JP3562177B2 - 糸条パッケージの製造方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、簡単かつ確実にパッケージの口出しを行うことが可能な糸条パッケージの製造方法および装置、あるいは、生産性の向上を可能にする糸条パッケージの製造方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
糸条巻取機において、満巻パッケージに巻き上げられたボビンから空ボビンへ糸条の切り替えを行うとき、その切り替え中に満巻パッケージ上に巻き上げられたバンチ巻き等の表層部分は、パッケージ本体に定常に巻取られた糸条とは糸質が異なっている。そのため、糸条巻取機で巻取を完了した満巻パッケージは、出荷前に表層部分の糸を剥脱して正常糸の糸端(口糸)を表面に出すように処理している。このように表層糸を剥脱して口糸を出す処理を「表面処理」と称している。
【0003】
従来、上記表面処理における口糸出し方法としては、糸条パッケージの外周面に巻取方向と反対方向に圧縮空気を吹き付けて糸端を浮上させ、それを吸引ノズルで吸引剥脱する方法が一般的であった。しかし、糸条パッケージに巻き上げられた糸端部分は、必ずしも構成フィラメント束がきれいに揃っているとは限らず、一部のフィラメントが分岐して隣接する糸条に絡み合っていたりすることがあるため、上記のように圧縮空気の噴射によっては糸端を浮上させることが出来ないことがあった。特に、糸条が細フィラメントから構成されている場合において、この傾向が顕著であった。
【0004】
また、従来、このような問題を解決する手段として、表面に粘着ゴムをもつエンドレスベルトを糸条パッケージに接触させ、その粘着ゴムに糸端を付着させて口糸を取り出すようにした方法が提案されている。
【0005】
しかし、この粘着ゴムを利用する口糸出し手段は、圧縮空気手段に比べると口糸出し機能自体は著しく向上するものの表面に付着後の糸屑の除去が非常に難しいという問題があった。その糸屑の除去方法として、例えば回転ブラシやスクレーパを擦りつけるのが一般的であるが、その擦りつけを繰り返すことによって付着表面が傷つけられ粘着性が低下し、口糸出し機能が比較的早期に失われてしまうという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、たとえ糸端の構成フィラメントが絡合していても、簡単かつ確実に口糸出しを可能にする糸条パッケージの製造方法および装置を提供することにある。あるいは本発明の他の目的は、粘着性または吸着性を利用した口糸出し手段の粘着/付着機能の低下を招くことなく、長期間にわたり安定な口糸出しを可能にし、生産効率の向上を図る糸条パッケージの製造方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)表面が粘着性または吸着性を有する回動体を、糸条パッケージの表面に接触させ、前記回動体の前記表面に前記糸条パッケージ外層面の糸端を粘着または吸着させて巻き上げた後、前記回動体を前記糸条パッケージと離間した位置に移動させ、前記回動体と前記糸条パッケージとの間に掛けわたされた糸条を切断し、前記回動体に巻き付いた糸条を前記回動体の前記表面に回動方向を横切る方向に形成されたスリット溝に沿って剥脱させることを特徴とする糸条パッケージの製造方法。
【0008】
(2)前記粘着回動体に巻き付いた糸条の剥脱は、前記巻き付いた糸条を切断してから行なうことを特徴とする前記(1)に記載の糸条パッケージの製造方法。
【0009】
(3)表面が粘着性または吸着性を有する回動体を、糸条パッケージの表面に接触させ、前記回動体の前記表面に前記糸条パッケージ外層面の糸端を粘着または吸着させて巻き上げた後、前記回動体を前記糸条パッケージと離間した位置に移動させ、前記回動体と前記糸条パッケージとの間に掛けわたされた糸条を切断し、前記回動体に巻き付いた糸条を前記回動体の前記表面に回動方向を横切る方向に形成されたスリット溝に沿って切断し、前記巻き付いた糸条を前記回動体から剥脱させることを特徴とする糸条パッケージの製造方法。
【0010】
(4)表面が粘着性または吸着性を有し、該表面に回動方向を横切る方向に延びる少なくとも2本のスリット溝を周方向に間隔をおいて有する回動体を、糸条パッケージの表面に接触させ、該回動体と糸条パッケージとを共に回転させながら、該回動体表面に糸条パッケージ表面側の糸端を粘着または吸着により巻き付け、次いで該巻き付け糸条を前記スリット溝に沿ってカッターを移動させて切断した後、該カッターを移動させたスリット溝とは別のスリット溝に沿って、少なくとも一対の糸ニッパーを移動させて、該巻き付け糸条を前記回動体より除去することを特徴とする糸条パッケージの製造方法。
【0011】
(5)糸条パッケージに対向させて、表面に回動方向を横切る方向に延びるスリット溝を有し、回動体外周部に粘着手段を設けた粘着回動体を配置し、該粘着回動体を前記糸条パッケージ外周面に接触する位置と離間した位置とに移動可能に設け、前記粘着回動体に巻き付いた糸条を前記スリット溝に沿って剥脱させる剥脱機構を設けたことを特徴とする糸条パッケージの製造装置。
