JP3559148B2 - 横形マシニングセンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーブル固定形、すなわち、主軸側がX,Y,Z方向に3軸移動するタイプの横形マシニングセンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
テーブル固定形の横形マシニングセンタを用い、比較的に剛性の低い形状または素材からなるワークをテーブル上に固定して段取り換えなしで加工する際は、ワークが加工反力に負けて倒れないように、床面に取り付けたトップクランプ装置により、直接ワークを上から押え付けながら側面加工を行っていた。
また、横形マシニングセンタにおいて、同機械に付設した標準工具マガジンの仕様に収まらない長い工具長を備えた工具については自動工具交換から外し、必要に応じて、その都度、交換工具を持ってマシニングセンタの加工領域に立入り、人手によって当該工具を主軸に組付、交換をするようにしていたから危険でもあり、また、マシニングセンタの自動運転を妨げ、加工効率を低下させるおそれがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、マシニングセンタの加工室内における加工範囲外の空間に工具収納ホルダを配置し、ここに標準工具マガジンの収納範囲を超えた長い工具長の工具を収納し、直接、主軸との間で自動工具交換を行うようにして、標準工具以外の工具についても自動交換工具に組み込み、それによって、人手を省略して危険性をなくし、かつ、自動運転の範囲を広げ、効率的な加工を行う横形マシニングセンタを提供することにある。
【0004】
また、従来のトップクランプ装置では、ワークごと機械を上から押え付けるため機械のベッドに押付け負荷が掛かって変形し、ワークの加工精度が劣化するおそれがある。
そこで本発明では、従来装置に内在する前述の問題点を是正し、比較的に剛性のないワークについても段取り換えなしで精度良く4面加工を施すことができる、トップクランプ手段を備えた横形マシニングセンタを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、次に述べるとおりの構成要件を具備する。
(1)主軸頭が、X,Y及びZ軸方向に移動し、ベッドとテーブルベースとが一体に形成された横形マシニングセンタにおいて、
前記テーブルベースの両側面に基部を取付け、テーブルを跨ぐように前記ベッドから立設した門形フレームと、
前記門形フレームの上側ビームに、上下方向にスライドするガイドを介して組付けた、前記テーブルベース上のテーブル面に対向する下向き面を備えた押え板と、
前記押え板を前記ガイドに沿って昇降させるアクチュエータと
前記アクチュエータを操作して前記押え板を昇降し、前記テーブル面に載置したワークを前記押え板によって押圧、固定し、または開放するワーククランプ手段と、
前記門形フレームの上部に設けられ、複数の工具収納ホルダを有する工具マガジンと、
前記工具マガジン内の工具収容位置と加工室内の工具交換位置との間で、前記工具収納ホルダを往復移動させるアクチュエータと、
前記工具交換位置に移動した前記工具収納ホルダの工具と前記主軸頭の主軸に装着された工具とを前記主軸頭のX,Y及びZ軸方向の移動を利用して交換する工具交換手段と、
を具備した横形マシニングセンタ。
【0006】
(2)前記工具収納ホルダの移動方向を横切って、前記工具マガジンと加工室との間を開閉可能に締め切るシャッタであって、
前記シャッタは、各一つおきに工具収納ホルダ通過用の窓孔を穿設した2枚重ねのカバーより構成され、
前記各カバーを相対的にスライドさせて、前記シャッタを開閉させるアクチュエータと、
工具交換すべき工具収納ホルダの指定に応じ、前記窓孔の開閉パターンを選択するカバーの開閉制御手段とを具備した上記第(1)項記載の横形マシニングセンタ。
【0009】
【作用】
本件発明の作用を概略、説明すれば、次のとおりである。
アクチュエータを作動し、トップクランプ手段の押え板を門形フレームの囲い内側(工具の加工空間または領域と重なる)で、ガイドに沿って限度一杯上昇させる。
テーブル上面で、門形フレームの囲い内側位置、すなわち、押え板の下方のテーブル面上にワークを載置した後、前記アクチュエータを作動させて押え板を下動させ、その下向き面でワーク上側面を押える。
【0010】
