JP3555012B2 - フェノール系樹脂発泡性組成物及び該組成物を用いた発泡体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、断熱材として建築その他各種産業分野に用いられるフェノール系樹脂発泡体の製造に適したフェノール系樹脂発泡性組成物に関するもので、より詳しくは、金属パネル、金属サイディングなど、表面及び裏面に鉄、ステンレス、アルミ、亜鉛などの金属板材を面材として使用した発泡体パネル、またはこれら金属板を補強材として使用したフェノール系樹脂発泡体を製造する場合に、生産性を低下させることなく、耐吸水性、耐脆性、機械的強度、各種面材との接着性などに優れたフェノール系樹脂発泡体を製造し得る組成物及び発泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フェノール系樹脂発泡体は、数多くの有機樹脂発泡体の中でも、特に耐熱性、低発煙性、寸法安定性、耐溶剤性、加工性に優れているため、耐火、防火軽量断熱材として、建築分野では、間仕切りパネル、クリーンルーム用パネルなどの内壁材、金属サイディングなどの外壁材、天井材、屋根下地材、床下断熱材、防火扉などに使用され、プラント分野では、メタン、プロパン、ブタンなどの貯蔵タンク、重油タンク、パイプ配管などの保冷保温用、冷凍冷蔵倉庫などの保冷材などに代表的な用途として使用されている。
【0003】
しかしながら、フェノール系樹脂発泡体製造時に硬化剤として使用する、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、硫酸などの強酸が、遊離の酸としてフェノール系樹脂発泡体に残存し、この残存する遊離酸と接触する鉄板やアルミ板などの金属を腐食させたり、フェノール系樹脂発泡体を形成しているセル膜がウレタンフォーム、ポリスチレンフォームなどに比較して脆くなり、そのため高吸水性になりやすく機械的強度などが低下する欠点がある。
【0004】
これらの問題点を解決するためにフェノール樹脂、酸性硬化剤、発泡剤及び整泡剤からなるフェノール系樹脂発泡性組成物に、中和剤として、酸化亜鉛、酸化アルミニウムなどの金属酸化物や亜鉛、アルミニウム、マグネシウムなどの金属粉末を配合する方法が試みられている。また、特公平3−29254号公報には酸性硬化剤として、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物をレゾール型フェノール系樹脂に混合するなどの方法が記載されている。しかし、酸化亜鉛や酸化アルミニウムなどの金属酸化物や亜鉛、アルミニウム、マグネシウムなどの金属粉末を配合する方法では、前記、金属酸化物や金属粉末などがフェノール樹脂と均一に混合することが難しいため、沈殿、凝集などを起こしやすく、フェノール系樹脂の粘度を増粘させたり、発泡注入機の配管を詰まらせたりする可能性がある。また発泡工程以前に酸性硬化剤と反応するため、フォームを形成するセルの不均一、吸水性、熱伝導率、強度などの物性低下をきたすため、品質の不安定なフェノール系樹脂発泡体しか得られない。また、金属粉末においてはレゾール型フェノール樹脂中に溶解することなく分散しているため、中和剤周辺部のみしか中和されず、フェノール系樹脂発泡体に残留する遊離酸を十分に中和し難い。そのため、耐腐食性を解決するのには不十分である。
【0005】
特公平3−29254号公報の、レゾール型フェノール系樹脂、発泡剤、整泡剤及び酸性硬化剤を混合してフェノール系樹脂発泡体を製造するにあたり、酸性硬化剤としてナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物を使用する方法は、耐吸水性を向上させる効果はあるが、経日的に粘度が上昇しやすく高粘度になることから、レゾール型フェノール樹脂との混合が不均一になり、フォームが均一に硬化されない。そのため部分的に硬化阻害を起こし、フォームを形成するセル膜が破壊されて経日的に吸水性の悪化をもたらしたり、機械的強度が低下する。また鉄、ステンレス、アルミ、亜鉛などの金属板材、無機質板などの各種面材との接着を阻害しやすく、常に品質の安定したフェノール系樹脂発泡体を製造しにくい問題がある。