JP3555738B2 - 有害物質の分離除去装置及び方法 - Google Patents

有害物質の分離除去装置及び方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染土壌、産業廃棄物、汚泥等に含まれている油や有機塩素化合物といったさまざまな有害物質を該汚染土壌等から分離除去する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
工場跡地等で基礎工事を行う場合、燃料油や機械油が掘削土に混じって搬出されることがある。かかる油汚染土をそのまま放置すると、該土に混入している油分が揮発して周囲に拡散し、周辺住民の生活に支障を来すとともに、雨水によって土粒子から遊離した場合には、地下水等に混入して水質を汚濁させる原因ともなる。そのため、かかる油汚染土については、例えば焼却によって油分を除去し環境への拡散を防止する必要がある。
【0003】
また、工場跡地の土壌がトリクロロエチレンやテトラクロロエチレンといった有機塩素化合物で汚染されていることがあり、かかる汚染物質の拡散防止についても十分な対策が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、汚染土壌、汚泥、産業廃棄物等を焼却処理する場合、焼却時にかなりのエネルギーを必要とすることや土壌特性が変化してしまうことは言うに及ばず、混入物あるいは焼却温度によってはダイオキシンなどの有害副産物が発生する懸念もあるという問題を生じていた。
【0005】
一方、汚染土壌等に生石灰を添加して含有水と反応させ、そのときの発生熱で汚染物質を揮発させる方法もあるが、やはり土壌特性が変化してしまうという問題のほか、発熱に時間がかかって効率的な有害物質の揮発除去が困難であるなどの問題を生じていた。
【0006】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、さまざまな有害物質を汚染土壌等から効率的に分離除去することが可能な有害物質の分離除去装置及び方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る有害物質の分離除去装置は請求項1に記載したように、有害物質を含んだ対象物が収容される気密性の収容体と、該収容体内の気密空間に連通された排気管と、該排気管を介して前記収容体内の気体を引き抜いて気圧を低下させることにより前記有害物質を前記対象物内から揮発させるとともに揮発した有害物質を前記収容体の外部に排出する真空ポンプと、該真空ポンプの上流側若しくは下流側に接続され前記収容体から排出された有害物質を捕集する捕集機器とを備えてなるとともに、前記収容体の内部に連通するように該収容体に注入口を連通接続し、該注入口を介して前記対象物に気化促進剤を添加できるように構成し、前記気化促進剤を、前記有害物質がシアンである場合には酸性溶液、前記有害物質が砒素である場合には酸性溶液及び酸化剤、前記有害物質が水銀である場合には塩酸としたものである。
【0008】
また、本発明に係る有害物質の分離除去装置は、前記収容体内に攪拌手段を設置したものである。
【0009】
また、本発明に係る有害物質の分離除去装置は、前記収容体内を加熱する加熱手段を備えたものである。
また、本発明に係る有害物質の分離除去方法は請求項4に記載したように、気密性の収容体の投入口から有害物質を含んだ対象物を投入して密封するとともに前記対象物に気化促進剤を添加し、前記収容体内の気体を真空ポンプで引き抜いて気圧を低下させることにより前記有害物質を前記対象物内から揮発させ、揮発した有害物質を前記収容体の外部に排出し、排出された有害物質のうち、液化分を回収した残りの揮発分を捕集機器にて捕集する有害物質の分離除去方法であって、前記気化促進剤を、前記有害物質がシアンである場合には酸性溶液、前記有害物質が砒素である場合には酸性溶液及び酸化剤、前記有害物質が水銀である場合には塩酸としたものである。
【0010】
