JP3559648B2 - キャピラリーアレー電気泳動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は蛋白、核酸、糖等の生体関連物質の分析装置に関し、特にDNA、RNAの塩基配列決定、又は制限酵素の多型性の計測を行なうキャピラリーアレー電気泳動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゲノム計画等の進展と共にDNAを始めとする生体関連物質の分析が重要となってきている。これら生体関連物質の分析にはゲル電気泳動が用いられている。2枚のガラス板の間に平板状のゲルを作り電界を与えゲルの中でDNA等を泳動させてサイズにより分離する。最近、泳動中の、蛍光体で標識したDNA等の試料を実時間で計測する装置、DNAシーケンサー等が市販され広く使用されている。一方、より簡便で、高速、高スループットを実現できる装置として、内径0.02mm〜0.1mm程度の石英製毛細管に分離媒体を入れ多数本並べたものを平板ゲルに代えて用いるキャピラリーアレー電気泳動装置が発展してきている(Nature 361(1993)565−566)。
【0003】
蛍光検出装置では光源(レーザーを用いる事が多い)からの光が、泳動する試料を照射する方向と、試料を標識する蛍光体から発する蛍光を受光する方向とのなす角が、直角の方が散乱光等の背景光の原因となる光を小さくできるので都合が良い。キャピラリーアレーではキャピラリーを多数並べて、キャピラリーの中を泳動するDNA等を計測するが、検出器は個々のキャピラリーからの光を検出できるように、キャピラリーが並んだ平面に向かい合う型で設置されている。
【0004】
試料を標識する蛍光体から蛍光を励起するための励起光を照射する方法としては、(1)キャピラリーアレー上を各キャピラリー毎にスキャンして、各キャピラリー毎を泳動するDNAを照射したり(文献:Anal.Chem.64、(1992)967−972)、
(2)個々のキャピラリー内からバッファー液中にDNAを抜き出し泳動路と直角方向から泳動路が並んだ平面に沿って平行に光を照射して、バッファー液中を泳動するDNAを照射する、代表的な方法がある。複数キャピラリーを並べて複数キャピラリーを直接同時に励起光を照射しないのは、最初の数本のキャピラリーで光が散乱されたり、屈折されたりして全てのキャピラリーを照射できないからである(文献:Anal.Chem.66、(1994)1021−1026)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来提案されている上記(1)の方法では、1個の泳動路当たりの光照射時間が短く十分な受光量が得られにくく、また検出器も同時にスキャンする等の場合には故障しやすい問題がある。一方、上記(2)の方式では、バッファー液中で分離した成分が拡散して混合しない様に、バッファー液をフローさせるシースフロー式が提案されているが、キャピラリーからシースフロー中にDNA断片を溶出させると希釈され、試料を計測する計測部におけるDNA断片の濃度が低下するので感度低下を招きやすい問題があった。
【0006】
また、シースフローセルと専用のキャピラリーアレーホルダーを用意する必要がある上、最近注目されているポリマーゲルを用いた詰め替え可能なキャピラリーゲル装置には不向きである問題があった。これは詰め替えゲルがキャピラリー端からシース液中に流れ出たり、詰め替え操作をシースフローセルを介して行なう必要があり、装置が複雑になるためである。
【0007】
本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決するために、オンカラム蛍光計測を行ないながら、複数のキャピラリーを機械的に走査することなく、又は光学的に光ビームを走査することなく、複数のキャピラリーを実質的に同時に照射して、複数のキャピラリーの各々を泳動する蛍光標識された試料から発する蛍光を実質的に同時に計測できるキャピラリーアレー電気泳動装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明では、試料が泳動するキャピラリーの泳動末端近傍のキャピラリーの保護皮膜を除去した部分に、キャピラリーを通してレーザーを照射し蛍光を計測する方式として、キャピラリーとレンズを交互に平面状に多数配列するか、又はキャピラリーとレンズを指定の順序で混合して平面状に多数配列して、キャピラリーアレーが形成する平面に沿って複数のキャピラリー、及びレンズを実質的に同時に貫通するようにレーザーを入射し、全てを同時に照射する。また、レーザーの照射により試料を標識する蛍光体から発する蛍光を検出する上記保護皮膜を除去したレーザー光照射部の周囲を、水等のガラスの屈折率に近い(空気より)物質で満たし、レーザー光照射部をレーザーで照射する。
【0009】
