JP3562024B2 - 生体信号検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は生体の心拍や呼吸や体動等を非拘束で検出する生体信号検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種の生体信号を検出するにあたり、生体にセンサー部を装着するタイプのものは、生体の動きを拘束する上に、この拘束が生体にストレスを与えてしまうためにリラックス状態での生体信号の検出が困難であり、特に電極を皮膚に貼り付けたりするものでは、皮膚が荒れたり炎症を起こしたりすることがあるために、非拘束タイプのものが望まれている。
【0003】
そして、非拘束タイプとして、圧電素子や静電容量センサーを用いたものが提案されている。これらは生体を受けるベッドのような生体支持部に圧電素子や静電容量センサーを配置して、これらによって生体支持部にかかる生体荷重が生体の体動や呼吸に伴ってわずかに変化することを検知して生体信号を検出するものであるが、体動や呼吸について検出することができても、心拍まで検出することができるだけの感度を有していない。また、非拘束では生体支持部のどこに生体荷重がかかるかを特定できないために、圧電素子や静電容量センサーを生体支持部の広い部分にわたって配置しなくてはならないが、この点に対応することは感度のこともあって困難である上に、生体への刺激が無いように配置することも困難である。
【0004】
ここにおいて、上記圧電素子や静電容量センサーに代えて、一端が発光部に、他端が受光部に接続された柔軟性を有する光ファイバーを用いて、生体を受ける生体支持部にその生体支持面に添って光ファイバーを配置したものが特開平6−30914号公報に示されている。光ファイバーによって発光部から受光部へと導かれる光の量を、生体荷重の変動に伴う光ファイバーの撓みによって変化させることで、荷重変動を捕らえ、ここから生体信号を検出しようというものである。
【0005】
この場合、配置面積を広くすることに困難がない上に、柔軟な光ファイバーを用いることで生体に刺激のないものとすることができ、更に電磁気的な影響を生体に与えてしまうこともないといった利点を有している。また、生体信号のうち、心拍も検出することができる感度を期待することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、心拍を捕らえる場合を考えると、十分なS/N比を確保することができるだけの感度を得られておらず、検出精度の点で不満があるのが実状であり、更に感度の高いものが求められている。
本発明はこのような点に鑑み為されたものであり、その目的とするところは非拘束ながらも体動や呼吸、心拍といった生体信号を感度よく検出することができる生体信号検出装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
しかして本発明に係る生体信号検出装置は、生体9を受ける生体支持部2に配設されるとともに発光部からの光を受光部へと導く光ファイバー1と、上記受光部出力から生体信号を検出する検出部32とを備えている生体信号検出装置において、光ファイバー1は生体9の荷重がかかる方向において所要の曲率を持つ状態で屈曲していることに主たる特徴を有している。
【0008】
【作用】
本発明によれば、生体9の荷重がかかる方向において所要の曲率を持つように光ファイバー1を屈曲させているために、光ファイバー1における屈曲部は、生体9から加わる荷重(圧力)の変動に伴って、受光部に到達する光量を大きく変化させることになる曲率域において曲率を変化させるものであり、従って心拍によるところのわずかな荷重変化も感度よく捕らえることができる。
【0009】