本発明に係る有害物質の分離除去装置及び方法においては、まず、気密性の収容体内に有害物質を含んだ対象物を投入して密封する。次に、気密性の収容体内の気密空間に連通された排気管を介して該収容体内の空気を真空ポンプで引き抜いて空気圧を低下させる。
【0011】
このようにすると、収容体内では、空気圧低下に伴う有害物質の沸点降下が生じて対象物内の有害物質が揮発するので、これを収容体の外部に排出し、さらに捕集機器で回収する。なお、空気が抜かれた後についても、気密空間内の気体、すなわち揮発した有害物質を抜いて減圧状態を維持することにより、対象物内の有害物質を引き続き揮発させる。
【0012】
有害物質が含まれている対象物としては、主として汚染土であるが、これ以外にもスラグ、焼却灰、汚泥、コンクリート廃材、プラスチック廃材、廃棄木材等も含まれる。
【0013】
有害物質としては、油類や、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、PCBなどの有機塩素化合物、あるいはベンゼン、トルエン、ナフタレン、フェノールなどの芳香族炭化水素のほか、減圧下、特に、数mmHg以下のほぼ真空といえる状態で沸点が常温以下に下がるすべての物質が包摂される。したがって、水銀等の重金属も本発明でいうところの有害物質に含まれる。
【0014】
気密空間内の気圧は、該空間内の温度における有害物質の蒸気圧以下となるように設定するのが望ましい。この程度まで気圧を下げれば、対象物内に含まれる有害物質は直ちに揮発する。なお、必ずしも有害物質の蒸気圧を下回る必要はなく、若干効率は落ちるものの、該蒸気圧に近い気圧であればかなりの揮発作用を期待できる。
【0015】
ここで、前記収容体内に攪拌手段を設置した場合においては、該攪拌手段で収容体内に収容された対象物を攪拌させる。このようにすると、上述した揮発作用が促進されるとともに、対象物内に混入している有害物質を均一に揮発させることも可能となる。
【0016】
また、前記収容体内を加熱する加熱手段を備えた場合においては、該加熱手段で収容体内を加熱する。このようにすると、収容体内の温度上昇によって有害物質の蒸気圧が大きくなり、真空度をあまり高くせずとも有害物質を揮発回収することが可能となる。
【0017】
加熱手段をどのように構成するかは任意であり、例えば電磁波を照射して加熱する、ゴミ焼却炉等の余剰熱を温風の形で気密空間内に送り込む、電熱手段等の発熱体を収容体に設置する、収容体に温水を通すなどの方法が考えられる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る有害物質の分離除去装置及び方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0019】
図1は、本実施形態に係る有害物質の分離除去装置を示した全体図である。同図でわかるように、本実施形態に係る有害物質の分離除去装置1は、重油、軽油、灯油、ガソリン等の油分、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなどの有機塩素化合物といった有害物質を含んだ対象物としての汚染土2が収容される気密性の収容体3と、該収容体内の気密空間に連通された排気管4と、該排気管に気液分離タンク5を介して接続された真空ポンプ6と、該真空ポンプの下流側に接続された捕集機器7とからなり、真空ポンプ6は、排気管4を介して収容体3内の気体を引き抜いて収容体3内の気圧を下げることにより、収容体3内の気圧低下に伴う有害物質の沸点降下作用で汚染土2内の有害物質を揮発させ、さらに、揮発した有害物質を収容体3の外部に排出するようになっている。
【0020】
気密性の収容体3は、どのような材質で構成してもよいが、例えば鋼製の容器で構成しておけば、対象物である汚染土2に大気圧が作用して揮発が妨げられるのを未然に防止することができる。
【0021】
