JP3547729B2 - アッセイ - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、抗体の検出に関し、詳しくは、リンパ球を破壊して抗体の存在を検出する工程を伴う単純な方法により、感染または予防接種などに応答して産生される、サンプル中で新たに合成された抗体の検出に関する。
【0002】
ELISA(エリザ)は、長い間、抗体(または抗原)レベルを検出し、測定するのに用いられてきた。最も一般的には、ELISAは、血清学的アッセイとして用いられるが、抗原または抗体の免疫化学的特性を研究するのにも用いられる。また、ELISAは、しばしば、例えば細胞培養による抗体産生の調査、免疫応答の評価および特性決定、ハイブリドーマ技術などにおいても応用し得ることが見出されている。
【0003】
ELISAアッセイは、簡単に使用でき、感度が良く、比較的迅速であるが、サンプル中の標的となる抗体の存在を、単に測定することしかできない。すなわち、抗原に応答している進行中の抗体合成と、過去の感染または受動的移入などによりすでに存在している抗体との区別ができない。抗体の存在に関する情報が単に得られれば充分であるケースもある。しかし、検査の際に、検出される標的抗体が急性的にリンパ球により合成されているか否かを決定することができることが望ましいケースもある。たとえば、予防接種の経過の間あるいは幼児の感染の診断の際には、このようなことが望まれる。これは、受動的に移入される母体の抗体と区別するためである。このことは、古典的なELISA法では、達成することができない。
【0004】
したがって、進行中の抗体の合成を検出し得るような他の方法が開発された。ELISPOT(酵素結合免疫スポット(enzyme−linked immunospot))アッセイ(spot ELISAまたはELISA−plaqueアッセイとしても知られている)に関しては、個別の詳細な記載がなされている。これはたとえば、Czerkinskyらによる「ELISAおよびその他の固相免疫分析法」D.M. KennenyおよびS.J. Challacombe編, 1988, 10章, 217−239において、概説されている。ELISA法を基礎とするこのような技術は、一以上の標的抗原に対して抗体を分泌するリンパ球の計数を可能とする。基本的には、ELISPOTは、ELISA法の変法である。この方法に従って、標的抗原でコートされ、特別に改変されたELISAウェル中でリンパ球を培養し、さらに、標準ELISA試薬を、分泌細胞付近で着色沈殿(スポット)を生じる酵素−基質複合体と置換することによって、抗体分泌細胞(ASC)が明らかにされるであろう。その後、スポットを計数し、抗体産生細胞の数の測定がなされる。タンパク質合成の阻害剤は、培養培地中に含まれていてもよく、これにより、検出されたスポットが、インビトロでのインキュベーション期間中でのde novo抗体合成によるものであることを確認することができる。
【0005】
ELISPOT技術は、体液性免疫応答の動力学の研究に極めて有用であることが明らかにされ、免疫処置された被検者の末梢循環中に、一時的に現れる自然発生的なASCの検出に用いられてきた。しかし、その一方で、この方法のある特徴により、臨床診断場面におけるその利用は制約を受ける。第一に、各サンプルについて、個々のスポットを計数することが必要とされると、時間がかかり、面倒になることがあるので、臨床診断検査室で生じるような多数のサンプルの分析には、特に適していない。第二に、各サンプル中の抗体分泌細胞のみが計数される。すなわち、一般的にいってこれには、たとえば数mlといった大きなサンプル容量を必要とする。ELISPOTプレートは、高価でもあり、このアッセイは、容易には自動化できない。
【0006】
WO96/26443は、進行中の抗体合成を検出するのに使用できる改良ELISA試験の使用について記載している。このアッセイでは、リンパ球を単離した後に培養し、その培養期間中に産生した抗体のレベルを決定している。それゆえ、この技術は、インキュベーションの間に分泌された抗体の測定をするために、試験サンプルであるリンパ球の約37℃でのインキュベーションを必ず必要とする。この平均インキュベーション時間は、2〜5時間で、このことは、アッセイを行うスピードに対し重大な制限となっていることを示している。インキュベーションはまた、検査をする場所で、適切な装置の設備が必要とされるため、インキュベーションを行ってすぐ、アッセイ手順が行われるであろう。このことは、一般に、サンプルを被検者から採取した後すぐに、リンパ球のアッセイが実施されることが必要とされることを意味している。なぜなら、たとえば凍結などによるサンプルの保管は、細胞の生命力の減少を招くため許容できないからである。精製した細胞は、好ましくは0℃の氷上、なるべく4℃で、保管しても、比較的短期間、生育力を維持することができるだけである。
【0007】
したがって、抗体検出技術における進歩にもかかわらず、さらなる改良が加えられたアッセイが必要とされている。すなわち、簡易、迅速かつコスト効率よく行え、自発的に分泌された抗体の正確な定量が確実にでき、de novo抗体合成と区別することができ、診断目的のため、血液サンプルなどのサンプルについても行うことのできるアッセイが必要とされている。本発明は、このような要請に取り組むものである。
【0008】
上述の技術において、当時流通していた考えに従った培養期間が用いられていた。当時の考えは、これが、免疫診断を目的としたアッセイ結果を得るのに充分な抗体力価を得るために必要であるという仮定に基づくものである。
抗体(免疫グロブリン)の生合成が、Bリンパ球で起こり(Roitt I, Brostoff J, Male D. “免疫学”、第4版、ロンドンのMosbyにより出版, 1996、6.12−6.13参照)、その後、感染と闘うために、血流中に分泌されるということが文献において確立された。抗体分泌細胞(ASC)により分泌されると抗体分子は、完全に集結し(たとえば、IgG分子では、2つの重鎖と2つの軽鎖がジスルフィド結合により結合されている)、グリコシル化される。抗体の生合成における律速段階は、細胞内輸送と、小胞体およびゴルジ体を経由するグリコシル化である(1時間以上かかる)と主張されてきた。これに対し、免疫グロブリンの種々の重鎖および軽鎖の生合成は、完了までに数分しか必要としない。全体として、合成と分泌の過程は、ほぼ2時間程度かかると見積もられる(Melchers, 1971, Histochemical, J., 3, p 389〜397)。細胞からの免疫グロブリンの急激な分泌の結果として、機能性抗体または部分的に合成された抗体でさえ(たとえば、グリコシル化前のもの)、有意な量でリンパ球細胞内に存在し得ることは、従来は全く認識されていなかった。さらに、サンプル中のリンパ球の破壊により、充分な量の“新たに合成された抗体”を生じ、それにより免疫診断を目的とする検出を可能にするということは、認識されていなかった。
【0009】
しかしながら、驚くべきことに、リンパ球の細胞内容物は、充分な抗体を含んでいるので、検出を可能とし、また、分析用サンプルを免疫応答の急性期の間に採取する場合には、被検者中での急性の抗体合成の定量化さえも可能とするということが見出された。これは、一般的には、末梢血液中に抗体分泌細胞の出現が予想されるのとおおよそ同時期である。したがって、これは、診断に使用し得る有用な情報を提供する。
【0010】
また、都合のよいことに、これは、たとえば、アッセイ前に精製リンパ球調製物といったサンプルを長くインキュベーションを実施する必要がない。このアッセイは、リンパ球のいかなるインキュベーションも必要としないからである。
本発明のアッセイは、また、信頼性の高いアッセイを提供するものである。本発明のアッセイでは、アッセイの準備をする前に、サンプルを、たとえば、(好ましくは約4℃で)冷却することにより、あるいは、たとえば、0℃未満で凍結することにより保存してもよい。全血は、凍結させるよりもむしろ、(たとえば、後述するように)冷却される方が好ましいことは、当業者には認識されるであろう。全血の凍結は、細胞の溶解を生じるであろうからである。しかしながら、精製したリンパ球のようなサンプルは、凍結または冷却しても、その後に、試験結果を妨げることなく、本発明のアッセイを行うことができる。したがって、サンプルは、アッセイ前に、細胞の生存能力に影響を与え得る方法(たとえば、血清または血漿サンプルの保存と類似の方法)によってさえも、長期間にわたり保存することができる。結果として、本発明のアッセイ方法は、サンプルの収集、保管、および処置に対し意義のある利益をもたらし、特に、現場で得られるサンプルを検査室でする試験に必要とされる、アッセイの実施に意義を持つ猶予を与える。
【0011】
