JP3544921B2 - Vinegar made from mushrooms - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はキノコを原料としたキノコの風味を有するキノコ酢とその製造法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
醸造酢は、一般的に糖類、エチルアルコールを原料とし、微生物の作用により生成されるが、大別すると穀物酢、果実酢及び酒精酢とに分けられる。
穀物酢は米、大麦、酒粕等の穀物及びその加工品を原料としたもので、果実酢はブドウ、リンゴ、カキ、イチジク、モモ、スモモ、バナナ等の果実を原料としたもの、酒精酢はエチルアルコールを主原料としたものである。
【０００３】
一方、近年キノコ類の効用が見直され、キノコ独特の旨味や風味に加え、最近明らかとなってきたキノコの免疫能向上作用、抗腫瘍性作用や活性酸素消去作用を有する機能性成分を含み健康の維持増進にも期待されているが、キノコを原料とした醸造酢やキノコ成分を含有するキノコ酢はいまだ開発されていない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
キノコの効用を生かした酢を提供することを課題とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を行った結果、キノコの甘味、旨味等の独特の風味を与え、しかも独特のコクとまろみを付与るすることができることを知見して本発明を完成した。
【０００６】
すなわち、本発明は
(1) キノコ、キノコの粉末、キノコの搾汁液、キノコの浸出物、キノコの抽出物からなる群から選ばれた1または2以上を原料として、酢酸発酵してなることを特徴とするキノコ醸造酢、
(2) キノコ、キノコの粉末、キノコの搾汁液、キノコの浸出物、キノコ抽出物からなる群から選ばれた1又は2以上を加えた発酵培地に、酢酸菌を加え発酵を行うことを特徴とするキノコ醸造酢の製造方法、
(3) キノコのアルコールによる浸出液或いはアルコール抽出液を発酵用培地とし、次いで酢酸菌を加え発酵を行うことを特徴とするキノコ醸造酢の製造方法、(4) キノコ由来の機能性成分を加えた発酵用培地に、酢酸菌を加え発酵を行うことを特徴とするキノコ機能性成分含有醸造酢の製造方法、
(5) キノコの搾汁液、キノコの浸出物、キノコの抽出物、キノコの機能性成分からなる群から選ばれた1又は2以上を酢に加え、Brix値を7以上に調整してなることを特徴とするキノコ酢の製造方法
に関する。
【０００７】
以下本発明について詳述する。
本発明におけるキノコとしてはマイタケ、シイタケ、エノキタケ、キクラゲ、シメジ (ホンシメジ、ハタケシメジ、ブナシメジ)、タモギタケ、ナメコ、ハツタケ、マッシュルーム、ヒラタケ、マツタケ、エリンギ、ショウロ等広く食用に供されるキノコ類、マンネンタケ (霊芝)、カワラタケ、コフキサルノコシカケ、スエヒロタケ、チョレイマイタケ、アガリクス、冬虫夏草等一部食用に供されるが主に健康食品、漢方薬、医薬品として使用されているキノコ類が挙げられるが必ずしもこれらに限定されることはなく、食用、服用可能なものは用い得る。
【０００８】
特に一般食材として広く用いられているキノコは、それぞれに独特の旨味、風味を有し、入手も容易であるので好ましく、単独もしくは2種類以上のキノコをブレンドする等してバラエティーに富んだ食酢の製造が可能である。
【０００９】
キノコとしては食用に供する子実体及びキノコの種類によっては菌糸体、培養濾液等についても使用しうる。子実体は天産品、人工栽培品いずれも使用しうる。また使用しうる状態は生のもの、半乾燥品、乾燥品のいずれも使用しうる。乾燥キノコは、生のキノコをそのまま乾燥したもの、破砕片にしたもの、粉末化したものいずれも使用しうる。
【００１０】