多くのキャピラリーを1つのレーザーで直列に照射した場合、照射レーザー光はキャピラリーを通過するにつれ減衰する。これは(1)界面におけるレーザー光の反射、及び(2)キャピラリーのレンズ作用により光が発散し、キャピラリー外部に光が逃げる、の2つの原因による。
【0010】
キャピラリーは凸レンズと類似の働きをし、キャピラリー内部のゲルは凹レンズと同じ働きをしてレーザーが発散してしまう。しかし、キャピラリーの配列の間にレンズを配置してレーザー光の発散を抑えることにより、多数本のキャピラリーの中心軸の近傍からレーザーをそらすことなく全てのキャピラリーを実質的に同時に照射できる。さらに、キャピラリー、及びレンズを水等の溶液中に浸漬する事より、界面での反射を気相中に置くよりはるかに小さくでき、実質上無視できる。
【0011】
より詳細に本発明を説明すると、本発明のキャピラリー電気泳動装置は、蛍光標識が付加された試料が泳動する泳動媒体が充填される複数のキャピラリーと、上記蛍光標識を励起する励起光を得る光源と、上記蛍光標識から発する蛍光を検出する光検出器と、上記励起光が照射される上記複数のキャピラリーの間に配置される光集束手段とを具備し、上記励起光が照射される上記複数のキャピラリーと上記光集束手段の部分は平面状に配列され、上記励起光は上記複数のキャピラリーと上記光集束手段とを貫通して照射することに特徴がある。
【0012】
上記キャピラリー電気泳動装置において、上記励起光の照射される部分において、上記キャピラリーと上記光集束手段とが交互に配置されること、上記光集束手段が円柱状レンズからなり、上記円柱状レンズの軸が上記キャピラリーとほぼ平行に配置されること、
上記光集束手段は液体または固体で内部が満たされたキャピラリーであること、上記光集束手段は上記励起光の照射軸上に配列される球面レンズ又は球形レンズであること、
上記励起光が照射される上記複数のキャピラリーと上記光集束手段の部分が、液体中に配置されること、この液体が水であること、
上記複数のキャピラリーと上記光集束手段の少なくとも上記励起光が照射される部分の外面に反射防止膜が形成されること等にも特徴がある。
【0013】
さらに、本発明のキャピラリー電気泳動装置は、屈折率が1.40以上のポリマーからなり、蛍光標識が付加された試料が泳動する泳動媒体が充填される複数の石英キャピラリーと、上記蛍光標識を励起する励起光を得る光源と、上記蛍光標識から発する蛍光を検出する光検出器と、上記励起光が照射される上記複数のキャピラリーの部分は平面状に配列され水中に配置され、上記励起光は上記複数のキャピラリーを貫通して照射すること、
屈折率が1.40以上のポリマーからなり、蛍光標識が付加された試料が泳動する泳動媒体が充填される複数の石英キャピラリーと、上記蛍光標識を励起する励起光を得る光源と、上記蛍光標識から発する蛍光を検出する光検出器と、上記複数のキャピラリーの間に配置される光集束手段とを具備し、上記励起光が照射される上記複数のキャピラリーと上記光集束手段の部分が平面状に配列され水中に配置され、上記励起光は上記複数のキャピラリーと上記光集束手段とを貫通して照射すること、
屈折率が1.40以上のポリマーからなり、蛍光標識が付加された試料が泳動する泳動媒体が充填される複数の石英キャピラリーと、上記蛍光標識を励起する励起光を得る光源と、上記蛍光標識から発する蛍光を検出する光検出器と、6本以下の上記キャピラリー毎に周期的に配置される光集束手段とを具備し、上記励起光が照射される上記複数のキャピラリーと上記光集束手段の部分が平面状に配列され水中に配置され、上記励起光は上記複数のキャピラリーと上記光集束手段とを貫通して照射すること、
屈折率が1.38以上のポリマーからなり、蛍光標識が付加された試料が泳動する泳動媒体が充填される複数の石英キャピラリーと、上記蛍光標識を励起する励起光を得る光源と、上記蛍光標識から発する蛍光を検出する光検出器と、5本以下の上記キャピラリー毎に周期的に配置される光集束手段とを具備し、上記励起光が照射される上記複数のキャピラリーと上記光集束手段の部分が平面状に配列され水中に配置され、上記励起光は上記複数のキャピラリーと上記光集束手段とを貫通して照射すること、
屈折率が1.36から1.41の範囲にあるポリマーからなり、蛍光標識が付加された試料が泳動する泳動媒体が充填される複数の石英キャピラリーと、上記蛍光標識を励起する励起光を得る光源と、上記蛍光標識から発する蛍光を検出する光検出器と、上記キャピラリーと交互に配置される光集束手段とを具備し、上記励起光が照射される上記複数のキャピラリーと上記光集束手段の部分が平面状に配列され水中に配置され、上記励起光は上記複数のキャピラリーと上記光集束手段とを貫通して照射することに特徴があり、
これらの特徴を有する上記キャピラリー電気泳動装置において、上記光集束手段が円柱状レンズからなり、上記円柱状レンズの軸が上記キャピラリーとほぼ平行に配置されること、上記光集束手段は上記励起光の照射軸上に配列される球面レンズ又は球形レンズであることに特徴がある。
【0014】
