同様に45〜140μm程度になる。
【0045】
さらに、スクリーン版100の表面に設けられる開口101の大きさは、スペーサー107が横方向で1個のみ入る(つまり2個入らない)必要があるため、スペーサー107の大きさの1〜2倍、望ましくは1.2〜1.6倍にするのが良い。
【0046】
例えば、STNモード,TNモードで用いられる直径5μmのスペーサーの場合は、開口101の大きさは、開口形状のバラツキを考慮し、直径を6〜8μm程度にするのが良い。
【0047】
また、上述の例では、スキージ110の三角波形状の凹凸構造111のピッチP,およびスクリーン版100のスキージ長手方向の開口101のピッチP’が一定であるが、PとP’は一致すれば良いだけなので、これらは一定である必要はない。
【0048】
例えば、スキージ110の三角波形状の凹凸構造111のピッチPがp1,p2,…,pn(p1,p2,…,pn=定数)の繰返しで構成されている場合、スクリーン版100のスキージ長手方向の開口101のピッチP’も、p1,p2,…,pnの繰返しで構成されていれば良く、P,P’は必ずしも一定のものでなくとも良い。
【0049】
さらに、図1に示すように、スクリーン版100の裏面に、開口101に対応して凹み103を設けると、開口101から多くの溶媒が凹み103に入り込み、スペーサー108をプラスチック基板105上に固定しやすくなるので、より望ましい。
【0050】
ここで、凹み103の大きさとしては、スペーサー108をプラスチック基板105上に固定できる量の溶媒が供給される体積があれば良いので、凹み103の横方向の長さ(スクリーン版の印刷方向の長さ)は10〜50μmとするのが良く、また凹み103の高さ(スクリーン版の膜厚方向の大きさ)はスペーサー108の大きさよりも小さい必要があり、STN,TNモードの場合は、1〜3μmにするのが良い。
【0051】
なお、上述の例では、スクリーン版100裏面に開口101に対応して、凹み103を設けているが、凹み103がなくても、相当数のスペーサー108がプラスチック基板105上に固定されるので、希望される液晶表示装置の表示品質によっては、凹み103は必ずしも必要ではない。このように、本発明のスクリーン版100は、凹み103の有無に左右されるものではない。
【0052】
さらに、上述の例では、スキージ110の角でスクリーン版100を擦っているが、スキージ100の底面でスクリーン版100を擦っても良い。
【0053】
図6,図7,図8は本発明に係るスクリーン印刷装置の他の構成例を示す図である。なお、図6は本発明のスクリーン印刷装置の全体を示す図である。また、図7(a),(b),(c)は図6のスキージ410の正面図,底面図,側面図をそれぞれ示す図である。すなわち、図7(a)は図6のスキージ410を矢印Aの方向から見た図、図7(b)は図6のスキージ410を矢印Bの方向から見た図、図7(c)は図6のスキージ410を矢印Cの方向から見た図である。また、図8は図6のスクリーン版400の表面側から見た平面図である。
【0054】
図6,図7,図8の構成例においても、スクリーン印刷装置は、スキージ410と、スクリーン版400とにより構成されているが、スキージ410は、図1,図2,図3の構成例に対して、スクリーン版400に対する摺動面415を有している点で異なっている。すなわち、図6,図7,図8の構成例では、スキージ410は、摺動面415でスクリーン版400を擦る構造となっている。
【0055】
より具体的に、図6,図7,図8のスキージ410は、図7に示すように、スキージ410の面の内、長手方向で印刷方向の下流側の面410aに、長手方向に沿って凹凸構造411を有している。凹凸構造411は三角波形状をしており、山部412と谷部413がピッチPで繰り返されている。また、スキージ410の摺動面415全面にも、三角波形状の凹凸構造411がある。
【0056】
また、スクリーン版400は、図8に示すように、表面が平坦になっており、表面上に複数の垂直形状の開口401が設けられている。ここで、開口401は、スキージ410の長手方向において、ピッチP’で配置されており、ピッチP’はスキージ410の長手方向で、印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造411のピッチPと同じ(P’=P)となっている。また、スクリーン版400の裏面側には、開口401に対応し、凹み403が設けられている。
