JP3544178B2 - 段階逃がし弁装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、列車の車両のブレーキ制御システム内の圧力を操作するために、一般的に使用される形式の空気圧弁に関する。特に、本発明は、車両のブレーキ管内に生じる圧力の増加に応じて、ブレーキシリンダから圧力を段階的に逃がすことができる調整弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下の背景情報は、本発明が一般的に使用される環境を読者が理解し易くするためのものである。ここで使用される用語は、本明細書に特記されている場合を除いて、いずれの特定の狭い解釈にも制限されるべきではない。
【0003】
一般的な貨物列車は、1つまたは複数の機関車と、複数の車両と、ブレーキ管と呼ばれる空気式列車指令線とを含む。ブレーキ管は、一連の個別パイプ部材を互いに相互連結して構成されている。各車両の下側に固定された1つのパイプ部材は、各車両間に配置された可撓性連結器によって別のそのようなパイプ部材に相互連結される。ブレーキ管は、ブレーキ制御システムが様々な空気溜めに空気を込めて貨物列車の各車両の空気ブレーキ装置を作動させるために必要とする加圧空気を供給する。
【0004】
先頭機関車に乗っている列車の運転者がブレーキハンドルを操作して、車両のブレーキを所望通りに掛けたり、弛めるたりすることができる。ブレーキハンドルは、ブレーキ管圧力が最大になってブレーキが完全に解除される一端部の解除位置から、ブレーキ管圧力が実質的にゼロになってブレーキが完全に掛かる別の端部の非常用ブレーキ位置へ、またそれらの間を移動することができる。このため、ブレーキハンドル位置は、ブレーキ解除、最小常用ブレーキ、全ブレーキおよび非常用ブレーキを含む。ブレーキが解除された時、空気溜めおよびブレーキ管は、ほぼ同一圧力に込められ、一般的に貨物列車で6.32kg/cm2(90psi)、旅客列車で7.72kg/cm2(110psi)である。ブレーキが掛けられた時、ブレーキ管内の圧力は、一般的に先頭機関車内に配置された弁を通って低下する。圧力が低下する正確な量は、ブレーキハンドルをどのブレーキ位置に入れるかによって決まる。適当な空気溜めからブレーキシリンダに加圧空気を供給するように各車両のブレーキ制御弁に信号を送るのは、この圧力低下である。ブレーキシリンダがこの空気圧力を機械力に変換し、機械式リンク機構がその機械力をブレーキシリンダからブレーキシューに伝達する。ブレーキシューは、この機械力を加えることによって、車両の車輪の回転を減速または停止させる。ブレーキ信号が列車全体にうまく送られると仮定すると、列車内の各車両のブレーキは、ほぼ同様に反応する。
【0005】
貨物列車の各車両のブレーキ装置は、一般的に、1つまたは複数のブレーキシリンダと、非常空気溜めと、補助空気溜めと、ABDX、ABDW、DB60または同様な形式の制御弁などの従来の空気圧ブレーキ制御弁とを含む。ABDXおよびABDWブレーキ制御弁は、ウエスチングハウス・エヤー・ブレーキ・コンパニー(WABCO)が製造しており、ブレーキ制御技術では周知である。
【0006】
図1は、ABDX型空気圧ブレーキ制御弁を特徴とする車両の空気圧ブレーキ制御システムの概略図を示している。この制御弁は、一般的にパイプブラケットの両側に取り付けられた常用部分と非常用部分とを含む。パイプブラケットは、多数の内部通路と幾つかのポートとを特徴としている。各ポートは、車両からの相互連結パイプ、たとえばブレーキ管、ブレーキシリンダ、非常用空気溜め、補助空気溜めおよび保持弁につながるパイプの1つに接続している。制御弁の関連部分が車両の空気配管と流体連通するのは、パイプブラケットのこれらのポートおよび内部通路を介してである。
【0007】
車両は、また、自動シングルカーテスター(Automated Single Car Tester)が車両のブレーキ制御システム内の様々な点で圧力を測定できるようにするアクセス/レシーバ結合アセンブリを備えていることが多い。結合アセンブリのアクセスプレート部分は、一般的に、パイプブラケットとブレーキ制御弁の常用部分との間に連結されている。レシーバ部分は、アクセスプレートと協働して、パイプブラケットの内部通路へアクセスできるようにする。結合アセンブリは、自動シングルカーテスターが車両のブレーキシリンダ、ブレーキ管、非常用空気溜めおよび補助空気溜め内の圧力を測定することができる部分である。結合アセンブリおよび自動シングルカーテスターの両者も、WABCOが製造しており、ブレーキ制御技術では周知である。
【0008】
空気圧ブレーキ制御弁の常用および非常用部分は、鉄道産業で知られている原理に従って作動する。制御弁の常用部分は、(1)常用ブレーキ中に補助空気溜めからブレーキシリンダへ送られる空気流量の制御、(2)補助よび非常用空気溜めの再空気込めの制御、および(3)ブレーキが解除された時のブレーキシリンダの排気の制御を含む幾つかの機能を実施する。制御弁の非常用部分は、とりわけ、非常用ブレーキ中に両空気溜めからブレーキシリンダへ送られる空気の流量を制御する。非常用部分は、また、車両で局部的にブレーキ管を通気することによって、ブレーキシリンダ圧力のこの増加を加速することができる。
【0009】
ABDX、ABDW、DB60および同様な形式の制御弁は、ブレーキ管圧力の増加に対する反応とは異なった仕方で、ブレーキ管圧力の低下に反応する。たとえば、一般的な貨車は、6.32kg/cm2(90psi)まで空気込め可能なブレーキ管で作動するように設計されたブレーキ制御弁を特徴とすることができる。ブレーキハンドルを完全解除位置に入れた時、ブレーキ管は、6.32kg/cm2(90psi)に込められ、そのレベルでは、ブレーキ制御弁がブレーキシリンダを完全に除圧し、従って車両のブレーキを完全に解除する。ブレーキハンドルをそれの移動範囲のブレーキ作用端部の方へ戻すことによって、それに応じてブレーキ管圧力は、低下するであろう。ブレーキ制御弁は、ブレーキ管圧力内のこの低下に反応して、ブレーキシリンダ内の圧力を増加させてブレーキを掛けることができるようにする。ブレーキハンドルをさらに全ブレーキ位置へ移動させると、ブレーキ管圧力が約4.77〜4.92kg/cm2(68〜70psi)まで減少するであろう。ブレーキ制御弁が反応して、ブレーキシリンダ圧力を約4.49kg/cm2(64psi)まで増加させて全ブレーキを掛けることができるようにする。このように、ブレーキ制御弁は、ブレーキ管内の圧力が段階的に低下する時、ブレーキシリンダ内の圧力を段階的に増加させることができる。