一つの面では、本発明は、したがって、免疫原に応答して新たに合成されたサンプル中の抗体の存在またはその量を決定する方法を提供するものであり、下記の工程を含むものである:
リンパ球を含むサンプルを得る工程;
前記リンパ球を破壊し、それにより、当該リンパ球と関連する抗体またはその部分を放出させる工程;および
放出された抗体またはその一部分を検出し、それにより、当該サンプル中の新たに合成された抗体の存在またはその量を決定する工程。
【0012】
本明細書で使用されるように、“新たに合成された抗体”という用語は、抗原に対し活性な抗体(すなわち、免疫原に相当する抗原を認識し、結合することができるもの)をいい、この抗体は、進行中の免疫応答の一部として、インビボの免疫原の提示に応答して、リンパ細胞によりまたはリンパ細胞内で産生または合成される。したがって、この抗体は、インビボで免疫原の提示により引き起こされる免疫応答の経過の間に、リンパ球により合成される。換言すると、この抗体は、リンパ球含有サンプルを被験動物から除かれる前または除かれる時に合成される。
【0013】
本明細書で、前記リンパ球に関連する抗体またはその一部として言及しているものは、新たに合成された抗体またはその一部であって、抗原に対し活性であり(すなわち、免疫原を認識し、結合できる)、細胞からまだ分泌されていないものをいう。前述したように、これは、一般に、前述の2時間で産生される抗体に相当するであろう(もし、適切な条件下で細胞が保持されているならば、このことは、細胞が破壊される前にインビボでのみ、または、少なくとも一部はインビトロで生じてもよい。ただし、分泌経路の時間経過は多様であろう。抗体が細胞内で急速に産生されている間(たとえば1〜2分、ただし、分泌はむしろゆっくりである)、抗体を構成するフリーの鎖、あるいはグリコシル化されていないもしくは部分的にグリコシル化されている抗体または抗体の鎖はリンパ球内に存在するので、破壊の際に放出される。適切な場合には、これらの“部分”は、新たに合成される抗体の存在またはその量の測定に、検出されまたは含まれていてもよい。もっともこのことは、これらが上述したように抗原に対し活性であればのことである。リンパ球から放出される抗体またはその部分は、新たに合成される抗体を含む。このような新たに合成された抗体のレベルの評価は、特定の免疫原に応答して生じる活性な抗体の産生量に関する関連情報を提供するものである。すなわち、抗体は進行中の、たとえば、慢性もしくは急性の免疫応答の一部として、製造される。したがって、本発明は、また、適当な対照サンプルに関して、新たに合成される抗体のレベルに相互に関連付けることにより、活性な抗体産生の存在またはその量を決定する方法を提供するものである。
【0014】
リンパ球を含むサンプルは、いかなる動物から採取してもよく、好ましくは、哺乳類であり、たとえば、サンプル採取前に免疫原が与えられたヒト被検者から採取される。通常、本発明の方法により免疫応答が検出され得る場合、これは最近の感染または予防接種により引き起こされるであろう。このため、免疫原にさらされて数週間以内または数日以内のサンプルを採取することが望ましい。被検者からサンプルを採取するのに最適な時間は、感染の特質または使用したワクチンの種類に依存するであろう。また、さらに、最適な時間は、被検者の免疫応答メカニズムの効率によっても決定され、これは、個体間で異なるかも知れない。しかしながら、被検者の免疫系のリンパ球が、関心ある免疫原に応答した急性の抗体合成の時期にあるときに、サンプルを採取することが必要とされることである。したがって、一般的には、サンプルは、免疫原を被検者に提示してから3週間以内、さらに好ましくは感染または予防接種の8〜12日以内に採取されることが好ましいことがわかっている。しかしながら、本発明のアッセイにより意味ある結果を得るのに充分な抗体の産生が、感染または予防接種後、1〜5日以内、特別には2〜3日以内に起こるケースもある。
【0015】
サンプルは、血液サンプルまたは被検者のリンパ系に由来するサンプルであってもよい。一般には、被検者の免疫系由来のリンパ球を含むいかなる体液または組織サンプルであっても適するであろう。特に、リンパ液または末梢血液は、臨床または実験的環境で被検者から好適に採取されるであろう。しかし、いかなるリンパ組織またはリンパ様組織、あるいはリンパ球を含むいかなる血液源も同じく適しており、リンパ節またはリンパ腺由来のサンプル、あるいは、リンパ小節由来のサンプル、具体的には扁桃腺由来のサンプルが挙げられる。外科的介入の技術が開発されたことから、生検材料が被検者から採取されるようになり、このような手順は、適切な場合には、本発明の方法に使用されるサンプルを得るのに使用されてもよい。リンパ球の出所によっては、本発明のアッセイ前に、リンパ球の分離および精製が必要とされてもよく、また必要とされなくてもよい。しかしながら、必要な場合または所望により、リンパ球は精製されてもよい。したがって、好ましくは、アッセイで使用されるサンプルは、当該分野で知られた技術により、上述した出所のうちの一つから調製されるリンパ球の調製物であることが望ましい。
【0016】
リンパ球を“破壊すること”により、任意の合成された抗体を含む細胞内容物が細胞膜および内部の膜構造の領域内から放出され、したがって、それらは任意の好適な生化学的または化学的アッセイにより検出されることを意味する。免疫グロブリンは、小胞体およびゴルジ複合体を通る経路の間に合成され、分泌されることが知られている。したがって、必然的に、破壊は、これらの内部構造からの放出を必要とする。したがって、リンパ球の破壊は、公知の細胞破壊方法によって達成することができ、膜区画の内容物が放出させる。具体的には、たとえば、凍結−解凍サイクルといった物理的破壊手段を用いた細胞の溶解により、あるいは、細胞破壊性の緩衝液または細胞破壊性の溶液を用いた化学的手段により達成し得る。
【0017】
本明細書で用いられているように、“検出する”および“その存在またはその量を決定する”という用語は、半定量的評価または定性的評価はもちろん、サンプル中の産生抗体の量の絶対値を得るという意味において、また、抗体産生レベルのインデックス、割合、パーセンテージ、または類似の指標を得るという意味においても、抗体産生レベルの定量的および定性的評価の両方を包含する。“存在を決定する”という用語は、また、被検者の免疫応答を評価する際に、合成された抗体がないことを示す否定的な結果に価値があるという状況をも包含する。具体的には、もし、関心ある免疫原に対する抗体が血清中に存在しているならば、否定的結果は、関心ある免疫原に対する免疫応答がないことを示してもよく、または慢性的感染を示してもよい。
【0018】
新たに合成された抗体の検出は、細胞内に存在するすべての抗体の評価というよりもむしろ、一以上の免疫原に特異的な抗体レベルの評価を与える。
合成された抗体の検出は、免疫応答を引き起こす問題の免疫原に結合するこれらの抗体の同定を可能とする方法であれば、いかなる方法によるものであってもよい。したがって、標的抗体の存在を反映するシグナルを生じるいかなる検出技術であっても使用することができる。具体的には、酵素結合アッセイを用いてもよい。酵素結合アッセイでは、可溶性または不溶性の生成物が、基質から製造されてもよく、その量を評価することができる。
【0019】
好適には、合成される抗体が、固相結合アッセイの手段、たとえば、ELISAにより検出されるであろう。その方法では、これらの抗体は、アッセイで使用される抗原に結合するが、その使用される抗原は、まず第一に免疫応答を刺激する免疫原と異なっていてもよい。したがって、アッセイで使用される抗原と、インビボで抗体の産生を刺激したもしくは刺激している免疫原との両方が、抗体に結合し、全く同一のまたは非常に類似したエピトープの効力により検出されるであろうが、他方で、抗原および免疫原は、完全に同一でなくてもよい。したがって、本発明の方法で使用される抗原は、たとえば、感染した個体由来の関連免疫原すべてのまたは一部を含む材料であってもよく、あるいは同一または類似の材料由来の精製された部分であってもよい。一方、抗原は、同様に、たとえば、天然抗原に関して付加部位または欠失部位を有するように、化学的合成または組換え発現によって合成的に調製することができる。したがって、適切なエピトープのみを発現する分子、または融合タンパク質を用いてもよい。
【0020】