【0012】
(6)さらに、前記粘着回動体に巻き付いた糸条を前記剥脱機構の動作前に切断する切断機構を設けたことを特徴とする請求項5に記載の糸条パッケージの製造装置。
【0013】
(7)糸条パッケージに対向させて、表面に回動方向を横切る方向に延びるスリット溝を有し、回動体外周部に粘着手段を設けた粘着回動体を配置し、該粘着回動体を前記糸条パッケージ外周面に接触する位置と離間した位置とに移動可能に設け、前記粘着回動体に巻き付いた糸条を前記スリット溝に沿って切断する切断機構を設けたことを特徴とする糸条パッケージの製造装置。
【0014】
(8)前記粘着手段が、シート状に成形した粘着材質であり、前記回動体外周部に該粘着材質を貼り合わせたものであることを特徴とする前記(5)〜(7)のいずれかに記載の糸条パッケージの製造装置。
【0015】
(9)前記粘着手段が、前記回動体外周部に粘着性の物質を塗布したものであることを特徴とする前記(5)〜(8)のいずれかに記載の糸条パッケージの製造装置。
【0016】
この粘着手段は、粘着性の表面を有する物質に固化する液体または、溶融体であり、前記回動体外周部に該液体または、該溶融体を塗布し、固化させることで、前記粘着回動体が構成される。
【0017】
(10)前記粘着回動体が、前記糸条パッケージと共に回転するように構成したことを特徴とする前記(5)〜(9)のいずれかに記載の糸条パッケージの製造装置。
【0018】
(11)前記糸条パッケージと、前記粘着回動体の離間位置との間に、該糸条パッケージから前記粘着手段により引き出された糸条を切断するカッターと切断後に前記糸条パッケージ側に残る糸端を吸引する吸引ノズルを配置したことを特徴とする前記(5)〜(10)のいずれかに記載の糸条パッケージの製造装置。
(12)表面が粘着性または吸着性を有し、該表面に回動方向を横切る方向に延びる少なくとも2本のスリット溝を周方向に間隔をおいて有する回動体を、糸条パッケージに対向するように設置するとともに、該回動体を前記糸条パッケージ表面に接触する位置と離間位置とに移動可能に設け、かつカッター、および糸ニッパーを、それぞれ前記スリット溝に掛けわたされた糸条を切断する位置、および前記スリット溝に掛けわたされた糸条をニップする位置と、該それぞれの位置から離れた位置とに移動可能に設けたことを特徴とする糸条パッケージの製造装置。
【0019】
(13)前記回動体が、外周面に粘着層を有する回転ローラであることを特徴とする前記(12)に記載の糸条パッケージの製造装置。
【0020】
(14)前記回動体が、外周面に多数の吸引孔を有する回転ローラであることを特徴とする前記(12)に記載の糸条パッケージの製造装置。
【0021】
(15)前記回動体が、外周面に粘着層を有するエンドレスベルトであることを特徴とする前記(12)に記載の糸条パッケージの製造装置。
【0022】
(16)前記回動体の軸方向に沿って往復運動する支持部材に前記カッターと糸ニッパーとを取り付け、該支持部材の移動により前記カッターと糸ニッパーとをそれぞれ前記スリット溝に沿って往復運動させるようにしたことを特徴とする前記(12)〜(15)のいずれか1項に記載の糸条パッケージの製造装置。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のパッケージの製造方法および装置について、図面に示す一実施例を参照しながら具体的に説明する。
【0024】
図1(A)(B)(C)は、本発明に関連する参考例を示す糸条パッケージ製造装置を使用して糸条パッケージの口糸出しを行う工程を示す。本参考例は、合成繊維糸の製造工程における糸巻取後の工程に適用したものを示している。
【0025】
図1に示す装置において、糸条が満巻状態に巻き上げられた糸条パッケージPは、ホルダー1に装着支持され、図示していないモータにより回転駆動されるようになっている。また、糸条パッケージPに対向させて、ロール構造をした粘着回動体2が設置されている。
【0026】
図2は、本参考例の製造装置の要部を示す断面図である。
【0027】
粘着回動体2は、図2に示すよう、軸芯3の外周に弾性体4としてスポンジ材質4aが被覆されており、さらに外層には、粘着手段5としてシート状粘着材質5aを接着した構成としている。
【0028】
軸芯3は、両端に設けた軸受け6により、回転可能なよう支持され、更に軸受け6は、軸受けホルダー7により固定され、ホルダーアーム8を介して、粘着回動体2を糸条パッケージPに向かって接触・離間可能なよう、図1に示す移動ユニット10へと接続される。また、移動ユニット10には、移動方向へのガイドにガイドレール11を用い、駆動源としてのモータ12によりボールネジ13を回転させることで、前記ホルダーアーム8が取り付けられた移動ベース9を直線移動するものを使用している。
