JP3558169B2 - 新規化合物及びその製造方法並びに診断用薬剤 - Google Patents

新規化合物及びその製造方法並びに診断用薬剤 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、金属錯体,エンドテリンの金属錯体抱合体,エンドテリン誘導体,エンドテリンの部分配列体,エンドテリンの類似化合物,若しくはエンドテリン拮抗体,ヨウ素処理したエンドテリン誘導体,エンドテリンの部分配列体,エンドテリンの類似化合物,若しくはエンドテリン拮抗体、並びにこれらの化合物を含む薬剤,診断薬としてのそれらの使用方法、並びにこれらの化合物,薬剤の製造方法に関するものである。
【0002】
その際、インビボで適用可能な金属錯体,エンドテリンの金属錯体抱合体、エンドテリン誘導体,エンドテリンの部分配列体,エンドテリンの類似化合物若しくはエンドテリン拮抗体、並びにヨウ素処理したエンドテリン誘導体,エンドテリンの部分配列体,エンドテリンの類似化合物,若しくはエンドテリン拮抗体がとりわけ血管病の非侵入性の病像形成のために使用されるのである。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
アテローム性動脈硬化症は血管の慢性的進行性疾患であり、これまで臨床的にはその末期段階においてのみ診断可能であった。アテローム性動脈硬化的血管異状は現在伝統的な動脈撮影法によって提示されている。
【0004】
この目的のため、造影剤がカテーテルを用いてその都度問題の血管内に適用され、レントゲン線によって狭窄状態にあるそのような血管領域が検出されるのである。
【0005】
この方法の欠点は、血管系の部分的領域のみしか考慮できないという点にある。動脈撮影法は侵入性の方法であるから、その使用に当たっては、例えば痛み、動脈の穿孔、脈拍不整、心臓乃至脳梗塞のような合併症が生じ、不幸な場合には患者の死に導くことさえ有り得るのである。
【0006】
さらには、超音波に基づく方法並びに磁気共鳴断層撮影法がアテローム性動脈硬化症診断のために使用されている。
【0007】
しかしながら、現在使用される方法のすべては、アテローム性血管異状をこれらの場所で低下した血流によって検出するか、大まかな動脈壁異状を検出するものであり、従ってアテローム形成の後部段階でのみそれらを示すに留まると言う大きな欠点がある。
【0008】
アテローム性動脈硬化症の早期発見は、例えばダイエット、カルシウム拮抗体、高脂質乃至血圧降下剤による治療結果管理のためのものであり、血管形成後の残存症管理、冠状心臓疾患並びに血栓症的血管沈着の管理にとって大きな意義がある。
【0009】
アテローム性動脈硬化症診断の非侵入性方法について記述が行なわれた。放射性同位元素を用いて標識抗体又は同様に標識した“低密度リポタンパク質”(LDL)がそこで紹介されたが、これらはアテローム性動脈硬化症の血管壁領域に結合するのである(リーズら、1983年, J.Nucl.Med.24, 154−156; カリマンら、1985年, Circulation, 72, 300; ヴィルゴリニら、1991年, Eur.J.Nucl.Med. 18, 944−947。
【0010】
しかしながら、これらの方法には、例えば患者血液に由来するLDLの隔離,洗浄,マーキングのために要求される生体に対する抗体の抗原的作用及び長い持続時間(数日間)と言う決定的な欠点がある。
【0011】
ところで、これらの大分子は血液中で長い半減期を示し、これは全身における背景放射能と一緒になって、アテローム性動脈硬化的病変の局在化を不可能にするには至らないが、困難にするのである。
【0012】
シイイら(1990年, Proc.Natl.Acad.Sci., 87, 1436−1440)は、今尚アテローム性動脈硬化プラークに結合するが、血液中におけるはるかに短い半減期と改善された信号−酩酊比率によって際立つLDL−蛋白分(アポ−B−100)の部分配列体を合成した。
【0013】
プラークに対する余りにも小さい親和性及び/或いはプラークにおけるこのペプチドの結合箇所の小密度に基づき、これらアポ−B−ペプチドを用いてもアテローム性動脈硬化症のインビボの診断を全く成功させることが出来ないのである。
【0014】
従って本発明の根底には、非侵入性診断方法、とりわけ早期の、今尚狭窄に至らない血管病の診断に適した新しい化合物及び薬剤を提供するという課題がある。
【0015】
この課題は、本発明による金属錯体及びエンドテリンの金属錯化合物抱合体,エンドテリン誘導体,エンドテリンの部分配列体,エンドテリンの類似化合物若しくはエンドテリン拮抗体並びにヨウ素処理したエンドテリン誘導体,エンドテリンの部分配列体,エンドテリンの類似化合物若しくはエンドテリン拮抗体によって達成されるのである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
エンドテリンは、生体内においてホルモン的並びに神経調整的機能を営む生理学的に活性のペプチドである(マッカンバーら、1989年, Proc.Natl.Acad.Sci.,86, 7285−7289;柳沢ら、1989年, Trends Pharmacol.Sci., 10, 374−378; ルモニエ・ドゥ・グヴィールら、1989年, Life Sci., 45, 1499−1513; 柳沢ら、1988年, Nature, 332, 411−415) 。人間の場合4種の異なる同位元素を検出することに成功している(井上ら、1989年, Proc.Natl.Acad.Sci., 86, 2863−2867) 。
【0017】
エンドテリン 1は21種のアミノ酸からなる下記の配列を持つポリペプチドである:
Cys−Ser−Cys−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu− Asp−Ile−Ile−Trp。
(柳沢ら、1988年, Nature, 332, 411−415)。
【0018】
血管内皮細胞から非活性のエンドテリン前駆体すなわち大エンドテリンが形成される。エンドテリン変換酵素(ECE)によるヘプタデカペプチド分離後、エンドテリンが生じ、平滑血管筋細胞の特異的受容体に結合する。この結果、Ca++媒介による収縮へと導くのである(柳沢ら、1988年, Nature, 332, 411−415; タクワら、1991年, Contrib.Nephrol., 90, 99−104) 。
【0019】
アテローム形成の間の早期の不可逆的変化の一つは、とりわけ増殖因子(例えばPDGF) によって惹起された血管壁平滑筋細胞の増殖である(デムリエール及びガビアーニ、1992年, Cerebrovasc.Dis., 2, 63−71; ロス、1986年, N.Enge.J. Med., 314, 448−501) 。
【0020】
これら増殖する細胞はその形態並びにその生理学的機能を変化させるのである(デムリエール及びガビアーニ、1992年, Cerebrovasc.Dis., 2, 63−71) 。
【0021】
125I−エンドテリン 1を用いたヒトのアテローム性冠状動脈のインビトロの培養によって、より多くの 125I−エンドテリン 1の結合が中膜と血管壁栄養血管に生じることを示すことが出来たのである (ダッシュウッドら、1991年, J.Cardiovasc.Pharmacol., 17, S458−S462) 。
【0022】
バルーンカテーテルを用いて腸大動脈の内皮細胞を前以て切除した家兎に対して 125I−エンドテリン 1を投与することによって、大動脈内皮細胞切除領域における 125I−エンドテリン 1の吸収が増加したことを示すことが出来、このことは負傷した血管領域が 125I−エンドテリン 1に対しより高い結合箇所の密度を持つことを推論させるのである(倉田ら、1992年, J.Nucl.Med., 33, 845) 。
【0023】
これらの調査はさらに、増殖する平滑筋細胞もエンドテリン受容体を発現すると言う結論を与えるのである。
【0024】
エンドテリン 1は平滑血管筋系統に対し強い血管収縮作用を及ぼすのである(A.M.ドハーティ、1992年, Medicinal Chemistry, 35, 1493−1508) 。このため、比較的低い濃度のみを生体の静脈内に投与出来るに過ぎないのである。より高い濃度は、エンドテリン受容体に結合はするが、著しい平滑筋細胞の収縮を引き起こすことのないエンドテリン誘導体,エンドテリンの部分配列体,エンドテリン類似化合物体若しくはエンドテリン拮抗体について使用することが出来るのである。
【0025】
エンドテリンは腎臓によって非常に迅速に除去させられるので、他の器官や組織へのエンドテリン吸収によって引き起こされる妨害的な背景放射能は極めて小さいのである。
【0026】
放射能で標識したエンドテリン,エンドテリン誘導体,エンドテリン部分配列体並びに適当なエンドテリンの類似化合物とエンドテリン拮抗体はアテローム性動脈硬化による血管異状の際に驚くほど大幅に増殖し、その結果シンチレーションカメラ若しくはその他適当な核医学で使用される装置を用いた呈示に対して十分な濃度に達することが認められた。
【0027】
本発明に従って使用される物質はインビボ非常に早くこの濃度に達すると言う調査結果は驚くべきことであったし、結合は非常に安定しておりその結果、余剰のエンドテリン誘導体、類似体或いはその他受容体に結合している物質を搬出し分離した後、診断に十分な高い濃度が残るのである。さらに、増殖は診断しようとする色々な様態に変化した動脈壁領域で全く優先的に起こることは驚くべきことであった。
【0028】
さらに、本発明に従って使用した物質は他の検証済の物質類や物質とは対象的に、他の組織や器官においては追加的非特異的に増殖することがないために特に適しているのであって、このことは診断薬としての適性の見地から決定的なのである。
【0029】
本発明に従う金属錯体,エンドテリンの金属錯体抱合体,エンドテリン誘導体,エンドテリンの部分配列体,エンドテリンの類似化合物若しくはエンドテリン拮抗体,ヨウ素処理したエンドテリン誘導体,エンドテリンの部分配列体,エンドテリンの類似化合物若しくはエンドテリン拮抗体並びにこれらを用いて調製した溶液は上述した要求を驚くほど高い度合いで満足させるのである。
【0030】
これらは、血管病把握のためにこれまで説明されてきた診断薬に比して、病理学的な血管領域におけるより高い濃縮度のみならず、より有望な薬物動態学によって要求されるより優れた造影特性をも備えているのである。
【0031】
本発明に従う新しい物質の実際的使用はそれらの高い化学的安定性によってもより容易化されている。
【0032】
原子番号21〜32、37〜39、42〜51及び57〜83の金属イオンを含む本発明の化合物の錯体は、次式(I)で示されるものである。
E−L−(K) …(I)
【0033】
上記式(I)において、Eはエンドテリン、エンドテリン誘導体、エンドテリンの部分配列体、エンドテリン類似化合物又はエンドテリン拮抗体から誘導された残基、又は金属イオンと直接結合する遊離チオール基を具備したエンドテリン、エンドテリン誘導体、エンドテリンの部分配列体、エンドテリン類似体又はエンドテリン拮抗体から誘導された残基を示し、
【0034】
また式(I)において、Lは、直接に結合していること、又は残基 Z−R−Zであることを示し、ここでRは、1個又は若干数の酸素原子及び/又は硫黄原子、及び/又はカルボニル基,−NHCO−,−N(C〜 Cアルキル)CO−、−NH−(C〜 Cアルキル) 残基及び−N(C〜 Cアルキル)−残基によって中断され、又場合によっては水酸基及び/又はエポキシ基によって置換された直鎖の又は枝別れした飽和又は不飽和のC〜C20アルキル基を示し、ZとZは互いに独立した −O−、 −S−、−(C=O)O−、−NH−(C=S)NH−、−(C=O)− 、−(C=S)O−、−NH−、−NH−(C=O)−又は−NH−(C=S)−であり、
【0035】
或いは、Lは次式αの残基を示し、
【化39】
Figure 0003558169
(上記式αにおいて、sとtは互いに独立した数0、1、2または3を示し、環Bはフェニル又はシクロヘキシル残基を意味し、ZとZは互いに独立した −O−、−S−、−(C=O)O−、−NH−(C=S)NH−、−(C=O)− 、−(C=S)O−、−NH−、−NH−(C=O)−又は−NH−(C=S)−である。)
【0036】
また式(I)において、bは数0、1を示し、
【0037】
さらに式(I)において、Kは、一般式IIA又はIIBのキレート形成残基であり、
【化40】
Figure 0003558169
【化41】
Figure 0003558169
(上記式IIA又はIIBにおいて、R、 R、Rは、それぞれ水素原子、水酸基、C〜Cのアルコキシ基、カルボキシル基又はスルホン酸基によって置換された(C〜 C−アルキル)CO−、(C〜C−アリール)CO−又は (C〜C−アリールアルキル)CO−残基を示し、Rは次式IIC又はIIDの残基を示し、
【化42】
Figure 0003558169
【化43】
Figure 0003558169
上記式IIC又はIIDにおいて、*印の付いた炭素原子は式IIBのイミノ基に結合しており、n’は数字1又は2を、iは2乃至6の任意の数字を示し、TTは通常アミド基を介して結合するα−及び/又はβ−アミノ酸を示す。)
【0038】
或いは、Kは一般式IIE(ここでRは1つの水素原子又はC〜Cのアルキル基を示す)のジチオセミカルバゾン誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化44】
Figure 0003558169
【0039】
或いは、Kは一般式IIFのビス(アミノチオール)誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化45】
Figure 0003558169
(式IIFにおいて、残基R乃至 R18は、それぞれ水素原子、C〜C10−アルキル鎖及び/又はLと結合していることを示し、o、p、rはそれぞれ数字1又は2を意味する)
【0040】
或いは、Kは一般式IIGのプロピレンアミノキシム誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化46】
Figure 0003558169
(式IIGにおいて、 R19乃至 R24は同種又は異種の水素原子又はC〜Cのアルキル基を示し、m’は数字2又は3を示す)
【0041】
或いは、Kは一般式IIHのジアミドジメルカプト誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化47】
Figure 0003558169
(式IIHにおいて、Xは一つの結合、メチレン基又はCHY基を意味し、Y,Y,Y,又はYの内の一つはLと結合しているとともに、他は水素原子又は酸素原子を示し、Tは水素原子、アルカリ金属イオン、C〜Cのアシル基、ベンゾイル基、ヒドロキシアセチル基、アセトアミドメチル基、p−メトキシベンジル基、エトキシエチル基又は他の適当なSH保護基であり、A,A,A,Aはそれぞれ同種又は異種の水素原子又はC〜Cのアルキル基を示す)
【0042】
或いは、Kは式IIJのジアミドジメルカプト誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化48】
Figure 0003558169
(式IIJにおいて、 R27は水素原子又は1個若しくは2個の水酸基で置換されたC〜Cのアルキル基を示し、R25 と R26はそれぞれ水素原子を、又は双方で1個の酸素原子を意味し、Aは水酸基又はメルカプト基を示し、Yは水素原子,カルボキシル基,又はスルホニル基を示し、Zは炭素原子又は窒素原子を示す)
【0043】
或いは、Kは一般式IIK又はIILのアミノポリカルボン酸から誘導されるキレート形成残基であり、
【化49】
Figure 0003558169
【化50】
Figure 0003558169
(ここでnとmはそれぞれ数字0,1,2,3又は4を示すとともに4を超えることはなく、aは数字2,3,4又は5を示し、kは数字1,2,3,4又は5を示し、lは数字0,1,2,3,4又は5を示し、qは数字0,1又は2を示し、Uは1個の水素原子又は1個若しくは若干個の水酸基で置換されたC〜Cのアルキル基、又はLと結合していることを示し、Xはそれぞれ水素原子,COOH基、エステル基又はアルキル基内に1〜6個の炭素原子を持つアミド基を示し、RはLと結合していること又は水素原子を示す)
【0044】
或いは、Kは次式IIMのキレート形成残基であり、
Cp(aa)Cp− …(IIM)
(ここでCpは保護されたシステインを、(aa)は天然に存在するアミノ酸を示す)
【0045】
或いは、Kは次に示すアミノ酸配列を有する、システインに富むメタロチオネイン、
−Ser−Cys−Thr−Cys−Thr−Ser−Ser−Cys−Ala−;
−Ala−Cys−Lys−Ala−Cys−Lys−Cys−;
−Gly−Cys−Ser−Lys−Cys−Ala−Gln−Gly−Cys−Val−;
−Cys−Lys−Gly−Ala−Ala−Asp−Lys−Cys−Thr−Cys−Cys−Ala−;
又は上記アミノ酸配列中でセリンがトレオニン、グリシン又はアラニンで置換された類似の配列体を示す。
【0046】
また本発明の上記化合物には、放射性ヨウ素同位体で標識されたエンドテリン誘導体,エンドテリンの部分配列体,エンドテリンの類似化合物若しくはエンドテリン拮抗体も含まれる。
【0047】
本発明に従う錯体内に含まれる金属イオンは物理的学方法により金属イオンを検出することを可能にする特性を示す。上に挙げた特性は例えば常磁性、α−、β−及びγ−線を放出する放射能或いはX線又はその他の光線に対する吸収特性である。
【0048】
特に遷移元素、ランタノイド及び第4乃至6周期の主要族元素がこれらの特性を示す。
【0049】
特に好まれるのは金属Tc,Re,In,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Pr,Nd,Sa,Y,Gd,Tb,Dy,Ho,Er及びLaの同位元素イオンである。さらに2,3のヨウ素同位体が上に挙げた特性を示す。
【0050】
さらに、原子番号21〜32,37〜39,42〜51及び57〜83の金属イオンを含む次式Iによる本発明の化合物の錯体は、エンドテリン,エンドテリン誘導体,エンドテリン部分配列体,エンドテリン類似化合物又はエンドテリン拮抗体から誘導される残基Eを含んでいる。これら残基Eはエンドテリン受容体に選択的に結合する特性を示す。
E−L−(K) …(I)
【0051】
残基Eはエンドテリン類から誘導される。
【0052】
エンドテリン類の内でも次のアミノ酸配列又はその一部を示すエンドテリン1が特に好ましい。
【化51】
Figure 0003558169
【0053】
His16乃至Trp21と言うエンドテリン1の疎水性領域は受容体への結合にとって不可欠である(木村ら、1988年, Biochem.Biophys.Res.Comm., 156, 1182−1186)。
【0054】
さらに、エンドテリン部分配列体から誘導する残基Eが好まれる。
【0055】
本発明で使用されるエンドテリンの特に好まれる部分配列体はそれ故にアミノ酸配列−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp−を示す類いのペプチドである。
【0056】
さらに、エンドテリン類似化合物から離脱する残基Eが好まれる。
【0057】
本発明に従って特に好まれるエンドテリン類似化合物は次のアミノ酸配列又はその一部を示すものである。
