JP3544860B2 - 空気分離装置における前処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原料空気中の不純物(HO・CO等)を除去するために用いられる空気分離装置における前処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、空気分離装置において、原料空気中の不純物(HO・CO等)を除去する前処理装置として、PSA方式またはTSA方式の2塔式交互切替タイプ吸着除去装置が用いられている。その中でも、TSA方式が、プロセスの圧力変動が少なく、切替時間が長いという理由で、ほとんどの装置に採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の両方式には、つぎのような問題がある。すなわち、PSA方式は、吸着剤の各圧力における吸着容量の差を利用して不純物(HO・CO等)を除去する方式である。このため、運転圧力と再生圧力に大きな差があるほど、吸着剤の単位重量当たりの吸着容量が多くなる。当然、ある装置を設計した場合に、圧力差が大きいほど、吸着剤の総量を減らすことができる。また、圧力が高いほど、原料空気中の飽和水分量が低下するため、総吸着容量が減り、これに伴い吸着剤の総量を減らすことができる。
【0004】
一方、吸着した吸着剤は再生を行う必要がある。この吸着剤の再生は、空気分離装置においては、通常、精留塔等の分離器より発生した製品以外の排ガスを利用して行っている。現在のところ、原料空気圧力が0.5MPa以下であると、精製のための吸着剤が多量に必要とされるのに対し、それを再生する排ガス量が不足しており、システムとして成り立っていない。
【0005】
また、TSA方式は、吸着剤の各温度における吸着容量の差を利用して不純物(HO・CO等)を除去する方式である。このため、運転温度と再生温度に大きな差があるほど、吸着剤の単位重量当たりの吸着容量が多くなる。当然、ある装置を設計した場合に、温度差が大きいほど、吸着剤の総量を減らすことができる。また、圧力が高いほど、原料空気中の飽和水分量が低下するため、総吸着容量が減り、これに伴い吸着剤の総量を減らすことができる。
【0006】
一方、TSA方式においても、吸着した吸着剤は再生を行う必要があるが、PSA方式と同様の事情で、原料空気圧力が0.5MPa以下であると、システムとして成り立っていない。そこで、原料空気圧力が0.5MPa以下である場合には、前段に冷却手段(通常は、冷凍機)を設け、この冷却手段により原料空気を5℃程度に冷却して原料空気中の水分をある程度除去し、総吸着量を減らすことにより、システムを成立させている。
【0007】
以上のように、0.5MPa以下の原料空気中の不純物を精製する場合に、PSA方式では無理であり、TSA方式では前段に冷却手段を設ける必要がある。ところが、冷凍機は回転機器を持つ機械設備であるために機械故障のリスクを常に持っている。また、1年の周期で必ずメンテナンスを実施しなければ、故障の確率が増大する。しかも、冷凍機は、原料空気の出口温度が一定となるように制御されているが、冷凍機に対する負荷は季節によって大きく変化する(その変化幅は50〜100%程度である)ため、その調整は困難を極めている。さらに、冷凍機の最も一般的な冷媒はフロンガスであるが、このフロンガスは、世界的な環境の問題から全廃の方向に進行中である。また、代替ガスとしてのアンモニア等は設備費が増大し、漏洩による危険性が高い。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、冷凍機を削除することのできる空気分離装置における前処理装置の提供をその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の空気分離装置における前処理装置は、外部より取り入れた原料空気を圧縮する圧縮機と、この圧縮機による圧縮熱によって昇温した原料空気を水と熱交換させて冷却する第1の熱交換器と、この第1の熱交換器による冷却によって発生した凝縮水を分離する凝縮水分離器と、この凝縮水分離器