JP3553835B2

JP3553835B2 - 充電器

Info

Publication number: JP3553835B2
Application number: JP30436499A
Authority: JP
Inventors: 美徳柴田; 淳一増田
Original assignee: Makita Corp
Current assignee: Makita Corp
Priority date: 1999-10-26
Filing date: 1999-10-26
Publication date: 2004-08-11
Anticipated expiration: 2019-10-26
Also published as: US6346793B1; JP2001128372A; DE10051754A1

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動工具等の電源として使用されるバッテリーパックに充電を行うための充電器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
充電器のハウジングには、例えばバッテリーパックの装着面に突設された一対のスライドレールを抱持可能な一対のガイドレール等の結合部が形成されており、バッテリーパックのスライドレールを結合部のガイドレール間でスライドさせることで、バッテリーパックを結合部に着脱可能となっている。又、結合部には、充電用端子や通信用端子等が設けられて、バッテリーパックの装着と同時にバッテリーパック側の充放電用端子や通信用端子と電気的接続するようになっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
このような充電器は、バッテリーパックを装着しない場合は端子が常に結合部で露出するため、充電器を落下させたり、逆に物が充電器の上に落下したりすると、端子に外力が加わって折れる等の損傷を起こすおそれがある。
このため、非装着時には端子を保護するカバーやキャップ等を結合部に設けることも考えられるが、充電の度にいちいちカバー等の着脱や開閉操作を行う手間が増えて充電器の取り扱いが面倒になるのに加え、充電終了時にカバー等の装着を忘れると結局端子の損傷を招いてしまう。
【０００４】
そこで、請求項１に記載の発明は、取り扱いに余計な手間を増やすことなくバッテリーパックの非装着時には端子が確実に保護でき、損傷のおそれを解消できる充電器を提供することを目的としたものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項１に記載の発明は、バッテリーパック側の端子を有する基端部と、該基端部の両側から突出し、外方に張り出し部を夫々設けた二本の平行なスライドレールとを上面に備えたバッテリーパックを着脱可能な充電器であって、ハウジングの上面には、上縁に内方に向けて張り出し部が夫々設けられ且つ前記スライドレールよりも広い間隔で平行に突設された二本のガイドレールと、前記バッテリーパックを装着すると同時に前記バッテリーパック側の端子と電気的接続する充電器側の端子とを備えた結合部が形成されており、前記バッテリーパックを下向きにして、前記スライドレールを前記ガイドレール間に進入させ、そのままスライドさせることで前記結合部に装着可能となっている一方、前記結合部におけるガイドレール間のスライド方向前方部には、前記バッテリーパックの装着時に前記バッテリーパックと当接して前記バッテリーパックを支持する平坦面を、スライド方向後方部には、前記充電器側の端子を夫々設け、該前方部と後方部との境目には、左右に長い帯状に形成され、前記バッテリーパックの非装着時に前記充電器側の端子を覆うように前記スライド方向で湾曲する保護カバーを前記ガイドレールと直交状に設けるとともに、該保護カバーを、前記スライド方向の前方から前記充電器側の端子の上部を覆う突出位置と、前記スライド方向へ回転してハウジング内へ完全に没入し前記充電器側の端子を露出させる没入位置との間を回転可能で、且つ前記バッテリーパックの非装着時には前記突出位置に付勢され、前記スライドする前記バッテリーパックに当接して前記没入位置へ回転する回転カバーとしたことを特徴とするものである。
請求項２に記載の発明は、前記バッテリーパックの装着完了状態において、前記バッテリーパックに突出付勢させて設けられた爪と係合可能な凹部を前記結合部の最後縁に凹設したものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
《形態１》