【0029】
また、粘着回動体2の移動する経路が、糸条パッケージPの回転中心位置p1と粘着回動体の回転中心位置p2を結ぶ直線になるよう構成されている。
【0030】
この構成により、粘着回動体2の最適移動量L1は、図示していないパッケージ径検知機等によるパッケージ径情報により次式により算出することができる。
L:p1,p2間距離
D:パッケージ径
d:粘着回動体径
x:粘着回動体押し付け量
より、
最適移動量L1=L−D/2−d/2+x
参考例では、パッケージPの外径が370mm、粘着回動体2の外径が80mmで、p1、p2間距離であるLを400mmという構成にしている。このとき弾性体4を適度に変形させることで、粘着手段5のパッケージPとの密着性を上げるため、粘着回動体押し付け量xを考慮しており、本参考例では、x=1mmとしている。よって、本参考例での粘着回動体2の最適移動量L1は、
400−(370/2)−(80/2)+1=176mm
となる。
【0031】
粘着回動体押し付け量xは、パッケージPの品種および形態、また、粘着回動体2の構成等により、0.01〜30mmの範囲、より好ましくは、0.05〜10mmの範囲で適用するのがよい。
【0032】
参考例で軸芯3は、金属製のものを使用しているが、樹脂製やその他の剛体のものでもよい。また、スポンジ材質4aについては、ゴム等を原材料とする発泡タイプのものや刷毛タイプのような綿状のものがあるが、比較的柔らかいものの方がパッケージPの形状に追従して変形しやすく、シート状粘着材質5aのパッケージPへの密着性が良いため口糸出し性も良い。逆に、スポンジ材質4aが堅ければパッケージPの形状に追従して変形できず、シート状粘着材質5aのパッケージPへの密着性が悪いため、口糸出し性も悪くなる。
【0033】
図3(A)、(C)は、それぞれ本発明や本参考例に使用する粘着回動体の一例を示す斜視図である。図3(B)は、本参考例に使用する粘着回動体の一例を示す斜視図である。
【0034】
シート状粘着材質5aについては、本参考例では、図3(A)に示すように、厚みtを1mm、幅hを7mm、長さは、スポンジ材質4aの幅Wに合わせて130mmとした粘着性ウレタンゴム複数をスポンジ材質4aの外周円周方向に等ピッチで接着剤により貼り付けている。このシート状粘着材質5aの寸法については、パッケージPの形態や、粘着回動体の構成等により最適化検討する必要があるが、厚みtについては、10mm以下であることが好ましく、より好ましくは、3mmであるのがよい。シート状粘着材質には、粘着性ウレタンゴムの他、その他粘着性のポリエチレンゴム、シリコーンゴム及びこれらのゲル体などがよく、厚みは、薄手の方が、パッケージPに接触時スポンジ材質4aの変形に追従して変形しやすい。
【0035】
参考例では、上述したように、シート状粘着材質5aを、複数枚スポンジ材質4a周方向に等ピッチで接着し歯車状の構成にしているが、図3(B)に示すように1枚シートを回動体全周に渡って貼り付けてもよいし、粘着手段5が回動体全周のうち一部分にしか無い状態でもよい。
【0036】
また、更に糸条パッケージは、その巻姿が、図4に示すように、耳高形状になることがよくあるが、このような糸条パッケージを対象とするときは、図3(C)に示すように、粘着回動体2の幅方向両端部が中央部よりも小径のクラウニング形状のものを使用することがより好ましい。なお、図4は、本発明に使用する糸条パッケージの一例を示す斜視図である。
【0037】
粘着回動体2の移動ユニット10については、図示していないパッケージ径検知機によるパッケージ径情報にもとずき、粘着回動体2の移動量L1を算出し、パッケージ径に合った最適な接触位置へ、正確に素早く移動できるようモータ12にはサーボタイプのものを使用しているが、他の駆動手段を使用してもよい。さらに、糸条パッケージPの下方には、粘着回動体2により取り出した糸端を吸引・剥脱するための吸引ノズル14が設置され、糸条パッケージPと粘着回動体2の離間位置との間にシリンダ15によって上下動するカッター16が配置されている。また、粘着回動体2の離間位置には、クリーナ装置17が設けられている。
【0038】
このクリーナ装置17は、詳細構造は、省略するが、離間位置に戻った粘着回動体2の外周面を洗浄したり、また、粘着回動体2の外周面に巻き付いた糸条(緒糸)をはぎ取って再使用可能な状態にするようなっている。
【0039】
カッター16は、加熱による溶断刃、ナイフ状の刃物、剪断を利用する鋏等任意のものを利用することができる。
【0040】
また、装置構成として、粘着回動体2の幅Wは、パッケージPの幅Wpよりも大きい方がより好ましい。更に、本参考例では、1つのパッケージPについて口糸出し処理を実施しているが、ホルダー1の軸方向に複数のパッケージPを支持し、それぞれのパッケージに対応した位置に粘着回動体2および付属構成機構を設けることにより、本参考例と同様に、同時に複数のパッケージの口糸出しおよび表面処理作業を実施することができる。