【化52】
Figure 0003558169
【化53】
Figure 0003558169
【化54】
Figure 0003558169
【化55】
Figure 0003558169
【化56】
Figure 0003558169
【化57】
Figure 0003558169
【化58】
Figure 0003558169
【化59】
Figure 0003558169
【0058】
さらに、エンドテリン拮抗体から誘導される残基Eが好まれる。
【0059】
好んで使用されるエンドテリン拮抗体は例えば次のような環式ペンタペプチドである。
【0060】
−D Trp−D Asp−Pro−D Val−Leu 又は
−D Glu−Ala−アロ D Ile−Leu−D Trp−。
【0061】
さらに、原子番号21〜32、37〜39、42〜51及び57〜83の金属イオンを含む次式(I) に示す本発明の化合物の錯体の中には、残基Lが含まれており、これらはそれぞれの金属イオンと結合している残基Kを、エンドテリン,エンドテリン誘導体,エンドテリン部分配列体,エンドテリン類似化合物又はエンドテリン拮抗体から誘導される残基Eに結合するのである。
E−L−(K) …(I)
【0062】
好ましい錯体は、残基Lとして、直鎖の,枝別れした,環式脂肪族、芳香族又はアリル脂肪族のアルキレン基を含んでおり、最高20個の炭素原子を含んでいるものである。
【0063】
さらに、その中のLとしては Z−R−Zを示す錯体が好ましい。
【0064】
ここで、ZとZはそれぞれ −(C=O)O− , −(C=O)−,−NH−,−NH−(C=O)−を示し、Rは直鎖のモノ乃至デカメチレン基を示す。
【0065】
また、Lとしては次式αで示されるものも好ましい。
【化60】
Figure 0003558169
【0066】
ここで、sは1であり、tは0を示し、環Bはフェニレンを示し、ZとZはそれぞれ −NH−(C=S)− ,−NH−(C=S)NH−,−(C=O)O−, −(C=O)−,−NH−,−NH−(C=O)−を示す。
【0067】
同様に本発明の錯体に含まれるキレート形成残基Kは、それぞれの金属イオンを配位結合及び/又は共有結合の形で結合する状態になければならない。
【0068】
結合すべき金属イオンの種類如何によっては、それらの電荷、酸化数及び原子又はイオン半径に依存的に、キレート形成残基Kは、効果的且つ本発明の錯体の使用に十分な結合が得られるよう選ばなければならない。
【0069】
好ましいキレート形成残基Kとしては、4−カルボキシエチルフェニルグリオキサール−ビス−(N−メチルチオセミカルバゾン) −N−ヒドロキシスクシンイミドエステル, 6−(4’−イソチオシアナートベンジル−3,3,9,9−テトラメチル−4,8−ジアザウンデカン−2,10−ジオン−ジオキシム, 2−メチル−2−(4−イソチオシアナートベンジル)−N,N’−プロピレン−ビス−サリチリデンアミン,2−メチル−2−(4−イソチオシアナートベンジル) −N,N’−プロピレン−ビス−[5−(スルホ)サリチリデンアミン, N,N’−ビス[(2−メルカプトピリジル)メチル]−2−メチル−2−(4−イソチオシアナートベンジル)−1,3−プロパンジアミン, S−ベンゾイルチオアセチルグリシルグリシルグリシン, N,N’−ビス(ベンゾイルチオアセチル )−2,3−ジアミノプロピオン酸, N,N’−ビス (ベンゾイルチオアセチル) −3,4−ジアミノ酪酸, N,N’−ビス (ベンゾイルチオアセチル) −4,5−ジアミノペンタン酸, N,N’−1,2−エチレン−ジ−イル−ビス− (2−メルカプト−1−カルボキシ−エチルアミン), Cys(Acm)Gly Cys(Acm)GlyGlyArgGlyAspSer, エチレンジアミン四酢酸, ジエチレントリアミン五酢酸, トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸, 1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン四酢酸, 1、4、7−トリアザシクロノナン−三酢酸, 1,4,8,11−テトラアザテトラデカン四酢酸, 1,5,9−トリアザシクロドデカン−三酢酸, 1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン三酢酸及び3,6,9,15−テトラアザビシクロ[9,3,15]−ペンタデカ−1(15), 11,13−トリエン−三酢酸である。
【0070】
エステル及び/又はアミドとしてのカルボン酸の部分が…することができる。
【0071】
カルボン酸類を少なくとも一部アミドとして使用しなければならないとすれば、第三アミドが望ましい。残基としては、飽和,不飽和,直鎖又は枝別れした又は環式の最高5個の炭素原子を持ち、場合により1乃至3個の水酸基又はC〜 Cのアルコキシ基によって置換出来る炭化水素が対象になる。
【0072】
例えば、メチル−, エチル−, 2−ヒドロキシエチル−, 2−ヒドロキシ−1− (ヒドロキシメチル) −エチル−, 1− (ヒドロキシメチル) −エチル, プロピル−, イソプロペニル−, 2−ヒドロキシプロピル−, 3−ヒドロキシプロピル−, 2,3−ジヒドロキシプロピル−, ブチル−, イソブチル−, イソブテニル−, 2−ヒドロキシブチル−,3−ヒドロキシブチル, 2−,3−,及び4−ヒドロキシ−2−メチルブチル−, 2−及び3−ヒドロキシイソブチル−, 2、3、4−トリヒドロキシブチル−, 1、2、4−トリヒドロキシブチル−, ペンチル−, シクロペンチル−, 及び2−メトキシエチル基である。アミド残基はアミド窒素挿入により形成された複素環式五員環又は六員環であっても良い。例えば、ピロリジニル−, ピペリジニル−, ピラゾリジニル−, ピラゾリニル−, ピペラジニル−, モルフォリニル−, イミダゾリジニル−, オキサゾリジニル−, チアゾリジニル−環である。
【0073】
原子番号21〜32、37〜39、42〜51及び57〜83の金属イオンを含む次式(I)に示す本発明の化合物の錯体の特に好まれる実施例は例えば次の通りである。
E−L−(K) …(I)
【0074】
a) S−ベンゾイルチオアセチル−Gly−Gly−Gly−Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile
−Trpの99mTc錯体、
【化61】
Figure 0003558169
【化62】
Figure 0003558169
【化63】
Figure 0003558169
【化64】
Figure 0003558169
【化65】
Figure 0003558169
【化66】
Figure 0003558169
h){[2,6−ジアザ−1,7−ジ(2−ヒドロキシ−5−スルホフェニル])−4−メチル−へプト−4−イル]−メチルフェン−4’−イル}アミノチオカルボニル−Ala−Ser−Ala −Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Ala−Val−Tyr−Phe−Ala−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの99mTc錯体、
i) N−[3,6,9−トリアザ−1−オキソ−3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル)−ノニル]−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp の99mTc錯体、
k) N−[3,6,9−トリアザ−1−オキソ−3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル)−ノニル]−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp の111In錯体、
l) N−[3,6,9−トリアザ−1−オキソ−3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル)−ノニル]−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp ナトリウム塩の Gd(III)錯体 、
m) 1−{2−ヒドロキシ−3−[4−(Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp−チオウリジル)フェノキシ]プロピル}1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス−(カルボキシラートメチル)−シクロドデカンの Gd(III)錯体、
【化67】
Figure 0003558169
o) シクロ(Trp−Leu−Val−Pro−Asp)−Cys(Acm)−Gly−Cys(Acm)の99mTc錯体、
【化68】
Figure 0003558169
r) 3−チオプロピオニル−Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの99mTc錯体、
s) 2− (アセチルチオ) スクシニル−Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの99mt) Cys−Ser−Cys−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの99mTc錯体。
【0075】
一般式 (I) による本発明の金属イオンを持つ化合物の錯体の特に好ましいものはbが0の値を持ち、Lが一つの結合である類いの錯体である。
【0076】
金属イオンは、エンドテリン、エンドテリン誘導体、エンドテリン部分配列体、エンドテリン類似化合物若しくはエンドテリン拮抗体から誘導される残基Eの中にある遊離チオール基に結合する。
【0077】
好ましい金属イオンは例えば99mTcと186Reである。
【0078】
この他に好ましい本発明の化合物としては放射性ヨウ素同位体で標識したエンドテリン誘導体、エンドテリン部分配列体、エンドテリン類似化合物若しくはエンドテリン拮抗体がある。その場合ヨウ素同位体は、それらを物理学的方法で検出出来る放射能特性を示す。特に好まれるヨード同位元素は131I、125I又は123Iである。
【0079】
さらに、本発明の対象として、一般式 (I) に示す残基Lを介して相互に結合したエンドテリン、エンドテリン誘導体、エンドテリン部分配列体、エンドテリン類似化合物若しくはエンドテリン拮抗体から誘導されるキレート形成残基Kと残基Eとの間の新しい抱合体がある。
【0080】
ここで、Eはエンドテリン、エンドテリン誘導体、エンドテリンの部分配列体、エンドテリン類似化合物又はエンドテリン拮抗体から誘導された残基を示し、
【0081】
Lは、直接に結合していること、又は残基 Z−R−Zであることを示し、ここでRは、1個又は若干数の酸素原子及び/又は硫黄原子、及び/又はカルボニル基,−NHCO−,−N(C〜 Cアルキル)CO−、−NH−(C〜 Cアルキル) 残基及び−N(C〜 Cアルキル)−残基によって中断され、又場合によっては水酸基及び/又はエポキシ基によって置換された直鎖の又は枝別れした飽和又は不飽和のC〜C20アルキル基を示し、ZとZは互いに独立した −O−、 −S−、−(C=O)O−、−NH−(C=S)NH−、−(C=O)− 、−(C=S)O−、−NH−、−NH−(C=O)−又は−NH−(C=S)−であり、
【0082】
或いは、Lは次式αの残基を示し、
【化69】
Figure 0003558169
(上記式αにおいて、sとtは互いに独立した数0、1、2または3を示し、環Bはフェニル又はシクロヘキシル残基を意味し、ZとZは互いに独立した −O−、−S−、−(C=O)O−、−NH−(C=S)NH−、−(C=O)− 、−(C=S)O−、−NH−、−NH−(C=O)−又は−NH−(C=S)−である。)
【0083】
また式(I)において、bは数0、1を示し、
【0084】
さらに式(I)において、Kは、一般式IIA又はIIBのキレート形成残基であり、
【化70】
Figure 0003558169
【化71】
Figure 0003558169
(上記式IIA又はIIBにおいて、R、 R、Rは、それぞれ水素原子、水酸基、C〜Cのアルコキシ基、カルボキシル基又はスルホン酸基によって置換された(C〜 C−アルキル)CO−、(C〜C−アリール)CO−又は (C〜C−アリールアルキル)CO−残基を示し、Rは次式IIC又はIIDの残基を示し、
【化72】
Figure 0003558169
【化73】
Figure 0003558169
上記式IIC又はIIDにおいて、*印の付いた炭素原子は式IIBのイミノ基に結合しており、n’は数字1又は2を、iは2乃至6の任意の数字を示し、TTは通常アミド基を介して結合するα−及び/又はβ−アミノ酸を示す。)
【0085】
或いは、Kは一般式IIE(ここでRは1つの水素原子又はC〜Cのアルキル基を示す)のジチオセミカルバゾン誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化74】
Figure 0003558169
【0086】
或いは、Kは一般式IIFのビス(アミノチオール)誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化75】
Figure 0003558169
(式IIFにおいて、残基R乃至 R18は、それぞれ水素原子、C〜C10−アルキル鎖及び/又はLと結合していることを示し、o、p、rはそれぞれ数字1又は2を意味する)
【0087】
或いは、Kは一般式IIGのプロピレンアミノキシム誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化76】
Figure 0003558169
(式IIGにおいて、 R19乃至 R24は同種又は異種の水素原子又はC〜Cのアルキ基を示し、m’は数字2又は3を示す)
【0088】
或いは、Kは一般式IIHのジアミドジメルカプト誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化77】
Figure 0003558169
(式IIHにおいて、Xは一つの結合、メチレン基又はCHY基を意味し、Y,Y,Y,又はYの内の一つはLと結合しているとともに、他は水素原子又は酸素原子を示し、Tは水素原子、アルカリ金属イオン、C〜Cのアシル基、ベンゾイル基、ヒドロキシアセチル基、アセトアミドメチル基、p−メトキシベンジル基、エトキシエチル基又は他の適当なSH保護基であり、A,A,A,Aはそれぞれ同種又は異種の水素原子又はC〜Cのアルキル基を示す)
【0089】
或いは、Kは式IIJのジアミドジメルカプト誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化78】
Figure 0003558169
(式IIJにおいて、 R27は水素原子又は1個若しくは2個の水酸基で置換されたC〜Cのアルキル基を示し、R25 と R26はそれぞれ水素原子を、又は双方で1個の酸素原子を意味し、Aは水酸基又はメルカプト基を示し、Yは水素原子,カルボキシル基,又はスルホニル基を示し、Zは炭素原子又は窒素原子を示す)
【0090】
或いは、Kは一般式IIK又はIILのアミノポリカルボン酸から誘導されるキレート形成残基であり、
【化79】
Figure 0003558169
【化80】
Figure 0003558169
(ここでnとmはそれぞれ数字0,1,2,3又は4を示すとともに4を超えることはなく、aは数字2,3,4又は5を示し、kは数字1,2,3,4又は5を示し、lは数字0,1,2,3,4又は5を示し、qは数字0,1又は2を示し、Uは1個の水素原子又は1個若しくは若干個の水酸基で置換されたC〜Cのアルキル基、又はLと結合していることを示し、Xはそれぞれ水素原子,COOH基、エステル基又はアルキル基内に1〜6個の炭素原子を持つアミド基を示し、RはLと結合していること又は水素原子を示す)
【0091】
或いは、Kは次式IIMのキレート形成残基であり、
Cp(aa)Cp− …(IIM)
(ここでCpは保護されたシステインを、(aa)は天然に存在するアミノ酸を示す)或いは、Kは次に示すアミノ酸配列を有する、システインに富むメタロチオネイン、
−Ser−Cys−Thr−Cys−Thr−Ser−Ser−Cys−Ala−;
−Ala−Cys−Lys−Ala−Cys−Lys−Cys−;
−Gly−Cys−Ser−Lys−Cys−Ala−Gln−Gly−Cys−Val−;
−Cys−Lys−Gly−Ala−Ala−Asp−Lys−Cys−Thr−Cys−Cys−Ala−;
又は上記アミノ酸配列中でセリンがトレオニン、グリシン又はアラニンで置換された類似の配列体を示す。
【0092】
一般式(I)に示す本発明の化合物の残基Eは好ましくはエンドテリン類から誘導される。
【0093】
エンドテリン類の内でも次のアミノ酸配列又はその一部を示すエンドテリン1が特に好ましい。
【化81】
Figure 0003558169
【0094】
His16乃至Trp21と言うエンドテリン1の疎水性領域は受容体への結合にとって不可欠である(木村ら、1988年, Biochem.Biophys.Res.Comm., 156, 1182−1186)。
【0095】
さらに、エンドテリン部分配列体から誘導される残基Eが好まれる。
【0096】
本発明で使用されるエンドテリンの特に好まれる部分配列体はそれ故にアミノ酸配列−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp−を示す類いのペプチドである。
【0097】
さらに、エンドテリン類似化合物から誘導される残基Eが好まれる。
【0098】
本発明に従って特に好まれるエンドテリン類似化合物は次のアミノ酸配列又はその一部を示すものである。
【0099】
【化82】
Figure 0003558169
【化83】
Figure 0003558169
【化84】
Figure 0003558169
【化85】
Figure 0003558169
【化86】
Figure 0003558169
【化87】
Figure 0003558169
−Ala−Ser−Ala−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Ala−Val−Tyr−Phe−Ala−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp−
−Cys−Ser−Cys−Ser−Ser−Trp−Leu−Asp−Lys−Glu−Ala−Val−Tyr−Phe−Ala−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp−
【0100】
さらに、エンドテリン拮抗体から誘導される残基Eが好まれる。
【0101】
好んで使用されるエンドテリン拮抗体は例えば次のような環式ペンタペプチドである。
【0102】
−D Trp−D Asp−Pro−D Val−Leu 又は
−D Glu−Ala−アロ D Ile−Leu−D Trp−。
【0103】
一般式 (I) に示す本発明の化合物は、直鎖の,枝別れした、環式脂肪族,芳香族又はアリル脂肪族であり、好ましくは最高20個の炭素原子を含む残基Lが含まれる。
E−L−(K) …(I)
【0104】
さらに、その中のLとしては Z−R−Zを示す錯体が好ましい。
【0105】
