JP3543430B2 - マスクパターンの補正方法および補正装置 - Google Patents

マスクパターンの補正方法および補正装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォトマスクの描画データの補正方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、半導体の製造工程において生ずるプロセス上の誤差を予めデータ処理において改善する技術において、ウエーハ転写時に生ずるパターン劣化を防ぐためのパターンデータ補正方法であり、特に、斜めパターンの補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造工程に用いられるフォトマスクは、ガラス基板上に遮光膜が形成された構造をなしている。半導体の製造は、このフォトマスクをウェーハ上に投影露光することにより作成される。まず、フォトマスクは、設計されたCADデータを描画装置用のデータに変換し、これを忠実にパターンニングする必要がある。
【0003】
また、マスクのパターニングが正確に形成されていても、露光時に光近接効果と呼ばれるウェーハ上でのパターン劣化を生ずることも問題となる。これは開口したマスクパターン形状を通ったステッパー光が、回析や干渉した結果、ウェーハ面上で正確に解像しない現象である。この場合は、自分自身のパターンおいてステッパー光が回析した結果、ウェーハ上に解像したパターンの出来上がり寸法が異なってしまったり、長方形パターンで短辺、長辺とも出来上がり寸法上の精度が大きく異なってしまったりする自己光近接効果と、他のパターンから回析したステッパー光との干渉の結果、ウェーハ上の出来上がり寸法が異なってしまう相互光近接効果とがある。
【0004】
この光近接効果の補正には、例えば“Automatched determation of CAD layout failures throughfoucus: expariment and simulation”(C.A.Spence et al., Proc. of SPIE Vol.2197,1994,第302頁〜第313頁)に示すように、パターンエッジ上の評価点上にて光強度のシミュレーションを行い、パターンエッジをずらしながら、ウェーハ上では望まれる形状に解像するよう、パターン図形を変形することによる光近接効果補正方法がすでに考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年のメモリー等の設計手法において、セル面積を最小にするため、斜めのレイアウトパターンを使うことが多くなり、パターンの変形を行うことが難しくなってきている。光近接効果補正のためには、まず、パターンエッジを単位毎に分割するが、グリッド上に分割線がのらない場合の丸め誤差が生じ、スリットや微小段差がパターンデータ上に生じる場合がある。また、鋭角部分においては、評価点が近すぎるためシミュレーション結果の判定が難しいという問題も起こりやすく、補正がうまく行かない場合もある。これらの現象は補正精度上の問題ばかりか、マスク欠陥検査の遅延によってマスクスループットの低下につながる。
【0006】
これらのマスクを用いて、ウェーハ上にパターンを形成した際の要求寸法精度は、64MDRAM等の0.25μmルールデバイスで±0.025μmが要求されている。ここでも同様に斜め方向でも同様の精度が求められている。
一方、データ処理時間に関しても、16MDRAM等の0.5μmルールデバイス用のマスクデータ処理については、1レイヤーあたり2時間を基準にしている。データサイズでもマスク描画用EBデータ上100Mバイト程度に押さえる必要がある。近接効果補正を必要とする64MDRAM等のデバイスでも、同等の処理能力を要求される。
【0007】
このように、光近接効果を考慮してマスクパターンに修正を加える補正方法では、ウェーハ転写時の精度向上を図るデータ補正処理においては、XY矩形および斜め辺をもった台形の双方において、上記の精度を満たしつつ、実用的な処理時間およびデータ容量で計算を終えなければならない。
【0008】
一般に、フォトマスクを構成するデータは、パターンデータファイルと呼ばれる、膨大な数の矩形と台形で表現される描画データからできている。この描画データ処理において、ウェーハの要求精度を満たすデータ補正用として、斜め線部分を最低限のデータに分割することにより、補正データおよび補正計算時間の増加を最低限に抑え、欠陥検査時の疑似欠陥検出によるマスクスループットの低下を起こさず、しかも高精度に補正することが求められている。
【0009】