従って、金属粉末のような中和剤や経日的に粘度変化の大きい硬化剤などを用いることなく、生産性を低下させずに、経日的に安定した耐吸水性、耐脆性、強度、接着性を有し、かつ、金属に対して腐食のないフェノール系樹脂発泡体の開発が強く求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、フェノール系樹脂発泡体製造における斯かる問題点に鑑み、金属粉末などの中和剤や高粘度で経日的な安定性に欠ける酸性硬化剤、更には、オゾン層破壊や地球温暖化を助長するフッ素系ハロゲン化炭化水素や変異原生物質に指定され発癌性が懸念される塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類を用いることなく、吸水性、脆性、強度及び低接着性などを大幅に改良したフェノール系樹脂発泡体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、フェノール系樹脂発泡体の主成分としてメタクレゾールを特定量共縮合させた特定反応モル比のフェノール系樹脂を用い、当該樹脂の数平均分子量、水分率、粘度などの使用範囲をさらに限定し、発泡剤として、特定沸点の非ハロゲン化炭化水素を配合することにより酸性硬化剤量を低減しても、生産性を低下させることなく短時間で発泡硬化させることができ、なおかつ鉄、ステンレス、アルミ、亜鉛等の金属板材、無機質板、紙などの各種面材との接着性にも優れ、低脆性で耐久性に優れたフェノール系樹脂発泡体が製造できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
即ち、本発明は、ホルムアルデヒドとフェノール及びメタクレゾールとの共縮合物から成り、ホルムアルデヒドに対するフェノールとメタクレゾールとの合計モル比が1:1.30〜1:2.50、メタクレゾールとフェノールのモル比率が1:1.5〜1:8.0、135℃のゲル化時間が180〜420秒であるフェノール系樹脂100重量部に対して、標準大気圧下における沸点が50〜120℃の非ハロゲン化炭化水素を2〜30重量部含有することを特徴とするメタクレゾール変性フェノール系樹脂発泡性組成物である。
更に本発明は、上記メタクレゾール変性フェノール系樹脂発泡性組成物を30〜50℃の範囲に加温し混合吐出させ、吐出後に加熱、発泡硬化させることを特徴とするフェノール系樹脂発泡体の製造方法に関するものである。
【0009】
本発明におけるフェノール系樹脂としては、ホルムアルデヒドとフェノール及びメタクレゾールとの共縮合物から成り、メタクレゾールとフェノールのモル比率が1:1.5〜1:8.0、好ましくは1:2.0〜1:7.0の割合で混合して得られる、メタクレゾール変性フェノール樹脂が用いられ、特に、数平均分子量が200〜400、好ましくは250〜350、水分率が5.0〜10.0%好ましくは6.0〜9.0%、40℃における粘度が3,000〜100,000mPa・s、好ましくは5,000〜80,000mPa・s、135℃のゲル化時間が180〜420秒、好ましくは210〜360秒のレゾール型フェノール樹脂を使用することが望ましい。
【0010】
発明の作用機構(効果を発揮するメカニズム)
本発明における発泡性樹脂組成物が優れた効果を発揮する理由は下記のごとく推測される。
即ち、メタクレゾールはフェノールに比べ、メタ位置がメチル基で置換されているため、オルト及びパラ位の電子密度が高くなり活性化されて、オルト及びパラ位におけるホルムアルデヒドとの架橋重合反応が促進され速硬化になっていること、また、発泡性樹脂組成物に高沸点発泡剤を用いて、吐出時の組成物温度を高くすることにより、少ない酸性硬化剤量でメタクレゾール変性フェノール樹脂との架橋密度を高めていることなどが、生産性や各種面材との接着性を低下することなく、発泡体中に残存する遊離酸を少なくし、かつセルの劣化や破壊を防止して耐吸水性、耐脆性、強度、耐腐食性などの性能を向上せしめるものと推測される。
【0011】
酸性硬化剤として、フェノールスルホン酸とo−クレゾール−4−スルホン酸の混合物を使用すると、フェノールスルホン酸はフェノール系樹脂の架橋密度を高め、得られる発泡体の機械的強度、寸法安定性などを向上させ、o−クレゾール−4−スルホン酸は、発泡体内部の急激な温度上昇を緩和させ、セルの劣化や破壊を防止する作用があると同時に、発泡体に可撓性を与え、耐脆性を向上させ且つ耐吸水性を改善する効果がある。
【0012】
フェノールスルホン酸とo−クレゾール−4−スルホン酸の混合比率は、重量比で9:1〜1:9、好ましくは8:2〜2:8である。
フェノールスルホン酸の混合比率が9より多いと、発泡硬化速度が速くなり過ぎて、不均一な硬化、ボイドの発生、セルの荒れや破壊を起こしやすく、良好な外観を有する発泡体が得られず、耐脆性が悪化して耐吸水性、機械的強度などが大幅に低下する。
o−クレゾール−4−スルホン酸の混合比率が9より多いと、速い生産速度に追随し得るための発泡速度と硬化速度のバランスが調整できず、硬化不足、収縮などを起こし、脆弱なセルしかえられない。そのため、各種面材との接着性、寸法安定性、耐吸水性、耐脆性、機械的強度が低下する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のフェノール系樹脂発泡体は、メタクレゾール変性フェノール系樹脂に発泡剤、整泡剤、難燃剤及び減粘剤、充填材、ホルムアルデヒド捕捉剤などからなる発泡樹脂組成物に酸性硬化剤を配合して製造する。