図１は充電器の全体図で、充電器１は、上ケース３と下ケース４とで形成される箱状の本体ケース２内に、充電回路を構成する基板を内蔵し、本体ケース２の上面には、バッテリーパックが着脱可能な結合部５が形成されている。この結合部５は、図５，６に示すようなバッテリーパック４０を結合するもので、バッテリーパック４０は、複数の蓄電池を内蔵した外ケース４１の上面に、基端部４２と、その基端部４２の両側から前方（以下バッテリーパック４０では基端部４２側を後方として説明する）へ突出する二本の平行なスライドレール４３，４３を形成している。このスライドレール４３，４３は、夫々外方に張り出し部４４を全長に亘って設けた断面逆Ｌ字状を呈し、両スライドレール４３，４３の間では、基端部４２内に設けた充放電用端子４５，４５及び蓄電池の温度検出用端子４６を、スリット４７，４７・・を介して外部へ臨ませている。４８はコネクタ形状の通信用端子である。
【０００７】
一方、充電器１の結合部５には、バッテリーパック４０のスライドレール４３，４３の張り出し部４４，４４を含めた最大幅より広い間隔で二本の平行なガイドレール６，６が突設されると共に、図２にも示すように、両ガイドレール６，６の上縁に、張り出し部７，７が内方に向けて突設されて、下向きにしたバッテリーパック４０のスライドレール４３，４３を後方（充電器１では図２の左側を後方として説明する。以下同じ）からガイドレール６，６間に進入させ、そのままスライドさせることで、両レールが嵌合し、ガイドレール６，６がスライドレール４３，４３を抱持可能となっている。尚、バッテリーパック４０のスライドは、基端部４２の最後方両側に立設したストッパ４９，４９が、ガイドレール６，６の後端に当接して停止する。
又、結合部５におけるガイドレール６，６の間は、前方部８と後方部９とで前方部が高くなる段差が形成されている。前方部８は、バッテリーパック４０の結合時にスライドレール４３，４３間の上面が当接してバッテリーパック４０を支持する平坦面で、後方部９には、図３にも示す如く、充電用端子１１，１１及び温度検出用端子１２、コネクタ形状の通信用端子１３を設けた端子台１０が後方へ向けて平行に配置されている。
尚、結合部５は、図２で明らかなように全体が前方へ向けて下り坂となる傾斜が付与されている。これはバッテリーパック４０の重さを利用して終端までのスライドをスムーズに行わせると共に、終端位置での安定性を得るためである。
【０００８】
そして、結合部５において前方部８と後方部９との境目には、保護カバーとしてのターミナルカバー１４がガイドレール６，６と直交状に設けられている。このターミナルカバー１４は、幅方向で湾曲する帯状のカバー部１５と、カバー部１５の両端から下方へ直交状に延設される一対の連結部１６，１６とからなり、連結部１６，１６の下端で夫々内方へ突設されたピン１７，１７が、図４にも示す如く、上ケース３の内面から下方に突設された支持板１９と、端子台１０を支持するターミナルベース２０とで軸支されることで、前方部８と後方部９との間に形成されたスリット２１，２２（スリット２２は、連結部１６の回動を許容するためにスリット２１の両端からガイドレール６と平行に連設されている）を通って、連結部１６，１６がスリット２２，２２の後端に当接してカバー部１５が略端子台１０の真上を覆う突出位置（図１〜４の実線位置）と、本体ケース２の内部へ完全に没入する没入位置（図２，４に二点鎖線で示す）との間を回動可能となっている。但し、常態では、一方の連結部１６の外方に突設された突起３３と上ケース３のリブ３４との間に設けられたトーションスプリング１８により、突出位置に付勢されている。
【０００９】
以上の如く構成された充電器１は、結合部５にバッテリーパック４０を結合しない非装着時では、前述のように突出位置に付勢されるターミナルカバー１４により、端子台１０の上部が覆われる。そして、バッテリーパック４０に充電を行う場合は、基端部４２側を下向きにしたバッテリーパック４０のスライドレール４３，４３を結合部５のガイドレール６，６間にあてがい、前方へスライドさせると、図７の如く、バッテリーパック４０の前面に当接したターミナルカバー１４がトーションスプリング１８の付勢に抗して二点鎖線で示すように前方へ回転して本体ケース２内に没入し、バッテリーパック４０のスライドを妨げない。そして、図８のようにバッテリーパック４０のストッパ４９，４９がガイドレール６，６の後端に当接してスライドが停止した状態では、ターミナルカバー１４は没入位置にあり、充電用端子１１，１１と温度検出用端子１２、通信用端子１３が夫々バッテリーパック４０側の充放電用端子４５，４５と温度検出用端子４６、通信用端子４８と電気的接続することになる。尚、バッテリーパック４０の装着完了状態では、バッテリーパック４０後面で突出付勢させて設けられた電動工具への装着用の爪５０が、結合部５の最後縁に凹設された凹部５ａに嵌合してクリック感が得られるようになっている。