ワークに掛かる加工反力に対抗でき、かつ、ワークを必要以上に歪ませない範囲内で、前記ワークをテーブル上面と押え板との間に圧着、固定する。
このように門形フレームをテーブルベースの両側面に取付けて立設しているので、ワークを固定するのにベツドを床面に対して強く押し下げることがなくベッドを歪ませないから、ワークの固定手段が、その加工精度に影響を及ぼすおそれがない。
また、マシニングセンタの加工範囲外に配置した大形工具マガジンと前記加工空間との間を締め切り、位相差を付して窓を設けた2枚重ねのシャッタのそれぞれを相互に滑動可能に配置し、各工具収納ホルダの移動方向の前記各窓を開閉して、選択した工具収納ホルダの移動を可能とし、主軸との間で標準工具以外の工具の自動交換を行わせると共に、前記工具の収納時には、前記シャッタの窓を閉じて、加工空間からの加工液、切屑等が不用意に前記工具マガジンに侵入することを防止する。
【0011】
これによって、標準工具マガジンの収容範囲を超えた工具長の交換工具を自動交換工具用に用意することができ、工具交換の人手を省き、危険性を排除し、自動工具交換、自動運転を徹底させることができる。
また、上記の工具収納ホルダの配置対象位置として、前記トップクランプ手段の門形フレームを選定・利用するようにすれば、それぞれ前述した作用、効果を合わせ奏することができる。
さらに、当該工具マガジンにおいて、2枚重ねのシャッタ位置の組み合わせにより、狭い空間を利用して、工具収納ホルダの移動用窓の開閉動作を効率良く行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態について説明するが、本発明の構成要件のうちには、本発明の出願当時の当業界の技術水準の範囲内で、適宜に変更可能な部材を含むから、本実施形態のみに基づいて、発明の要旨を減縮して解することは許されない。
【0013】
(実施形態1)
図1、図2及び図3は、それぞれ本発明横形マシニングセンタの一実施形態の正面図、右側側面図及び平面図を示すもので、図中、ベッド(ベース)1上に組付けられ、その後側上方において、サドル3を介してX,Z軸方向に滑動可能に立設するコラム5には、Z軸方向に並行する軸心の回りに回転する主軸7を軸支した主軸頭8が、Y軸方向に滑動可能に組付けてある。
図3を参照して、コラム5をZ軸方向に滑動可能に支持するサドル3の滑動面及び前記サドル3をX軸方向に滑動可能に支持するベッド1の滑動面にそれぞれ対応し被覆する、伸縮自在なテレスコピックカバーが取り付けてあって、加工空間から飛散する切削屑、加工液等から前記滑動面を保護するようしている。
図示してないが、主軸頭のコラム5に対するY軸方向の滑動面に対しても、当然、上記同様の保護カバーが施されている。
【0014】
図1乃至3において、コラム5の裏面側で、前記ベッド1の後方側には、本実施形態の横形マシニングセンタが使用する電力を供給、制御する強電盤9,9、油・空圧ユニット11などを含む付属機器が配置されており、ベッド1の側面には、当該マシニングセンタに装着する標準工具マガジン13が配置されている。
本実施形態のマシニングセンタにおける、通常の工具交換は、前記主軸7を、工具交換のプログラム上の所定位置(x,y,z)に移動させた後に、図示していない工具交換アームを作動させて、その一方のグリッパにより主軸7に装着されていた加工済み工具を把持・離脱させると共に、他方のグリッパで標準工具マガジン13から選択した所要の工具を把持し、工具交換アームを回転して主軸7側に新規な工具を装着し、使用済み標準工具を工具マガジン13側に戻し収納する。
したがって、前記工具は、付設の標準工具マガジン13に収納可能な大きさを超えたものが除外されている。
【0015】
主軸7に装着された工具は回転、駆動され工具交換位置から、X,Y,Z軸方向に送り制御されて、テーブル15上面に固定したワーク17の対応する面を切削・加工する。すなわち、主軸7側が、テーブル15に対し、X,Y,Z軸の3軸方向に移動してワーク17を加工するもので、テーブル15側が固定しているタイプの横形マシニングセンタを形成している。
【0016】
再び、図1を参照して、マシニングセンタのベツド1の前面側は、正面からみて凸字状のテーブルベース19に形成され、その中央上向き平面にはテーブル15を、その両側面には、それぞれトップクランプ装置の構成材の一つである門形フレームの支柱21の脚(基)部を取り付けている。