ここで、ZとZはそれぞれ −(C=O)O− , −(C=O)−,−NH−,−NH−(C=O)−を示し、Rは直鎖のモノ乃至デカメチレン基を示す。
【0106】
また、Lとしては次式αで示されるものも好ましい。
【化88】
Figure 0003558169
【0107】
ここで、sは1であり、tは0を示し、環Bはフェニレンを示し、ZとZはそれぞれ −NH−(C=S)− ,−NH−(C=S)NH−,−(C=O)O−, −(C=O)−,−NH−,−NH−(C=O)−を示す。
【0108】
一般式 (I) に示す本発明の化合物の好ましいキレート形成残基Kとしては次のものがある。
【0109】
すなわち、4−カルボキシエチルフェニルグリオキサール−ビス−(N−メチルチオセミカルバゾン) −N−ヒドロキシスクシンイミドエステル, 6−(4’−イソチオシアナートベンジル−3,3,9,9−テトラメチル−4,8−ジアザウンデカン−2,10−ジオン−ジオキシム, 2−メチル−2−(4−イソチオシアナートベンジル)−N,N’−プロピレン−ビス−サリチリデンアミン,2−メチル−2−(4−イソチオシアナートベンジル) −N,N’−プロピレン−ビス−[5−(スルホ)サリチリデンアミン, N,N’−ビス[(2−メルカプトピリジル)メチル]−2−メチル−2−(4−イソチオシアナートベンジル)−1,3−プロパンジアミン, S−ベンゾイルチオアセチルグリシルグリシルグリシン, N,N’−ビス(ベンゾイルチオアセチル )−2,3−ジアミノプロピオン酸, N,N’−ビス (ベンゾイルチオアセチル)−3,4−ジアミノ酪酸, N,N’−ビス (ベンゾイルチオアセチル) −4,5−ジアミノペンタン酸, N,N’−1,2−エチレン−ジ−イル−ビス− (2−メルカプト−1−カルボキシ−エチルアミン), Cys(Acm)Gly Cys(Acm)GlyGlyArgGlyAspSer, エチレンジアミン四酢酸, ジエチレントリアミン五酢酸, トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸, 1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン四酢酸, 1、4、7−トリアザシクロノナン−三酢酸, 1,4,8,11−テトラアザテトラデカン四酢酸, 1,5,9−トリアザシクロドデカン−三酢酸, 1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン三酢酸及び3,6,9,15−テトラアザビシクロ[9,3,15]−ペンタデカ−1(15), 11,13−トリエン−三酢酸である。
【0110】
エステル及び/又はアミドとしてのカルボン酸の部分が…することができる。
【0111】
カルボン酸類を少なくとも一部アミドとして使用しなければならないとすれば、第三アミドが望ましい。残基としては、飽和,不飽和,直鎖又は枝別れした又は環式の最高5個の炭素原子を持ち、場合により1乃至3個の水酸基又はC〜 Cのアルコキシ基によって置換出来る炭化水素が対象になる。
【0112】
例えば、メチル−, エチル−, 2−ヒドロキシエチル−, 2−ヒドロキシ−1− (ヒドロキシメチル) −エチル−, 1− (ヒドロキシメチル) −エチル, プロピル−, イソプロペニル−, 2−ヒドロキシプロピル−, 3−ヒドロキシプロピル−, 2,3−ジヒドロキシプロピル−, ブチル−, イソブチル−, イソブテニル−, 2−ヒドロキシブチル−,3−ヒドロキシブチル, 2−,3−,及び4−ヒドロキシ−2−メチルブチル−, 2−及び3−ヒドロキシイソブチル−, 2、3、4−トリヒドロキシブチル−, 1、2、4−トリヒドロキシブチル−, ペンチル−, シクロペンチル−, 及び2−メトキシエチル基である。アミド残基はアミド窒素挿入により形成された複素環式五員環又は六員環であっても良い。例えば、ピロリジニル−, ピペリジニル−, ピラゾリジニル−, ピラゾリニル−, ピペラジニル−, モルフォリニル−, イミダゾリジニル−, オキサゾリジニル−, チアゾリジニル−環である。
【0113】
金属イオンを持つ一般式 (I) の本発明の錯体の製造は、自明の通り過金属酸塩の形態の放射性金属イオンを還元剤及び場合により補助リガンドの存在下で一般式 (I) の化合物で置換すると言う専門家に知られた方法で行なわれる。
E−L−(K) …(I)
【0114】
好ましい金属イオンはテクネチウム過酸塩の形態の99mTc又はレニウム過酸塩の形態のReである。
【0115】
反応は、好ましくは水性媒体中室温で行なわれる。SH−保護基の分解により自然位で行なわれ、例えば塩基性の加水分解による還元的分解等によると言う専門家に知られた文献的方法で行なわれる(例えば「有機合成における保護基」, T.W. Greene, John Wiley and Sons1981) 。
【0116】
さらに、金属イオンを持つ一般式 (I) に示す本発明の化合物の錯体の製造は、周知の通りの適当な常磁性又は放射性陽イオンの塩又は酸を一般式 (I) の化合物で置換すると言う方法で行なわれる。
【0117】
好ましい放射性金属イオンは例えば111Inであり、好ましい常磁性を持つ金属イオンはGdのイオンである。
【0118】
常磁性陽イオンのキレート形成残基IIK及びIILへの組み込みは希望の金属の酸化物又は塩(硝酸塩、酢酸塩、炭酸塩、塩化物又は硫酸塩)を水又は水性アルコールという極性溶媒内に懸濁又は溶解させ、相当量の錯体構成リガンドで置換すると言う文献的に知れた方法で行なわれる。望まれるなら、酸性水素原子又は酸類を無機及び/又は有機の塩基又はアミノ酸の陽イオンで置換することが出来る。
【0119】
適当な無機の陽イオンは例えばリチウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン及びなかんずくナトリウムイオンである。
【0120】
有機塩基の適当な陽イオンはなかんずく第一、第二又は第三アミンで、例えばエタノール, ジエタノールアミン, モルフォリン, グルカミン, N,N−ジメチルグルカミン及び特にはN−メチルグルカミンである。
【0121】
アミノ酸の適当な陽イオンは例えばリシン、アルギニン及びオルニシンのそれと、でなければ酸性又は中性のアミノ酸のアミド類である。
【0122】
さらに、金属イオンを持つ一般式 (I) に示す本発明の化合物の錯体の製造は、自明の通り、エンドテリン、エンドテリン誘導体、エンドテリン部分配列体、エンドテリン類似化合物又はエンドテリン拮抗体内にあるジスルフィド橋梁を分割するか又は適当な方法例えばトラウト法で遊離チオール基を生産又は導入し、それらを還元剤及び場合により、補助リガンドの存在下に、金属過酸塩の形態の放射性金属イオンで置換することによって行なうのである。
【0123】
Lが結合であり、bが0の値を持つ条件の一般式 (I) に示す本発明の化合物の金属錯体の製造は、エンドテリン、エンドテリン誘導体、エンドテリン部分配列体、エンドテリン類似化合物又はエンドテリン拮抗体の意味におけるE’内にあるジスルフィド結合が、例えばEP 0 271 806又はNucl.Med.Biol. 19, 607−609, 1992の中で記述された方法により、2−メルカプトエタノールを用いて還元され、補助リガンド例えばピロ燐酸塩、グルコン酸塩又は七グルコン酸塩の存在下でテクネチウム−99mを用いて自明の方法で標識されるか、若しくはE’が文献的に知られた適当な複素環二機能的クロスリンカー(これらは一方において、末端のアミノ基又は場合により相応的に置換された側鎖のアミノ基によってE’内にアミド結合を導入する能力を持ち他方において硫黄基を場合により保護された形で持つ)例えばN−スクシンイミジル−3− (2−ピリジルジチオ)プロピオン酸により置換され、次に、場合により硫黄が自明の方法で分離され、テクネチウム−99m又はReにより自明の方法で標識されるか、若しくはE’が適当な文献的に知られた誘導試薬例えばイミノチオランで置換され、次にテクネチウム−99m又はReを以て自明の方法で標識されると言う文献的に知られた方法に従って行なわれるのである。
【0124】
ヨウ素処理したエンドテリン誘導体、エンドテリン部分配列体、エンドテリン類似化合物、又はエンドテリン拮抗体の製造は好ましくは131I、125I又は123Iを用いて、クロラミンT法 (クローンら、1977年, BBA 490, 49)、ラクト過酸化法(北村ら、1990年, Biochem.Biophys.Res. Commun. 170, 497−503;江森ら、1990年, Biochem.Biophys.Res.Commun. 162, 217−223) 、ボルトン−ハンター法 (ボルトン及びハンター、1973年, Biochem.J., 133,529−539)、ヨードーゲン法 (フラッカー及びスペック、1978年, Biophys.Res.Commun., 80, 849−857) 或いはその他の知られた方法で可能である。
【0125】
一般式 (I)に示す本発明の化合物の製造は、一般式 (III) の中の官能基を用いるE内の官能基の置換と言う自明の方法によって行なわれる。
E−L−(K) …(I)
(K)−L−H …(III)
式 (I), (III) において、Eはエンドテリン、エンドテリン誘導体、エンドテリンの部分配列体、エンドテリン類似化合物又はエンドテリン拮抗体から誘導された残基、又は金属イオンと直接結合する遊離チオール基を具備したエンドテリン、エンドテリン誘導体、エンドテリンの部分配列体、エンドテリン類似体又はエンドテリン拮抗体から誘導された残基を示し、
【0126】
また式(I), (III) において、Lは、直接に結合していること、又は残基 Z−R−Zであることを示し、ここでRは、1個又は若干数の酸素原子及び/又は硫黄原子、及び/又はカルボニル基,−NHCO−,−N(C〜 Cアルキル)CO−、−NH−(C〜 Cアルキル) 残基及び−N(C〜 Cアルキル)−残基によって中断され、又場合によっては水酸基及び/又はエポキシ基によって置換された直鎖の又は枝別れした飽和又は不飽和のC〜C20アルキル基を示し、ZとZは互いに独立した −O−、 −S−、−(C=O)O−、−NH−(C=S)NH−、−(C=O)− 、−(C=S)O−、−NH−、−NH−(C=O)−又は−NH−(C=S)−であり、
【0127】
或いは、Lは次式αの残基を示し、
【化89】
Figure 0003558169
(上記式αにおいて、sとtは互いに独立した数0、1、2または3を示し、環Bはフェニル又はシクロヘキシル残基を意味し、ZとZは互いに独立した −O−、−S−、−(C=O)O−、−NH−(C=S)NH−、−(C=O)− 、−(C=S)O−、−NH−、−NH−(C=O)−又は−NH−(C=S)−である。)
【0128】
また式(I), (III) において、bは数0、1を示し、
【0129】
さらに式(I), (III) において、Kは、一般式IIA又はIIBのキレート形成残基であり、
【化90】
Figure 0003558169
【化91】
Figure 0003558169
(上記式IIA又はIIBにおいて、R、 R、Rは、それぞれ水素原子、水酸基、C〜Cのアルコキシ基、カルボキシル基又はスルホン酸基によって置換された(C〜 C−アルキル)CO−、(C〜C−アリール)CO−又は (C〜C−アリールアルキル)CO−残基を示し、Rは次式IIC又はIIDの残基を示し、
【化92】
Figure 0003558169
【化93】
Figure 0003558169
上記式IIC又はIIDにおいて、*印の付いた炭素原子は式IIBのイミノ基に結合しており、n’は数字1又は2を、iは2乃至6の任意の数字を示し、TTは通常アミド基を介して結合するα−及び/又はβ−アミノ酸を示す。)
【0130】
或いは、Kは一般式IIE(ここでRは1つの水素原子又はC〜Cのアルキル基を示す)のジチオセミカルバゾン誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化94】
Figure 0003558169
【0131】
或いは、Kは一般式IIFのビス(アミノチオール)誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化95】
Figure 0003558169
(式IIFにおいて、残基R乃至 R18は、それぞれ水素原子、C〜C10−アルキル鎖及び/又はLと結合していることを示し、o、p、rはそれぞれ数字1又は2を意味する)
【0132】
或いは、Kは一般式IIGのプロピレンアミノキシム誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化96】
Figure 0003558169
(式IIにおいて、 R19乃至 R24は同種又は異種の水素原子又はC〜Cのアルキ基を示し、m’は数字2又は3を示す)
【0133】
或いは、Kは一般式IIHのジアミドジメルカプト誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化97】
Figure 0003558169
(式IIHにおいて、Xは一つの結合、メチレン基又はCHY基を意味し、Y,Y,Y,又はYの内の一つはLと結合しているとともに、他は水素原子又は酸素原子を示し、Tは水素原子、アルカリ金属イオン、C〜Cのアシル基、ベンゾイル基、ヒドロキシアセチル基、アセトアミドメチル基、p−メトキシベンジル基、エトキシエチル基又は他の適当なSH保護基であり、A,A,A,Aはそれぞれ同種又は異種の水素原子又はC〜Cのアルキル基を示す)
【0134】
或いは、Kは式IIJのジアミドジメルカプト誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、
【化98】
Figure 0003558169
(式IIJにおいて、 R27は水素原子又は1個若しくは2個の水酸基で置換されたC〜Cのアルキル基を示し、R25 と R26はそれぞれ水素原子を、又は双方で1個の酸素原子を意味し、Aは水酸基又はメルカプト基を示し、Yは水素原子,カルボキシル基,又はスルホニル基を示し、Zは炭素原子又は窒素原子を示す)
【0135】
或いは、Kは一般式IIK又はIILのアミノポリカルボン酸から誘導されるキレート形成残基であり、
【化99】
Figure 0003558169
【化100】
Figure 0003558169
(ここでnとmはそれぞれ数字0,1,2,3又は4を示すとともに4を超えることはなく、aは数字2,3,4又は5を示し、kは数字1,2,3,4又は5を示し、lは数字0,1,2,3,4又は5を示し、qは数字0,1又は2を示し、Uは1個の水素原子又は1個若しくは若干個の水酸基で置換されたC〜Cのアルキル基、又はLと結合していることを示し、Xはそれぞれ水素原子,COOH基、エステル基又はアルキル基内に1〜6個の炭素原子を持つアミド基を示し、RはLと結合していること又は水素原子を示す)
【0136】
或いは、Kは次式IIMのキレート形成残基であり、
Cp(aa)Cp− …(IIM)
(ここでCpは保護されたシステインを、(aa)は天然に存在するアミノ酸を示す)
【0137】
或いは、Kは次に示すアミノ酸配列を有する、システインに富むメタロチオネイン、
−Ser−Cys−Thr−Cys−Thr−Ser−Ser−Cys−Ala−;
−Ala−Cys−Lys−Ala−Cys−Lys−Cys−;
−Gly−Cys−Ser−Lys−Cys−Ala−Gln−Gly−Cys−Val−;
−Cys−Lys−Gly−Ala−Ala−Asp−Lys−Cys−Thr−Cys−Cys−Ala−;
又は上記アミノ酸配列中でセリンがトレオニン、グリシン又はアラニンで置換された類似の配列体を示す。
【0138】
一般式 (I) の化合物の製造は専門家に知られた方法に従ってL内の官能基の反応、例えば末端のアミノ基又は場合により相応的に置換された側鎖のアミノ基を用いることによって行なわれる。Kの結合はアミド又はチオアミド結合を介して共有結合的にEにおいて行なわれ、ここでEはエンドテリン、エンドテリン誘導体、エンドテリン部分配列体、エンドテリン類似化合物又はエンドテリン拮抗体を意味し、Kは一般式IIA乃至IIMのキレート形成体を意味する。
【0139】
キレート形成体Kの結合がL位置のカルボキシル基を介して行なわれるならば、カルボキシル基の変換は専門家に知られた方法に従って例えばカルボジイミド法(フィーザー、有機合成のための試薬 10, 142) により、混合又は環式無水物(Org.Prep.Proc.Int. 1975,, 215)又は活性化エスター方法(Adv.Org.Chem.Part B, 472) を介して行なわれ、それに続く反応はE位置の求核基を用いて、共有結合を形成しながら行なわれる。
【0140】
同様にして、文献的に知られた方法に従ってイソチオシアナート−及びα−ハロゲンアセチル誘導のキレート形成体或いは錯体は水性媒体内でpH管理下で希望するアミン含有の、エンドテリン、エンドテリン誘導体、エンドテリン部分配列体、エンドテリン類似化合物又はエンドテリン拮抗体を意味するEを用いて置換される。
【0141】
Eの製造は“ペプチドにおけるボラニとメリフィールド:分析、生理学 (Pierce Chemical Co.,Rockford, 31, 1984) で記述された方法により行なわれる。
【0142】
一般式IIのキレート形成体Kの製造は文献的に知られた方法(EP 0248506参照のこと)すなわちジ−,トリ−,テトラ,ペンタ,及びヘキサペプチドのN−末端アミノ基のクロルアセチル化によって行なわれ、それに続くそこで生じたN−クロルアセチルペプチドの置換はチオカルボン酸のアルカリ塩を用いて行なわれる。一般式IIのキレート構成体Kを製造するさらに別の方法は、文献的に知られた方法(EP 0248506参照のこと)すなわち相応的に活性化(例えばNHS−エステル)され、S−アシル化されたチオ酢酸誘導体又は3−チオプロピオン酸誘導体のジ−,トリ−,ペンタ,及びヘキサペプチドを用いた反応によって行なわれる。それに見合ったカルボン酸の活性化は専門家に知られた方法に従って、例えばカルボジイミド法(フィーザー、有機合成のための試薬 10,142)により、混合又は環式無水物(Org.Prep.Proc.Int. 1975,, 215)を介するか、若しくは活性化されたエステル(Adv.Org.Chem.Part B, 472) を介して行なわれる。
【0143】
一般式IIBのキレート形成体Kの製造は文献的に知られた方法(EP 0248506参照のこと)すなわち1,2−ジアミノプロピオン酸又は1,3−ジアミノ酪酸の遊離したアミノ基のクロルアセチル化によって行なわれ、それに続くそこで生じたN,N’−ジクロルアセチル−ジアミノカルボン酸の置換はチオカルボン酸のアルカリ塩を用いて行なわれる。
【0144】
一般式IIBのキレート形成体Kを製造するさらに別の方法は、文献的に知られた方法(EP 0248506参照のこと)すなわち相応的に活性化(例えばNHS−エステル)され、S−アシル化されたチオ酢酸誘導体又は1,2−ジアミノプロピオン酸を持つ3−チオプロピオン酸誘導体又は1,3−ジアミノ酪酸の反応によって行なわれる。
【0145】
それに見合ったカルボン酸の活性化は専門家に知られた方法に従って、例えばカルボジイミド法(フィーザー、有機合成のための試薬 10,142)により、混合又は環式無水物(Org.Prep.Proc.Int. 1975,, 215)を介するか、若しくは活性化されたエステル(Adv.Org.Chem.Part B, 472) を介して行なわれる。
【0146】