気液分離タンク5には気圧計10を取り付けてあり、連通する収容体3内の気圧を計測できるようになっているとともに、該タンクの底面近傍には排水弁12を設けてあり、該排水弁を開くことにより、気液分離タンク5に溜まった有害物質や、汚染土2内から蒸発してきた水分を抜くことができるようになっている。
【0022】
捕集機器7は、活性炭吸着塔で構成してあり、真空ポンプ6から排出された気体から有害物質である揮発分を吸着するとともに、該揮発分が除去された空気等を排気口15から放出するようになっている。捕集機器7内に充填する吸着剤としては、活性炭以外にも、シリカ・アルミナ系吸着剤、モレキュラーシービングカーボン等の合成吸着剤、ゼオライト、活性白土とも呼ばれる酸性白土などから、有害物質の吸着特性に応じて適宜選択すればよい。
【0023】
一方、収容体3には、駆動モータ21で昇降自在に回転駆動される攪拌機構22を取り付けてあり、かかる駆動モータ21及び攪拌機構22は、駆動モータ21で攪拌機構22を昇降あるいは回転させることによってその攪拌翼23で汚染土2を攪拌する攪拌手段として作用する。
【0024】
また、収容体3の壁断面内には通水管24を埋設してあり、該通水管にはボイラー25を接続してある。すなわち、通水管24及びボイラー25は、ボイラー25から供給される温水を通水管24に通して収容体3内部を加熱するとともに、加熱によって温度が下がった冷水を再びボイラー25に循環させることで収容体3内部を加熱する加熱手段として作用する。
【0025】
なお、気液分離タンク5の上流側には、液化装置26及び該液化装置に冷水を供給するとともに熱交換で暖められた温水を冷却して再び液化装置26に循環させる冷却装置27を設けてあり、かかる液化装置26及び冷却装置27は、排気管4内の揮発分を液化させる液化手段として作用する。
【0026】
分離除去装置1を用いて汚染土2内から有害物質を分離除去するには、まず、収容体3の投入口28から汚染土2を投入して密封し、しかる後に真空ポンプ6を作動させて収容体3内の空気を引き抜き、該収容体内の空気圧を下げる。
【0027】
空気圧を下げる程度としては、収容体3内の空気圧が該収容体内の温度における有害物質の蒸気圧以下となるように真空ポンプ6を作動させるのが望ましい。具体的には、有害物質が灯油である場合には、その蒸気圧曲線は概ね図2のようになるので、気温が25゜C程度であるならば、60mmHg程度以下に下げればよい。なお、同図には、参考までに水やエチルアルコールの蒸気圧曲線も描いてあり、同図から、水蒸気に先行して揮発油分が回収できることがわかる。
【0028】
このように収容体3内の空気圧を下げると、該収容体内では、空気圧低下に伴う有害物質の沸点降下が生じて汚染土2内の有害物質が直ちに揮発するので、これを真空ポンプ6で収容体3から吸引する。そして、液化装置26で液化した分を気液分離タンク5で回収するとともに、残りの揮発分を捕集機器7にて吸着回収し、浄化空気を排気口15から排出する。一方、気液分離タンク5内に溜まった有害物質を含む溶液については、排水浄化設備や廃棄物処理施設に送って適宜処理する。
【0029】
なお、空気が抜かれた後も、収容体3内の揮発分を真空ポンプ6で抜いて減圧状態を維持することにより、汚染土2内の有害物質を引き続き揮発させる。
【0030】
真空ポンプ6を作動させる時間については、どの程度まで有害物質を除去したいかによって適宜調節する。また、いったん所定の気圧まで下げた後においては、真空ポンプ6を断続運転あるいは出力を弱めて運転し、収容体3内で揮発した有害物質による圧力上昇の分だけ圧力が下がるようにすれば足りる。
【0031】
また、真空ポンプ6による揮発吸引を行っている間、攪拌機構22を駆動モータ21で適宜駆動して汚染土2を攪拌するとともに、ボイラー25を作動させて温水を収容体3の通水管24に供給し汚染土2を加熱する。
【0032】
このようにすると、汚染土2からの有害物質の揮発作用が促進されるとともに、汚染土2からの均一な揮発が期待できる。
【0033】
汚染土2内の有害物質が所望の程度まで分離除去されたならば、真空ポンプ6を停止し、処理された土を排出口29から取り出す。処理済みの土は、例えば盛土材料として使用すればよい。