【0057】
図1,図2,図3の構成例のように、スキージ110の角で、スクリーン版100を擦る場合、スキージ110のスクリーン版100への押し込み量が大きいと、スキージ110の三角波形状の凹凸構造111の山部112に大きな押し込み圧が加わり、三角波形状の凹凸構造111の山部112が早く摩耗してしまう。
【0058】
また、押し込み量が小さいと、スキージ110の三角波形状の凹凸構造111の谷部113とスクリーン版100の間に隙間が生じ、谷部113に集められたスペーサー107が前記の隙間を通って、スキージの印刷方向の上流側に逃げる可能性がある。
【0059】
これに対し、図6,図7,図8の構成例では、スキージ410は摺動面415でスクリーン版400を擦るため、スキージ410の三角波形状の凹凸構造411には分散された押し込み圧がかかるだけである。これにより、スキージ410の三角波形状の凹凸構造411の摩耗を抑制することができる。
【0060】
また、スキージ410の三角波形状の凹凸構造411の谷部413とスクリーン版400との間に、隙間が生じないため、谷部413に集められたスペーサー407がスキージ410の印刷方向の上流側に逃げず、より効率的なスペーサー配置が実現できる。
【0061】
また、図9は本発明に係るスクリーン印刷装置の他の構成例を示す図である。なお、図9はスクリーン印刷装置をスクリーン版500の表面側から見た図である。図9の構成例では、スクリーン印刷装置は、スキージ510と、スクリーン版500とにより構成されている。ここで、スキージ510は、スキージ510の面の内、長手方向で印刷方向の下流側の面510aに,長手方向に沿って凹凸構造511を有している。凹凸構造511は三角波形状をしており、山部512と谷部513がピッチPで繰り返されている。
【0062】
また、スクリーン版500は、表面が平坦になっており、表面上に複数の垂直形状の開口501が設けられている。開口501は、スキージ510の長手方向において、ピッチP’で配置されており、ピッチP’はスキージ510の長手方向で、印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造511のピッチPと同じ(P’=P)となっている。
【0063】
さらに、図9の構成例では、スキージ510がスクリーン版500を擦る際に、スキージ510の三角波形状の凹凸構造511の谷部513の位置がスクリーン版500上にあるスキージ長手方向の開口501の位置と合うように、スクリーン版500の位置を調整する位置調整機構520が設けられている。
【0064】
図9の構成例では、位置調整機構520によって、スクリーン版500をスキージ長手方向で位置調整し、容易にスキージ510の三角波形状の凹凸構造511の谷部513がスクリーン版500上にあるスキージ長手方向の開口501上を擦るようにできる。そのためスクリーン版500やスキージ510をスクリーン印刷装置から取り外し、再度取り付ける場合においても、位置調整機構520を用いた短時間の調整により、スキージ510とスクリーン版500の位置合わせが実現でき、スペーサーを配置するためのスクリーン印刷装置の段取り時間の短縮化を計ることができる。
【0065】
また、実際のスペーサー配置においては、初期に試し刷りを行ない、試し刷りされたプラスチック基板において、スペーサーの配置状況を観察することによって、スキージ510の三角波形状の凹凸構造511の谷部513とスクリーン版500上にあるスキージ長手方向の開口501との位置ズレを評価し、位置ズレがある場合は、調整機構520によってスクリーン版500をスキージ510の長手方向で動かすことで、スキージ510とスクリーン版500を容易に位置合わせができ、良好なスペーサー配置を実現するための印刷初期の段取り時間を短縮できる。
【0066】
なお、上述の例では、位置調整機構520によりスクリーン版500をスキージ510の長手方向で位置調整を行なっているが、位置調整機構520はスキージ510をスキージ510の長手方向で位置調整するものであっても良く、また、スクリーン版500,スキージ510の両方をスキージ510の長手方向で位置調整するものであっても良い。
