JP3557891B2 - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板の表面に圧電体層を形成して、圧電体層の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電振動子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドには、圧電振動子が軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電振動子を使用したものと、たわみ振動モードの圧電振動子を使用したものの2種類が実用化されている。
【0003】
前者は圧電振動子の端面を振動板に当接させることにより圧力発生室の容積を変化させることができて、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反面、圧電振動子をノズル開口の配列ピッチに一致させて櫛歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられた圧電振動子を圧力発生室に位置決めして固定する作業が必要となり、製造工程が複雑であるという問題がある。
【0004】
これに対して後者は、圧電材料のグリーンシートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電振動子を作り付けることができるものの、たわみ振動を利用する関係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困難であるという問題がある。
【0005】
一方、後者の記録ヘッドの不都合を解消すべく、特開平5−286131号公報に見られるように、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生室毎に独立するように圧電振動子を形成したものが提案されている。
【0006】
これによれば圧電振動子を振動板に貼付ける作業が不要となって、リソグラフィ法という精密で、かつ簡便な手法で圧電振動子を作り付けることができるばかりでなく、圧電振動子の厚みを薄くできて高速駆動が可能になるという利点がある。
【0007】
また、この場合、基板として、例えばシリコン単結晶基板を用い、圧力発生室やリザーバ等の流路を異方性エッチングにより形成し、圧力発生室の開口面積を可及的に小さくして記録密度の向上を図ることが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなシリコン単結晶基板と、連通板又は封止板などのノズル形成部材とは、通常、接着剤等により接合されている。したがって、接着剤の塗布不良による不良率が高いという問題がある。また、接着剤の乾燥に時間がかかるため、生産性が悪いという問題がある。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑み、流路形成基板とノズル形成部材とを弾性部材を介して固定することにより、接着不良が無く、生産性を向上することができるインクジェット式記録ヘッドを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の第1の態様は、圧力発生室を画成して当該圧力発生室の一方面側に振動板を介して圧電振動子を有する流路形成基板と、この流路形成基板の他方面側に接合されて前記圧力発生室に連通するノズル開口を有するノズル形成部材とを有する流路セットを具備するインクジェット式記録ヘッドにおいて、
前記流路形成基板と前記ノズル形成部材とは、両者の接合面の少なくとも前記圧力発生室及びこの圧力発生室から前記ノズル開口に連通する流路の周囲に弾性部材を介して接合されていると共に、前記流路形成基板の前記圧電振動子側には、さらに、前記流路セットを保持固定する固定部材を有し、前記流路セットは、一端部が前記ノズル形成部材に係止され且つ他端部が前記固定部材上に固着される保持部材とにより固定されることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0011】
かかる第1の態様では、流路形成基板とノズル形成部材とを弾性部材を介して確実且つ容易に接合することができる。また、部分的に部品を交換可能なインクジェットヘッドを実現することができる。また、流路セットは、固定部材によって保持部材に固定され、同時にノズル面を保護することができる。
【0012】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記弾性部材は、前記ノズル形成部材の表面に成形により設けられていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0013】
かかる第2の態様では、ノズル形成部材と流路形成部材との間に弾性部材を配置する手間が省略でき、容易に接合できる。
【0016】
本発明の第3の態様は、第1の態様において、前記保持部材は、前記固定部材に備えられたリブを熱圧着することにより、当該固定部材上に固定されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0017】