メタクレゾール変性フェノール系樹脂は、ホルムアルデヒドとフェノール及びメタクレゾールとの共縮合物から成り、かつメタクレゾールとフェノールをモル比率で1:1.5〜1:8.0、好ましくは1:2.0〜1:7.0の割合で混合した混合フェノール1モルに対し、ホルムアルデヒド1.3〜2.5モルをアルカリ金属の酸化物、又は水酸化物、アミン類、アンモニア等のアルカリ性触媒の単独又は混合物の存在下に、20〜150℃、好ましくは40〜135℃で30分〜6時間反応させた後、必要に応じて該触媒を硫酸、乳酸、蟻酸、パラトルエンスルホン酸等の無機酸、有機酸類などで中和し、減圧下で脱水濃縮して得られる40℃の粘度が3,000〜100,000mPa・s、好ましくは5,000〜80,000mPa・s、数平均分子量が200〜400、好ましくは250〜350、水分率が5.0〜10.0%、好ましくは6.0〜9.0%のものが好適である。
【0014】
本発明におけるメタクレゾールは純品でも良いが、経済的にはメタクレゾール60〜65%、パラクレゾール30〜35%、オルソクレゾール0.1〜0.5%、2,6−キシレノール2.0〜3.0%、オルソエチルフェノール0.1〜0.5%、2,4/2,5−キシレノール2.5〜4.5%を含有するメタクレゾール酸を使用することが好ましい。また、ホルムアルデヒドとしては、ホルマリンあるいはパラホルムアルデヒドのいずれも使用でき、これらの一部をアセトアルデヒド、グリオキザール等のアルデヒド類で置換しても良い。メタクレゾール変性フェノール系樹脂と発泡剤、整泡剤、難燃剤及び減粘剤、充填材、着色剤、ホルムアルデヒド捕捉剤などを混合して得られる発泡性樹脂組成物の40℃における粘度は1,000〜10,000mPa・s、好ましくは2,000〜8,000mPa・sである。また、亜鉛、鉛、マグネシウム、カルシウムなどの二価金属の酸化物、水酸化物又は酢酸塩を触媒として製造されるベンジリックエーテル型フェノール樹脂との混合樹脂も使用できる。
【0015】
本発明で使用される発泡剤としては、標準大気圧下における沸点が50〜120℃の非ハロゲン化炭化水素であり、シクロヘキサン(沸点80.7℃)、イソヘキサン(沸点86.1℃)、シクロヘキセン(沸点83.3℃)、n−ヘキサン(沸点69℃)、2,2−ジメチルブタン(沸点62℃)、2,3−ジメチルブタン(沸点62℃)、2−メチルペンタン(沸点62℃)、3−メチルペンタン(沸点62℃)、n−ヘプタン(沸点98.4℃),酢酸エチル(沸点77.1℃)等の脂肪族炭化水素類が例示でき、更に必要に応じて用いられる炭化水素誘導体としては特に限定されるものではないが、メチルエチルケトン(沸点79.6℃)等のケトン類、ジオキソラン(沸点101.3℃)等の環状エーテル化合物類等も使用することができる。
更に酸を作用させることで炭酸ガスや窒素等の気体を発生させるような重曹、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、パラトルエンスルホニルヒドラジッド等の化学的反応発泡剤の単独又は混合物等が好ましく、これら以外に液化炭酸ガス、空気、窒素、ブタン、アルゴン等の気体もこれらと混合して使用できる。その配合量は、メタクレゾール変性フェノール系樹脂100重量部に対して2〜30重量部で、好ましくは5〜25重量部である。
【0016】
本発明で使用される整泡剤としては、特に限定するものではなく、従来から使用されている非イオン系界面活性剤、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレートなどに代表されるソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエレートなどに代表されるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンジメチルシリコン、ひまし油エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド付加物、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドブロック共重合体、ジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、エトキシ化ひまし油、エポキシ化大豆油エトキシ化物、シリコーン系界面活性剤等の単独又は混合物が好ましく、その配合量は、メタクレゾール変性フェノール系樹脂100重量部に対して0.2〜8.0重量部で、好ましくは0.5〜6.0重量部である。