本発明は、公知の抗体アッセイ技術を越えるいくつかの利点を提供する。第一に、血清抗体レベルを検出する技術(たとえば血清ELISA)と対比すると、本アッセイは、現在の感染/免疫刺激を示す抗体を検出するものであり、あるいは、新生児の場合には、母体の抗体と新生児の抗体の分離を可能とすることができる。本発明のアッセイ方法では、サンプルから得られるリンパ球が、前処理またはたとえば抗原によるインビトロでの刺激などの刺激といった他のいかなる方式によることなく、直接使用されるので、上記のことが可能となる。したがって、サンプリングと同時にリンパ球により合成される抗体が検出されてもよい。(この方法では、少量のサンプルを用いたときでも、関心ある抗原に応答した進行中の自発的抗体合成を、リンパ球の傍観者的活性化と区別することができる。)また、このアッセイは、リンパ球が自発的に生産しかつ分泌する段階あるいは抗体を分泌し始めている段階の間に、細胞を刺激していかなる記憶を現すこともなく、破壊されたリンパ球で行われる。このことは、インビトロでの抗原的刺激を利用する他の公表された方法と対比される。この公表された方法は、検査の感度を増加することができるが、細胞の記憶を呼び起こし、したがって正確でなく、新たな感染または新たな予防接種に応答して、急性的に作られたまたは新たに合成された抗体を検出するためには適切な技術とはいえない。
【0021】
他方で、本発明は、自発的な抗体の分泌を利用して、進行中の感染を示す血液中の抗体を試験抗原により検出することができる;血漿リンパ球は、感染、または予防接種などの後の最初の数週間で試験抗原に対して抗体を分泌する。本発明の方法によるこのような抗体の検出により、感染を診断または決定することが可能となり、あるいは予防接種に応答する抗体をモニターすることなどが可能となる。
【0022】
したがって、さらなる面において、本発明は、ヒトまたは非ヒト動物あるいは、当該動物の一部の免疫原による感染を、本発明の方法を行い、さらに、免疫原による感染の存在または程度を、適切な対照サンプルおよび/または参照サンプルと照合することにより決定することにより、診断し、またはモニターする方法を提供するものである。
【0023】
本発明の方法は、幼児および新生児に特に有用である。幼児および新生児では、新たに合成された抗体と、受動的に移入された母体の抗体を区別することが重要である。
同じリンパ球含有サンプルは、複数の関連抗原を用いて、同一のアッセイで、または別々のアッセイで、数種の異なる感染性作用体に対する抗体について分析することができる。これにより患者が示す臨床的症状と一致する適切な接触抗原の利用を可能とするものである。
【0024】
感染を診断する際、進行中の抗体合成を、以前の感染からすでに存在している抗体と区別することができるということも重要である。インビトロでの抗原刺激により、免疫学的な記憶が呼び戻されることは、進行中の急性感染の同定を目的とするアッセイとは調和しない。したがって、抗原刺激に基づく従来の方法は、このような利益を共有できない。また、抗原刺激の段階を含むということは、本発明のアッセイは、従来技術の方法と比較して非常に迅速に行われるが、この有益な時間的因子を失いかねない。
【0025】
第二に、抗体分泌細胞または活発に分泌された抗体を検出する技術と対比すると、本発明では、急性の抗体合成が検出のための基本パラメーターを形成するにもかかわらず、抗体の合成および/または分泌を促進する条件でサンプルを維持する必要はない。このことは、試験を非常に簡素化し、しかもWO96/26443で開示されている従来より公知のアッセイと比較して特に有益である。従来のこのアッセイでは、サンプリング後にリンパ球のインキュベーションを必要とし、また、アッセイの間、リンパ球が抗体を分泌し続ける条件を維持する必要がある。
【0026】
本発明の特に驚くべき利益は、インキュベートするいかなる段階または特別なアッセイ条件も不要なことである。このことは、サンプリング後に、サンプルが、細胞の破壊または溶解をもたらすために処置されてもよく、また、この溶解物を、その後、アッセイ段階が実施される時期まで、たとえば凍結または冷却することにより保存することができるということを意味する。
【0027】
あるいは、前述のように、細胞を破壊する前に、たとえば、全血または精製した調製物などのサンプルを、たとえば、(適切であるならば、サンプルによっては)凍結または冷却することにより、たとえば、数時間または数日まで、たとえば、4時間を越えるある期間保存することができる。具体的には、精製したリンパ球の調製物は、サンプルを、細胞を破壊する処理がされる前に、必要に応じてまたは所望により、たとえば、数時間または数日といったある期間凍結することにより、あるいは、数時間冷却することにより保管し得る。したがって、たとえば、精製されたリンパ球は、細胞を破壊または溶解する処理をする前に、数時間、たとえば、4〜6時間まで、4℃で保管し得る。
【0028】
しかしながら、驚くべきことに、たとえば全血調製物などのいくつかのサンプルは、細胞に有害な影響を与えたり試験の結果に干渉することなく、より長期間、冷却下で保存することができることが見出された。たとえば、試験の実施に有害な影響を与えることなく、リンパ球を精製する手順が始められる前に、全血サンプルは、冷却下(たとえば、4℃で)少なくとも6日間保管することができ、また、所望により、サンプルは、室温(18〜25℃)で少なくとも6時間断続的に保持することができることが見出された。このことは、ルーチンのまたは補足的な血漿/血清の検査手順より得られる結果が未決定である間の、血液サンプルを検査室で保存したり、冷却下で保管する際に特に有用である。このことは、驚くべきことであり、また予期せぬことである。なぜなら、保管の間、リンパ球の物理的保全性が維持されることを意味し、したがって、(所望により)保管された血液から続けてリンパ球の精製をすることができ、検出される抗体を有意に減少させることなく、リンパ球を破壊することができるからである。
【0029】
したがって、好ましい態様では、リンパ球を破壊する前に、たとえばサンプルが血液である場合には、特に約4℃の冷却下で保管するときには、保管期間中に2回以上、たとえば室温で、具体的には4〜6時間の断続的期間、冷却した環境からサンプルを除くことを許容したとしても、アッセイの結果に有害な影響を与えることなく、サンプルを数日、たとえば、約6日間以上保存することができる。このことは、特に、血液サンプルを冷却下で保管するが、サンプルを室温で短時間作業台におかなければならない場合に有用である。驚くべきことに、細胞の生存能力は、本発明のアッセイ方法によって得られる良好な結果に干渉したり、妨害するほどの影響は受けなかった。
【0030】
さらなる好ましい態様においては、精製したリンパ球調製物を用いる場合、これらのサンプルは、4℃未満で(たとえば、数日間またはそれより長く)保管してもよく、または4℃より高い温度で(6時間まで)保管してもよい。本アッセイで使用される各種のサンプルを保管し得る可能性は、本発明の方法を、より大きな診断研究所にとり、たとえばELISA機材のような高価な自動検査装置を、一時に相当数のサンプルを用いて最も効率的に作動させる際に特に適したものにしている。また、サンプルを、多くの異なる場所で採取して、他のタイプの試験において、化学的な血清サンプルの分析のために準備された手順と類似の方式で、分析するために、中央の診断研究所に郵送し、または配送することができるということを意味する。
【0031】
したがって、別の面から見ると、本発明は、免疫原に応答して新たに合成されるサンプル中の抗体の存在またはその量を決定する方法を提供するものであり、下記の工程を含む:
リンパ球を含むサンプル中の放出された抗体またはその一部を検出する工程であって、当該リンパ球が破壊することにより、該リンパ球に関連する合成抗体およびその一部を放出させ、それにより、新たに合成された該サンプル中の抗体の存在またはその量を決定する工程。
【0032】
本発明の主要な長所は、少容量のサンプルしか必要としないことである。本発明の方法では、100,000個のような少量のリンパ球、または50,000個未満といった少量のリンパ球でさえ、検出可能なシグナルを生ずることができる。たとえば1mlの血液には、1×10個のリンパ球を含んでいるので、もし、本発明の方法が血液由来のリンパ球のアッセイに使用されるならば、50または100μlほど少量の血液を使用して、本発明を実施するのに充分なリンパ球を提供することができる。適切な対照試験を考慮に入れても(たとえばブランクおよび陽性試験(test positive))、150〜300μlほどの少量を用いることで、診断結果を提供することができる。明らかに、一度試験を標準化すれば、少なくともいくつかの対照サンプルは必要とされない。したがって、好適には、本発明の試験では、もとの全サンプルに匹敵する容量中に、たとえば50〜500μl、好ましくは100〜300μl、通常100〜200μlのリンパ球含有サンプルが必要とされる。したがって、本発明の方法は、たとえば、5×10〜5×10個、好ましくは1×10〜2×10個のリンパ球を使用してもよい。この試験は、従来の診断試験に対照的である。従来の試験では、一般に、数mlの量の血清または他の体液に依存する。このことは、少量のサンプルしか入手できない血液サンプリングの場合に特に有用である。具体的には、新生児からの血液サンプリングが挙げられ、本発明の方法は、μl台容量しか必要としないからである。たとえば、耳たぶ、指先またはかかとなどの最適部位からキャピラリー管により採取することができる。