を経た原料空気中の水分をさらに吸着して除湿するTSA方式による第1の吸着塔と、この第1の吸着塔による吸着除湿によって昇温した原料空気を水と熱交換させて冷却する上記第1の熱交換器とは別の第2の熱交換器と、この第2の熱交換器を経由した原料空気中の炭酸ガスと水とを吸着して除去するTSA方式による第2の吸着塔と、この第2の吸着塔を経た原料空気を空気分離装置の精留塔に導入する導入路とを設け、凝縮水分離器を経由したのち第2の熱交換器に導入する前の原料空気を第1の吸着塔にのみ供給し、第2の熱交換器を経由した原料空気を第2の吸着塔にのみ供給するように構成したという構成をとる。
【0010】
すなわち、本発明の空気分離装置における前処理装置は、圧縮機と精留塔との間に、第1の熱交換器と凝縮水分離器と第1の吸着塔と第2の熱交換器と第2の吸着塔とを備えている。そして、第1の熱交換器により、圧縮機による圧縮熱によって昇温した原料空気を水(例えば、32℃以下の冷却水)と熱交換させて冷却し、ついで凝縮水分離器により、第1の熱交換器による冷却によって発生した凝縮水を分離し、つぎに第1の吸着塔により、凝縮水分離器を経た原料空気中の水分をさらに吸着して除湿し、つぎに第2の熱交換器により、第1の吸着塔による吸着除湿によって昇温した原料空気を水(例えば、32℃以下の冷却水)と熱交換させて冷却し、つぎに第2の吸着塔により、第2の熱交換器を経由した原料空気中の炭酸ガスと水とを吸着して除去したのち、精製ガスとして精留塔に導入するようにしている。このように、本発明では、第2の吸着塔の前段に設けた第1の熱交換器,凝縮水分離器および第1の吸着塔により、原料空気中の水分を除去することができ、従来例の冷凍機を削除することができる。この効果は、原料空気圧力が0.5MPa以下である場合にも、0.5MPa以上である場合にも奏することは当然である。
【0011】
また、本発明において、第1の吸着塔および第2の吸着塔をそれぞれ2塔式とし、精製工程において、第1の吸着塔では主に原料空気中の水分を吸着除湿し、第2の吸着塔では原料空気中の水分をさらに吸着除去するとともに、炭酸ガスを吸着除去する場合には、つぎのような利点がある。すなわち、通常の2塔式を直列にすると、再生ガス量不足のためにシステムとして成立しないのに対し、本発明では、そのシステムを成立させることができるという利点がある。より詳しく説明すると、本発明では、第1の吸着塔を水分精製用(粗精製用)として用い、第2の吸着塔を水分精製用(精密精製用)と炭酸ガス精製用として用い、また、第2の吸着塔に原料空気を導入する前に、第1の吸着塔の水分吸着時に発生する吸着熱を第2の熱交換器により除去するようにしている。したがって、第2の吸着塔の運転温度が低下し、吸着剤の炭酸ガス吸着容量が大きくなり、第2の吸着塔の充填量が低減する。しかも、第1の吸着塔を水分精製用(粗精製用)とすることにより、吸着剤量に余裕が不要となり、第1の吸着塔の充填量が低減する。また、第1の吸着塔と第2の吸着塔とに分離することにより、第2の吸着塔で再生に使用した、多量の炭酸ガスおよび少量の水分を含む再生ガスを、再度第1の吸着塔の再生に使用することができ、必要再生ガス量が半減する。
【0012】
また、本発明において、第1の吸着塔に用いる吸着剤が活性アルミナであり、第2の吸着塔に用いる吸着剤が合成ゼオライトである場合には、第1の吸着塔を水分精製用として用い、第2の吸着塔を水分精製用と炭酸ガス精製用として用いるのに、好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
【0014】
図1は本発明の前処理装置の一実施の形態を示すフローシートである。この実施の形態では、Aは原空圧縮機であり、図2に示すように、外部より取り入れた原料空気を清浄化するフィルター1と、第1圧縮機2と、第1圧縮機2を経た原料空気を冷却水(32℃以下)により40℃程度に冷却するインタークーラー3と、第2圧縮機4と、第2圧縮機4を経た原料空気と再生ガス(精留塔〔図示せず〕等の分離器で発生した排ガス)とを熱交換させて原料空気を降温させるとともに再生ガスを昇温(30→110℃)させる排熱回収器5と、排熱回収器5を経た原料空気を冷却水(32℃以下)により40℃以下に冷却するアフタークーラー6とを備えている。図において、8は再生ガスを排熱回収器5に供給するパイプであり、9は排熱回収器5を経た再生ガスを後述する第2吸着ユニットEの第2再生ヒーター27に供給するパイプである。
