JP3547975B2 - 泡状毛髪化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は泡状毛髪化粧料に関し、さらに詳しくは、毛髪に対して使用感触が良好で、くせ毛のばし効果およびセット性に優れ、噴射剤を使用しなくても噴泡容器が詰まらない泡状毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、毛髪のセットおよびくせ毛をのばす目的でエアゾールムースタイプの毛髪化粧料が汎用されているが、この種の剤型の噴射剤には、主に液化石油ガスが用いられている。この液化石油ガスは大気中に揮発性の有機化合物を放出するため、環境汚染などの原因となるという問題を有しているうえ、高圧においては可燃性であるため、使用上危険であるという欠点も有しており、近年、欧米では噴射剤を用いないポンプタイプ等の容器を用いた毛髪化粧料が増加傾向にあり、容器の省資源化、リサイクル使用も活発化している。
従来、噴射剤を使用しない毛髪化粧料として、剤型が霧状のものでは、ポリビニルピロリドン(PVP)系高分子化合物、酢酸ビニルエーテル系高分子化合物、酸性アクリル系高分子化合物、両性アクリル系高分子化合物等の被膜形成性樹脂が用いられている。これらの被膜形成性樹脂は、毛髪のセット力を向上させるため、一般に平均分子量50,000以上の高分子量のものが使用され、また、セット力にバリエーションを持たせる目的で5.0重量%以上の高濃度で毛髪化粧料中に配合されている。
しかし、噴射剤を使用しない泡状毛髪化粧料にこのような高分子量の被膜形成性樹脂を高濃度で用いると、溶液自体の粘度が高くなり、容器内の泡を生成するネット部分に樹脂成分が付着し易くなり、被膜を形成し詰まりが生じるという問題があった。このため、毛髪のセット性は劣るが、被膜形成性樹脂の配合量を極力減らしたソフトタイプの毛髪化粧料が主流となっている。
【0003】
本発明はこのような従来の事情に鑑みてなされたもので、使用感触が良好で、しかも毛髪セット性に優れ、きめ細かな泡質の、噴射剤を用いない泡状毛髪化粧料を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる事情において、本発明者らは鋭意研究を行った結果、特定のエマルジョン化ポリマーを用いれば上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明は、次の(A)成分と(B)成分と(C)成分とを含有し、噴射剤を使用しないことを特徴とする泡状毛髪化粧料である。
(A)(a)C3−C12のモノ−カルボン酸、C3−C12のジ−カルボン酸、マレイン酸のC1−C8アルキルハーフエステルおよびフマル酸のC1−C8アルキルハーフエステルよりなる群から選ばれる一種または二種以上のエチレン性不飽和酸性単量体を全モノマーに対して5.0〜35.0重量%と、(b)C3−C12のアクリレート、C3−C12のメタクリレート、C1−C8のアルキル置換アクリルアミド、C1−C8のアルキル置換メタクリルアミド、C3−C12のカルボン酸のビニルエステルおよびスチレンよりなる群から選ばれる一種または二種以上の水不溶性コモノマーを全モノマーに対して65.0〜95.0重量%とからなる重合体成分を含む水性乳濁液。
(B)前記水性乳濁液(A)を不安定化または溶解することなくしてカルボキシル基の相当部分を中和するのに効果的な量の化粧用として許容される有機または無機塩基。
(C)非イオン界面活性剤の一種または二種以上よりなる発泡剤。
【0006】
本発明においては、水性乳濁液(A)中の重合体構成成分として、さらに(c)アクリル酸およびメタクリル酸の水溶性ヒドロキシアルキルエステル、アクリル酸のC1−C4アルキルC2−C4アミノアルキルエステル、メタクリル酸のC1−C4アルキルC2−C4アミノアルキルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドンおよびビニルカプロラクタムよりなる群から選ばれる一種または二種以上の非イオン水溶性コモノマーを全モノマーに対して20重量%以下含ませることができる。
【0007】
任意には、この水性乳濁液(A)には、重合体固型分の4.0重量%までの少量の適当な界面活性剤を含むことができる。
【0008】
本発明においては、安定化した水性乳濁液の形で上記重合体を使用することにより、低粘度において固形分を多く含むことが可能になった。固型分含有量が多いと、最小限の水で効果的な量の重合体を髪に供給して、良好なセット保持力を得ることができる。また、低粘度であると、ポンプフォーマー容器で乳濁液を効果的に噴泡でき、詰まりを防ぐことができる。従って、非エアゾール調合物の使用に適した髪固定用製品は、乳濁液の固型分含量、粘度及び粒子サイズを調整することによって得ることができる。