【0033】
したがって、本発明の方法は、少量の血液サンプル(たとえば、μl台の量、1ml未満、好ましくは500μl未満、具体的には100μl未満)の使用が可能であり、アッセイ前のリンパ球をあらかじめ培養する前段階なしに、未刺激のリンパ球による自発的なまたはde novo抗体産生を直接的に検出することが可能である。 本発明の方法による検出用抗体が向けられる抗原または免疫原は、細菌抗原およびウイルス抗原の両方を含む。例示により限定するものではないが、臨床的に重要な抗原としては、トキソプラズマ(Toxoplasma)およびエプスタイン−バーウイルス(Epstein−Barr virus, EBV)と同様、肝炎ウイルス(Hepatitis virus)のすべてと、単純疱疹ウイルス(Herpes Simplex virus), サイトメガロウイルス(Cytomegalovirus), ヒト免疫不全ウイルス(HIV)およびが挙げられる。しかしながら、一般には、(たとえば急性期の間)明らかな抗体応答を導き出す感染または予防接種の結果として生じるいかなる免疫原も、本発明の方法により検出することができる。慢性的感染により、リンパ球内の標的抗体が検出可能なレベルとなる場合、これらの抗体のアッセイはまた、本発明の方法により行うことができる。したがって、たとえば、従来のELISA法を使用して検出できる任意の免疫原に対する抗体が、本発明の方法により検出されてもよい。このような抗原に対する抗体の検出は、たとえば、血液スクリーニング目的のためまたは感染を確定しおよび/またはモニターするために患者が感染しているか否かを迅速に確定するのに使用することができる。
【0034】
したがって、本発明はさらに、細菌またはウイルスによるヒトまたは非ヒト動物または該動物の一部の感染を診断し、またはモニターする方法を提供するものであり、当該方法は、当該動物由来のリンパ球含有サンプルを得る工程、本明細書に記載された方法にしたがって、当該細菌またはウイルスに向けられた当該リンパ球に関連する新たに合成された抗体またはその一部の存在またはその量を決定する工程、および、適切な対照サンプルおよび/または参照サンプルと照合することにより、該細菌またはウイルスによる感染の存在または程度を決定する工程を含むものである。
【0035】
本方法は、特に、その簡便性の点で有用であり、精密機器の使用できない、たとえば、野外の状況で使用してもよい。この方法は、本発明のアッセイの一部としてサンプルをインキュベートすることが必要とされないので、容易に自動化手順にすることが可能であり、複雑な装置が利用できない状況において、比較的迅速かつ簡単に細胞の溶解および抗体の検出を実施できる。
【0036】
本発明の方法について、以下により詳細に述べる。好ましくは、この方法の最初の工程は、サンプルからのリンパ球の単離を含む。しかしながら、前述したように、精製したリンパ球調製物は必ずしも必要ではなく、代わりに血漿抗体の大多数を除去した調製物を用いてもよい。好ましくは、このような調製物は、サンプル中に存在する血漿抗体に起因する抗体を15%未満含んでいてもよく、たとえば5%未満、好ましくは1%未満である。好都合なことに、これは実質的に血漿を含まない調製物(たとえば5%未満(V/V)、たとえば血清を含まない調製物)を使用することで達成できる。リンパ球調製物は、公知の標準的な技術(たとえば、ろ過方法、または吸収材料やリンパ球調製キットを使用する技術)を使用して調製できる。このように、たとえば、さまざまな全血調製物を都合よく用いてリンパ球を得てもよい。たとえば、ヘパリン化血液、EDTA添加−血液などの臨床検査室で常套的に調製したものからでもよい。すべての濃縮または精製された調製物が、自発的またはde novo抗体合成が検出できるために前記調製物が誘導されるサンプル中に存在するリンパ球を含まなければならないということは、認識されるだろう。
【0037】
好ましくは、前記リンパ球を、たとえば、標準的なリンパ球分離手段、具体的にはLymphoprep (Nycomed Pharma AS, Oslo, Norway)を用いるか、免疫磁性分離(イムノマグネティックセパレーション(IMS))、または同様の固相系分離システム、または他のよく知られた技術を用いて、分離する。IMSまたは同様の分離技術を用いる場合には、固体相、たとえば特定の白血球の組に特異的な抗体をコートした磁性ビーズを使用して、有用なリンパ球を選択的に分離してもよい。分離したリンパ球を使用する場合、使用する前にこの細胞を標準的な洗浄方法で洗浄してもよい。好ましくは、細胞分離の後に存在しうる血漿抗体すべてを除去するために、リンパ球を洗浄する。
【0038】
一般に、本発明を実施するためには、血漿抗体によるリンパ球細胞の汚染を最小限に保つ必要がある。好ましくは、血漿IgG 20 ng/サンプル100μl未満、血漿の最終希釈因子で表すとおよそ1:50,000であり、たとえば、およそ血清IgG 0.5 ng/サンプル100μl未満である。しかしながら、このことを実行するために、細胞を過度にまたは甚だしく洗浄する必要はないことがわかっている。たとえば、緩衝液で希釈した全血を、ほぼ同じ回転数条件下で単に3回遠心分離することで、血清/血漿抗体による汚染を充分に取り除いたリンパ球調製物を得られることが分かっている。より詳しくは、実施例3を参照。
【0039】
一般的に言えば、本発明の方法は、アッセイを行う前にサンプルからのリンパ球をインキュベートする必要性を回避している。しかしながら、もしリンパ球の破壊の前に、抗体の生成または分泌が継続できるような条件下に、細胞が短時間維持されるなら、本発明の方法で、当該リンパ球に関連する、新規合成抗体をなお評価できるということが認識されるだろう。
【0040】
分析するためのサンプルを、分離リンパ球を得る必要があれば上述したように処理した後、破壊して新しく合成された抗体を放出させる。この操作は、先行技術として知られている都合のよいいかなる技術、すなわち、放出された抗体が相補的なエピトープと結合する能力に影響を及ぼすことなく、外部のおよび内部の膜構造を効果的に破壊することができるいかなる技術によって行ってもよい。たとえば、界面活性剤、カオトロピック試薬、破壊性の緩衝液、たとえば、EDTAを含むものの使用、または代わりの破壊方法の使用、たとえば、音波処理、またはせん断応力の発生を通じた物理的破壊が挙げられる。しかしながら、好ましくは、破壊性緩衝液が、一般に最も簡単で最も都合のよい技術であるため用いられる。たとえば、本明細書の実施例で述べるように、すなわち、界面活性剤たとえば0.5%デオキシキレートを含む緩衝液を用いることが好ましい。適切な破壊性緩衝液を使用して、放出された抗体を安定化、たとえばpHまたは分解をコントロールしてもよい。
【0041】
したがって、たとえばプロテアーゼ阻害剤を含有する緩衝液を必要に応じて使用してもよい。代わりの破壊方法としては、たとえば、冷凍/解凍サイクルの使用、または液体窒素の使用すらも挙げられる。これにより放出された抗体が後の工程で使用される、溶液中に有する溶解物を生じる。検出するために充分な量の新しく合成された抗体を、サンプル中に得るために、可能な限り多くのリンパ球細胞を破壊し、抗体を放出させることが望ましいということが認識されるだろう。その上、好ましいことに、この破壊手段は、この目的に適しており、少なくとも40%または50%、より好ましくは少なくとも60%、70%または80%、さらに好ましくは少なくとも90%または95%のサンプル中のリンパ球を破壊する。このリンパ球の破壊の後、サンプルの抗体含有量を、標的抗体の検出が可能な適切な技術で評価する。これを達成するのに好都合であるためには、サンプルを、適切な結合パートナーを担持して検出する該抗体または抗体群を固定化する固体相に接触させてもよい。利便性から、この結合パートナーは抗原(免疫原)または抗原群(すなわち1以上の)であり、抗体または抗体群またはそれらの部分によって認識され、検出される。したがって、ある態様では、本発明はサンプル中の新しく合成された抗体の存在またはその量を決定する方法を提供する。前記方法は、以下の工程を含む;
前記サンプルのアリコート、または必要に応じて前記サンプルから直接的に単離したリンパ球のアリコートを、1以上の抗原と接触させること、ここで、前記リンパ球は破壊され、前記リンパ球と関連する抗体またはそれらの部分を放出することを特徴とし、前記抗原は、固体相上に担持され、抗体または抗体群によって認識され、検出されることが好ましい;
前記抗原(群)と抗体との結合の検出;および
対照および/または参照サンプルとの前記抗体の結合の比較、それにより、前記抗原(群)に応答して、新しく合成された抗体の存在またはその量の決定ができる。上記の方法において、対照または参照サンプルは、適切な陰性または陽性の対照でよく、たとえばブランク、標準サンプルまたはスパイクサンプル(spiked sample)サンプルが挙げられる。
