JP3564818B2 - 集合住宅火災監視システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、集合住宅火災監視システムに係り、更に詳しくは、試験端子付中継器が戸外に設置され、遠隔試験器をこの試験端子付中継器に接続して、戸外より火災感知器の動作試験を行う集合住宅火災監視システムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、遠隔試験器を用いて、戸外から動作点検をできるようにした集合住宅火災監視システムが開発されている。この集合住宅火災監視システムは、図7に示した様に、火災感知器S1〜Snを接続した感知器回線Ls及び住宅用受信機HRが、試験端子付中継器TCにそれぞれ接続されて構成され、動作点検時には、更に、試験端子付中継器TCに遠隔試験器RTが接続される。
【0003】
火災感知器S1〜Snは、各住戸内に設置され、火災によって発生する煙、熱等を検知して、感知器回線Lsへ発報信号を出力するものであり、煙感知器、熱感知器等として構成される。通常、一組の感知器回線Lsには、複数の感知器が接続されるため、各火災感知器を識別するために、各火災感知器にはそれぞれ異なる固有の感知器アドレスが設定されている。
【0004】
住宅用受信機HRは、発報信号受信回路(不図示)を備え、この発報信号受信回路が感知器回線Lsを監視し、火災感知器S1〜Snからの発報信号を受信すると、火災の発生を報知するものである。この火災報知は、警報音又は警報メッセージの出力や、他の発報設備又は防火設備への通報等により行われる。
また、感知器回線Lsの監視により、感知器回線Lsの断線を検出すると、断線の発生を報知する。さらに、図示した住宅用受信機HRは、インターホンとしての機能を備えたセキュリティインターホンであり、玄関に設置されたドアホン子器DPと通話線Ltにより接続されている。
【0005】
ここで、感知器回線Lsは、2線式の信号線であり、火災感知器S1〜Snが並列に接続され、その終端には終端抵抗Rtが設けられている。また、各火災感知器S1〜Snは、感知器回線Lsを短絡することにより、発報信号を出力する。このため、住宅用受信機HRは、感知器回線Lsのインピーダンスを監視すれば、発報信号の有無及び断線発生の有無を検出することができる。
【0006】
即ち、感知器回線Lsのインピーダンスが終端抵抗Rtよりも十分に小さくなれば、発報信号が出力されていると判断することができる一方、終端抵抗Rtよりも十分に大きくなれば、感知器回線Lsに断線が生じたと判断することができる。また、終端抵抗Rtとほぼ同じであれば、発報信号が出力されず、断線も発生していないと判断することができる。
【0007】
試験端子付中継器TCには、感知器回線Lsが接続されており、また、住宅用受信機HRが受信機回線Lrを介して接続されている。この試験端子付中継器TCは、各住戸の玄関口等の戸外に設置されており、動作点検を行う際には、点検作業者が、戸外において試験端子付中継器TCに遠隔試験器RTを接続する。
動作点検時以外の通常時には、試験端子付中継器TCの内部において、感知器回線Lsと受信機回線Lrとが電気的に接続されている。即ち、火災感知器S1〜Snは、試験端子付中継器TCを介して住宅用受信機HRに接続されている。一方、動作点検時には、その内部において、感知器回線Lsと受信機回線Lrが切り離されて、各々が遠隔試験器RTに接続される。
【0008】
この様子を図8に示す。試験端子付中継器TCは、遠隔試験器RTが接続される複数の試験端子J1〜J9と、感知器回線Lsが接続される感知器用端子L、Cと、住宅用受信機HRが接続される複数の受信機用端子T1〜Tnを備え、更に、必要に応じて、火災の報知等を行う住棟受信機(不図示)等に接続するための端子も設けられる。
【0009】
試験端子J1〜J9に遠隔試験器RTが接続され、試験端子J1から試験用電源が供給されると、制御コイルLcによって制御される制御接点RYa、RYbが動作するとともに、発光ダイオードDにより制御される制御接点RYcが動作する。図示した各制御接点RYa、RYbの状態は、遠隔試験器RTを接続していない場合の状態であり、感知器用端子L、Cは、受信機用端子T1、T2にそれぞれ接続されているが、試験端子J1〜J9に遠隔試験器RTが接続されて試験用電源が供給された場合には、感知器用端子L、Cは、受信機用端子T1、T2と切り離されて、試験端子J8、J9にそれぞれ接続される。
【0010】
なお、制御接点RYcは、受信機用端子T3及びT4を短絡することによって、住宅用受信機HRに対して、試験中であることを示すものであり、短絡状態が試験中信号として住宅用受信機HRにおいて検出される。
次に、遠隔試験器RTによる動作点検について図9を用いて説明する。この図は、動作点検時における従来の集合住宅火災監視システムの一例を示したものであり、試験端子付中継器TCは、配線関係のみを簡略化して示している。
【0011】
図示した遠隔試験器RTは、受信機動作試験回路EXrと、感知器動作試験回路EXsとを備えて構成される。動作点検時には、受信機動作試験回路EXrは、中継器TC及び受信機回線Lrを介して住宅用受信機HRに接続され、感知器動作試験回路EXsは、中継器TC及び感知器回線Lsを介して火災感知器Sに接続される。
【0012】
受信機動作試験回路EXrは、住宅用受信機HRの動作点検を行う回路であり、スイッチング手段SW1、SW2及び抵抗Rt’より構成される。
スイッチング手段SW1及びSW2をともにオフ状態とすれば、受信機回線Lrはハイインピーダンス状態となり、住宅用受信機HRは、断線警報を発報する。この状態から、スイッチング手段SW2のみをオン状態とすれば、受信機回線Lrのインピーダンスは、抵抗Rt’の抵抗値となるが、この抵抗値を終端抵抗Rtと同じ値にしておけば、住宅用受信機HRは、断線検出による発報を停止する。一方、スイッチング手段SW1をオン状態とすれば、受信機回線Lrは短絡状態となり、発報信号を受信したと判断して、火災警報を発報する。
【0013】