また、本発明のキャピラリー電気泳動装置は、蛍光標識が付加された試料が泳動する泳動媒体が充填される複数のキャピラリーからなる複数のキャピラリーアレーと、上記蛍光標識を、上記複数のキャピラリーアレーの各々の上記複数のキャピラリーの平面状に配置される泳動末端の外部で励起する励起光を得る光源と、上記蛍光標識から発する蛍光を検出する光検出器と、上記複数のキャピラリーアレーの各々が延長された空間の、上記励起光が照射される光軸上に配置される凸レンズとを具備し、上記励起光は、上記泳動末端の外部を照射することに特徴があり、上記励起光は、上記泳動末端の近傍に形成されるシースフローを照射することにも特徴がある。
【0015】
また、本発明のキャピラリー電気泳動装置は、蛍光標識が付加された試料が泳動する泳動媒体が充填される複数のキャピラリーと、上記複数のキャピラリーの末端で上記複数のキャピラリーの間に配置される光集束手段とからなる複数のキャピラリーアレーと、上記蛍光標識を、上記複数のキャピラリーアレーの各々の末端で励起する励起光を得る光源と、上記蛍光標識から発する蛍光を検出する光検出器とを具備し、上記励起光が照射される上記複数のキャピラリーアレーの各々の末端は平面状に配列され積層され、上記励起光は積層された各層毎に上記複数のキャピラリーと上記光集束手段とを貫通して照射することに特徴があり、上記光集束手段が円柱状レンズからなり、上記円柱状レンズの軸が上記キャピラリーとほぼ平行に配置されること、上記光集束手段は上記励起光の照射軸上に配列される球面レンズ又は球形レンズであることにも特徴がある。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図を用いて詳細に説明する。
【0017】
(第1の実施例)
図1は、本発明のキャピラリーアレーの一例を示すレーザー照射部(もちろん、キャピラリーの保護皮膜は除去されている)の断面図である。図1に示すように、ゲル20が内部に充填されたキャピラリー1の10本が平面状に配列されたキャピラリーアレーに対して、平面に平行な方向からレーザー光2が10本のキャピラリーを実質的に同時に貫通するように照射される。なお、ここでは、空気、キャピラリー材質、ゲル、水の各々の屈折率を、1.00、1.46、1.36、1.33とする。
【0018】
キャピラリーアレーのレーザー照射部を空気中に配置し、レーザー光を照射する場合、空気とガラス界面における反射は約4%であり、キャピラリー1本当たり8〜9%の照射光が反射されることになる(キャピラリーの外面、内面での反射を含む)。一方、レーザー照射部を水中に配置し、レーザー光を照射する場合では、界面当たりの反射は1桁小さく、合計4界面ある1本のキャピラリーの通過当たり〜1.5%程度の照射光の減衰が生じる。空気中でキャピラリーを10本配置してレーザー光を照射すると、10本目のキャピラリーは1本目のキャピラリーの約35%(1本のキャピラリー当たりの照射光の減衰を10%とすると、0.910=0.35となる)の強度のレーザー光で照射されることになる。
【0019】
一方、水中でキャピラリーをレーザー光で照射し、レーザー光がキャピラリーによる屈折等で発散しないとすると、10本目のキャピラリーは1本目のキャピラリーの約86%(1本のキャピラリー当たりの照射光の減衰を1.5%とすると、0.98510=0.86となる)の強度のレーザー光で照射されることになる。約70本のキャピラリーを平面状に配置して、70本目のキャピラリーがレーザー光で照射される強度は1本目の約35%(1本のキャピラリー当たりの照射光の減衰を1.5%とすると、0.98570=0.35となる)であり、水中の方がはるかに反射による光の損失が少ないことがわかる。しかし、水中ではキャピラリーにより光は発散する。
【0020】
図2は、外径0.2mm、内径0.1mmのキャピラリーにゲルを充填したキャピラリーアレー(10本)を水中に配置した場合に、キャピラリーを通過するレーザー光の光路をシミュレーションにより示す。図2は、図1と同様に、ゲル20が内部に充填されたキャピラリー1の10本が平面状に配列されたキャピラリーアレーに対して、平面に平行な方向からレーザー光2が10本のキャピラリーを実質的に同時に貫通するように照射されたときの、レーザー光の進行する光路3を示している。図2から明らかなように、ゲル20の中心部分をレーザー光が通過しない場合が多く、十分な強度のレーザー光がゲルの中心部分に照射できないことが分かる。この理由は、キャピラリーの内部のゲルの屈折率が約1.36でありガラスの屈折率1.46に比べて小さく、ゲルが凹レンズとして作用するためである。もちろん、キャピラリー1の外壁部は凸レンズとして作用するが、周りが水(屈折率1.33)であるため、空気中ほど大きくレーザー光を集光せずにゲルを含むキャピラリーは全体として凹レンズとして作用する。
【0021】
次に、十分な強度のレーザー光がキャピラリーアレーのゲルの中心部分に照射する構成について以下説明する。本実施例では、ロッドレンズとしてガラス円柱棒(材質はキャピラリーの材質と同じく石英とし、外径は石英キャピラリーの外径と同じく0.2mmである)を使用して、キャピラリーの配列の間に配列して、レーザー光を集光させる。
