JP3555851B2 - 配線接続部 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソケット(受け口)形コネクタへケーブル末端部を挿入して接続を行う配線接続部に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータやOA機器に代表される電子・通信機器の発展はまことにめざましく、これらに使用される電線ケーブル、コネクタ類も次第に変わりつつある。最近の機器の小型化・軽量化に伴い、省スペース配線や実装の合理化手段として新しい電線ケーブルが採用されている。電線ケーブルは主として、導体と、絶縁体と、保護被覆から構成されるが、保護被覆はない場合もある。
一方、電線ケーブルを用いる代わりに、電気信号を光信号に変換し光ファイバを用いて接続する方法がある。光ケーブルの場合主として、光ファイバと、補強繊維と、保護被覆とから構成される。
【0003】
機器の用途・使用条件によりケーブルに対する要求特性も異なってくる。特に、機器の内部では、配線作業が能率的で接続エラーが少なく、細くて、必要最小の長さであって経済的であることが要求される。
近時、電子・通信機器に多用されている電線ケーブルとして、フレキシブルプリントサーキット(FPC:Flexible Printed circuit)やフラットケーブル(平形電線)がある。FPCは、ポリイミド、ポリエステルなど可撓性のあるベース材料に銅箔からなる配線パターンをプリントし、カバーフィルムをかぶせたものである。フラットケーブルは導体を並列に並べ絶縁処理したもので、種々の構造、製法がある。
短距離の装置間の接続に光ファイバを用いる場合、布設の効率の向上、実装容量の低減等の理由により、複数本の光ファイバを束ねた多芯の光ケーブルが用いられることが多い。その中で、比較的短距離で且つ作業上高いフレキシビリティが必要とされるような箇所には、断面が偏平なリボン状光ケーブルが用いられている
【0004】
ケーブルは、例えば、電子機器間、プリント回路基板間、プリント回路基板と電子部品間などを接続する。その接続方法には、例えば、半田付け、圧着、巻き付け、圧接などがあるが、中でもワンタッチで着脱できるソケット(受け口)形コネクタは接続作業の容易性から広く用いられている。これは、ケーブルをコネクタへ挿入してケーブルの導体とコネクタのピンを押しつけて、接続を行うものである。コネクタに挿入されるケーブルの末端部には、ケーブルより剛性の高いプラスチック板等の補強板が接着され、コネクタへの挿入を簡単、確実にしている。
【0005】
従来、このような補強板が接着されたケーブル末端部とコネクタとからなる配線接続部として、補強板がケーブルに完全に接着されているものが使用されていた。
また、接続作業の能率向上の観点より、実開昭63−009783に開示されるように補強板につまみ部分を接着したり、特開平01−186773に開示されるように補強板を折り曲げたり、特開平03−101079に開示されるように補強板とFPCとの間に一部未接着な部分を設けてつまめるようにしたり、実開平04−074882に開示されるように補強板を可倒式としたりと、種々の工夫がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
いずれの技術においても、接続を可能とし、接続作業の能率を向上させるため、ケーブルの長さに余裕を持たせている。この余裕分の長さは、接続作業時には不可欠であるが、接続完了後は図6(a)又は図6(b)に示すように、コネクタ3aの基端から連続するプリント配線基板4やベース5からケーブル2を浮き上がらせてしまう。
従来技術においては、接続完了後、これらのケーブルの浮き上がり部を引っ掛けたりする接触によって配線の接続不良や破損等を起こすという問題があった。さらに、実開昭63−009783、特開平01−186773、特開平03−101079、実開平04−074882に開示された構成では、補強板に装着されたつまみ部や折曲形成された補強板のつまみ部は、接続作業時にはつまみとして有用であるが、接続完了後は不要となる。そればかりか却って、つまみ部を引っ掛けたりする接触によって配線の接続不良や破損等を増加させるという問題があった。
【0007】