【0017】
本発明で使用される酸性硬化剤は、特に限定するものではなく、従来から使用されているフェノールスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、レゾルシンスルホン酸、メタキシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフトールスルホン酸、アントラセンスルホン酸、メタクレゾールスルホン酸、o−クレゾール−4−スルホン酸等の有機スルホン酸類及びこれらとホルマリンとの縮合物の他、γ−ブチロラクトン、トリエチレングリコールジアセテート、トリアセチン、ギ酸メチル等のカルボン酸エステル類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状アルキレンカーボネート類、正リン酸、ポリリン酸、トリポリリン酸、メタリン酸、シュウ酸、塩酸等の無機酸類などを挙げることができ、これらは単独又は混合物として使用できる。その中で、フェノールスルホン酸とo−クレゾール−4−スルホン酸の混合物が特に好ましい。酸性硬化剤の配合量は、メタクレゾール変性フェノール系樹脂100重量部に対して3〜25重量部で、好ましくは5〜20重量部である。
【0018】
本発明に使用する難燃剤としては、特に限定するものではなく、従来から使用されているデカブロモジフェニルエーテル、ペンタブロモトルエン、ペンタブロモジフェニルエーテルなどの添加型臭素系難燃剤、テトラブロモ無水フタル酸、ジブロモフェノール、トリブロモフェノールのグリシジルエーテル等の反応型臭素系難燃剤、トリエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリブチルホスフェート、キシレルジフェニルホスフェート等のリン酸エステル類、トリス−(クロロエチル)ホスフェート、トリス−(β−クロロプロピル)ホスフェート、トリス−(ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス−(2,3−ジブロモクロロプロピル)ホスフェートなどの含ハロゲンリン酸エステル類及び含ハロゲン縮合リン酸エステル類、トリフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル類、リン酸、ポリリン酸、トリポリリン酸、メタリン酸等の無機酸類、ホウ素化合物、水酸化アルミニウム、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン等の単独又は混合物が好ましく、その使用量はメタクレゾール変性フェノール系樹脂100重量部に対して3〜30重量部、好ましくは5〜25重量部である。
【0019】
また、これら以外にフェノール系樹脂発泡体を製造するに際しては、各種の添加物を加えて発泡体の性能を改質することができる。例えば、フェノール繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、ロックウール繊維などに代表される繊維類による機械的強度や寸法精度の改善、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等の低分子ポリエチレン及びポリプロピレングリコール類、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル類などの脂肪族グリシジルエーテル化合物類、芳香族多価アルコールのジ又はトリグリシジルエーテル化合物類、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、スターチ類等の合成及び天然高分子、アクリル系エマルジョン類等による脆性の改質、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン等による粘度の減粘、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニム、炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム等のアンモニウム塩類、分子内にアミノ基、アミド基、イミノ基を有する尿素、尿素樹脂、メラミン、メラミン樹脂、チオ尿素、ジシアンジアミド、ベンゾグアナミン、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム等の亜硫酸塩類、重亜硫酸塩類等のホルムアルデヒド捕捉剤、その他タルク、マイカ、ワラストナイト、カオリン、シリカ等の無機質充填剤、染料、顔料等の着色剤、紫外線吸収剤などと併用して用いることができる。その使用量はメタクレゾール変性フェノール系樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.2〜40重量部である。