【0041】
粘着回動体を構成する弾性体4に用いるスポンジ材質4aについては、前記したように、比較的柔らかいものが好ましいが、具体的には、JIS S6050規定のC硬度50以下のものが好ましい。
【0042】
粘着回動体2を構成する粘着手段5としては、加硫ゴム物理試験方法のJISK6301(はくり試験)に規定される粘着力が50〜1200gf、好ましくは、50〜800gf、更に好ましくは、100〜500gfの範囲の材料を使用するのがよい。粘着力が50gよりも小さくては、粘着手段に糸端を粘着させることが難しくなり、他方、粘着力が1200gよりも大きいと、パッケージ表層の糸端の粘着だけでなく、パッケージ本体側の糸条も粘着するようになるため、それによって毛羽や糸切れが発生したり、また伸度変化によって糸斑が発生するようになる。
【0043】
上述した本参考例の製造装置において、口糸出し操作は次のようにして実施することができる。
【0044】
まず、図1(A)のように、満巻の糸条パッケージPをホルダー1に装着し、図示しない駆動源によりパッケージPの糸解舒方向である矢印方向に5〜50m/分の低速で回転させる。次いで、予めパッケージ径検知機(図示しない)により得ているパッケージPの外径値より、算出した値を移動機構10のモータ12に指令することで、モータ12が回転し、モータ12に直結されたボールネジ13が共に回転することで、ボールネジ13とガイドレール11にガイドされた移動ベース9が糸条パッケージP方向へと移動し始める、これにより、移動ベース9上に取り付けられたホルダーアーム8と軸受けホルダー7及び軸受け6を介して粘着回動体2がパッケージPの回転中心位置p1に向かって直線移動する。モータ12に送られた前記指令によりモータ12は粘着回動体2が、L1mm移動した位置で停止することで、粘着回動体2は、概に回転しているパッケージPと適度に接触し、パッケージPの外層面との摩擦及び粘着回動体2の外周部の粘着力によりパッケージPと共に同速度で回転し始める。
【0045】
このとき、粘着手段5は、弾性体4の適度な変形により、パッケージPの幅方向及び周方向の形状に追従し、常にパッケージ外周全幅に渡って接触する。
【0046】
その後、パッケージPを1回転〜50回転程度回転させパッケージPの回転を停止させる。粘着回動体2とパッケージPを接触回転することでパッケージPの外層面に付着していたパッケージPの糸端Yが粘着回動体2の外周部に設けた粘着手段である粘着材質からなる粘着シート5aに粘着し粘着回動体に巻取られる。パッケージP回転停止後、粘着回動体2は、離間位置であるp2位置に後退し、その後吸引ノズル14の吸引が開始される。
【0047】
図1(B)に示すように、粘着回動体2とパッケージP間に形成された糸条は、パッケージPを糸巻取方向に1/4周以上回転させ、再び糸解舒方向に回転させることで吸引ノズル14に吸引される。その後、粘着回動体2と吸引ノズル14間の糸条は、シリンダ15を作動させてカッター16を押し上げることにより切断され、粘着回動体2側に残された糸条は、粘着回動体2に巻き付いた糸条と共にクリーナ装置17(詳細省略)によって除去され、粘着回動体2の粘着力も再生される。また、糸条パッケージP側に残された糸条は吸引ノズル14に吸い込まれる。吸引ノズル14は、糸条パッケージPを糸解舒方向に回転させることで、更に糸条パッケージPから表層部のバンチ巻部等の緒糸部分を吸い込んで剥脱を行い、所謂表面処理が行われる。
【0048】
図5は、本発明に関連する粘着回動体の他の例を示す斜視図である。
【0049】
図5においては、本発明の他の参考例として粘着回動体2の粘着手段5に粘着性の物体に固化する液状粘着材5bを用いたもので、本参考例では、液状の粘着性のシリコン接着剤をスポンジ材質4aの外周部に塗布し、熱を加え固化させることで、粘着回動体2を構成したものである。粘着回動体2以外の部分の構成及び作用については、前記参考例と同じであり、同様の口糸出しを行うことができる。本参考例では、粘着手段として、粘着性のシリコン接着材を使用しているが、その他の接着剤、あるいは粘着性ゴム、粘着性ポリエチレン等の溶融体を塗布し固化させた構成のものであってもよい。
【0050】
次に本発明のパッケージの製造方法および装置の実施態様について説明する。
【0051】
図6(A)、(B)、(C)、(D)は、本発明の糸条パッケージ製造装置を使用して、糸条パッケージの口糸出しを行う工程を示す。
【0052】
この図6に示す装置において、糸条が満巻状態に巻き上げられた糸条パッケージPは、ホルダー21に装着支持され、モータ40により回転駆動されるようになっている(図7、図8参照)。また、糸条パッケージPに対向させてロール構造をした回動体22が設置されている。
【0053】
回動体22は芯部23の外周に粘着ゴムなどの粘着層24を装着すると共に、その粘着層24の外周面に軸方向に平行に延びる2本のスリット溝28a,28bを、周方向に45゜の間隔で配置している。この回動体22は、クラッチ51を介してモータ50に接続され(図7、図8参照)、クラッチ51がオンのとき回転駆動され、またオフのとき自由回転するようになっている。