この様にして、スイッチング手段SW1、SW2をオン又はオフした時の住宅用受信機HRの発する警報音等を確認することにより、住宅用受信機HRの動作点検を行うことができる。
感知器動作試験回路EXsは、火災感知器Sの動作点検を行う回路であり、火災感知器Sに対して、感知器回線Lsを通じて発報指令信号を送出する。複数の火災感知器Sが感知器回線Lsに接続されている場合には、この発報指令信号は、点検対象となる火災感知器Sを特定するための感知器アドレスを含む信号とされる。
【0014】
この発報指令信号を受信した火災感知器Sは、疑似発報を行う。この疑似発報は、発報指令信号を受信してからの短い一定時間、例えば1秒間、発報信号を出力することにより行われる。
感知器動作試験回路EXsは、この発報信号を検出して、火災感知器Sが正常に動作していることを点検することができる。複数の火災感知器S1〜Snが感知器回線Lsに接続されている場合には、各火災感知器のアドレスを順に指定して、同様の動作点検を行うことにより、全ての火災感知器S1〜Snの動作点検を行うことができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の集合住宅火災監視システムにおいては、遠隔試験器RTによる戸外からの動作点検中に、住戸内において実際に火災が発生した場合には、住宅用受信機HRが火災感知器S1〜Snからの発報信号を受信することができず、火災警報を発することができないという問題があった。
【0016】
即ち、従来の集合住宅火災監視システムでは、遠隔試験器RTを試験端子付中継器TCに接続して、動作点検を行っている場合には、感知器回線Ls及び受信機回線Lrがともに遠隔試験器RTに接続され、これらの回線は、試験端子付中継器TC内で接続されていない。
このため、火災感知器S1〜Snの動作点検において、火災感知器が、疑似発報により発報信号を出力した場合であっても、住宅用受信機HRが、誤って火災警報を発報することはない。
【0017】
しかしながら、動作点検中に、実際に火災が発生し、これを火災感知器が検知して、発報信号を出力している場合においても、火災感知器からの発報信号が住宅用受信機HRへ伝送されることはない。従って、動作点検中に火災が発生した場合には、火災警報を報知することができないという問題があった。
また、大規模の集合住宅では、各住戸に設置された住宅用受信機HRが、住棟受信機や警報監視盤等に接続されて統合されている場合がある。この様な場合には、各住宅用受信機HRごとに、それぞれ異なる固有の住戸アドレスを設定して、各住戸の住宅用受信機HRを識別する必要がある。このため、従来の住宅用受信機HRが、ディップスイッチ等を備えて、各住宅用受信機HRごとに、住戸アドレスの設定を行っていた。
【0018】
しかしながら、上記住戸アドレスの設定又は変更が、遠隔試験器RTによって行うことができれば、住戸住人が不在であっても、戸外から住宅用受信機HRに住戸アドレスの設定、変更を行うことができるので便利である。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、遠隔試験器による戸外からの動作点検中に、住戸内において実際に火災が発生した場合には、住宅用受信機が発報信号を受信することができる集合住宅火災監視システムを提供することを第一の目的とする。
【0019】
また、住戸内に設置された住宅用受信機の住戸アドレスを遠隔試験器により戸外から設定又は変更できる集合住宅火災監視システムを提供することを第二の目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、火災感知器を接続した感知器回線と、住戸内に設置された住宅用受信機を接続した受信機回線とが、戸外に設置された試験端子付中継器において接続され、この試験端子付中継器に遠隔試験器を接続して動作点検を行う際に、住宅用受信機を感知器回線から切り離すとともに、感知器回線を遠隔試験器に接続して、動作点検を行う集合住宅火災監視システムにおいて、上記遠隔試験器は、上記火災感知器からの発報信号を受けたときに、その発報信号が疑似発報による発報信号であるか、実際の火災が発生したことによる発報信号であるかを判断に基づいて、火災の発生を検知する火災判断回路と、この火災判断回路によって、実際の火災が発生したことによる発報信号であると判断したときにの検知結果に基づいて、発報信号を上記住宅用受信機に対して送出する代替発報回路とを備えて構成される
【0021】
請求項2に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、請求項1に記載の集合住宅火災監視システムにおいて、上記遠隔試験器は、上記火災感知器に対して発報指令信号を送出し、疑似発報させてその動作を試験する感知器動作試験回路を備え、
上記火災判断回路は、上記火災感知器からの発報信号に基づいて、上記疑似発報と実際の発報とを判別して、実際の火災発生を検知する回路として構成され、上記代替発報回路は、上記火災感知器の動作点検中に、実際の火災が発生した場合に、上記受信機回線を短絡する構成とされる。
【0022】
請求項3に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、請求項1又は2に記載の集合住宅火災監視システムにおいて、動作点検を行う際に、遠隔試験器の上記感知器動作試験回路と上記火災判断回路とが、上記感知器回線に並列に接続されるとともに、上記代替発報回路が、上記火災判断回路により制御される制御接点であって、住宅用受信機と試験端子付中継器とを接続している受信機回線を短絡するスイッチング手段として構成され、上記火災判断回路の発報信号に基づいて、動作点検中に、実際の火災が発生した場合には、上記受信機回線を短絡する構成とされる。
【0023】
請求項4に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、請求項3に記載の集合住宅火災監視システムにおいて、上記遠隔試験器が、上記受信機回線を通常状態、短絡状態又は断線状態とするための受信機動作試験回路を更に備え、住宅用受信機に、感知器回線の短絡又は断線を検知させて、住宅用受信機の動作点検を行う構成とされる。