すなわち、光ファイバー1は、コアとこのコアを囲むクラッドより構成され、発光部からの光はコアとクラッドとの境界面における全反射によって受光部へと導くものであり、光ファイバー1に撓みが生じた時、境界面ですべての光が全反射せずに一部の光がクラッドを透過してしまうのであるが、屈曲の曲率がわずかであるために殆どの光に対して全反射角を保つことができる曲率域においては、光ファイバー1が撓んでも受光部に到達する光の量の変化はわずかである。しかし、微小な撓みを起こしただけでも多くの光に対して全反射角を保つことができなくなるような曲率域においては、撓みに伴って受光部に到達する光の量が大きく変化するものであり、しかも光ファイバー1が生体9の荷重がかかる方向において上記曲率を持つ時、微小な荷重変動に対しても光ファイバー1の撓みが確実に生じるために、受光部に到達する光の量が確実に大きく変化することになり、このために高い感度を得ることができるものである。
【0010】
従って、光ファイバー1の屈曲部の荷重がかかる方向における曲率は、その光ファイバー1におけるコアとクラッドの材質によって決定される全反射角との関係で、荷重変化に伴うわずかな曲率半径の変化によってコアから漏れる光量が大きく変化するように設定する。また光ファイバー1のコアとクラッドの材質や径は、荷重変動に伴う曲率変化が大きいばね性が発揮されるように設定することが好ましい。弾性を有する芯材5の周囲に光ファイバー1を巻き付ける場合のように、ばね性として他の部材の弾性も利用することができる場合には、この他の部材の弾性を考慮して光ファイバー1のばね性を設定する。また、屈曲させた部分をあまり多くとると、受光部に達する光量が少なくなり過ぎて、受光部における光量変化の検出が困難となることから、受光部の特性も含めたこの点も考慮して光ファイバー1の屈曲部を設定することが望ましい。
【0012】
生体荷重が加わっていない時にはほぼ直線状を保ち、生体荷重がかかった時にのみ、屈曲して上記曲率を持つものとなるようにすることを妨げない。これは生体荷重によって光ファイバー1を屈曲させる凹凸面上もしくは凹凸面下に光ファイバー1を配置することによって実現することができ、この場合、凹凸面を光ファイバー1の長手方向において複数の凹凸部70を有するものとすることで、必要とする屈曲部の数を確保することができる。
【0013】
また、上記凹凸面に光ファイバー1を配置する際に、光ファイバー1が屈曲点からずれてしまい、十分な屈曲量が得られず、検出できない場合が考えられるため、凸部70aの先端側に光ファイバー1を固定するための溝10を設けるのが好ましい。また、凸部70aの押圧力で光ファイバー1が損傷するのを防止するために、凸部70aの端部70cを光ファイバー1の屈曲方向に沿って円弧状に曲成するのが好ましい。また、生体の荷重がかかる方向において所要の曲率を持つ状態で屈曲する光ファイバー1が破壊するほど大きく撓まないようにするために、光ファイバー1が生体荷重によって光ファイバー1を屈曲させる凹凸部70を有する部材7a,7bの間に配されると共に、光ファイバーの屈曲量を制限するストッパを上記凹凸部70を有する部材7a,7bから突設させるのが好ましい。また、光ファイバー1を折り返して使用する場合、光ファイバー1の折り返し部12の中を通過する光の量が損失しないようにするために、一本の光ファイバー1を凹凸面と平行な面上でループ状に複数回巻回し、各ループの折り返し部12を凹凸面の外側に夫々配設し、各ループの中間部13を同一の凹凸面上もしくは凹凸面下に並べて配設するのが好ましい。また、凹凸面の外側に配される光ファイバー1の折り返し部12の屈曲による振動等を防止するために、光ファイバー1の折り返し部12を曲率の大きい円弧状の保護チューブ14で保持するのが好ましい。
【0014】
更に、光ファイバー1は、生体支持部2における生体9の躯体部及び頭部を受ける部分に配することが、生体9の呼吸や心臓の動きの検出にとって好ましく、殊に生体9の脇下よりも頭部側を受ける部分に配した場合、呼吸による変動が少なくなるために、心拍を的確に検出することができるものとなる。枕に配設した時には、ベッドそのものに光ファイバー1を配設する場合よりも配設面積を小さくすることができる。
【0015】
【実施例】
以下本発明を図示の実施例に基づいて詳述すると、本発明においては、一端に発光ダイオードのような発光素子3aが、他端に受光素子3bが接続された光ファイバー1を生体9を受ける生体支持部2(図1に示す場合は椅子の背もたれ)に配置するにあたり、生体9の荷重がかかる方向において所要の曲率を持つように光ファイバー1を屈曲させておく。受光素子3bにはその電流出力を電圧に変換する変換部30と増幅部31とを介して、ローパスフィルターやコンパレータ等からなる弁別部33を有して体動や呼吸、あるいは心拍等の生体信号を検出する検出部32を接続してある。