かかる第3の態様では、固定部材と保持部材とを容易に取り付け、また取り外すことができる。
【0018】
本発明の第4の態様は、第1の態様において、前記保持部材は、前記流路セットの接合した状態の厚さを所定の厚さに規制することを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0019】
かかる第4の態様では、流路セットの各部が均一に押圧され、確実にシールされた流路を形成でき、インク吐出が安定する。
【0020】
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記固定部材は、前記流路セットの接合した状態の厚さを所定の厚さに規制する規制部を有し、前記保持部材の一端部近傍が前記規制部に固着されることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0021】
かかる第5の態様では、流路セットの各部が均一に押圧され、確実にシールされた流路を形成でき、インク吐出が安定する。
【0022】
本発明の第6の態様は、第1の態様において、前記流路形成基板には前記圧力発生室に連通されるリザーバが画成され、前記ノズル形成部材は前記ノズル開口を有するノズルプレートであることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0023】
かかる第6の態様では、ノズル開口からインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドを容易に実現できる。
【0024】
本発明の第7の態様は、第1の態様において、前記ノズル形成部材は、前記ノズル開口を有するノズルプレートと、当該ノズルプレート及び前記流路形成基板の間に設けられ、前記圧力発生室にインクを供給する共通インク室と、前記圧力発生室と、前記ノズル開口とを連通する流路を形成する流路ユニットとで構成されることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0025】
かかる第7の態様では、流路ユニットを介してノズル開口からインクが吐出される。
【0026】
本発明の第8の態様は、第7の態様において、前記流路ユニットと前記ノズルプレートとが少なくとも前記ノズル開口に連通する流路の周囲に前記弾性部材を介して接合されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0027】
かかる第8の態様では、流路ユニットとノズルプレートとを容易に且つ確実に接合することができる。
【0028】
本発明の第9の態様は、第8の態様において、前記弾性部材は、前記流路ユニット側に設けられていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0029】
かかる第9の態様では、弾性部材を配置する手間を省略でき、容易に接合できる。
【0030】
本発明の第10の態様は、第1の態様において、前記弾性部材は、前記流路以外の全ての接合面に設けられていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0031】
かかる第10の態様では、接合面の弾性部材が均一に押圧され、確実にシールされた流路が形成される。
【0032】
本発明の第11の態様は、第10の態様において、前記弾性部材の当接面は凹凸形状を有することを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0033】
かかる第11の態様では、弾性部材の密着面積が小さくなり、流路がより確実にシールされる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0037】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る流路セットを示す分解斜視図であり、図2は、1つの圧力発生室の長手方向における断面構造を示す図である。
【0038】
図示するように、流路形成基板10は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなる。流路形成基板10としては、通常、150〜300μm程度の厚さのものが用いられ、望ましくは180〜280μm程度、より望ましくは220μm程度の厚さのものが好適である。これは、隣接する圧力発生室間の隔壁の剛性を保ちつつ、配列密度を高くできるからである。
【0039】
流路形成基板10の一方の面は開口面となり、他方の面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる、厚さ1〜2μmの弾性膜50が形成されている。
【0040】
一方、流路形成基板10の開口面には、シリコン単結晶基板を異方性エッチングすることにより、圧力発生室12が形成されている。
【0041】