【0024】
請求項5に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、火災感知器を接続した感知器回線と、住戸内に設置された住宅用受信機を接続した受信機回線とが、戸外に設置された試験端子付中継器において接続され、この試験端子付中継器に遠隔試験器を接続して動作点検を行う際に、住宅用受信機を感知器回線から切り離すとともに、感知器回線を遠隔試験器に接続して、動作点検を行う集合住宅火災監視システムにおいて、
上記遠隔試験器は、上記火災感知器からの発報信号を受けたときに、その発報信号が疑似発報による発報信号であるか、実際の火災が発生したことによる発報信号であるかを判断に基づいて、火災の発生を検知する火災判断回路と、この火災判断回路によって、実際の火災が発生したことによる発報信号であると判断したときに、遠隔試験器内において、住宅用受信機を感知器回線に接続する試験中断切替手段とを備えて構成される
【0025】
請求項6に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、請求項5に記載の集合住宅火災監視システムにおいて、上記遠隔試験器が、上記火災感知器に対して発報指令信号を送出し、疑似発報させてその動作を試験する感知器動作試験回路を備え、上記火災判断回路が、上記火災感知器からの発報信号に基づいて、上記疑似発報と実際の発報とを判別して、実際の火災発生を検知する回路として構成され、上記火災感知器の動作点検中に、実際の火災が発生した場合には、遠隔試験器内において、住宅用受信機を感知器回線に接続することを特徴とする集合住宅火災監視システム。
【0026】
請求項7に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、請求項5又は6に記載の集合住宅火災監視システムにおいて、上記遠隔試験器が、受信機回線を通常状態、短絡状態又は断線状態とするための受信機動作試験回路を更に備え、住宅用受信機に、感知器回線の短絡又は断線を検知させて、住宅用受信機の動作点検を行う構成とされる。
【0027】
請求項8に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、請求項1において、火災感知器を接続した感知器回線と、住戸内に設置された住宅用受信機とが、戸外に設置された試験端子付中継器において接続され、この試験端子付中継器に遠隔試験器を接続して動作点検を行う集合住宅火災監視システムにおいて、上記遠隔試験器と上記住宅用受信機とはが、試験端子付中継器を介してアドレス伝送回線により接続され、上記遠隔試験器が、住宅用受信機に設定すべきアドレスを入力するためのアドレス入力手段と、入力されたアドレスを住宅用受信機に対して、送出するアドレス送信回路とを備え、上記住宅用受信機が、上記遠隔試験器から送出されたアドレスを受信するアドレス受信回路と、受信したアドレスを記憶するアドレス記憶手段とを備え、上記遠隔試験器により住宅用受信機のアドレスを設定又は変更する構成とされる。
【0028】
請求項9に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、請求項1において、試験端子付中継器は、遠隔試験器からの電源供給により、住宅用受信機に対し動作点検中であることを示す試験中信号を出力するように構成され、上記遠隔試験器は、住宅用受信機に設定すべきアドレスを入力するためのアドレス入力手段と、入力されたアドレスを発報信号用の受信機回線を介して住宅用受信機へ送出するアドレス送信回路とを備え、上記住宅用受信機は、火災感知器からの発報信号を受信する発報信号受信回路と、遠隔試験器から送出されるアドレスを受信するアドレス受信回路と、受信したアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、試験中信号に基づいて、受信機回線を発報信号受信回路又はアドレス受信回路に切り替えて接続するアドレス切替手段を備え、上記遠隔試験器は、動作点検中に住宅用受信機のアドレスを設定又は変更する構成とされる。
【0029】
請求項10に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、請求項9に記載の集合住宅火災監視システムにおいて、上記遠隔試験器が、上記火災感知器からの発報信号に基づいて、上記疑似発報と実際の発報とを判別して、実際の火災発生を検知する火災判断回路を備え、この火災判断回路判断結果に基づいて、上記試験端子付中継器への電源供給を遮断しする構成とされ、動作点検中に実際の火災が発生した場合には、試験端子付中継器への電源供給が遮断されて、試験中信号の出力が停止され、アドレス切替手段が受信機回線を発報信号受信回路に接続する構成とされる。
【0030】
ここで、アドレス入力手段とは、アドレス送信手段に対してアドレスを与える手段であり、アドレスを直接入力する手段に限定されず、他の手段により入力されたアドレスが転送され、それを記憶保持している手段等も含まれる。
また、住宅用受信機の発報とは、住宅用受信機自体が警報音などを発する場合のみならず、住宅用受信機が、他の発報装置に対して発報信号を送出して、その発報装置に警報音を発生させ、或は、警報表示を行わせる等の動作も含まれる。
【0031】
【発明の実施の態様】
請求項1、2及び3に記載した本発明による集合住宅火災監視システムの一構成例を図1に示す。この集合住宅火災監視システムは、試験端子付中継器TCに、感知器回線Lsを介して複数の火災感知器Sが接続され、また、受信機回線Lrを介して住宅用受信機HRが接続されて構成されており、このシステムの動作点検時には、更に、中継器TCの試験端子J1〜J9に、遠隔試験器RTが接続される。ここで、上記の火災感知器S、住宅用受信機HR、試験端子付中継器TCは図8に示した集合住宅火災監視システムと同様のものである。
【0032】
上記遠隔試験器RTは、電源回路VSと、電源投入スイッチSW3と、リレー制御回路RCと、感知器動作試験回路EXsと、火災判断回路FJと、代替発報回路としての制御接点RY1と、抵抗Rt’と、試験端子J1〜J9とを備えて構成される。