【0016】
そして、光ファイバー1を上記方向に曲率を持つ屈曲状態とするにあたっては、図2に示すように光ファイバー1をコイル状に巻回したものを用いて、コイル軸の方向が生体支持部2における生体支持面と平行となるように生体支持部2に配設している。コイル状としているのは、光ファイバー1に所要の曲率を持たせておくことが容易となるためである。また、光ファイバー1がコイル状態を保つように、図2(a)では接着剤からなる保持材4でコイル部の一部同士を連結している。光ファイバー1にかかる荷重変動に伴う撓みを阻害しないのであれば、コイル部全体に対して保持材4を使用することで、過度の圧力に対する形状保持や折損防止を図ることができる。
【0017】
図2(b)に示すように、コイルの軸方向に添う細幅の帯板状のアクリル樹脂等からなる保持材4をコイル部に接着固定することで形状保持を図ってもよい。この場合、コイル部の一部にかかる荷重を、コイル軸方向に並ぶ他の部分にも保持材4で伝えることができるものとなるために、つまりコイル部全体に荷重変動が伝わるために、安定した生体信号の検出を行うことができるものとなる。このものにおいても、前述の理由で接着剤はコイル部全体に対して使用してもよい。
【0018】
コイル形状の維持は、図3や図4に示すように、芯材5の周囲に光ファイバー1を巻き付けることで行ってもよい。芯材5が柔軟性を有しないものである場合には、芯材5の角を光ファイバー1に傷を付けない程度の面取りを施すだけとし、屈曲部での光ファイバー1の撓み変形を阻害しないように、芯材5が光ファイバー1の屈曲部の内側に当たらないようにしておく。芯材5が発泡ポリウレタンや発泡ポリエステル、エアーセル等の柔軟性を有するものからなる場合には、芯材5が光ファイバー1の屈曲部の内側に当たっていてもよく、また柔軟性を持つ芯材5は、生体9が感じる違和感を抑えることになる。いずれにしても、芯材5の周囲に光ファイバー1を巻回することで光ファイバー1をコイル状とする時には、光ファイバー1に所要の曲率を持たせることが更に容易となるとなる上に、過度の荷重が光ファイバー1に加わっても、芯材5の厚みが光ファイバー1の異常変形による破損を防止する。
【0019】
芯材5の形状は、生体支持部2への配設位置等にもよるが、図3に示すような板状のものよりも、図4に示すような細い棒状のものの方が、荷重変動に対する光ファイバー1の屈強部の撓み部分が多くなるために、感度を高くすることができる。また、芯材5を図5に示すような形状に変形させることも可能となるために、生体支持部2への設置が容易となる。図6に示す例は、ゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム等からなるチューブ状の芯材5を用い、この芯材5の外周に光ファイバー1を巻き付けてコイル状とした場合を示している。芯材5を断面円形の棒状やチューブ状とした場合、光ファイバー1を一定曲率で螺旋を描くものとすることができるために、生体支持部2に配設するにあたって方向性が問題となることがなくなるとともに、角がある場合のような生体9が感じる違和感を低減することができる。
【0020】
なお、光ファイバー1をコイル状とするにあたっては、図6からも明らかなように、光ファイバー1の直径よりもコイルのピッチを大きくして、コイル部分において光ファイバー1同士が接触しない状態としておくことが望ましい。つまり、隣接する光ファイバー1同士が接触する状態では光ファイバー1の撓みが光ファイバー1自体の隣接部によって制限されてしまうが、このようなことが無くなり、感度を高く保つことができるからである。
【0021】
光ファイバー1は、光ファイバー1を屈曲状態に保つ保持材(芯材5を含む)4の中に埋め込んでしまってもよい。図7は一体成形によってチューブ状の芯材5内に光ファイバー1を埋め込んだ場合を示している。このように光ファイバー1を埋め込めば、光ファイバー1の損傷をより確実に防ぐことができる。