【００１０】
一方、充電が終了してバッテリーパック４０を結合部５から取り外す場合は、装着状態からバッテリーパック４０を後方へスライドさせると、ターミナルカバー１４がトーションスプリング１８の付勢により後方へ回転して本体ケース２から突出し、バッテリーパック４０の取り外しが終了した際には、再び端子台１０の上部を覆う突出位置へ復帰する。
このように、上記形態１によれば、端子台１０の上方を覆うターミナルカバー１４を設けたことで、バッテリーパック４０の非装着時には各端子を確実に保護でき、充電器１の落下や結合部５上への他の物の落下等による各端子の損傷等を防止可能となる。又、ターミナルカバー１４は、バッテリーパック４０の結合時のスライドにより当接して退避し、取り外し時には付勢により突出位置に自動的に復帰する構造であるから、充電器１の取り扱いに余計な操作が増えることがなく、充電終了後のカバーのし忘れも生じない。よって、バッテリーパック４０のスライド装着構造に好適な保護カバーを得ることができる。
【００１１】
《形態２》
次に、保護カバーの他の形態を説明する。尚、充電器やバッテリーパックの主な構成は形態１と同じであるため、重複する説明は省略し、形態１と異なる結合部の構成を主に説明する。
図９〜１１に示すように、ここでは、形態１と同様に幅方向で湾曲する帯状のカバー部２４と、そのカバー部２４の両端に延設される連結部２５，２５とからなるターミナルカバー２３を、カバー部２４がガイドレール６，６と平行になるように一対配置し、両ターミナルカバー２３，２３の連結部２５，２５を、本体ケース２内部でピン２６によって回動軌跡が重複するように軸支することで、ガイドレール６，６の外側に形成されたスリット２７，２７を通って端子台１０の上部を左右から完全に覆えるようにしたものである。よって、前方（この形態２では図１１の左側が前となる）の連結部２５におけるピン２６の軸着部分と左右の連結部２５，２５との間には、トーションスプリング２８が装着されて、両ターミナルカバー２３，２３が端子台１０の上方で互いに当接する突出位置へ付勢している。２９，２９は、突出位置で上ケース３の裏面に当接し、ターミナルカバー２３，２３の回転を規制するストッパである。
【００１２】
一方、ターミナルカバー２３，２３の後方でバッテリーパック４０のスライド開始位置には、開閉ボタン３０が設けられている。開閉ボタン３０は、各ターミナルカバー２３，２３の後方の連結部２５，２５から夫々高さを合わせて後方に突設された支持ピン３１，３１に遊挿されて水平に支持され、両ターミナルカバー２３，２３の突出位置では、開閉ボタン３０の上部が上ケース３から突出するようになっている。尚、開閉ボタン３０における支持ピン３１，３１の遊挿孔は、ターミナルカバー２３，２３の開閉動作に伴う支持ピン３１，３１の円弧状移動を許容するように水平な長孔３２，３２に形成されている。
【００１３】
従って、この構造によれば、結合部５にバッテリーパック４０を結合しない非装着時では、前述のように突出位置に付勢されるターミナルカバー２３，２３により、端子台１０の上方が覆われる。そして、バッテリーパック４０に充電を行う場合は、図１１（Ａ）の二点鎖線で示すようにバッテリーパック４０をガイドレール６，６間にスライドさせるために開閉ボタン３０の上へ載せると、バッテリーパック４０の重さにより開閉ボタン３０が下方へ押される。すると、開閉ボタン３０の下方への移動に伴い、長孔３２，３２を介して支持ピン３１，３１が下方へ押し下げられるから、ピン２６を中心にターミナルカバー２３，２３が夫々互いの離反方向へ回転し、図１２（Ｂ）の如く本体ケース２内への没入位置へ移動して端子１１，１１を露出させる。よって、そのままバッテリーパック４０のスライドレール４３，４３をガイドレール６，６間でスライドさせれば、形態１と同様に結合部５への結合と共に端子同士の電気的接続がなされる。このスライド時には、開閉ボタン３０は常にバッテリーパック４０によって押し下げられるから、ターミナルカバー２３，２３が突出位置へ戻ることはない。
一方、充電が終了してバッテリーパック４０を後方へスライドさせ、結合部５から取り外すせば、取り外しと同時に開閉ボタン３０の押し下げが解除するため、トーションスプリング２８の付勢により再びターミナルカバー２３，２３が閉塞方向へ回転して端子台１０の上方を覆う突出位置へ復帰し、同時に開閉ボタン３０を突出させる。
【００１４】