上記門形フレームは、垂直方向に延びる一対の支柱21と、前記支柱21の両上端を跨いで連結するクロスビーム23と、テーブルベース19と支柱脚部とにより、閉鎖したロ字形の空間25を形成する。
【0017】
そして、前記フレーム枠の空間25内には、テーブルベース19に載ったテーブル15、前記テーブル上面に載置されているワーク17及び前記ワークを上面からテーブル15側に押圧するクランププレート27が、それぞれ位置を占めているから、前記枠内空間25の大きさは、テーブル15に載置するワーク17またはパレット付きワークの大きさを制約し、また、前記空間25は、マシニングセンタの加工空間または領域と重なる。
この枠内空間25を通して正面向う側に、マシニングセンタのコラム5及び同コラムに設けられた主軸頭8が位置している(図2参照)
【0018】
図1,2において、前記テーブルベース19及び門形フレームの支柱21は、マシニングセンタのコラム5の前面に配置した主軸頭8及び主軸7に対向して、その前方に間隔を置いて配置されており、テーブル15上にワーク17を固定した際に、ワークの後面と主軸7に装着した工具の先端部との間に、所要の間隔が存在するように、また、工具交換を可能にする工具交換アームの作動空間を付与するように設計されている。
なお、ベッド1、テーブルベース19、門形フレーム及びクロスビーム23の外周、コラム5の半分等の部材を繋ぎ、マシニングセンタの加工空間を外気から隔離するよう二重線により表示する部材で区画した領域は、スプラッシュ・ガード29で、このガード29によって、加工空間からワークの切屑、加工液などが外部に飛散し、環境衛生を低下させないようにしている。また、加工のための段取り、加工空間、工具交換の作動領域から作業員を隔離し、作業の安全性を向上させている。
【0019】
前記スプラッシュ・ガード29において、サドル3からテーブルベース19までのガード底が前方に傾斜している(図2参照)のは、さきに述べたテレスコピックカバーを含め、加工空間から、その上面に落下するワーク17の切屑、加工液の滴、霧などが、その傾斜面に沿って落下または流下して、スプラッシュ・ガード29の前方下側に設置した加工液タンク30内に収集させるためである。
以上のことから、テーブル15上に搬入、搬出されるワーク17(パレットを含むこともある)は、前記スプラッシュ・ガード29に設けたドアを開閉して段取りが行われること、前記ドアは、スプラッシュ・ガード29の構造上、その前側に設けられていること、が理解される。
したがって本実施形態においては、ワークの交換、その搬送手段がスプラッシュ・ガード29の前側に配置されている。
【0020】
図1乃至3において、前記門形フレームの上部クロスビーム23の中央部には、それぞれ軸受を介して垂直(Y軸)方向に滑動する一対のガイドバー31と、前記ガイドバー31下端に組み付けたクランププレート(押え板)27を設けると共に、クランププレート27とクロスビーム23との間に、両者を繋いでアクチュエータ(油圧シリンダ)33を取付け、油圧操作によりクランププレート27の前記テーブル15面に対向する平面を、同テーブル面に対し並行移動させながら近接・離隔させ、クランププレート27の真下でテーブル15とクランププレート27との間に存在するワーク17をテーブル15側に押圧、クランプする。
【0021】
ワークに対する押圧力を均等に加え均一にクランプするため、アクチュエータ33の作用線は、クランププレート27の面積中心を通る(正しくは、ワーク17上面の面積中心と一致させる)ように設けてある。
上述のクランプ手段を施すことにより、ワーク全体をテーブルに対し均一に押えるから、比較的に剛性の低い素材または形状からなるワークの加工の場合も、切削加工に対抗する反力を生じるためのワークの歪みが少ない。
前記アクチュエータ33の行程の大きさが、テーブル15上にクランプされるワーク17の最小の大きさを規制する。
また、前記スプラッシュ・ガード29に設けたドアの面積が、テーブル15上にクランプされるワーク17の最大の大きさを規制する。
【0022】
本実施形態のクランプ手段における前記クランププレート27のワーク17に対する押圧力の反力は、門形フレームのクロスビーム23、支柱21及び、その基部を介してテーブルベース19に掛かるだけで他に及ぶところがないから、いたずらにマシニングセンタの機材などに、ワーク17の押圧、固着による外力が掛からず、ベッド1が歪むことがない。
したがって、それに基づくワーク17の加工精度の劣化が生じるおそれがない。