【0022】
図3は、外径0.2mm、内径0.1mmのキャピラリーの内部にゲルを満たした石英キャピラリーを10本分析管として使用し、各キャピラリーの間に石英製(屈折率1.46)の外径0.2mmの棒を配列し水中に配置した場合の、レーザー光の光路のシミュレーション結果を示す。即ち、キャピラリー1とガラス棒4の各々10本ずつが交互に水中に配置される。図3の結果から明らかなように、キャピラリーアレーに入射するレーザー光2のほぼ全てがゲル20中を通過することがわかる。この場合、ガラス棒の径をキャピラリーと同じ径にしたが、なお太くしても良い。しかし、ロッドレンズの中心部とゲルの中心部とを同軸に合わせて並べる必要があり同じ太さが都合が良い。
【0023】
また、石英ガラス棒の代わりにガラスと屈折率の近い液体を満たした石英キャピラリーを配置しても同様の効果がある。例えば、キャピラリー内部をホルムアシド(屈折率1.45)で満たすと良い。ガラス棒の場合、レーザー光が通過する界面は入射側と出射側の2ヶ所であり、キャピラリーの場合の界面の数の半分である。即ち、界面での反射による光損失を考える時、ガラス棒2本でキャピラリ1本に相当する損失となる。例えば、約48本の石英キャピラリーと、各石英キャピラリーの間に石英キャピラリーと同じ外径の石英ガラス棒とを水中で配置(合計47本)したキャピラリーアレーにレーザー光を照射する場合、48本目の石英キャピラリーへのレーザー光の照射光量は、1本目の石英キャピラリーへのレーザー光の照射光量の約34%(1本のキャピラリー当たりの照射光の減衰を1.5%とし、レーザー光が、48+(47/2)→72本相当の石英キャピラリーを通過するとして、0.98572=0.34となる)であり、空気中でのレーザー光照射の場合の10本目の石英キャピラリーへのレーザー光の照射光量にほぼ等しくなる。
【0024】
即ち、水中にキャピラリーアレーを配置し、石英ガラス棒(ロッドレンズ)を石英キャピラリーの間に配置する構成をとることにより、空気中に10本のキャピラリーを配列する場合に比較して、約5倍の数のキャピラリーをレーザー照射できることがわかる。断面が円の棒状レンズ(ロッドレンズ)の代わりに、凸レンズ、球状レンズ、棒状の凸レンズ等を使用しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0025】
さらに、後で図6において詳細に説明するように、屈折率を適切に選んだ泳動媒体(ポリマー)を使用する場合には、ロッドレンズを使用することなく複数本の石英キャピラリーへのレーザー光の照射光量を、試料を標識する蛍光体を励起して蛍光を検出するに十分な光量とすることができる。例えば、屈折率が1.40以上のポリマーを使用すればロッドレンズを使用する必要はなく、図2に示すレーザー光の光路の広がりよりも狭い、図3に示すレーザー光の光路のようになり、ポリマーをほぼ完全にレーザー光で照射できる。
【0026】
図4は、本実施例のキャピラリーアレーを使用したキャピラリーアレー蛍光計測装置(DNAシーケンサー)の概略構成を示す図である。図4に示すキャピラリーアレーは、キャピラリー、及びガラス棒は蛍光セル内に固定され、レーザーが照射される。図3と同様に、外径0.2mm、内径0.1mmの石英キャピラリー1、外径0.2mmの石英ガラス棒(ロッドレンズ)4の各々10本を、それぞれ交換に並べて配置した。石英キャピラリー1、及び石英ガラス棒4は光学セル5中でそのレーザー光照射部(キャピラリーの保護被服が除去された部分であり、レーザー光2がキャピラリーアレーのなす平面に沿って平行に石英キャピラリー1、及び石英ガラス棒4を貫通するように照射され、レーザー照射部分を通過する試料を標識する蛍光体からの蛍光を検出する)が、透明ガラス板にサンドイッチされる型で水中に保持される。各キャピラリーの両端はバッファー液中につけられ電界が印加される(但し、図4ではキャピラリーのレーザー照射部分の近傍を描いた)。レーザー光はレーザー光照射部のキャピラリーアレー、ロッドレンズの各中心軸を貫通するように側面から照射する。
【0027】
キャピラリーに充填されたゲル内をDNA等がゲル中を泳動する。レーザー光照射部を通過するDNAを標識する蛍光体から発する蛍光は、キャピラリーアレーのなす面に垂直な方向から、集光レンズ6、フィルター7、結像レンズ8を通過しアレーセンサー(一次元、又は二次元CCDカメラ等)上に結像し検出される。多種類の蛍光体でラベルされたDNAを検出するには、既に報告されている像分割プリズム(Anal.Chem.66(1994)1021−1026)と複数のフィルター、又は回転フィルターを使用する。
【0028】