搾汁液は例えば生キノコ、半乾燥品を直接、或いは生、半乾燥品、乾燥品を一旦水に浸漬後、10分から1時間程度蒸した後、圧搾機或いは濾布で搾って製造される。
【００１１】
キノコの浸出物とはキノコの水・アルコール・その他溶媒による浸出液、その乾燥物、精製物、製剤化物等を包含する。例えば水を使用する場合は0℃から加熱下で生、半乾燥品或いは乾燥品を、10分以上浸漬して得られる液が使用しうるが、例えばキノコ類を10分から1時間水煮にした煮汁や、10分から一晩浸漬して得られるだし汁も本発明でいう浸出物に相当する。なお、水は水道水、脱イオン水、蒸留水、天然水或いは温泉水が使用しうる。
【００１２】
またアルコールを使用する場合は、0℃から加温下、生、半乾燥品、乾燥品を、アルコール溶液に10分以上浸漬して得られる溶液を必要に応じて濾過して次の発酵工程に移す。また、キノコにアルコールを加えたものを発酵工程に移行しても差し支えない。
【００１３】
アルコール溶液としてはエチルアルコールを主成分として含有するものであれば種類を問わない。例えばエチルアルコール含有水溶液の他、焼酎、ウイスキー、ブランデー、ウオッカ、ラム、コーリャン酒、リキュール、紹興酒、日本酒、ワイン、ビール等の酒類が使用できる。その際アルコール濃度は酢酸発酵時に適宜希釈するなりして調整する。
【００１４】
キノコの抽出物とはキノコの水・アルコール・その他溶媒による抽出液、その乾燥物、精製物、製剤化物等を包含し、水、アルコール、その他の溶媒を使用し、必要に応じ加温・加熱、加圧、更には酸、アルカリを加える等してキノコ中の成分を取り出すことを目的として処理した物を意味し、上掲の浸出物とは必ずしも明確な境界はない。
【００１５】
例えば水を使用する場合の抽出処理方法としては4〜130℃で15分以上数時間行う。また、アルコールを使用する場合も水に準じ、0℃から加温下で15分以上数時間行う。
上記浸漬時間、抽出時間、蒸し時間及び煮出し時間等の処理時間は材料の状態、その他条件によって適宜短縮、延長することが出来ることは言うまでもない。
【００１６】
キノコ由来の機能性成分とはキノコに含まれる生体防御、体調リズムの調節、疾病の予防、治療、回復等に係る生体調整機能を有する成分を意味し、例えば公知のものとしてはマイタケ、マッシュルーム、ヒラタケ、シイタケ、エノキタケ、スエヒロタケ、アガリクス、カワラタケ或いは霊芝等から得られ、その成分はβ-グルカン、へテロ多糖及びそれらのタンパク複合体、ゲルマニウム等必須微量元素、テルペノイド、ステロイド等脂質成分が含まれるが、特に限定されることはない。これらの一部は薬剤、健康食品として扱われており包含されることは言うまでもない。
【００１７】
またそれらの形状は、顆粒状、錠剤、液剤、シロップ剤或いはアメ類のいずれも使用しうる。なおこれらの物質の活性を高めるための物理、化学修飾したものも含み、加える量はその成分により適宜変更する必要がある。
【００１８】
機能性成分の製造法について、それぞれ公知の手法が適用されうるが、マイタケの抗腫瘍性成分含有粉末の製造法について例示すると、水乃至熱水抽出液に最終容量濃度20〜70 %になる様アルコールを加え、放置後液面もしくは液中に浮遊または容器の壁面に付着する物質を除去し、その後得られた抽出液を噴霧乾燥することにより得られる。またこれ以降、酸、アルカリ等の処理により更に精製してもかまわない。
以上の他にキノコの各種浸出物もしくは抽出物あるいはそれらの精製物であって、何らかの生体調整機能を有するものも機能性成分に包含される。
【００１９】
発酵用培地は、酢酸菌の栄養源となるアルコールを含むものを指し、これに原料となるキノコ、キノコの粉末、キノコの搾汁液、キノコの浸出物、キノコの抽出物からなる群から選ばれた1又は2以上を加えてキノコ酢を醸造する。また酵母等によるアルコール発酵を行った後、酢酸発酵に移行しうることももちろん可能である。なお原料がアルコールによる浸出液や抽出液の場合は、そのものが発酵用培地となり得る。
【００２０】