【0010】
そのような従来技術のブレーキ制御弁の1つの欠点は、ブレーキ管圧力の増加に応じてブレーキシリンダ圧力を段階的に減少させることができないことである。このことは、おそらく、列車が小山の多い地形を走る時の様子を考えれば分かり易すく説明できる。列車が小山を下る時、運転者は、ブレーキを掛けて列車を減速する必要があるであろう。ブレーキハンドルをそれの移動範囲のブレーキ作用端部の方へ移動させることによって、ブレーキ管圧力が低下し、ブレーキ制御弁が反応して、空気が補助空気溜めからブレーキシリンダに流れ込んで、ブレーキを掛けることができるようにする。しかし、列車が減速しすぎた場合、運転者は、たとえばスケジュールを維持したり、次の小山に備えるために速度を再び上げる必要があるであろう。
【0011】
小山を下る間に列車の速度を上げるには、2つの方法がある。すなわち、運転者は、(i)列車が再び所望速度に達するように、ブレーキ力を変更するか、(ii)ブレーキを掛け続けながら、機関車の推進モータを連結して速度を上げることができる。しかし、前者の場合、ABDX、ABDW、DB60および同様な形式のブレーキ制御弁は、ブレーキシリンダを段階的に除圧することができない。ブレーキハンドルをそれの移動範囲の解除端部の方へ移動させると、ブレーキ管圧力がそれに応じて確かに増加する。しかし、ブレーキ管圧力が所定の閾値を超えるまで増加する(すなわち、補助空気溜め圧力より一般的に0.14〜0.28kg/cm2(2〜4psi)高い)と、ブレーキ制御弁は、ブレーキシリンダを完全に空にし、それによってブレーキを完全に解除する。運転者がこの方法を使用して列車を減速する場合、たとえば、全ブレーキの4.49kg/cm2(64psi)から1.40〜2.11kg/cm2(20〜30psi)のブレーキシリンダ圧力までブレーキ力を低下させる唯一の方法は、ブレーキシリンダを完全に空にしてから、それを所望レベルまで再加圧するものである。このことは、もちろん、それを行うためには何分もかかり、その正確な時間は、列車の長さによって決まるため、実際的ではない。したがって、そのような状況で速度を上げる唯一の安全な方法は、ブレーキをそのままにして、機関車エンジンを連結してブレーキ抵抗に打ち勝つことである。この方法は、たとえば燃料消費量およびブレーキシューの摩耗の両方を増加させるため、非常に非効率的である。
【0012】
【発明の目的】
したがって、本発明の目的は、運転者が列車の車両にブレーキをかける力を段階的に減少させることを可能にすることである。
【0013】
別の目的は、列車のブレーキ管内に生じる圧力の比較的小さい増加に応じて、ブレーキシリンダ内の圧力を段階的に低下させる段階逃がし弁装置を提供することである。
【0014】
さらに別の目的は、空気圧ブレーキ制御弁がブレーキシリンダ圧力を完全に逃がす能力を損なうことなく、ブレーキ管圧力の比較的小さい増加に応じてブレーキシリンダ圧力を段階的に逃がすことができるようにすることである。
【0015】
前記技術分野の専門家であれば、本明細書の詳細な説明部分を読めば、上記の目的および利点に加えて、本発明の他の様々な目的および利点が容易に明らかになるであろう。それらの他の目的および利点は、詳細な説明を添付の図面および請求項と合わせて考えた時、特に明らかになるであろう。
【0016】
【発明の概要】
現時点で好適な実施形態では、本発明は、ブレーキシリンダおよびブレーキ管を備えた車両の空気圧ブレーキシステム用の段階逃がし弁装置を提供している。段階逃がし弁装置は、ブレーキ管内の圧力の各増加に応じて、ブレーキシリンダ内の圧力を段階的に低下させる。段階逃がし弁装置は、弁体と、第1弁手段と、第2弁手段とを含む。弁体には、(i)ピストンが内部を移動可能であるピストンボアと、(ii)ピストンボアの第1端部に連通した供給通路と、(iii)ピストンボアの第2端部に連通した戻し通路とが画成されている。弁体には、さらに、(iv)ピストンボアをブレーキシリンダに接続する逃がし通路と、(v)ピストンボアを排気チョークを介して大気に接続する排気通路とが画成されている。ブレーキ管内の圧力が供給通路内の圧力より増加した時、第1弁手段は、空気がブレーキ管から供給通路に流れ込むようにする。ブレーキ管内の圧力が戻し通路内の圧力より低下した時、第2弁手段は、空気が戻し通路からブレーキ管に流れ込むようにする。ピストンは、ピストンボア内で第1端部に当接する常閉位置に押し付けられている。ピストンには、第1および第2端部を連通させる通路が画成されている。ブレーキ管内で圧力が増加した時、第1弁手段が開放して、第1端部を加圧してピストンを開放位置へ移動させ、この開放位置で逃がし通路および排気通路間の連通が確立される。これによって、ブレーキシリンダが排気チョークを介して徐々に大気に通気することができる。圧力が通路を介して第1および第2端部間で徐々に等しくなると、ピストンがそれの常閉位置へ戻り、それによって逃がし通路および排気通路間の連通が遮断されるため、ブレーキシリンダが大気に通気しなくなる。ブレーキ管内の圧力が低下した時、第2弁手段が開放することによって、圧力が通路を介して供給および戻し通路間で等しくなり、ブレーキ管内の圧力に近づく。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明を詳細に説明する前に、明確にすると共に理解し易くするために、添付図面の各々の同一機能を有する同一部材に、可能であれば本明細書の図面の各々で同一の参照符号を付けて示していることに読者は注意されたい。さらに、説明を簡単にするために、本発明は以後の段落では鉄道車両の空気圧ブレーキ制御システムに組み込まれているように記載されている。しかし、それを様々な他の空気圧システムで実施できることは明らかである。