図5は、図4に示す構成において、24本のキャピラリーゲルを使用して計測された蛍光信号の一例を示す。図5において、横軸13は24本のキャピラリーの位置に対応し、レーザー光入射位置より数えたキャピラリー番号、左縦軸11は電気泳動時間(分)、右縦軸12は塩基長を表わす。蛍光信号(像の濃度は蛍光強度を表わす)10は図5中のキヤピラリー番号が大となる(レーザー光源から離れる)に従って弱くなるので、見やすいように同一の塩基長に対する蛍光信号がほぼ同じ強度になるように強度補正した結果を示している。本実施例の構成では、レーザー光の照射はキャピラリーを貫通して行なうオンカラム計測であるので、キャピラリー端部の形状には影響されず無関係に計測が行なえる。
【0029】
即ち、ポリマー状のゲルを使用する場合、キャピラリー端部からポリマーが徐々にバッファー液中に流出する場合でも、レーザー光照射部に影響を及ぼさない程度にレーザー光照射部とキャピラリー端部が離れていれば、蛍光信号の計測に何ら影響はない。このようなポリマーゲルは圧力をかけて排出し、新しいゲルと置き換えてキャピラリーを繰り返し使用できるので便利であり、また装置の全自動化にも都合が良い。
【0030】
図6は、以上説明した本実施例の構成において、分離用の泳動媒体の屈折率の影響を検討した結果を示す図である。図6は、上記で説明したアクリルアミド(屈折率1.36)の構成を変化させ、屈折率が1.36から1.41の異なる値をもつ泳動媒体を使用して、石英キャピラリーと同外径、同屈折率をもつロッドレンズを水中に配置して使用する時の、20本の石英キャピラリーとロッドレンズとの組合せ条件と、20本目の石英キャピラリーでのレーザー光の照射効率(20本目の石英キャピラリーでのレーザー光の照射強度/1本目の石英キャピラリーでのレーザー光の照射強度)の関係を示す。図6の縦軸は、20本目の石英キャピラリーでのレーザー光の照射効率(irradiation efficiency of 20−th capillary)、図6の下縦軸は、石英キャピラリーとロッドレンズの周期的配列におけるガラスキャピラリー比(glass capillary rate)を示す。
【0031】
図6の上縦軸は、石英キャピラリーとロッドレンズの周期的配列における、比=ロッドレンズの本数/石英キャピラリーの本数を示す。図6の上縦軸の具体的例を説明をすると、0はロッドレンズを使用しない場合(図1に相当)、1/6は6本の石英キャピラリー対し1本のロッドレンズが配置されることを、1/5は5本の石英キャピラリー対し1本のロッドレンズが配置されることを、1/4は4本の石英キャピラリー対し1本のロッドレンズが配置されることを、1/3は3本の石英キャピラリー対し1本のロッドレンズが配置されることを、1/2は2本の石英キャピラリー対し1本のロッドレンズが配置されることを、それぞれ示す。
【0032】
屈折率を適切に選んだ泳動媒体(ポリマー)を使用する場合には、ロッドレンズを使用することなく複数本の石英キャピラリーへのレーザー光の照射光量を、試料を標識する蛍光体を励起して蛍光を検出するに十分な光量とすることもできることを図6の結果示している。レーザー光の照射光量を、20本目の石英キャピラリーでのレーザー光の照射効率により評価すると以下のように、
(1)屈折率が1.40以上のポリマーを使用する時、ロッドレンズを使用する必要はなく、レーザー光の照射効率>0.65を達成できること、
(2)屈折率が1.40以上のポリマーを使用する時、1本のロッドレンズに対して6本以下の石英キャピラリーを組合せ周期的に配置して、レーザー光の照射効率>0.85を達成できること、
(3)屈折率が1.38以上のポリマーを使用する時、1本のロッドレンズに対して5本以下の石英キャピラリーを組合せ周期的に配置して、レーザー光の照射効率>0.65を達成できること、
(4)屈折率が1.36から1.41の範囲にある時、1本のロッドレンズと1本の石英キャピラリーとを交互に配置して、レーザー光の照射効率>0.80を達成できること等、が明らかである。
【0033】
(第2の実施例)
図7は、キャピラリー、及びレンズを水中に浸漬する代わりに、反射防止膜をキャピラリー、及びレンズ外面に形成して、キャピラリーアレーを構成し、空気中でキャピラリーアレーにレーザー光を照射する例であり、(a)はキャピラリー、レンズの外周全面に、(b)キャピラリー、レンズの外周面の一部に反射防止膜を形成する例である。反射防止膜を形成することにより、キャピラリーの表面での反射は0.5%程度に減少できる。この結果、1本のキャピラリーを通過する際のレーザー光の損失は約1%となり、レーザー光が100本のキャピラリーを通過した後でも、レーザー光の強度は約36%と十分強く、多数本のキャピラリーを同時に照射できる。反射防止膜21は、少なくともレーザー光の光路に面するキャピラリー1、レンズ4の外周面に形成されていればよい。例えば、キャピラリー1、レンズ4の外周面の内、対向する約90°の範囲に反射防止膜21を形成し、キャピラリー、レンズの中心軸を結ぶ線上に、キャピラリー、レンズの外周面に形成された反射防止膜の中央部分が配置されるように、キャピラリー、レンズを密着して配置する。
【0034】