【0020】
次に、本発明において、フェノール系樹脂発泡体を製造する方法としては、前記の組成成分のメタクレゾール変性フェノール系樹脂に発泡剤、整泡剤、難燃剤、充填材及びその他の添加剤などを混合した発泡性樹脂組成物と酸性硬化剤を30〜50℃に加温、温調した後に、バッチ式による高速攪拌による方法、連続的な混合方式による方法など、従来公知の方法が利用できる。これらの各操作によって得られる混合物は、エンドレスコンベア上に流出させる成形方法、スポット的に流出させて部分的に発泡させる方法、ある大きさの空洞中に投入して発泡ブロックを作る方法、空洞中に圧入しながら充填発泡させる方法などに用いられる。これらの方法による発泡、硬化温度は60〜100℃、硬化時間は1〜15分の条件であり、得られたフェノール系樹脂発泡体は、生産性が低下することなく、機械的強度の高い、耐吸水性、耐脆性に優れた高品質の発泡体を形成するものであるから、主な用途としては、例えば鉄、ステンレス、アルミ、亜鉛等の金属板材、石膏ボード、ロックウールボードなどの無機質板、クラフト紙、アスベスト紙、合板等とを複合化して床下材、天井材、屋根下地材、外壁材、内壁材、防火扉などの建材用及びメタン、プロパン、ブタンなどの貯蔵タンクなどのプラント分野、重油タンク、パイプ配管などの保冷保温用、冷凍冷蔵倉庫などの保冷材などに幅広く応用される。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0022】
実施例1
フェノール940kg、37%ホルマリン1,216kg(モル比2.40)を還流管、攪拌機付反応器中に仕込み、攪拌しながら、次いで25%苛性ソーダ46.5kgを投入して、常温から90℃になるまで約60分で上昇させ、同温度で60分間反応を継続させた後、M−クレゾール酸(住金ケミカル(株)製、フェノール:メタクレゾールのモル比率=3:1,モル比1.50)360kgを添加し、80℃まで冷却した。次いで、同温度で30分間反応を継続させ、75℃に冷却した。更に同温度で40分間反応を継続した時点で冷却を行い、蓚酸を加えてpH5.0に調整し、60mmHg減圧下で濃縮を行い、不揮発分81.8%、40℃における粘度15,000mPa・s、水分率8.5%、数平均分子量280、135℃ゲル化時間305秒のメタクレゾール変性フェノール樹脂を得た。
得られたメタクレゾール変性フェノール樹脂100重量部、整泡剤としてレジノールF−140(第一工業製薬(株)製)1.5重量部、発泡剤としてシクロヘキサン(試薬特級)8重量部、難燃剤としてトリクレジルホスフェート(大八化学工業(株)製)10重量部、減粘剤として1,3−ジオキソラン(東邦化学工業(株)製)3重量部を投入し、回転数3,000rpmのホモディスパーにて30秒間攪拌し、液温度40℃の発泡性樹脂組成物を調整した。次いで、63%フェノールスルホン酸水溶液(第一工業製薬(株)製)の液温度を40℃に調整した後、発泡性樹脂組成物100重量部に対して8重量部加え、該ホモディスパーにて20秒間攪拌し、直ちに上下面材をクラフト紙とし、80℃に加熱した300×300×25mmの金型に該原液を注入し、3分間80℃熱風循環乾燥器内に保持し、その後金型から脱型して、発泡硬化速度がクリームタイム22秒、ゲルタイム38秒のフェノール系樹脂発泡体を得た。
【0023】
この発泡体を常温で7日間放置後、密度、吸水量、圧縮強度、脆性及び面材との接着性をそれぞれJISK−7722、JISA−9411、JISK−7220、ASTMC−421により測定し、また、面材との接着性は、25×150mmの面材付き発泡体を切り出し、発泡体の長さ方向の表面材端部に5mmの穴を開けそこにバネばかりを掛けて引き上げ、表面材が発泡体から剥がれた時のバネばかりの指示値を該結合力(面材接着性:g/25mm)として表した。
得られたフェノール系発泡体は密度39.5kg/m3 、吸水量1.8g/100cm2 、脆性率11.8%、面材との接着性290g、圧縮強度1.7kg/cm2 で、30日経過後の吸水量は10.5g/100cm2 で、吸水量の変化が少なく、金属への腐食が認められない、非常に優れたフェノール系樹脂発泡体であった。その結果は第1表に示す通りであった。
【0024】
実施例2
