JP3555264B2 - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関に使用される燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多気筒エンジンの燃料噴射装置には、電子回路によって噴射量、噴射時期等の制御を行う燃料噴射方式(電子制御燃料噴射システム)、噴射ポンプから共通の通路を経て各燃焼室に燃料を分配する共同噴射方式(コモンレール噴射システム)、噴射ポンプから共通の通路及び蓄圧室を経て各燃焼室に燃料を分配する蓄圧式噴射方式(アキュムレータ噴射システム)等があり、これらの方式の燃料噴射装置自体には、噴射ポンプからの燃料を一旦溜めておくための蓄圧室は設けられていないので、各燃料噴射装置への燃料の供給は共通の通路であるコモンレール即ち蓄圧室(以下、コモンレールという)を通じて行われている。
【0003】
従来、図11に示すような燃料噴射装置が知られている。該燃料噴射装置は、ホルダ本体1の中央貫通孔47にコントロールスリーブ7を嵌合固定し、コントロールスリーブ7の中空穴部54に弁体のコントロールピストン2が摺動可能に嵌入されている。ホルダ本体1とコントロールスリーブ7との間には環状チャンバ18が形成され、環状チャンバ18はコモンレール等の高圧燃料源に供給穴17を通じて連通している。コントロールスリーブの中央穴部54には、コントロールピストン2の上面との間にバランスチャンバ35が形成されている。コントロールピストン2のリフトはバランスチャンバ35内の燃料圧を作用させて制御するように構成されている。バランスチャンバ35は、高圧燃料の供給のためオリフィス79を通じて環状チャンバ18に連通し、且つ燃料圧解放のため燃料路26とオリフィス25を通じて外部へ連通している。オリフィス25はソレノイドバルブ10に固定されたボール27で開閉されるように構成されている。
【0004】
上記のような電磁式燃料噴射装置としては、例えば、特開平5−133296号公報に開示されたものがある。該電磁式燃料噴射装置における制御弁はプランジャと、穴を通じて流出導管に連結された軸方向の制御室を有する弁体とを有する。穴は弁体の平坦面に開口し、平坦面はプランジャのアクチュエータの作用方向に対して垂直である。プランジャは弁体の面に係合する平坦面を有するパッド要素からなり、他方反対側端面は平坦又は球面であってもよく、アクチュエータの端の上の相補面によって係合される。燃料供給源に燃料供給路に通じて連通する環状室は、半径方向穴を通じて空洞に連通する。空洞内の液圧は滑り棒即ちコントロールピストンに作用する。空洞内の液圧はプランジャで開閉される穴を通じて解放される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図11に示すような燃料噴射装置では、燃料噴射前の状態は、燃料がコモンレール等の燃料供給源から燃料通路(図示せず)へ供給される燃料と、バランスチャンバ35へ供給される燃料とがある。通常、上記燃料通路へ供給された高圧燃料は、燃料溜め(図示せず)でニードル弁を押し上げる力即ち液圧を発生させ、ニードル弁による噴孔の開放で燃焼室へ噴射されるものである。しかしながら、ニードル弁を押し下げて該ニードル弁で噴孔を閉鎖するスプリングのばね力が作用しており、更に、コントロールピストン2の上端面に形成されているバランスチャンバ35には供給穴17、環状チャンバ18及びオリフィス79を通じて燃料が供給され、バランスチャンバ35内にコントロールピストン2を押し下げる燃料圧が発生している。
【0006】
燃料噴射前の状態は、オリフィス25がボール27で閉鎖され、バランスチャンバ35の燃料圧及びスプリングのばね力との合計の力が前記燃料溜めの燃料圧に打ち勝ってニードル弁は噴孔を閉鎖している。ニードル弁が噴孔を開放して燃料を噴射する場合には、ソレノイド式動弁機構のソレノイドが付勢され、ソレノイドバルブ10とボール27が引き上げられ、オリフィス25が開放する。オリフィス25が開放すると、バランスチャンバ35の高圧燃料が排出されるが、オリフィス25の通路断面積をオリフィス79の通路断面積より大きく形成しておけば、オリフィス79を通じてバランスチャンバ36に供給される流量よりもオリフィス25を通じてバランスチャンバ35から排出される流量が多くなり、バランスチャンバ35内の燃料圧は低下する。そこで、ニードル弁を押し上げる力が押し下げていた力より大きくなり、ニードル弁は噴孔を開放し、燃焼室へ燃料が噴射される。
【0007】