反射防止膜の形成は、各キャピラリーを矩形のホルダーに固定し、反射防止膜(MgF膜、多層膜等)を、対向する両面から蒸着する。平面状に配列したキャピラリーの上下の側が反射防止膜となるようにする。または、反射防止膜蒸着部の間隔を2mm以上離して各キャピラリーを並べアレー状に保持し、反射防止膜を蒸着し、各キャピラリーの反射防止膜蒸着部を密着させて使用する。もちろん、各キャピラリーを矩形のホルダーに固定しホルダーを回転させながら反射防止膜をキャピラリーの全周に蒸着してもよい。
【0035】
周知のように、単層反射防止膜の厚さは、レーザ光の波長をλ、空気の屈折率を、n=1.00、単層反射防止膜の屈折率をnとする時、0°入射の単一波長λの光の場合、単層反射防止膜の厚さdは、d=λ/(4n)で与えられる。例えば、MgF膜の屈折率を、n=1.38、λ=532nmとすると、d=96.4nmとなる。また、理想的には、単層反射防止膜の屈折率は石英の屈折率を、nbase=1.46とすると、√(nbase)=1.21で与えられ、λ=532nmとすると、d=110nmとなる。さらに、0°入射の単一波長λの光の場合、空気、第1層、第2層、石英の構成とし、第1層、第2層からなる2単層反射防止膜の屈折率をn、空気の屈折率をn=1.00、2層の各反射防止膜の屈折率をn、n、石英の屈折率を、nbase=1.46とするとする時、反射率を0とするためには、n=(n ・nbase)/n の関係を満たすようにして、第1層、第2層の厚さを、λ/4とすればよい。例えば、n=1.38(MgF)とすると、n=1.67に近い物質を第2層として選べばよい。
【0036】
(第3の実施例)
図8はシースフロー中にレーザー光を照射して試料を検出するさいに、レーザー光の進行方向の一定距離毎に凸レンズを配置して、レーザー光を再収束させる例を示す図である。この構成は、レーザー光照射がキャピラリーを貫通して行なわれる場合の他に、キャピラリー内を泳動する生体関連物質をキャピラリーから抜き出して、レーザー光を照射して検出する場合にも有効である。第1の実施例のように、キャピラリーアレーのなす面に沿ってキャピラリーを貫通してレーザー光を照射する場合、キャピラリーの軸方向に垂直な方向には前述した光を収束させる効果があるが、縦方向(管の軸方向)はレンズ効果がなく、レーザー光を細く絞った状態で長い距離を照射することは困難である。一方、キャピラリー内で分離されたDNA等をシースフロー中にキャピラリーから抜き出して、レーザー光を照射する場合にも事情は同じであり、シースフロー中ではレーザー光はあまり減衰しないが、長い距離に渡って細いレーザー光中で試料を照射できない。そこで一定距離毎に凸レンズを配置し、レーザーを縦横方向に再収束させることが有効である。図8に示す例は、シースフローセル(図示せず)内に、100本のキャピラリー1を配置し、各キャピラリーの溶出端の近傍で、各キャピラリーから溶出した蛍光標識された試料16を一度にレーザー光で照射し、図8の紙面と垂直な方向から蛍光を、図4に示すのと同様の方法で検出する。キャピラリーを50本ずつの2つのブロックに分け、その中間のレーザー軸上に凸レンズ15を配置し、レーザービームを再収束させている。使用したレンズは焦点距離20mmの両凸レンズである。第1の実施例の構成において、ロットレンズ4の代わりに、凸レンズ、又は球状レンズを使用してもよいことは言うまでもない。
【0037】
(第4の実施例)
図9はキャピラリーアレーを重ね、レーザー光の照射位置をキャピラリーアレー毎にずらして複数の蛍光像を作り検出する構成例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。キャピラリーアレー1−1、1−2、1−3を重ねて、レーザー光2−1、2−2、2−3を、それぞれキャピラリーアレー1−1、1−2、1−3を貫通させて照射する。キャピラリーの本数を多くし過ぎるとレーザー光の進行に従い、レーザー光の巾が大きくなり、レーザー光の照射密度が低下して、レーザー光の照射はできても試料の検出が困難になる。蛍光を検出する検出器としては、ラインセンサーやエリアセンサーが良い。しかし、長い幅の蛍光像を受光しようとする時、結像レンズを使用して蛍光像の縮小像を検出器上に作るが、受光量が小さくなってしまう。この場合、図9に示すように、蛍光像を二次元的に形成して、エリアセンサー(図示せず)で検出することが有効である。図9に示すキャピラリーアレーでは、キャピラリー(外径0.2mm、内径0.1mm)とガラス棒(ロットレンズ)(外径0.2mm)とを交互に配列(キャピラリー、ロットレンズの各50本のそれぞれを交互に配列(1つのキャピラリーアレーの巾は20mmとなる))したものを3段重ねて、水中に配置した。各段のレーザー光の照射位置をキャピラリー軸方向にずらして、キャピラリーアレーに対して垂直な方向から見た時、蛍光像がお互いに重ならないようにする。即ち、各段のレーザー光の照射位置で発する蛍光(蛍光像)は図9(a)の紙面に垂直な方向から(図9(b)では左側から)検出される。
【0038】