以下、酢酸発酵について詳述する。例えば、
(1) キノコ、キノコの粉末、キノコの搾汁液、キノコの浸出物、キノコの抽出物を加えた発酵用培地で酢酸発酵を行う場合、
(2) キノコのアルコールによる浸出液或いはアルコール抽出液を発酵用培地として酢酸発酵を行う場合、
(3) キノコ由来の機能性成分を加えた発酵用培地で酢酸発酵を行う場合、
その他いずれにおいても発酵用培地のアルコール度数は4〜8 %になるように調整する。
【００２１】
上記 (1)、(2) 及び (3) で加えるアルコール或いは得られたアルコール溶液のアルコール度数が高い場合は水で適宜希釈する。なお、いずれの場合も酢酸菌以外の菌の生育を抑えるために酸度が1.5〜2.0 %になるよう酢酸を加える。
原料中のキノコ成分含量はBrixで1〜10 %、好ましくは3〜7 %が良い。なお、キノコの風味を調整する場合は適宜希釈或いは濃縮する。
【００２２】
酢酸発酵にあたり、発酵中に酢酸菌生育無機栄養源として、塩化カリウム、リン酸水素二アンモニウム、硫酸マグネシウム等を加える。
酢酸菌は通常酢酸発酵に使用されている菌を使用しうるが、あらかじめ上述した各キノコ発酵用培地で馴化した菌を用いるのが好ましい。
【００２３】
本発明により得られたキノコ醸造酢は、キノコ特有の風味を有し、且つ免疫能を高めたり、活性酸素を消去する成分も含まれており、ビネガーとしてはもちろん、日常適度に食しているソース、ドレッシング等調味料原料として好適である。
本発明によって得られたキノコ醸造酢の可溶性固形成分のパーセントであるBrix値を測定したところ、9乃至14と一般醸造酢、穀物酢、果実酢等に比べ高い数値を示した。
【００２４】
以上知見に基づき、キノコ由来の成分を酢に加え種々のBrix値のキノコ酢を作り、検討した結果、キノコの搾汁液、キノコの浸出物、キノコの抽出物、キノコの機能性成分からなる群から選ばれた1又は2以上を、酢に加えBrix値を好ましくは8以上、少なくとも7近辺以上に調節することにより、香り、甘味、旨味等風味において、キノコ醸造酢に同等もしくは近いものが得られた。
以下、実施例を示し具体的に本発明を説明するがこれに限定されるものではない。
【００２５】
【発明の実施の形態】
[実施例1](マイタケ搾汁液からの酢製造)
生マイタケ1 kgをオートクレーブに入れ、30分程蒸した後、搾汁した液を供試した。搾汁液のBrixは5 %であった。この搾汁液をエバポレーターにより2倍に濃縮した液170 mlに無機栄養源として塩化カリウム0.4 g、リン酸水素二アンモニウム3.4 g、硫酸マグネシウム0.2 gを添加、更に酢酸6 mlとアルコール度数12 %の清酒 (アルコール度数15 %以上16 %未満を希釈) 170 mlを混合してマイタケ発酵用培地を調整した。
【００２６】
この培地346 mlを500 mlビーカーに入れて35℃前後に加温後、酢酸菌膜をミクロスパーテルに取って酢酸菌膜を静かに浮かべ、PPC用紙で蓋をして33℃で培養した。酢酸の生成度は中和滴定を利用して判定した。
【００２７】
開始から1週間後、マイタケ発酵用培地を遠心分離して得られた上清を濾過し、80℃で2分間加熱処理してマイタケ酢とした。酸度は5.4 %であった (表1)。
官能検査の結果、甘味、旨味、コク、まろ味ともに良好であった (表2)。
【００２８】
[実施例2] (マッシュルーム搾汁液からの酢製造)
生のマッシュルームからの搾汁液及びその後の培地調整及び酢の調整は実施例1の方法に準ずる。マッシュルーム発酵用培地で酢酸菌を1週間培養した後の酢の酸度は5 %であった (表1)。
官能検査の結果は、表2参照。
【００２９】
[実施例3](エリンギ搾汁液からの酢製造)
生のエリンギからの搾汁液及びその後の培地調整及び酢の調整は実施例1の方法に準ずる。搾汁液のBrixは7 %であった。エリンギ発酵用培地で酢酸菌を1週間培養した後の酢の酸度は5 %であった (表1)。