よって、上記形態２においても、ターミナルカバー２３，２３を設けたことで、バッテリーパック４０の非装着時には端子を確実に保護でき、端子の損傷等を防止可能となる。又、バッテリーパック４０の結合時のセットによりターミナルカバー２３，２３が没入位置へ移動して端子を露出させ、取り外し時には付勢により自動的に突出位置へ復帰する構造であるから、充電器１の取り扱いに余計な操作が増えることがなく、カバーのし忘れも生じない。特にこの形態では、形態１より構造が若干複雑となるものの、非充電時には端子の上方を完全に覆うことができるため、端子の保護効果としては形態１より有利と言える。
【００１５】
尚、形態２では、バッテリーパックの最初のセットで開閉ボタンが押されるようになっているが、バッテリーパック側を傾斜面にした開閉ボタンをスライド途中に設けても差し支えない。
【００１６】
【発明の効果】
請求項１に記載の発明によれば、前記保護カバーを設けたことで、非装着時には端子を有効に保護でき、充電器の落下や結合部上への他の物の落下等による端子の損傷等を防止可能となる。又、バッテリーパックの装着動作に連動して端子を解放し、非装着時には突出位置に復帰する構造であるから、充電器の取り扱いに余計な操作が増えることがなく、カバーのし忘れも生じない。更に、保護カバーを前記回転カバーとしたことで、バッテリーパックが結合部へスライド装着される構造において好適な保護カバーを得ることができる。
又、請求項２に記載の発明によれば、請求項１の効果に加えて、バッテリーパックの装着完了状態では、バッテリーパックに設けられた爪が結合部の最後縁に凹設された凹部に係合してクリック感が得られるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図１】形態１の充電器の全体図である。
【図２】形態１の充電器の断面説明図である。
【図３】形態１のターミナルカバーの軸支構造を示す断面説明図である。
【図４】形態１のターミナルカバーの軸支構造を示す断面説明図である。
【図５】バッテリーパックの斜視図である。
【図６】バッテリーパックの端子の配置状態を示す説明図である。
【図７】形態１におけるバッテリーパックの装着状態を示す説明図である。
【図８】形態１におけるバッテリーパックの装着状態を示す説明図である。
【図９】形態２のターミナルカバーを前方から見た説明図である。
【図１０】形態２のターミナルカバーの断面説明図である。
【図１１】（Ａ）形態２の結合部の断面説明図である。
（Ｂ）形態２の結合部を下方から見た説明図である。
【図１２】（Ａ）形態２のターミナルカバーを後方から見た説明図である。
（Ｂ）形態２におけるバッテリーパックの装着状態を示す説明図である。
【符号の説明】
１・・充電器、２・・本体ケース、３・・上ケース、４・・下ケース、５・・結合部、６・・ガイドレール、７，４４・・張り出し部、８・・前方部、９・・後方部、１０・・端子台、１４，２３・・ターミナルカバー、１５，２４・・カバー部、１６，２５・・連結部、３０・・開閉ボタン、４０・・バッテリーパック、４３・・スライドレール。

Claims

バッテリーパック側の端子を有する基端部と、該基端部の両側から突出し、外方に張り出し部を夫々設けた二本の平行なスライドレールとを上面に備えたバッテリーパックを着脱可能な充電器であって、
ハウジングの上面には、上縁に内方に向けて張り出し部が夫々設けられ且つ前記スライドレールよりも広い間隔で平行に突設された二本のガイドレールと、前記バッテリーパックを装着すると同時に前記バッテリーパック側の端子と電気的接続する充電器側の端子とを備えた結合部が形成されており、前記バッテリーパックを下向きにして、前記スライドレールを前記ガイドレール間に進入させ、そのままスライドさせることで前記結合部に装着可能となっている一方、
前記結合部におけるガイドレール間のスライド方向前方部には、前記バッテリーパックの装着時に前記バッテリーパックと当接して前記バッテリーパックを支持する平坦面を、スライド方向後方部には、前記充電器側の端子を夫々設け、該前方部と後方部との境目には、左右に長い帯状に形成され、前記バッテリーパックの非装着時に前記充電器側の端子を覆うように前記スライド方向で湾曲する保護カバーを前記ガイドレールと直交状に設けるとともに、
該保護カバーを、前記スライド方向の前方から前記充電器側の端子の上部を覆う突出位置と、前記スライド方向へ回転してハウジング内へ完全に没入し前記充電器側の端子を露出させる没入位置との間を回転可能で、且つ前記バッテリーパックの非装着時には前記突出位置に付勢され、前記スライドする前記バッテリーパックに当接して前記没入位置へ回転する回転カバーとしたことを特徴とする充電器。
前記バッテリーパックの装着完了状態において、前記バッテリーパックに突出付勢させて設けられた爪と係合可能な凹部を前記結合部の最後縁に凹設した請求項１に記載の充電器。