欠陥検査において、疑似欠陥が発生する要因のひとつとして、矩形と斜め線のつなぎめにおける斜め線のパターンの丸まりによるものがある。電子線(EB)リソグラフィーにおいては、電子線の散乱により近接効果が生ずることが知られている。このEB近接効果において、特にパターンコーナー部は丸みを帯びてしまう。欠陥検査装置では、矩形パターンの角部における丸まりを疑似欠陥として検出しないようなアルゴリズムが設定されており、パラメータとしてラウンディング量が設定できるようになっている。ただし、斜め線端部においては、そのような設定量は存在せず、64MRAM等の微細加工デバイスに対応するため欠陥検査装置の検出感度を上げると欠陥として検出されてしまう。
【0010】
このような疑似欠陥を含んだパターンデータはフォトマスク作成工程の歩留まりの低下と作業時間の増大を及ぼすため、疑似欠陥が発生しない補正方法が望まれる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、斜め線部分を最低限のデータに分割することにより、補正データおよび補正計算時間の増加を最低限に抑え、欠陥検査時の疑似欠陥検出によるマスクスループットの低下を起こさず、しかも高精度に補正することができるマスクパターンの補正方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るマスクパターンの補正方法は、フォトリソグラフィー工程で使用するフォトマスクのマスクパターンを、補正処理時間を増大させることなく所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、変形させるマスクパターンの補正方法において、斜め線を含む前記設計パターンを、細長い微小矩形パターンに分割し、斜め線を階段状の線とする工程と、前記設計パターンの外周に沿って、複数の評価点を配置する際に、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターンの各短辺部に評価点を配置する評価点配置工程と、前記評価点が付された設計パターンのフォトマスクを用いて、所定の転写条件で露光を行った場合に得られる転写イメージをシミュレーションするシミュレーション工程と、前記シミュレーションされた転写イメージと、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較する比較工程と、前記各評価点毎に比較された差に依存して、当該差が小さくなるように、前記設計パターンを変形する際に、前記微小矩形パターンの長さを調節することで、前記階段状の斜め線の形状を補正する変形工程とを有前記斜め線を階段状の線とする工程においては、前記斜め線を含む設計パターンが他の矩形パターンと接触しない三角形パターンの場合には、前記三角形パターンの短辺部と平行な方向に細長い微小矩形パターンに前記三角形パターンを分割する。前記階段状分割工程と、評価点配置工程とは、いずれが先でも良く、また同時に行っても良い。
0013
本発明に係るマスクパターンの補正方法は、フォトリソグラフィー工程で使用するフォトマスクのマスクパターンを、補正処理時間を増大させることなく所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、変形させるマスクパターンの補正方法において、斜め線を含む前記設計パターンを、細長い微小矩形パターンに分割し、斜め線を階段状の線とする工程と、前記設計パターンの外周に沿って、複数の評価点を配置する際に、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターンの各短辺部に評価点を配置する評価点配置工程と、前記評価点が付された設計パターンのフォトマスクを用いて、所定の転写条件で露光を行った場合に得られる転写イメージをシミュレーションするシミュレーション工程と、前記シミュレーションされた転写イメージと、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較する比較工程と、前記各評価点毎に比較された差に依存して、当該差が小さくなるように、前記設計パターンを変形する際に、前記微小矩形パターンの長さを調節することで、前記階段状の斜め線の形状を補正する変形工程とを有し、前記斜め線を階段状の線とする工程においては、前記斜め線を含む設計パターンが他の矩形パターンと接触するパターンの場合には、当該パターンを、斜め線を含む三角形パターンと矩形パターンとに分割し、前記矩形パターンと前記三角形パターンとの接触辺が1箇所の場合には、前記接触辺と平行な方向に細長い微小矩形パターンに前記三角形パターンを分割する。
0014