一般式IIEのキレート形成体Kの製造は文献的に知られた方法で、すなわち欧州特許出願番号EP 0 306 168に記述されるように、置換された1,2−ジカルボニル結合をチオセミカルバジドを用いて置換することによって行なわれる。
【0147】
一般式IIFのキレート形成体Kの製造は大体において、文献的に知られた方法で、すなわち欧州特許出願番号EP 279 417に記述されるように、置換された又は置換されていない1,2−ジケト−又は1,3−ジケト結合を置換された、置換されていない、保護された又は保護されていないアミノチオールを用いて還元的にアミノ化することによって行なわれる。
【0148】
一般式IIGのキレート形成体Kの製造は大体において、文献的に知られた方法で、すなわち欧州特許出願番号EP 0 417 870とEP 0 502 594に記述されるように、2−置換された1,3−プロパンジアミンを2−クロル−2−アルキル−3−ニトロソアルカンで置換することによって行なわれるか或いは2−置換された1,3−プロパンジアミンを1,3−ジカルボニルモノキシムで、自明の方法で相当するアミンへ還元されるイミンへ置換することによって行なわれる。
【0149】
一般式IIHのキレート形成体Kの製造は文献的に知られた方法(US 4,897,255を参照のこと) すなわち1,2−又は1,3−ジアミノアルカン酸 (EP 0248506参照のこと) の遊離したアミノ基のクロルアセチル化によって行い、それに続くそこで生じたN,N’−ジクロルアセチル−ジアミノブカルボン酸の置換はチオカルボン酸のアルカリ塩を用いて行なうのである。
【0150】
一般式IIHのキレート形成体Kを製造するさらに別の方法は、文献的に知られた方法 (US 4,897,255を参照のこと) すなわち相応的に活性化(例えばNHS−エステル)され、S−アシル化されたチオ酢酸誘導体又は1、2−ジアミノプロピオン酸を持つ3−チオプロピオン酸誘導体又は1,3−ジアミノ酪酸の反応によって行なわれる。
【0151】
それに見合ったカルボン酸の活性化は専門家に知られた方法に従って、例えばカルボジイミド法(フィーザー、有機合成のための試薬 10,142 により、混合又は環式無水物(Org.Prep.Proc.Int. 1975,, 215)を介するか、若しくは活性化されたエステル(Adv.Org.Chem.Part B,472)を介して行なわれる。保護基の分離はEでの連結後、専門家に知られた文献的方法に従って、例えば塩基性加水分解、還元的分解等によって行なわれる (例えば「有機合成における保護基」T.W.Greene,John Wiley and Sons 1981 を参照のこと )。
【0152】
一般式IIJのキレート形成体Kの製造は大体において、文献的に知られた方法で、すなわち2−置換された1,3−プロパンジアミンを、場合により追加的カルボキシル−又はスルフォン酸残基を以てo−置換したベンズアルデヒドを以て置換し、引き続いて、形成されたシフ塩基を見合ったアミンへ還元し且つ場合によりそこある保護基を分解することによって行なうか、若しくは置換されたマロン酸ハロゲン化物を場合により追加的カルボキシル−又はスルフォン酸残基を以てo−置換したベンジルアミンで以て置換することによって行なわれ、欧州特許出願番号EP 0 417 870、EP 0 502 594、EP 0 502 595に記述される通りである。
【0153】
一般式IIKのキレート形成体Kの製造は文献的に知られた方法で行なわれる

【0154】
一般式IILのキレート形成体Kの製造は専門家に知られた方法例えば欧州特許出願番号EP 0 512 661に記述される方法で行なわれる。
【0155】
一般式IIMのキレート形成体Kの製造は文献的に知られた固相ペプチド合成方法により(バラニとメリフィールド:ペプチド類:分析、合成、生理学。Academic Press, New York, 1980; スチュアート及びヤング、固相ペプチド合成、第2版、Pierce Chemical Co.,Rockford, IL, 1984) で記述された方法により行なわれる。システインには希望のS−保護基を挿入する。
【0156】
一般式IIMのペプチドはN−保護された形態でレジンより切り離す。遊離したカルボキシ末端端部の活性化は専門家に知られた方法に従って、例えばカルボジイミド法(フィーザー、有機合成のための試薬 10,142)により、混合又は環式無水物(Org.Prep.Proc.Int. 1975, 7, 215)を介するか、若しくは活性化されたエステル(Adv.Org.Chem.Part B, 472) を介して行なわれる。
【0157】
メタルチオネインのシステインに富むアミノ配列の製造 (特許出願WO 91/17173)は文献的に知られた固相ペプチド合成方法(バラニとメリフィールド:ペプチド類:分析、合成、生理学。Academic Press,New York, 1980; スチュアート及びヤング、固相ペプチド合成、第2版、Pierce Chemical Co.,Rockford, IL, 1984) によって行なわれる。システインにはS−保護基を挿入する。
【0158】
システインに富むアミノ配列はN−保護された形態でレジンより切り離す。遊離したカルボキシ末端端部の活性化は専門家に知られた方法に従って、例えばカルボジイミド法(フィーザー、有機合成のための試薬 10,142)により、混合又は環式無水物(Org.Prep.Proc.Int. 1975, 7, 215)を介するか、若しくは活性化されたエステル(Adv.Org.Chem.Part B, 472)を介して行なわれる。保護基の分離はEでの連結後、専門家に知られた文献的方法に従って、例えば塩基性加水分解、還元的分解等によって行なわれる (例えば「有機合成における保護基」T. W.Greene,John Wiley and Sons 1981を参照のこと) 。
【0159】
本発明はさらに、原子番号21〜32、37〜39、42〜51及び57〜83の金属イオンを含む一般式 (I) の化合物の錯体の成分によって特徴付けられる診断薬剤を提供するものである。適当な金属イオンの選択によって薬剤はさまざまな診断方法に適するのである。
【0160】
本発明に従う薬剤を放射能診断向けに指定するとすれば、錯体塩の中心イオンは放射性でなければならない。原子番号27,29,30〜32,37〜39,42〜51,62,64,70,75及び77の元素のイオンがとりわけこれらである。好ましい同位元素は例えば99mTc、186Re、111Inである。ところでエンドテリン誘導体、エンドテリン部分配列体、エンドテリン類似化合物又はエンドテリン拮抗体はヨウ素同位体の助けを借りて放射能を標識することが出来る。そのために好ましい同位元素は例えば123Iである。
【0161】
本発明に従う薬剤をNMR診断向けに指定するとすれば、錯体塩の中心イオンは常磁性でなければならない。原子番号21〜29、42、44及び57〜70の元素のイオンがとりわけこれらである。適当なイオンは例えばクロム (III)−、マンガン(II)−、鉄 (II)−、コバルト (II)−、ニッケル (II)−、銅 (II)−、プラセオジム (III)−、ネオジム (III)−、サマリウム (III)−及びイッテルビウム (III)−である。それらの極めて高い磁気モーメントのゆえに、ガドリニウム(III)−、テルビウム(III)−、ジスプロシウム(III)−、ホルミウム(III)−、エルビウム(III)−及び鉄(III)−イオンが特に好まれる。
【0162】
本発明の薬剤をX線診断向けに指定するとすれば、錯体塩の中心イオンはX線の十分な吸収を得るためにより高い原子番号から離脱したものでなければならない。21〜29、42、44、57〜83の間の原子番号の元素の中心イオンを持つ生理学的に許容出来る錯体塩を含む診断薬剤がこの目的に適していることが認められたのである。ランタン (III) イオン及び上に挙げたランタニド系列のイオンが例えばこれらである。
【0163】
本発明の薬剤を陽電子放出トモグラフィー向けに指定するとすれば、中心イオンは陽電子を放出する同位元素でなければならない。例えば43Sc、44Sc、52Fe、55Co、68Ga 及びCu (ハイス、W.d.; フェルプス、M.E.; 脳の陽電子放出トモグラフィー、スプリンガー出版社、Berlin,Heidelberg,New York 1983)。
【0164】
さらに本発明の対象は、診断薬剤の製造方法である。
【0165】
本発明の放射線薬学的診断薬剤の製造は自明の方法、すなわち本発明の従うキレート形成体とそれらの抱合体を水性媒体に溶解するか懸濁させ、次に溶液又は懸濁液を凍結乾燥又は滅菌させることによって行なわれる。適当な添加物は例えば、生理学的に危険性のない緩衝液(例えばトロメタニン)、補助リガンドの添加物(例えばクエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム)、還元剤(例えば塩化亜鉛 (II)又は−必要なれば−塩化ナトリウムのような電解質又は−必要なれば−ガレノル学派に慣用される補助剤(例えばラクトーゼ、メチルセルローズ、マンニット)及び/或いはテンシド(例えばレシチン、ツウィーン〔登録商標〕、ミリジ〔登録商標〕)である。使用される添加物はその成分において本発明に従う化合物の製造を可能にしなければならない。
【0166】
核医学的インビボ使用の場合、本発明の薬剤は 1×10−5乃至 5×10nmol/kg 体重の量、好ましくは 1×10−3乃至 5×10nmol/kg 体重の量で投与される。70kg と言う中位の体重を前提とすれば、診断に使用する放射能の量は1適用当たり0.05と50 mキュリーとの間、好ましくは5乃至30 mキュリーに達する。適用は通常本発明の薬剤溶液 0.1乃至5 mlを静脈内、動脈内又は腹膜内へ注射することによって行なわれる。それらの使用と投与の明細は例えば「医学的使用向けラジオトレーサー」(CRC−出版、ボカラトン、フロリダ) の中に記述されている。
【0167】
本発明の化合物は原子番号27,29,30〜32,37〜39,42〜51,62,64,70,75及び77の元素の放射性同位元素を含む錯体の形態で放射線診断及び放射線治療向けに使用される。
【0168】
本発明の放射線薬学的薬剤は放射線診断及び放射線治療用の放射線薬剤としての適性についてのさまざまな前提を満たすものである。従ってそれらはインビボの投与後目標組織内で増殖するのに抜きんじて適しており、それ故に相当組織への非侵入性診断を可能にする。本発明に従う放射線薬学的薬剤の水溶性は−必要なれば−上述したようなガレノル学派で慣用される補助剤によって保証されるものである。
【0169】
さらに、本発明の放射線薬学的薬剤はインビトロで高い安定性を示すだけではなく、インビボでも驚く程高い安定性を示し、その結果錯体内に結合した放射線核種の放出又は交換が生じないか、医学的に重大な程度に生じることはない。
【0170】
同様にして、NMR−及びX線診断向けの本発明の薬学的薬剤の製造は自明の方法、すなわち本発明の錯体化合物を−場合によりガレノル学派で慣用される補助剤を添加しながら−水性媒体に溶解するか懸濁させ、次に溶液又は懸濁液を場合により滅菌させることによって行なわれる。適当な添加物は例えば、生理学的に危険性のない緩衝液(例えばトロメタニン)、錯体構成体の添加物(例えばジエチレントリアミン五酢酸)又は−必要なれば−例えば塩化ナトリウムのような電解質又は−必要なれば−例えばアスコルビン酸のような酸化防止剤である。
【0171】
NMR診断向けの本発明の薬剤は、好ましくは錯体塩1 μMol〜1 Mol/l を含み、通常 0.001〜5 mMol/kg の量が投与される。腸溶的及び非経口的投与向けに指定される。本発明に従う錯体化合物はNMR−及びX線診断用に21〜29、42、44及び57〜83の原子番号の元素のイオンを持つそれらの錯体の形態で使用されるのである。
【0172】
本発明の薬剤は、核スピントモグラフィー向け造影剤としての適性についてのさまざまな前提を満たすものである。従ってそれらは経口的非経口的投与後信号強度を高めることによって核スピントモグラフィーの支援により得られた病像の表現力を改善するのに抜きんじて適している。
【0173】
さらに、これらは異物による身体への負荷を出来るだけ少なくするために欠かせない高い効力並びに検査の非侵入性を維持するために欠かせない優れた許容性を示すのである。
【0174】
その場合の中性化は、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム又はカルシウム等無機性塩基(例えば水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩)及び/又は何よりも第1、2及び3アミン例えばエタノールアミン、モルフォリン、グルカミン、N−メチル−及びN、N−ジメチルグルカミン並びに例えばリシン、アルギニン、及びオルニシン等塩基性アミノ酸等有機性塩基若しくは本来中性又は酸性のアミノ酸の支援により行なわれる。
【0175】
本発明の薬剤は、X線造影剤として抜きんじて適しており、ここでは特に、それらを用いても生化学・薬学的検査においてヨード含有の造影剤について知られる過敏症的反応の兆候が何ら認められないことを指摘しておきたい。
【0176】
デジタル式引き算技術向けより高い電子管領域における好ましい吸収特性の故にそれらは特に貴重である。
【0177】
さらに、本発明の薬剤の製造は自明の方法、すなわち本発明のキレート形成体構成体を還元剤好ましくは塩化又は酒石酸化した亜鉛 (II) 塩を−場合によりガレノル学派で慣用される補助剤を添加しながら−水性媒体に溶解させるか滅菌させることによって行なわれる。適当な添加物は例えば、生理学的に危険性のない緩衝液(例えばトロメタニン)、少量の電解質添加物(例えば塩化ナトリウム)、安定剤(例えばグルコン酸塩、ホスホン酸塩又はリン酸塩)である。
【0178】
本発明の薬剤は、溶液又は凍結乾燥された形態で用意され、投与の少し前にTc−99m−テクネチウム過酸塩溶液で市販の発生器から溶離させるか、又はレニウム過酸塩溶液で置換させるのである。
【0179】
放射線薬剤の製造用に本発明のコールドキットが提供されている。
【0180】
このコールドキットには一般式 (I) に示す本発明の化合物一種、還元剤及び場合により1個又は若干個の溶液、被乾燥又は凍結乾燥形態の補助リガンドが含まれる。さらにコールドキットは、一般式 (I) に示す本発明の化合物を放射性金属イオンの金属過酸塩と反応させて得られる。
【0181】
その場合、金属イオンで一般式 (I) に示す本発明の化合物の錯体が形成されるのである。
【0182】
さらに、放射線薬剤の製造用に本発明のコールドキットが提供されている。
【0183】
この中には、ペプチド,誘導体又は金属原子と結合可能なキレート形成体、及び場合によっては金属原子と結合したエンドテリン,エンドテリン誘導体,エンドテリン部分配列体,エンドテリン類似化合物,又はエンドテリン拮抗体を含む。この最後に挙げた金属原子は場合により放射性ではなく、放射性同位元素と容易に交換可能なのである。
【0184】
さらに本発明の対象は、ペプチド,誘導体又はキレート形成体に結合したエンドテリン,エンドテリン誘導体,エンドテリン部分配列体,エンドテリン類似化合物,又はエンドテリン拮抗体、並びにこれらに放射性ヨウ素原子を結合したものを含むホットキットである。
【0185】
コールドキットは密封可能の容器から成り、これはペプチド,誘導体又は金属原子を結合する能力を有するキレート形成体に結合したエンドテリン,エンドテリン誘導体,エンドテリン部分配列体,エンドテリン類似化合物,又はエンドテリン拮抗体の予定量を具備し、さらに99mTcで放射線薬剤調製用の化合物を標識するのに十分な量の還元剤を含む密封可能な容器から成るものであり、このコールドキットの使用方法も同様にして本発明の対象である。
【0186】
さらに、造影剤として、一般式 (I) に示す本発明の化合物の錯体1個が21〜32、37〜39、42〜51及び57〜83の原子番号の金属イオンによって置換されることによって特徴付けられる、病理学的血管異状の映像による呈示方法も本発明の一つの対象である。
【0187】
本発明による病理学的血管異状の映像による呈示方法は、さらに、造影剤として放射線で標識したエンドテリン一種が使用されることによって特徴付けられる。
【0188】
本発明の病理学的血管異状の映像による呈示方法に使用される放射線で標識したエンドテリンは、好ましくは放射性ヨウ素同位体を含むものである。特に好ましいものは、131I、125I及び123Iである。
【0189】
ヨウ素化されたエンドテリンの製造は、自明の方法によりすなわち好ましくは塩化アミンT法、ラクトペルオキシダーゼ法、ボルトン−ハンター法又はヨードゲン法によって行なわれる。
【0190】
放射線診断的検査実施方法の中で、その放射線薬学的合成物は患者に対して体重 70 kg当たり 0.1から30 mキュリー好ましくは 0.5から10 mキュリー投与され、患者が放出した放射線が記録される。
【0191】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1
本実施例は、WHHL家兎における123I−エンドテリン 1のインビボ及びインビトロの増殖に関するものである。
【0192】
エンドテリン 1は塩化アミンT法(クローンら、1977、BBA 490, 49)により 123Iで標識した。
【0193】
20μl のエンドテリン 1(燐酸塩緩衝液内で0.8 nmolに相当する2 μg、0.25 mol/l、pH 7.4、シグマ社)は、50μl の燐酸塩緩衝液 (0.25 mol/l、pH 7.4) 、100 μ123I (2 mキュリーに相当する123I、メジェニックス社、74 MBq、 15μlは0.01 mol/lのNaOHで100 μlまでにした)及び100 μlの塩化アミンT溶液(0.25 mol/l、pH 7.4の燐酸塩緩衝液35.5 mmol/l)で置換され、室温で2分間混合された。反応を止めるため1000μlのピロスピロ亜硫酸ソーダ溶液 (Na; 6.3 mmol/l の燐酸塩緩衝液、0.25 mol/l、pH 7.4) が添加され、しばらく混合した。
【0194】
今尚遊離している結合箇所を完全に飽和するために、800 μlのヨウ化ナトリウム溶液(0.25 mol/l、pH 7.4の燐酸塩緩衝液13.3 mmol/l)が沈殿物(全沈殿物は2070μl)に対して滴下された。この沈殿物はセファデックスG−10(移動緩衝液: 0.1% BSA(w/v)を含む、燐酸塩で緩衝した塩水(7.4))でゲルろ過された。エンドテリンの標識は39%に達した。
【0195】
最も高い活性を持った123I−エンドテリン 1の分画(4.5 ml)が集められ、麻酔をかけたWHHL家兎(ロンパン/ケタベット 1:2) に対して耳静脈経由で投与された。WHHL家兎はLDL受容体を欠くか、それに欠陥を持つため血液中で高いLDL水準を示し,それ故に自然発生的にアテローム性動脈硬化症的血管異状を形成した。
【0196】
投与された量は13.69 MBq (0.37 mキュリー)の123I−エンドテリン 1を0.2 mmol/l並びに、68.5 MBq/mmol の比放射能に相当した。
【0197】
5時間の検査時間の間、投与後さまざまな角度からの静止撮影ガンマカメラ(エルシント SP4 HR)を用いて行なわれた。
【0198】
投与後5時間後に家兎は処分され、大動脈のオートラジオフラフィー並びにスーダンIII染色が実施された。
【0199】
エンドテリンを123Iで標識することによりWHHL家兎の大動脈はインビボで 4h p.i.呈示することが出来た。次に実施されたオートラジオフラフィーは全大動脈壁のマーキング並びにアテローム性動脈硬化プラークを示した。