図10は燃料噴射装置についての噴射特性が示されている。図10では横軸に噴射時間をプロットし、縦軸にニードル弁のリフト量即ち噴射率をプロットしている。燃料噴射装置についての理想的な噴射特性は、燃焼の点、燃焼音の点から噴射時間と噴射率の関係は線Aで示す軌跡を辿ることが好ましい。即ち、ニードル弁が噴孔を開放する噴射開始時a、ニードル弁が最大リフトLmaxに達した最大リフト時c、オリフィス25の閉鎖時d及びニードル弁の噴孔閉鎖時fを辿る軌跡である。
【0008】
しかしながら、従来の燃料噴射装置では、オリフィス25を開放してバランスチャンバ35内の油圧を下げるためには、オリフィス79を通じてバランスチャンバ35に入る高圧燃料よりオリフィス25を通じて排出される燃料を多くしなければ、バランスチャンバ35内の燃料圧が低下しないため、オリフィス79はオリフィス25より通路断面積が小さく形成されている。そのため、従来の燃料噴射装置では、オリフィス25が開放された時、ニードル弁は噴孔を開放して噴射が開始される(噴射開示時a)が、オリフィス79からの高圧燃料が燃料路26に流れ込むことになり、コントロールピストン2の上面を引き上げる作用をし、ニードル弁の最大リフトLmaxに達する時(最大リフト時b)が短くなる。次いで、オリフィス25がボール27で閉鎖されると(閉鎖時d)、オリフィス79からバランスチャンバ35に高圧燃料が流れ込むが、オリフィス79の通路断面積が小さいため、コントロールピストン2の上面にかかる燃料圧の上昇には長時間かかり、ニードル弁のリフトを零にして噴孔を閉鎖する時(噴孔閉鎖時g)が遅れることになる。
【0009】
上記のように、従来の燃料噴射装置のように、噴射開示時aから最大リフト時bまでの時間が短く、また、閉鎖時dから噴孔閉鎖時gまでの時間が長くなると、初期噴射率が高くなり、噴射終了間際の噴射率が低くなるので、燃焼室での着火遅れが大きくなり、NOの発生が多くなると共に、燃焼騒音が悪化することになる。また、従来の燃料噴射装置では、上記のように噴射終了間際の噴射率が低くなるので、拡散燃焼時に微粒化されない液滴状の燃料が供給されることになり、すす、HC等の発生が多くなり、燃費が悪化するという噴射特性になる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、燃料の供給が共通の通路であるコモンレールを通じて行われるタイプの燃料噴射装置に適用され、ホルダ本体とノズル本体とから成る本体内を往復動するニードル弁とコントロールピストンから成る弁体をバランスチャンバ内の燃料圧に応じてリフトさせるように構成し、バランスチャンバ内へ高圧燃料を供給する供給路をバランスチャンバ内の燃料を排出する排出路より大きく形成し、供給路に常開型チェックバルブを設け、それによりニードル弁による噴孔の開放の噴射開始時からニードル弁の最大リフト時までの時間を長くして初期噴射率を低くし、排出路の閉鎖時から噴孔の閉鎖時までの時間を短くし、噴射終了間際の噴射率を高くし、燃焼特性を改善すると共に燃焼騒音を低減させる内燃機関の燃料噴射装置に関する。
【0011】
この発明は、燃料を噴射する噴孔を備えた本体内を往復動するニードル弁と該ニードル弁に連結したコントロールピストンとから成る弁体、該弁体の回りの前記本体内に形成される燃料チャンバ、前記弁体の上面に燃料圧を作用させて前記弁体のリフトを制御するため前記本体に固定されたコントロールスリーブで形成されたバランスチャンバ、前記バランスチャンバに供給路を通じて高圧燃料を供給する前記本体内に形成された高圧燃料源に通じる環状チャンバ、前記バランスチャンバ内の燃料圧を解放するオリフィスを有する排出路、及び前記排出路を開閉する開閉弁を駆動するアクチュエータを具備し、前記供給路の通路断面積を前記排出路の通路断面積よりも大きく形成し、前記供給路をばね力で開放する方向に常時付勢されている常開型チェックバルブを前記環状チャンバに設けたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置に関する。
【0012】
また、前記常開型チェックバルブは、前記環状チャンバ内に配置された拡径方向にばね力を有するスリットを備えた割りリング、該割りリングに固定され且つ前記供給路をばね力で開放し該ばね力以上の燃料圧で閉鎖する開閉バルブ、及び前記割りリングを前記コントロールスリーブに位置決めする位置決め手段を有するものである。
【0013】
又は、前記常開型チェックバルブは、前記環状チャンバ内に配置された拡径方向にばね力を有するスリットを備えた割りリング、該割りリングに固定され且つ前記供給路をばね力で開放し該ばね力以上の燃料圧で閉鎖する開閉バルブ、及び前記割りリングを前記コントロールスリーブに位置決めする位置決め手段を有し、前記開閉バルブに形成された環状溝に前記割りリングの前記スリットに形成された切欠き縁部が嵌合しているものである。
【0014】