本発明に係るマスクパターンの補正方法は、フォトリソグラフィー工程で使用するフォトマスクのマスクパターンを、補正処理時間を増大させることなく所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、変形させるマスクパターンの補正方法において、斜め線を含む前記設計パターンを、細長い微小矩形パターンに分割し、斜め線を階段状の線とする工程と、前記設計パターンの外周に沿って、複数の評価点を配置する際に、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターンの各短辺部に評価点を配置する評価点配置工程と、前記評価点が付された設計パターンのフォトマスクを用いて、所定の転写条件で露光を行った場合に得られる転写イメージをシミュレーションするシミュレーション工程と、前記シミュレーションされた転写イメージと、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較する比較工程と、前記各評価点毎に比較された差に依存して、当該差が小さくなるように、前記設計パターンを変形する際に、前記微小矩形パターンの長さを調節することで、前記階段状の斜め線の形状を補正する変形工程とを有し、前記斜め線を階段状の線とする工程においては、前記斜め線を含む設計パターンが他の矩形パターンと接触するパターンの場合には、当該パターンを、斜め線を含む三角形パターンと矩形パターンとに分割し、前記矩形パターンと前記三角形パターンとの接触辺が2箇所の場合には、前記三角形パターンを再度分割して前記斜め線を二分する二つの三角形パターンを形成し、前記斜め線を二分する二つの三角形パターンを、前記矩形パターンとの各接触辺方向に細長い微小矩形パターンに分割する。
【0015】
前記変形工程で変形された設計パターンを用いて、前記シミュレーション工程から変形工程までを1回以上繰り返すことが好ましい
【0016】
本発明に係る露光方法は、上記いずれかのマスクパターンの補正方法を用いて補正されたマスクパターンを有するフォトマスクを用いて露光を行う
0017
本発明に係る補正装置は、フォトリソグラフィー工程で使用するフォトマスクのマスクパターンを、補正処理時間を増大させることなく所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、変形させるマスクパターンの補正装置において、斜め線を含む前記設計パターンを、細長い微小矩形パターンに分割し、斜め線を階段状の線とする階段状分割手段と、前記設計パターンの外周に沿って、複数の評価点を配置する際に、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターンの各短辺部に評価点を配置する評価点配置手段と、前記評価点が付された設計パターンのフォトマスクを用いて、所定の転写条件で露光を行った場合に得られる転写イメージをシミュレーションするシミュレーション手段と、前記シミュレーションされた転写イメージと、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較する比較手段と、前記各評価点毎に比較された差に依存して、当該差が小さくなるように、前記設計パターンを変形する際に、前記微小矩形パターンの長さを調節することで、前記階段状の斜め線の形状を補正する変形手段とを有し、前記階段状分割手段は、前記斜め線を含む設計パターンが他の矩形パターンと接触しない三角形パターンの場合には、前記三角形パターンの短辺部と平行方向に細長い微小矩形パターンに前記三角形パターンを分割する。
本発明に係る補正装置は、フォトリソグラフィー工程で使用するフォトマスクのマスクパターンを、補正処理時間を増大させることなく所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、変形させるマスクパターンの補正装置において、斜め線を含む前記設計パターンを、細長い微小矩形パターンに分割し、斜め線を階段状の線とする階段状分割手段と、前記設計パターンの外周に沿って、複数の評価点を配置する際に、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターンの各短辺部に評価点を配置する評価点配置手段と、前記評価点が付された設計パターンのフォトマスクを用いて、所定の転写条件で露光を行った場合に得られる転写イメージをシミュレーションするシミュレーション手段と、前記シミュレーションされた転写イメージと、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較する比較手段と、前記各評価点毎に比較された差に依存して、当該差が小さくなるように、前記設計パターンを変形する際に、前記微小矩形パターンの長さを調節することで、前記階段状の斜め線の形状を補正する変形手段とを有し、前記階段状分割手段は、前記斜め線を含む設計パターンが他の矩形パターンと接触するパターンの場合には、前記斜め線を含む設計パターンを、斜め線を含む三角形パターンと矩形パターンとに分割し、前記矩形パターンと前記三角形パターンとの接触辺が1箇所の場合には、前記接触辺と平行な方向に細長い微小矩形パターンに三角形パターンを分割する。