電源回路VSは、遠隔試験器RT及び試験端子付中継器TCに電源を供給する回路であり、電池により構成することができる。この電源供給は、電源投入スイッチSW3及び試験端子J1等を介して行われる。
【0033】
即ち、この電源回路VSから試験端子付中継器TCへの電源供給は、電源投入スイッチSW3が操作されてオン状態となり、更に、遠隔試験器RTの試験端子J1が、試験端子付中継器TCの試験端子J1に接続された状態でのみ行われることは、もちろんであるが、遠隔試験器RT内のリレー制御回路RC等への電源供給についても、試験端子J2から行われるので、電源投入スイッチSW3がオン状態となり、かつ、遠隔試験器RT及び試験端子付中継器TCの試験端子J1、J2が接続されている状態でのみ行われる。
【0034】
リレー制御回路RCは、制御コイルLc及び発光ダイオードDへの印加電圧を制御する制御回路であり、制御接点RYcがオン状態となり、試験中信号が出力される前に、制御接点RYa、RYbが動作して、感知器回線Lsと受信機回線Lrが切り離されて、住宅用受信機HRが断線警報を発報するのを防止するための回路である。
【0035】
感知器動作試験回路EXsは、図9に示した感知器動作試験回路と同様のものであり、動作点検時には、試験端子付中継器TCを介して感知器回線Lsに接続されて、火災感知器Sの動作点検を行う。この動作点検は、火災感知器Sに対して発報指令信号を送出し、疑似発報による発報信号を検出することにより行われる。
【0036】
火災判断回路FJは、動作点検時に、試験端子付中継器TCを介して感知器回線Lsに接続され、感知器回線Lsを監視する。そして、火災感知器Sからの発報信号を受信すると、その信号が、疑似発報による発報信号であるのか、実際の火災が発生したことによる発報信号であるのかを判別する。
例えば、疑似発報による発報信号が、パルス幅が1秒以下の短いパルス信号であるならば、火災が検出されている間送出され続ける実際の火災による発報信号とは、そのパルス幅によって区別することができる。この様にして実際の火災発生時であると判断した場合には、代替発報手段としての制御接点RY1を作動させてオン状態とする。
【0037】
制御接点RY1と抵抗Rt’は、動作点検時には、受信機回線Lrに接続され、火災判断回路FJの判断結果に基づいて、制御接点RY1がオン状態又はオフ状態となり、オン状態の場合には、受信機回線Lrが短絡され、オフ状態の場合には、受信機回線Lrのインピーダンスが抵抗Rt’のインピーダンスとなる。ここで、抵抗Rt’の抵抗値は、感知器回線Lsの終端抵抗Rtの抵抗値と同じ値とする。
【0038】
この様な遠隔試験器RTを使用して、火災感知器Sの動作点検を戸外より行っている場合に、点検対象である住戸内において火災が発生した場合の動作について図2を用いて説明する。図2は、図1に示した集合住宅火災監視システムの動作点検時の構成のみを簡略化して示したブロック図である。
図示した構成は、動作点検時のものであり、感知器回線Lsは、試験端子付中継器TCを介して、遠隔試験器RT内の感知器動作試験回路EXs及び火災判断回路FJに接続されており、受信機回線Lrは、試験端子付中継器TCを介して、遠隔試験器RT内の制御接点RY1に接続されている。
【0039】
火災感知器Sの動作試験中は、感知器動作試験回路EXsからの発報指令信号を受信した火災感知器Sが、疑似発報により発報信号を送出する。この状態において、住戸内で火災が発生した場合、火災感知器は、実際の火災による発報信号を送出する。
一方、火災判断回路FJは、感知器回線Lsにより伝送される発報信号を監視し、この発報信号が実際の火災による発報信号であるか否かを判別する。この結果、火災発生による発報信号であると判断すれば、制御接点RY1を作動させて、オン状態とし、受信機回線Lrを短絡する。
【0040】
受信機回線Lrが短絡されると、住宅用受信機HRは、火災感知器Sからの発報信号であると認識して火災警報を発報するが、制御接点RY1がオフ状態であれば、抵抗Rt’の抵抗値が終端抵抗Rtと等しいので、火災警報も断線警報も発報しない。
従って、火災感知器の動作点検中に、実際の火災が発生し、これを感知した火災感知器が発報した場合には、遠隔試験器が火災感知器に代わって、発報信号を送信するので、住宅用受信機が火災警報を発報することができる。
【0041】
なお、住宅用受信機HRが火災警報、断線警報等を発報する方法としては、住宅用受信機HR自体が警報音などを発する場合のみならず、例えば、ドアホン子器DPと接続されている場合には、ドアホン子器DPから警報音を発し、或は、ドアホン子器DPに火災警報が表示される場合のように、他の機器に対して発報信号を送出するようなものも含まれる。
【0042】
請求項4に記載した本発明による集合住宅火災監視システムの一構成例を図3に示す。この図は、動作点検時の構成のみを簡略化して示したブロック図である。
この集合住宅火災監視システムは、図1に示した集合住宅火災監視システムの遠隔試験器RTに更に受信機動作試験回路EXrを設けたものである。
【0043】
この受信機動作試験回路EXrは、上記制御接点RY1に並列に接続され、動作点検時には、試験端子付中継器TCを介して、受信機回線Lrに接続される。また、受信機動作試験回路EXrは、従来の受信機動作試験回路と同様、スイッチング手段SW1、SW2と、感知器回線Lsの終端抵抗と同じ抵抗値の抵抗Rt’とにより構成され、スイッチング手段SW1は、スイッチング手段SW2及び抵抗Rt’との直列接続回路と並列に接続される。
【0044】
従って、制御接点RY1がオフ状態であれば、前述した遠隔試験器RTと全く同様にして、スイッチング手段SW1及びSW2をともにオフ状態とすれば、住宅用受信機HRは、断線警報を発報する。この状態から、スイッチング手段SW2のみをオン状態とすれば、住宅用受信機HRは、断線検出による発報を停止する一方、スイッチング手段SW1をオン状態とすれば、火災警報を発報する。
【0045】