ワーク17の別の側面を加工しようとするときには、前記アクチュエータ33によるクランププレート27のワーク17に対する押圧力を緩める一方、テーブル15側のインデックス手段を操作し、主軸頭8に向けてワーク17の新たな面を配置し直し、その状態のまま、再びクランププレート27をワーク17に対して押圧しワーク17を固定してから、所望の加工を施すことができる。
本実施形態のトップクランプ手段を含む門形フレームは、ワーク17の加工(範囲)領域を囲んで配置されているから、外側をスプラッシュガード29により、その全体構成を容易に密閉、被覆することができ、ワーク17の切屑、加工液等が周囲に飛散して環境を汚すことを防止し、かつ、それらの回収を容易にする。
【0023】
図1及び4,5は、本件横形マシニングセンタの一実施形態の内の全体正面図及び、その要部拡大図、二重板シャッタの詳細平面図を示すもので、図中、ベッド1、テーブルベース19、門形フレーム及びコラム5、マシニングセンタの主軸頭8の形状・構造等、横形マシニングセンタの主要部分については前述説明と同一であり、それと同一機能、構造を備えた部材は符号を共通にして示している。
さきに述べたように、一般に横形マシニングセンタには専用の標準工具マガジン13を付設しているが、前記マガジン13の収容範囲を超えた工具長の工具を用いてワークを加工する必要があるときには、当該工具を人手でマシニングセンタの主軸7に着脱、交換するため、作業員が加工室に立ち入らねばならず、危険であり、また、マシニングセンタの自動運転を妨げる結果となっていた。
【0024】
3軸方向移動形式の主軸を備え、テーブル固定タイプの横形マシニングセンタの加工室において、工具の加工領域外に前記標準工具マガジン13とは別に工具ホルダA,Bを配置し、ここに標準工具マガジン13の収容範囲を超えた工具長の工具を収納するようにすれば、前記標準外の工具を、マシニングセンタの自動工具交換に組み込むことが可能となり、従来技術に内在する上記課題を解決することができる。
もっとも、上記標準外工具の自動交換のためだけであれば、必ずしもトップクランプ装置の門形フレームを利用しなければならない謂われはない。
また、上記形態において、標準外工具以外の工具を装備できない理由もない。
その詳細構造は、次のとおりである。
【0025】
図1,4及び5を参照して、クロスビーム23の中央部に設けたトップクランプ装置とは重複しない個所の工具の加工領域外に大形工具マガジン35を配置する。
前記工具マガジン35内には、上下方向に滑動可能に一対の工具ホルダA,Bを組付け、各工具ホルダには、それぞれ同ホルダA,Bを前記マガジン35の収納位置と門形フレームの内側空間25への進出位置との間を往復移動させるためのアクチュエータ37,39が付設されている。
【0026】
図4の工具マガジン35の要部拡大断面図を参照して、前記工具ホルダA,Bは、略、同一形状で、それぞれ下向きのコ字状のボデーより形成され、両者は、図で左右方向に位相差を設けて、工具マガジン35内を垂直方向にガイドされ、格別に滑動できるように組付けられている。
前記アクチュエータ37,39の各両端に、それぞれ流体圧導入管を連結して、そこに供給される流体圧を制御することにより、各工具ホルダA,Bをマガジン35に対して往復、滑動させ、工具ホルダ収納位置とクロスビーム23の内側空間25の所定(工具交換)位置との間を進出、後退させる。
【0027】
(実施形態2)
各工具ホルダA,Bの下向きコ字状ボデーの両脚端には、それぞれ、工具グリッパを介して、標準工具マガジンの収納範囲を超えた工具長の工具T,T及びT,Tが把持されている。
各工具ホルダA,Bが前記マガジン35の収納位置にあるとき、前記ホルダの各下向きコ字状ボデーの両脚端、すなわち、工具グリッパとクロスビーム23の内側空間(加工空間)25との間を遮るように、かつ、前記工具ホルダの滑動方向に直交して、2重板構造のシャッタ41,43が配置されており、同シャッタは通常、工具マガジン35における各工具ホルダA,Bの進出、後退口を閉鎖(図5参照)している。
【0028】
これによって、スプラッシュガード27内の加工空間に散乱する切屑、加工液の飛沫などから、ホルダA,Bに収容した工具T〜Tを保護する。
図5を参照して、前記2重板構造のシャッタ41,43には、それぞれ、ホルダA,Bの各下向きコ字状ボデーの両脚端が通過することができる窓孔45,47,49,51が、位相差を設けて穿設されている。