光ファイバー1を波状に屈曲させる場合には、図8に示すような格子材6の格子間に光ファイバー1を上下に交互に通せばよい。これによって光ファイバー1を波状に屈曲した状態に保つことができる。この場合、格子材6の格子ピッチは、光ファイバー1の屈曲部に与えたい曲率に応じて設定しておく。格子材6が柔軟性を持つことを妨げないが、光ファイバー1を屈曲させておくことができないものであってはならない。
【0022】
図9に示すものは、通常時は光ファイバー1が直線状を保つものの、荷重がかかった時に所要の曲率を持つようにしたもので、上面に凹凸部70を備えた部材7aと、下面が凹凸部70を備えた部材7bとの間に光ファイバー1を通すとともに、部材7bを部材7aから浮かしておき、生体9の荷重がかかって部材7bが下降した時、凹凸部70,70によって光ファイバー1が屈曲状態となるようにしている。この場合の光ファイバー1の屈曲部の数と曲率は、図10に示すように、光ファイバー1の長手方向に複数の凹凸部70を設けることと、凹凸部70の間隔dや高さh等によって設定することができる。
【0023】
ところで、上記凹凸部70に光ファイバー1を配置する際に、光ファイバー1が屈曲点からずれてしまい、十分な屈曲量が得られず、検出できない場合も予想される。図11及び図12(a)に示すものは、各凸部70aの先端側に光ファイバー1を固定するための溝10を夫々設けるようにしたもので、光ファイバー1の長手方向から見て部材7a側の各溝10は逆U字状に形成され、部材7b側の各溝10はU字状に形成され、夫々の溝10は光ファイバー1の外径よりもやや大きい巾と深さとを有している。このように、光ファイバー1を凹凸面に対して固定するためのガイドとなる溝10を設けることによって、光ファイバー1が屈曲点からずれたり、十分な屈曲量が得られなかったりする現象を防ぐことができ、従って、体振動を確実に屈曲量の変動に変換することができ、検出の精度及び再現性を向上させることができるという利点がある。尚、上記溝10はすべての凸部70に夫々設けられてもよいが、一部の凸部70のみに設けられてもよい。
【0024】
また、上記ガイドとなる溝10を形成する場合において、図12(a)のように各凸部70aの端部が角を持つように加工すると、光ファイバー1に対してせん断力が生じ、光ファイバー1を損傷させてしまい、検出不良を起こす可能性が考えられる。図12(b)は、各凸部70aの端部70cを光ファイバー1の屈曲方向に沿って円弧状となるように夫々加工するようにしたもので、光ファイバー1の屈曲時において、円弧状となった端部70cに沿って光ファイバー1が屈曲できるので、光ファイバー1に対して上記せん断力が生じなくなり、光ファイバー1を保護して、実際の使用上でのセンサーとしての耐久性を向上させることができるものである。
【0025】
図13(b)は、同(a)に示す凹凸部70を有する部材7aに、光ファイバー1の屈曲量を制限するためのストッパ11を凹凸部70とは別に設けたものを示している。このストッパ11は光ファイバー1の撓み時に光ファイバー1が破壊してしまう撓み量以上撓まないようにするためのもので、光ファイバー1がある程度撓むことができる範囲内で凹凸部70による押圧を制限できる高さで部材7a(部材7bであってもよい)の下面から突設している。このストッパ11によって光ファイバー1を破壊から保護でき、信号検出を安定させることができるので、実際の使用上でのセンサーとしての耐久性の向上を図ることができる。
【0026】
また図13(c)は、同(b)に示すストッパ11に代えて、ガイドとなる溝10の深さを調整することで、溝10にストッパとしての役割を持たせるようにしたものであり、光ファイバー1を固定するための溝10を利用して光ファイバー1が破壊してしまう撓み量以上撓まないようにすることができ、光ファイバー1を破壊から保護して、信号検出を安定させることができるものである。
【0027】