ここで、異方性エッチングは、シリコン単結晶基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面と、この第1の(111)面と約70度の角度をなし且つ上記(110)と約35度の角度をなす第2の(111)面とが出現し、(110)面のエッチングレートと比較して(111)面のエッチングレートが約1/180であるという性質を利用して行われるものである。かかる異方性エッチングにより、二つの第1の(111)面と斜めの二つの第2の(111)面とで形成される平行四辺形状の深さ加工を基本として精密加工を行うことができ、圧力発生室12を高密度に配列することができる。
【0042】
本実施形態では、各圧力発生室12の長辺を第1の(111)面で、短辺を第2の(111)面で形成している。この圧力発生室12は、流路形成基板10をほぼ貫通して弾性膜50に達するまでエッチングすることにより形成されている。なお、弾性膜50は、シリコン単結晶基板をエッチングするアルカリ溶液に侵される量がきわめて小さい。
【0043】
また、各圧力発生室12と後述する共通インク室31とは、後述する供給プレート20の各圧力発生室12の一端部に対応する位置にそれぞれ形成されたインク供給連通口21を介して連通されており、インクはこのインク供給連通口21を介して共通インク室31から供給され、各圧力発生室12に分配される。
【0044】
供給プレート20は、前述の各圧力発生室12に対応したインク供給連通口21が穿設された、厚さが例えば、0.1〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[×10−6/℃]であるガラスセラミックスからなる。なお、供給プレート20は、線膨張係数が流路形成基板10に近ければ、ガラスまたはステンレス鋼であってもよい。また、インク供給連通口21は、各圧力発生室12のインク供給側端部の近傍を横断する一つのスリット孔でも、あるいは複数のスリット孔であってもよい。供給プレート20は、一方の面で流路形成基板10の一面を全面的に覆い、シリコン単結晶基板を衝撃や外力から保護する補強板の役目も果たす。また、供給プレート20は、他面で共通インク室31の一壁面を構成し、供給インク室31にインク供給を受けるインク導入口42が打抜き形成されている。
【0045】
リザーバプレート30は、共通インク室31の周壁を形成するものであり、ノズル開口数、インク滴吐出周波数に応じた適正な厚みのステンレス板を打ち抜いて作製されたものである。本実施形態では、リザーバプレート30の厚さは、0.2mmとしている。
【0046】
インク室側板40は、ステンレス基板からなり、一方の面で共通インク室31の一壁面を構成するものである。また、インク室側板40には、他方の面の一部にハーフエッチングにより凹部40aを形成することにより薄肉壁41が形成されている。なお、薄肉壁41は、インク滴吐出の際に発生するノズル開口17と反対側へ向かう圧力を吸収するためのもので、他の圧力発生室12に、共通インク室31を経由して不要な正又は負の圧力が加わるのを防止する。本実施形態では、必要な剛性を考慮して、インク室側板40を0.2mmとし、その一部を厚さ0.02mmの薄肉壁41としているが、ハーフエッチングによる薄肉壁41の形成を省略するために、インク室側板40の厚さを初めから0.02mmとしてもよい。
【0047】
このように形成された供給プレート20、リザーバプレート30、及びインク室側板40は、それぞれ接着剤等により接合されて、流路ユニット110が形成される。また、この流路ユニット110は、その後、後述するように流路形成基板に10に接合される。
【0048】
また、ノズル開口17が形成されたノズルプレート18は、流路ユニット110のリザーバプレート40に接合され、各ノズル開口17と各圧力発生室12とは、上述の供給プレート20及びリザーバプレート30に形成されたインク導通孔22を介して連通されている。
【0049】
ここで、インク滴吐出圧力をインクに与える圧力発生室12の大きさと、インク滴を吐出するノズル開口17の大きさとは、吐出するインク滴の量、吐出スピード、吐出周波数に応じて最適化される。例えば、1インチ当たり360個のインク滴を記録する場合、ノズル開口17は数十μmの直径で精度よく形成する必要がある。
【0050】
一方、流路形成基板10の開口面とは反対側の弾性膜50の上には、厚さが例えば、約0.5μmの下電極膜60と、厚さが例えば、約1μmの圧電体膜70と、厚さが例えば、約0.1μmの上電極膜80とが、後述するプロセスで積層形成されて、圧電振動子(圧電素子)を構成している。このように、弾性膜50の各圧力発生室12に対向する領域には、各圧力発生室12毎に独立して圧電振動子が設けられており、本実施形態では、下電極膜60は圧電振動子の共通電極とし、上電極膜80を圧電振動子の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。また、本実施形態では、圧電体膜70を各圧力発生室12に対応して個別に設けたが、圧電体膜を全体に設け、上電極膜80を各圧力発生室12に対応するように個別に設けてもよい。何れの場合においても、各圧力発生室12毎に圧電体能動部が形成されていることになる。