本発明による集合住宅火災監視システムは、この様な住宅用受信機HRの動作試験機能を備えつつ、動作試験中に、実際の火災が発生した場合には、制御接点RY1がオン状態となって、発報信号を住宅用受信機HRに対して送出することができる。
即ち、遠隔試験器RTに受信機動作試験回路EXrを設けることにより、火災感知器及び住宅用受信機の動作試験を行うことができ、かつ、動作試験中に実際の火災が発生すれば、住宅用受信機HRが火災警報を発報することができる。
【0046】
請求項5、6及び7に記載した本発明による集合住宅火災監視システムの一構成例を図4に示す。この図は、動作点検時の構成のみを簡略化して示したブロック図である。
この集合住宅火災監視システムは、図9に示した集合住宅火災監視システムの遠隔試験器RTに火災判断回路FJと、試験中断切替手段としての制御接点RY2を設けて構成される。
【0047】
制御接点RY2は、火災判断回路FJの判断結果に基づいて、全ての制御接点が連動して、接点a又は接点bに切り替わる連動制御接点であり、接点a側に接続されているときには、感知器回線Lsに感知器動作試験回路EXsが接続されるとともに、受信機回線Lrに受信機回線Lrに受信機動作試験回路EXrが接続される。
【0048】
一方、接点b側に接続されているときには、感知器回線Lsから感知器動作試験回路EXsが切り離され、受信機回線Lrから受信機動作試験回路EXrが切り離されるとともに、感知器回線Lsと受信機回線Lrとが接続される。
火災判断回路FJは、制御接点RY2には関係なく、動作点検中は、感知器回線Lsに接続され、火災感知器Sからの発報信号が、疑似発報による発報信号であるのか、実際の火災による発報信号であるのかを判別する。
【0049】
制御接点RY2は、通常、接点a側に接続されており、感知器動作試験回路EXs及び受信機動作試験回路EXrが、それぞれ火災感知器S又は住宅用受信機HRの動作点検を行うことができる。この時、実際の火災が発生すれば、その発報信号を火災判断回路FJが判別して、制御接点RY2を作動させ、接点b側に接続させる。これにより、感知器回線Lsと受信機回線Lrとが接続されて、火災感知器Sから送出される発報信号は、住宅用受信機HRへ伝送され、住宅用受信機HRは、火災警報を発報する。
【0050】
即ち、動作点検中は、試験端子付中継器TC内の制御接点RYa、RYbが作動して、住宅用受信機HRは、感知器回線Lsから切り離されて、火災感知器S及び住宅用受信機HRの動作点検を行うことができる一方、動作点検中に火災が発生した場合には、遠隔試験器RT内の制御接点RY2が作動して、住宅用受信機HRを感知器回線Lsに接続して、住宅用受信機HRが火災警報を発報することができる。
【0051】
請求項8に記載した本発明による集合住宅火災監視システムの一構成例を図5に示す。この集合住宅火災監視システムは、図1に示した集合住宅火災監視システムにおいて、遠隔試験器RTにアドレス入力手段AI及びアドレス送信回路ASを設け、住宅用受信機HRにアドレス受信回路AR及びアドレス記憶手段AMを設け、遠隔試験器RT、試験端子付中継器TC及び住宅用受信機HRのそれぞれにアドレス伝送用の端子J10、J11、Ta、Tbを設けて構成される。
【0052】
アドレス入力手段AIは、住宅用受信機HRに設定すべき住戸アドレスを入力する入力手段であり、テンキー等のスイッチング手段によって構成することができ、また、パーソナルコンピュータ等の他の入力手段により入力され、転送された住戸アドレスを記憶する手段として構成することもできる。
アドレス送信回路ASは、アドレス入力手段から与えられる住戸アドレスを、アドレス信号として送出する回路であり、このアドレス信号は、住宅用受信機HRへ伝送される。
【0053】
アドレス記憶手段AMは、住宅用受信機HRに設定された住戸アドレスを保持する記憶手段であり、アドレス受信回路ARが受信したアドレス信号に基づいて、住戸アドレスを格納する。
試験端子付中継器TCには、アドレス伝送専用の端子J10、J11、Ta、Tbが設けられており、試験端子J10、J11は、遠隔試験器RTと接続され、端子Ta、Tbは、住宅用受信機HRと接続される。従って、動作試験中は、遠隔試験器RTのアドレス送信回路ASと住宅用受信機HRのアドレス受信回路ARとが専用線により接続される。
【0054】
この様な構成とすることにより、アドレス入力手段AIにより与えられる住戸アドレスは、アドレス送信回路ASによりアドレス信号として、試験中信号付中継器TCを介して住宅用受信機HRへ伝送され、アドレス受信回路ARがこのアドレス信号を受信すれば、住戸アドレスはアドレス記憶手段AMへ格納される。この様にして、遠隔試験器RTにより戸外から住宅用受信機HRに住戸アドレスを設定し、或は、変更することができる。
【0055】
請求項9に記載した本発明による集合住宅火災監視システムの一構成例を図6に示す。この集合住宅火災監視システムは、図1に示した集合住宅火災監視システムにおいて、遠隔試験器RTにアドレス入力手段AI及びアドレス送信回路ASを設け、住宅用受信機HRにアドレス受信回路AR、アドレス記憶手段AM、制御コイルLj及び制御接点RY3を設けて構成され、アドレス伝送専用の端子及び信号線は設けられていない。
【0056】
アドレス入力手段AI及びアドレス送信回路ASは図5に示した集合住宅火災監視システムに使用されているものと同様のものであるが、アドレス送信回路ASは、遠隔試験器RTの試験端子J6、J7に接続されており、アドレス送信回路ASから送出されるアドレス信号は、試験端子付中継器TCの端子T1、T2を介して住宅用受信機HRへ伝送される。即ち、アドレス伝送用の専用回線を設けることなく、受信機回線Lrを使用してアドレス信号を伝送する。
【0057】
また、アドレス受信回路AR及びアドレス記憶手段AMも図5に示した集合住宅火災監視システムに使用されているものと同様のものであるが、アドレス受信回路ARは、制御接点RY3を介して受信機回線Lrに接続されている。
発報信号受信回路DRは、火災感知器Sからの発報信号を受信する回路であり、従来の集合住宅火災監視システムにおける住宅用受信機HRにおいて使用されているものと同様のものである。
【0058】