【0042】
代替の結合パートナーも使用でき、たとえばプロテインA、プロテインGまたは検出する抗体を認識し結合する抗体などが挙げられる。後者の場合には、高度に特異的な結合は必要でない。なぜならば、この態様のアッセイ方法には、検出される抗体にその後、特異的に結合する抗原により特異性が導入されるからである。この抗原は、特異的に前記抗体と結合し、検出される。このように、すべての態様において、特定の抗原抗体複合体が創出される。このような複合体の存在、好ましくは固体支持体に固定化された複合体の存在は、本発明の方法の検出工程で確かめられる。従って、本発明の方法の検出工程は、好ましい特徴として、抗体:抗原複合体の形成により放出された抗体群またはそれらの部分の検出を含み、前記抗原(好ましくは抗体でない)が、免疫原または少なくとも免疫原のエピトープを含むそれらの部分からなるか、それらを含むことを特徴とする。
【0043】
前記固体相を用いる場合には、公知のいかなる支持体またはマトリックスでもよく、固定化、分離などのために一般に現在広く用いられ、または提案されたものでもよい。これらは、粒子、シート、ゲル、フィルター、膜、またはマイクロタイター・ストリップ、チューブまたはプレートなどの形状をとってもよく、便宜上、重合体材料でできていてもよい。しかしながら、操作の容易さと簡単さから、標準的なマイクロタイタープレートおよびマイクロタイターウェルが都合よく用いられ、標準的なELISAプレートが好ましい。
【0044】
また、前記固体相を、ある範囲の異なる抗原群範囲に対し特異的な抗体を検出できるように改変してもよい。したがって、たとえば、適切な固体相材料、たとえば、ニトロセルロースまたはそのようなもののディスクまたは細片などに、異なる抗原群をコートし、いかなる接触抗原も含まないマイクロタイターウェルまたは他の適切な容器に同時に添加してもよい。その後、抗体結合検出方法を用いて、異なる抗原群間を識別できる。好都合なことに、サンドイッチ型のアッセイを用いる場合には、前記固体相は、検出されるべき抗体または抗体群またはそれらの部分(標的抗体群)に認識される、1以上の抗原群(固体相抗原群)を担持している。あるいは、固体相は、1以上の抗体群(固体相抗体群)を担持してもよい。それらの抗体群は検出されるべき抗体または抗体群またはそれらの部分(標的抗体群)を認識する。本発明の方法に従って好適に検出を可能とするために、好適には、前述したように前記固体支持体が抗体群または抗原群のいずれを担持しているかどうかに依存して、前記固体相上に固定化された標的抗体群によって認識される1以上の抗原群を、前記固体相と接触させるか、あるいは、代わりに、前記固体相上に固定化された標的抗体群を認識する1以上の抗体群を、前記固体相と接触させる。その時、固体支持体と結合した状態になったこれらの抗原群または抗体群を、後述するようにして、適切に標識し、検出できるようにすることができる。
【0045】
ある臨床的な状態または症候群と一致する適切な抗原を各々にコートしたディスクのセットを、疑わしい因子のいずれが疾病を引き起こしているかを同定するために用いることができる。前記ディスクを、その後、独立したウェル内でそれぞれ処理することになる。これは、特に材料−節約的な手順であり、したがって、同一の小容量血液を使用して、試験を様々な異なる抗原群(同じ感染性の因子からの、あるいは各患者における臨床的な症候群または症状に関連した異なる因子群からのいずれか)の同時試験として、行なうことができるためである。代わりのアプローチは、多数の破壊したリンパ球のサンプルを使用することである。すなわち、独立したウェル内に、それぞれに異なる結合パートナー、たとえば抗原群または抗体群をコートし、それに応じて試験を進めることである。
【0046】
前記結合パートナーを結合させるための技術、たとえば、抗原を前記固体相に結合させる技術もまた、非常によく知られ、広く文献に記述されている。多くの標準的な抗原コーティング手順は、たとえば、「エリザおよび他の固相免疫アッセイ、理論面と実践面」(ELISA and other solid phase Immunoassays、Theoretical and Practical Aspects ),1988年,ed D.M.Kemeny & S.J. Challacomb ,John Wiley & Sonsに記載されている。もし望むのであれば、プレートを洗浄し、ブロックしてもよく、その上で標準的な技術を使用してもよい。したがって、たとえば、標準的なマイクロタイタープレート、具体的にはELISAプレートを、結合パートナーを含む適切な緩衝液、たとえば0.01〜150μg/mlの濃度のタンパク質を含むリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)中で、4℃で一晩インキュベートすることによって、結合パートナーを単にコートしてもよく、次に、適切なブロッキング媒体(一般的に中性の緩衝液、たとえば、ブロッキングタンパク質、たとえば、子ウシ血清または乾燥ミルクからのタンパク質を含むPBS)を使用してブロッキングし、たとえば37℃で1〜5時間インキュベートしてもよい。ブロッキング溶液を除去した後、前記プレートは使用する準備が整ったことになる。
【0047】
しかしながら、都合よく本発明の方法を実施するために必要な前記の材料を、キットの形態で提供してもよい。ここで、前記固体支持体は、あらかじめ結合パートナーをコートし、適切にブロックして供給してもよい。接触工程に先立って、破壊したリンパ球サンプル懸濁液を希釈することが望ましく、都合のよい細胞/サンプルの希釈範囲を用いることができる。希釈は、一般に希釈剤として緩衝液を用いて行い、その中でリンパ球は破壊される。
【0048】
その後、前記抗体とその抗原との結合を検出される。前記検出工程は、シグナルの読み取りの見地から、溶液中で行なうことが好都合である。しかしながら、溶液中では読み取られない不溶性の生成物またはシグナルを生成してもよい。読み取り可能なシグナルを生成する限り、抗体結合を検出する公知手段の何れもを使用することができる。たとえば、蛍光、化学発光、比色定量法または検出可能なシグナルを生成する酵素反応が挙げられる。固体相を使用しない場合、放出された抗体は他のいくつかの鋭敏な血清学的方法、たとえば、光散乱(たとえば、比濁分析法)および共鳴手順などにより検出してもよい。好都合には、イムノアッセイを検出の手段として用いてもよく、酵素免疫吸着測定法(ELISA)が好ましい。しかしながら、ELISA以外の試験手順は、抗体検出のための本発明の範囲内であることが意図される。コートしたディスクまたはガラスプレートを用いる技術、たとえば、破壊したリンパ球の懸濁液で満たしたものを用いた技術が適しているだろう。抗体を検出するための公知のいかなる標準的技術、たとえば、不溶性または可溶性の生成物を生ずる技術をも、本発明の方法、定量分析または定性(たとえば、イエス/ノー)型の試験のいずれかに使用するために採用することができる。
【0049】
イムノアッセイ技術、特にELISAの技術は公知技術であり、文献に記載されている(たとえば、ELISA and other solid phase Immunoassays、Theoretical and Practical Aspects ,1988年, ed. D.M.Kemeny & S.J.Challacomb ,John Wiley & Sonsを参照)。
破壊したリンパ球サンプルを接触させ、次いで酵素−抗体複合体を添加してもよく、たとえば、ELISA検出法において添加してもよい。そして、固体相上の抗原と結合した抗体と結合させる。同様に、もし検出するための前記抗体を、結合パートナーを介して、たとえば、異種の抗体群に対する抗体によって、前記固体相に非特異的に結合させる場合には、酵素−抗原複合体を添加してもよく、これらは固定化した検出されるべき抗体に特異的に結合する。その後、酵素基質を、検出可能なシグナルを発生させるために添加する。本発明においては、可溶性基質を好適に使用され、溶液中で検出可能なシグナルを生じる。これは、多数のサンプルの操作および処理を容易にし、簡単にし、抗体生成の評価を可能にするため、有利である。前述したにもかかわらず、完全な定量は必ずしも必要ではなく、もし所望するのであれば、定性的または半定量的な結果を得ることができるだろう。便宜のために、前記基質を選択することで分光測光的に検出できるシグナルを得てもよく、このシグナルは、吸光度を読み取ること、たとえば、標準的なELISAプレートリーダーを用いることによって容易に読み取られる。実際に、標準的なELISA試薬を用いてもよく、これは本発明のアッセイを、臨床検査室で常套的に行われる既存の方法および技術と共用できるようにする利点を有する。しかしながら、他の検出/シグナル生成システムを用いてもよく、蛍光、化学発光などで検出可能なシグナルを得ることができる。