【0054】
また、回動体22は、糸条パッケージPに接触する位置と離間する位置とに交互に往復移動可能になっている。さらに糸条パッケージPの下方に吸引ノズル26が設置され、また糸条パッケージPと回動体22の離間位置との間に、シリンダ27によって上下動するカッター25が配置されている。
【0055】
回動体22の離間位置の近傍には、別の切断機構30が設置されている。切断機構30は、図7(A)に示すように、カッター31を支持部材32に固定し、これをピストンロッド33の端部に固定してシリンダ34により回動体22の軸方向に往復移動するようにし、さらにシリンダ34をシリンダ35により上下動させるようにしている。
【0056】
また、回動体22の離間位置の下方には、糸ニップ機構(剥脱機構)60が設置されている。糸ニップ機構60は、図7(B)、図8(A)に示すように、糸ニッパー61を支持部62に固定し、これをピストンロッド63の端部に固定してシリンダ64により回動体22の軸方向に往復移動するようにし、さらに糸ニッパー61と対をなす糸ニッパー66をシリンダ64に支持されている支持部65に固定して、シリンダ64の往復移動により対をなす糸ニッパー61と66とが糸をニップまたは解除できるようにしている。さらにシリンダ64をシリンダ67により上下動させるようにしている。
【0057】
また、糸ニッパー61と66の往復移動域下方には、図8(B)に示すように、糸を除去するための吸引ノズル70が設けられている。吸引ノズル70は支持部71に固定され、これをピストンロッド72の端部に固定してシリンダ73により対をなす糸ニッパー61と66とが糸をニップする位置と離れた位置とに往復移動するようにしている。また、吸引ノズル70には吸引管74が接続されていて、その先には糸屑用トレー75が設置されている。
【0058】
上述した本発明の糸条パッケージ口糸出し装置を使用することにより、糸条パッケージPの表面処理は、図6(A)〜(D)に示す工程に従って次のように実施することができる。
【0059】
まず、図6(A)のように、ホルダー21に装着した糸条パッケージPに向けて回動体22を移動させ、その糸条パッケージPの外周面に、図6(B)のように接圧させる。このときの回動体22はクラッチ51がオフであるので(図7参照)、糸条パッケージPを回転駆動させると回動体22が追従回転し、その追従回転によって粘着層24上に糸条パッケージP側の糸端が粘着して巻き上げられる。
【0060】
次いで、図6(C)のように、パッケージPの回転停止後に、回動体22を糸条パッケージPから離間位置に移動すると、糸条パッケージPから引き出された糸条Yが、粘着体22と糸条パッケージPとの間に緊張状態に掛け渡されるので、図6(D)のように、シリンダ27によりカッター25を上動させると、上記のように緊張状態の糸条Yが切断され、回動体22側に切断された糸条は回動体22自体に巻き上げられた状態になり、また糸条パッケージP側に残された糸条は吸引ノズル26に吸い込まれる。吸引ノズル26は、パッケージPが糸解除方向に回転することで、さらに糸条パッケージPから表層部のバンチ巻部等の緒糸部分を吸い込んで剥脱を行うので、これによって糸条パッケージの所謂表面処理が行われる。
【0061】
上記工程において、糸条が糸屑として巻き上げられた回動体22は、そのままでは粘着層24の粘着機能が低下しているので、次の新たな糸条パッケージPに対して効率のよい口糸出し処理をすることはできない。そのため、図7(A)、(B)、図8(A)、(B)に示すような工程によって、回動体22に巻き付けられた糸屑の除去を行う。
【0062】
まず、図7(A)(および図6(D))のように、クラッチ51をオンにしてモータ50により回動体22を回転させ、一方のスリット溝28aを下向きの状態にする。次いで、この回動体22の外端側(右端側)に対応する位置で、シリンダ35の作動によりカッター31を、その上端部がスリット溝28bの高さとオーバラップするまで上昇させ、次いでシリンダ34を作動させて、カッター31の上端部をスリット溝28b内に沿って矢印方向に左端に抜けるまで移動させる。このカッター31の移動によって、回動体22の外周に多重に巻き付けられた糸条Yはスリット溝28bに沿って切断される。
【0063】
しかし、このように回動体22上の糸条Yがスリット溝28bに沿って切断されても、粘着層24に粘着しているため、そのままでは回動体22から離脱することはない。
【0064】