【0015】
Bは原空冷却器ユニットであり、図2に示すように、アフタークーラー6を経た原料空気を冷却水(32℃以下)により34℃以下に冷却する第1原空冷却器(第1の熱交換器)10と、第1原空冷却器10による冷却によって発生した凝縮水を分離するミストセパレーター11と、後述する空気処理設備Dの原空熱交換器20で降温した原料空気を冷却水(32℃以下)により34℃以下に冷却する第2原空冷却器(第2の熱交換器)12とを備えている。図において、7は原空圧縮機Aのインタークーラー3,アフタークーラー6および原空冷却器ユニットBの第1原空冷却器10,第2原空冷却器12に冷却水(32℃以下)を供給するパイプであり、13はミストセパレーター11を経た原料空気を後述する第1吸着ユニットCの第1吸着塔15もしくは第2吸着塔16に供給するパイプであり、23は原空熱交換器20を経た原料空気を第2原空冷却器12に供給するパイプであり、24は第2原空冷却器12を経た原料空気を後述する第2吸着ユニットEの第1吸着塔25もしくは第2吸着塔26に供給するパイプである。
【0016】
Cは第1吸着ユニットであり、図3に示すように、TSA方式による2塔交互切替式の第1吸着塔15,第2吸着塔16と、第1再生ヒーター17とを備えている。上記両吸着塔15,16には、水分の吸着容量が大きい活性アルミナ等の吸着剤が充填されており、精製工程では、ミストセパレーター11を経た原料空気中の水分を露点−20℃以下まで、COを300ppm程度に吸着除去する。一方、第1再生ヒーター17では、第2吸着ユニットEの第1吸着塔25もしくは第2吸着塔26を経た再生ガスを170℃程度に加熱する。図において、18は第1吸着ユニットCの第1吸着塔15もしくは第2吸着塔16を経た原料空気を原空熱交換器20に供給するパイプであり、19は再生ガスを外部に放出する放出弁19a付きパイプであり、28は第2吸着ユニットEの第1吸着塔25もしくは第2吸着塔26を経た再生ガスを第1再生ヒーター17に供給するパイプである。このパイプ28は、後述するバイパスパイプ30,バイパス弁30aによりバイパスされた再生ガスを第1吸着ユニットCの第1吸着塔15もしくは第2吸着塔16に供給する作用もする。
【0017】
Dは空気処理設備であり、図4に示すように、第1吸着ユニットCの第1吸着塔15もしくは第2吸着塔16を経た原料空気(入口ガス)と後述する触媒塔22を経た原料空気(出口ガス)とを熱交換させて入口ガスを加温させるとともに出口ガスを降温させる原空熱交換器20と、原空熱交換器20により加温された原料ガス(上記入口ガス)を後述する触媒塔(空気処理塔)22での酸化反応温度まで再加温させる(この再加温は、原空熱交換器20の温端ロスおよび外部放熱分を補うために行う)原空ヒーター21と、原空ヒーター21により再加温された原料空気中のCOおよびHを酸化反応しそれぞれCOおよびHOに変化させる触媒塔22とを備えている。この触媒塔22での一般的な酸化反応温度は、水素除去目的の場合に160〜280℃であり、CO除去目的の場合に90〜160℃である。この実施の形態では、導入する原料空気中に触媒毒が殆ど無く、反応の活性の高い乾燥状態であるため、触媒塔22での酸化反応温度を一般的な反応温度に対して50〜100℃程度に低く設定することができる。
【0018】
Eは第2吸着ユニットであり、図3に示すように、TSA方式による2塔交互切替式の第1吸着塔25,第2吸着塔26と、第2再生ヒーター27とを備えている。上記両吸着塔25,26には、COの吸着容量が大きい合成ゼオライト等の吸着剤が充填されており、精製工程では、第2原空冷却器12を経た原料空気中の水分を露点−70℃以下まで、COを1ppm以下まで吸着除去する。また、従来のTSA方式により吸着除去していたアセチレン等の炭化水素も同様に吸着除去する。一方、第2再生ヒーター27では、排熱回収器5を経由した再生ガスを210℃程度に加熱する。図において、29は冷却工程において再生ガスを第2吸着ユニットEの第1吸着塔25もしくは第2吸着塔26に直接供給する切換弁29a付きパイプであり、30は再生ガスをバイパスしてパイプ28に供給するバイパス弁30a付きバイパスパイプであり、31は原料空気(精製ガス)を精留塔等の分離器に送るパイプである。