図14(a)は同一の凹凸面に光ファイバー1を波形に折り返して設置する際の一般的な配置を示しており、また図14(b)は一本の光ファイバー1を凹凸面と平行な面上でループ状に複数回(本実施例では3回)巻回し、各ループの折り返し部12を凹凸面の外側に夫々配設し、各ループの中間部13を同一の凹凸面上もしくは凹凸面下に並べて配設した場合を示している。ここで、図14(a)のように同一の凹凸面に対して一本の光ファイバー1を複数回設置する場合、光ファイバー1を波型に折り返すと、折り返し部12の曲率が小さくなり、光ファイバー1内を通過する光を損失してしまうことがある。そこで、図14(b)のように、一本の光ファイバー1を図14(b)の実線矢印Aで示す円弧状に折り返して1つ目のループを形成し、さらに破線矢印Bで示す円弧状に折り返して2つ目のループを形成し、さらに一点鎖線矢印Cで示す円弧状に折り返して3つ目のループ状を形成し、これらループが折り返し部12のみで重なるように配置すると共に、各ループの中間部13を凹凸面に間隔をあけて配置することにより、折り返し部12の曲率ができる限り大きくなるように一本の光ファイバー1を設置できるようになり、図14(a)の場合と比較して、各折り返し部12の曲率が夫々大きくなって光の損失を最小に抑えることができるようになる。従って、光ファイバー1内を通過する光の量ができる限り多くなるように保たれるので、検出回路におけるS/N比を向上させることができ、信号検出能力を高めることが可能となる。
【0028】
図15は凹凸面の外側に光ファイバー1の折り返し部12を配し、この折り返し部12を曲率の大きい円弧状の保護チューブ14で保持したものを示しており、保護チューブ14は例えば樹脂から成り、折り返し部12の曲率の固定や、雑音(雑振動)からの保護を可能とし、安定した検出を行う役割を果たすものであり、また保護チューブ14を最大曲率の円弧状に形成することで、光ファイバー1の折り返し部10もまた最大曲率で保持されるようになり、生体信号を含まない振動による屈曲を防ぐことができ、この結果、光ファイバー1内を通過する光の量ができる限り多くなるように保たれ、検出回路におけるS/N比を向上させることができ、信号検出能力を高めることができるものである。尚、図15の実施例では一本の光ファイバー1を1回円弧状に折り返した場合を示しているが、これに限定されるものではなく、例えば図14(b)のような複数の折り返し部12をこの保護チューブ14を用いて各々別々に保持することもできる。
【0029】
さて、生体の荷重がかかる方向において所要の曲率を持つ光ファイバー1からなるセンサー部Sは、図1では椅子の背もたれである生体支持部2に配したが、図16に示すように、椅子の座面に配してもよい。また背もたれ内や座部内に配するほか、背もたれ面や座面に配するクッション内に配してもよい。生体支持部2が図17に示すようにベッドであったり、図18に示すように布団であったりしてもよい。これらの場合においても、生体9の微小な荷重変動を検出することができる位置であれば、その配置位置を問うものではない。図19に示すように、生体支持部2が浴槽であってもよい。また、生体支持部2が浴槽である場合、浴槽自体が生体の振動をよく伝えることから、浴槽の外面にセンサー部Sを接触させて配置することも可能である。水回りにおいて、光センサー1であるセンサー部Sを用いることは、電気的安全性の確保が容易であるという利点もある。
【0030】
センサー部Sによって生体9のどの部分の荷重変動を検出するかという点については、生体9の呼吸や心拍に伴う荷重変動の検出には、図20に示すように、生体支持部2における生体9の躯体部及び頭部を受ける部分に配置することが好ましい。特に心拍の検出を主目的とする場合には、図21に示すように、生体支持部2における生体9の脇下よりも頭部側を受ける部分、例えば枕にセンサー部Sを配置することが好ましい。
【0031】
実験結果からわかったことであるが、この位置にセンサー部Sを配置すると、呼吸の影響を受けにくく、結果的に心拍波形を感度よく検出することができるものとなる。枕にセンサー部Sを配置することは、枕によって荷重変動が吸収されてしまって感度が落ちたりすることがないという点で利点を有するほかに、センサー部Sの配設範囲を限定して配設面積を小さくすることができるという利点がある。なお、枕にセンサー部Sを配置する場合は、枕が上下逆に使用されることもあるために、両面にセンサー部Sを設けることが好ましい。
【0032】
参考までにセンサー部Sの配置位置によってセンサー部Sの(受光素子3bの)出力がどのように異なってくるかを図22に示す。図22(a)は生体9の頭部の荷重変動を検出した時、図22(b)は首から肩にかけての部分の荷重変動を検出した時、図22(c)は胸部の荷重変動を検出した時、図22(d)は腹部の荷重変動を検出した時である。頭部付近の荷重変動に心拍が明瞭に現れていることがわかる。