制御コイルLjは、試験端子付中継器TCから端子T3、T4を介して住宅用受信機HRへ入力される試験中信号に基づいて、アドレス切替手段としての制御接点RY3を駆動するコイルである。
制御接点RY3は、制御コイルLjの制御により、受信機回線Lrを発報信号受信回路DR又はアドレス受信回路ARのいずれかに接続する。即ち、試験中信号が出力されていない場合には、発報信号受信機DRを受信機回線Lrに接続する一方、試験中信号が出力されている場合には、発報信号受信機DRを受信機回線Lrに接続する。
【0059】
この様な集合住宅火災監視システムは、動作試験時以外の通常時には、試験中信号が出力されていないので、発報信号受信回路DRが、受信機回線Lrに接続されて、住宅用受信機HRが、火災感知器Sからの発報信号を受信することができ、火災警報を発報することができる。
また、遠隔試験器RTを試験端子付中継器TCに接続して、スイッチング手段SW3をオン状態とすれば、試験端子J1から電源が供給されて、制御接点RYcがオン状態となり、試験端子付中継器TCから試験中信号が出力される。
【0060】
このため、制御接点RY3が作動して、アドレス受信回路ARが、受信機回線Lrに接続され、住宅用受信機HRが、遠隔試験器RTからのアドレス信号を受信して、住戸アドレスの設定、変更を行うことができる。
即ち、受信機回線Lrを、動作点検時以外の通常時には、火災感知器Sからの発報信号の伝送線として使用する一方、動作試験時には、アドレス信号の伝送線として使用する。
【0061】
この様にして、受信機回線Lrを発報信号の伝送及びアドレス信号の伝送に共用することにより、アドレス伝送用の専用線及び専用端子を設けることなく、遠隔試験器RTから住宅用受信機HRの住戸アドレスを設定することができる。
さらに、請求項10に記載した本発明による集合住宅火災監視システムについて、図6を用いて説明する。この集合住宅火災監視システムは、遠隔試験器RTのリレー制御回路RCが、火災判断回路FJの判断結果に基づいて、試験端子付中継器TC内の制御コイルLc及び発光ダイオードDへの印加電圧を低下させる構成とされる。
【0062】
動作点検中には、リレー制御回路RCが、制御コイルLc及び発光ダイオードDに十分な電圧を印加して、制御接点RYa、RYb、RYcを作動させて、動作点検が行われる。従って、感知器回線Lsと受信機回線Lrとは試験端子付中継器TC内で切り離され、試験端子付中継器TCからは、試験中信号が出力されている。
【0063】
しかし、動作点検中に、火災が発生し、火災判断回路FJが、火災発生による発報信号を検知した場合には、リレー制御回路RCが、制御コイルLc及び発光ダイオードDへの印加電圧を低下させて、制御接点RYa、RYb、RYcを作動前の状態に戻す。
従って、感知器回線Lsが、受信機回線Lrに接続され、かつ、試験中信号は出力されなくなって、制御接点RY3が、受信機回線Lrを発報信号受信回路DRに接続する。
【0064】
即ち、動作点検中に、火災が発生した場合には、受信機回線Lrをアドレス信号伝送用から発報信号伝送用に切り替えることができ、住宅用受信機HRは、火災警報を発報することができる。
【0065】
【発明の効果】
請求項1に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、遠隔試験器が、火災判断回路及び代替発報回路を備え、火災感知器の動作点検中に、実際の火災が発生し、火災感知器から発報信号が伝送されると、火災判断回路がこれを検出し、この検出結果に基づいて、代替発報回路が住宅用受信機に対して発報信号を送出する。
【0066】
即ち、住宅用受信機が、感知器回線から電気的に接続されていなくても、火災が発生すれば、遠隔試験器が、火災感知器に代わって発報信号を送出して、発報信号を住宅用受信機へ送信することができる。
従って、火災が発生すれば、住宅用受信機が火災警報を発報する集合住宅火災監視システムを提供することができる。
【0067】
請求項2に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、火災判断回路が、疑似発報による発報信号と、実際の火災の発生による発報信号とを判別し、実際の火災発生による発報信号であれば、代替発報回路が住宅用受信機に対して発報信号を送出する。
即ち、感知器動作試験回路による火災感知器の動作試験中であっても、実際の火災による発報信号を受信した場合にのみ、住宅用受信機に対して、発報信号を出力する。
【0068】
従って、動作点検中であっても、火災が発生すれば、住宅用受信機が火災警報を発報する集合住宅火災監視システムを提供することができる。
請求項3に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、遠隔試験器の代替発報回路が、制御接点として構成され、火災判断回路の判断結果に基づいて、受信機回線を短絡する。従って、簡単な回路構成により、動作点検中でも火災が発生すれば、住宅用受信機が火災警報を発報する集合住宅火災監視システムを提供することができる。
【0069】
請求項4に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、遠隔試験器が上記の火災判断回路及び代替発報回路を備えるとともに、受信機回線のインピーダンスを通常状態、短絡状態又は断線状態とすることができる受信機動作試験回路を備えているため、住宅用受信機の動作点検をも行うことができる。
従って、動作点検中でも火災が発生すれば、住宅用受信機が火災警報を発報し、かつ、住宅用受信機の動作点検を行うことができる集合住宅火災監視システムを提供することができる。
【0070】
請求項5に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、遠隔試験器が、火災判断回路及び試験中断切替手段を備え、動作点検中に、実際の火災が発生し、火災感知器から発報信号が伝送されると、火災判断回路がこれを検出し、この検出結果に基づいて、試験中断切替手段が、住宅用受信機を感知器回線に接続して、火災感知器からの発報信号を遠隔試験器を介して住宅用受信機に伝送する。