【0019】
上記構成において、つぎのようにして、精製および再生を行う。すなわち、精製工程では、原空圧縮機Aの圧縮機2,4により圧縮した原料空気をアフタークーラー6により40℃以下に冷却する。ついで、アフタークーラー6により冷却した原料空気を原空冷却器ユニットBの第1原空冷却器10の冷却水により34℃以下に冷却し、この冷却により発生した凝縮水をミストセパレーター11により原料空気から分離する。このとき、凝縮時に凝縮水に溶け込んだ原料空気中の大半の代表的な触媒毒であるSOも、凝縮水とともに原料空気から分離される。つぎに、ミストセパレーター11を経由した原料空気を第1吸着ユニットCの精製工程の第1吸着塔15もしくは第2吸着塔16(以下、精製塔という)に供給し、ここで原料空気中の水分を露点−20℃以下まで、COを300ppm程度に吸着除去する。このとき、ミストセパレーター11での凝縮水分離時に一部残っていたSOも、水分とともに吸着されるか、もしくは、活性アルミナ等と反応し、除去される。また、水分吸着により吸着熱が発生し、5〜30℃程度原料空気が温度上昇する。
【0020】
つぎに、精製塔15(16)を経た原料空気を空気処理設備Dの原空熱交換器20に供給し、触媒塔22を経た原料空気と熱交換して加温したのち、原空ヒーター21により酸化反応温度まで再加温し触媒塔22に供給する。この触媒塔22では、原料空気中のCOおよびHを酸化反応し、それぞれCOおよびHOに変化させる。つぎに、触媒塔22を経た原料空気を再度原空熱交換器20に供給し、精製塔15(16)を経た原料空気と熱交換して降温したのち、第2原空冷却器12の冷却水により34℃以下に冷却する。そののち、第2原空冷却器12を経た原料空気(水分:露点−20℃以下,CO:350〜400ppm,温度34℃以下)を第2吸着ユニットEの精製工程の第1吸着塔25もしくは第2吸着塔26(以下、精製塔という)に供給し、ここで水分:露点−70℃以下,CO:1ppm以下まで精製する。このとき、アセチレン等の炭化水素も同様に吸着除去する。なお、原料空気を第2原空冷却器12で冷却することなく、第2吸着ユニットEの精製塔25(26)に供給する場合には、吸着温度が高く、吸着剤のCOを吸着する吸着容量が半減することになる。そして、第2吸着ユニットEの精製塔25(26)を経た原料空気(精製ガス)をパイプ31により精留塔に送る。
【0021】
一方、再生工程では、再生ガスを原空圧縮機Aの排熱回収器5に供給し、ここで圧縮機4の圧縮熱を回収して加熱する(30→100℃)。ついで、排熱回収器5を経た再生ガスを第2再生ヒーター27により210℃程度に加熱したのち、第2吸着ユニットEの再生工程の第2吸着塔26もしくは第1吸着塔25(以下、再生塔という)に供給し加熱する。この実施の形態では、再生ガスを効率よく利用するために、第2吸着ユニットEでの精製工程,再生工程(加熱工程+冷却工程)を第1吸着ユニットCでの精製工程,再生工程(加熱工程+冷却工程)より1時間早める(図5参照)。
【0022】
第2吸着ユニットEの再生塔26(25)が加熱工程の初期1時間は、第1吸着ユニットCが切替中であるため、パイプ28中の再生塔26(25)使用済み再生ガスをパイプ19,放出弁19aにより放出する。すなわち、再生ガスとして、分離器で発生した排ガスを使用しているため、再生ガス量を変動させることは分離器の圧力等の制御に外乱を与えることになる。これを防止するために、この実施の形態では、再生ガスが必要でない場合に(切替時に)、同一量を外部に放出している。
【0023】