また、各シャッタ41,43には、相互に反対方向に滑動させるアクチュエータ53,55が連結されており、工具ホルダAをマガジン35から加工空間に進出させようとするときは、あらかじめ、アクチュエータ55を作動させて、図中、シャッタ43を左方向に移動させて、その窓孔47,51をシャッタ41に設けた窓孔45,49の位相に一致させれば、工具ホルダAの脚部、すなわち、工具T,T及びグリッパの進出経路が、開放される。
【0029】
一方、工具ホルダBをマガジン35から加工空間に進出させようとするときは、あらかじめ、アクチュエータ53を作動させて、図中、シャッタ41を右方向に移動させ、その窓孔45,49をシャッタ43に設けた窓孔47,51の位相に一致させれば、工具ホルダBの脚部、工具T,Tのグリッパの進出経路が、開放される。
すなわち、2重板構造のシャッタ41,43が閉鎖されているときは、それぞれ、シャッタ41に設けた窓孔45,49の位相が、工具ホルダAの脚部グリッパに対向し、シャッタ43に設けた窓孔47,51の位相が、工具ホルダBの脚部グリッパに対向した位置を占めて停止している。
【0030】
図5は、図4における線V−Vに沿って切断して示す全閉状態のときのシャッタ41,43の平面図で、シャッタ41に設けた窓孔45,49は、工具ホルダAの各下向きコ字状ボデーの両脚端が通過できる位置に穿設してあり、シャッタ43に設けた窓孔47,51は、工具ホルダBの各下向きコ字状ボデーの両脚端が通過できる位置に穿設してあるから、通常では、シャッタ41,43に設けられた窓孔は互いに閉鎖し合って、工具ホルダ脚端が門形フレームの内側空間25へ進出する通路を閉じている。
【0031】
ここで、一般に、1枚のシャッタ構造では、シャッタ開口のために開口部と同一面積の収納場所が必要となり嵩張るので、これを複数枚よりなるテレスコピックカバーで置換することもある。
しかしながら、テレスコピックカバーでは、必要開口部が限られている場合でも全開するのに時間がかかるし、また、可動部の部品点数が多くなって信頼性に欠ける。本件実施例のシャッタは、上記のように2重板滑動シャッタにしたので、そのような問題点が改善されている。
【0032】
たとえば、前記アクチュエータ37の両極端に連結した流体圧導入管の一方側から圧力流体を供給して、前記アクチュエータ37のピストンロッドを介して工具ホルダAを門形フレームの内側空間25の所定位置に進出させ、その脚端にグリップされた標準外工具T,Tを露出する。既に標準工具を受渡して空になっている主軸1を移動・制御し、これを前記グリッパに保持した前記工具T,Tの何れかに心合わせした後、主軸1をZ軸方向に前進させて、工具交換アームを必要とせず、前記工具T,Tの何れかを主軸1側に装着する。
工具TまたはTの何れを主軸1に装着するかは、その加工に必要な、主軸1の移動位置を制御する指令によって決まる。
【0033】
何れにしても、工具交換を終了した後の工具ホルダAは、アクチュエータ37の流体圧導入管の他方側からの圧力流体の供給による前記ピストンロッドの動きに連動して移動し、再び、門形フレームに設けた工具マガジン35内に収容される。さきに述べたとおり、その間、シャッタ43は左方向に滑動したままで保持されているが、工具ホルダAが工具マガジン35内に収容された後に、アクチュエータ55を作動させて旧位置に復帰し、シャッタ43により、シャッタ41の窓孔45,49を閉鎖する。
主軸1に装着してある標準外工具を、工具ホルダAの脚端に設けたグリッパに収容する場合も、上記行程と略、同一であり、その際は、所定位置に進出している空のグリッパに心合わせした主軸1から装着工具を工具ホルダA側に受け渡す行程となる。
また、上記標準外工具の交換行程及びシャッタ41,43の作動は、工具ホルダBの場合も略、同様である。
上述行程を、それぞれ制御するための油圧制御手段(図示せず)が設置されている。
【0034】
述したとおり、3軸方向移動形主軸頭を備えた固定テーブルタイプのマシニングセンタにおいては、ワーク17を上面からクランプするトップクランプ装置の門形フレームが設備されていれば、その上側クロスビーム23の一部を利用して、そこに付設の標準工具マガジン13の収容範囲を超えた工具長を有する工具の工具収納マガジン35を装備することができ、これによって、より広範囲の形状の工具の自動交換によるワークの加工が可能となり、その分、人手を省くことも、工具交換の際の危険性も排除することができる。