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、接続完了後、ケーブルの浮き上がりやつまみ部の突出を解消し、ケーブルやつまみ部を引っ掛けるなどの接触によって引き起こされる配線の接続不良や破損等の事故を防ぐことを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本出願第1の発明は、ベース上に設置されたコネクタと、前記コネクタに末端部が挿入されるケーブルと、前記末端部に接着された補強板とからなる配線接続部であって、前記補強板は、形状記憶樹脂または形状記憶合金を材料としており、前記末端部とともに前記コネクタに挿入される先端部と、前記コネクタから延出する後端部とからなり、前記後端部は、形状回復温度になると、前記ベース方向に曲がるように変形し、この変形により、前記ケーブルを前記ベース方向に曲げることを特徴とする配線接続部である。
【0009】
したがって本出願第1の発明によれば、コネクタから延出する補強板の後端部の変形によりケーブルが曲げられるので、接続完了後、ケーブルの長さの余裕分が殺され、ケーブルの浮き上がりやバタツキが抑えられ、ケーブルを引っ掛けるなどの接触によって引き起こされる配線の接続不良や破損等の事故を低減することができる。
ケーブルには、機器内部の配線に使用されるもの、機器外部に使用されるものが含まれる。また、ケーブルは、電線ケーブルに限られず、光ケーブルも含まれる。
【0010】
本出願第2の発明は、ベース上に設置されたコネクタと、前記コネクタに末端部が挿入されるケーブルと、前記末端部に接合する補強板とからなる配線接続部であって、前記補強板は、形状記憶樹脂または形状記憶合金を材料としており、前記末端部とともに前記コネクタに挿入される先端部と、前記コネクタから延出する後端部とからなり、前記後端部は、形状回復温度になると、前記ベース方向に曲がるように変形し、この変形により、前記コネクタのケーブル挿入口から連続して形成された構成物表面であって、前記ケーブル近傍の構成物表面に前記ケーブルがより近づくように、前記ケーブルを前記ベース方向に曲げることを特徴とする配線接続部である。
【0011】
したがって本出願第2の発明によれば、コネクタから延出する補強板の後端部の変形によりケーブルが曲げられ、コネクタのケーブル挿入口から連続して形成された構成物表面にケーブルが近づくので、接続完了後、構成物表面からのケーブルの浮き上がりが抑えられ、ケーブルを引っ掛けるなどの接触によって引き起こされる配線の接続不良や破損等の事故を低減することができる。
コネクタのケーブル挿入口から連続して形成された構成物には、コネクタ自身が含まれ、その他のものとして、コネクタの基端部に連続する構成物が含まれる。コネクタの基端部に連続する構成物には、プリント配線基板やベース材、機器筐体などが想定できる。
【0012】
本出願第3の発明は、本出願第1の発明又は本出願第2の発明の配線接続部において、前記後端部は、前記ケーブルを押す方向に曲がるように変形することを特徴とする。
【0013】
本出願第4の発明は、本出願第1の発明又は本出願第2の発明の配線接続部において、前記後端部は、前記ケーブルに接着されており、前記後端部は前記ケーブルを引く方向に曲がるように変形することを特徴とする。
【0014】
本出願第5の発明は、ベース上に設置されたコネクタと、前記コネクタに末端部が挿入されるケーブルと、前記末端部に接合する補強板とからなる配線接続部であって、前記補強板は、形状記憶樹脂または形状記憶合金を材料としており、前記末端部とともに前記コネクタに挿入される先端部と、前記コネクタから延出する後端部とからなり、前記後端部は、前記コネクタのケーブル挿入口から連続して形成された構成物表面に近づくように、形状回復温度になると、前記ベース方向に曲がるように変形することを特徴とする配線接続部である。
【0015】
したがって本出願第5の発明によれば、コネクタから延出する補強板の後端部が変形して、前記コネクタのケーブル挿入口から連続して形成された構成物表面に近づくので、接続完了後、コネクタから延出する補強板の後端部を引っ掛けるなどの接触によって引き起こされる配線の接続不良や破損等の事故を低減することができる。
【0016】
本出願第6の発明は、ベース上に設置されたコネクタと、前記コネクタに末端部が挿入されるケーブルと、前記末端部に接着された補強板とからなる配線接続部であって、前記補強板は、熱収縮性樹脂を材料としており、前記末端部とともに前記コネクタに挿入される先端部と、前記コネクタから延出する後端部とからなり、前記後端部において少なくとも最後端の縁が前記ケーブルと接着され、前記後端部は、熱反応温度になると収縮し、この収縮により、前記ケーブルを前記ベース方向に曲げることを特徴とする配線接続部である。
【0017】
したがって本出願第6の発明によれば、コネクタから延出する補強板の後端部がケーブル側へ曲げられてなるので、接続完了後、コネクタから延出する補強板の後端部を引っ掛けるなどの接触によって引き起こされる配線の接続不良や破損等の事故を低減することができる。
【0018】