【0018】
図1は、列車の車両の空気圧ブレーキ制御システムの典型的な配置の概略を示している。本発明の好適な実施形態に特に重要なことは、空気圧ブレーキ制御システム1が、ABDX、ABDW、DB60または同様な形式のブレーキ制御弁2を含むことである。ブレーキシリンダ3が直接的に接続されていると共に、ブレーキ管4がブランチ管5を介して間接的に接続されているのが、このブレーキ制御弁である。
【0019】
次に本発明の現時点で好適な実施形態を参照すると、図2および図3の各々は、図1に示されている空気圧ブレーキ制御システム1に使用されるように構成された段階逃がし弁装置100を示している。すなわち、段階逃がし弁装置100は、ポートAおよびBを介してブレーキシリンダ3およびブレーキ管4に接続されるようになっている。
【0020】
段階逃がし弁装置は、弁体110と、入口逆止弁140と、出口逆止弁160とを含む。弁体110には、供給通路104、戻し通路106およびピストンボア111が画成さられている。供給通路104は、ピストンボア111の第1端部114に直接的に連通している。同様に、戻し通路106は、ピストンボア111の第2端部116に直接的に連通している。弁体110には、さらに、逃がし通路170、排気通路180および通気通路190が画成されている。逃がし通路170は、ポートAを介してピストンボア111をブレーキシリンダ3に接続している。排気通路180は、好ましくは排気チョーク182を介してピストンボア111を大気に接続している。
【0021】
ピストンボアは、ピストン112を収容しており、好ましくはピストンのヘッド部分112aがシャフト部分112bより大きい。ばね113が、ピストンボア111の第2端部116とシャフト部分112bの頂部との間に圧縮状態で配置されている。ばね113は、図3に示されているように、ピストンを、そのヘッド部分112bがピストンボア111の第1端部に当接する常閉位置に押し付けている。ピストン112が閉位置にある時、ヘッド部分112aの裏側とピストンボア111の対応の内表面との間に室117が存在する。通気通路190が室117をピストンボア111の第2端部116に接続している。ピストン112には、ピストンボア111の第1および第2端部を連通させる通路120が画成されている。また、ピストン112の外周に4つの溝が画成され、その各々にOリングが嵌まっている。各Oリング122a〜dは、ピストン112がどの位置へ移動しても、ピストンをピストンボア111の内壁の表面に密接させることができる。
【0022】
入口逆止弁140および出口逆止弁160の各々は、好ましくは共通ポートBでブレーキ管4に接続されている。入口逆止弁140は、ブレーキ管4を供給通路104から常時遮断するような向きで、ポートBと供給通路104との間に設けられている。ブレーキ管4内の圧力が供給通路104内の圧力より高くなった時、入口逆止弁140がその常閉位置から開放して、空気がブレーキ管4から供給通路104に流れ込むことができるようにする。同様に、出口逆止弁160は、戻し通路106およびポートB間に、それらの間の連通を常時遮断するような向きで設けられている。戻し通路106内の圧力がブレーキ管内の圧力より高くなった時、出口逆止弁160がその常閉位置から開放して、空気を戻し通路106からブレーキ管に戻すことができるようにする。
【0023】
段階逃がし弁装置100の作用を説明すると、ブレーキ管内の圧力が増加した時、入口逆止弁140が開放する。この圧力増加によって、第1端部114すなわち空洞が供給通路104を介して加圧され、それによってピストン112が図2に示されているように開放位置へ移動する。ピストンボア111内でのピストン112の空気圧ロックアップ(pneumatic lockup)を防止するために、通気通路190が室117内の空気をピストンボア111の第2端部116へ逃がすことによって、ピストン112が実際に開放位置へ移動することができる。Oリング122a〜dがピストン112に沿って配置されていることによって、ピストン112が開放位置をとった時だけ、逃がし通路170および排気通路180が連通する。Oリング122dは、また、室117をピストンボア111の第1端部114から隔離している。ピストンが開放位置へ移動すると、段階逃がし弁装置100は、ブレーキシリンダが逃がし通路170、ピストンボア111および排気通路180を介して大気に通気する非定常状態作動モードになる。排気チョーク182が排気通路180内に配置されるか、それに接続されて、ブレーキ管4内の圧力が増加する毎に、ブレーキシリンダが大気に徐々に通気するようにしている。
【0024】
入口逆止弁140の両側の圧力が安定すると、通路120内に配置されるか、それに接続された第2チョーク123によって、ピストンボア111の第1および第2端部間の圧力が徐々に等しくなる。この圧力等化によって、ばね113がピストン112を図3に示されているような常閉位置へ戻す。ピストン112が再びピストンボア111の第1端部に当接して閉じると、Oリング122a〜dが配置されているために逃がし通路170および排気通路180が連通しなくなる。このため、段階逃がし弁装置100は、ブレーキシリンダが逃がし通路170および排気通路180および排気チョーク182を介して大気に通気できなくなる。
【0025】