【0034】
なお、捕集機器7の排気口15近傍に検知センサを設置することによって該排気口15からの揮発分の含有量を監視し、計測値が一定値を越えたときには、捕集機器7内の活性炭の吸着能力が低下したと判断し、捕集機器7内の活性炭を加熱する等の方法によって吸着能力を回復させるようにするのがよい。
【0035】
以上説明したように、本実施形態に係る有害物質の分離除去装置によれば、気圧低下に伴う有害物質の沸点降下により、汚染土2に含まれる有害物質を直ちに揮発させて収容体3の外側に排出することができる。
【0036】
そのため、多大な焼却エネルギーを費やすることなく、また焼却時にダイオキシン等の有害副産物を発生させることなく、短時間に有害物質を汚染土2から分離除去することが可能となる。しかも、処理された土は、生石灰処理や焼却処理されたわけではないので、土壌特性に変化はなく、また、水処理されたわけではないので脱水の必要もない。したがって、処理土を盛土材などにそのまま転用することが可能となる。
【0037】
また、本実施形態に係る有害物質の分離除去装置1によれば、収容体3内の気圧が該収容体内の温度における有害物質の蒸気圧以下となるように真空ポンプ6を作動させるようにしたので、汚染土2内に含まれる有害物質は直ちに揮発し、短時間に汚染土2内の有害物質含有量を低下させることができる。
【0038】
また、本実施形態に係る有害物質の分離除去装置1によれば、収容体3内に攪拌機構22で汚染土2を攪拌するようにしたので、沸点降下による有害物質の揮発作用が促進されるとともに、汚染土2内に混入している有害物質を均一に揮発させることも可能となる。
【0039】
また、本実施形態に係る有害物質の分離除去装置1によれば、ボイラー25からの温水を収容体3内の通水管24に通すことで汚染土2を加熱するようにしたので、収容体3内の温度上昇によって有害物質の蒸気圧が大きくなり、真空度をあまり高くせずとも有害物質を揮発回収することが可能となる。なお、上述の攪拌機構22によって収容体3内を均一に加熱することができるという相乗効果も期待できる。
【0040】
本実施形態では、有害物質を分離除去する対象物を汚染土2としたが、本発明の対象物はかかる汚染土2に限定されるものではなく、これに代えて、スラグ、焼却灰、汚泥、コンクリート廃材、プラスチック廃材、廃棄木材等を対象物としてもよい。
【0041】
また、本実施形態では、有害物質である揮発分を活性炭の吸着によって回収するようにしたが、これに代えて、例えば揮発分を溶剤に溶け込ませる形で回収するようにしてもよい。
【0042】
また、本実施形態では、収容体3と真空ポンプ6との間に液化装置26及び気液分離タンク5を設置して冷却液化による回収を行うようにしたが、これを省略し、捕集機器7でのみ有害物質の回収を行うようにしてもよい。
【0043】
また、本実施形態では、気液分離タンク5、真空ポンプ6、捕集機器7の順で収容体3に接続したが、まず、気液分離タンク5は、真空ポンプ6がいわゆるドライタイプのものであればこれを省略してもよいし、真空ポンプ6と捕集機器7との順序を入れ替えてもよい。
【0044】
また、本実施形態では、揮発作用の促進等を目的として、攪拌手段である駆動モータ21及び攪拌機構22並びに加熱手段である通水管24及びボイラー25を設置したが、真空ポンプ6だけで有害物質を効率よく回収することができるのであれば、これらのいずれかあるいは両方を省略してもよい。
【0045】
また、本実施形態では、通水管24を収容体3の壁断面にのみ埋設するようにしたが、収容体3内を加熱することができるのであれば、どのように通水管24を埋設してもよく、例えば、攪拌機構22のシャフト部分や攪拌翼23にも埋設するようにすれば、加熱効率の向上を図ることが可能となる。
【0046】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、有害物質を含んだ汚染土2を収容体3内に密封する際、該汚染土に所定の気化促進剤を添加するようにしてもよい。