そこで、図7(B)のように、下部側に位置していた他方のスリット溝28aを糸ニッパー61がこの回動体22の外端側(右端側)に対応する位置で、シリンダ67の作動により糸ニッパー61と66とを、その上端部がスリット溝28aの高さとオーバラップするまで上昇させ、次いでシリンダ64を作動させて、糸ニッパー61の上端部をスリット溝28a内に沿って矢印方向に固定された糸ニッパー66で止まるまで移動させる。この糸ニッパー61の移動によって、回動体22上に巻き付けられた糸条Yは、対をなす糸ニッパー61と66とにニップされる。ニップされた糸条Yは、図8(A)のように、シリンダ67を下動させながら回動体22を糸解除方向に回転させると、回動体22上に巻き付けられた糸条Yが対をなす糸ニッパー61と66とにニップされたまま引き出されて回動体22から剥脱される。
【0065】
次いで、図8(B)のように、シリンダ67の下動停止後に、シリンダ73を作動させて、吸引ノズル70を対をなす糸ニッパー61と66との近傍に移動させる。次いで、シリンダ64を作動させて、糸ニッパー61を糸ニッパー66と離れる方向に移動させる。この糸ニッパーの移動によって、糸ニッパー61と66とによって引き出された糸条Yは吸引ノズル70に吸い込まれる。吸い込まれた糸条Yは吸引管74内を通って、糸屑用トレー75に放出される。
【0066】
上述したように、本発明の装置によれば、回動体22に巻き付いた糸条を剥脱するとき、カッター31や糸ニッパー61,66をスリット溝28a,28bに沿って移動させるので、これらの手段が粘着層24の表面を直接傷つけることがなく、また粘着力を低下させることはない。
【0067】
したがって、粘着層24による糸条パッケージの口糸出し機能(粘着機能)は実質的に低下することはなく、その性能を長期にわたって維持することができるため、生産効率の向上を図ることができる。
【0068】
本発明に使用する回動体は、上述した実施形態のように、外周に粘着層を有するロール構造が最も好ましいが、ロール構造に代えて外周に粘着層を有するエンドレスベルトであっても同様の効果を奏することができる。
【0069】
回動体を構成する粘着層としては、加硫ゴム物理試験方法のJIS K6301(はくり試験)に規定される粘着力が50〜1200gf、好ましくは50〜800gf、さらに好ましくは100〜500gfの範囲の材料を使用するのがよい。
【0070】
粘着力が50gfよりも小さくては、粘着層に糸端を粘着させることが難しくなり、他方、粘着力が1200gfよりも大きいと、表層の糸端の粘着だけではなく、パッケージ本体側の糸条も粘着するようになるため、それによって毛羽や糸切れを発生したり、また伸度変化によって糸班を発生するようになる。
【0071】
また、粘着層の硬度は、JIS−A硬度10以下、好ましくはJIS−A硬度1〜10、特に好ましくは2〜5にするのがよい。JIS−A硬度が10よりも大きいと、粘着物質の外力による変形が少なくなるため、糸条パッケージが表面に凹凸をもったフォームであったり、バンチ巻部を有していたりすると、粘着層が糸条パッケージの軸方向に対し接触しない部分を発生し、良好な口糸出しができなくなる場合がある。
【0072】
また、回動体の粘着層を糸条パッケージ外周面に接触させるときの押圧力としては、10,000〜40,000Paの範囲にするのがよい。押圧力が10,000Paよりも小さくては、粘着層に糸端が粘着しにくくなり、また逆に40,000Paよりも大きくすると、その押圧力によって糸条パッケージフォームが悪化し、製品欠点を生ずるようになる。
【0073】
上述のような粘着層を構成する材質としては、例えば、ポリウレタンゴム、ポリエチレンゴム、シリコンゴムおよびこれらのゲル体を挙げることができる。これらのなかでも、特にポリウレタンゴムまたはこのゲル体が好ましい。
【0074】
また、粘着層の表面に形成するスリット溝の数は、前述した実施形態のように2本だけでもよいが、必要により3本以上を設けるようにしてもよい。これら少なくとも2本を設けるようにしたスリット溝のうち、1本はカッターの案内用の溝として使用され、また他の1本は糸ニッパーの案内用の溝として使用される。2本を設ける場合のスリット溝の周方向の間隔は、カッターと糸ニッパーの間隔に合わせるのがよい。前述した実施形態では、カッターと糸ニッパーの周方向の間隔が45゜なので、スリット溝の間隔も45゜とした。また、スリット溝の溝幅は1〜30mm、溝深さは1〜15mmの範囲にするのがよい。また、このスリット溝は回動体の軸方向全幅に渡り両端に貫通するように設けるのがよい。また、回動体に設けるスリット溝の配置方向は、回動体の回動方向(周方向)に対して90゜(軸方向には0゜)が最も好ましいが、カッターや糸ニッパーの案内を妨げない限り、斜めであってもよい。好ましくは、回動方向に対し、45゜〜90゜の範囲がよい。
【0075】
本発明に使用する回動体としては、図9および図10に示すような、負圧を利用した吸着性外周面をもつロール構造体も使用することができる。
【0076】
図9および図10に示す回動体22’は、中空ロール80を本体とし、その外周面に多数の吸引孔81を設け、かつ好ましくは回動方向を90゜に横切る少なくとも2本のスリット溝84を周方向に間隔を置いて設けている。さらに両側の回転軸82が軸受83により回動自在に支持され、かつ一方の回転軸82を中空にして負圧源(図示せず)に接続するようにしている。