本出願第7の発明は、ベース上に設置されたコネクタと、前記コネクタに末端部が挿入されるケーブルと、前記末端部に接合する補強板とからなる配線接続部であって、前記補強板は、熱収縮性樹脂を材料としており、前記末端部とともに前記コネクタに挿入される先端部と、前記コネクタから延出する後端部とからなり、前記後端部において少なくとも最後端の縁が前記ケーブルと接着され、前記後端部は、熱反応温度になると収縮し、この収縮により、前記コネクタのケーブル挿入口から連続して形成された構成物表面であって、前記ケーブル近傍の構成物表面に前記ケーブルがより近づくように、前記ケーブルを前記ベース方向に曲げることを特徴とする配線接続部である。
【0019】
したがって本出願第7の発明によれば、コネクタから延出する補強板の後端部がベースに近い方に曲げられてなるので、接続完了後、コネクタから延出する補強板の後端部を引っ掛けるなどの接触によって引き起こされる配線の接続不良や破損等の事故を低減することができる。本願発明にいうベースとしては、配線基板や配線基板を支持する部材が想定できる。
【0020】
本出願第8の発明は、本出願第1〜5の発明の配線接続部において、前記ケーブルは前記後端部に沿っていることを特徴とする。
【0021】
したがって本出願第8の発明によれば、コネクタから延出する補強板の後端部がベースに近い方に曲げられ、ケーブルは補強板の後端部に沿っているので、接続完了後、コネクタ近傍における構成物表面からのケーブルの浮き上がりが抑えられ、ケーブルを引っ掛けるなどの接触によって引き起こされる配線の接続不良や破損等の事故を低減することができる。
【0022】
本出願第9の発明は、本出願第1〜5、8の発明の配線接続部において、前記補強板は、絶縁被膜されていることを特徴とする。
【0023】
補強板の形状記憶作用によって変形を行う場合には、補強板を形状記憶樹脂や形状記憶合金とし、形状回復温度にすればよい。ただし、補強板を形状記憶合金とする場合には、配線の絶縁信頼性確保のため補強板を絶縁被覆することが望ましい。形状記憶作用を有する材料としては、公知のFe−Ti系形状記憶合や形状記憶樹脂を適応することができる。
補強板の熱収縮作用によって変形を行う場合には、次のようにするとよい。すなわち、補強板の後端部を2層構造とし、そのうち一層を熱収縮性樹脂層とし、熱反応温度にすればよい。その場合、補強板は熱収縮性樹脂層側に曲がる。また、補強板の後端部を熱収縮性樹脂とし、補強板の後端部の最後端の縁をケーブルに接着しておき、熱反応温度にすればよい。その場合、ケーブル及び補強板は補強板側に曲がる。
補強板の形状記憶作用又は熱収縮作用を利用する場合は、一度に多くの配線接続部を非接触で変形させることができるという利点がある。例えば、機器内部の複数箇所に本発明の配線接続部を使用する場合、工業生産において配線接続作業を含めたすべての組み立て工程終了後、一般化しているエイジング(スクリーニング)工程において加熱することによって、一度に多くの配線接続部を非接触で変形させることができる。またこの場合、本発明の配線接続部を加熱するための新たな工程を要しないという利点がある
補強板の塑性変形作用によって変形を行う場合には、コネクタから延出する補強板後端部のコネクタ側に近い位置にくびれ部、穴あき部等の曲げ剛性の極小部を形成しておき、後端部に横荷重を加えればよい。その場合、補強板の後端部は荷重の負荷方向に曲げ変形する。
【0024】
本出願第10の発明は、本出願第1の発明、本出願第2の発明、本出願第3の発明又は本出願第5の発明の配線接続部において、前記後端部は、その全部又は補強板の最後端の縁を含む一部が前記ケーブルと互いに未接着であることを特徴とする。
【0025】
したがって本出願第10の発明によれば、補強板の後端部をつまむことができるので、配線接続作業がしやすくなり作業能率が向上するという利点を併せ持つ。
【0026】
本出願第11の発明は、本出願第10の発明の配線接続部において、前記変形前、前記後端部は前記ケーブルから反った方向に曲げ形成されていることを特徴とする。
したがって本出願第11の発明によれば、補強板の後端部をつまみやすいという利点がある。
【0027】
本出願第12の発明は、本出願第10の発明の配線接続部において、前記変形前、前記後端部は前記ケーブルから反った方向に曲げることが可能にされていることを特徴とする。
したがって本出願第12の発明によれば、補強板の後端部をつまみやすいという利点がある。また、補強板をつまむときにケーブルから反った方向へ曲げることができるので、繰り返しの使用が可能である。つまむときに曲げることを可能にするためには補強板をあまり固い材料にせず、つまんだときに曲げることが可能な程度に柔らかい材料を用いなければならない。