【0200】
プラーク形成(スーダンIII染色)から見て、正常及びアテローム性動脈硬化の壁領域との間の増殖率は8と12の間に達した。
【0201】
実施例2
a) S−ベンゾイルチオアセチル−Gly−Gly−Gly−Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp。
【0202】
50mgのS−ベンゾイルチオアセチル−Gly−Gly−Gly及び 16 mgのN−ヒドロキシスクシンイミドを新しく蒸留した純粋なジメチルホルムアミドに加えた溶液を−15℃まで冷却し、純粋なジメチルホルムアミドに加えた 29 mgのジシクロヘキシカルボジイミドで置換する。
【0203】
反応は−5℃で2時間、次に室温で2時間攪拌し、最後に−15℃まで冷却する。沈殿するN,N’−ジクロロヘキシル尿素はろ過する。ろ液は純粋なジメチルホルムアミドに加えた1 mgの Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの溶液で置換し、室温で20時間攪拌する。
【0204】
反応溶液は真空中で最小限まで濃縮する。ジメチルエーテルを滴下すると、薄片状の沈殿物が生じ、これを遠心分離器で隔離し、次に調製用のHPLC(勾配:アセトニトリル/燐酸塩緩衝液)で以て洗浄する。緩衝した液を中和した後有機溶剤分をNで吹き出させ、残留物を凍結乾燥する。
Figure 0003558169
【0205】
b) S−ベンゾイルチオアセチル−Gly−Gly−Gly−Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile −Trpの99mTc−錯体。
【0206】
50 mg のS−ベンゾイルチオアセチル−Gly−Gly−Gly−Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpに300 μlの燐酸塩緩衝液(NaHPO; 0.1 mol/l, pH 9.5) に加えた溶液を、0.15モルの三クエン酸ナトリウム水化物 50 μlと0.2 モルの塩化亜鉛 (II) −二水化物 2.5μlの溶液で置換する。反応混合物をMo−99/Tc−99m発生器から出たテクネチウム過酸塩(0.4〜0.9 mキュリー) で置換し、室温で15分間培養し、次にろ過する (0.2 μ−フィルター) 。マーキングの分析はHPLCを介して行なう。:
【0207】
MERCK ヌクレオシル柱、 125×4 mm、5 μm; 100%Aから100%Bへの勾配は、7.5分以内。
溶離液A: 燐酸塩緩衝液(NaHPO; 0.01 M; pH 2.0); 溶離液B: アセトニトリル/燐酸塩緩衝液 (NaHPO; 0.01 M; pH 2.0) 75:25 (V/V); 流量: 1.0 ml/min。
【0208】
実施例3
a) N,N’−ビス(S−ベンゾイルチオアセチル)−3,4−ジアミノブチリル−Cys−Ser −Cys−Ser− Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp。
【0209】
50 mg のN,N’−ビス(S−ベンゾイルチオアセチル)−3,4−ジアミノ酪酸及び 15 mgのN−ヒドロキシスクシンイミドを新しく蒸留した純粋なジメチルホルムアミドに加えた溶液を−15℃まで冷却し、純粋なジメチルホルムアミドに加えた 28 mgのジシクロヘキシカルボジイミドで以て置換する。反応混合液は−5℃で2時間、次に室温で2時間攪拌し、最後に−15℃まで冷却する。沈殿するN,N’−ジクロロヘキシル尿素はろ過する。
【0210】
ろ液は純粋なジメチルホルムアミドに加えた1 mgのCys−Ser−Cys−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp (エンドテリン 1)の溶液で置換し、室温で20時間攪拌する。反応溶液は真空中で最小限まで濃縮する。ジメチルエーテルを滴下すると、薄片状の沈殿物が生じ、これを遠心分離器で分離し、次に調整的HPLC(勾配: アセトニトリル/燐酸塩緩衝液)で洗浄する。緩衝した液を中和した後有機溶剤分をNで吹き出させ、残留物を凍結乾燥する。
Figure 0003558169
【0211】
【化101】
Figure 0003558169
【0212】
N,N’−ビス(S−ベンゾイルチオアセチル)−3,4−ジアミノブチリル−Cys−Ser−Cys−Ser−Ser− Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile− Trp の標識は実施例2のb)同様に行なう。
【0213】
実施例4
【化102】
Figure 0003558169
【0214】
1 mgのCys−Ser−Cys−Ser−Ser−Trp−Leu−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp (エンドテリン 2)を100 μl の燐酸塩で緩衝したpH 8.4の塩水に加えた溶液に対して、窒素雰囲気下で、1 mgの4−カルボキシエチルフェニルグリオキサル−ビス−N−メチルチオセミカルバゾン−N−ヒドロキシスクシンイミドエステルを 50 μl のジオキサンに加えた溶液を加えて、10℃で15時間攪拌する。
【0215】
抱合体の洗浄は調整用のHPLC(勾配: アセトニトリル/燐酸塩緩衝液)で行なう。緩衝された液を中和した後有機溶剤分をNで吹き出させ、残留物を凍結乾燥する。
Figure 0003558169
【0216】
【化103】
Figure 0003558169
【0217】
3−[p−フェニルグリオキサル−ジ(N−メチルチオセミカルバゾン)]−プロピオニル−Cys−Ser−Cys−Ser−Ser−Trp−Leu−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp の標識は実施例2のb)と同様に行なう。
【0218】
実施例5
a) 3,6−ジアザ−1,8−ジメルカプト−2,7−ビス−(カルボニル−Gly−His−Leu−Asp− Ile−Ile−Trp)オクタン。
【0219】
853 mg (1 mmol) のNH−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp (バラニ及びマリフィールド、ペプチド類: 分析、生理学、Academic Press, New York, 1980; スチゥアート及びヤング、固相ペプチド合成、第2版、Pierce Chemical Co., Rockford,IL, 1984におけると同様に製造する) と304 mg (3 mmol) のトリエチルアミンを100 mlの純粋なジメチルホルムアミドに加えた溶液に、256 mg(0.5 mmol)のN,N’−1,2−エチレンジイルビス−L−システイン−ジ−(4−ニトロフェニル)−エステル(EP 0 279 417に従う) を少量づつ加える。室温で24時間攪拌する。
【0220】
反応が終わると真空中で最小限までろ過し、溶剤を真空中に引き出す。残留油は50mlのジメチルホルムアミドで以て三度置換し、そのつど蒸発させる。残留物は200 mlの純粋なジエチルエーテルで以て攪拌し、直ぐ後に析出する白い固体はろ過する。これらはジメチルホルムアミド/ジエチルエーテル混合物から再結晶するのである。
収量: 278 mg (28.7%)、白色粉末
分析: 無水物質について
Ber.: C55.77 H6.86 N15.90 O18.16 S3.31
Gef.: C55.49 H7.03 N15.81 S3.07
【0221】
b) 3,6−ジアザ−1,8−ジメルカプト−2,7−ビス−(カルボニル−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile− Trp)オクタンの99mTc錯体。
【0222】
0.5 mgの製造した3,6−ジアザ−1,8−ジメルカプト−2,7−ビス−(カルボニル−Gly−His− Leu−Asp−Ile−Ile−Trp)オクタン (例5a) を300 μlの燐酸塩緩衝液(NaHPO, 0.5 mol/l, pH7.0)に加えた溶液を、0.15モルの三クエン酸ナトリウム水化物 50 μlと 0.2モルの塩化亜鉛 (II)−二水化物2.5 μl の溶液で置換する。
【0223】
反応混合物をMo−99/Tc−99m発生器から出たテクネチウム過酸塩(0.4〜0.9 mキュリー) で置換し、室温で10分間培養し、次にろ過する (0.2 μ−フィルター) 。
【0224】
マーキングの分析はHPLCを介して行なわれる:
【0225】
MERCKヌクレオシル柱、125 × 4 mm 、5 μm; 100%Aから100%Bへの勾配は 7.5分以内。
溶離液A: 燐酸塩緩衝液(NaHPO); 0.01 M; pH2.0) 50:50 (V/V);
流量: 1.0ml/min.。
【0226】
実施例6
【化104】
Figure 0003558169
【0227】
1mgのCys−Ser−Ala−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Ala−Val−TYR−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp(アラ−エンドテリン)を100 μlの水に加えた溶液に、窒素雰囲気下で、1 mgの6−(4’−イソチオシアナトベンジル) −3,3,9,9−テトラメチル−4,8−ジアザウンデカン−2,10−ジオン−ジオキシムを50 μl のテトラヒドロフランに加えた溶液を加え、一晩中攪拌する。
【0228】
抱合体の洗浄は調整用のHPLC(勾配: アセトニトリル/燐酸塩緩衝液)で行なう。緩衝した液を中和後有機溶剤分をNで吹き出させ、残留物を凍結乾燥する。
Figure 0003558169
【0229】
b){[(3,3,9,9 −テトラメチル−4,8−ジアザウンデシル−2,10−ジオン−ジオキシム)−6−イル]メチルフェン−4’−イル}アミノチオカルボニル−Cys−Ser−Ala −Ser−Ser−Leu−Met− Asp−Lys−Glu−Ala−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−
Trp の99mTc錯体。
【0230】
{[(3,3,9,9 −テトラメチル−4,8−ジアザウンデシル−2,10−ジオン−ジオキシム)−6−イル]メチルフェン−4’−イル}アミノチオカルボニル−Cys−Ser−Ala−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Ala−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの標識は実施例例2のb)と同様に行なう。
【0231】
実施例7
【化105】
Figure 0003558169
【0232】
50 mg のN,N’−ビス(S−ベンゾイルチオアセチル)−4,5−ジアミノペンタン酸及び 15 mgのN−ヒドロキシスクシンイミドを新しく蒸留した純粋なジメチルホルムアミドに加えた溶液を−15℃まで冷却し、純粋なジメチルホルムアミドに加えた 28 mgのジシクロヘキシルカルボジイミドで置換する。
【0233】
反応混合液は−5℃で2時間、次に室温で2時間攪拌し、最後に−15℃まで冷却する。沈殿するN,N’−ジシクロヘキシル尿素はろ過する。ろ液は、1 mgのCys−Ser−Cys−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp (エンドテリン 1)を純粋なジメチルホルムアミドに加えた溶液で置換し、室温で20時間攪拌する。反応溶液は真空中で最小限まで濃縮する。
【0234】
ジエチルエーテルを滴下すると、薄片状の沈殿物が生じ、これを遠心分離器で分離し、次に調整用のHPLC(勾配: アセトニトリル/燐酸塩緩衝液)で洗浄する。緩衝した液を中和後有機溶剤分をNで吹き出させ、残留物を凍結乾燥する。
Figure 0003558169
【0235】
b) N,N’−ビス(S−ベンゾイルチオアセチル)−4,5−ジアミノ−1−オキソ−ペンチル−Cys−Ser−Cys−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの99mTc錯体。
【0236】
N,N’−ビス(S−ベンゾイルチオアセチル)−4,5−ジアミノ−1−オキソ−ペンチル−Cys−Ser−Cys−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの標識は実施例のb)と同様に行なう。
【0237】
実施例8
【化106】
Figure 0003558169
【0238】
1mgのCys−Thr−Cys−Phe−Thr−Tyr−Lys−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Tyr−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp (エンドテリン 3)を100 μlの水に加えた溶液に、窒素雰囲気下で、1 mgの2−メチル−2−(4−イソチオシアナトベンジル)−N,N’−プロピレン−ビス−サルチリドアミンを50 μl のテトラヒドロフランに加えた溶液を加え、一晩中攪拌する。
【0239】
抱合体の洗浄は調整用のLC(勾配: アセトニトリル/燐酸塩緩衝液)で行なう。緩衝した液を中和後有機溶剤分をNで吹き出させ、残留物を凍結乾燥する。
分子量: ber. 3090.7 best. 3091 (FAB−MS)
【0240】
b) {[2,6−ジアザ−1,7−ジ(2−ヒドロキシフェニル)−4−メチル−ヘプト−4−イル]−メチルフェン−4’−イル}アミノチオカルボニル−Cys−Thr−Cys−Phe−Thr−Tyr−Lys−Asp−Lys− Glu−Cys−Val−Tyr−Tyr−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの99mTc 錯体。
【0241】
{[2,6−ジアザ−1,7−ジ(2−ヒドロキシフェニル)−4−メチル−ヘプト−4−イル]−メチルフェン−4’−イル}アミノチオカルボニル−Cys−Thr−Cys−Phe−Thr−Tyr−Lys−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Tyr−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの標識は実施例2のb)と同様に行なう。
【0242】
実施例9
a) {[2,6−ジアザ−1,7−ジ(2−ヒドロキシ−5−スルフォフェニル)−4−メチル−ヘプト− 4−イル]−メチルフェン−4’−イル}アミノチオカルボニル−Ala−Ser−Ala−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Ala−Val−Tyr−Phe−Ala−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp。
【0243】
1mgのAla−Ser−Ala−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Ala−Val−Tyr−Phe−Ala−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp を100 μlの水に加えた溶液に、窒素雰囲気下で、1mgの2−メチル−2−(4−イソチオシアナートベンジル)−N,N’−プロピレン−ビス−[5−(スルホ)サリチリデンアミン]を50μlの水に加えた溶液を加え、一晩中攪拌する。
【0244】
抱合体の洗浄は調整用のHPLC(勾配: アセトニトリル/燐酸塩緩衝液)で行なう。緩衝した液を中和した後有機溶剤分をNで吹き出させ、残留物を凍結乾燥する。
Figure 0003558169
【0245】
b) {[2,6−ジアザ−1,7−ジ(2−ヒドロキシ−5−スルフォフェニル)−4−メチル−ヘプト−4−イル]−メチルフェン−4’−イル}アミノチオカルボニル−Ala−Ser−Ala−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Ala−Val−Tyr−Phe−Ala−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの99mTc錯体。
【0246】
{[2,6−ジアザ−1,7−ジ(2−ヒドロキシ−5−スルフォフェニル)−4−メチル−ヘプト−4−イル]メチルフェン−4’−イル}アミノチオカルボニル−Ala−Ser−Ala−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Ala−Val−Tyr−Phe−Ala−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの標識は実施例2のb)と同様に行なう。
【0247】
実施例 10
a)N−[3,6,9−トリアザ−1−オキソ−3,6,9−トリス(ヒドロキシカルボニルメチル)−9−(エトキシカルボニルメチル)−ノニル]−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp。
【0248】
853 mg (1 mmol) のNH−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp(バラニ及びマリフィールド、ペプチド類;分析、生理学、Academic Press,New York, 1980; スチゥアート及びヤング、固相ペプチド合成、第2版、Pierce Chemical Co., Rockford,IL, 1984におけると同様に製造する) と506 mg(5 mmol) のトリエチルアミンを100mlの純粋なジメチルホルムアミドに加えた溶液に、403.4 mg(1 mmol)の3−エトキシカルボニルメチル−6−[2−(2,6−ジオキソモルフォリノ)−エチル]−3,6−ジアザ−二オクタン酸 (DTPA−モノエチルエステル−一無水物)を少量づつ加える。室温で24時間攪拌する。
【0249】
反応が終わるとろ過し、溶剤を真空中で引き出す。残留油は 50 mlのジメチルホルムアミドで以て三度置換し、そのつど蒸発させる。残留物は200 mlの純粋なジエチルエーテルで攪拌し、直ぐ後に析出する白色固体はろ過する。これらはジメチルホルムアミド/ジエチルエーテル混合物から再結晶するのである。
収量: 634 mg (50.4%)、白い粉末
分析: 無水物質について
Ber.: C54.49 H6.82 N14.49 O24.20
Gef.: C54.23 H7.03 N14.34
【0250】
b) N−[3,6,9−トリアザ−1−オキソ−3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメ
チル)−ノニル]−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの合成。
【0251】
1.26 g (1mmol) の製造した N−[3,6,9−トリアザ−1−オキソ−3,6,9−トリス−(ヒドロキシカルボニルメチル)−9−(エトキシカルボニルメチル)−ノニル]−Gly−His−Leu− Asp−Ile−Ile−Trp( 例10a)を100 mlの水に懸濁させ、10モルの水酸化ナトリウムの水溶液に加えることにより、pH 12.5 の値を作る。室温で5時間攪拌し、濃縮塩酸を加えることにより、pH2 の値を作り、赤色の抱合体をろ過して少量の氷水と、氷で冷却したメタノールで洗浄する。