或いは、前記常開型チェックバルブは、前記環状チャンバ内に配置された割りリング、該割りリングに形成されたシート面に前記供給路に配置されたスプリングのばね力で着座し且つ前記供給路をばね力で開放し該ばね力以上の燃料圧で閉鎖する開閉バルブ、及び前記割りリングを前記コントロールスリーブに位置決めする位置決め手段を有するものである。
【0015】
又は、前記常開型チェックバルブは、前記環状チャンバ内に配置された開口部を備えた割りリング、該割りリングの前記開口部を形成する両端に固定され且つ前記供給路をばね力で開放し該ばね力以上の燃料圧で閉鎖する板ばねからなる開閉バルブ、及び前記割りリングを前記コントロールスリーブに位置決めする位置決め手段を有するものである。
【0016】
この発明による燃料噴射装置は、バランスチャンバ内へ高圧燃料を供給する供給路をバランスチャンバ内の燃料を排出する排出路より大きく形成し、供給路に常開型チェックバルブを設けたので、前記ニードル弁による噴孔の開放の噴射開始時からニードル弁の最大リフト時までの時間を長くして初期噴射率を低くことができ、次いで、排出路の閉鎖時から噴孔の閉鎖時までの時間を短くし、噴射終了間際の噴射率を高くでき、理想的な噴射特性を確保でき、それによって燃焼特性を改善すると共に燃焼騒音を低減させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明による燃料噴射装置の実施例を説明する。以下の図面において、同一の構造及び機能を有する部品には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。まず、図1を参照して、この発明による燃料噴射装置の一実施例を説明する。図1はこの発明による燃料噴射装置の一実施例を示す断面図である。
【0018】
この燃料噴射装置は、図示していないが、コモンレール噴射システム、或いはアキュムレータ噴射システムに適用され、噴射ポンプから燃料が供給される共通の通路や蓄圧室(以下、コモンレール29という)を通じて供給された燃料を内燃機関に設けた各燃焼室に噴射するものである。この燃料噴射装置におけるホルダ本体1はシリンダヘッド等のベースに設けた穴部(図示せず)にシール部材42を介して密封状態に取り付けられる。ホルダ本体1の下端部には、ノズル本体4がスリーブナット40をホルダ本体1のねじ部に螺入することによって固定され、ホルダ本体1の下端面とノズル本体4との上端面とは合わせ面22で密封状態に構成されている。ノズル本体4の外周面は上部が大径部に且つ下部が小径部に形成され、スリーブナット40はノズル本体4の下部の段差面55に嵌合した状態でホルダ本体1のねじ部に螺入されている。
【0019】
ホルダ本体1の上部には、ねじ付き燃料入口プラグ5を取り付けるためのプラグ取付穴45が形成されている。燃料入口プラグ5はホルダ本体1のプラグ取付穴45に螺入して取り付けられている。また、ホルダ本体1の上端部には、弁体を往復動させるためのソレノイド式動弁機構65がスリーブナット46をホルダ本体1のねじ部に螺入することによって固定される。ソレノイド式動弁機構65及びホルダ本体1とスリーブナット46との間のシールはシール部材31,32で行われている。この燃料噴射装置には、高圧燃料供給源であるコモンレール29からの燃料が燃料入口プラグ5を通じて供給される。また、この燃料噴射装置では、コントロールユニット34からの作動信号の電流はコネクタ或いはハーネス13を通じて端子16からソレノイド式動弁機構65へ供給されるものである。ソレノイド式動弁機構65は、弁体に負荷される燃料圧を排出路(後述の燃料路26、オリフィス25、中空室63及び燃料戻りパイプ12)を通じて解放するアクチュエータ(後述のコイル14、ソレノイド11,ソレノイドバルブ10及びボール27)を構成している。
【0020】
ホルダ本体1に形成されたねじ穴45には燃料入口プラグ5が螺入されている。ホルダ本体1と燃料入口プラグ5との間のシールは、シール部材30によって達成されている。ホルダ本体1には弁体を貫通させる中央貫通孔47が形成されると共に、中央貫通孔47と燃料入口プラグ5の燃料入口49とを連通する供給穴6が形成されている。また、ホルダ本体1の中央貫通孔47のほぼ中央部には、中央貫通孔47が縮径されたガイド部66が形成され、ガイド部66には弁体のコントロールピストン2が貫通して摺動可能なガイド面36を形成している。ホルダ本体1の中央貫通孔47はそれを貫通してコントロールピストン2の回りに燃料を溜める燃料チャンバ37を形成している。また、ノズル本体4には、中央貫通孔47と連通する弁体のニードル弁3を挿入させる中央貫通穴48が形成されると共に、燃料を内燃機関の燃焼室(図示せず)に噴射する噴孔50が形成されている。
【0021】