【0051】
そして、かかる各上電極膜80の上面の少なくとも周縁、及び圧電体膜70の側面を覆うように電気絶縁性を備えた絶縁体層90が形成されている。絶縁体層90は、成膜法による形成やまたエッチングによる整形が可能な材料、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、有機材料、好ましくは剛性が低く、且つ電気絶縁性に優れた感光性ポリイミドで形成するのが好ましい。
【0052】
ここで、シリコン単結晶基板からなる流路形成基板10上に、圧電体膜70等を形成するプロセスを図3を参照しながら説明する。
【0053】
図3(a)に示すように、まず、流路形成基板10となるシリコン単結晶基板のウェハを約1100℃の拡散炉で熱酸化して二酸化シリコンからなる弾性膜50を形成する。
【0054】
次に、図3(b)に示すように、スパッタリングで下電極膜60を形成する。下電極膜60の材料としては、Pt等が好適である。これは、スパッタリングやゾル−ゲル法で成膜する後述の圧電体膜70は、成膜後に大気雰囲気下又は酸素雰囲気下で600〜1000℃程度の温度で焼成して結晶化させる必要があるからである。すなわち、下電極膜70の材料は、このような高温、酸化雰囲気下で導電性を保持できなければならず、殊に、圧電体膜70としてPZTを用いた場合には、PbOの拡散による導電性の変化が少ないことが望ましく、これらの理由からPtが好適である。
【0055】
次に、図3(c)に示すように、圧電体膜70を成膜する。この圧電体膜70の成膜にはスパッタリングを用いることもできるが、本実施形態では、金属有機物を溶媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体膜70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いている。圧電体膜70の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系の材料がインクジェット式記録ヘッドに使用する場合には好適である。
【0056】
次に、図3(d)に示すように、上電極膜80を成膜する。上電極膜80は、導電性の高い材料であればよく、Al、Au、Ni、Pt等の多くの金属や、導電性酸化物等を使用できる。本実施形態では、Ptをスパッタリングにより成膜している。
【0057】
次に、図4に示すように、下電極膜60、圧電体膜70及び上電極膜80をパターニングする。
【0058】
まず、図4(a)に示すように、下電極膜60、圧電体膜70及び上電極膜80を一緒にエッチングして下電極膜60の全体パターンをパターニングする。次いで、図4(b)に示すように、圧電体膜70及び上電極膜80のみをエッチングして圧電体能動部320のパターニングを行う。次に、図4(c)に示すように、各圧力発生室12(図4では圧力発生室12は形成前であるが、破線で示す)の幅方向両側に対向した領域である圧電体能動部320の両側の振動板の腕に相当する部分の下電極膜60を除去することにより、下電極膜除去部350を形成する。このように下電極膜除去部350を設けることにより、圧電体能動部320への電圧印加による変位量の向上を図るものである。
【0059】
なお、下電極除去部350は、下電極膜60を完全に除去せずに、厚さを薄くしたものでもよい。また、圧電体能動部320の腕部に相当する部分に下電極除去部350を形成しているが、これに限定されず、例えば、圧電体能動部320の両端部よりも長手方向外側まで形成するようにしてもよいし、圧力発生室12の周縁部ほぼ全体に亘って形成してもよい。勿論、この下電極除去部350は、必ずしも設ける必要はない。
【0060】
以上のように、下電極膜60等をパターニングした後には、好ましくは、各上電極膜80の上面の少なくとも周縁、及び圧電体膜70および下電極膜60の側面を覆うように電気絶縁性を備えた絶縁体層90を形成する(図1参照)。
【0061】
そして、絶縁体層90の各圧電体能動部320の一端部に対応する部分の上面を覆う部分の一部には後述するリード電極100と接続するために上電極膜80の一部を露出させるコンタクトホール90aが形成されている。そして、このコンタクトホール90aを介して各上電極膜80に一端が接続し、また他端が接続端子部に延びるリード電極100が形成されている。
【0062】
このような絶縁体層及びリード電極の形成プロセスを図5に示す。
【0063】
まず、図5(a)に示すように、上電極膜80の周縁部、圧電体膜70および下電極膜60の側面を覆うように絶縁体層90を形成する。この絶縁体層90の好適な材料は上述した通りであるが、本実施形態ではネガ型の感光性ポリイミドを用いている。
【0064】
次に、図5(b)に示すように、絶縁体層90をパターニングすることにより、各圧力発生室12のインク供給側の端部近傍に対応する部分にコンタクトホール90aを形成する。このコンタクトホール90aは、後述するリード電極100と上電極膜80との接続をするためのものである。なお、コンタクトホール90aは、圧力発生室12の圧電体能動部320に対応する部分に設ければよく、例えば、中央部やノズル側端部に設けてもよい。