【0067】
また、図10は本発明に係るスクリーン印刷装置の他の構成例を示す図である。なお、図10はスクリーン印刷装置をスクリーン版600の表面側から見た図である。
【0068】
図10の構成例では、スクリーン印刷装置は、スキージ610がスクリーン版600を擦る際に、スキージ610の三角波形状の凹凸構造611の谷部613の位置が、スクリーン版600上のスキージ長手方向の開口601の位置と合うように、スクリーン版600の位置を調整する位置調整機構620を有しており、さらに、スキージ610の三角波形状の凹凸構造611の谷部613の位置とスクリーン版600上のスキージ長手方向の開口601の位置との位置ズレを検出する検知機構621と、前記の位置ズレに対応した信号を発生する信号発生機構622とを有し、信号発生機構622で発生した信号を位置調整機構620に帰還して前記位置ズレを修正するようになっている。
【0069】
図10の構成例では、スクリーン印刷前またはスクリーン印刷中に自動的にスキージ610の三角波形状の凹凸構造611の谷部613の位置と、スクリーン版600上にあるスキージ長手方向の開口601の位置ズレを検知機構621により検出し、信号発生機構622を介し、位置ズレ量を位置調整機構620にフィードバックし、スキージ610の三角波形状の凹凸構造611の谷部613の位置と、スクリーン版600上にあるスキージ長手方向の開口601の位置とを合わせることが可能になる。
【0070】
そのため、長期において、スキージ610の三角波形状の凹凸構造611の谷部613の位置とスクリーン版600上にあるスキージ長手方向の開口601の位置との位置ズレが起きず、長期信頼性に優れ、またスキージ610とスクリーン版600の位置調整が自動的になされるため、タクトタイムの短縮が実現できる。
【0071】
なお、図10の例では、位置調整機構620によりスクリーン版600をスキージ610の長手方向で位置調整を行なっているが、位置調整機構620は、スキージ610をスキージ610の長手方向で位置調整するものであっても良く、また、スクリーン版600,スキージ610の両方をスキージ610の長手方向で位置調整するものであっても良い。
【0072】
また、本発明において使用できるプラスチック基板105は、液晶表示素子の光の入出力側に使用される場合のみ可視光に対し透明である必要があるが、その他には材質は制限されない。プラスチック基板105として、一般的には、ポリカーボネイト(PC),ポリエーテルサルフォン(PES),ポリエーテルテレフタレート(PET),ポリイミド(PI)等が使用され、プラスチック基板105の厚さは0.05〜1.5mm,望ましくは0.07〜0.4mm程度が良い。また、プラスチック基板表面に耐溶剤層やガスバリア層が被覆されていれば、耐プロセス性が向上し、完成された液晶表示装置の信頼性が向上するので更に望ましい。
【0073】
また、プラスチック基板105上に電極層を設けるための密着層や緩和層が被覆されていれば、電極層形成での電極層剥離や基板カールを抑制でき、プロセスの複雑化を防ぐことができる。
【0074】
また、プラスチック基板の代わりに、ガラス基板,石英基板が用いられる場合にも、同様に、本発明を適用できる。すなわち、基板としてガラス基板,石英基板が用いられる場合にも、本発明のスクリーン印刷装置を用いて、スペーサーを配置しても、基板上には凝集のないスペーサーが配置される。
【0075】
また、本発明で用いられるスペーサーを分散させる溶媒としては、スクリーン印刷中に蒸発が少なく、かつ印刷前には比較的低温の加熱で蒸発する有機溶媒が使用できる。例えば、1−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メチル1,3−ヘキサジオール等のアルコール類が使用できる。
【0076】
以上のように、本発明のスクリーン印刷装置によりプラスチック基板上にスペーサー配置を行なった場合、プラスチック基板上に凝集のないスペーサーを確実に置くことが可能となる。その結果、プラスチック基板が用いられる場合においても、均一性の高いギャップ制御が可能となる。また、プラスチック基板上で凝集するスペーサーが著しく減少するため、ギャップ制御に必要なスペーサー量が減少し、スペーサー配置のための製造コストが低減する。