弁体は、上記のように、コントロールピストン2とニードル弁3とを接続部材38で連結して構成されている。コントロールピストン2とニードル弁3とは、各端面が当接面57で突き当たった状態に配置され、両者の軸芯方向に直交する方向の軸芯ずれを許容するばね力を有する接続部材38によって軸芯方向に一体的に保持されている。コントロールピストン2の下端部には環状溝58が形成され、ニードル弁3の上端部には環状溝58が形成されている。接続部材38の両端部には内側へ突出する係止部を構成するビード59が形成されている。接続部材38は、ニードル弁3とコントロールピストン2との端部に跨がって嵌入され、接続部材38のビード59がコントロールピストン2の環状溝58とニードル弁3の環状溝58に嵌入されている。
【0022】
コントロールピストン2とニードル弁3とが接続部材38で連結された領域には、燃料チャンバ37と連通する燃料チャンバ56が形成されている。コントロールピストン2とニードル弁3とは、各端面が当接面57で突き当たった状態に配置され、両者の軸芯方向に直交する方向の軸芯ずれを許容するばね力を有する接続部材38によって軸芯方向に一体的に保持されている。ニードル弁3は、ノズル本体4の中央貫通穴48に隙間52を形成する状態で摺動可能に挿入され、その先端部41のフェース面はノズル本体4に形成された噴孔50が形成されたシート面に着座している。ニードル弁3の回りに形成される隙間52は高圧燃料の通路を形成する。また、ノズル本体4の中央貫通穴48とニードル弁3の外周面との間には隙間52を持った摺動面21が構成される。ノズル本体4の噴孔50に着座して噴孔50を開閉するニードル弁3の先端のテーパ面にかかる燃料圧は、弁体を上昇させる力として作用する。
【0023】
また、ホルダ本体1の中央貫通孔47にはコントロールスリーブ7が嵌合してシールを兼ねた嵌合面19を構成すると共に、中央貫通孔47の上部段部にコントロールスリーブ7の肩部が当接して突き当てシール面23が形成されている。コントロールスリーブ7の外周面とホルダ本体1と中央貫通孔47との間に環状チャンバ18が形成されている。コントロールスリーブ7は、ホルダ本体1の上端部のねじ部に螺入された中空孔55を備えた固定プラグ8で固定されている。ホルダ本体1とコントロールスリーブ7との間の完全なシールは、シール部材33によって達成されている。環状チャンバ18は、ホルダ本体1に形成された送油穴17を通じて燃料入口49に連通されている。環状チャンバ18には、特に後述する常開型チェックバルブ70,80,90,100が配設されている。
【0024】
コントロールスリーブ7の下方に開放する中空穴部54には、コントロールピストン2が隙間68を備えた高圧燃料が移動できる状態で摺動可能に嵌入される摺動面20が形成されると共に、穴部54の上部にはコントロールピストン2の上面との間でバランスチャンバ35が形成されている。更に、コントロールスリーブ7には、バランスチャンバ35と環状チャンバ18とを連通する供給路を構成する通路24と、コントロールスリーブ7の上面に通じる排出路を構成するオリフィス25及び燃料路26とが形成されている。バランスチャンバ35は通路24及び常開型チェックバルブ70,80,90,100を通じて環状チャンバ18に連通している。バランスチャンバ35は、コントロールピストン2の上面に燃料圧をかけ、コントロールピストン2のリフトを制御する機能を有している。燃料チャンバ37内のコントロールピストン2にかかる燃料圧は総和で零になるように構成されている。
【0025】
この燃料噴射装置のソレノイド式動弁機構65において、コントロールスリーブ7をホルダ本体1に固定する固定プラグ8には中空室63が形成され、中空室63にはオリフィス25の出口を開閉できるボール27が配設されている。ボール27は、ソレノイド11の付勢によって上下動するソレノイドバルブ10の下端面に固着されて一体構造に構成されている。ソレノイド11は、ソレノイド支持部材15を介在してスリーブナット46によってホルダ本体1に固定されている。ソレノイド11の外周面にはコイル14が配設され、ソレノイド11の上部にはソレノイドバルブスプリング9が配設され、ソレノイドバルブスプリング9はセットねじ64でソレノイド11にセットされている。コイル14には端子16及びコネクタ(ハーネス)13を通じてコントロールユニット34からの信号に応じた電流が供給される。コイル14への通電はソレノイド11を付勢し、付勢されたソレノイド11はソレノイドバルブ10がソレノイドバルブスプリング9のばね力に打ち勝って引き上げる作動をする。
【0026】