【0065】
次に、例えば、Cr−Auなどの導電体を全面に成膜した後、パターニングすることにより、リード電極100を形成する。
【0066】
以上が膜形成プロセスである。このようにして膜形成を行った後、図5(c)に示すように、前述したアルカリ溶液によるシリコン単結晶基板の異方性エッチングを行い、圧力発生室12等を形成する。
【0067】
また、このようなインクジェット式記録ヘッドでは、上述の一連の膜形成及び異方性エッチングで、一枚のウェハ上に多数のチップを同時に形成し、プロセス終了後、図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10毎に分割する。
【0068】
その後、上述の流路ユニット110、すなわち、供給プレート20と流路形成基板10とが、弾性部材120を介して接合されて流路セット1が形成される。
【0069】
この弾性部材120は、例えば、硬度が30°以下の発泡ポリエチレン、発泡ウレタン、発泡シリコーン等で形成され、本実施形態では、例えば、各圧力発生室12の周壁に対向する領域の供給プレート20上に成形により帯状に設けられている。したがって、接合の際に、弾性部材を所定位置に位置合わせする手間が省け、容易に接合することができる。なお、弾性部材120を流路ユニット110側に設けてもよく、例えば、供給プレート20の所定の位置に貼付した後、流路形成基板10と接合するようにしてもよい。
【0070】
また、この弾性部材120は、加圧させることにより、両者の接合面に密着されて、接着剤を用いることなく流路形成基板10と流路ユニット110とを接合することができる。
【0071】
そして、このような流路セット1は、図6の断面図に示すように、固定部材130の凹部131の周縁部に保持固定される。すなわち、固定部材130の凹部131の周縁部は、流路セット1の流路形成基板10側の面の端部に当接して流路セット1を水平に保持することができるようになっており、流路形成基板10の端部に当接する相対的に低い第1の周縁部132と、流路ユニット110の端部に当接する相対的に高い第2の周縁部133とを具備する。そして、流路セット1を第1の周縁部132と第2の周縁部133との上に載置すると、圧電振動子は固定部材130の凹部131内に保持されるようになっている。また、流路セット1は、流路形成基板10とは反対側の面の端部に一端部が係止され流路形成基板10側の面に向かって延びる保持部材140により保持される。この保持部材140の他端部は、固定部材130の上面に設けられたリブ150を熱圧着することにより、固定部材130に固着される。
【0072】
これにより、流路セット1は、一方側の面の端部が固定部材130に当接し、他方側の面の端部が保持部材140に当接して両者間に挟持され、同時に、固定部材130により圧電振動子は保護される。
【0073】
このような固定部材130は、材質は特に限定されず、例えば、流路形成基板10の線膨張係数に近い線膨張係数を有するガラスセラミックス、窒化アルミニウムなどで形成されればよく、また凹部131は、流路セット1を保持できる大きさを有していれば特に限定されない。また、保持部材140も、特に限定されず、例えば、剛性のある樹脂又はステンレス(SUS304等)などの金属をプレス加工等することにより形成されればよく、形状は、ノズル開口17からのインクの吐出を妨げない形状であれば特に限定されない。さらに、この保持部材140は、本実施形態では、リブ150により固定されているが、これに限定されず、比較的容易に取り外しができ、且つ確実に固定されていればよい。
【0074】
このように形成したインクジェット式記録ヘッドは、図示しない外部インク供給手段と接続したインク導入口42からインクを取り込み、共通インク室31からノズル開口17に至るまで内部をインクで満たした後、図示しない外部の駆動回路からの記録信号に従い、リード電極100を介して下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体膜70をたわみ変形させることにより、圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口17からインク滴が吐出する。
【0075】
以上説明した本実施形態では、流路形成基板と流路ユニットとを、接着剤の代わりに弾性部材で接合するようにしたので、接着剤の塗布不良による不良を防止することができ、また、乾燥時間を必要としないため、作業効率を向上することができる。さらに、弾性部材により接合しているので、例えば、駆動部である圧電体能動部に動作不良等が起こった場合でも、流路ユニットと分離して容易に交換することができる。また、流路セットは、固定部材に保持部材をリブで固定することにより保持されているので、固定部材からも比較的容易に取り外し、また取り付けることができる。また、このような構造は、多ノズルヘッド、長尺ヘッド等に用いても有効である。
【0076】
(実施形態2)