【0252】
洗浄するには、少量のpH 7の水の中に入れ、キーゼルゲルRP−18 (溶離物: 水/テトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン: 0〜50%) を用いて色層分析する。抱合体を含んだ分画を蒸発させ、残留物は少量の水の中に入れpH 4.5にする。
【0253】
濃縮塩酸を加えることにより、生成物を沈殿させてpH 2とし、圧力を減らして乾燥する。
収量: 213 mg (17.3%)、白色粉末
分析: 無水物質について
Ber.: C53.78 H6.65 N14.82 O24.75
Gef.: C53.49 H6.91 N14.57
【0254】
N−[3,6,9−トリアザ−1−オキソ−3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル) −ノニル]−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp(実施例10のb)の製造方法の一変形は、100 mlの水に溶かした853 mg (1 mmol) のNH−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp(実施例10のa)を、pH9の下、3.57 gの (10 mmol)のビス−(アミノエチル)−N,N,N’,N”,N’’’−五酢酸二無水物で少しづつ置換することによって成り立つ。
【0255】
室温で3時間攪拌するが、その際1Nの水酸化ナトリウム溶液を少量づつ加えることによって反応媒体のpH値は常に9に維持しなければならない。次に濃縮塩酸を加えることにより、pH値2を作り出し、赤色の抱合体をろ過した後に少量の氷水と、氷で冷却したメタノールで以て洗浄する。洗浄するには、少量のpH 7の水の中に入れ、キーゼルゲルRP−18(溶離物:水/テトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン: 0〜50%) を用いて色層分析する。抱合体を含んだ分画を蒸発させ、残留物は少量の水の中に入れpH 4.5にする。濃縮塩酸を加えることにより、生成物を沈殿させてpH 2とし、圧力を減らして乾燥する。
収量: 317 mg (25.7%) 、白色粉末
【0256】
c) N−[3,6,9−トリアザ−1−オキソ−3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル)ノニル]−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp の99mTc錯体。
【0257】
0.5 mgの製造した N−[3,6,9−トリアザ−1−オキソ−3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル)−ノニル]−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp(実施例10のb)を300 μlの燐酸塩緩衝液(NaHPO; 0.5 mol/l, pH 7.0) に溶かした溶液を、0.15モルの三クエン酸ナトリウム二水化物 50 μlと 0.2モルの塩化亜鉛 (II)−二水化物2.5 μlの溶液で置換する。
【0258】
反応混合物をMo−99/Tc−99m発生器から出たテクネチウム過酸塩(0.4〜0.9 mキュリー) で置換し、室温で10分間培養し、次にろ過する(0.2 μ−フィルター)。マーキングの分析はHPLCを介して行う。
【0259】
MERCKヌクレオシル柱、125 ×4mm、5μm;
100%Aから100%Bへの勾配は 7.5分以内。
溶離液A:燐酸塩緩衝液(NaHPO); 0.01M; pH 2.0) 50:50(V/V);
流量: 1.0ml/min。
【0260】
d) N−[3,6,9−トリアザ−1−オクソ−3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル)−ノニル]−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp の111In錯体。
【0261】
0.5 mgの製造したN−[3,6,9−トリアザ−1−オクソ−3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル)−ノニル]−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp (例10b)を300 μlの燐酸塩緩衝液(NaHPO; 0.5 mol/l, pH 6.5)に溶かした溶液を、20μlの 111In Cl(3 MBq, NEN, Du Pont) で室温で10分間培養し、次にろ過する(0.2 μ−フィルター)。
【0262】
マーキングの分析はHPLCを介して行う。
MERCKヌクレオシル柱、 125×4 mm、5 μm;
100%Aから100%Bへの勾配は 7.5分以内。
溶離液A:燐酸塩緩衝液(NaHPO); 0.01M; pH 2.0) 50:50(V/V);
流量: 1.0 ml/min。
【0263】
e) N−[3,6,9−トリアザ−1−オキソ−3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル)−ノニル]−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp ナトリウム塩のGd (III) 錯体。
【0264】
2.46 g (2 mmol) の製造した N−[3,6,9−トリアザ−1−オクソ−3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル)−ノニル]−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp(実施例10のb)をpH 6.5の100 mlの水に溶かした溶液に、669 mg (2 mmol) の酢酸ガドリニウム (III) を少量づつ加える。
【0265】
その際 10Nの水酸化ナトリウム溶液を少量づつ加えることによって反応混合物のpHは常に6と 6.5の間に維持しなければならない。酢酸ガドリウム (III) すべてを添加し終った後室温で4時間攪拌する。
【0266】
錯体化を終了すると、1Nの塩酸を滴下することによりpH値7を作り出し、ろ過する。澄んだ溶液を冷凍乾燥する。残留物を少量の水の中に入れ、キーゼルゲルRP−18 (溶離物:水/テトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン: 0〜50%) を用いて色層分析する。生成物を含んだ分画を回転蒸発器を用いてテトラヒドロフランを除去し、残留溶液を凍結乾燥する。
収量: 1.13 mg (39.6%)、白色粉末
分析: 無水物質について
Ber.: C46.31 H5.37 N12.76 O21.31 Gd11.02 Na3.22
Gef.: C46.09 H5.63 N12.49 Gd10.83 Na3.51
【0267】
実施例 11
1−{2−ヒドロキシ−3−[4−(Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp−チオウリジル)フェノノキシ]プロピル}1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス−(カルボキシラートメチル)−シクロドデカンのGd (III) 錯体。
【0268】
853 mg (1 mmol) のNH−Gly−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp(バラニ及びマリフィールド、ペプチド類; 分析、生理学、Academic Press,New York, 1980; スチゥアート及びヤング、固相ペプチド合成、第2版、Pierce Chemical Co.,Rockford,IL, 1984 におけると同様に製造する) と304 mg(3 mmol) のトリエチルアミンを100 mlの純粋なジメチルホルムアミドに加えた溶液に、アルゴン雰囲気下で、708 mg(1 mmol)の1−[2−ヒドロキシ−3−(4−イソチオシアナート−フェノキシ)−プロピル]−1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス−(カルボキシラートメチル)−シクロドデカンのGd錯体 (EP 0 485 045により製造) を少量づつ加える。
【0269】
室温で24時間攪拌する。反応が終わるとろ過し、溶剤を真空中で引き出す。残留油は50 ml のジメチルホルムアミドで三度置換し、そのつど蒸発させる。残留物は200 mlの純粋なジメチルエーテルで以て攪拌し、直ぐ後に析出する白い固体はろ過する。これらはジエチルホルムアミド/ジエチルエーテル混合物から再結晶するのである。
収量: 533 mg (34.0%)、白色粉末
分析: 無水物質について
Ber.: C50.02 H5.94 N13.46 O18.45 S2.05 Gd10.07
Gef.: C49.78 H6.23 N13.17 S1.89 Gd 9.83
【0270】
実施例 12
【化107】
Figure 0003558169
【0271】
50 mg のFmoc−Cys(Acm)−Gly−Cys(Acm)と 15 mgのN−ヒドロキシスクシンイミドを新しく蒸留した純粋なジメチルホルムアミドに溶かした溶液を−15℃まで冷却し、純粋なジメチルホルムアミドに加えた 28 mgのジシクロヘキシルカルボジイミドで置換する。
【0272】
反応混合液は−5℃で2時間、次に室温で2時間攪拌し、最後に−15℃まで冷却する。沈殿するN,N’−ジシクロヘキシル尿素はろ過する。ろ液は1 mgのCys−
Ser−Cys−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp(エンドテリン 1)を純粋なジメチルホルムアミドに加えた溶液で置換し、室温で20時間攪拌する。
【0273】
保護基を分解するため反応溶液は少量のピペリジンで以て置換し、室温で30分間攪拌し次に真空中で最小限まで濃縮する。ジエチルエーテルを滴下すると薄片状の沈殿物が生じ、これを遠心分離器で分離し、次に調製用のHPLC(勾配: アセトニトリル/燐酸塩緩衝液)で以て洗浄する。緩衝した液を中和した後有機溶剤分をNで吹き出させ、残留物を凍結乾燥する。
Figure 0003558169
【0274】
【化108】
Figure 0003558169
【0275】
Cys(Acm)−Gly−Cys(Acm)−Cys−Ser−Cys−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの標識は実施例2のb)と同様に行なう。
【0276】
実施例 13
a) シクロ(Trp−Leu−Val−Pro−Asp)−Cys(Acm)−Gly−Cys(Acm)。
【0277】
133.0 mgのシクロ(Trp−Leu−Val−Pro−Asp)(EP 0,436,189により製造) 及び 41.3 mgのヒドロキシベンゾトリアゾールを6 mlの新しく蒸留した純粋なジメチルホルムアミドに溶かした溶液を−15℃まで冷却し、 51.7 mgの1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を8 mlのジメチルホルムアミドに加えた溶液で以て置換する。
【0278】
反応混合液は−5℃で2時間攪拌する。さらに室温で2時間攪拌し、134.0 mgのCys(Acm)−Gly−Cys(Acm)−o−t−Butを純粋なジメチルホルムアミドに溶かした溶液をゆっくりと滴下して加える。
【0279】
さらに7時間攪拌後真空中で濃縮する。残存する保護基をトリフルオロ酢酸で分解し、そのペプチドはエーテルで沈殿させ、調製用のHPLC(勾配:アセトニトリル/燐酸塩緩衝液)で以て洗浄する。緩衝した液を中和後有機溶剤分をNで吹き出させ、残留物を凍結乾燥する。
Figure 0003558169
【0280】
b) シクロ(Trp−Leu−Val−Pro−Asp)−Cys(Acm)−Gly−Cys(Acm) の99mTc錯体。
【0281】
シクロ(Trp−Leu−Val−Pro−Asp)−Cys(Acm)−Gly−Cys(Acm) のマーキングは実施例2のb)と同様に行なう。
【0282】
実施例 14
【化109】
Figure 0003558169
【0283】
500 μgのCys−Ser−Ala−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Ala−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp(アラ−エンドテリン) を400 μlの燐酸塩で緩衝した塩水に加えた溶液を、 100倍のモルのトラウト試薬余剰分 (2.6 mgのイミノチオランを400 μlのトリエタノールアミン塩酸緩衝液pH 8.0に加える) で室温で1時間培養する。
【0284】
次にゲルろ過柱(SEC 3000 ベックマン) 上に余ったトラウト試薬を分離することによって反応を終える。置換管理は遊離SH基 (グラセッチに従う) を計量することによって行なう。
Figure 0003558169
【0285】
b) 4−メルカプトブチルイミジル−Cys−Ser−Ala−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Ala−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの99mTc錯体。
【0286】
0.5 mgの4−メルカプトブチルイミジル−Cys−Ser−Ala−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Ala−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpを300 μl の燐酸塩緩衝液(NaHPO; 0.5 mol/l, pH 9.5) に加えた溶液を、0.15モルの三クエン酸ナトリウム二水化物 50 μlと 0.2モルの塩化亜鉛 (II)−二水化物2.5 μlの溶液で置換する。反応混合物をMo−99/Tc−99m発生器から出たテクネチウム過酸塩(0.4〜0.9 mキュリー) で置換し、室温で10分間培養し、次にろ過する(0.2 μ−フィルター)。
【0287】
標識の分析はHPLCを介して行う。
【0288】
MERCKヌクレオシル柱、125 ×4 mm、5 μm;
100%Aから100%Bへの勾配は 7.5分以内。
溶離液A: 燐酸塩緩衝液(NaHPO); 0.01M; pH 2.0);
溶離液B: アセトニトリル/燐酸塩緩衝液(NaHPO);
0.01M; pH 2.0) 75:25(V/V);
流量: 1.0 ml/min。
【0289】
実施例 15
a) 3−チオプロピオニル−Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp。
【0290】
500 μgのGly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpを400 μlの燐酸塩で緩衝した塩水(pH 8.5)に加えた溶液を、ジメチルホルムアミドに加えた10倍のモルのN−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピオン酸塩余剰分で置換し、室温で2時間培養する。
【0291】
次に、残る2−硫化ピリジル基を 25 mMのジチオスレイトール pH 4.5で以て置換する。反応溶液は真空中で最小限まで濃縮する。次に調整用のHPLC(勾配:アセトニトリル/燐酸塩緩衝液)で洗浄する。緩衝した液を中和後有機溶剤分をNで吹き出させ、残留物を凍結乾燥する。
Figure 0003558169
【0292】
b) 3−チオプロピオニル−Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの99mTc錯体。
【0293】
3−チオプロピオニル−Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの標識は実施例14のb と同様に行なう。
【0294】
実施例 16
a) 2−(アセチルチオ)スクシニル−Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp。
【0295】
500 μgのGly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpを50 μlのジメチルホルムアミドに加えた溶液を、5 μlのジメチルホルムアミドに加えた10倍のモルの2−メルカプトアセチル琥珀酸無水物余剰分で置換し、室温で2時間培養する。
【0296】
次に調整用のHPLC(勾配: アセトニトリル/水) で洗浄する。有機溶剤分をNで吹き出させ、残留物を凍結乾燥する。
Figure 0003558169
【0297】
b) 2−(アセチルチオ)スクシニル−Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの99mTc 錯体。
【0298】
2−(アセチルチオ)スクシニル−Gly−Asp−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの標識は実施例14のb と同様に行なう。
【0299】
実施例 17
【化110】
Figure 0003558169
【0300】
0.5 mgのCys−Ser−Cys−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp を500 μlの燐酸塩で緩衝した塩水(pH 7.4)に加えた溶液を18μlの2−メルカプトエタノ−ルで混合し、室温で30分間培養し、余分な還元剤を分離する。
【0301】
b) Cys−Ser−Cys−Ser−Ser−Leu−Met−Asp−Lys−Glu−Cys−Val−Tyr−Phe−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trpの99mTc錯体。
【0302】
還元した0.5 mgのエンドテリン 1を300 μlの燐酸塩緩衝液(NaHPO; 0.5
mol/l, p H 9.5)に加えた溶液を、0.15モルの三クエン酸ナトリウム二水化物溶液 50 μlと0.2モルの塩化亜鉛 (II)−二水化物溶液 2.5μlの溶液で置換する。
【0303】
反応混合物をMo−99/Tc−99m発生器から出たテクネチウム過酸塩(0.4〜0.9 mキュリ−) で置換し、室温で10分間培養し、次にろ過する(0.2 μ−フィルタ−)。
【0304】
標識の分析はHPLCを介して行う。
【0305】
Figure 0003558169

Claims (43)

  1. 原子番号21〜32、37〜39、42〜51及び57〜83の金属イオンと、下記一般式(I):
    E−L−(K)b (I)
    に示す化合物とを含んで成る錯体:
    式(I)において、
    Eは、(a)下記アミノ酸配列:
    Figure 0003558169
    を有するエンドテリンもしくはエンドテリン類似体;