なくとも、実施形態(1)と実施形態(2)とは、相互に合い容れない構成ではない。
【0035】
【発明の効果】
本件発明横形マシニングセンタは、以上述べたとおりの各構成要件よりなるから、
(1)トップクランプ装置を、テーブルベースの両側面に取り付けるようにしたので、ワークをクランプする加圧力によってベッドが変形せず、ワークの加工精度が劣化しない。
(2)加工室を囲んでトップクランプ装置が設けてあるため、装置全体をスプラッシュガードにより完全密閉し易い構成となり、作業環境を衛生的に保持することができる。
(3)マシニングセンタ付設の標準工具マガジンの収容範囲を超えた工具長の工具を収納、装備できる工具収納ホルダを設けることにより、標準外工具を自動工具交換に組み入れることができ、従来、標準外工具は手作業で交換していた危険性を改善し、マシニングセンタの自動運転の範囲を拡げる。
(4)上記工具ホルダを収納するマガジンの出入口を、二重板構造のシャッタにより閉鎖して、加工室内に飛散する切屑、加工液から、収納工具を保護すると共に、狭い収容面積を利用して、効率良くシャッタの窓の開閉動作を行うことができるシャッタ構造を提供する。
等々、従来、この種装置には期待することができない、格別の作用、効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明横形マシニングセンタの一実施形態の要部正面図である。
【図2】本発明横形マシニングセンタの一実施形態の右側面図を示す。
【図3】本発明横形マシニングセンタの一実施形態の全体平面図である。
【図4】本発明横形マシニングセンタの一実施形態のうちの大形工具マガジンの要部正面図である。
【図5】本発明横形マシニングセンタの一実施形態の大形工具マガジンの工具ホルダ出入り口を開閉するシャッタの平面図である。
【符号の説明】
1 ベース
3 サドル
5 コラム
7 主軸
8 主軸頭
9 強電盤
11 油・空圧ユニット
13 標準工具マガジン
15 テーブル
17 ワーク
19 テーブルベース
21 支柱
23 クロスビーム
25 加工空間
27 クランププレート(押圧板)
29 スプラッシュガード
30 加工液タンク
31 ガイド棒
33 アクチュエータ
35 大形工具マガジン
37,39 アクチュエータ
41,43 シャッタ
45,47,49,51 窓孔
53,55 アクチュエータ
A,B 工具ホルダ
〜T 標準外工具

Claims (2)

  1. 主軸頭が、X,Y及びZ軸方向に移動し、ベッドとテーブルベースとが一体に形成された横形マシニングセンタにおいて、
    前記テーブルベースの両側面に基部を取付け、テーブルを跨ぐように前記ベッドから立設した門形フレームと、
    前記門形フレームの上側ビームに、上下方向にスライドするガイドを介して組付けた、前記テーブルベース上のテーブル面に対向する下向き面を備えた押え板と、
    前記押え板を前記ガイドに沿って昇降させるアクチュエータと
    前記アクチュエータを操作して前記押え板を昇降し、前記テーブル面に載置したワークを前記押え板によって押圧、固定し、または開放するワーククランプ手段と、
    前記門形フレームの上部に設けられ、複数の工具収納ホルダを有する工具マガジンと、
    前記工具マガジン内の工具収容位置と加工室内の工具交換位置との間で、前記工具収納ホルダを往復移動させるアクチュエータと、
    前記工具交換位置に移動した前記工具収納ホルダの工具と前記主軸頭の主軸に装着された工具とを前記主軸頭のX,Y及びZ軸方向の移動を利用して交換する工具交換手段と、
    を具備した横形マシニングセンタ。
  2. 前記工具収納ホルダの移動方向を横切って、前記工具マガジンと加工室との間を開閉可能に締め切るシャッタであって、
    前記シャッタは、各一つきに工具収納ホルダ通過用の窓孔を穿設した2枚重ねのカバーより構成され、
    前記各カバーを相対的にスライドさせて、前記シャッタを開閉させるアクチュエータと、
    工具交換すべき工具収納ホルダの指定に応じ、前記窓孔の開閉パターンを選択するカバーの開閉制御手段とを具備した請求項記載の横形マシニングセンタ。
JP22898797A 1997-08-12 1997-08-12 横形マシニングセンタ Expired - Fee Related JP3559148B2 (ja)

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