官能検査の結果は、表2参照。
【００３０】
[実施例4](シイタケ搾汁液からの酢製造)
生シイタケからの搾汁液及びその後の培地調整及び酢の調整は実施例1の方法に準ずる。搾汁液のBrixは7 %であった。シイタケ発酵用培地で酢酸菌を1週間培養した後の酢の酸度は3.3 %であった (表1)。
官能検査の結果は、表2参照。
【００３１】
[実施例5](乾燥キノコ或いはその粉末の搾汁液からの酢醸造)
乾燥マイタケ或いはその粉末100 gに水900 mlを浸漬し、20分間蒸したのち、濾布で濾過して搾汁液を得た。その後の培地調整及び酢の調整は実施例1の方法に準じた。1週間培養した後の酢の酸度は5.1 ％及び5.2 %であった (表1)。
官能検査の結果、乾燥マイタケ粉末は乾燥マイタケを原料とした場合より評価が低くかったが、対照品よりは評価が高かった(表2)。
【００３２】
[実施例6](アルコールによる浸出液或いはアルコール抽出液から酢醸造)
まず特開平09-271378号公報 に則ってマイタケ酒を試作した。すなわち、アルコール分35 %のホワイトリカーに氷砂糖50 gを入れた後、生マイタケ400 gを浸漬して3ヶ月間冷暗所で浸漬した。このマイタケ酒のアルコール濃度は24 %であったので、アルコール度数が6 %になるように4倍希釈して、121℃で15分間滅菌処理したものを供した。これに無機栄養源と酢酸を実施例1に準じて調整した。
1週間培養した後の酸度は4.2 %であり (表1)、官能検査の結果は、生マイタケを原料にした酢に次ぐ高い評価が得られた (表2)。また、生、乾燥等からの酢とはやや異なる風味を有していた。
【００３３】
[実施例7](キノコ機能性成分含有醸造酢)
特開平9-238697 (マイタケから抽出した抗腫瘍性物質) 或いは特開平11-75768(マイタケエキス末の製造方法及びマイタケエキス末含有製剤) に則って得たマイタケ抗腫瘍性成分含有粉末8.5 gを170 mlの滅菌水に加えた後、実施例1の無機栄養源及び酢酸を添加し、次いで12 %に希釈した清酒170 mlを加えた発酵用培地で酢酸菌を培養した。
1週間後、酢の酸度は5 %であり (表1)、本抗腫瘍性成分は酢酸発酵後も含有していた。
官能検査の結果は、表2参照。
【００３４】
【表1】

【００３５】
【表2】

【００３６】
表1及び2に記入してあるように、本発明品の対照として、清酒単独のものについて実施したところ、官能検査の結果、甘味、旨味、コク、まろ味のいずれも評価が低く、本発明より劣ることがわかった。
一方、市販の醸造黒酢についても官能評価を行ったが、それは本発明品より評価が低いという結果が出た (表2)。
【００３７】
【発明の効果】
本発明によれば、それぞれキノコ特有の特長ある香り、甘味、旨味、また独特のコクとまろ味を持ち、既存の酢にはない風味を有する醸造酢を製造することができる。
また、キノコ醸造酢はキノコの免疫能向上作用、抗腫瘍作用や活性酸素消去作用を有する機能性成分を含んでいるので、健康維持増進等のニーズに応える製品を提供することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a mushroom vinegar having a mushroom flavor using mushrooms as a raw material and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
Brewed vinegar is generally made from sugars and ethyl alcohol as raw materials and is produced by the action of microorganisms, but is broadly classified into grain vinegar, fruit vinegar and sake vinegar.