    (b)前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)の部分であって、少なくとも次のアミノ酸配列: His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp を含むもの;
    (c)前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)または前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分(b)の誘導体であって、金属イオンに直接結合する遊離チオール基を具備するもの;あるいは
    (d)下記アミノ酸配列:
    -D Trp-D Asp-Pro-D Val-Leu- ;又は
    -D Glu-Ala −アロ D Ile-Leu-D Trp-
    の何れか一つを示すエンドテリン拮抗体;
    を示し;
    式(I)において、Lは、直接に結合していること、又は残基 Z1-R-Z2であることを示し、ここでRは、酸素原子及び/又は硫黄原子及び/又はカルボニル基,-NHCO-,-N(C1〜 C6アルキル)CO-、-NH-(C1〜 C6アルキル) 残基及び-N(C1〜 C6アルキル)-残基の1個又は若干個によって中断されていてもよく、そして水酸基及び/又はエポキシ基によって置換されていてもよい、直鎖の又は枝別れした飽和又は不飽和のC1〜C20アルキル基を示し、Z1とZ2は互いに独立した -O-、 -S-、-(C=O)O-、-NH-(C=S)NH-、-(C=O)- 、-(C=S)O-、-NH-、-NH-(C=O)-又は-NH-(C=S)-であり;あるいは
    Lは次式α:
    Figure 0003558169
    の残基を示し、上記式αにおいて、sとtは互いに独立した数0、1、2または3を示し、環Bはフェニル又はシクロヘキシル残基を意味し、Z1とZ2は互いに独立した -O-、 -S-、-(C=O)O-、-NH-(C=S)NH-、-(C=O)- 、-(C=S)O-、-NH-、-NH-(C=O)-又は-NH-(C=S)-であり;
    式(I)において、bは、数0、1を示し、但し、Eがエンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)を示す場合は、bは1であり;
    式(I)において、Kは、一般式IIA又はIIB:
    Figure 0003558169
    Figure 0003558169
    のキレート形成残基を示し、上記式IIA又はIIBにおいて、R2、 R3、R5は、それぞれ独立に、水素原子、あるいは任意に水酸基、C1〜C4のアルコキシ基、カルボキシル基又はスルホン酸基によって置換されていてもよい(C1〜 C6 −アルキル)CO-、(C6〜C8−アリール)CO-又は (C7〜C9−アリールアルキル)CO-残基を示し、R4は次式IIC又はIID:
    Figure 0003558169
    Figure 0003558169
    の残基を示し、上記式IIC又はIIDにおいて、*印の付いた炭素原子は式IIBのイミノ基に結合しており、n’は数字1又は2を示し、iは2乃至6の任意の数字を示し、TTは通常アミド結合を介して結合するα−及び/又はβ−アミノ酸を示し;あるいは
    Kは、一般式IIE:
    Figure 0003558169
    (ここでR6は1つの水素原子又はC1〜C6のアルキル基を示す)のジチオセミカルバゾン誘導体から誘導されるキレート形成残基であり;あるいは
    Kは、一般式IIF:
    Figure 0003558169
    のビス(アミノチオール)誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、上記式IIFにおいて、残基R7乃至 R18は、それぞれ独立に、水素原子、C1〜C10−アルキル鎖及び/又はLとの結合を示し、o、p、rはそれぞれ数字1又は2を意味し;あるいは
    Kは、一般式IIG:
    Figure 0003558169
    のプロピレンアミノキシム誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、上記式IIGにおいて、 R19乃至 R24は水素原子又はC1〜C4のアルキ基を示し、相互に独立に異なり又は同一であり、m’は数字2又は3を示し;あるいは
    Kは、一般式IIH:
    Figure 0003558169
    のジアミドジメルカプト誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、上記式IIHにおいて、X1 は結合、メチレン基又はCHY4基を意味し、Y1,Y2,Y3,又はY4の内の一つはLとの結合であり、他は水素原子又は酸素原子を示し、Tは水素原子、アルカリ金属イオン、C1〜C6のアシル基、ベンゾイル基、ヒドロキシアセチル基、アセトアミドメチル基、p−メトキシベンジル基、エトキシエチル基又は他のSH保護基であり、A1,A2,A3,A4 は水素原子又はC1〜C6のアルキル基を示し、相互に独立に異なり又は同一であり;あるいは
    Kは、式IIJ:
    Figure 0003558169
    のジアミドジメルカプト誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、上記式IIJにおいて、R27は水素原子又は1個若しくは2個の水酸基で置換されたC1〜C6のアルキル基を示し、R25 と R26はそれぞれ水素原子を、又は一緒になって1個の酸素原子を意味し、Aは水酸基又はメルカプト基を示し、Yは水素原子,カルボキシル基,又はスルホニル基を示し、Zは炭素原子又は窒素原子を示し;あるいは
    Kは、一般式IIK又はIIL:
    Figure 0003558169
    Figure 0003558169
    のアミノポリカルボン酸から誘導されるキレート形成残基であり、ここでnおよびmはそれぞれ数字0,1,2,3又は4を示すとともにn+mが4を超えることはなく、aは数字2,3,4又は5を示し、kは数字1,2,3,4又は5を示し、lは数字0,1,2,3,4又は5を示し、qは数字0,1又は2を示し、Uは1個の水素原子、又は1個若しくは若干個の水酸基で置換されていてもよいC1〜C6のアルキル基であってLとの結合を含み、Xはそれぞれ独立に、水素原子,COOH基、エステル基又はアミド基を示し、アルキル基内に1〜6個の炭素原子を持ち、R1はLとの結合又は水素原子を示すし;あるいは
    Kは、次式IIM:
    Cp(aa)Cp− (IIM)
    のキレート形成残基であり、ここでCpは保護されたシステインを、(aa)は天然に存在するアミノ酸を示し;あるいは
    Kは、メタロチオノンのシステインに富む次に示すアミノ酸配列:
    Figure 0003558169
    -Cys-Lys-Gly-Ala-Ala-Asp-Lys-Cys-Thr-Cys-Cys-Ala-; 又は上記アミノ酸配列中でセリンがトレオニン、グリシン又はアラニンで置換された類似の配列体を示す;あるいは、
    放射性ヨウ素同位体で標識した、上に定義した、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分配列(b)、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体又はエンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分配列の誘導体(c)、あるいはエンドテリン拮抗体(d)。
  2. 前記金属イオンが、Tc,Re,In,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Pr,Nd,Sa,Y,Gd,Tb,Dy,Ho,Er及びLaの同位体のうちの1つのイオンである請求項1記載の化合物。
  3. 前記式(I)中のEが、アミノ酸配列:-Cys-Ser-Cys-Ser-Ser-Leu-Met-Asp-Lys-Glu-Cys-Val-Tyr-Phe-Cys-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp又はその一部を示すエンドテリンである、請求項1又は2記載の新規化合物。
  4. 前記式(I)中のEの一部が、アミノ酸配列-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp-を示すエンドテリンである、請求項1又は2記載の化合物。
  5. 前記式(I)中のEが、次のアミノ酸配列:
    Figure 0003558169
    の何れか一つまたはそれらの一部を示すエンドテリン類似化合物である、請求項1又は2記載の化合物。
  6. 前記式(I)中のEが、次のアミノ酸配列:
    -D Trp-D Asp-Pro-D Val-Leu- 又は
    -D Glu-Ala−アロ D Ile-Leu-D Trp-
    の何れか一つを示すエンドテリン拮抗体である、請求項1又は2記載の新規化合物。
  7. 前記式(I)中のLが、直鎖の,枝別れした,環式の,脂肪族の,芳香族の,又はアリル脂肪族のアルキレン基である、」請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 前記式(I)中のLが、 Z1-R-Z2(ここでZ1とZ2は互いに独立して一つの基-(C=O)O-、-(C=O)-、-NH-、-NH-(C=O)-を意味し、Rは直鎖のモノ乃至デカメチレン基である)で示され、あるいは次式(α):
    Figure 0003558169
    で示され、上記式(α)において、sは1を示し、tは0を示し、環Bはフェニレンを示し、又Z1とZ2はそれぞれ-NH-(C=S)-、-NH-(C=S)NH-、-(C=O)O-、 -(C=O)-、-NH-、-NH-(C=O)-を示す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 前記式(I)中のキレート形成残基Lが、
    4-カルボキシエチルフェニルグリオキサル−ビス−(N−メチルチオセミカルバゾン)-N−ヒドロキシスクシンイミドエステル基、
    6-(4'−イソチオシアナートベンジル)-3,3,9,9-テトラメチル-4,8−ジアザウンデカン-2,10-ジオン−ジオキシム基、
    2-メチル-2-(4-イソチオシアナートベンジル)-N,N'−プロピレン−ビス−サリチリデンアミン基、
    2-メチル-2-(4-イソチオシアナートベンジル)-N,N'−プロピレン−ビス-[5-(スルホ)サリチリデンアミン]基、
    N,N'−ビス[(2-メルカプトピリジル)メチル]-2−メチル-2-(4-イソチオシアナートベンジル)-1,3−プロパンジアミン基、
    S-ベンゾイルチオアセチルグリシルグリシルグリシン基、
    N,N'−ビス(ベンゾイルチオアセチル )-2,3−ジアミノプロピオン酸基、
    N,N'−ビス (ベンゾイルチオアセチル)-3,4−ジアミノ酪酸基、
    N,N'−ビス (ベンゾイルチオアセチル)-4,5-ジアミノペンタン酸基、
    N,N'-1,2−エチレン−ジ−イル−ビス-(2−メルカプト-1−カルボキシ−エチルアミン)-基、
    Cys(Acm)-Gly-Cys(Acm)-Gly-Gly-Arg-Gly-Asp-Ser-基、
    エチレンジアミン四酢酸基、
    ジエチレントリアミン五酢酸残基、
    トランス-1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸残基、
    1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン四酢酸残基、
    1,4,7-トリアザシクロノナン−三酢酸残基、
    1,4,8,11−テトラアザテトラデカン四酢酸残基、
    1,5,9-トリアザシクロドデカン三酢酸残基、
    1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン三酢酸残基、又は
    3,6,9,15−テトラアザビシクロ[9,3,15]−ペンタデカール (15),11,13−トリエン−三酢酸、
    のいずれかである請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
  10. 金属イオンを持つ一般式(I)の化合物の錯体が、次のa)〜t):
    a) S−ベンゾイルチオアセチル-Gly-Gly-Gly-Gly-Asp-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trpの99mTc錯体、
    b) N,N'−ビス(S−ベンゾイルチオアセチル)-3,4-ジアミノブチリル-Cys-Ser-Cys-Ser-Ser-Leu-Met-Asp-Lys-Glu-Cys-Val-Tyr-Phe-Cys-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trpの99mTc錯体、
    c) 3-[p−フェニルグリオキサール−ジ(N−メチルチオセミカルバゾン)]−プロピオニル-Cys-Ser-Cys-Ser-Ser-Trp-Leu-Asp-Lys-Glu-Cys-Val-Tyr-Phe-Cys-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trpの99mTc錯体、
    d) 3,6−ジアザ-1,8−ジメルカプト-2,7−ビス-(カルボニル-Gly-His-Leu -Asp-Ile-Ile-Trp) オクタンの99mTc錯体、
    e){[(3,3,9,9-テトラメチル-4,8−ジアザウンデシル-2,10-ジオン−ジオキシム)-6-イル]メチルフェン-4'-イル}アミノチオカルボニル-Cys-Ser-Ala-Ser -
    Ser-Leu-Met-Asp-Lys-Glu-Ala-Val-Tyr-Phe-Cys-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trpの 99mTc錯体、
    f) N,N'−ビス(S−ベンゾイルチオアセチル)-4,5-ジアミノ-1−オキソ−ペンチル-Cys-Ser-Cys-Ser-Ser-Leu-Met-Asp-Lys-Glu-Cys-Val-Tyr-Phe-Cys-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trpの99mTc錯体、
    g){[2,6−ジアザ-1,7−ジ(2−ヒドロキシフェニル)-4-メチル−へプト-4−イル]-メチルフェン-4'-イル}アミノチオカルボニル-Cys-Thr-Cys-Phe-Thr-Tyr-Lys-Asp-Lys-Glu-Cys-Val-Tyr-Tyr-Cys-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trpの99mTc錯体、
    h){[2,6−ジアザ-1,7−ジ(2−ヒドロキシ-5−スルホフェニル])-4−メチル−へプト-4−イル]-メチルフェン-4'-イル}アミノチオカルボニル-Ala-Ser-Ala
    -Ser-Ser-Leu-Met-Asp-Lys-Glu-Ala-Val-Tyr-Phe-Ala-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trpの99mTc錯体、
    i) N-[3,6,9−トリアザ-1−オキソ-3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル)-ノニル]-Gly-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp の99mTc錯体、
    k) N-[3,6,9−トリアザ-1−オキソ-3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル)-ノニル]-Gly-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp の111In錯体、
    l) N-[3,6,9−トリアザ-1−オキソ-3,6,9,9−テトラ−(ヒドロキシカルボニルメチル)-ノニル]-Gly-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp ナトリウム塩の Gd(III)錯体、
    m) 1−{2-ヒドロキシ-3-[4-(Gly-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp−チオウリジル)フェノキシ]プロピル}1,4,7,10−テトラアザ-4,7,10-トリス-(カルボキシラートメチル)-シクロドデカンの Gd(III)錯体、
    n) Cys(Acm)-Gly-Cys(Acm)-Cys-Ser-Cys-Ser-Ser-Leu-Met-Asp-Lys-Glu-Cys-Val-Tyr-Phe-Cys-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp の99mTc錯体、
    o) シクロ(Trp-Leu-Val-Pro-Asp)-Cys(Acm)-Gly-Cys(Acm) の99mTc錯体、
    p) 4−メルカプトブチルイミジル-Cys-Ser-Ala-Ser-Ser-Leu-Met-Asp-Lys-Glu-Ala-Val-Tyr-Phe-Cys-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trpの99mTc錯体、
    r) 3−チオプロピオニル-Gly-Asp-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trpの99mTc錯体、
    s) 2-(アセチルチオ)スクシニル-Gly-Asp-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trpの99mTc錯体、
    t) Cys-Ser-Cys-Ser-Ser-Leu-Met-Asp-Lys-Glu-Cys-Val-Tyr-Phe-Cys-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp の99mTc錯体、
    のいずれかのものである請求項1記載の化合物。
  11. 放射性ヨウ素同位体が、131I、 125I、又は123Iである請求項1記載の化合物。
  12. 一般式(I)で示されることを特徴とする化合物:
    E−L−(K)b (I)
    式(I)において、
    Eは、(a)下記アミノ酸配列:
    Figure 0003558169
    を有するエンドテリンもしくはエンドテリン類似体;
    (b)前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)の部分であって、少なくとも次のアミノ酸配列: His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp を含むもの;
    (c)前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)または前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分(b)の誘導体であって、金属イオンに直接結合する遊離チオール基を具備するもの;あるいは