【0033】
更に、図23は、直径18mmのシリコンチューブである芯材に光ファイバー1を巻き付けたものを用いて検出した生体信号を示しており、図24はシリコン製の角柱である芯材に光ファイバー1を巻き付けるとともに、アクリル樹脂製の保持材を光ファイバー1のコイル部の外面に貼り付けたものを用いて検出した生体信号を示している。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明では、生体の荷重がかかる方向において所要の曲率を持つように光ファイバーを屈曲させているために、光ファイバーは心拍に伴うような微小な荷重変動に対してもその曲率を変化させることで受光部へと導く光の量を大きく変化させるものであり、このために心拍も高感度で捕らえることができて、良好な検出精度を得られるものである。
【0037】
生体荷重がかかった時にのみ、屈曲して上記曲率を持つものとなるようにしても、所要の目的は達成することができる。
また、複数の凹凸部のうち、各凸部の先端側に光ファイバーを固定するための溝を設けた場合には、光ファイバーが屈曲点からずれたり、十分な屈曲量が得られなかったりする事態を防止でき、結果として、体振動を確実に屈曲量の変動に変換することができ、光ファイバーの検出の精度及び再現性を向上させることができる。
【0038】
また、各凸部の端部を光ファイバーの屈曲方向に沿って円弧状に曲成した場合には、光ファイバーに対してせん断力が生じなくなり、各凸部の端部で光ファイバーが損傷するのを防止でき、検出不良を無くして実際の使用上でのセンサーとしての耐久性を向上させることができる。
また、生体の荷重がかかる方向において所要の曲率を持つ状態で屈曲する光ファイバーが、生体荷重によって光ファイバーを屈曲させる凹凸部を有する部材の間に配されると共に、光ファイバーが破壊してしまう撓み量以上に撓まないように光ファイバーの屈曲量を制限するストッパを上記凹凸部を有する部材から突設させたので、光ファイバーが破壊してしまう撓み量以上撓まないように、光ファイバーを破壊から保護して、信号検出を安定させることができるので、実際の使用上でのセンサーとしての耐久性を向上させることができる。
【0039】
一本の光ファイバーを凹凸面と平行な面上でループ状に複数回巻回し、各ループの折り返し部を凹凸面の外側に夫々配設し、各ループの中間部を同一の凹凸面上もしくは凹凸面下に並べて配設した場合には、折り返し部の曲率が大きくなって光の損失を最小に抑えることができ、光ファイバー内を通過する光の量ができる限り多くなるように保たれ、検出回路におけるS/N比を向上させて、信号検出能力を高めることが可能となる。
【0040】
また、凹凸面の外側に光ファイバーの折り返し部を配し、この折り返し部を曲率の大きい円弧状の保護チューブで保持することにより、光ファイバーの折り返し部の曲率の固定や、雑音(雑振動)からの保護が可能となり、従って、光ファイバー内を通過する光の量ができる限り多くなるように保たれ、検出回路におけるS/N比を向上させて、信号検出能力を高めることが可能となる。
【0041】
光ファイバーは、生体支持部における生体の躯体部及び頭部を受ける部分に配することが、生体の呼吸や心臓の動きの検出にとって好ましい。心拍の検出を主目的とする場合には、生体の脇下よりも頭部側を受ける部分に配すると、呼吸による変動が少なくなるために、心拍波形の検出感度の向上に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブロック回路図である。
【図2】(a)(b)は共に光ファイバーの形状の一例を示す正面図である。
【図3】芯材を用いた場合の一例を示す斜視図である。
【図4】芯材を用いた場合の他例を示す斜視図である。
【図5】芯材を用いた場合の更に他例を示す斜視図である。
【図6】芯材を用いた場合の別の例を示す斜視図である。
【図7】芯材を用いた場合の更に別の例を示す斜視図である。
【図8】(a)(b)は共に格子材を用いて光ファイバーを波状に屈曲させた場合の例を示す斜視図である。