図7は、実施形態2にかかるインクジェット式記録ヘッドの断面図である。
【0077】
本実施形態では、図7に示すように、さらに、ノズルプレート18と流路ユニット110とを弾性部材120で接合するようにした以外は、実施形態1と同様である。
【0078】
これにより、実施形態1と同様の効果を奏する。さらに、ノズルプレートと流路ユニットは弾性部材を介して接合されているので、両者を容易に分離することができ、例えば、インク流路内への異物の混入等の不良が生じた場合にも、インクの流路が形成されている流路ユニットのみを容易に交換することができる。
【0079】
なお、本実施形態では、弾性部材120をノズルプレート20側に設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、インク室側板40側に設けるようにしてもよい。
【0080】
(実施形態3)
図8は、実施形態3にかかるインクジェット式記録ヘッドの断面図である。
【0081】
本実施形態は、図8に示すように、固定部材130の凹部131の第1の周縁部132に隣接する外側に、流路セット1の振動板を含む部分の所定の厚さに一致する高さを有する第1の周壁134を設け、第2の周縁部133の隣接する外側に、流路セット1の振動板を含まない部分の所定の厚さに一致する高さを有する第2の周壁135を設け、保持部材140の一端部を第1の周壁134及び第2の周壁135の上面に固定するようにした。例えば、本実施形態では、第1の周壁134及び第2の周壁135の上面に突設されたリブ150で保持部材140の一端部を熱圧着することにより固定した。
【0082】
これにより、上述の実施形態と同様の効果を奏することができ、さらに、保持部材を固定部材の周壁上面でも固定するようにしたので、流路セットの各部が均一、且つ適当な力で押圧され、弾性部材と各接合面とが確実に密着する。したがって、流路を確実にシールすることができ、インク吐出を安定させることができる。
【0083】
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態を説明したが、インクジェット式記録ヘッドの基本的構成は上述したものに限定されるものではない。
【0084】
例えば、上述の実施形態では、弾性部材を、圧力発生室及び流路の周囲等、接合面の一部に設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、図9に示すように、接合面全体に設けるようにしてもよい。
【0085】
また、接合面全体に設ける場合には、弾性部材120の接合面に当接する表面を、例えば、図10(a)に示すように波状に形成したり、また、例えば、図10(b)に示すように、先端側が細い複数の凸部を設けるようにするのが好ましい。これにより、当接面積を小さくすることができ、インクの流路が確実シールされ、インク吐出を安定させることができる。
【0086】
また、例えば、上述した供給プレート20の他、共通インク室形成板30をガラスセラミックス製としてもよく、さらには、薄肉膜41を別部材としてガラスセラミックス製としてもよく、材料、構造等の変更は自由である。
【0087】
また、勿論、共通インク室を流路形成基板に形成したタイプのインクジェット式記録ヘッドにも同様に応用できる。
【0088】
以上説明した各実施形態は、成膜及びリソグラフィプロセスを応用することにより製造できる薄膜型のインクジェット式記録ヘッドを例にしたが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、基板を積層して圧力発生室を形成するもの、あるいはグリーンシートを貼付もしくはスクリーン印刷等により圧電体膜を形成するもの、又は結晶成長により圧電体膜を形成するもの等、各種の構造のインクジェット式記録ヘッドに本発明を採用することができる。
【0089】
さらに、上述した各実施形態では、振動板として下電極膜とは別に弾性膜を設けたが、下電極膜が弾性膜を兼ねるようにしてもよい。
【0090】
また、圧電振動子とリード電極との間に絶縁体層を設けた例を説明したが、これに限定されず、例えば、絶縁体層を設けないで、各上電極に異方性導電膜を熱溶着し、この異方性導電膜をリード電極と接続したり、その他、ワイヤボンディング等の各種ボンディング技術を用いて接続したりする構成としてもよい。
【0091】
このように、本発明は、その趣旨に反しない限り、種々の構造のインクジェット式記録ヘッドに応用することができる。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように本発明においては、流路形成基板と流路ユニットとを、接着剤の代わりに弾性部材を介して接合するようにしたので、接着剤の塗布不良によるヘッドの不良を防止することができ、また、乾燥時間を必要としないので、作業効率を向上することができるという効果を奏する。さらに、流路形成基板と流路ユニットとは、容易に取り付け、また取り外すことができるため、部分的に不具合が生じた場合には、その部分のみを交換することができる。すなわち、コストの削減を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図である。