【0077】
さらに、本発明のスクリーン印刷装置により、プラスチック基板へスペーサーを配置し、ギャップ制御を行なった液晶表示装置においては、従来よりギャップの均一性が向上しているため、液晶表示装置の表示品質の内面バラツキが低減しており、良好な表示特性を持たせることができる。また、スペーサー配置の製造コストが低減することにより、完成された液晶表示装置のコストも抑制することが可能となる。
【0078】
【実施例】
次に、本発明の実施例について説明する。
【0079】
実施例1
実施例1では、ウレタン樹脂を機械加工し、スキージを作製した。このスキージは、スキージ長手方向で印刷方向の下流側の面に、三角波形状の凹凸構造(ピッチP,高さH,角度θ)を有している。また、Ni合金からなるスクリーン版を電着法により作製した。このスクリーン版は、スキージ長手方向にほぼ垂直な開口がピッチP’で配置されている。各々の寸法を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】
作製したスキージ及びスクリーン版をスクリーン印刷装置に取り付け、スキージがスクリーン版を擦るときに、スキージの三角波形状の凹凸構造の谷部がスクリーン版上のスキージの長手方向にある開口上を擦るようにスキージとスクリーン版の位置を合わせておいた。
【0082】
次に、厚さ0.13mmのPC基板上に、反応性スパッタ法によりITO(Indium−tin−Oxide)層を75nm成膜し、フォトリソグラフィープロセスにより塩化鉄/塩酸系のウエットエッチング液を用いてITO層をエッチングして透明電極を形成した。
【0083】
その後、透明電極上にフレキソ印刷で可溶性ポリイミド樹脂を80nm塗布し、加熱により溶媒を蒸発させ配向膜とした。その後、ラビングにより配向処理を行なった。配向処理後、前述のスクリーン印刷装置を用い、固着剤のない球状のプラスチックスペーサー(直径5.5μm)を2−メチル1,3−ヘキサジオールに50wt%で分散させたインクを、配向膜上へ印刷した。印刷後、100℃の温度で15分間オーブン中で加熱し、2−メチル1,3−ヘキサジオールを蒸発させ、配向膜上へスペーサーを配置した。
【0084】
配向膜上に配置されたスペーサーを観察した結果、占有率(開口に対応した全箇所の内、スペーサーが配向される比率)は95%以上、単独率(配置されたスペーサーの内、凝集していない比率)は85%以上となっており、PC基板上において良好なスペーサー配置が実現できた。
【0085】
実施例2
実施例2では、実施例1のスクリーン印刷装置に、図9に示したように、位置調整機構を取り付けた。なお、位置調整機構としては、ステッピングモーターに電気信号を与え、ステッピングモーターによりボールネジを駆動し、スクリーン版をスキージの長手方向で移動させる機構のものを用いた。
【0086】
実施例2においても、実施例1と同様に、厚さ0.13mmのPC基板上に、反応性スパッタ法によりITO層を75nm成膜し、フォトリソグラフィープロセスにより塩化鉄/塩酸系のウエットエッチング液を用いてITO層をエッチングして透明電極を形成した。
【0087】
その後、透明電極上にフレキソ印刷でポリイミド樹脂を80nm塗布し、加熱により溶媒を蒸発させ配向膜とした。その後、ラビングにより配向処理を行なった。配向処理後、位置調整機構が設けられたスクリーン印刷装置を用い、固着剤のない球状のプラスチックスペーサー(直径5.5μm)を2−メチル1,3−ヘキサジオールに50wt%分散させたインクを、配向膜上へ印刷した。印刷後、100℃の温度で15分間オーブン中で加熱し、2−メチル1,3−ヘキサジオールを蒸発させ、配向膜上へスペーサーを配置した。
【0088】
配向膜上に配置されたスペーサーを観察した結果、占有率が20〜50%程度であった。また、CCDカメラでスキージの三角波形状の凹凸構造の谷部の位置と、スクリーン版上記のスキージ長手方向にある開口の中心位置とを観察した結果、20μmの位置ズレがあった。
【0089】