キャピラリーアレーはバッファー液中に置かれ、キャピラリー端部近傍のキャピラリーを貫通して、レーザー光が照射される。レーザー光の照射位置の間隔は約7mmである。3本の蛍光像は像分割プリズム、色フィルターを通して12本の線状蛍光像として二次元検出器上に結像され、全部で600個の点画像として検出される。これから150個の発光点から発した蛍光をDNAに付加された蛍光体の種類毎の信号に分離して、塩基配列が決定できる。
【0039】
(第5の実施例)
以上説明した(第1の実施例)から(第4の実施例)では、平面状に配列されたキャピラリーのなす平面に平行に、1方向から各キャピラリー軸を通るようにレーザビームを照射する構成について説明したが、(第1の実施例)から(第4の実施例)において、図10に示すように、2方向から各キャピラリー軸を通るようにレーザビームを照射する構成としてもよい。図10(a)の構成は、レーザビーム2(単一波長のレーザ光、又は複数のレーザ光源からの複数波長のレーザ光を混合して同軸にしたレーザ光でもよい)を、半透明鏡29、及び30−1、30−2、30−3により、分岐させて2方向から各キャピラリー軸を通るようにレーザビームを照射する構成である。図10(b)の構成は、2つのレーザビーム2、2’を、対向する2方向から複数のキャピラリーに照射するする構成であり、レーザビーム2、2’はそれぞれ単一波長のレーザ光、又は複数のレーザ光源からの複数波長のレーザ光を混合して同軸にしたレーザ光でもよい。
【0040】
図10(a)、(b)の構成では、(第1の実施例)から(第4の実施例)において、各キャピラリーに照射されるレーザ光の強度の低下を、改善してより強い強度のレーザ光を各キャピラリーに照射できる。この結果、より多数の本数を使用するキャピラリーアレイ電気泳動が可能となる。なお、図10(a)の構成では、分岐させて2方向から各キャピラリー軸を通るようにレーザビームを照射するため、レーザ光照射強度が減少するので、高出力のレーザ光源の使用が望ましい。更に、(第1の実施例)から(第4の実施例)に、図10(b)の構成を適用する際に、レーザビーム2が含む単数、又複数のレーザ光の波長と、レーザビーム2’が含む単数、又複数のレーザ光の波長とを同一波長、異なる波長のいずれかとする。
【0041】
図10では、図1に示すキャピラリーアレーの構成を例にとり、本実施例を説明したが、本実施例は、図1に示すキャピラリーアレーの構成に限らず、図3、図4、図6、図7、図9に示すような、集光レンズを含むキャピラリーアレーの構成にも適用でき、さらに図8に示すようなシースフロー中で試料を検出する場合にも適用できる。
【0042】
以上説明したように、本発明では複数キャピラリーを機械的に走査、光学的に光ビームを走査せず、複数キャピラリーを実質的に同時照射して試料からの蛍光を検出するキャピラリーアレー電気泳動装置が可能となる。
【0043】
【発明の効果】
複数のキャピラリーを同時に照射するレーザービームをキャピラリー配列中に置いたレンズにより集光させ、多数のキャピラリーを泳動する試料を効率良く励起でき、検出感度が向上する。複数のキャピラリーを同一平面上に配列して、平面に沿って複数のキャピラリーを実質的に同時に貫通するようにレーザーを照射するさいに、レーザー光源から離れたキャピラリーほど反射、屈折等によってレーザー強度が下がり、感度が低下することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例であるキャピラリーアレーの一例を示すレーザー照射部の断面図。
【図2】図1のキャピラリーアレーを水中に配置した場合に、キャピラリーを通過するレーザー光の光路をシミュレーションにより示す図。
【図3】図1のキャピラリーの各々の間に石英製棒を配列し水中に配置した場合の、レーザー光の光路のシミュレーション結果を示す図。
【図4】実施例1のキャピラリーアレーを使用したキャピラリーアレー蛍光計測装置(DNAシーケンサー)の概略構成を示す図。
【図5】図4の構成において、24本のキャピラリーゲルを使用して計測された蛍光信号の一例を示す図。
【図6】実施例1の構成において、分離用泳動媒体の屈折率の影響を検討した結果を示す図。
【図7】本発明の第2の実施例であり、反射防止膜をキャピラリー、及びレンズ外面に形成してキャピラリーアレーを構成し、空気中でキャピラリーアレーにレーザー光を照射する例を示す図であり、(a)はキャピラリー、及びレンズの外周全面に、(b)キャピラリー、及びレンズの外周面の一部に反射防止膜を形成する例を示す図。
【図8】本発明の第3の実施例であり、シースフロー中にレーザー光を照射して試料を検出するさいに、レーザー光の進行方向の一定距離毎に凸レンズを配置して、レーザー光を再収束させる例を示す図。