また、ソレノイド式動弁機構65の上部にはスリーブナット46から延び出した燃料戻りパイプ12が配設されている。燃料戻りパイプ12は、ソレノイド11の外周に形成される通路を通じて中空室63に連通されている。従って、バランスチャンバ35内に供給されている高圧燃料は、ソレノイドバルブ10と一体のボール27がオリフィス25を開放することによって、バランスチャンバ35から燃料路26、オリフィス25及び中空室63を通じて燃料戻りパイプ12へ排出される。即ち、アクチュエータを構成するソレノイド式動弁機構65が作動すると、開閉弁を構成するソレノイドバルブ10及びボール27がオリフィス25を開放し、バランスチャンバ35内の燃料圧が排出路を構成する燃料路26、オリフィス25、中空室63及び12を通じて解除される。
【0027】
この燃料噴射装置において、ニードル弁3による噴孔50を閉鎖するリターン作動は、コントロールピストン2の下部に固定されたリテーナ39とホルダ本体1の中央貫通孔47内の段部43に係止して固定されたリテーナ53との間に配設されたリターンスプリング28によって行われる。コントロールピストン2の下部に固定されたリテーナ39は、ホルダ本体1の中央貫通孔47の段部62より下方の大径部に対応する位置になるように設定されている。
【0028】
この発明による燃料噴射装置は、上記の構成において、特に、供給路を構成する通路24の通路断面積を排出路を構成するオリフィス25の通路断面積より大きく形成し、通路24の上流側の環状チャンバ18に常開型チェックバルブ70,80,90,100を配設したことを特徴とするものである。この燃料噴射装置は、上記のように構成することによって、図10に示す実線Bで示す噴射特性を得ることができるものである。
【0029】
まず、図2及び図3を参照して、この燃料噴射装置に適用された常開型チェックバルブ70について説明する。図2は図1の燃料噴射装置の要部の一実施例を示す断面図、及び図3は図2の燃料噴射装置における常開型チェックバルブを示す斜視図である。この燃料噴射装置では、通路24はバランスチャンバ35と連通する燃料路26に接続されている。通路24の上流側の環状チャンバ18内に配設された常開型チェックバルブ70は、拡径方向にばね力を有する合口部即ちスリット72を備えた板ばねから成る割りリング71、割りリング71のスリット72に形成された切欠き部76に嵌合して固定されたボール状開閉バルブ75、及び割りリング71をコントロールスリーブ7に位置決めする位置決め手段を有する。開閉バルブ75は、供給路を構成する通路24を常時は開放し、高圧燃料の圧力バランスが不均衡即ち燃料路26内の圧力が低下した状態で割りリング71のばね力に抗して閉鎖する。即ち、ソレノイド式動弁機構65が作動してボール27がオリフィス25を開放した時にバランスチャンバ35及び燃料路26内の圧力が低下し、その時、割りリング71のばね力に抗して開閉バルブ75が通路24のシート面67に着座し、通路24を閉鎖する。位置決め手段は、割りリング71に形成された孔部78に嵌合したボール74から構成され、ボール74がコントロールスリーブ7に形成した凹部77に係合することによって周方向の位置決めが達成される。また、割りリング71には、スリット72が位置する直径方向反対側に、フランジ部73が形成されている。フランジ部73は、開閉バルブ75が通路24を閉鎖する時に、ノズル本体1の壁面に当接し、割りリング71のばね力で径方向に移動することを阻止している。
【0030】
この発明による燃料噴射装置は、上記のように構成されており、次のように作動する。この燃料噴射装置では、ソレノイド式動弁機構65が付勢されておらず、ソレノイドバルブ10とボール27とがソレノイドスプリング9のばね力で下方へ押し付けられ、オリフィス25はボール27によって閉鎖されている。この状態でコモンレール29からの高圧燃料は燃料入口プラグ5を通じて燃料入口49に供給されている。コントロールピストン2とニードル弁3の周囲に形成された燃料チャンバ37には、高圧燃料が燃料入口49から供給穴6を通じて充満されている。ニードル弁3の外周のノズル本体4との間に形成される隙間52には高圧燃料が充満している。また、環状チャンバ18内には高圧燃料が燃料入口49から供給穴17を通じて充満され、バランスチャンバ35内には高圧燃料が環状チャンバ18から常開型チェックバルブ70及び通路24を通じて充満されている。燃料チャンバ37に充填された高圧燃料は、シール部材30,33によって密封されている。また、環状チャンバ18とバランスチャンバ35との高圧燃料は、シール部材33によって燃料チャンバ37内の高圧燃料とは通路24を通じて連通する以外は遮断された状態になっている。
【0031】