第2吸着ユニットEの再生塔26(25)の加熱工程の1時間経過後、第1吸着ユニットCの第2吸着塔16もしくは第1吸着塔15は加熱工程に入る。この加熱工程では、再生塔26(25)を加熱した再生ガスは第1再生ヒーター17により170℃程度に再加熱されたのち、上記加熱工程の第2吸着塔16もしくは第1吸着塔15(以下、再生塔という)を加熱する。なお、第2吸着ユニットEの再生塔26(25)が加熱工程に入ったとき、この再生塔26(25)の加温のために再生ガスは熱量を消費し、再生塔26(25)の塔出口では常温の状態となっているが、加熱工程の約1時間経過後には、次第に再生塔26(25)の塔本体が加温され、上記再生塔26(25)の塔出口での再生ガスの温度も上昇を始める。第1吸着ユニットCの再生塔16(15)の加熱工程は、上記再生塔26(25)の塔出口での再生ガスが温度上昇を始めた時間にスタートする。
【0024】
つぎに、第2吸着ユニットEの再生塔26(25)の加熱工程終了後、冷却工程に入る。この冷却工程は、パイプ29,切換弁29aにより、再生ガスを直接再生塔26(25)に導入して行う。第2吸着ユニットEの再生塔26(25)が冷却工程に入ったとき、この再生塔26(25)の冷却のために再生ガスは高温の状態となっている。そして、この高温の状態で再生ガスが第1吸着ユニットCの再生塔16(15)に供給される。それ以降も第2吸着ユニットEの再生塔26(25)が常温になるまでは、第1吸着ユニットCの再生塔16(15)が加熱工程であるために、第2吸着ユニットEの再生塔26(25)において加熱に使用された熱はほとんど第1吸着ユニットCの再生塔16(15)の加熱に再利用される。このように、両吸着ユニットC,Eの切替時間を1時間遅らせることにより、再生熱の回収を効率的に行うことができる。また、両吸着ユニットC,Eの切替を同時に行わないことにより、精製ガスラインの圧力変動を低減することができる。
【0025】
第2吸着ユニットEの再生塔26(25)の冷却工程終了1時間前に、第1吸着ユニットCの再生塔16(15)は冷却工程を開始する。その時点では、再生塔26(25)使用済み再生ガスの温度はほぼ常温となっているため、第1吸着ユニットCの再生塔16(15)の冷却に支障はない。なお、第1再生ヒーター17は作動停止の状態になっている。そして、第2吸着ユニットEは冷却工程終了後に、切替工程に入る。そのとき、第1吸着ユニットCの再生塔16(15)は冷却工程を続けているために、バイパスパイプ30,バイパス弁30a,パイプ28により再生ガスを直接第1吸着ユニットCの再生塔16(15)に送る。以上のようなプロセスにより、非常に効率良く、前処理装置を運転することができる。また、切替工程には、昇圧・並列・脱圧工程があり、精製は連続的に行われる。
【0026】
このように、上記実施の形態では、従来例における冷凍機を省略することができる。また、第1吸着ユニットCを水分精製用(粗精製)とし、第2吸着ユニットEを水分精製用(精密精製)とCO精製用としているため、第1吸着ユニットCの両吸着塔15,16およびは第2吸着ユニットEの両吸着塔25,26の吸着剤の充填量を低減することができる。しかも、第1および第2の吸着ユニットC,Eに分離したことにより、第2吸着ユニットEで再生に使用した再生ガスを第1ユニットCの再生に使用することができる。さらに、両吸着ユニットC,Eの工程を1時間ずらすことにより、第2吸着ユニットEの再生に利用した熱を第1吸着ユニットCの再生にほとんど回収することができ、省エネルギーを実現することができる。
【0027】
なお、上記実施の形態と同様の設備を、アルゴンガス・ヘリウムガス等の使用済みガスの回収精製装置において、混入した水分やCOの除去装置として、設計することができる。
【0028】
また、上記実施の形態では、再生工程において、再生ガスとして、分離器で発生した排ガスを用いているが、第2吸着ユニットEの両吸着塔25,26の塔出口の精製ガスを用いてもよい。また、上記実施の形態では、再生ガスを排熱回収器5に導入しているが、この排熱回収工程は省エネルギーのための工程であり、必要不可欠なものではない。また、上記実施の形態では、切替時間を1時間に設定しているが、1時間に限定するものではない。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明の空気分離装置における前処理装置によれば、第2の吸着塔の前段に設けた第1の熱交換器,凝縮水分離器および第1の吸着塔により、原料空気中の水分を除去することができ、従来例の冷凍機を削除することができる。