【図9】凹凸面を有する部材を用いた場合を示しており、(a)は無負荷時の断面図、(b)は荷重を加えた時の断面図である。
【図10】凹凸面を有する部材を用いた場合の他例を示しており、(a)は無負荷時の断面図、(b)は荷重を加えた時の断面図である。
【図11】各凸部の先端に光ファイバーをガイドする溝を設けた場合を示す斜視図である。
【図12】(a)は各凸部の端部に角度を付けた場合を示す断面図、(b)は各凸部の端部を円弧状に加工した場合を示す断面図である。
【図13】凹凸面を有する部材を用いた場合の他例を示しており、(a)はストッパが設けられていない場合の側面図、(b)はストッパが設けられている場合の側面図、(c)は溝の深さを調整してストッパとして機能を持たせた場合の側面図である。
【図14】一本の光ファイバーの配置例を示しており、(a)は光ファイバーを波形に折り返した場合の配置図、(b)は光ファイバーをループ状に折り返した場合の配置図である。
【図15】光ファイバーの折り返し部を保護チューブで保持した場合の平面図である。
【図16】光ファイバーからなるセンサー部の配置例を示す説明図である。
【図17】センサー部の他の配置例を示す説明図である。
【図18】センサー部の更に他の配置例を示す説明図である。
【図19】センサー部の別の配置例を示す説明図である。
【図20】センサー部の配置位置の一例を示す平面図である。
【図21】センサー部の配置位置の他例を示す平面図である。
【図22】(a)〜(d)は夫々頭部、首部、胸部、腹部での検出信号波形図である。
【図23】他の検出信号波形図である。
【図24】別の検出信号波形図である。
【符号の説明】
1 光ファイバー
2 生体支持部
3a 発光素子
3b 受光素子
10 溝
11 ストッパ
12 折り返し部
13 中間部
14 保護チューブ
32 検出部

Claims (8)

  1. 生体を受ける生体支持部に配設されるとともに発光部からの光を受光部へと導く光ファイバーと、上記受光部出力から生体信号を検出する検出部とを備えている生体信号検出装置において、生体の荷重がかかる方向において所要の曲率を持つ状態で屈曲する光ファイバーが、生体荷重によって光ファイバーを屈曲させる凹凸面上もしくは凹凸面下に配され、凹凸面が光ファイバーの長手方向において複数の凹凸部を有していると共に、凸部の先端側に光ファイバーを固定するための溝が設けられていることを特徴とする生体信号検出装置。
  2. 生体を受ける生体支持部に配設されるとともに発光部からの光を受光部へと導く光ファイバーと、上記受光部出力から生体信号を検出する検出部とを備えている生体信号検出装置において、生体の荷重がかかる方向において所要の曲率を持つ状態で屈曲する光ファイバーが、生体荷重によって光ファイバーを屈曲させる凹凸部を有する部材の間に配されると共に、光ファイバーが破壊してしまう撓み量以上に撓まないように光ファイバーの屈曲量を制限するストッパを上記凹凸部を有する部材から突設させたことを特徴とする生体信号検出装置。
  3. 凸部の端部が光ファイバーの屈曲方向に沿って円弧状に曲成されていることを特徴とする請求項1記載の生体信号検出装置。
  4. 一本の光ファイバーを凹凸面と平行な面上でループ状に複数回巻回し、各ループの折り返し部を凹凸面の外側に夫々配設し、各ループの中間部を同一の凹凸面上もしくは凹凸面下に並べて配設したことを特徴とする請求項1記載の生体信号検出装置。
  5. 凹凸面の外側に光ファイバーの折り返し部を配し、この折り返し部を曲率の大きい円弧状の保護チューブで保持したことを特徴とする請求項1または4記載の生体信号検出装置。
  6. 光ファイバーは、生体支持部における生体の躯体部及び頭部を受ける部分に配されていることを特徴とする請求項1または2記載の生体信号検出装置。
  7. 光ファイバーは、生体支持部における生体の脇下よりも頭部側を受ける部分に配されていることを特徴とする請求項1または2記載の生体信号検出装置。
  8. 光ファイバーは、生体支持部である枕に配設されていることを特徴とする請求項1または2記載の生体信号検出装置。
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