段階逃がし弁装置100がブレーキ管圧力の低下にどのように反応するかを説明すると、ブレーキ管圧力が段階逃がし弁装置100の戻し通路160内に収容されている圧力より低下する毎に、出口逆止弁160が開放する。戻し通路160内の高圧空気がブレーキ管へ逃げると、空気が通路120および第2チョーク123を介してピストンボア111の第1端部から第2端部へ流れ、これによってそれらの間の圧力が徐々に等しくなる。このように、段階逃がし弁装置100内の高圧空気は、戻し通路160を介してブレーキへパイプへ逃げる。このため、出口逆止弁160は、段階逃がし弁装置100内の圧力がブレーキ管4内に収容されている圧力を一般的に超えないようにする。
【0026】
上記のように作動して、段階逃がし弁装置100は、ABDX、ABDWまたはDB60または同様な形式の空気圧ブレーキ制御弁から独立して働くようになっている。これらのブレーキ制御弁は、ブレーキ管内の圧力が補助空気溜め内に収容されている圧力より高い設定閾値を超えるまで増加すると、ブレーキシリンダ圧力を完全に低下させ、これによってブレーキを完全に解除するように設計されている。しかし、段階逃がし弁装置100は、そのようなブレーキ制御弁が反応しないブレーキ管圧力の増加に反応するように設計されている。ブレーキ管圧力の各増加が、ブレーキ制御弁がブレーキを完全に解除する下限である閾値を超えない程度に上昇する間、段階逃がし弁装置は、ブレーキ管圧力の各増加に応じてブレーキ力を段階的に低下させる。ブレーキ管圧力にそのようなわずかな増加を生じるように、ブレーキハンドルをブレーキ位置から解除位置の方へ段階的に移動させることによって、本発明の段階逃がし弁装置100は、それに応じてブレーキを段階的に弛めることができる。ブレーキを完全に解除することが望まれる場合、ブレーキ制御弁は、本発明の影響を受けないで、上記の周知の通りに反応する。このため、本発明は、ブレーキ制御弁がブレーキシリンダ圧力を完全に解除する能力に影響を与えることなく、ブレーキシリンダ圧力を段階的に逃がす方法を提供している。
【0027】
段階逃がし弁装置を挿入するか、取り付けることができる幾つかの場所が車両の空気圧ブレーキ制御システム内にあることは明らかである。本発明は、ポートAおよびBを介してブレーキシリンダ、およびブレーキ制御弁の常用および非常用部分の上流側のブレーキ管に接続された別体の装置の形をとることもできる。それは、ブレーキシリンダおよびブレーキ管にそのように接続できるようにするアクセス/レシーバ結合アセンブリに接続することもできるであろう。
【0028】
本発明を実施する現時点で好適な実施形態を特許法に従って詳細に説明してきた。しかし、本発明が関連する技術分野の専門家であれば、請求項の精神および範囲から逸脱することなく本発明を実施する様々な変更方法を認識できるであろう。また、そのような技術の専門家は、上記記載が単なる説明的なものであって、請求項をいずれの特定の狭い解釈に制限するものでないことも認識できるであろう。
【0029】
したがって、科学および有用な技術の進歩を促進するために、我々は特許によって請求項に含まれるすべての主題に対する特許法が定める期間にわたる排他的権利を確信している。
【図面の簡単な説明】
【図1】列車の車両の空気圧ブレーキ制御システムの概略図である。
【図2】非定常状態で作動している時の段階逃がし弁装置の概略図である。
【図3】定常状態で作動している時の段階逃がし弁装置の概略図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、列車の車両のブレーキ制御システム内の圧力を操作するために、一般的に使用される形式の空気圧弁に関する。特に、本発明は、車両のブレーキ管内に生じる圧力の増加に応じて、ブレーキシリンダから圧力を段階的に逃がすことができる調整弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下の背景情報は、本発明が一般的に使用される環境を読者が理解し易くするためのものである。ここで使用される用語は、本明細書に特記されている場合を除いて、いずれの特定の狭い解釈にも制限されるべきではない。
【0003】
一般的な貨物列車は、1つまたは複数の機関車と、複数の車両と、ブレーキ管と呼ばれる空気式列車指令線とを含む。ブレーキ管は、一連の個別パイプ部材を互いに相互連結して構成されている。各車両の下側に固定された1つのパイプ部材は、各車両間に配置された可撓性連結器によって別のそのようなパイプ部材に相互連結される。ブレーキ管は、ブレーキ制御システムが様々な空気溜めに空気を込めて貨物列車の各車両の空気ブレーキ装置を作動させるために必要とする加圧空気を供給する。
【0004】
先頭機関車に乗っている列車の運転者がブレーキハンドルを操作して、車両のブレーキを所望通りに掛けたり、弛めるたりすることができる。ブレーキハンドルは、ブレーキ管圧力が最大になってブレーキが完全に解除される一端部の解除位置から、ブレーキ管圧力が実質的にゼロになってブレーキが完全に掛かる別の端部の非常用ブレーキ位置へ、またそれらの間を移動することができる。このため、ブレーキハンドル位置は、ブレーキ解除、最小常用ブレーキ、全ブレーキおよび非常用ブレーキを含む。ブレーキが解除された時、空気溜めおよびブレーキ管は、ほぼ同一圧力に込められ、一般的に貨物列車で6.32kg/cm2(90psi)、旅客列車で7.72kg/cm2(110psi)である。ブレーキが掛けられた時、ブレーキ管内の圧力は、一般的に先頭機関車内に配置された弁を通って低下する。圧力が低下する正確な量は、ブレーキハンドルをどのブレーキ位置に入れるかによって決まる。適当な空気溜めからブレーキシリンダに加圧空気を供給するように各車両のブレーキ制御弁に信号を送るのは、この圧力低下である。ブレーキシリンダがこの空気圧力を機械力に変換し、機械式リンク機構がその機械力をブレーキシリンダからブレーキシューに伝達する。ブレーキシューは、この機械力を加えることによって、車両の車輪の回転を減速または停止させる。ブレーキ信号が列車全体にうまく送られると仮定すると、列車内の各車両のブレーキは、ほぼ同様に反応する。
【0005】