Grain vinegar is made from grains such as rice, barley and sake lees and their processed products. Fruit vinegar is made from fruits such as grapes, apples, oysters, figs, peaches, plums and bananas. Ethyl alcohol is the main raw material.
[0003]
On the other hand, mushrooms have recently been reviewed for their usefulness.In addition to the unique flavor and flavor of mushrooms, they contain functional ingredients that have recently been shown to improve mushroom immunity, have antitumor effects, and eliminate active oxygen. However, brewed vinegar made from mushrooms and mushroom vinegar containing mushroom components have not yet been developed.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide vinegar utilizing the effects of mushrooms.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies in order to solve the above problems, and as a result, have found that mushrooms can be imparted with unique flavors such as sweetness and umami, and can be imparted with unique richness and roundness. Thus, the present invention has been completed.
[0006]
That is, the present invention
(1) Mushroom brewing characterized by fermenting with acetic acid using one or more selected from the group consisting of mushrooms, mushroom powder, mushroom juice, mushroom exudates, and mushroom extracts vinegar,
(2) mushrooms, mushroom powder, mushroom juice, mushroom exudates, fermentation medium containing one or more selected from the group consisting of mushroom extract, acetic acid bacteria are added and fermented. Production method of mushroom brewed vinegar,
(3) a method for producing a mushroom brewed vinegar, characterized in that a leaching solution or an alcohol extract of a mushroom with alcohol is used as a fermentation medium, and then fermentation is performed by adding acetic acid bacteria, and (4) a functional component derived from mushrooms is added. A method for producing a brewed vinegar containing a mushroom functional component, wherein the fermentation medium is subjected to fermentation by adding acetic acid bacteria,
(5) One or two or more selected from the group consisting of mushroom juice, mushroom exudate, mushroom extract, and mushroom functional components are added to vinegar, and the Brix value is adjusted to 7 or more. And a method for producing mushroom vinegar.
[0007]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
Examples of the mushrooms in the present invention include maitake, shiitake, enokitake, jellyfish, shimeji, shimeji (honshimeji, hatakeshimeji, bunashimeji), tamogitake, nameko, hatsutake, mushroom, oyster mushroom, matsutake, eryngii, shoro, etc. Reishi), Kawaratake, Kofukisaronokoshika, Suehirotake, Choreimaitake, Agaricus, Cordyceps, etc. are partly used for food, but mainly include mushrooms used as health foods, herbal medicines, and pharmaceuticals, but not necessarily limited to these. Food and drinkable foods can be used.
[0008]
In particular, mushrooms that are widely used as general foods are preferable because they have unique umami and flavor, and are easily available, and are rich in variety of vinegar, such as by blending alone or two or more types of mushrooms. Manufacturing is possible.
[0009]
As the mushrooms, depending on the kind of edible fruit bodies and mushrooms, mycelium, culture filtrate, and the like can also be used. The fruiting body can use both natural products and artificially cultivated products. The usable state may be any of raw, semi-dried and dried products. As the dried mushrooms, any of raw mushrooms dried as they are, crushed pieces, and powdered ones can be used.
[0010]
The squeezed liquid is produced, for example, by directly immersing raw mushrooms and semi-dried products, or by immersing raw, semi-dried products, and dried products in water, steaming them for about 10 minutes to 1 hour, and squeezing them with a pressing machine or filter cloth.
[0011]
The exudates of mushrooms include exudates of mushrooms in water, alcohol, and other solvents, and dried, purified, and formulated products thereof. For example, when water is used, a liquid obtained by immersing a raw, semi-dried or dried product under heating from 0 ° C. for 10 minutes or more can be used.For example, mushrooms were boiled in water for 10 minutes to 1 hour. Boiled soup and broth obtained by soaking for 10 minutes to one night also correspond to the exudate referred to in the present invention. As the water, tap water, deionized water, distilled water, natural water or hot spring water can be used.
[0012]
If alcohol is used, the solution obtained by immersing the raw, semi-dried, or dried product in an alcohol solution for 10 minutes or more while heating from 0 ° C is filtered as necessary, and then used for the next fermentation step. Move. In addition, the addition of mushrooms to alcohol may be transferred to the fermentation step.