【図3】本発明の実施形態1の薄膜製造工程を示す図である。
【図4】本発明の実施形態1の薄膜製造工程を示す図である。
【図5】本発明の実施形態1の薄膜製造工程を示す図である。
【図6】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図である。
【図7】本発明の実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図である。
【図8】本発明の実施形態3に係るインクジェット式記録ヘッドの平面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの平面図である。
【図10】弾性部材の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 流路セット
10 流路形成基板
12 圧力発生室
17 ノズル開口
18 ノズルプレート
21 インク供給口
42 インク導入口
50 弾性膜
60 下電極膜
70 圧電体膜
80 上電極膜
90 絶縁体層
90a コンタクトホール
100 リード電極
110 流路ユニット
120 弾性部材
130 固定部材
140 保持部材
150 リブ

Claims (11)

  1. 圧力発生室を画成して当該圧力発生室の一方面側に振動板を介して圧電振動子を有する流路形成基板と、この流路形成基板の他方面側に接合されて前記圧力発生室に連通するノズル開口を有するノズル形成部材とを有する流路セットを具備するインクジェット式記録ヘッドにおいて、
    前記流路形成基板と前記ノズル形成部材とは、両者の接合面の少なくとも前記圧力発生室及びこの圧力発生室から前記ノズル開口に連通する流路の周囲に弾性部材を介して接合されていると共に、前記流路形成基板の前記圧電振動子側には、さらに、前記流路セットを保持固定する固定部材を有し、前記流路セットは、一端部が前記ノズル形成部材に係止され且つ他端部が前記固定部材上に固着される保持部材とにより固定されることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  2. 請求項1において、前記弾性部材は、前記ノズル形成部材の表面に成形により設けられていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  3. 請求項1において、前記保持部材は、前記固定部材に備えられたリブを熱圧着することにより、当該固定部材上に固定されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  4. 請求項1において、前記固定部材は、前記流路セットの接合した状態の厚さを所定の厚さに規制することを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  5. 請求項4において、前記固定部材は、前記流路セットの接合した状態の厚さを所定の厚さに規制する規制部を有し、前記保持部材の一端部近傍が前記規制部に固着されることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  6. 請求項1において、前記流路形成基板には前記圧力発生室に連通されるリザーバが画成され、前記ノズル形成部材は前記ノズル開口を有するノズルプレートであることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  7. 請求項1において、前記ノズル形成部材は、前記ノズル開口を有するノズルプレートと、当該ノズルプレート及び前記流路形成基板の間に設けられて、前記圧力発生室にインクを供給する共通インク室を画成すると共に、前記ノズル開口と前記圧力発生室とを連通する流路を形成する流路ユニットとで構成されることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  8. 請求項7において、前記流路ユニットと前記ノズルプレートとが少なくとも前記ノズル開口に連通する流路の周囲に前記弾性部材を介して接合されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  9. 請求項8において、前記弾性部材は、前記流路ユニット側に成形により設けられていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  10. 請求項1の何れかにおいて、前記弾性部材は、前記流路以外の全ての接合面に設けられていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  11. 請求項10において、前記弾性部材の表面の当接面は凹凸形状を有することを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
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