貨物列車の各車両のブレーキ装置は、一般的に、1つまたは複数のブレーキシリンダと、非常空気溜めと、補助空気溜めと、ABDX、ABDW、DB60または同様な形式の制御弁などの従来の空気圧ブレーキ制御弁とを含む。ABDXおよびABDWブレーキ制御弁は、ウエスチングハウス・エヤー・ブレーキ・コンパニー(WABCO)が製造しており、ブレーキ制御技術では周知である。
【0006】
図1は、ABDX型空気圧ブレーキ制御弁を特徴とする車両の空気圧ブレーキ制御システムの概略図を示している。この制御弁は、一般的にパイプブラケットの両側に取り付けられた常用部分と非常用部分とを含む。パイプブラケットは、多数の内部通路と幾つかのポートとを特徴としている。各ポートは、車両からの相互連結パイプ、たとえばブレーキ管、ブレーキシリンダ、非常用空気溜め、補助空気溜めおよび保持弁につながるパイプの1つに接続している。制御弁の関連部分が車両の空気配管と流体連通するのは、パイプブラケットのこれらのポートおよび内部通路を介してである。
【0007】
車両は、また、自動シングルカーテスター(Automated Single Car Tester)が車両のブレーキ制御システム内の様々な点で圧力を測定できるようにするアクセス/レシーバ結合アセンブリを備えていることが多い。結合アセンブリのアクセスプレート部分は、一般的に、パイプブラケットとブレーキ制御弁の常用部分との間に連結されている。レシーバ部分は、アクセスプレートと協働して、パイプブラケットの内部通路へアクセスできるようにする。結合アセンブリは、自動シングルカーテスターが車両のブレーキシリンダ、ブレーキ管、非常用空気溜めおよび補助空気溜め内の圧力を測定することができる部分である。結合アセンブリおよび自動シングルカーテスターの両者も、WABCOが製造しており、ブレーキ制御技術では周知である。
【0008】
空気圧ブレーキ制御弁の常用および非常用部分は、鉄道産業で知られている原理に従って作動する。制御弁の常用部分は、(1)常用ブレーキ中に補助空気溜めからブレーキシリンダへ送られる空気流量の制御、(2)補助よび非常用空気溜めの再空気込めの制御、および(3)ブレーキが解除された時のブレーキシリンダの排気の制御を含む幾つかの機能を実施する。制御弁の非常用部分は、とりわけ、非常用ブレーキ中に両空気溜めからブレーキシリンダへ送られる空気の流量を制御する。非常用部分は、また、車両で局部的にブレーキ管を通気することによって、ブレーキシリンダ圧力のこの増加を加速することができる。
【0009】
ABDX、ABDW、DB60および同様な形式の制御弁は、ブレーキ管圧力の増加に対する反応とは異なった仕方で、ブレーキ管圧力の低下に反応する。たとえば、一般的な貨車は、6.32kg/cm2(90psi)まで空気込め可能なブレーキ管で作動するように設計されたブレーキ制御弁を特徴とすることができる。ブレーキハンドルを完全解除位置に入れた時、ブレーキ管は、6.32kg/cm2(90psi)に込められ、そのレベルでは、ブレーキ制御弁がブレーキシリンダを完全に除圧し、従って車両のブレーキを完全に解除する。ブレーキハンドルをそれの移動範囲のブレーキ作用端部の方へ戻すことによって、それに応じてブレーキ管圧力は、低下するであろう。ブレーキ制御弁は、ブレーキ管圧力内のこの低下に反応して、ブレーキシリンダ内の圧力を増加させてブレーキを掛けることができるようにする。ブレーキハンドルをさらに全ブレーキ位置へ移動させると、ブレーキ管圧力が約4.77〜4.92kg/cm2(68〜70psi)まで減少するであろう。ブレーキ制御弁が反応して、ブレーキシリンダ圧力を約4.49kg/cm2(64psi)まで増加させて全ブレーキを掛けることができるようにする。このように、ブレーキ制御弁は、ブレーキ管内の圧力が段階的に低下する時、ブレーキシリンダ内の圧力を段階的に増加させることができる。
【0010】
そのような従来技術のブレーキ制御弁の1つの欠点は、ブレーキ管圧力の増加に応じてブレーキシリンダ圧力を段階的に減少させることができないことである。このことは、おそらく、列車が小山の多い地形を走る時の様子を考えれば分かり易すく説明できる。列車が小山を下る時、運転者は、ブレーキを掛けて列車を減速する必要があるであろう。ブレーキハンドルをそれの移動範囲のブレーキ作用端部の方へ移動させることによって、ブレーキ管圧力が低下し、ブレーキ制御弁が反応して、空気が補助空気溜めからブレーキシリンダに流れ込んで、ブレーキを掛けることができるようにする。しかし、列車が減速しすぎた場合、運転者は、たとえばスケジュールを維持したり、次の小山に備えるために速度を再び上げる必要があるであろう。
【0011】
小山を下る間に列車の速度を上げるには、2つの方法がある。すなわち、運転者は、(i)列車が再び所望速度に達するように、ブレーキ力を変更するか、(ii)ブレーキを掛け続けながら、機関車の推進モータを連結して速度を上げることができる。しかし、前者の場合、ABDX、ABDW、DB60および同様な形式のブレーキ制御弁は、ブレーキシリンダを段階的に除圧することができない。ブレーキハンドルをそれの移動範囲の解除端部の方へ移動させると、ブレーキ管圧力がそれに応じて確かに増加する。しかし、ブレーキ管圧力が所定の閾値を超えるまで増加する(すなわち、補助空気溜め圧力より一般的に0.14〜0.28kg/cm2(2〜4psi)高い)と、ブレーキ制御弁は、ブレーキシリンダを完全に空にし、それによってブレーキを完全に解除する。運転者がこの方法を使用して列車を減速する場合、たとえば、全ブレーキの4.49kg/cm2(64psi)から1.40〜2.11kg/cm2(20〜30psi)のブレーキシリンダ圧力までブレーキ力を低下させる唯一の方法は、ブレーキシリンダを完全に空にしてから、それを所望レベルまで再加圧するものである。このことは、もちろん、それを行うためには何分もかかり、その正確な時間は、列車の長さによって決まるため、実際的ではない。したがって、そのような状況で速度を上げる唯一の安全な方法は、ブレーキをそのままにして、機関車エンジンを連結してブレーキ抵抗に打ち勝つことである。この方法は、たとえば燃料消費量およびブレーキシューの摩耗の両方を増加させるため、非常に非効率的である。