【0028】
本出願第13の発明は、本出願第1の発明から本出願第12の発明のうちいずれか一の発明の配線接続部において、前記ケーブルをフレキシブルプリントサーキット又はフラットケーブルとすることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態の配線接続部につき図面を参照して説明する。
以下に説明する説明する実施の形態においては、図1(a)に示すように、補強板1は、配線接続時に、ケーブル2の末端部とともにコネクタ3aに挿入される先端部1aと、コネクタ3aから延出する後端部1bとからなる。先端部1aの全部はケーブル2に接着されている。
【0030】
実施の形態1
次に、本発明の実施の形態1の配線接続部につき、図1を参照して説明する。補強板1は形状記憶樹脂であり、45℃〜60℃の範囲の一の値で形状記憶を施したものである。補強板1の後端部1bのケーブル2と対面する表面のうち、先端部1aに近い側はケーブル2に接着され、最後端の縁を含む大部分はケーブル2に対して未接着にされている。ケーブル2は具体的には、FPCやフラットケーブル等である。
図1(b)に示すように、コネクタ3aはプリント配線基板4に搭載・接続されており、プリント配線基板4はベース5に設置されている。コネクタ3aは、プリント配線基板4及びベース5に対して平行に設置されており、コネクタ3aのケーブル挿入口の前方にはベース5の表面が連続している。
【0031】
まず、作業者はケーブル2から反った方向に湾曲した後端部1bをつかみ、ケーブル2の末端部とともに先端部1aをコネクタ3aの口に差し込み、配線の接続を完了する。
次に、加熱処理を行い形状記憶温度にする。すると、図1(b)に示すように、補強板1の後端部1bは、記憶した形状を回復し、ベース5の方へ湾曲する。後端部1bが湾曲すると、ケーブル2はベース5の方へ押さえ付けられる。ケーブル2がベース5の方へ押さえ付けられると、ベース5からのケーブル2の浮き上がりが抑えられる。
かかる浮き上がりが減少したので、その後の作業等におけるケーブル2を引っ掛けたりする接触が低減できる。また、補強板1の後端部1bがベース5の方へ湾曲したので、配線の接続不良や破損を起こすような後端部1bへの接触も低減できる。
【0032】
図1(c)(d)に示すように、補強板1の後端部1bの形状は、つかみ易さ等を考慮して工夫してもよい。図1(c)に示すように、段付きにして幅を狭くし、矩形の突部を形成してもよい。また、図1(d)に示すように、突部を台形としてもよい。
【0033】
実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2の配線接続部につき、図2を参照して説明する。図2は実施の形態2の配線接続部を示す断面図である。
実施の形態2は、本発明の配線接続部を液晶ディスプレイに適用した例である。図2(a)に示すように、筐体6の内部で、ベース5と、ベース5の上に設置されたプリント配線基板4と、プリント配線基板4の縁部に設置されたコネクタ3aと、ベース5の裏面に設置された液晶モジュール8とが構成されている。
液晶モジュール8からはFPCやフラットケーブル等のケーブル2が、筐体6とベース5の間に設けられた配線用孔部7を通してプリント配線基板4側に引き出されている。ケーブル2の末端部には補強板1が接着されている。補強板1は、ケーブル2の上側に位置する。補強板1は形状記憶樹脂であり、45℃〜60℃の範囲の一の値で形状記憶を施したものである。補強板1の後端部1bのケーブル2と対面する表面のうち、先端部1aに近い側はケーブル2に接着され、最後端の縁を含む大部分はケーブル2に対して未接着にされている。コネクタ3aは、プリント配線基板4及びベース5に対して平行に設置されており、コネクタ3aのケーブル挿入口の前方にはベース5の表面が連続している。
【0034】
作業者は実施の形態1と同様に、補強板1の後端部1bをつかみ、ケーブル2の末端部とともに先端部1aをコネクタ3aの口に差し込み、配線の接続を完了する。すると、図2(a)に示すようにケーブル2は浮き上がり、配線用孔部7付近でループ状の屈曲部を形成してしまい、非常に引っ掛けやすい。
しかし、加熱処理を行い形状記憶温度にすると、図2(b)に示すように、補強板1の後端部1bは、記憶した形状を回復し、ベース5の方へ湾曲する。後端部1bが湾曲すると、ケーブル2はベース5の方へ押さえ付けられる。ケーブル2がベース5の方へ押さえ付けられると、ベース5からのケーブル2の浮き上がりが抑えられ、ループ状の屈曲部がほぼ解消する。