その後、ステッピングモーターを駆動し、スクリーン版をスキージ長手方向で20μm移動させ、スキージがスクリーン版を擦るときに、スキージの三角波形状の凹凸構造の谷部がスクリーン版上のスキージ長手方向にある開口上を擦るように、スキージとスクリーン版との位置を合わせた。そして、前述したと同様に、スクリーン印刷を行ない配向膜上のスペーサーを観察した。この結果、配向膜上のスペーサーは、占有率は95%以上、単独率は85%以上となっており、位置調整機構を設けることによって、短時間にスキージの三角波形状の凹凸構造の谷部がスクリーン版上のスキージの長手方向にある開口上を擦るように調整できることが確認された。
【0090】
実施例3
実施例3では、実施例1のスクリーン印刷装置に、図10に示したように、検知機構,信号発生機構,位置調整機構からなる帰還回路を取り付けた。なお、ここで、検知機構は、CCDカメラで捉えた画像を処理し、スキージの三角波形状の凹凸構造の谷部の位置と、スクリーン版上のスキージ長手方向にある開口の中心位置とのズレ量を検出するものであり、信号発生機構は、位置ズレを電気信号に変換し、電気信号を増幅する回路であり、位置調整機構は、信号発生機構からの電気信号をステッピングモーターに伝え、ステッピングモーターによりボールネジを駆動し、スクリーン版をスキージの長手方向で移動させる機構である。
【0091】
実施例3においても、実施例1と同様に、厚さ0.13mmのPC基板上に、反応性スパッタ法によりITO層を75nm成膜し、フォトリソグラフィープロセスにより塩化鉄/塩酸系のウエットエッチング液を用いてITO層をエッチングして透明電極を形成した。
【0092】
その後、透明電極上にフレキソ印刷でポリイミド樹脂を80nm塗布し、加熱により溶媒を蒸発させ配向膜とした。その後、ラビングにより配向処理を行なった。配向処理後、検知機構,信号発生機構,位置調整機構が設けられたスクリーン印刷装置を用い、固着剤のない球状のプラスチックスペーサー(直径5.5μm)を2−メチル1,3−ヘキサジオールに50wt%分散させたインクを、配向膜上へ印刷した。印刷後、100℃の温度で15分間オーブン中で加熱し、2−メチル1,3−ヘキサジオールを蒸発させ、配向膜上へスペーサーを配置した。
【0093】
配向膜上に配置されたスペーサーを観察した結果、印刷1枚目から、占有率が95%以上、単独率は85%以上となっていた。これは、印刷初期から検知機構,信号発生機構,位置調整機構からなる帰還回路により、スキージがスクリーン版を擦るときに、スキージの三角波形状の凹凸構造の谷部がスクリーン版上のスキージ長手方向にある開口上を擦るようになるためである。また、連続して40枚印刷を行なったが、印刷中において、配向膜上に配置されたスペーサーの占有率,単独率に変化はなかった。
【0094】
実施例4
実施例4では、3種類の液晶表示装置(第1,第2,第3の液晶表示装置)を作製した。
【0095】
先ず、実施例1のスペーサーが配置されたPC基板を用いて、第1の液晶表示装置を作製した。すなわち、対向基板となる厚さ0.13mmのPC基板上に、反応性スパッタ法によりITO層を75nm成膜し、フォトリソグラフィープロセスにより、塩化鉄/塩酸系のウエットエッチング液を用いて、ITO層をエッチングして対向透明電極を形成した。
【0096】
その後、対向透明電極上にフレキソ印刷で可溶性ポリイミド樹脂を80nm塗布し、加熱により溶媒を蒸発させ配向膜とした。その後ラビングにより配向処理を行なった。
【0097】
その後、対向基板となるPC基板の周辺にエポキシ樹脂からなるシール剤をディスペンサーにより塗布し、実施例1で作製したスペーサーが配置されたPC基板と貼り合わせ、120℃の加熱によりシール剤を硬化させ、空セルを完成させた。その後、空セルを減圧下に置き、ネマチック液晶を注入し、注入孔をアクリル性の封止剤で封止した。さらに、両基板表面に偏光板を貼り付け、透明電極、対向透明電極のパットとTAB形状の駆動用LSIを異方性導電膜を介して接続し、第1の液晶表示装置を完成させた。
【0098】
同様に、実施例2のスペーサーが配置されたPC基板を用いて第2の液晶表示装置を作製し、また、実施例3のスペーサーが配置されたPC基板を用いて第3の液晶表示装置を作製した。ただし、第2の液晶表示装置は、実施例2において、2枚目に印刷されたPC基板を用いた。
【0099】
完成した第1,第2,第3の液晶表示装置の表示特性を測定した結果、表示品質の面内均一性が高く、全て4〜8階調表示が可能であった。