[0013]
The alcohol solution is not particularly limited as long as it contains ethyl alcohol as a main component. For example, liquors such as shochu, whiskey, brandy, vodka, rum, kollang liquor, liqueur, shaoxing liquor, sake, wine, and beer can be used in addition to the aqueous solution containing ethyl alcohol. At that time, the alcohol concentration is adjusted by appropriately diluting it during acetic acid fermentation.
[0014]
Mushroom extracts include extracts of mushrooms in water, alcohol, and other solvents, including dried, purified, and formulated products.Use water, alcohol, and other solvents, and heat and heat as necessary. , Pressurized, and further processed by adding an acid or alkali to remove the components in the mushroom, and does not necessarily have a clear boundary with the above-mentioned leachables.
[0015]
For example, when water is used, the extraction treatment is performed at 4 to 130 ° C. for 15 minutes or more for several hours. In addition, when using alcohol, it is carried out for 15 hours or more under heating from 0 ° C. in the same manner as for water.
Needless to say, the treatment time such as the immersion time, the extraction time, the steaming time and the boiling time can be appropriately shortened or extended depending on the state of the material and other conditions.
[0016]
The mushroom-derived functional component means a component having a bioregulatory function related to biological defense, regulation of physical condition rhythm, prevention of disease, treatment, recovery, etc. contained in mushrooms, such as maitake, mushrooms, and the like as known components. Obtained from oyster mushroom, shiitake mushroom, enokitake mushroom, shirohirotake mushroom, agaricus, kawatake mushroom or Reishi, etc., and its components include β-glucan, heteropolysaccharide and their protein complexes, essential trace elements such as germanium, terpenoids, lipid components such as steroids. However, there is no particular limitation. It goes without saying that some of these are treated and included as drugs and health foods.
[0017]
Further, as for their shape, any of granules, tablets, solutions, syrups and candy can be used. It should be noted that these substances include those physically and chemically modified to enhance the activity of these substances, and the amounts to be added need to be appropriately changed depending on the components.
[0018]
Known methods can be applied to the method for producing the functional component.However, when the method for producing the anti-tumor component-containing powder of maitake is exemplified, the final volume concentration of the water or hot water extract becomes 20 to 70%. It is obtained by adding alcohol, removing the substance floating on the liquid surface or liquid or adhering to the wall surface of the container after standing, and then spray-drying the obtained extract. Further, after that, it may be further purified by treatment with an acid, an alkali or the like.
In addition to the above, various exudates or extracts of mushrooms or purified products thereof, which have some biological adjustment function, are also included in the functional components.
[0019]
Fermentation medium refers to a medium containing alcohol, which is a nutrient source for acetic acid bacteria, and is selected from the group consisting of mushrooms, mushroom powder, mushroom juice, mushroom exudates, and mushroom extracts as raw materials. Add one or more to brew mushroom vinegar. After alcohol fermentation by yeast or the like is performed, it is of course possible to shift to acetic acid fermentation. When the raw material is a leachate or extract obtained by alcohol, it can be a fermentation medium.
[0020]
Hereinafter, the acetic acid fermentation will be described in detail. For example,
(1) mushrooms, mushroom powder, mushroom juice, mushroom exudates, when performing acetic acid fermentation in a fermentation medium with added mushroom extract,
(2) When performing acetic acid fermentation using a mushroom alcohol leaching solution or alcohol extract as a fermentation medium,
(3) When performing acetic acid fermentation in a fermentation medium to which a functional component derived from mushrooms has been added,
In all other cases, the alcohol content of the fermentation medium is adjusted to be 4 to 8%.
[0021]
If the alcohol added in the above (1), (2) and (3) or the alcohol solution obtained has a high alcohol content, it is appropriately diluted with water. In each case, acetic acid is added so that the acidity becomes 1.5 to 2.0% in order to suppress the growth of bacteria other than acetic acid bacteria.
The content of the mushroom component in the raw material is 1 to 10% by Brix, preferably 3 to 7%. In addition, when adjusting the flavor of mushrooms, it is diluted or concentrated as appropriate.