ケーブル2の浮き上がりが減少し、ループ状の屈曲部がほぼ解消したので、その後の作業等におけるケーブル2を引っ掛けたりする接触が低減できる。また、補強板1の後端部1bがベース5の方へ湾曲したので、配線の接続不良や破損を起こすような後端部1bへの接触も低減できることとなる。
【0035】
実施の形態3
実施の形態3は、実施の形態2の構成に対し、図3に示すように、補強板1をケーブル2の下側に配置し、後端部1bをケーブルに接着しておくという構成である(図3(a))。この場合、配線接続後、後端部1bをケーブルを引く方向に曲げ変形させることによって実施の形態2と同様の効果が得られる(図3(b))。実施の形態3は、後端部1bをつまみとして使用する必要がない場合に適する。補強板1がケーブル2の下側に配置されるので、補強板1を後続の作業により引っ掛けるという心配はないという点で有利である。
【0036】
実施の形態4
実施の形態4は、実施の形態3の構成に対し、図4に示すように、補強板1の後端部1bを熱収縮性樹脂とし、後端部1bの最後端の縁をケーブル2に接着しておくという構成である(図4(a))。この場合、配線接続後、加熱し、後端部1bの熱収縮作用によりケーブル2をベース5の方へ曲げ変形させることによって同様の効果が得られる(図4(b))。
【0037】
実施の形態5
次に、本発明の実施の形態5の配線接続部につき、図5を参照して説明する。図5は実施の形態5の配線接続部を示す断面図である。
図5に示すように、実施の形態5は、プリント配線基板4に対してコネクタ3bが垂直に設置された例である。補強板1は形状記憶樹脂であり、45℃〜60℃の範囲の一の値で形状記憶を施したものである。補強板1の後端部1bのケーブル2と対面する表面のうち、先端部1aに近い側はケーブル2に接着され、最後端の縁を含む大部分はケーブル2に対して未接着にされている。
作業者は実施の形態1と同様に、補強板1の後端部1bをつかみ、ケーブル2の末端部とともに先端部1aをコネクタ3bの口に差し込み、配線の接続を完了する。すると、図5(a)に示すようにプリント配線基板4に対してケーブル2は浮き上がり、コネクタ3bの付近でループ状の屈曲部を形成してしまい、非常に引っ掛けやすい。
しかし、加熱処理を行い形状記憶温度にすると、図5(b)に示すように、補強板1の後端部1bは、記憶した形状を回復し、プリント配線基板4の方へ湾曲する。後端部1bが湾曲すると、ケーブル2はプリント配線基板4の方へ押さえ付けられる。ケーブル2がプリント配線基板4の方へ押さえ付けられると、プリント配線基板4からのケーブル2の浮き上がりが抑えられ、ループ状の屈曲部がほぼ解消する。
ケーブル2の浮き上がりが減少し、ループ状の屈曲部がほぼ解消したので、その後の作業等におけるケーブル2を引っ掛けたりする接触が低減できる。また、補強板1の後端部1bがプリント配線基板4の方へ湾曲したので、配線の接続不良や破損を起こすような後端部1bへの接触も低減できることとなる。
【0038】
実施の形態2、実施の形態3又は実施の形態5においては、補強板1の形状記憶作用を利用したが、熱収縮作用を利用することもできる。その場合は、補強板1の後端部1bを2層構造とし、そのうち湾曲させたい方の一層(図2、図3では紙面下側図5では紙面右側)を熱収縮性樹脂層とする。この場合においても、図2、図3又は図5に示すものと同様に、後端部1bを湾曲させることができる。
また実施の形態3の場合は、補強板1の後端部1bを2層構造とせずに、後端部1bを熱収縮性樹脂としても良い。この場合、ケーブル2と後端部1bの2層構造において後端部1bのみが加熱により収縮するので、図3に示すものと同様に、後端部1b及びケーブル2を湾曲させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の配線接続部を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態2の配線接続部を示す断面図である。変形前(a)と、変形後(b)である。
【図3】本発明の実施の形態3の配線接続部を示す断面図である。変形前(a)と、変形後(b)である。
【図4】本発明の実施の形態4の配線接続部を示す断面図である。変形前(a)と、変形後(b)である。
【図5】本発明の実施の形態5の配線接続部を示す断面図である。変形前(a)と、変形後(b)である。
【図6】従来の配線接続部を示す断面図である。(a)は横に設置されたコネクタ3aの例であり、(b)は縦に設置されたコネクタ3bの例である。
【符号の説明】
1 補強板
2 ケーブル
3a 横置きのコネクタ
3b 縦置きのコネクタ
4 プリント配線基板
5 ベース
6 筐体
7 配線用孔部
8 液晶モジュール
9 接着面

Claims (13)