【0030】
また、本発明において、第1の吸着塔および第2の吸着塔をそれぞれ2塔式とし、精製工程において、第1の吸着塔では主に原料空気中の水分を吸着除湿し、第2の吸着塔では原料空気中の水分をさらに吸着除去するとともに、炭酸ガスを吸着除去する場合には、つぎのような利点がある。すなわち、通常の2塔式を直列にすると、再生ガス量不足のためにシステムとして成立しないのに対し、本発明では、そのシステムを成立させることができるという利点がある。より詳しく説明すると、本発明では、第1の吸着塔を水分精製用(粗精製用)として用い、第2の吸着塔を水分精製用(精密精製用)と炭酸ガス精製用として用い、また、第2の吸着塔に原料空気を導入する前に、第1の吸着塔の水分吸着時に発生する吸着熱を第2の熱交換器により除去するようにしている。したがって、第2の吸着塔の運転温度が低下し、吸着剤の炭酸ガス吸着容量が大きくなり、第2の吸着塔の充填量が低減する。しかも、第1の吸着塔を水分精製用(粗精製用)とすることにより、吸着剤量に余裕が不要となり、第1の吸着塔の充填量が低減する。また、第1の吸着塔と第2の吸着塔とに分離することにより、第2の吸着塔で再生に使用した、多量の炭酸ガスおよび少量の水分を含む再生ガスを、再度第1の吸着塔の再生に使用することができ、必要再生ガス量が半減する。
【0031】
また、本発明において、第1の吸着塔に用いる吸着剤が活性アルミナであり、第2の吸着塔に用いる吸着剤が合成ゼオライトである場合には、第1の吸着塔を水分精製用として用い、第2の吸着塔を水分精製用と炭酸ガス精製用として用いるのに、好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前処理装置のフローシートを示す図である。
【図2】上記フローシートの要部を示す図である。
【図3】上記フローシートの要部を示す図である。
【図4】上記フローシートの要部を示す図である。
【図5】精製工程および再生工程の説明図である。
【符号の説明】
2,4 圧縮機
10 第1原空冷却器
11 ミストセパレーター
12 第2原空冷却器
15 第1吸着塔
16 第2吸着塔
25 第1吸着塔
26 第2吸着塔
C 第1吸着ユニット
E 第2吸着ユニット

Claims (3)

  1. 外部より取り入れた原料空気を圧縮する圧縮機と、この圧縮機による圧縮熱によって昇温した原料空気を水と熱交換させて冷却する第1の熱交換器と、この第1の熱交換器による冷却によって発生した凝縮水を分離する凝縮水分離器と、この凝縮水分離器を経た原料空気中の水分をさらに吸着して除湿するTSA方式による第1の吸着塔と、この第1の吸着塔による吸着除湿によって昇温した原料空気を水と熱交換させて冷却する上記第1の熱交換器とは別の第2の熱交換器と、この第2の熱交換器を経由した原料空気中の炭酸ガスと水とを吸着して除去するTSA方式による第2の吸着塔と、この第2の吸着塔を経た原料空気を空気分離装置の精留塔に導入する導入路とを設け、凝縮水分離器を経由したのち第2の熱交換器に導入する前の原料空気を第1の吸着塔にのみ供給し、第2の熱交換器を経由した原料空気を第2の吸着塔にのみ供給するように構成したことを特徴とする空気分離装置における前処理装置。
  2. 第1の吸着塔および第2の吸着塔をそれぞれ2塔式とし、精製工程において、第1の吸着塔では主に原料空気中の水分を吸着除湿し、第2の吸着塔では原料空気中の水分をさらに吸着除去するとともに、炭酸ガスを吸着除去する請求項1記載の空気分離装置における前処理装置。
  3. 第1の吸着塔に用いる吸着剤が活性アルミナであり、第2の吸着塔に用いる吸着剤が合成ゼオライトである請求項1または2記載の空気分離装置における前処理装置。
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