【0012】
【発明の目的】
したがって、本発明の目的は、運転者が列車の車両にブレーキをかける力を段階的に減少させることを可能にすることである。
【0013】
別の目的は、列車のブレーキ管内に生じる圧力の比較的小さい増加に応じて、ブレーキシリンダ内の圧力を段階的に低下させる段階逃がし弁装置を提供することである。
【0014】
さらに別の目的は、空気圧ブレーキ制御弁がブレーキシリンダ圧力を完全に逃がす能力を損なうことなく、ブレーキ管圧力の比較的小さい増加に応じてブレーキシリンダ圧力を段階的に逃がすことができるようにすることである。
【0015】
前記技術分野の専門家であれば、本明細書の詳細な説明部分を読めば、上記の目的および利点に加えて、本発明の他の様々な目的および利点が容易に明らかになるであろう。それらの他の目的および利点は、詳細な説明を添付の図面および請求項と合わせて考えた時、特に明らかになるであろう。
【0016】
【発明の概要】
現時点で好適な実施形態では、本発明は、ブレーキシリンダおよびブレーキ管を備えた車両の空気圧ブレーキシステム用の段階逃がし弁装置を提供している。段階逃がし弁装置は、ブレーキ管内の圧力の各増加に応じて、ブレーキシリンダ内の圧力を段階的に低下させる。段階逃がし弁装置は、弁体と、第1弁手段と、第2弁手段とを含む。弁体には、(i)ピストンが内部を移動可能であるピストンボアと、(ii)ピストンボアの第1端部に連通した供給通路と、(iii)ピストンボアの第2端部に連通した戻し通路とが画成されている。弁体には、さらに、(iv)ピストンボアをブレーキシリンダに接続する逃がし通路と、(v)ピストンボアを排気チョークを介して大気に接続する排気通路とが画成されている。ブレーキ管内の圧力が供給通路内の圧力より増加した時、第1弁手段は、空気がブレーキ管から供給通路に流れ込むようにする。ブレーキ管内の圧力が戻し通路内の圧力より低下した時、第2弁手段は、空気が戻し通路からブレーキ管に流れ込むようにする。ピストンは、ピストンボア内で第1端部に当接する常閉位置に押し付けられている。ピストンには、第1および第2端部を連通させる通路が画成されている。ブレーキ管内で圧力が増加した時、第1弁手段が開放して、第1端部を加圧してピストンを開放位置へ移動させ、この開放位置で逃がし通路および排気通路間の連通が確立される。これによって、ブレーキシリンダが排気チョークを介して徐々に大気に通気することができる。圧力が通路を介して第1および第2端部間で徐々に等しくなると、ピストンがそれの常閉位置へ戻り、それによって逃がし通路および排気通路間の連通が遮断されるため、ブレーキシリンダが大気に通気しなくなる。ブレーキ管内の圧力が低下した時、第2弁手段が開放することによって、圧力が通路を介して供給および戻し通路間で等しくなり、ブレーキ管内の圧力に近づく。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明を詳細に説明する前に、明確にすると共に理解し易くするために、添付図面の各々の同一機能を有する同一部材に、可能であれば本明細書の図面の各々で同一の参照符号を付けて示していることに読者は注意されたい。さらに、説明を簡単にするために、本発明は以後の段落では鉄道車両の空気圧ブレーキ制御システムに組み込まれているように記載されている。しかし、それを様々な他の空気圧システムで実施できることは明らかである。
【0018】
図1は、列車の車両の空気圧ブレーキ制御システムの典型的な配置の概略を示している。本発明の好適な実施形態に特に重要なことは、空気圧ブレーキ制御システム1が、ABDX、ABDW、DB60または同様な形式のブレーキ制御弁2を含むことである。ブレーキシリンダ3が直接的に接続されていると共に、ブレーキ管4がブランチ管5を介して間接的に接続されているのが、このブレーキ制御弁である。
【0019】
次に本発明の現時点で好適な実施形態を参照すると、図2および図3の各々は、図1に示されている空気圧ブレーキ制御システム1に使用されるように構成された段階逃がし弁装置100を示している。すなわち、段階逃がし弁装置100は、ポートAおよびBを介してブレーキシリンダ3およびブレーキ管4に接続されるようになっている。
【0020】
段階逃がし弁装置は、弁体110と、入口逆止弁140と、出口逆止弁160とを含む。弁体110には、供給通路104、戻し通路106およびピストンボア111が画成さられている。供給通路104は、ピストンボア111の第1端部114に直接的に連通している。同様に、戻し通路106は、ピストンボア111の第2端部116に直接的に連通している。弁体110には、さらに、逃がし通路170、排気通路180および通気通路190が画成されている。逃がし通路170は、ポートAを介してピストンボア111をブレーキシリンダ3に接続している。排気通路180は、好ましくは排気チョーク182を介してピストンボア111を大気に接続している。
【0021】
ピストンボアは、ピストン112を収容しており、好ましくはピストンのヘッド部分112aがシャフト部分112bより大きい。ばね113が、ピストンボア111の第2端部116とシャフト部分112bの頂部との間に圧縮状態で配置されている。ばね113は、図3に示されているように、ピストンを、そのヘッド部分112bがピストンボア111の第1端部に当接する常閉位置に押し付けている。ピストン112が閉位置にある時、ヘッド部分112aの裏側とピストンボア111の対応の内表面との間に室117が存在する。通気通路190が室117をピストンボア111の第2端部116に接続している。ピストン112には、ピストンボア111の第1および第2端部を連通させる通路120が画成されている。また、ピストン112の外周に4つの溝が画成され、その各々にOリングが嵌まっている。各Oリング122a〜dは、ピストン112がどの位置へ移動しても、ピストンをピストンボア111の内壁の表面に密接させることができる。