[0022]
In the acetic acid fermentation, potassium chloride, diammonium hydrogen phosphate, magnesium sulfate and the like are added as inorganic nutrients for growing acetic acid bacteria during the fermentation.
As the acetic acid bacterium, a bacterium usually used for acetic acid fermentation can be used, but it is preferable to use a bacterium which has been conditioned in advance with the above-described mushroom fermentation medium.
[0023]
The mushroom brewed vinegar obtained according to the present invention has a mushroom-specific flavor, and also contains components that enhance immunity and eliminate active oxygen. It is suitable as a raw material for seasonings such as dressings.
When the Brix value, which is the percentage of the soluble solid component of the mushroom-brewed vinegar obtained according to the present invention, was measured, it was 9 to 14, which was higher than that of general brewed vinegar, grain vinegar, fruit vinegar and the like.
[0024]
Based on the above findings, mushroom-derived components were added to vinegar to produce mushroom vinegar of various Brix values, and as a result of the examination, a mushroom juice, a leachate of mushrooms, an extract of mushrooms, a group consisting of functional components of mushrooms By adding 1 or 2 or more selected from vinegar to the vinegar and adjusting the Brix value to preferably at least 8 and at least 7 or more, the flavor, sweetness, umami and other flavors are equivalent or close to those of mushroom brewed vinegar. Was done.
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples, but the present invention is not limited thereto.
[0025]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
[Example 1] (Manufacture of vinegar from Maitake squeezed liquid)
1 kg of raw Maitake was placed in an autoclave, steamed for about 30 minutes, and the squeezed liquid was used as a test. Brix of the juice was 5%. To a 170 ml liquid obtained by concentrating the juice from the evaporator twice was added 0.4 g of potassium chloride, 3.4 g of diammonium hydrogen phosphate, and 0.2 g of magnesium sulfate as inorganic nutrients.Furthermore, 6 ml of acetic acid and sake having an alcohol content of 12% were added. 170 ml (diluted with an alcohol content of 15% or more and less than 16%) was mixed to prepare a medium for maitake fermentation.
[0026]
After 346 ml of this medium was placed in a 500 ml beaker and heated to about 35 ° C., the acetic acid bacterium was taken out with a microspatula, and the acetic acid bacterium was gently floated, covered with PPC paper, and cultured at 33 ° C. The degree of acetic acid production was determined using neutralization titration.
[0027]
One week after the initiation, the supernatant obtained by centrifuging the culture medium for maitake fermentation was filtered and heated at 80 ° C. for 2 minutes to obtain maitake vinegar. The acidity was 5.4% (Table 1).
As a result of the sensory test, the sweetness, umami, richness and mellow taste were all good (Table 2).
[0028]
[Example 2] (Vinegar production from mushroom juice)
The preparation of the squeezed liquid from the raw mushrooms and the subsequent preparation of the culture medium and vinegar follow the method of Example 1. The acidity of vinegar after culturing acetic acid bacteria for 1 week in a mushroom fermentation medium was 5% (Table 1).
See Table 2 for sensory test results.
[0029]
[Example 3] (Vinegar production from eryngii juice)
The preparation of the squeezed liquid from the raw eryngii, and the subsequent culture medium and vinegar adjustment follow the method of Example 1. Brix of the juice was 7%. The acidity of vinegar after culturing acetic acid bacteria for 1 week in a medium for fermentation of eryngii was 5% (Table 1).
See Table 2 for sensory test results.
[0030]
Example 4 (Vinegar Production from Shiitake Mushroom Juice)
The preparation of the squeezed liquid from the raw shiitake mushroom and the subsequent culture medium and vinegar adjustment follow the method of Example 1. Brix of the juice was 7%. The acidity of vinegar after culturing acetic acid bacteria for 1 week in the shiitake mushroom fermentation medium was 3.3% (Table 1).
See Table 2 for sensory test results.