【図9】本発明の第4の実施例であり、キャピラリーアレーを重ね、レーザー光の照射位置をキャピラリーアレー毎にずらして複数の蛍光像を作り検出する構成例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図10】本発明の第5の実施例であり、2方向から各キャピラリー軸を通るようにレーザビームを照射する構成を示し、(a)はレーザビームを半透明鏡によりレーザビームを分岐させて2方向から各キャピラリー軸を通るように照射する構成、(b)は2つのレーザビームを、対向する2方向から複数のキャピラリーに照射する構成を示す図。
【符号の説明】
1…キャピラリー、1−1、1−2、1−3…キャピラリーアレー、2、2’、2−1、2−2、2−3…レーザー光、3…シュミレーションによるレーザー光の光路、4…レンズ(ロッドレンズ(ガラス棒)、凸レンズ、球状レンズ等)、5…光学セル、6…集光レンズ、7…フィルター、8…結像レンズ、9…アレーセンサー、10…24本のキャピラリーによる蛍光信号、11…泳動時間、12…読み取り塩基長、13…キャピラリー番号、14…シースフロー、15…凸レンズ、16…試料、20…泳動媒体(ゲル、ポリマー)、29、30−1、30−2、30−3…半透明鏡。

Claims (12)

  1. 蛍光標識が付加された試料が泳動する泳動媒体が充填される複数のキャピラリーと、前記蛍光標識を励起する励起光を照射する光源と、前記蛍光標識から発する蛍光を検出する光検出器と、前記励起光が照射される前記複数のキャピラリーの間に配置される光集束手段とを具備し、前記複数のキャピラリーと前記光集束手段の前記励起光が照射される部分は平面状に配列され、前記励起光は前記複数のキャピラリーと前記光集束手段とを貫通して照射することを特徴とするキャピラリー電気泳動装置。
  2. 請求項1に記載のキャピラリー電気泳動装置において、前記励起光の照射される部分において、前記キャピラリーと前記光集束手段とが交互に配置されることを特徴とする請求項1に記載のキャピラリー電気泳動装置。
  3. 請求項1に記載のキャピラリー電気泳動装置において、前記光集束手段はロッドレンズであることを特徴とするキャピラリー電気泳動装置。
  4. 請求項1に記載のキャピラリー電気泳動装置において、前記光集束手段は球面レンズまたは球型レンズであることを特徴とするキャピラリー電気泳動装置。
  5. 請求項1に記載のキャピラリー電気泳動装置において、前記複数のキャピラリーと前記光集束手段の前記励起光が照射される部分が、液体中に配置されることを特徴とするキャピラリー電気泳動装置。
  6. 請求項5に記載のキャピラリー電気泳動装置において、前記液体が水であることを特徴とするキャピラリー電気泳動装置。
  7. 蛍光標識が付加された試料が泳動する、屈折率が1.40以上の泳動媒体が充填される複数の石英キャピラリーと、前記蛍光標識を励起する励起光を得る光源と、前記蛍光標識から発する蛍光を検出する光検出器と、前記複数のキャピラリーの間に配置される光集束手段とを具備し、前記励起光が照射される前記複数のキャピラリーと前記光集束手段の部分が平面状に配列され水中に配置され、前記励起光は前記複数のキャピラリーと前記光集束手段とを貫通して照射することを特徴とするキャピラリー電気泳動装置。
  8. 蛍光標識が付加された試料が泳動する、屈折率が1.40以上の泳動媒体が充填される複数の石英キャピラリーと、前記蛍光標識を励起する励起光を得る光源と、前記蛍光標識から発する蛍光を検出する光検出器と、6本以下の前記キャピラリー毎に配置される光集束手段とを具備し、前記励起光が照射される前記複数のキャピラリーと前記光集束手段の部分が平面状に配列され水中に配置され、前記励起光は前記複数のキャピラリーと前記光集束手段とを貫通して照射することを特徴とするキャピラリー電気泳動装置。
  9. 蛍光標識が付加された試料が泳動する、屈折率が1.38以上の泳動媒体が充填される複数の石英キャピラリーと、前記蛍光標識を励起する励起光を得る光源と、前記蛍光標識から発する蛍光を検出する光検出器と、5本以下の前記キャピラリー毎に配置される光集束手段とを具備し、前記励起光が照射される前記複数のキャピラリーと前記光集束手段の部分が平面状に配列され水中に配置され、前記励起光は前記複数のキャピラリーと前記光集束手段とを貫通して照射することを特徴とするキャピラリー電気泳動装置。
  10. 請求項7から請求項9の何れかに記載のキャピラリー電気泳動装置において、前記光集束手段が円柱状レンズからなり、前記円柱状レンズの軸が前記キャピラリーとほぼ平行に配置されることを特徴とするキャピラリー電気泳動装置。
  11. 請求項7から請求項9の何れかに記載のキャピラリー電気泳動装置において、前記光集束手段は前記励起光の照射軸上に配列される球面レンズ又は球形レンズであることを特徴とするキャピラリー電気泳動装置。
  12. 請求項1、請求項7から請求項9の何れかに記載のキャピラリー電気泳動装置において、前記励起光は2方向から前記複数のキャピラリーの軸を通るように照射されることを特徴とするキャピラリー電気泳動装置。
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