【0050】
免疫−酵素的増幅方法をも用いてシグナルを増大し、感度を増加させることができる。たとえば、アビジン−ビオチン法、たとえば、Sigmaから入手できるエキストラビジンシステムなどを使用してもよい。ビオチン化した2次抗体を、ペルオキシダーゼ アビジン複合体と組み合わせてELISA試薬として使用する。アビジン1分子は、ビオチン数分子と結合する能力があるため、アビジン−ビオチン −ペルオキシダーゼ複合体の使用は、ペルオキシダーゼ分子に表面濃度を増加させ、この方法によりなおいっそうよい感度を与える。
【0051】
リンパ球破壊の工程および抗体結合の検出工程に必要な材料および手段を、好適には、結合パートナーをコートした固体相とともに、キットの形態で供給してもよい。
本発明のアッセイから得られた情報に、他のアッセイ方法の利用により補足をしてもよい。既に存在する血清/血漿抗体についての追加的および有用なデータを古典的なELISA試験で得ることができる。さらに、血液サンプルからリンパ球を分離した後に残っている血漿流体を、本発明のアッセイで使用するのと同じ結合パートナーをコートした固体相を使用して、既に存在する抗体の検出に用いることができる。
【0052】
本発明のアッセイ方法が確かに機能していることを保証するために、適切な対照を含めることができ、新しく合成された抗体の存在またはその量を決定するために使用してもよい。たとえば、試験ウェルからの記録されたシグナルが、突発的で非特異的に(傍観者で)活性化されたリンパ球によるものではないことを確かめるために、陰性の対照抗原を用いる。この抗原は、患者の急性疾患の原因にもっともなりそうにない感染性の因子、たとえば破傷風菌毒素から抗原だろう。このような傍観者活性化リンパ球の数は、いずれにしてもすべての状況において本発明の方法を使用する陽性の試験結果のために要求されるよりもはるかに少ないだろう。本発明の意図はこの点を考慮している。
【0053】
上述したように、その容易さおよび操作スピードおよび簡単さのため、本発明のアッセイは、それ自体を診断的またはその他の臨床的用途あるいは獣医学的な用途、たとえば魚の養殖などに役に立つ。少ないサンプル容量に加えて、さらなる利点は、従来の大抵の血清学的試験において必要であるような2から3週間の間隔で採取された血清のペアよりもむしろ、ただ1つのサンプルだけを必要とすることであり、精巧な装置の使用を必要とせず、前記アッセイは容易に自動化することができる。さらに、必要であれば、異なる免疫グロブリンアイソタイプ群について試験することができる。
【0054】
本発明の前記のアッセイ方法は、特定の抗原に対して特異的な抗体群の自発的な発現の分析によって、進行している感染の存在または程度を評価する1つの方法を提供する。このような方法は、疾患の状態(これは既知であり、かつこの状態に対して適切な免疫原に関係する抗原を利用できる)を評価するために適用できることは明らかであり、感染の特異的なマーカーを提供できる。しかしながら、ある臨床的状況では、特定の疾患または感染を同定できないことがあり、そして/または、アッセイに使用するのに適切な抗原を入手できないことがある。そのような場合には、前記アッセイを改変して、感染の非特異的な指標の存在または程度を評価するようにしてもよい。したがって、たとえば、リンパ球を含有しているサンプル、たとえば、全血またはそれから精製または富化したリンパ球調製物を、これらサンプルが感染マーカー、たとえば、サイトカインまたはインターフェロン、たとえば、IL−2、IL−4またはインターフェロン−γを産生することに関して検査してもよい。
【0055】
このように、よりさらなる面から見ると、本発明はサンプル中の免疫原に応答する感染指標の存在またはその量を決定する方法を提供する。その方法は、以下を含有する:
リンパ球を含有するサンプルを得ること;
前記リンパ球を破壊すること、これにより、検出されるべき感染指標を放出させる;そして
放出された感染指標を検出すること、これにより、前記サンプル中の感染指標の存在またはその量を決定する。
【0056】
この方法を実施するために、前記固体相には適切な捕獲分子、たとえば、検出のための感染指標に対する抗体を備えることができる。前記固体相上に固定化した前記感染指標の存在を検出するために、前述した方法を用いてもよい。それはたとえば、標識した抗体またはリガンドを使用することによる。この方法では、固定化部分または検出分子を適切に選択することによって、特異的な標識を同定することができる。したがって、たとえば、サンプル中のすべてのタンパク質を固体支持体上に固定化してもよく、標識した特異的な抗体またはリガンドを使用して検出を行うことができる。あるいは、特異的な結合パートナーを用いて、関連する感染指標を固定化してもよく、その後、この感染指標を陽性か陰性のいずれかに適切に標識してもよい。たとえば、前者の場合には、感染指標上には存在するがその分子に対し排除的でないドメインへの結合により、または、2番目の場合には、固体相上の結合していない結合パートナーを標識することによる。この方法を実施するためのキットもまた、この発明の一部を形成する。
【0057】
これより本発明を、以下の限定的でない実施例を参照して、さらに詳細に説明する。
【0058】
【実施例1】
特異性
被検者: 頭文字LOH、男性、25歳。古典的な臨床インフルエンザ様疾患の初日から9日後に採取した血液サンプル。インフルエンザAおよびB混合流行病が地方自治体で記録されていた。
【0059】
リンパ球の分離:ヘパリン化した末梢静脈血を採取した。リンパ球を、Lymphoprep (Nycomed Pharma AS, Oslo)により、最初の遠心分離工程の前に、ヘパリン化した血液サンプルを2倍量(同量の代わりに)のリン酸緩衝化生理食塩水(PBS、pH7.2)と混合した以外は、製造者指示書に従って分離した。細胞ペレットの2回の余分な洗浄サイクルを実施した。リンパ球の数を、ブルーデキストラン排除法を用いる血球計でカウントした。
【0060】
リンパ球の破壊: 段階的な量のリンパ球を、「破壊性緩衝液」、すなわち0.5%デオキシコーレート、2μg/mlペプスタチンA(Sigma P−4265,lot 18H0551)、2μg/mlロイペプチン(Sigma L−0649,lot 77H86221)、0.5%アプロチニン(Sigma A−6279,lot 87H7010)、1mM PMSF(Sigma P−7626,lot 48H1265)(参照文献に基づく:Spector DL, Goldman RD, Leinwand LA. Cells. A Laboratory Manual. Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York, 1998, Vol 1:74.6)を含む10mMのTris HCl(pH7.4)により破壊し、ELISA試験を課した(表1参照)。
【0061】
ELASAプレートのコーティングとブロッキング: Greiner マイクロプレート F−型、中位の結合能力、Cat #655001 (lot 98 26 01 48), D−72636 Frickenhausen, Germany。インフルエンザ抗体を試験するためのウィルス抗原(Solvay−Duphar, Hollandからの寄贈品):A/Nanchang/933/95(H3N2)表面抗原、PBS中10μg/ml、100μl/ウェル。B/Harbin/07/94表面抗原、PBS中10μg/ml、100μl/ウェル。一般IgG抗体群についての試験: ヤギ抗ヒトIgG(γ−鎖特異的)Sigma I−7883 (lot 76H8895)をPBSで1:500に希釈して使用し、100μl/ウェルとした。4℃で1晩コーティングした。10%の子ウシ胎児血清(FCS)を含むPBSで、室温で、1時間、ブロッキングした。後のすべての工程間で、免疫プレートを0.05% Tween20を含むPBSで5回洗浄した。
【0062】
サンプルのプレート配置: インフルエンザIgG抗体および一般のI’gG抗体
についての試験を、ヒトIgG標準品と同様に、同じ免疫プレート上で試験した。すべてのサンプルを2重に試験した。
試験サンプル: 試験するサンプル:LOH ”血清”(1:3血漿の希釈度)。正味および0.05% Tween20と5% FCS(希釈剤)を含むPBSでの10−倍希釈物、100μl/ウェル。IgG標品:Sigma I−4506 (lot 96H8840):10μg IgG/ml、0.05% Tween20と5% FCSを含むPBSでの10−倍希釈物、100μl/ウェル。
【0063】