【0022】
入口逆止弁140および出口逆止弁160の各々は、好ましくは共通ポートBでブレーキ管4に接続されている。入口逆止弁140は、ブレーキ管4を供給通路104から常時遮断するような向きで、ポートBと供給通路104との間に設けられている。ブレーキ管4内の圧力が供給通路104内の圧力より高くなった時、入口逆止弁140がその常閉位置から開放して、空気がブレーキ管4から供給通路104に流れ込むことができるようにする。同様に、出口逆止弁160は、戻し通路106およびポートB間に、それらの間の連通を常時遮断するような向きで設けられている。戻し通路106内の圧力がブレーキ管内の圧力より高くなった時、出口逆止弁160がその常閉位置から開放して、空気を戻し通路106からブレーキ管に戻すことができるようにする。
【0023】
段階逃がし弁装置100の作用を説明すると、ブレーキ管内の圧力が増加した時、入口逆止弁140が開放する。この圧力増加によって、第1端部114すなわち空洞が供給通路104を介して加圧され、それによってピストン112が図2に示されているように開放位置へ移動する。ピストンボア111内でのピストン112の空気圧ロックアップ(pneumatic lockup)を防止するために、通気通路190が室117内の空気をピストンボア111の第2端部116へ逃がすことによって、ピストン112が実際に開放位置へ移動することができる。Oリング122a〜dがピストン112に沿って配置されていることによって、ピストン112が開放位置をとった時だけ、逃がし通路170および排気通路180が連通する。Oリング122dは、また、室117をピストンボア111の第1端部114から隔離している。ピストンが開放位置へ移動すると、段階逃がし弁装置100は、ブレーキシリンダが逃がし通路170、ピストンボア111および排気通路180を介して大気に通気する非定常状態作動モードになる。排気チョーク182が排気通路180内に配置されるか、それに接続されて、ブレーキ管4内の圧力が増加する毎に、ブレーキシリンダが大気に徐々に通気するようにしている。
【0024】
入口逆止弁140の両側の圧力が安定すると、通路120内に配置されるか、それに接続された第2チョーク123によって、ピストンボア111の第1および第2端部間の圧力が徐々に等しくなる。この圧力等化によって、ばね113がピストン112を図3に示されているような常閉位置へ戻す。ピストン112が再びピストンボア111の第1端部に当接して閉じると、Oリング122a〜dが配置されているために逃がし通路170および排気通路180が連通しなくなる。このため、段階逃がし弁装置100は、ブレーキシリンダが逃がし通路170および排気通路180および排気チョーク182を介して大気に通気できなくなる。
【0025】
段階逃がし弁装置100がブレーキ管圧力の低下にどのように反応するかを説明すると、ブレーキ管圧力が段階逃がし弁装置100の戻し通路160内に収容されている圧力より低下する毎に、出口逆止弁160が開放する。戻し通路160内の高圧空気がブレーキ管へ逃げると、空気が通路120および第2チョーク123を介してピストンボア111の第1端部から第2端部へ流れ、これによってそれらの間の圧力が徐々に等しくなる。このように、段階逃がし弁装置100内の高圧空気は、戻し通路160を介してブレーキへパイプへ逃げる。このため、出口逆止弁160は、段階逃がし弁装置100内の圧力がブレーキ管4内に収容されている圧力を一般的に超えないようにする。
【0026】
上記のように作動して、段階逃がし弁装置100は、ABDX、ABDWまたはDB60または同様な形式の空気圧ブレーキ制御弁から独立して働くようになっている。これらのブレーキ制御弁は、ブレーキ管内の圧力が補助空気溜め内に収容されている圧力より高い設定閾値を超えるまで増加すると、ブレーキシリンダ圧力を完全に低下させ、これによってブレーキを完全に解除するように設計されている。しかし、段階逃がし弁装置100は、そのようなブレーキ制御弁が反応しないブレーキ管圧力の増加に反応するように設計されている。ブレーキ管圧力の各増加が、ブレーキ制御弁がブレーキを完全に解除する下限である閾値を超えない程度に上昇する間、段階逃がし弁装置は、ブレーキ管圧力の各増加に応じてブレーキ力を段階的に低下させる。ブレーキ管圧力にそのようなわずかな増加を生じるように、ブレーキハンドルをブレーキ位置から解除位置の方へ段階的に移動させることによって、本発明の段階逃がし弁装置100は、それに応じてブレーキを段階的に弛めることができる。ブレーキを完全に解除することが望まれる場合、ブレーキ制御弁は、本発明の影響を受けないで、上記の周知の通りに反応する。このため、本発明は、ブレーキ制御弁がブレーキシリンダ圧力を完全に解除する能力に影響を与えることなく、ブレーキシリンダ圧力を段階的に逃がす方法を提供している。
【0027】
段階逃がし弁装置を挿入するか、取り付けることができる幾つかの場所が車両の空気圧ブレーキ制御システム内にあることは明らかである。本発明は、ポートAおよびBを介してブレーキシリンダ、およびブレーキ制御弁の常用および非常用部分の上流側のブレーキ管に接続された別体の装置の形をとることもできる。それは、ブレーキシリンダおよびブレーキ管にそのように接続できるようにするアクセス/レシーバ結合アセンブリに接続することもできるであろう。
【0028】
本発明を実施する現時点で好適な実施形態を特許法に従って詳細に説明してきた。しかし、本発明が関連する技術分野の専門家であれば、請求項の精神および範囲から逸脱することなく本発明を実施する様々な変更方法を認識できるであろう。また、そのような技術の専門家は、上記記載が単なる説明的なものであって、請求項をいずれの特定の狭い解釈に制限するものでないことも認識できるであろう。
【0029】
したがって、科学および有用な技術の進歩を促進するために、我々は特許によって請求項に含まれるすべての主題に対する特許法が定める期間にわたる排他的権利を確信している。
【図面の簡単な説明】