ホルムアルデヒドに対するフェノールとメタクレゾールの合計モル比が1.50、フェノール対メタクレゾールのモル比率が5対1になるように配合調整し、実施例1と同様に反応操作を行い、不揮発分81.3%、40℃における粘度20,500mPa・s、水分率7.8%、数平均分子量320、135℃ゲル化時間276秒のメタクレゾール変性フェノール樹脂を得た。この変性フェノール樹脂を用いて実施例1と同様の発泡操作を行い、発泡硬化速度がクリームタイム20秒、ゲルタイム45秒のフェノール系樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は実施例1と同様にテストを行い、その結果は第1表に示す通りであった。
【0025】
実施例3
実施例2で得たメタクレゾール変性フェノール樹脂100重量部に発泡剤としてシクロヘキサンを15重量部添加した以外は実施例1と同様の配合と発泡操作を行い、発泡硬化速度がクリームタイム27秒、ゲルタイム54秒のフェノール系樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は実施例1と同様にテストを行い、その結果は第1表に示す通りであった。
【0026】
実施例4
実施例2で得たメタクレゾール変性フェノール樹脂を使用し、酸性硬化剤である63%フェノールスルホン酸水溶液を4重量部添加した以外は実施例1と同様の配合と発泡操作を行い、発泡硬化速度がクリームタイム25秒、ゲルタイム54秒のフェノール系樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は実施例1と同様にテストを行い、その結果は第1表に示す通りであった。
【0027】
実施例5
ホルムアルデヒドに対するフェノールとメタクレゾールの合計モル比が1.50、フェノール対メタクレゾールのモル比率が7対1になるよう配合調整し、実施例1と同様に反応操作を行い、不揮発分82.7%、40℃における粘度55,000mPa・s、水分率6.3%、数平均分子量250、135℃ゲル化時間260秒のメタクレゾール変性フェノール樹脂を得た。この変性フェノール樹脂を用いて実施例1と同様の発泡操作を行い、発泡硬化速度がクリームタイム17秒、ゲルタイム30秒のフェノール系樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は実施例1と同様にテストを行い、その結果は第1表に示す通りであった。
【0028】
実施例6
ホルムアルデヒドに対するフェノールとメタクレゾールの合計モル比が1.90、フェノール対メタクレゾールのモル比率が5対1になるよう配合調整し、実施例1と同様に反応操作を行い、不揮発分80.5%、40℃における粘度12,000mPa・s、水分率8.9%、数平均分子量310、135℃ゲル化時間315秒のメタクレゾール変性フェノール樹脂を得た。実施例1と同様の発泡操作を行い、発泡硬化速度がクリームタイム24秒、ゲルタイム52秒のフェノール系樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は実施例1と同様にテストを行い、その結果は第2表に示す通りであった。
【0029】
実施例7
ホルムアルデヒドに対するフェノールとメタクレゾールの合計モル比が2.20、フェノール対メタクレゾールのモル比率が5対1になるよう配合調整し、80℃における反応時間を90分間行った以外は実施例1と同様な反応操作を行い、不揮発分80.7%、40℃における粘度20,000mPa・s、水分率8.2%、数平均分子量290、135℃ゲル化時間291秒のメタクレゾール変性フェノール樹脂を得た。実施例1と同様の発泡操作を行い、発泡硬化速度がクリームタイム25秒、ゲルタイム48秒のフェノール系樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は実施例1と同様にテストを行い、その結果は第2表に示す通りであった。
【0030】
比較例1
ホルムアルデヒドに対するフェノールとメタクレゾールの合計モル比が1.20、フェノール対メタクレゾールのモル比率が5対1になるよう配合調整し、実施例1と同様に反応操作を行い、不揮発分80.3%、40℃における粘度11,500mPa・s、水分率8.2%、数平均分子量290、135℃ゲル化時間254秒のメタクレゾール変性フェノール樹脂を得た。実施例1と同様の発泡操作を行い、発泡硬化速度がクリームタイム16秒、ゲルタイム68秒のフェノール系樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は実施例1と同様にテストを行った結果、発泡体のセルが脆く、吸水量の高い、圧縮強度の低いものであった。その結果は第3表に示す通りであった。
【0031】
比較例2