PBS溶液中の最終的な細胞ペレット300μlは、血清の1:9,368希釈物を含有していた。このペレットに700μlのPBSを添加した(1:3.33希釈)。最終的なペレットは2.0×10の細胞を有し、1:31,200の血清汚染を含んでいた。試験された最終的な上清は、血清の1:9,370希釈物相当であった。
細胞溶解物: 溶解物を、100μl/ウェルにおいて、800,000、200,000および50,000細胞/ウェル相当になるように調整した。
【0064】
【表1】
Figure 0003547729
【0065】
血清抗体による細胞調製物の汚染は、最終の細胞洗浄に対して次のように算出された:
800,000細胞に対して1:8.4(10.6%)
200,000細胞に対して、1:33.7(2.9%)、および
50,000細胞に対して1:134.8(0.7%)。
すべての抗体サンプルは、室温で90分間インキュベートした。
二次抗体:ビオチン標識ヤギ抗ヒトIgG(γ鎖特異的)、シグマB−1140標品(ロット番号96H8886)を、0.05% ツィーン20および5% FCSを有するPBS、ウェル当たり100μlに1:500で使用した。室温で60分間インキュベートした。
結合体:エクスラビジン−ペルオキシダーゼ結合体(ExtrAvidin peroxidase)、シグマE−2886標品(ロット番号28H4824)を、0.05% ツィーン20および5% FCSを有するPBS、ウェル当たり100μl中で1:1000に希釈した。室温で60分間インキュベートした。
発色:基質錠剤(O−フェニレンジアミン ジヒドロクロライド)、シグマP−8287標品(ロット番号88H8250)。1錠(10mg)を0.1Mリン酸−クエン酸緩衝液pH5.0、25mlに溶解し、パーハイドロール(perhydrol、30%H)を20μl追加した。基質溶液100μl/ウェルを添加し、反応は1M硫酸50μl/ウェルで10分後に停止した。光学密度をタイターテック・マルチスキャン・プラスリーダー(Titertek Multiskan Plus reader ,Flow Laboratories)により492 nmで読んだ。
結果
IgG量の算定は、IgG標準品の希釈から得られた標準曲線から内挿することによった。すべての検体サンプルは二重に試験して、光学密度の読みの平均を後の計算に使用した。
【0066】
【表2】
Figure 0003547729
【0067】
【表3】
Figure 0003547729
【0068】
【表4】
Figure 0003547729
【0069】
結論:被検者LOHは、表3から明らかなようにインフルエンザAウィルスに感染していた。これらのデータを使用すれば、100,000リンパ球/ウェルは、約20ng/mlのインフルエンザAのIgG抗体を産生し、これに対しインフルエンザB抗体は、約2ng/mlであろうと推定できる。リンパ球の先述の濃度は、実用目的からは、インフルエンザAに特異的な抗体についてはよい具合に測定できるELISAシグナルを与えるが、インフルエンザB抗体にはそうではない。
【0070】
これは、インフルエンザAおよびBの抗体レベルが極めて類似している血清(表2)において測定されるインフルエンザ抗体のレベルと対照をなしている。そうした血清抗体は、以前に曝されたときからの既に存在して交差反応をする抗体である可能性が高い。インフルエンザの「記憶」が後になって異種ウィルスに曝されることにより再賦活されることは長年にわたり知られ、示されてきていることである。これはいわゆる「抗原原罪」であり、最初の免疫応答が起こったリンパ組織における局部的な「傍観者」効果により最もあり得ることである。
【0071】
我々の試験で、破壊されたリンパ球からの抗体もまた、インフルエンザB抗原(すなわち被検者LOHには攻撃的なウィルスではない)について、小さいが測定できるエリザ(ELISA)シグナルを与える理由は、インフルエンザAウィルスによる免疫攻撃の結果として、「記憶」リンパ球のそうした非特異的な再賦活の所産でありうるであろう。しかしながらこの異常な「記憶」リンパ球の再賦活はインフルエンザに関係した現象であると信じられており、他の感染作用体には関連するものではなさそうである。かくして、問題の感染作用体および他の作用体とからの抗原に対し与えられるシグナル間においてより明瞭な相違が観察されると期待されるに違いない。
【0072】
検査する抗原特異的な抗体各々に対して、現行の方法は、約100μlのヘパリン化血液(100,000リンパ球に相当する)を必要とし、毛細血管血液サンプルの使用となっている。
【0073】
【実施例2】
速度論
これは、インフルエンザワクチンの臨床的試験である。9名の健康な被検者:24〜27歳の女性6名(平均年齢、26.2歳)および年齢24〜31歳の男性3名(平均年齢、28.3歳)が登録された。彼らはワクチンの関連する禁忌を担当する医師から告知を受け、全員がその医師にその禁忌について全く知らないことを告げた。誰一人として以前にインフルエンザに対するワクチンを受けたことがなかった。全部のワクチンが試行をなされ、下記のように末梢血液サンプルが採取された。被検者には、メリュー セルム&ワクチン(フランス)からの次のウィルスを含有する認可された不活性化全ウィルス3体ワクチン(Vaxigrip)が投与された。
【0074】
15μg/1用量のヘマグルチニンを含有するA/シドニー/5/97(H3N2)様ウィルス
15μg/1用量のヘマグルチニンを含有するA/北京/262/95(H1N1)様ウィルス
15μg/1用量のヘマグルチニンを含有するB/北京/184/93様ウィルス
ヘパリン化血液標品は実施例1に記載したように採取した。リンパ球を入れたバイアルを液体窒素中に挿入し、次いで水道の水流水下に置くことによる凍結/融解(2回)によってリンパ球を破壊したことを除き、実施例1に記載した操作を行った。
【0075】
さらにヘマグルチニン−阻害(HI)試験を次の標準操作に従ってレセプター破壊酵素で処理した血漿サンプルを用いて行った;Kendalら、1982年「検査室基盤のインフルエンザ・サーベイランスの概念と操作」、ウィルス性疾患ユニット、WHO、ジュネーブ。その際、A/Nanchangウィルスの4ヘマグルチニン単位および0.7%七面鳥赤血球を使用した。血漿は2倍希釈段階で検査し、力価はウィルスヘマグルチニンを完全阻害する最高希釈の逆数として評点を与えた。サンプルは、ワクチン投与の日、7日後および13日後に採取したものを用いた。
結果
図1は9名のワクチン投与された被検者各人について、300K破壊リンパ球から得られた溶液を使用して関係したA/Nanchang/933/95(H3N2)(実施例1参照)からの表面抗原に対するIgGの量(ng)を示す。それらは、破壊されたリンパ球から得られた、インフルエンザ特異的なIgG抗体の量に従って並べられている。左側のng,IgGのスケールは被検者全部について同じではない。A/Nanchangウィルスに対するHI力価(点線)が、重ね合わせで示されている。40以上の力価は、防御的であると国際的な合意により見なされる。
結論
古典的には、HI抗体は、ウィルス中和抗体とともに「優れた標準的」インフルエンザ抗体であると見なされる。40以上の力価は、防御的であると国際的な合意により見なされる。図1は、9名の被検者のうち4名(被検者2、5〜7)が7日目にそのような抗体を獲得し、被検者3および10を除き全員が13日目にそうしたHI力価を得ていたことを示す。被検者全員には7日目に既に破壊リンパ球に検出されたインフルエンザに特異的なIgGが高レベルで存在していた。5名の被検者(被検者3,4,8〜10)には、防御的HI抗体レベルではなく破壊リンパ球からの抗体だけが7日目に検出された。
【0076】
さらに、インフルエンザIgG抗体の特異性は、13日目にほとんどの被検者において血清抗体が有意なレベルにあったことから、7日目にそのような抗体の出現および13日目には同一抗体の消失により明白である。
明らかに実施例2は、破壊リンパ球から検出された抗体が、実施例1でも明白に示されているように、リンパ球ペレットに捕獲された血清抗体に汚染されていないことを強調する。
【0077】
【実施例3】
血清/血漿汚染物からリンパ球を精製する簡略化された方法
汚染する血清/血漿抗体が全くないリンパ球を、3回の連続遠心分離行程により典型的に分離することができる。全血300μlを、PBS(2部)および蒸留水(1部)からなる希釈液10mlと混合する。混合物を室温で20分間400×gで遠心分離する。上清を捨ててペレットに10mlのPBSを加える。懸濁液を上記のように遠心分離し、サイクルを1回繰り返す。最終のペレットは、100μlの PBSに懸濁し、後続のアッセイでのリンパ球の供給源として使用する。
【0078】
【実施例4】
リンパ球精製の前の血液の保存