【0009】
本発明の水性乳濁液(A)中の重合体成分は、上記エチレン性不飽和酸性単量体(a)および水不溶性コモノマー(b)および必要に応じて非イオン水溶性コモノマー(c)の各単量体からなるものである。
【0010】
本発明における好ましいエチレン性不飽和酸性単量体(a)は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸のC1−C8アルキルハーフエステルおよびフマル酸のC1−C8アルキルハーフエステルよりなる群から選ばれる一種または二種以上であり、その中でも特に好ましいのは、アクリル酸、クロトン酸およびモノイソプロピルマレートである。エチレン性不飽和酸性単量体(a)は全モノマーに対し、5〜35重量%配合される。
【0011】
本発明における好ましい水不溶性コモノマー(b)は、メチルメタクリレート、t−オクチルアクリルアミド、ビニルネオデカノエート、ビニルアセテートおよびビニルピバレートよりなる群から選ばれる一種または二種以上である。水不溶性コモノマー(b)は全モノマーに対し、65.0〜95.0重量%配合される。
【0012】
本発明における好ましい非イオン水溶性コモノマー(c)は、ヒドロキシプロピルメタクリレートおよびヒドロキシエチルメタクリレートである。非イオン水溶性コモノマー(c)を配合する場合、全モノマーに対して20.0重量%以下であることが望ましい。
【0013】
本発明の水性乳濁液(A)は、上記各単量体を乳化重合することによって直接に、あるいは溶剤重合によりポリマーを製造後、水へ転相して乳化することによって得ることができる。本発明の水性乳濁液(A)は、泡状毛髪化粧料中に重合体固型分として0.1〜15.0重量%、好ましくは、5.0〜10.0重量%となるように配合される。
【0014】
本発明の水性乳濁液(A)には、更に界面活性剤を重合体固型分の4.0重量%まで用いることができる。かかる界面活性剤のうち、市場において入手できる好ましいものとしては、Triton X 305(登録商標)及び Triton X 301(登録商標)(Rohm and Haas 社の製品、Philadelphia,PA)、Abex 18S(登録商標)及び Abex 26S(登録商標)(Alcolac 社の製品、Baltimore,MD)、並びに Sipon WD(登録商標)(Rhene−Poulenc 社の製品、Cranbury,NJ)等が挙げられる。ここで、Triton X 305(登録商標)は次の一般式(1)で表されるオクチルフェノキシポリエトキシエタノールであり、Triton X 301(登録商標)は次の一般式(2)で表されるオクチルフェノキシポリエトキシエチルスルホン酸ナトリウムであり、Abex 18S および 28S(それぞれ登録商標)はアルキルフェノールエーテルスルホン酸塩であって、両者の相違はエチレンオキシド鎖の長さの相違に基づく。
【0015】
【化1】
【0016】
【化2】
【0017】
また、Sipon WD は、式CH3(CH2)10CH2SO4Naで表されるラウリルスルホン酸ナトリウム(98%)である。
【0018】
本発明の泡状毛髪化粧料は、上記の水性乳濁液(A)を水で 0.1〜15.0重量%、好ましくは 5.0〜10.0重量%の固型分含有量になるまで希釈し、次いでカルボキシル基の遊離の酸性度を化粧用として許容できる有機若しくは無機塩基(B)、またはこれらの塩基の組合せによって中和して、乳濁液を安定化し、シャンプーによって髪から容易に重合体を除去できるようにし、さらに泡状とするための発泡剤(C)を添加することによって得られる。
【0019】
中和に用いられる有機または無機塩基(B)の量は、髪固定用の重合体の親水度によって変化するが、水性乳濁液(A)を不安定化または溶解することなくしてカルボキシル基の相当部分を中和するのに効果的な量であればよい。重合体の中和が余りにも大きすぎると、乳濁液を溶解しそして不安定になる。従って、所望の有機もしくは無機塩基の量は水性乳濁液(A)の安定化とバランスしていなければならない。通常、有機もしくは無機塩基の量は、水性乳濁液中の25.0〜100.0%のカルボキシル基を中和するような量である。
本発明においては、有機または無機塩基(B)の添加により、ポリマー中のカルボキシル基と有機または無機塩基(中和剤)とが荷電的に結合してカルボキシル基が大きくなり、その立体障害によってそれまで粒子となっていたポリマーがほぐれ、セット力を発現するようになる。
【0020】
かかる有機または無機塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、ヒスチジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、トリエタノールアミン等が挙げられる。塩基の選定及び中和の程度は、髪に適用した時に柔らかく、または硬く維持するための髪固定剤の柔軟性に影響を与える。柔軟性のために使用される塩基の選定および中和の程度は、要求される柔軟特性によって適宜選択される。