【0071】
即ち、住宅用受信機が、試験端子付中継器において感知器回線に電気的に接続されていなくても、火災が発生すれば、遠隔試験器において電気的に接続されるため、火災感知器からの発報信号を住宅用受信機へ送信することができる。
従って、火災が発生すれば、住宅用受信機が火災警報を発報する集合住宅火災監視システムを提供することができる。
【0072】
請求項6に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、火災判断回路が、疑似発報による発報信号と、実際の火災の発生による発報信号とを判別し、実際の火災発生による発報信号であれば、住宅用受信機が、遠隔試験器において電気的に接続される。
即ち、感知器動作試験回路による火災感知器の動作試験中であっても、実際の火災による発報信号を受信した場合にのみ、住宅用受信機が、感知器河川に接続される。
【0073】
従って、動作点検中であっても、火災が発生すれば、住宅用受信機が火災警報を発報する集合住宅火災監視システムを提供することができる。
請求項7に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、遠隔試験器が、上記の火災判断回路及び試験中断切替手段を備えるとともに、受信機回線のインピーダンスを通常状態、短絡状態又は断線状態とすることができる受信機動作試験回路を備えているため、住宅用受信機の動作点検をも行うことができる。従って、動作点検中でも火災が発生すれば、住宅用受信機が火災警報を発報し、かつ、住宅用受信機の動作点検を行うことができる集合住宅火災監視システムを提供することができる。
【0074】
請求項8に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、遠隔試験器が、アドレス入力手段及びアドレス送信回路を備え、住宅用受信機が、アドレス受信回路及びアドレス記憶手段を備え、上記アドレス送信回路と上記アドレス受信回路とが試験端子付中継器を介してアドレス伝送専用回線により接続され、遠隔試験器から住宅用受信機のアドレスを設定することができる。
【0075】
従って、各住宅内に設置された住宅用受信機に対して、遠隔試験器により戸外から住戸アドレスを設定し、或は、変更することができる集合住宅火災監視システムを提供することができる。
請求項9に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、住宅用受信機がアドレス切替手段を備え、住宅用受信機のアドレス受信回路が、遠隔試験器のアドレス送信回路と、アドレス切替手段を介して、発報信号用の受信機回線により接続され、試験中信号の有無により、受信機回線を発報信号伝送用及びアドレス伝送用として共用する。
【0076】
従って、遠隔試験器、試験端子付中継器及び住宅用受信機にアドレス伝送用端子を備えることなく、また、これらの機器間にアドレス伝送用の専用回線を備えることなく、各住宅内に設置された住宅用受信機に対して、遠隔試験器により戸外から住戸アドレスを設定し、或は、変更することができる集合住宅火災監視システムを提供することができる。
【0077】
請求項10に記載した本発明による集合住宅火災監視システムは、遠隔試験器が火災判断回路を備えるとともに、遠隔試験器が試験端子付中継器へ電源を供給し、動作点検中に、実際の火災が発生し、火災判断回路がこれを判別すると、この判別結果に基づいて、試験端子付中継器への電源供給は遮断される。このため、試験端子付中継器から試験中信号が出力されなくなり、アドレス切替手段は、発報信号受信回路を受信機回線へ接続する。
【0078】
即ち、発報信号用の受信機回線を使用してアドレス信号を伝送し、遠隔試験器から住宅用受信機にアドレスの設定を行うことができ、かつ、アドレス設定中に、火災が発生した場合には、上記受信機回線を発報信号用として使用し、火災感知器からの発報信号を受信した住宅用受信機が発報する。
従って、アドレス伝送専用線を備えることなく、かつ、アドレス設定中も火災警報を発報する集合住宅火災監視システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、2及び3に記載した本発明による集合住宅火災監視システムの一構成例を示した図である。
【図2】図1に示した集合住宅火災監視システムの動作点検時の構成を簡略化して示した図である。
【図3】請求項4に記載した本発明による集合住宅火災監視システムの一構成例示した図である。
【図4】請求項5、6及び7に記載した本発明による集合住宅火災監視システムの一構成例示した図である。
【図5】請求項8に記載した本発明による集合住宅火災監視システムの一構成例示した図である。
【図6】請求項9に記載した本発明による集合住宅火災監視システムの一構成例示した図である。
【図7】集合住宅火災監視システムの概略を示した図である。
【図8】図7に示した試験端子付中継器の構成例を示した図である。
【図9】図7に示した集合住宅火災監視システムの動作点検時の構成を簡略化して示した図である。
【符号の説明】
S ・・・火災感知器
HR・・・住宅用受信機
Ls・・・感知器回線
Lr・・・受信機回線
TC・・・試験端子付中継器
RT・・・遠隔試験器
EXs・・・感知器動作試験回路
EXr・・・受信機動作試験回路
FJ ・・・火災判断回路
RY1・・・代替発報回路
RY2・・・試験中断切替手段
AI ・・・アドレス入力手段
AS ・・・アドレス送信回路
AR ・・・アドレス受信回路
AM ・・・アドレス記憶手段
DR ・・・発報信号受信回路
RY3・・・アドレス切替手段

Claims (10)

  1. 火災感知器を接続した感知器回線と、住戸内に設置された住宅用受信機を接続した受信機回線とが、戸外に設置された試験端子付中継器において接続され、
    この試験端子付中継器に遠隔試験器を接続して動作点検を行う際に、住宅用受信機を感知器回線から切り離すとともに、感知器回線を遠隔試験器に接続して、動作点検を行う集合住宅火災監視システムにおいて、
    上記遠隔試験器