男性の被検者(EJAa、20歳)に、認可された不活性化3体インフルエンザワクチンを製造者の指示に従って投与した(実施例2を参照)。ヘパリン化された血液サンプル5mlをワクチン投与の日(0日目)およびワクチン投与後9日に採取した。採取後直ちに300μlの血液に、上記実施例3で記載したような3回の洗浄/遠心分離のサイクルを施し、リンパ球を実施例1で記載したように破壊した。残余の血液サンプルは、4℃で4日間保存し、次いでリンパ球精製の新しい繰り返しを開始する前に室温で4時間保存した。続いて行われる全部のエリザ(ELISA)テストは実施例1で記載したように実施した。ヘマグルチニン−阻害(HI)試験は、実施例2で記載したように同種ワクチン株を用いて行った。
【0079】
【表5】
Figure 0003547729
【0080】
4℃で4日間、次いで室温で4時間保存。破壊されたリンパ球からの抗体活性への影響
すべての記載事項は492nmでの光学密度×1000および血漿抗体の力価である。「細胞」は100μlの血液から得た破壊リンパ球からの抗体である。
結果
この被検者は、すでにワクチン投与の前にA/シドニー/5/97(H3N2)ワクチンの成分に対して有意のHI力価を有することが見出されており、リンパ球から放出された抗体は0日から9日まで有意に増加せず、あるいはHI力価を増加させなかった。H1N1成分A/北京/262/95に対するHIワクチン反応は鈍く、このことは細胞アッセイにも見られた。最も明瞭に見られた反応は、インフルエンザB成分B/北京/184/93に対するものであり、HI力価は10未満から40に上昇した。このことは、細胞アッセイにもまた反映された。
【0081】
4℃で4日間保存し、次いで室温で4時間放置したことは、破壊リンパ球からの記録された抗体活性に影響しなかった。直後の結果および4日間の保存の後に得られた結果は、有意の程度までには変化しなった。
他の実験でも、同様の保存条件(冷蔵、室温6時間で中断)下での6日後であっても破壊されたリンパ球からの抗体活性の継続する測定に影響を与えなかったことを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、インフルエンザワクチンの臨床試験の結果を示す。その試験では、9名の被検者(ヒト2〜9)からのサンプルを、前記リンパ球破壊方法を用いて試験したものである。各棒グラフの左側のスケールは、水平方向のスケールのワクチン接種後の日数に対しH3N2 IgGをngでプロットしたものを示す。各棒グラフ上に重ねられた線は、右側スケールのA/Nanchong ウィルスに対するHI力価を示している。より詳しくは、実施例1および2を参照。

Claims (24)

  1. 下記の工程を含む、免疫原に応答して新たに合成された、体液のサンプルまたはリンパ系に由来するサンプル中の抗体の存在またはその量を決定する方法:
    リンパ球を含有するサンプル中の放出された抗体または抗体の一部を検出する工程であって、リンパ球が破壊されることより、該リンパ球に関連する合成された抗体またはその一部が放出され、それによって、サンプル中の新たに合成された抗体の存在またはその量を決定する工程。
  2. 下記の工程を含む請求項1に記載の方法:
    リンパ球を含むサンプルを得る工程;
    前記リンパ球を破壊し、それによって該リンパ球に関連する抗体またはその一部を放出する工程;および
    放出された抗体またはその一部を検出し、それにより新たに合成された該サンプル中の抗体の存在またはその量を決定する工程。
  3. 前記サンプルが、リンパ液もしくは血液であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記サンプルが、末梢血液であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記サンプルが、前記方法に先立ち抗体の合成および/または分泌を促進するためにはインキュベートされないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記リンパ球が、物理的破壊手段あるいは細胞を破壊する緩衝液または溶液により破壊されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記抗体またはその一部が、前記抗体またはその一部を認識する一以上の抗原に結合することにより検出されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
    載の方法。
  8. 放出された前記抗体が、固相結合アッセイにより検出されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記固相が一以上の抗原(固相抗原)を担持しており、該抗原が、検出される特定の抗体または抗体群またはそれらの一部(標的抗体)により認識されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記固相が一以上の抗体(固相抗体)を担持しており、該抗体が、検出される特定の抗体または抗体群またはそれらの一部(標的抗体)を認識することを特徴とする請求項8に記載の方法。
  11. 前記方法が、新たに合成された抗体および受動的に移入された母体の抗体とを区別するために、新生児または幼児の血液サンプルで行われることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. リンパ球を破壊する前に、または破壊した後で検出段階の前に、前記サンプルが約4℃以下で保存されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 当該方法で使用するための血液サンプルまたは当該方法で使用するリンパ球を調製するための血液サンプルが、1ml未満の容量であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記サンプルから直接的に単離されたリンパ球が、当該方法で使用されることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 検出段階が、免疫アッセイ法、好ましくはELISAにより行われるこ
    とを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記固相上に固定化された標的抗体により認識される一以上の抗原が、前記固相と接触することを特徴とする請求項8〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記固相上に固定化された標的抗体を認識する一以上の抗体が、前記固相と接触することを特徴とする請求項8〜15のいずれかに記載の方法。
  18. 可溶性基質を検出段階で用いて、分光測光学的に検出可能なシグナルを生じることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 陰性対照抗原を用いることを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
  20. それぞれ異なる標的抗原を有する多重固相が使用されていることを特徴とする請求項8〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 免疫原によるヒトまたは非ヒト動物または前記動物の一部の感染を診断またはモニターするために使用し得る情報を提供する方法であって、
    請求項1〜20のいずれかに定義された方法に従って、該免疫原に対し、該動物からのリンパ球含有サンプルの該リンパ球に関連する新たに合成された抗体またはその一部の存在またはその量を決定する工程、および、
    適当な対照および/または参照サンプルを参照することにより、該免疫原による感染の存在またはその程度を決定する工程
    を含むことを特徴とする方法。
  22. 前記免疫原が、細菌抗原またはウイルス抗原であり、出所である細菌またはウイルスによる感染のモニタリングがなされることを特徴とする請求項1〜21のいずれかに記載の方法。
  23. 前記抗原が、トキソプラズマ、エプスタイン−バーウイルス(EBV
    )、肝炎ウイルスのいずれかと、単純疱疹ウイルス, サイトメガロウイルス, ヒト免疫不全ウイルス(HIV)からなる群より選ばれるウイルスに由来することを特徴とする請求項
    22に記載の方法。
  24. 下記の工程を含む、免疫原に応答するサンプル中の感染指標の存在またはその量を決定する方法:
    リンパ球を含有するサンプルを得る工程;
    前記リンパ球を破壊し、それにより検出される感染指標が放出される工程;および
    請求項1〜20のいずれかに定義された方法に従って、放出された感染指標を検出し、それにより当該サンプル中の感染指標の存在またはその量を決定する工程。
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