    (d)下記アミノ酸配列:
    -D Trp-D Asp-Pro-D Val-Leu- ;又は
    -D Glu-Ala −アロ D Ile-Leu-D Trp-
    の何れか一つを示すエンドテリン拮抗体;
    を示し;
    式(I)において、Lは、直接に結合していること、又は残基 Z1-R-Z2であることを示し、ここでRは、酸素原子及び/又は硫黄原子及び/又はカルボニル基,-NHCO-,-N(C1〜 C6アルキル)CO-、-NH-(C1〜 C6アルキル) 残基及び-N(C1〜 C6アルキル)-残基の1個又は若干個によって中断されていてもよく、そして水酸基及び/又はエポキシ基によって置換されていてもよい、直鎖の又は枝別れした飽和又は不飽和のC1〜C20アルキル基を示し、Z1とZ2は互いに独立した -O-、 -S-、-(C=O)O-、-NH-(C=S)NH-、-(C=O)- 、-(C=S)O-、-NH-、-NH-(C=O)-又は-NH-(C=S)-であり;あるいは
    Lは次式α:
    Figure 0003558169
    の残基であり、上記式αにおいて、sとtは互いに独立した数0、1、2または3を示し、環Bはフェニル又はシクロヘキシル残基を意味し、Z1とZ2は互いに独立した -O-、 -S-、-(C=O)O-、-NH-(C=S)NH-、-(C=O)- 、-(C=S)O-、-NH-、-NH-(C=O)-又は-NH-(C=S)-であり;
    式(I)において、bは数0、1を示し、但し、Eがエンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)を示す場合は、bは1であり;
    式(I)において、Kは、一般式IIA又はIIB:
    Figure 0003558169
    Figure 0003558169
    のキレート形成残基であり、上記式IIA又はIIBにおいて、R2、 R3、R5は、それぞれ水素原子、あるいは、任意に水酸基、C1〜C4のアルコキシ基、カルボキシル基又はスルホン酸基によって置換されていてもよい(C1〜 C6 −アルキル)CO-、(C6〜C8−アリール)CO-又は (C7〜C9−アリールアルキル)CO-残基を示し、R4は次式IIC又はIID:
    Figure 0003558169
    Figure 0003558169
    の残基を示し、上記式IIC又はIIDにおいて、*印の付いた炭素原子は式IIBのイミノ基に結合しており、n’は数字1又は2を、iは2〜6の任意の数字を示し、TTは通常アミド結合を介して結合するα−及び/又はβ−アミノ酸を示し;あるいは
    Kは、一般式IIE:
    Figure 0003558169
    のジチオセミカルバゾンから誘導されるキレート形成残基であり、ここでR6は1つの水素原子又はC1〜C6のアルキル基を示し;あるいは
    Kは、一般式IIF:
    Figure 0003558169
    のビス(アミノチオール)誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、上記式IIFにおいて、残基R7乃至 R18は、それぞれ独立に、水素原子、C1〜C10−アルキル鎖及び/又はLとの結合を示し、o、p、rはそれぞれ数字1又は2を意味し;あるいは
    Kは、一般式IIG:
    Figure 0003558169
    のプロピレンアミノキシム誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、上記式IIGにおいて、 R19乃至 R24 は水素原子又はC1〜C4のアルキ基を示し、それぞれ独立に異なり又は同一であり、m’は数字2又は3を示し;あるいは
    Kは、一般式IIH:
    Figure 0003558169
    のジアミドジメルカプト誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、上記式IIHにおいて、X1 は結合、メチレン基又はCHY4基を意味し、Y1,Y2,Y3,又はY4の内の一つはLとの結合であり、他は水素原子又は酸素原子を示し、Tは水素原子、アルカリ金属イオン、C1〜C6のアシル基、ベンゾイル基、ヒドロキシアセチル基、アセトアミドメチル基、p−メトキシベンジル基、エトキシエチル基又は他の適当なSH保護基であり、A1,A2,A3,A4 は水素原子又はC1〜C6のアルキル基を示し、相互に独立に異なり又は同一であり;あるいは
    Kは、式IIJ:
    Figure 0003558169
    のジアミドジメルカプト誘導体から誘導されるキレート形成残基であり、上記式IIJにおいて、R27は水素原子、又は1個若しくは2個の水酸基で置換されたC1〜C6のアルキル基を示し、R25 と R26はそれぞれ水素原子を、又は一緒になって1個の酸素原子を意味し、Aは水酸基又はメルカプト基を示し、Yは水素原子,カルボキシル基,又はスルホニル基を示し、Zは炭素原子又は窒素原子を示し;あるいは
    Kは、一般式IIK又はIIL:
    Figure 0003558169
    Figure 0003558169
    のアミノポリカルボン酸から誘導されるキレート形成残基であり、ここでnとmはそれぞれ数字0,1,2,3又は4を示すとともにn+mが4を超えることはなく、aは数字2,3,4又は5を示し、kは数字1,2,3,4又は5を示し、lは数字0,1,2,3,4又は5を示し、qは数字0,1又は2を示し、Uは水素原子、又は1個若しくは若干個の水酸基で置換されていてもよいC1〜C6のアルキル基であってLと結合を含み、Xはそれぞれ独立に、水素原子,COOH基、エステル基又はアミド基を示し、アルキル基内に1〜6個の炭素原子を持ち、R1はLとの結合又は水素原子を示し;あるいは
    Kは、次式IIM:
    Cp(aa)Cp− (IIM)
    のキレート形成残基であり、ここでCpは保護されたシステインを、(aa)は天然に存在するアミノ酸を示し;あるいは
    Kは、メタロチオニンのシステインに富む次に示すアミノ酸配列:
    Figure 0003558169
    又は上記アミノ酸配列中でセリンがトレオニン、グリシン又はアラニンで置換された類似の配列体を示す。
  13. 前記式(I)中のEが、アミノ酸配列:-Cys-Ser-Cys-Ser-Ser -Leu-Met-Asp-Lys-Glu-Cys-Val-Tyr-Phe-Cys-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp又はその一部を示すエンドテリンである、請求項12記載の化合物。
  14. 前記式(I)中のEの一部が、アミノ酸配列:-His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp-を示すエンドテリンである、請求項12記載の化合物。
  15. 前記式(I)中のEが、次のアミノ酸配列:
    Figure 0003558169
    の何れか一つ若しくはそれらの一部を示すエンドテリン類似化合物である請求項12記載の化合物。
  16. 前記式(I)中のEが、次のアミノ酸配列:
    -D Trp-D Asp-Pro-D Val-Leu- 又は
    -D Glu-Ala−アロ D Ile-Leu-D Trp-;
    の何れか一つを示すエンドテリン拮抗体である請求項12記載の化合物。
  17. 前記式(I)中のLが、直鎖の,枝別れした,環式の,脂肪族の,芳香族の,又はアリル脂肪族のアルキレン基である請求項12〜16のいずれか1項に記載の化合物。
  18. 前記式(I)中のLが、Z1-R-Z2(ここでZ1とZ2は互いに独立して一つの基-(C=O)O-、-(C=O)-、-NH-、-NH-(C=O)-を意味し、Rは直鎖のモノ乃至デカメチレン基である)で示され、又は次式(α):
    Figure 0003558169
    で表され、上記式(α)において、sは1を示し、tは0を示し、環Bはフェニレンを示し、又Z1とZ2はそれぞれ-NH-(C=S)-、-NH-(C=S)NH-、-(C=O)O-、 -(C=O)-、-NH-、-NH-(C=O)-を示、請求項12〜16のいずれか1項に記載の化合物。
  19. 前記式(I)中のキレート形成残基Lが、
    4-カルボキシエチルフェニルグリオキサル−ビス−(N−メチルチオセミカルバゾン)-N−ヒドロキシスクシンイミドエステル基、
    6-(4'−イソチオシアナートベンジル)-3,3,9,9-テトラメチル-4,8−ジアザウンデカン-2,10-ジオン−ジオキシム基、
    2-メチル-2-(4-イソチオシアナートベンジル)-N,N'−プロピレン−ビス−サリチリデンアミン基、
    2-メチル-2-(4-イソチオシアナートベンジル)-N,N'−プロピレン−ビス-[5-(スルホ)サリチリデンアミン]基、
    N,N'−ビス[(2-メルカプトピリジル)メチル]-2−メチル-2-(4-イソチオシアナートベンジル)-1,3−プロパンジアミン基、
    S-ベンゾイルチオアセチルグリシルグリシルグリシン基、
    N,N'−ビス(ベンゾイルチオアセチル )-2,3−ジアミノプロピオン酸基、
    N,N'−ビス (ベンゾイルチオアセチル)-3,4−ジアミノ酪酸基、
    N,N'−ビス (ベンゾイルチオアセチル)-4,5-ジアミノペンタン酸基、
    N,N'-1,2−エチレン−ジ−イル−ビス-(2−メルカプト-1−カルボキシ−エチルアミン)-基、
    Cys(Acm)-Gly-Cys(Acm)-Gly-Gly-Arg-Gly-Asp-Ser-基、
    エチレンジアミン四酢酸基、
    ジエチレントリアミン五酢酸残基、
    トランス-1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸残基、
    1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン四酢酸残基、
    1,4,7-トリアザシクロノナン−三酢酸残基、
    1,4,8,11−テトラアザテトラデカン四酢酸残基、
    1,5,9-トリアザシクロドデカン三酢酸残基、
    1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン三酢酸残基、又は
    3,6,9,15−テトラアザビシクロ[9,3,15]−ペンタデカール (15),11,13−トリエン−三酢酸のいずれかである、
    請求項12〜18のいずれか1項に記載の化合物。
  20. 請求項1〜 11 のいずれか1項に記載の、金属イオンを持つ一般式 (I):
    E−L−(K)b …(I)
    の化合物の錯体の製造方法であって、
    金属過酸塩の形態の放射性金属イオンを、還元剤及び場合により補助リガンドの存在下で、上記式(I)の化合物と反応させることを特徴とする方法。
  21. 請求項1〜 11 のいずれか1項に記載の、金属イオンを持つ一般式 (I):
    E−L−(K)b …(I)
    の化合物の錯体の製造方法であって、
    適当な常磁性及び/又は放射性陽イオンの適当な塩又は酸を、上記式(I)の化合物と反応させることを特徴とする方法。
  22. 請求項1〜 11 のいずれか1項に記載の、金属イオンを持つ一般式 (I):
    E−L−(K)b …(I)
    の化合物の錯体の製造方法であって、
    エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分配列(b)、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体又はエンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分配列の誘導体(c)、あるいはエンドテリン拮抗体(d)内にあるジスルフィド結合を切断するか又は適当な方法例えばトラウト法で遊離チオール基を生産又は導入し、それらを還元剤及び場合により補助リガンドの存在下で、金属過酸塩の放射性金属イオンと反応させる、ことを特徴とする方法。
  23. 請求項1〜 11 のいずれか1項に記載の、金属イオンを持つ一般式 (I): の化合物の錯体の製造方法であって、
    E−L−(K)b …(I)
    の化合物の錯体の製造方法であって、
    放射性ヨウ素同位体を、クロラミンT法又はラクト過酸化法又はボルトン−ハンター法又はヨードーゲン法又はその他の方法によって上記式(I)の化合物へ導入することを特徴とする方法。
  24. 前記金属過酸塩の形態の放射性金属イオンが、テクネチウム過酸塩の形態のテクネチウム-99m又はレニウム過酸塩の形態のレニウムである請求項20〜23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記放射性陽イオンが、111Inである請求項21記載の方法。
  26. 前記常磁性陽イオンが、Gdである請求項21記載の方法。
  27. 前記金属過酸塩の形態の放射性金属イオンが、テクネチウム過酸塩の形態のテクネチウム-99m又はレニウム過酸塩の形態のレニウムである請求項22記載の方法。
  28. 前記放射性ヨウ素同位体が、131I、125I又は123Iである請求項23記載の方法。
  29. 請求項12〜19のいずれか1項に記載の一般式 (I):
    E−L−(K)b …(I)
    の化合物の製造方法であって、請求項12〜16のいずれか1項において定義されるEを、一般式 (III ):
    (K)b−L−H (III )
    の化合物と反応させることを特徴とする方法。
  30. 前記式(I)において、EとLの間の結合がエステル、エーテル、チオエーテル、チオエステル、アミド又はチオアミド結合である請求項29記載の方法。
  31. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、並びに適当な補助及び担体物質を含んで成る診断用薬剤。
  32. 一般式 (I) の化合物の錯体が、一つの放射性金属イオンを含む請求項31記載の診断用薬剤。
  33. 前記放射性金属イオンが、Tc,Re,In又はIである請求項32記載の診断用薬剤。
  34. 一般式 (I) の化合物の錯体が、一つの常磁性金属イオンを含む請求項31記載の診断用薬剤。
  35. 前記常磁性金属イオンが、Gd,Tb,Dy,Ho,Er又はFeである請求項34記載の診断用薬剤。
  36. 金属イオンが十分なX線吸収力を示す請求項31記載の診断用薬剤。
  37. 請求項12〜19のいずれか1項に記載の一般式 (I) に示す化合物、及び乾燥状態又は溶液状態の還元剤を含んで成る、放射線薬剤製造用コールドキット。
  38. 造影剤として、請求項31〜36のいずれか1項に記載の診断用薬剤を含んで成る映像による病理学的血管異状の呈示
  39. 前記造影剤が、放射線診断に使用されることを特徴とする請求項38記載の病理学的血管異状の呈示
  40. 金属原子と結合可能なキレート形成体、ペプチドまたは誘導体、及び場合によっては金属原子と結合した、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分配列(b)、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体又はエンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分配列の誘導体(c)、あるいはエンドテリン拮抗体(d)を含むことを特徴とする放射線薬剤製造用コールドキット:ここで
    前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)は、下記アミノ酸配列:
    Figure 0003558169
    を有し;
    前記前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)の部分(b)は、少なくとも次のアミノ酸配列: His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp を含み;
    前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)または前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分(b)の誘導体(c)は、金属イオンに直接結合する遊離チオール基を具備するものであり;そして
    前記エンドテリン拮抗体(d)は、下記アミノ酸配列:
    -D Trp-D Asp-Pro-D Val-Leu- ;又は
    -D Glu-Ala −アロ D Ile-Leu-D Trp-
    を有する。
  41. 前記結合した金属原子が、放射性ではなく、放射性同位体と容易に交換可能である請求項40記載の放射線薬剤製造用コールドキット。
  42. ペプチド,誘導体又は金属原子を結合する能力を有するキレート形成体に結合した、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分配列(b)、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体又はエンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分配列の誘導体(c)、あるいはエンドテリン拮抗体(d)の予定量を具備し、さらに99mTcで放射線薬剤調製用の化合物を標識するのに十分な量の還元剤を含む密封可能な容器、を含んで成ることを特徴とする請求項40記載の放射線薬剤製造用コールドキット。
  43. ペプチド,誘導体又はキレート形成体に結合した、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分配列(b)、エンドテリンもしくはエンドテリン類似体又はエンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分配列の誘導体(c)、あるいはエンドテリン拮抗体(d)、並びにこれらに結合したまたは結合する放射性ヨウ素原子を含むことを特徴とするホットキット:ここで、
    前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)は、下記アミノ酸配列:
    Figure 0003558169
    を有し;
    前記前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)の部分(b)は、少なくとも 次のアミノ酸配列: His-Leu-Asp-Ile-Ile-Trp を含み;
    前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体(a)または前記エンドテリンもしくはエンドテリン類似体の部分(b)の誘導体(c)は、金属イオンに直接結合する遊離チオール基を具備するものであり;そして
    前記エンドテリン拮抗体(d)は、下記アミノ酸配列:
    -D Trp-D Asp-Pro-D Val-Leu- ;又は
    -D Glu-Ala −アロ D Ile-Leu-D Trp-
    を有する。
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