  1. ベース上に設置されたコネクタと、前記コネクタに末端部が挿入されるケーブルと、前記末端部に接着された補強板とからなる配線接続部であって、
    前記補強板は、形状記憶樹脂または形状記憶合金を材料としており、前記末端部とともに前記コネクタに挿入される先端部と、前記コネクタから延出する後端部とからなり、
    前記後端部は、形状回復温度になると、前記ベース方向に曲がるように変形し、この変形により、前記ケーブルを前記ベース方向に曲げることを特徴とする配線接続部。
  2. ベース上に設置されたコネクタと、前記コネクタに末端部が挿入されるケーブルと、前記末端部に接合する補強板とからなる配線接続部であって、
    前記補強板は、形状記憶樹脂または形状記憶合金を材料としており、前記末端部とともに前記コネクタに挿入される先端部と、前記コネクタから延出する後端部とからなり、
    前記後端部は、形状回復温度になると、前記ベース方向に曲がるように変形し、この変形により、前記コネクタのケーブル挿入口から連続して形成された構成物表面であって、前記ケーブル近傍の構成物表面に前記ケーブルがより近づくように、前記ケーブルを前記ベース方向に曲げることを特徴とする配線接続部。
  3. 前記後端部は、前記ケーブルを押す方向に曲がるように変形することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配線接続部。
  4. 前記後端部は、前記ケーブルに接着されており、前記後端部は前記ケーブルを引く方向に曲がるように変形することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配線接続部。
  5. ベース上に設置されたコネクタと、前記コネクタに末端部が挿入されるケーブルと、前記末端部に接合する補強板とからなる配線接続部であって、
    前記補強板は、形状記憶樹脂または形状記憶合金を材料としており、前記末端部とともに前記コネクタに挿入される先端部と、前記コネクタから延出する後端部とからなり、
    前記後端部は、前記コネクタのケーブル挿入口から連続して形成された構成物表面に近づくように、形状回復温度になると、前記ベース方向に曲がるように変形することを特徴とする配線接続部。
  6. ベース上に設置されたコネクタと、前記コネクタに末端部が挿入されるケーブルと、前記末端部に接着された補強板とからなる配線接続部であって、
    前記補強板は、熱収縮性樹脂を材料としており、前記末端部とともに前記コネクタに挿入される先端部と、前記コネクタから延出する後端部とからなり、前記後端部において少なくとも最後端の縁が前記ケーブルと接着され、
    前記後端部は、熱反応温度になると収縮し、この収縮により、前記ケーブルを前記ベース方向に曲げることを特徴とする配線接続部。
  7. ベース上に設置されたコネクタと、前記コネクタに末端部が挿入されるケーブルと、前記末端部に接合する補強板とからなる配線接続部であって、
    前記補強板は、熱収縮性樹脂を材料としており、前記末端部とともに前記コネクタに挿入される先端部と、前記コネクタから延出する後端部とからなり、前記後端部において少なくとも最後端の縁が前記ケーブルと接着され、
    前記後端部は、熱反応温度になると収縮し、この収縮により、前記コネクタのケーブル挿入口から連続して形成された構成物表面であって、前記ケーブル近傍の構成物表面に前記ケーブルがより近づくように、前記ケーブルを前記ベース方向に曲げることを特徴とする配線接続部。
  8. 前記ケーブルは、前記後端部に沿っていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の配線接続部。
  9. 前記補強板は、絶縁被膜されていることを特徴とする請求項1〜5、8のいずれか1項に記載の配線接続部。
  10. 前記後端部は、その全部又は補強板の最後端の縁を含む一部が前記ケーブルと互いに未接着であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項5に記載の配線接続部。
  11. 前記変形前、前記後端部は前記ケーブルから反った方向に曲げ形成されていることを特徴とする請求項10に記載の配線接続部。
  12. 前記変形前、前記後端部は前記ケーブルから反った方向に曲げることが可能にされていることを特徴とする請求項10に記載の配線接続部。
  13. 前記ケーブルをフレキシブルプリントサーキット又はフラットケーブルとすることを特徴とする請求項1から請求項12のうちいずれか一に記載の配線接続部。
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