    上記火災感知器からの発報信号を受けたときに、その発報信号が疑似発報による発報信号であるか、実際の火災が発生したことによる発報信号であるかを判断する火災判断回路と、
    この火災判断回路によって、実際の火災が発生したことによる発報信号であると判断したときに、発報信号を上記住宅用受信機に対して送出する代替発報回路とを備えて構成されることを特徴とする集合住宅火災監視システム。
  2. 請求項1に記載の集合住宅火災監視システムにおいて、
    上記遠隔試験器、上記火災感知器に対して発報指令信号を送出し、疑似発報させてその動作を試験する感知器動作試験回路を備え、
    上記火災判断回路、上記火災感知器からの発報信号に基づいて、上記疑似発報と実際の発報とを判別して、実際の火災発生を検知する回路として構成され、
    上記代替発報回路は、上記火災感知器の動作点検中に、実際の火災が発生した場合に、上記受信機回線を短絡することを特徴とする集合住宅火災監視システム。
  3. 請求項1又は2に記載の集合住宅火災監視システムにおいて、
    動作点検を行う際に、上記感知器動作試験回路と上記火災判断回路とが、上記感知器回線に並列に接続されるとともに、
    上記代替発報回路が、上記火災判断回路により制御される制御接点であって、住宅用受信機と試験端子付中継器とを接続している受信機回線を短絡する制御接点として構成され、
    上記火災判断回路の判断結果に基づいて、動作点検中に、実際の火災が発生した場合には、上記受信機回線を短絡することを特徴とする集合住宅火災監視システム。
  4. 請求項3に記載の集合住宅火災監視システムにおいて、
    上記遠隔試験器が、上記受信機回線のインピーダンスを通常状態、短絡状態又は断線状態とするための受信機動作試験回路を更に備え、 住宅用受信機に、感知器回線の短絡又は断線を検知させて、住宅用受信機の動作点検を行うことを特徴とする集合住宅火災監視システム。
  5. 火災感知器を接続した感知器回線と、住戸内に設置された住宅用受信機を接続した受信機回線とが、戸外に設置された試験端子付中継器において接続され、
    この試験端子付中継器に遠隔試験器を接続して動作点検を行う際に、住宅用受信機を感知器回線から切り離すとともに、感知器回線を遠隔試験器に接続して、動作点検を行う集合住宅火災監視システムにおいて、
    上記遠隔試験器、上記火災感知器からの発報信号を受けたときに、その発報信号が疑似発報による発報信号であるか、実際の火災が発生したことによる発報信号であるかを判断する火災判断回路と、
    この火災判断回路によって、実際の火災が発生したことによる発報信号であると判断したときに、遠隔試験器内において住宅用受信機を感知器回線に接続する試験中断切替手段とを備えて構成されることを特徴とする集合住宅火災監視システム。
  6. 請求項5に記載の集合住宅火災監視システムにおいて、
    上記遠隔試験器が、上記火災感知器に対して発報指令信号を送出し、疑似発報させてその動作を試験する感知器動作試験回路を備え、
    上記火災判断回路が、上記火災感知器からの発報信号に基づいて、上記疑似発報と実際の発報とを判別して、実際の火災発生を検知する回路として構成され、
    上記火災感知器の動作点検中に、実際の火災が発生した場合には、遠隔試験器内において、住宅用受信機を感知器回線に接続することを特徴とする集合住宅火災監視システム。
  7. 請求項5又は6に記載の集合住宅火災監視システムにおいて、
    上記遠隔試験器が、受信機回線のインピーダンスを通常状態、短絡状態又は断線状態とするための受信機動作試験回路を更に備え、
    住宅用受信機に、感知器回線の短絡又は断線を発報させて、住宅用受信機の動作点検を行うことを特徴とする集合住宅火災監視システム。
  8. 請求項1において、
    上記遠隔試験器と上記住宅用受信機と、試験端子付中継器を介してアドレス伝送回線により接続され、
    上記遠隔試験器が、住宅用受信機に設定すべきアドレスを入力するためのアドレス入力手段と、入力されたアドレスを住宅用受信機に対して、送出するアドレス送信回路とを備え、
    上記住宅用受信機が、上記遠隔試験器から送出されたアドレスを受信するアドレス受信回路と、受信したアドレスを記憶するアドレス記憶手段とを備え、
    上記遠隔試験器により住宅用受信機のアドレスを設定又は変更することを特徴とする集合住宅火災監視システム。
  9. 請求項1において、
    試験端子付中継器は、遠隔試験器からの電源供給により、住宅用受信機に対し動作点検中であることを示す試験中信号を出力するように構成され
    上記遠隔試験器、住宅用受信機に設定すべきアドレスを入力するためのアドレス入力手段と、入力されたアドレスを発報信号用の受信機回線を介して住宅用受信機へ送出するアドレス送信回路とを備え、
    上記住宅用受信機、火災感知器からの発報信号を受信する発報信号受信回路と、遠隔試験器から送出されるアドレスを受信するアドレス受信回路と、受信したアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、試験中信号に基づいて、受信機回線を発報信号受信回路又はアドレス受信回路に切り替えて接続するアドレス切替手段を備え、
    上記遠隔試験器は、動作点検中に住宅用受信機のアドレスを設定又は変更することを特徴とする集合住宅火災監視システム。
  10. 請求項9に記載の集合住宅火災監視システムにおいて、
    上記遠隔試験器が、上記火災感知器からの発報信号に基づいて、上記疑似発報と実際の発報とを判別して、実際の火災発生を検知する火災判断回路を備え、
    この火災判断回路の判断結果に基づいて、上記試験端子付中継器への電源供給を遮断する構成とされ、
    動作点検中に実際の火災が発生した場合には、試験端子付中継器への電源供給が遮断されて、試験中信号の出力が停止され、アドレス切替手段が受信機回線を発報信号受信回路に接続することを特徴とする集合住宅火災監視システム。
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