【0021】
本発明に用いられる発泡剤(C)は非イオン界面活性剤よりなるもので、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(10〜20EO)、ポリオキシエチレンセチルエーテル(5〜15EO)、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(5〜10EO)、ポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテル(5〜25EO)、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル(8〜25EO)、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル(10〜30EO)、ポリオキシエチレンデシルテトラデシルエーテル(10〜25EO)、ポリオキシエチレンデシルペンタデシルエーテル(10〜28EO)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(25〜100EO)、ポリエチレングリコールモノステアレート(5〜25EO)、ポリオキシエチレングリセリルモノステアレート(5〜40EO)等が挙げられる。このうち特に好ましいものは、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(12EO)である。本発明に用いられる発泡剤(C)の配合量は、化粧料全量に対し、0.1〜30.0重量%、好ましくは1.0〜5.0重量%である。
【0022】
本発明の水性乳濁液(A)は、有機溶剤を用いることなくして水性系に調合することができるが、組成物を急速に乾燥するような場合、組成物を有機溶剤と共に混合することもできる。使用される溶剤の量及びその選定は、所望する最終製品によって適宜選択される。
【0023】
本発明の泡状毛髪化粧料には上記の必須構成成分の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲内で、さらに流動パラフィン,スクワラン,ラノリン誘導体,高級アルコール,各種エステル油,アボガド油,パーム油,牛脂,ホホバ油,シリコーン油,ポリアルキレングリコールポリエーテルおよびそのカルボン酸オリゴエステル化合物,テルペン系炭化水素油などの油分、エチレングリコール,プロピレングリコール,1,3−ブチレングリコール,グリセリン,ソルビトール,ポリエチレングリコール等の水溶性多価アルコール、ヒアルロン酸,コンドロイチン硫酸,ピロリドンカルボン酸塩等の保湿剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、アクリル系樹脂,シリコーン樹脂,ポリビニルピロリドン等の樹脂類、大豆蛋白,ゼラチン,コラーゲン,絹フィブロイン,エラスチン等の蛋白または蛋白分解物、エチルパラベン,ブチルパラベン等の防腐剤、各種アミノ酸,ビオチン,パントテン酸誘導体等の賦活剤、γ−オリザノール、デキストラン硫酸ナトリウム、ビタミンE誘導体、ニコチン酸誘導体等の血行促進剤、硫黄,チアントール等の抗脂漏剤、エタノール,イソプロパノール,テトラクロロジフルオロエタン等の希釈剤、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤、薬剤、香料、色剤等を必要に応じて適宜配合してもよい。
【0024】
かくして得られる本発明の泡状毛髪化粧料は、噴射剤を使用しない容器に適したものであり、このような容器において本発明の泡状毛髪化粧料を吐出した場合にもきめ細やかな泡質で、優れた使用感触と毛髪セット性を得ることができる。
【0025】
本発明の泡状毛髪化粧料に用いる噴射剤を使用しない泡状化粧料吐出容器としては、ポンプフォーマー容器(例えば「200メッシュ」,「150メッシュ」,「80メッシュ」、共に大和製罐製)が挙げられる。このうち、200メッシュの方が、従来のエアゾールムースに近いきめの細かい泡が得られる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、これらによって限定されるものでははい。配合量は全て重量%である。実施例に先立ち、本発明の水性乳濁液の製造例を説明する。
【0027】
製造例1
メチルメタクリレート、ブチルアクリレートおよびメタクリル酸をモノマー原料として用い、溶液重合、次いで後乳化法によって髪固定用重合体乳濁液を得た。
【0028】
製造例2
メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、メタクリル酸およびヒドロキシエチルメタクリレートをモノマー原料として用い、溶液重合、次いで後乳化法によって髪固定用重合体乳濁液を得た。
【0029】
製造例3
メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートおよびメタクリル酸をモノマー原料として用い、乳化剤としてSipon WD(登録商標,Rhene−Poulenc 社製)を用いて乳化重合して髪固定用重合体乳濁液を得た。
なお、これらの乳濁液の固型分は50%に調整した。またこれらの重合体の製法の詳細は特許第2559569号に記載されている。
【0030】
実施例1 ライトタイプ
(1) 製造例1で得られた髪固定用水性乳濁液 3.0 重量%
(50%水溶液)
(2) 水酸化ナトリウム 1.5
(3) ポリオキシエチレンラウリルエーテル(12EO) 3.0
(4) エタノール 3.0
(5) イオン交換水 50.0
(6) 香料 適量
(7) パラベン 適量
(8) 酸化防止剤 適量
(製法)
(5)に(1)を溶解し、(2)で中和後、(3)を攪拌溶解させながら(4)を添加、次いで、(6),(7),(8)を添加してライトタイプを得た。
【0031】
実施例2 ハードタイプ
(1) 製造例2で得られた髪固定用水性乳濁液 15.0 重量%
(50%水溶液)
(2) 水酸化カリウム 10.0
(3) ポリオキシエチレンラウリルエーテル(12EO) 3.0
(4) エタノール 3.0
(5) イオン交換水 50.0
(6) 香料 適量
(7) パラベン 適量
(8) 酸化防止剤 適量
(製法)
(5)に(1)を溶解し、(2)で中和後、(3)を攪拌溶解させながら(4)を添加、次いで、(6),(7),(8)を添加してハードタイプを得た。
【0032】
実施例3 スーパーハードタイプ
(1) 製造例3で得られた髪固定用水性乳濁液 20.0 重量%
(50%水溶液)
(2) AMPレギュラー 1.4
(3) ポリオキシエチレンラウリルエーテル(12EO) 3.0
(4) エタノール 3.0
(5) イオン交換水 50.0
(6) 香料 適量
(7) パラベン 適量
(8) 酸化防止剤 適量
(製法)
(5)に(1)を溶解し、(2)で中和後、(3)を攪拌溶解させながら(4)を添加、次いで、(6),(7),(8)を添加してハードタイプを得た。
【0033】
比較例1 ハードタイプ
(1) ビニルピロリドン/酢酸エチル共重合体 15.0 重量%
(PDMポリマー:大阪有機株式会社製)
(2) イミダゾリニウムベタイン 3.0
(オバゾリン 662 N:東邦化学株式会社製)
(3) エタノール 3.0
(4) イオン交換水 50.0
(5) 香料 適量
(6) パラベン 適量
(7) 酸化防止剤 適量
(製法)
(4)に(1)を溶解し、(2)を攪拌溶解させながら(3)を添加、次いで、(5),(6),(7)を添加してハードタイプを得た。
【0034】
比較例2 ハードタイプ
(1) ベタイン型アルキルアミノアルキルアクリレート
共重合体(ユカフォーマー 510:三菱化学株式会社製) 15.0 重量%
(2) ポリオキシエチレンラウリルエーテル(12EO) 3.0
(3) エタノール 3.0
(4) イオン交換水 50.0
(5) 香料 適量
(6) パラベン 適量
(7) 酸化防止剤 適量
(製法)
(4)に(1)を溶解し、(2)を攪拌溶解させながら(3)を添加、次いで、(5),(6),(7)を添加してハードタイプを得た。
【0035】
実施例1〜3、比較例1,2を以下の方法により評価した。その結果を表1に示す。評価方法は次のとおりである。
【0036】
日本人女性くせ毛毛髪30cm/5gを束にし、試料をポンプフォーマー容器(150メッシュ)を用いて泡状に吐出させ、毛髪に約5g適用した後、くしでブローした。
【0037】
▲1▼くせ毛のばし効果
直後および6時間後にくせ毛のばし効果を官能評価した。
○:くせ毛・毛先のハネがない。
△:くせ毛・毛先のハネが少しある。
×:くせ毛・毛先のハネがかなりある。
【0038】
▲2▼感触
◎:総合的に非常によい感触である。
○:総合的に良い感触である。
△:総合的にあまり良くない感触である。
×:総合的に非常に悪い感触である。
【0039】
▲3▼つや
◎:非常につやがある。
○:つやがある。
△:少しつやがある。
×:全くつやがない。
【0040】
▲4▼泡質
◎:非常にきめ細かい。
○:きめ細かい。
△:若干気泡が見られる。
×:泡にならない。
【0041】
▲5▼詰まり
◎:スムーズである。
○:ポンプが重い。
△:泡にならない。
×:中味が出ない。
【0042】
【表1】
【0043】