メタクレゾール1,080kg、37%ホルマリン1,216kg(モル比1.50)を還流管、攪拌機付反応器中に仕込み、攪拌しながら、次いで25%苛性ソーダ46.5kgを投入して、常温から90℃になるまで約60分で上昇させ、同温度で60分間反応を継続させた後、80℃まで冷却した。次いで、実施例1と同様の反応操作を行い、不揮発分82.5%、40℃における粘度62,000mPa・s、水分率6.2%、数平均分子量280、135℃ゲル化時間165秒のメタクレゾール変性フェノール樹脂を得た。実施例1と同様の発泡操作を行い、発泡硬化速度がクリームタイム6秒、ゲルタイム25秒のフェノール系樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は実施例1と同様にテストを行った結果、セルが粗くなり脆性率が高く、圧縮強度の低い、30日経過後の吸水量が高いものであった。その他の結果は第3表に示す通りであった。
【0032】
比較例3
フェノール940kg、37%ホルマリン1,216kg(モル比1.50)を還流管、攪拌機付反応器中に仕込み、攪拌しながら、次いで25%苛性ソーダ46.5kgを投入して、常温から90℃になるまで約60分で上昇させ、同温度で60分間反応を継続させた後、80℃まで冷却し、次いで、実施例1と同様の反応操作を行い、不揮発分80.3%、40℃における粘度9,200mPa・s、水分率8.7%、数平均分子量250、135℃ゲル化時間320秒のレゾール型フェノール樹脂を得た。実施例1と同様の発泡操作を行い、発泡硬化速度がクリームタイム25秒、ゲルタイム52秒のフェノール系樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は実施例1と同様にテストを行った結果、収縮が認められ、圧縮強度が低く、30日経過後の吸水量が高いものであった。その他の結果は第3表に示す通りであった。
【0033】
比較例4
実施例2で配合した発泡剤シクロヘキサンを35重量部、減粘剤1,3−ジオキソランを6重量部に変えた以外は、実施例1と同様の発泡操作を行い、発泡硬化速度がクリームタイム45秒、ゲルタイム91秒のフェノール系樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は実施例1と同様にテストを行った結果、その他の結果は第3表に示す通りであった。
【0034】
比較例5
実施例2で配合した発泡剤シクロヘキサン8重量部を2重量部に変えた以外は、実施例1と同様の発泡操作を行ったが、十分に発泡せず、発泡体表面にガス抜け孔の多く点在するフェノール系樹脂発泡体しか得られなかった。第3表参照。
【0035】
比較例6
実施例2で配合した発泡剤シクロヘキサンをジクロロフルオロエタン(旭硝子(株)製 HCFC141b)に変えて、実施例1と同様の発泡操作を試みたが、発泡樹脂組成物の液温度を調整中に発泡剤の殆どが気化し、フェノール系樹脂発泡体を得ることが困難であった。
【0036】
比較例7
実施例2で得た発泡樹脂組成物及び酸性硬化剤の液温度を30℃とし、酸性硬化剤の添加量を30重量部に変えた以外は、実施例1と同様の発泡操作を行なったが、十分に発泡せず、発泡体表面にガス抜け孔の多く点在するフェノール系樹脂発泡体であった。
【0037】
比較例8
実施例2で得た発泡樹脂組成物及び酸性硬化剤の液温度を60℃とし、酸性硬化剤の添加量を4重量部に変えた以外は、実施例1と同様の発泡操作を行なったが、上面材と発泡体表面との界面にガス抜け孔が多く認められ、かつ中心部にボイドのある、セルの破壊されたフェノール系樹脂発泡体であった。
比較例6〜8の結果を第4表に記載した。
【0038】
比較例9
実施例2で得た発泡樹脂組成物及び酸性硬化剤の液温度を40℃から20℃に変えた以外は、実施例1と同様の発泡操作を行い、発泡硬化速度がクリームタイム65秒、ゲルタイム105秒で反応性の遅い、収縮のあるフェノール系樹脂発泡体であった。得られた発泡体は実施例1と同様にテストを行なった結果、圧縮強度の低い、面材との接着性が悪いものであった。その他の結果は第4表に示す通りであった。
【0039】
比較例10
ホルムアルデヒドに対するフェノールとメタクレゾールの合計モル比が3.00、フェノール対メタクレゾールのモル比率が5対1になるよう配合調整し、実施例1と同様に反応操作を行い、不揮発分80.5%、40℃における粘度19,500mPa・s、水分率8.7%、数平均分子量320、135℃ゲル化時間324秒のメタクレゾール変性フェノール樹脂を得た。実施例1と同様の発泡操作を行い、発泡硬化速度がクリームタイム27秒、ゲルタイム60秒のフェノール系樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は実施例1と同様にテストを行った結果、発泡体のセルが脆く、吸水量の高い、圧縮強度の低いものであった。また、ホルマリン臭気の強いものであった。その結果は第4表に示す通りであった。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