【0047】
このようにすると、収容体3内では、気化促進剤の作用によって有害物質が揮発しやすい状態となるので、減圧操作を行っても気化しない有害物質であっても、これをすみやかに揮発させて汚染土2から分離除去することが可能となる。なお、かかる気化促進剤は、図3に示すように密封後であっても収容体3の内部に連通接続された注入口30を介して汚染土2に添加するようにしてもよい。
【0048】
かかる具体例としては、酸性溶液を加えることによって青酸ガスとして揮発するシアン、同じく酸性溶液を加えるとともに酸化剤を加えて酸化還元電位を高くすることによってアルシンガスとして揮発する砒素、塩酸を加えることによって非常に気化しやすくなる水銀などが含まれ、シアンの場合、酸性溶液が気化促進剤となり、砒素の場合、酸性溶液及び酸化剤が気化促進剤となり、水銀の場合、塩酸が気化促進剤となる。なお、本実施形態で対象とした油等の有害物質であれば、気化促進剤を添加せずとも減圧操作のみでスムーズに気化させることができるが、かかる減圧操作に加えて気化促進剤を添加すれば、有害物質の除去効率を著しく高めることができることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る有害物質の分離除去装置及び方法によれば、収容体内では、気化促進剤の作用によって有害物質が揮発しやすい状態となり、減圧操作を行っても気化しない有害物質であっても、これをすみやかに揮発させて汚染土等の対象物から分離除去することが可能となるという顕著な作用効果を奏する。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る有害物質の分離除去装置の全体図。
【図2】本実施形態に係る有害物質の分離除去装置の作用を示すグラフ。
【図3】変形例に係る有害物質の分離除去装置の全体図。
【符号の説明】
1 分離除去装置
2 汚染土(対象物)
3 収容体
4 排気管
5 気液分離タンク
6 真空ポンプ
7 捕集機器
21 駆動モータ(攪拌手段)
22 攪拌機構(攪拌手段)
24 通水管(加熱手段)
25 ボイラー(加熱手段)

Claims (4)

  1. 有害物質を含んだ対象物が収容される気密性の収容体と、該収容体内の気密空間に連通された排気管と、該排気管を介して前記収容体内の気体を引き抜いて気圧を低下させることにより前記有害物質を前記対象物内から揮発させるとともに揮発した有害物質を前記収容体の外部に排出する真空ポンプと、該真空ポンプの上流側若しくは下流側に接続され前記収容体から排出された有害物質を捕集する捕集機器とを備えてなるとともに、前記収容体の内部に連通するように該収容体に注入口を連通接続し、該注入口を介して前記対象物に気化促進剤を添加できるように構成し、前記気化促進剤を、前記有害物質がシアンである場合には酸性溶液、前記有害物質が砒素である場合には酸性溶液及び酸化剤、前記有害物質が水銀である場合には塩酸としたことを特徴とする有害物質の分離除去装置。
  2. 前記収容体内に攪拌手段を設置した請求項1記載の分離除去装置。
  3. 前記収容体内を加熱する加熱手段を備えた請求項1記載の分離除去装置。
  4. 気密性の収容体の投入口から有害物質を含んだ対象物を投入して密封するとともに前記対象物に気化促進剤を添加し、前記収容体内の気体を真空ポンプで引き抜いて気圧を低下させることにより前記有害物質を前記対象物内から揮発させ、揮発した有害物質を前記収容体の外部に排出し、排出された有害物質のうち、液化分を回収した残りの揮発分を捕集機器にて捕集する有害物質の分離除去方法であって、前記気化促進剤を、前記有害物質がシアンである場合には酸性溶液、前記有害物質が砒素である場合には酸性溶液及び酸化剤、前記有害物質が水銀である場合には塩酸としたことを特徴とする有害物質の分離除去方法。
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