【0100】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1記載の発明によれば、溶媒中に分散されたスペーサーをスクリーン版上に置き、スクリーン版をスキージで擦ることによって、基板上にスペーサーを配置するスクリーン印刷装置において、スキージは、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にスキージ長手方向に沿ってピッチPの三角波形状の凹凸構造を有し、また、スクリーン版は、平坦な表面に複数の垂直形状の開口を有しており、スクリーン版の開口は、スキージの長手方向において、スキージの三角波形状の凹凸構造のピッチPと同じピッチで配置されているので、溶媒中に分散されたスペーサーをスクリーン版上に置き、スクリーン版をスキージで擦ることによって、基板上にスペーサーを配置する際に、すなわち、スクリーン印刷によって基板上にスペーサーを配置する際に、基板がプラスチック基板である場合にも、基板上にスペーサーを凝集させず、また、スペーサーを所定位置に確実に配置させることができ、液晶表示装置のギャップの均一性を確保することができる。
【0101】
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載のスクリーン印刷装置において、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造の高さは、スペーサーの大きさの3倍以上であるので、印刷中にスキージの三角波形状の凹凸構造の谷部に効率的にスペーサーを集めることができる。
【0102】
また、請求項3記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載のスクリーン印刷装置において、スキージがスクリーン版を擦る際に、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造の谷部の位置がスクリーン版上の開口のスキージ長手方向の位置と合うように、スキージおよび/またはスクリーン版の位置を調整する位置調整機構を有しており、位置調節機構を動かすことによって、容易に、スキージの三角波形状の凹凸構造の谷部がスクリーン版上にあるスキージ長手方向の開口上を擦るようにできる。
【0103】
また、請求項4記載の発明によれば、請求項3記載のスクリーン印刷装置において、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造の谷部の位置とスクリーン版上の開口のスキージ長手方向の位置との位置ズレを検出する検知機構と、位置ズレに対応した信号を発生する信号発生機構とをさらに有し、信号発生機構で発生した信号を位置調整機構に帰還して位置ズレを修正するようになっており、スクリーン印刷前またはスクリーン印刷中に、自動的にスキージの三角波形状の凹凸構造の谷部の位置とスクリーン版上にあるスキージ長手方向の開口の位置との位置ズレを検知機構により検出し、信号発生機構を介して位置ズレ量を位置調整機構にフィードバックすることで、スキージの三角波形状の凹凸構造の谷部の位置とスクリーン版上にあるスキージ長手方向の開口の位置とを常に正確に合わせることができ、より確実に、スキージの三角波形状の凹凸構造の谷部がスクリーン版上にあるスキージ長手方向の開口上を擦るようにできる。
【0104】
また、請求項5記載の発明によれば、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のスクリーン印刷装置を用いて、プラスチック基板上へスペーサーを配置するので、プラスチック基板上に凝集のないスペーサーを置くことが可能となる。その結果、プラスチック基板上においても、均一性の高いギャップ制御が可能となる。また、プラスチック基板上で、凝集するスペーサーが著しく減少するため、ギャップ制御に必要なスペーサー量が減少し、スペーサー配置のための製造コストが低減する。
【0105】
また、請求項6記載の発明によれば、請求項5記載のスペーサー配置方法を用いて、プラスチック基板上へスペーサーを配置し、対向する電極間のギャップを制御するので、従来よりもギャップの均一性を向上させることができる。これにより、液晶表示装置の表示品質の内面バラツキを低減させ、良好な表示特性を持たせることができる。また、スペーサー配置の製造コストが低減することにより、完成された液晶表示装置のコストも抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクリーン印刷装置の一構成例を示す図である。