第1表ないし第4表中の注記及び測定方法を以下にまとめて示す。
注):
1) ひまし油のエチレンオキサイド付加物:(第一工業製薬(株)製 F−140)
2) シクロヘキサン(試薬特級)
2)*ジクロロフルオロエタン(旭硝子(株)製 HCFC−141b)
3) 1,3−ジオキソラン(東邦化学工業(株)製)
4) トリクレジルホスフェート(大八化学工業(株)製 TCP)
5) 63%フェノールスルホン酸水溶液(第一工業製薬(株)製PS−63)
発泡体の測定方法
密度 (kg/m3): JISK−7722により測定した。
脆性率(%): ASTM−C421により測定した。
圧縮強度(kg/cm2):JISK−7220により測定した。
吸水量(g/100cm2):JISA−9411により測定した。
面材との接着性 :25×150mmの面材付き発泡体を作成し、表面材端部に5mmの穴を開け、そこにバネばかりを掛け引き上げ、表面材が発泡体から剥がれた時のバネばかり指示値を該結合力として表した。
フォームpH (メーター):約3mm角に切ったフェノール系発泡体0.5gを蒸留水100mlに加え、スターラーで30分間攪拌した後にろ過し、ロ液を測定した。
耐腐食性: JIS−SKH鋼板Aを脱脂して、フェノール系発泡体とフェノール系発泡体との間に鋏み、21℃、68%相対湿度の室温で金属表面の経日的変化を目視で観察した。
【0045】
実施例8〜11
実施例2で製造したメタクレゾール変性フェノール樹脂を使用して、酸性硬化剤を変えて、発泡体を製造した。結果を第5表に示す。
【0046】
【表5】
【0047】
注1:1)〜4)は前記に同じ。
2:5)硬化剤の種類
(1)65%フェノールスルホン酸水溶液と75%o−クレゾール−4−スルホン酸水溶液を1:1の比率で混合した。
(2)75%o−クレゾール−4−スルホン酸水溶液
(3)65%キシレンスルホン酸水溶液
(4)65%p−トルエンスルホン酸水溶液
3:発泡性樹脂組成物の配合調整及び発泡体の測定方法は第4表に準じて行なった。
Claims (8)
- ホルムアルデヒドとフェノール及びメタクレゾールとの共縮合物から成り、ホルムアルデヒドに対するフェノールとメタクレゾールとの合計モル比が1:1.30〜1:2.50、メタクレゾールとフェノールのモル比率が1:1.5〜1:8.0、135℃のゲル化時間が180〜420秒であるフェノール系樹脂100重量部に対して、標準大気圧下における沸点が50〜120℃の非ハロゲン化炭化水素を2〜30重量部含有することを特徴とするメタクレゾール変性フェノール系樹脂発泡性組成物。
- フェノール系樹脂の数平均分子量が200〜400であることを特徴とする請求項1に記載のメタクレゾール変性フェノール系樹脂発泡性組成物。
- フェノール系樹脂の水分率が5.0〜10.0%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のメタクレゾール変性フェノール系樹脂発泡性組成物。
- 酸性硬化剤として、フェノールスルホン酸とo−クレゾール−4−スルホン酸の混合物を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフェノール系樹脂発泡性組成物。
- ホルムアルデヒドとフェノール及びメタクレゾールとの共縮合物から成り、ホルムアルデヒドに対するフェノールとメタクレゾールとの合計モル比が1:1.30〜1:2.50、メタクレゾールとフェノールのモル比率が1:1.5〜1:8.0、135℃のゲル化時間が180〜420秒であるフェノール系樹脂100重量部に対して、標準大気圧下における沸点が50〜120℃の非ハロゲン化炭化水素を2〜30重量部含有せしめてなるメタクレゾール変性フェノール系樹脂発泡性組成物を30〜50℃の範囲に加温し混合吐出させ、吐出後に加熱、発泡硬化させることを特徴とするフェノール系樹脂発泡体の製造方法。
- フェノール系樹脂の数平均分子量が200〜400であることを特徴とする請求項5に記載のフェノール系樹脂発泡体の製造方法。
- フェノール系樹脂の水分率が5.0〜10.0%であることを特徴とする請求項5又は6に記載のフェノール系樹脂発泡体の製造方法。
- 酸性硬化剤として、フェノールスルホン酸とo−クレゾール−4−スルホン酸の混合物を用いることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のフェノール系樹脂発泡体の製造方法。
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