表1の結果から明らかなように、本発明の泡状毛髪化粧料は、くせ毛のばし効果に優れ、しかも使用性が良く、容器作動性においても優れたものであった。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の泡状毛髪化粧料は、噴射剤を使用しない泡状化粧料吐出容器を用いて毛髪に使用した際、きめの細かい泡が得られ、良好な使用感触とくせ毛のばし効果およびセット性に優れ、更に、容器に詰まりを起こさないものである。
Claims (10)
- 次の(A)成分と(B)成分と(C)成分とを含有し、噴射剤を使用しないことを特徴とする泡状毛髪化粧料。
(A)(a)C3−C12のモノ−カルボン酸、C3−C12のジ−カルボン酸、マレイン酸のC1−C8アルキルハーフエステルおよびフマル酸のC1−C8アルキルハーフエステルよりなる群から選ばれる一種または二種以上のエチレン性不飽和酸性単量体を全モノマーに対して5.0〜35.0重量%と、(b)C3−C12のアクリレート、C3−C12のメタクリレート、C1−C8のアルキル置換アクリルアミド、C1−C8のアルキル置換メタクリルアミド、C3−C12のカルボン酸のビニルエステルおよびスチレンよりなる群から選ばれる一種または二種以上の水不溶性コモノマーを全モノマーに対して65.0〜95.0重量%とからなる重合体成分を含む水性乳濁液。
(B)前記水性乳濁液(A)を不安定化または溶解することなくしてカルボキシル基の相当部分を中和するのに効果的な量の化粧用として許容される有機または無機塩基。
(C)非イオン界面活性剤の一種または二種以上よりなる発泡剤。 - (A)成分が、
(a)C3−C12のモノ−カルボン酸、C3−C12のジ−カルボン酸、マレイン酸のC1−C8アルキルハーフエステルおよびフマル酸のC1−C8アルキルハーフエステルよりなる群から選ばれる一種または二種以上のエチレン性不飽和酸性単量体を全モノマーに対して5.0〜35.0重量%と、
(b)C3−C12のアクリレート、C3−C12のメタクリレート、C1−C8のアルキル置換アクリルアミド、C1−C8のアルキル置換メタクリルアミド、C3−C12のカルボン酸のビニルエステルおよびスチレンよりなる群から選ばれる一種または二種以上の水不溶性コモノマーを全モノマーに対して65.0〜95.0重量%と、
(c)アクリル酸およびメタクリル酸の水溶性ヒドロキシアルキルエステル、アクリル酸のC1−C4アルキルC2−C4アミノアルキルエステル、メタクリル酸のC1−C4アルキルC2−C4アミノアルキルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドンおよびビニルカプロラクタムよりなる群から選ばれる一種または二種以上の非イオン水溶性コモノマーを全モノマーに対して20重量%以下とからなる重合体成分を含む水性乳濁液である請求項1記載の泡状毛髪化粧料。 - エチレン性不飽和酸性単量体(a)がアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸のC1−C8アルキルハーフエステルおよびフマル酸のC1−C8アルキルハーフエステルよりなる群から選ばれる一種または二種以上である請求項1または2記載の泡状毛髪化粧料。
- エチレン性不飽和酸性単量体(a)がアクリル酸、モノイソプロピルマレートまたはクロトン酸である請求項3記載の泡状毛髪化粧料。
- 水不溶性コモノマー(b)がメチルメタクリレート、t−オクチルアクリルアミド、ビニルネオデカノエート、ビニルアセテートおよびビニルピバレートよりなる群から選ばれる一種または二種以上である請求項1または2記載の泡状毛髪化粧料。
- 非イオン水溶性コモノマー(c)がヒドロキシプロピルメタクリレートまたはヒドロキシエチルメタクリレートである請求項2記載の泡状毛髪化粧料。
- 有機または無機塩基(B)が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、ヒスチジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンおよびトリエタノールアミンよりなる群から選ばれる一種または二種以上である請求項1または2記載の泡状毛髪化粧料。
- 有機または無機塩基(B)の量は、水性乳濁液中のカルボキシル基の25〜100%を中和する量である請求項1または2記載の泡状毛髪化粧料。
- 非イオン界面活性剤(C)がポリオキシエチレンラウリルエーテル(12EO)である請求項1または2記載の泡状毛髪化粧料。
- (A)成分が、重合体固型分の4.0重量%までの量の界面活性剤を更に含むものである請求項1または2記載の泡状毛髪化粧料。
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