ソレノイドバルブ10及びボール27によってオリフィス25が閉鎖されている時には、供給穴17及びオリフィス24を通じて供給されたバランスチャンバ35内の高圧燃料はコントロールピストン2の上面にその燃料圧が付与され、コントロールピストン2を下方へ押し下げる押圧力として作用する。また、リターンスプリング28のばね力は弁体を押し下げるばね力として作用する。一方、ノズル本体4の噴孔50に着座して噴孔50を開閉するニードル弁3の先端のテーパ面にかかる燃料圧は、弁体を上昇させる力として作用する。言い換えると、コントロールピストン2とニードル弁3とから成る弁体は、弁体にかかる燃料圧で上昇して噴孔50を開放できる構造に構成されるが、この実施例では、ノズル本体4の噴孔50に着座して噴孔50を開閉するニードル弁3の先端のテーパ面にかかる燃料圧が、リターンスプリング28のばね力とコントロールピストン2の上面にかかるバランスチャンバ35の燃料圧との総和より大きくなって上昇させられる。しかも、バランスチャンバ35内のコントロールピストン2に作用する押圧力とリターンスプリング28のばね力との総和の押し下げ力は、ニードル弁3の先端のテーパ面にかかる押し上げ力より大きくなるように設定され、ニードル弁3が噴孔50を閉鎖する状態にバランスされている。
【0032】
そこで、コントロールユニット34からの指令でソレノイド式動弁機構65のコイル14に通電されると、付勢されたソレノイド11によってソレノイドバルブ10及びボール27が持ち上げられ、オリフィス25が開放する。オリフィス25が開放すると、バランスチャンバ35内の高圧燃料が燃料路26、オリフィス25を通じて中空室63に排出され、次いで、中空室63から燃料戻りパイプ12を通じて燃料タンクへ戻される。バランスチャンバ35内の高圧燃料が排出されると、ニードル弁3の先端のテーパ面に作用する押し上げる押圧力がリターンスプリング28の力に打ち勝って上昇し、コントロールピストン2に軸方向に固定されているニードル弁4が上昇し、噴孔50が開放して燃焼室(図示せず)への燃料噴射が行われる。この時、通路24がオリフィス25より大きく形成されているが、燃料路26の燃料圧が低下すると常開型チェックバルブ70は割りリング71のばね力に抗して開閉バルブ75がシート面67に着座し、通路24が閉鎖され、環状チャンバ18から通路74への高圧燃料の流入はほとんど阻止される。それ故に、環状チャンバ18側から燃料路26への高圧燃料の流れがなくなり、コントロールピストン2を吸い上げる力が発生せず、図10に示すように、噴射開示時aからニードル弁3の最大リフトLmaxに達する最大リフト時cが従来より長くなり、実線Bを辿ることになる。
【0033】
次いで、コントロールユニット34からの指令でソレノイド式動弁機構65のコイル14への通電が絶たれると、ソレノイド11への付勢が絶たれ、バルブスプリング9のばね力でソレノイドバルブ1とボール27とが下降し、ボール27によってオリフィス25を閉鎖する(オリフィス閉鎖時d)。オリフィス25が閉鎖すると、燃料チャンバ37内に充満している高圧燃料がコントロールピストン2の外周面とコントロールスリーブ7の穴部54との摺動面20の隙間68を通じてバランスチャンバ35に流入すると共に、常開型チェックバルブ70の開閉バルブ75を瞬間的にシート面67から離れて隙間が発生し、該隙間を通じて環状チャンバ18の高圧燃料が通路24を通じて燃料路26とバランスチャンバ35に流入する。バランスチャンバ35内に高圧燃料が供給されてバランスチャンバ35内の圧力が上昇し、バランスチャンバ35内の圧力と割りリング71のばね力との総和の圧力が環状チャンバ18内の圧力とバランスすると、常開型チェックバルブ70が通路24を開放する(常開型チェックバルブ開放時e)。オリフィス閉鎖時dから常開型チェックバルブ開放時eまでの期間は、ニードル弁3は下降せずに摺動しない状態を維持し、この期間だけがニードル弁3の噴孔の閉鎖動作がオリフィス25の閉鎖から遅れることになる。
【0034】
常開型チェックバルブ70が通路24を開放すると、コモンレール29からの高圧燃料が燃料入口49、供給穴17、環状チャンバ18及び通路24を通じてバランスチャンバ35に供給されが、通路24の通路断面積が大きく形成されているので、環状チャンバ18内の高圧燃料は通路24を通じてバランスチャンバ35内に短時間に導入されることになる。そこで、バランスチャンバ35の内の燃料圧がコントロールピストン2の上面に作用すると共に、リターンスプリング28のばね力が加わって、コントロールピストン2のテーパ面51にかかる押し上げ力に打ち勝ってコントロールピストン2とニードル弁3とが一体になって下降動作を開始する。バランスチャンバ35内の圧力と環状チャンバ18内の圧力が同等になり、ニードル弁のリフトが零になって噴孔50が閉鎖され(噴孔閉鎖時f)、噴孔50からの燃料噴射が終了する。この燃料噴射装置は、上記の作動を繰り返して燃焼室へ燃料を間欠的に噴射させることができる。
【0035】