【図2】本発明に係るスクリーン印刷装置の一構成例を示す図である。
【図3】本発明に係るスクリーン印刷装置の一構成例を示す図である。
【図4】本発明のスクリーン印刷装置を用い、スペーサーを配置する様子を示す図である。
【図5】本発明のスクリーン印刷装置を用い、スペーサーを配置する様子を示す図である。
【図6】本発明に係るスクリーン印刷装置の他の構成例を示す図である。
【図7】本発明に係るスクリーン印刷装置の他の構成例を示す図である。
【図8】本発明に係るスクリーン印刷装置の他の構成例を示す図である。
【図9】本発明に係るスクリーン印刷装置の他の構成例を示す図である。
【図10】本発明に係るスクリーン印刷装置の他の構成例を示す図である。
【図11】従来のスクリーン印刷版を用いたガラス基板上でのスペーサー配置例を示す図である。
【図12】従来のスクリーン印刷版を用いたプラスチック基板上でのスペーサー配置例を示す図である。
【符号の説明】
100,400,500,600 スクリーン版
110,410,510,610 スキージ
111,411,511,611 凹凸構造
112,412,512,612 山部
113,413,513,613 谷部
101,401,501,601 開口
103,403 凹み
105 プラスチック基板
107,108,407,408 スペーサー
415 スキージの摺動面
520,620 位置調整機構
621 検知機構
622 信号発生機構
110a スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面
Claims (6)
- 溶媒中に分散されたスペーサーをスクリーン版上に置き、スクリーン版をスキージで擦ることによって、基板上にスペーサーを配置するスクリーン印刷装置において、前記スキージは、スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にスキージ長手方向に沿ってピッチPの三角波形状の凹凸構造を有し、また、前記スクリーン版は、平坦な表面に複数の垂直形状の開口を有しており、前記スクリーン版の前記開口は、前記スキージの長手方向において、前記スキージの三角波形状の凹凸構造のピッチPと同じピッチで配置されていることを特徴とするスクリーン印刷装置。
- 請求項1記載のスクリーン印刷装置において、前記スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造の高さは、前記スペーサーの大きさの3倍以上であることを特徴とするスクリーン印刷装置。
- 請求項1または請求項2記載のスクリーン印刷装置において、スキージがスクリーン版を擦る際に、前記スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造の谷部の位置がスクリーン版上の開口のスキージ長手方向の位置と合うように、スキージおよび/またはスクリーン版の位置を調整する位置調整機構を有していることを特徴とするスクリーン印刷装置。
- 請求項3記載のスクリーン印刷装置において、前記スキージの長手方向で印刷方向の下流側の面にある三角波形状の凹凸構造の谷部の位置とスクリーン版上の開口のスキージ長手方向の位置との位置ズレを検出する検知機構と、前記位置ズレに対応した信号を発生する信号発生機構とをさらに有し、前記信号発生機構で発生した信号を前記位置調整機構に帰還して前記位置ズレを修正するようになっていることを特徴とするスクリーン印刷装置。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のスクリーン印刷装置を用いて、プラスチック基板上へスペーサーを配置することを特徴とするスペーサー配置方法。
- 請求項5記載のスペーサー配置方法を用いて、プラスチック基板上へスペーサーを配置し、対向する電極間のギャップを制御することを特徴とする液晶表示装置の作製方法。
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