【0077】
このように構成した回動体22’によっても、前述した粘着層24を有する回動体2と同様の口糸出しを行うことができる。
【0078】
本発明は、複数糸条においても図11のように実施することができる。
【0079】
[ 参考例 ]
図1に示す参考例装置において、70デニール、24フィラメントの衣料用ナイロン糸6Kg巻、外径330mmのパッケージの口糸出しを実施したところ、粘着回動体に、構成フィラメント全数が粘着、所定量巻き付き、口糸出しが成され、その後、パッケージ表層部から吸引ノズルにより、バンチ巻部を吸い込んで剥脱され、スムーズに所謂表面処理が行われた。処理後のパッケージについて、製品として問題ないか、検査も実施したが、毛羽発生、伸度変化、糸斑、単糸切れ等特に問題ないことが確認された。
【0080】
また、前記品種パッケージ1万個について口糸出しを実施したところ、口糸出しが全く出来なかったものは、たった3つであり、成功率は、99.97%と非常に信頼性の高いものであることが判った。
【0081】
さらに、300デニール、40フィラメント、の産業用ナイロン糸7.5Kg巻、外径370mmのパッケージについても同様の結果が得られた、この品種での成功率は、パッケージ5千個実施し、99.98%であり、こちらの品種においても非常に信頼性の高い結果が得られた。
【0082】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、たとえ糸端の構成フィラメントがパッケージ外層面に絡合していても、簡単かつ確実に口糸出しを可能にする糸条パッケージの製造方法および装置を提供することができる。
【0083】
また、本発明によれば、粘着性或いは吸着性を利用した口糸出し手段を利用するものにおいて、回動体の粘着性表面或いは吸着性表面を直接傷つけないようにするので、糸条パッケージの口糸出し機能(粘着/吸着機能)を低下させることなく長期間にわたり安定な口糸出しを可能にし、生産効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)、(C)は、本発明の参考例を示す糸条パッケージの製造装置を使用して口糸出し処理する状況を示す工程図である。
【図2】本参考例を示す製造装置の要部を示す断面図である。
【図3】(A)、(B)、(C)は、それぞれ本発明に使用する粘着回動体の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明に使用する糸条パッケージの一例を示す斜視図である。
【図5】参考例における粘着回動体の他の形態を示す斜視図である。
【図6】(A)、(B)、(C)、(D)は、本発明の一例を示す糸条パッケージ製造装置を使用して口糸出し処理する状況を示す工程図である。

【図7】(A)、(B)は、図6の工程ののち回動体表面の巻付き糸条を剥脱する状況を示す工程図である。
【図8】(A)、(B)は、図7の工程ののち回動体表面の巻付き糸条を剥脱する状況を示す工程図である。
【図9】本発明に使用する図6の態様における回動体の他の実施形態を示す概略断面図である。
【図10】図9の回動体の斜視図である。
【図11】本発明の図6の態様における複数糸条における実施形態を示す概略図である。
【符号の説明】
1:ホルダー
2:粘着回動体
3:軸芯
4:弾性体
4a:スポンジ材質
5:粘着手段
5a:シート状粘着材質
5b:液状粘着材
6:軸受け
7:軸受けホルダー
8:ホルダーアーム
9:移動ベース
10:移動ユニット
11:ガイドレール
12:モータ
13:ボールネジ
14:吸引ノズル
15:エアーシリンダ
16:カッター
17:クリーナ装置
21:ホルダー
22,22’:回動体
23:芯部
24:粘着層
25:カッター
26:吸引ノズル
27:シリンダ
28a,28b,64:スリット溝
30:切断機構
31:カッター
32:支持部
33:ピストンロッド
34,35:シリンダ
40:モータ
50:モータ
51:クラッチ
60:ニップ機構
61,66:糸ニッパー
62,65:支持部
63:ピストンロッド
64,67:シリンダ
70:吸引ノズル
71:支持部
72:ピストンロッド
73:シリンダ
74:吸引管
75:糸屑用トレー
80:中空ロール
81:吸引孔
82:回転軸
83:軸受
84:スリット溝
P:糸条パッケージ
Y:糸条

Claims (16)

  1. 表面が粘着性または吸着性を有する回動体を、糸条パッケージの表面に接触させ、前記回動体の前記表面に前記糸条パッケージ外層面の糸端を粘着または吸着させて巻き上げた後、前記回動体を前記糸条パッケージと離間した位置に移動させ、前記回動体と前記糸条パッケージとの間に掛けわたされた糸条を切断し、前記回動体に巻き付いた糸条を前記回動体の前記表面に回動方向を横切る方向に形成されたスリット溝に沿って剥脱させることを特徴とする糸条パッケージの製造方法。