[0031]
[Example 5] (Vinegar brewing from squeezed liquid of dried mushroom or its powder)
900 ml of water was immersed in 100 g of dried maitake or its powder, steamed for 20 minutes, and filtered with a filter cloth to obtain a juice. Subsequent adjustment of the medium and adjustment of the vinegar followed the method of Example 1. The acidity of the vinegar after one week of culture was 5.1% and 5.2% (Table 1).
As a result of the sensory test, the dried maitake powder was lower in evaluation than the dried maitake powder as a raw material, but higher in evaluation than the control product (Table 2).
[0032]
[Example 6] (Vinegar brewing from alcohol-based leachate or alcohol extract)
First, a maitake liquor was prototyped according to Japanese Patent Application Laid-Open No. 09-271378. That is, 50 g of ice sugar was put in white liquor having an alcohol content of 35%, and 400 g of raw maitake was immersed in a cool dark place for 3 months. Since the alcohol concentration of this maitake liquor was 24%, it was diluted 4-fold so that the alcohol content became 6%, and sterilized at 121 ° C. for 15 minutes. To this, an inorganic nutrient and acetic acid were adjusted according to Example 1.
The acidity after culturing for one week was 4.2% (Table 1), and the result of the sensory test was as high as that of vinegar made from raw maitake (Table 2). Further, it had a slightly different flavor from vinegar from raw, dried and the like.
[0033]
[Example 7] (brewed vinegar containing mushroom functional components)
8.5 g of maitake antitumor component-containing powder obtained according to JP-A-9-238697 (anti-tumor substance extracted from maitake) or JP-A-11-75768 (method for producing maitake extract powder and maitake extract powder-containing preparation) was used. After being added to 170 ml of sterilized water, the inorganic nutrients and acetic acid of Example 1 were added, and then acetic acid bacteria were cultured in a fermentation medium containing 170 ml of sake diluted to 12%.
One week later, the acidity of vinegar was 5% (Table 1), and the antitumor component was contained even after acetic acid fermentation.
See Table 2 for sensory test results.
[0034]
【table 1】

[0035]
[Table 2]

[0036]
As described in Tables 1 and 2, when the sake of the present invention was used as a control, it was performed on the sake alone, and as a result of the organoleptic test, all of the sweetness, umami, richness, and savory taste were low. It turned out to be worse.
On the other hand, sensory evaluation was also performed on commercially available brewed black vinegar, and it was found that the evaluation was lower than that of the product of the present invention (Table 2).
[0037]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to produce brewed vinegar having a characteristic scent, sweetness, and umami characteristic of mushrooms, a unique richness and mellow taste, and a flavor not available in existing vinegars.
In addition, mushroom brewed vinegar contains a functional ingredient having a function of improving mushroom immunity, an antitumor effect, and a scavenging effect of active oxygen, so that it is possible to provide a product that meets needs such as health maintenance and promotion.

Claims (2)

マイタケの水乃至熱水抽出液にアルコールを加え、放置後液面もしくは液中に浮遊または容器の壁面に付着する物質を除去して得られるマイタケ由来の機能性成分を加えた発酵用培地に、酢酸菌を加え発酵を行うことを特徴とするマイタケ機能性成分含有醸造酢の製造方法。Addition of alcohol to the water or hot water extract of Maitake mushrooms, fermentation medium added with functional components derived from Maitake obtained by removing the substance floating on the liquid surface or liquid attached to the wall surface of the container after standing, A method for producing brewed vinegar containing a Maitake mushroom functional component, the method comprising fermenting by adding acetic acid bacteria. マイタケの水乃至熱水抽出液にアルコールを加え、放置後液面もしくは液中に浮遊または容器の壁面に付着する物質を除去して得られるマイタケ由来の機能性成分を酢に加え、Ｂｒｉｘ値を７以上に調整してなることを特徴とするマイタケ機能性成分含有キノコ酢の製造方法。Add alcohol to the water or hot water extract of Maitake, add a functional component derived from Maitake obtained by removing the substance floating on the liquid surface or in the liquid or adhering to the wall surface of the container after standing, and add the Brix value to the vinegar. A method for producing a mushroom vinegar containing a maitake functional component, the method being adjusted to 7 or more.