次に、図4及び図5を参照して、この燃料噴射装置の別の実施例を説明する。この実施例は、上記実施例と比較して常開型チェックバルブの構造が相違する以外は、同一の構成を有するものである。図4は図1の燃料噴射装置の要部の別の実施例を示す断面図、及び図5は図4の燃料噴射装置における常開型チェックバルブを示す斜視図である。この実施例では、常開型チェックバルブは、環状チャンバ18内に配置された拡径方向にばね力を有する合口部即ちスリット82を備えた板ばねから成る割りリング81、割りリング81に固定された供給路を構成する通路24を開閉する開閉バルブ85、及び割りリング80をコントロールスリーブ7に位置決めする位置決め手段を有する。開閉バルブ85に形成された環状溝88に割りリング80のスリット82に形成された切欠き縁部86が嵌合している。開閉バルブ85の機構は、上記実施例の開閉バルブ75のものと同様である。位置決め手段は、割りリング81に形成された内方に突出した突出部84から構成され、突出部84がコントロールスリーブ7に形成した凹部87に係合することによって周方向の位置決めが達成される。割りリング81には、スリット82が位置する直径方向反対側に、フランジ部83が形成されている。フランジ部83は、開閉バルブ85が通路24を閉鎖する時に、ノズル本体1の壁面に当接し、割りリング81のばね力で径方向に移動することを阻止している。
【0036】
次に、図6及び図7を参照して、この燃料噴射装置の更に別の実施例を説明する。図6は図1の燃料噴射装置の要部の更に別の実施例を示す断面図、及び図7は図6の燃料噴射装置における常開型チェックバルブを示す斜視図である。この実施例は、上記各実施例と比較して接続部材の構造が相違する以外は、同一の構成を有するものである。この実施例では、常開型チェックバルブ90は、環状チャンバ18内に配置された割りリング91、割りリング91に形成されたシート面96に供給路の通路24に配置されたスプリング93のばね力で着座する開閉バルブ95、及び割りリング91をコントロールスリーブ7に位置決めする位置決め手段を有する。開閉バルブ95の機構は、上記各実施例の開閉バルブ75,85のものと同様である。位置決め手段は、割りリング91に形成された内方に突出した突出部94から構成され、突出部94がコントロールスリーブ7に形成した凹部97に係合することによって周方向の位置決めが達成される。
【0037】
次に、図7及び図8を参照して、この燃料噴射装置の他の実施例を説明する。図7は図1の燃料噴射装置の要部の更に別の実施例を示す断面図、及び図8は図7の燃料噴射装置における常開型チェックバルブを示す斜視図である。この実施例は、上記各実施例と比較して接続部材の構造が相違する以外は、同一の構成を有するものである。この実施例では、常開型チェックバルブ100は、環状チャンバ18内に配置された開口部102を備えた割りリング101、割りリング101の開口部102を形成する両端に取り付けられたばね力で供給路の通路24を開閉する板ばねから成る開閉バルブ105、及び割りリング101をコントロールスリーブ7に位置決めする位置決め手段を有する。開閉バルブ105の機構は、上記各実施例の開閉バルブ75,85,95のものと同様である。即ち、開閉バルブ105が燃料圧によってばね力に抗して変形し、開閉バルブ105が通路24のシート面67を塞ぐことによって通路24が閉鎖される。位置決め手段は、割りリング101に形成された内方に突出した突出部104から構成され、突出部104がコントロールスリーブ7に形成した凹部107に係合することによって周方向の位置決めが達成される。開閉バルブ105の両端部は、割りリング101の開口部102を形成する端部103にそれぞれ形成した貫通孔106に挿入して取り付けられている。
【0038】
【発明の効果】
この発明による燃料噴射装置は、以上のように構成されているので、次のような特有の効果を有する。即ち、この燃料噴射装置は、バランスチャンバ内へ高圧燃料を供給する供給路をバランスチャンバ内の燃料を排出する排出路より大きく形成し、供給路に常開型チェックバルブを設けたので、前記ニードル弁による噴孔の開放の噴射開始時からニードル弁の最大リフト時までの時間を長くして初期噴射率を低くすることができ、次いで、排出路の閉鎖時から噴孔の閉鎖時までの時間を短くし、噴射終了間際の噴射率を高くでき、理想的な噴射特性を確保でき、燃焼特性を改善すると共に燃焼騒音を低減させることができる。即ち、この燃料噴射装置を内燃機関に用いれば、初期噴射率を低くなることによって、予混合燃焼割合を抑制してNOの発生を低減し、また、排出路の閉鎖時から噴孔の閉鎖時までの時間を短くなることによって噴射終了間際の噴射率を高く、燃料切れが良好になり、カーボン、煤、HC等のパティキュレートの発生を低減でき、スモークの排出を低減できる。また、前記常開型チェックバルブは環状チャンバ内に容易に組み込むことができ、組立性が悪化することがなく、製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による燃料噴射装置の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1の燃料噴射装置の要部の一実施例を示す断面図である。