  2. 前記回動体に巻き付いた糸条の剥脱は、前記巻き付いた糸条を切断してから行なうことを特徴とする請求項1に記載の糸条パッケージの製造方法。
  3. 表面が粘着性または吸着性を有する回動体を、糸条パッケージの表面に接触させ、前記回動体の前記表面に前記糸条パッケージ外層面の糸端を粘着または吸着させて巻き上げた後、前記回動体を前記糸条パッケージと離間した位置に移動させ、前記回動体と前記糸条パッケージとの間に掛けわたされた糸条を切断し、前記回動体に巻き付いた糸条を前記回動体の前記表面に回動方向を横切る方向に形成されたスリット溝に沿って切断し、前記巻き付いた糸条を前記回動体から剥脱させることを特徴とする糸条パッケージの製造方法。
  4. 表面が粘着性または吸着性を有し、該表面に回動方向を横切る方向に延びる少なくとも2本のスリット溝を周方向に間隔をおいて有する回動体を、糸条パッケージの表面に接触させ、該回動体と糸条パッケージとを共に回転させながら、該回動体表面に糸条パッケージ表面側の糸端を粘着または吸着により巻き付け、次いで該巻き付け糸条を前記スリット溝に沿ってカッターを移動させて切断した後、該カッターを移動させたスリット溝とは別のスリット溝に沿って、少なくとも一対の糸ニッパーを移動させて、該巻き付け糸条を前記回動体より除去することを特徴とする糸条パッケージの製造方法。
  5. 糸条パッケージに対向させて、表面に回動方向を横切る方向に延びるスリット溝を有し、回動体外周部に粘着手段を設けた粘着回動体を配置し、該粘着回動体を前記糸条パッケージ外周面に接触する位置と離間した位置とに移動可能に設け、前記粘着回動体に巻き付いた糸条を前記スリット溝に沿って剥脱させる剥脱機構を設けたことを特徴とする糸条パッケージの製造装置。
  6. さらに、前記粘着回動体に巻き付いた糸条を前記剥脱機構の動作前に切断する切断機構を設けたことを特徴とする請求項5に記載の糸条パッケージの製造装置。
  7. 糸条パッケージに対向させて、表面に回動方向を横切る方向に延びるスリット溝を有し、回動体外周部に粘着手段を設けた粘着回動体を配置し、該粘着回動体を前記糸条パッケージ外周面に接触する位置と離間した位置とに移動可能に設け、前記粘着回動体に巻き付いた糸条を前記スリット溝に沿って切断する切断機構を設けたことを特徴とする糸条パッケージの製造装置。
  8. 前記粘着手段が、シート状に成形した粘着材質であり、前記回動体外周部に該粘着材質を貼り合わせたものであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の糸条パッケージの製造装置。
  9. 前記粘着手段が、前記回動体外周部に粘着性の物質を塗布したものであることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の糸条パッケージの製造装置。
  10. 前記粘着回動体が、前記糸条パッケージと共に回転するように構成したことを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載の糸条パッケージの製造装置。
  11. 前記糸条パッケージと、前記粘着回動体の離間位置との間に、該糸条パッケージから前記粘着手段により引き出された糸条を切断するカッターと切断後に前記糸条パッケージ側に残る糸端を吸引する吸引ノズルを配置したことを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項に記載の糸条パッケージの製造装置。
  12. 表面が粘着性または吸着性を有し、該表面に回動方向を横切る方向に延びる少なくとも2本のスリット溝を周方向に間隔をおいて有する回動体を、糸条パッケージに対向するように設置するとともに、該回動体を前記糸条パッケージ表面に接触する位置と離間位置とに移動可能に設け、かつカッター、および糸ニッパーを、それぞれ前記スリット溝に掛けわたされた糸条を切断する位置、および前記スリット溝に掛けわたされた糸条をニップする位置と、該それぞれの位置から離れた位置とに移動可能に設けたことを特徴とする糸条パッケージの製造装置。
  13. 前記回動体が、外周面に粘着層を有する回転ローラであることを特徴とする請求項12に記載の糸条パッケージの製造装置。
  14. 前記回動体が、外周面に多数の吸引孔を有する回転ローラであることを特徴とする請求項12に記載の糸条パッケージの製造装置。
  15. 前記回動体が、外周面に粘着層を有するエンドレスベルトであることを特徴とする請求項12に記載の糸条パッケージの製造装置。
  16. 前記回動体の軸方向に沿って往復運動する支持部材に前記カッターと糸ニッパーとを取り付け、該支持部材の移動により前記カッターと糸ニッパーとをそれぞれ前記スリット溝に沿って往復運動させるようにしたことを特徴とする請求項12〜15のいずれか1項に記載の糸条パッケージの製造装置。
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