【図1】列車の車両の空気圧ブレーキ制御システムの概略図である。
【図2】非定常状態で作動している時の段階逃がし弁装置の概略図である。
【図3】定常状態で作動している時の段階逃がし弁装置の概略図である。
Claims (4)
- ブレーキシリンダおよびブレーキ管を有する車両の空気圧ブレーキシステム用の段階逃がし弁装置であって、
(a)ピストンボア、該ピストンボアの第1端部に連通した供給通路、前記ピストンボアの第2端部に連通した戻し通路、前記ピストンボアを前記ブレーキシリンダに接続する逃がし通路、および排気チョークを介して前記ピストンボアを大気に接続する排気通路を設けた弁体と、
(b)常閉状態にあって、ガスが前記ブレーキ管から前記供給通路に向けた流れのみを許容する入口逆止弁と、
(c)常閉状態にあって、ガスが前記戻し通路から前記ブレーキ管に向けた流れのみを許容する出口逆止弁と、
(d)前記ピストンボア内で前記第1端部に当接する常閉位置に押し付けられたピストンとを含み、該ピストンは、前記第1および第2端部を連通させる通路を備え、該通路は、第2チョークを含んでおり、(i)前記ブレーキ管内の圧力の増加時に、前記入口逆止弁が開放して、前記第1端部を加圧して前記ピストンを開放位置へ移動させ、該開放位置で前記逃がし通路および排気通路間の連通を確立することによって、前記ブレーキシリンダが前記排気チョークを介して徐々に大気に通気し、圧力が前記通路の前記第2チョークを介して前記第1および第2端部間で徐々に等しくなると、前記ピストンは、前記常閉位置へ戻り、それによって前記逃がし通路および排気通路間の連通状態を遮断するため、前記ブレーキシリンダが大気に通気しなくなり、(ii)前記ブレーキ管内の圧力の低下時に、前記出口逆止弁が開放することによって、圧力が前記通路の前記第2チョークを介して前記供給通路および戻し通路間で等しくなり、前記ブレーキ管内の圧力に近づくようにした段階逃がし弁装置。 - 第1容積内の圧力を第2容積内に生じる圧力の増加に応じて段階的に低下させる段階逃がし弁装置であって、
(a)ピストンボア、該ピストンボアの第1端部に連通した供給通路、前記ピストンボアの第2端部に連通した戻し通路、前記ピストンボアを前記第1容積に接続する逃がし通路、および排気チョークを介して前記ピストンボアを大気に接続する排気通路を設けた弁体と、
(b)常閉状態にあって、ガスが前記第2容積から前記供給通路に向けた流れのみを許容する入口逆止弁と、
(c)常閉状態にあって、ガスが前記戻し通路から前記第2容積に向けた流れのみを許容する出口逆止弁と、
(d)前記ピストンボア内で前記第1端部に当接する常閉位置に押し付けられたピストンとを含み、該ピストンは、前記第1および第2端部を連通させる通路を備え、該通路は、第2チョークを含んでおり、(i)前記第2容積内の圧力の増加時に、前記入口逆止弁が開放して、前記第1端部を加圧して前記ピストンを開放位置へ移動させ、該開放位置で前記逃がし通路および排気通路間の連通を確立することによって、前記第1容積が前記排気チョークを介して徐々に大気に通気し、圧力が前記通路の前記第2チョークを介して前記第1および第2端部間で徐々に等しくなると、前記ピストンは前記常閉位置へ戻り、それによって前記逃がし通路および排気通路間の連通状態を遮断するため、前記第1容積が大気に通気しなくなり、(ii)前記第2容積内の圧力の低下時に、前記出口逆止弁が開放することによって、圧力が前記通路の前記第2チョークを介して前記供給通路および戻し通路間で等しくなり、前記第2容積内の圧力に近づくようにした段階逃がし弁装置。 - 第1容積内の圧力を第2容積内に生じる圧力の増加に応じて段階的に低下させる段階逃がし弁装置であって、
(a)ピストンボア、該ピストンボアの第1端部に連通した供給通路、前記ピストンボアの第2端部に連通した戻し通路、前記ピストンボアを前記第1容積に接続する逃がし通路、および排気チョークを介して前記ピストンボアを大気に接続する排気通路を設けた弁体と、
(b)前記第2容積内の圧力が前記供給通路内の圧力より増加した時、ガスが前記第2容積から前記供給通路に流れ込むようにする第1弁手段と、
(c)前記第2容積内の圧力が前記戻し通路内の圧力より低下した時、ガスが前記戻し通路から前記第2容積に流れ込むようにする第2弁手段と、
(d)前記ピストンボア内で前記第1端部に当接する常閉位置に押し付けられたピストンとを含み、該ピストンは、前記第1および第2端部を連通させる通路を備え、該通路は、第2チョークを含んでおり、(i)前記第2容積内の圧力の前記増加時に、前記第1弁手段が開放して、前記第1端部を加圧して前記ピストンを開放位置へ移動させ、該開放位置で前記逃がし通路および排気通路間の連通を確立することによって、前記第1容積が前記排気チョークを介して徐々に大気に通気し、圧力が前記通路の前記第2チョークを介して前記第1および第2端部間で徐々に等しくなると、前記ピストンが前記常閉位置へ戻り、それによって前記逃がし通路および排気通路間の連通状態を遮断するため、前記第1容積が大気に通気しなくなり、(ii)前記第2容積内の圧力の前記低下時に、前記第2弁手段が開放することによって、圧力が前記通路の前記第2チョークを介して前記供給通路および戻し通路間で等しくなり、前記第2容積内の圧力に近づくようにした段階逃がし弁装置。 - さらに、
(a)前記ピストンボアの前記第2端部と前記ピストンとの間に圧縮状態で配置されて前記ピストンを前記常閉位置に押し付けるばねと、
(b)それぞれ前記ピストンの外周に画成された溝に嵌め込まれ、前記ピストンが前記ピストンボア内を移動する時、前記ピストンを前記ピストンボアの内壁に密接させる複数のOリングとを含み、該Oリングは、前記ピストンに沿って配置されて、前記ピストンが前記開放位置にある時、前記逃がし通路および排気通路が連通し、前記ピストンが前記閉鎖位置にある時、連通しなくなるようにした請求項1乃至3記載の段階逃がし弁装置。
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