【図3】図2の燃料噴射装置における常開型チェックバルブを示す斜視図である。
【図4】図1の燃料噴射装置の要部の別の実施例を示す断面図である。
【図5】図4の燃料噴射装置における常開型チェックバルブを示す斜視図である。
【図6】図1の燃料噴射装置の要部の更に別の実施例を示す断面図である。
【図7】図6の燃料噴射装置における常開型チェックバルブを示す斜視図である。
【図8】図1の燃料噴射装置の要部の他の実施例を示す断面図である。
【図9】図8の燃料噴射装置における常開型チェックバルブを示す斜視図である。
【図10】燃料噴射装置の噴射時間とニードル弁のリフト量との関係を示す線図である。
【図11】従来の燃料噴射装置の要部の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ホルダ本体
2 コントロールピストン
3 ニードル弁
4 ノズル本体
7 コントロールスリーブ
10 ソレノイドバルブ
18 環状チャンバ
24 通路(供給路)
25 オリフィス(排出路)
26 燃料路(排出路)
27 ボール(開閉弁)
35 バランスチャンバ
37 燃料チャンバ
65 ソレノイド式動弁機構
67 シート面
70,80,90,100 常開型チェックバルブ
71,81,91,101 割りリング
72,82,92 スリット
75,85,95,105 開閉バルブ

Claims (5)

  1. 燃料を噴射する噴孔を備えた本体内を往復動するニードル弁と該ニードル弁に連結したコントロールピストンとから成る弁体、該弁体の回りの前記本体内に形成される燃料チャンバ、前記弁体の上面に燃料圧を作用させて前記弁体のリフトを制御するため前記本体に固定されたコントロールスリーブで形成されたバランスチャンバ、前記バランスチャンバに供給路を通じて高圧燃料を供給する前記本体内に形成された高圧燃料源に通じる環状チャンバ、前記バランスチャンバ内の燃料圧を解放するオリフィスを有する排出路、及び前記排出路を開閉する開閉弁を駆動するアクチュエータを具備し、前記供給路の通路断面積を前記排出路の通路断面積よりも大きく形成し、前記供給路をばね力で開放する方向に常時付勢されている常開型チェックバルブを前記環状チャンバに設けたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
  2. 前記常開型チェックバルブは、前記環状チャンバ内に配置された拡径方向にばね力を有するスリットを備えた割りリング、該割りリングに固定され且つ前記供給路をばね力で開放し該ばね力以上の燃料圧で閉鎖する開閉バルブ、及び前記割りリングを前記コントロールスリーブに位置決めする位置決め手段を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  3. 前記常開型チェックバルブは、前記環状チャンバ内に配置された拡径方向にばね力を有するスリットを備えた割りリング、該割りリングに固定され且つ前記供給路をばね力で開放し該ばね力以上の燃料圧で閉鎖する開閉バルブ、及び前記割りリングを前記コントロールスリーブに位置決めする位置決め手段を有し、前記開閉バルブに形成された環状溝に前記割りリングの前記スリットに形成された切欠き縁部が嵌合していることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  4. 前記常開型チェックバルブは、前記環状チャンバ内に配置された割りリング、該割りリングに形成されたシート面に前記供給路に配置されたスプリングのばね力で着座し且つ前記供給路をばね力で開放し該ばね力以上の燃料圧で閉鎖する開閉バルブ、及び前記割りリングを前記コントロールスリーブに位置決めする位置決め手段を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  5. 前記常開型チェックバルブは、前記環状チャンバ内に配置された開口部を備えた割りリング、該割りリングの前記開口部を形成する両端に固定され且つ前記供給路をばね力で開放し該ばね力以上の燃料圧で閉鎖する板ばねからなる開閉バルブ、及び前記割りリングを前記コントロールスリーブに位置決めする位置決め手段を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
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