本発明に係る補正装置は、フォトリソグラフィー工程で使用するフォトマスクのマスクパターンを、補正処理時間を増大させることなく所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、変形させるマスクパターンの補正装置において、斜め線を含む前記設計パターンを、細長い微小矩形パターンに分割し、斜め線を階段状の線とする階段状分割手段と、前記設計パターンの外周に沿って、複数の評価点を配置する際に、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターンの各短辺部に評価点を配置する評価点配置手段と、前記評価点が付された設計パターンのフォトマスクを用いて、所定の転写条件で露光を行った場合に得られる転写イメージをシミュレーションするシミュレーション手段と、前記シミュレーションされた転写イメージと、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較する比較手段と、前記各評価点毎に比較された差に依存して、当該差が小さくなるように、前記設計パターンを変形する際に、前記微小矩形パターンの長さを調節することで、前記階段状の斜め線の形状を補正する変形手段とを有し、前記階段状分割手段は、前記斜め線を含む設計パターンが他の矩形パターンと接触するパターンの場合には、前記斜め線を含む設計パターンを、斜め線を含む三角形パターンと矩形パターンとに分割し、前記矩形パターンと前記三角形パターンとの接触辺が2箇所の場合には、前記三角形パターンを再度分割して前記斜め線を二分する二つの三角形パターンを形成し、前記斜め線を二分する二つの三角形パターンを、前記矩形パターンとの各接触辺方向に細長い微小矩形パターンに分割する。
【0018】
本発明に係るフォトマスクの製造装置は、マスクパターンの補正装置と、前記マスクパターンの補正装置で補正されたマスクパターンのフォトマスクを描画する描画手段とを有する。
本発明に係る半導体装置は、マスクパターンの補正装置と、前記マスクパターンの補正装置で補正されたマスクパターンのフォトマスクを用いて露光を行う露光手段とを有する。
【0019】
本発明によれば、フォトマスクマスクパターンデータ処理における斜め線部分を矩形に近似する手法において、矩形の長さを変更することで、フォトマスクの転写時に生ずる光近接効果の斜め成分を高精度に補正し、補正精度を落とさずに、必要最低限のデータ分割により補正計算も短縮化し、データ量も最小限に押さえながら、マスク欠陥計算上問題のないマスクパターンデータを作成することができる。すなわち、本発明では、半導体集積回路パターン生成において、ウェーハ転写結果の光近接効果に応じて、斜めパターンの補正を最も効果的に行うことができる。また、本発明では、フォトマスク作製のスループットを低下させずにフォトマスクにおける斜めパターンを高精度に転写作成することができる。
【0020】
特に、(A)斜め線を含むパターンが、他の矩形パターンと接触しない孤立の三角形パターンの場合には、三角形パターンの短辺部と平行な方向に細長い微小矩形パターンに三角形パターンを分割し、
(B)矩形パターンと三角形パターンとの接触辺が1箇所の場合には、その接触辺に平行な方向に細長い微小矩形パターンに三角形パターンを分割し、
(C)矩形パターンと三角形パターンとの接触辺が2箇所の場合には、その三角形パターンを再度分割し、前記斜め線を二分する二つの三角形パターンを形成し、この各三角形パターンを、前記矩形パターンとの各接触辺方向に細長い微小矩形パターンに分割することで、
高精度補正が可能な方法を自動的に判断することができ、光近接効果の補正精度を向上させることができる。
【0021】
斜め線を含むパターンの検索、斜め線を含むパターンが孤立の三角形パターンであるか、三角形パターンと矩形パターンとの接触辺を含むパターンであるかの検索、および接触辺の検索などは、いわゆるメッシュ法により容易かつ高速に検索することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について説明する。もちろん本発明は以下に述べる実施例に限定されるものではない。
実施例1
本実施例に係るマスクパターンの補正装置の概略ブロック図を図1に示し、その補正方法の概略のフローチャート図を図2に示す。
【0023】
256MDRAM相当の微細なパターンにおいては、ステッパー光の散乱と干渉とから、ウェーハ上の出来上がり寸法が劣ってしまう。この光近接効果を補正するために、分割されたパターンエッジを移動し、所望の光露光強度を得るパターンを作成するのが、本実施例に係る光近接効果のための補正である。
【0024】
以下、詳述する。
図1に示すように、本実施例に係るマスクパターンの補正装置は、入力手段2と、設計パターン記憶手段4と、転写条件記憶手段6と、評価点配置手段8と、シミュレーション手段10と、比較手段12と、変形手段14と、階段状分割手段15と、補正パターン記憶手段16と、斜め線近似済みパターン記憶手段17と、繰り返し手段18と、出力手段20とを有する。
【0025】
入力手段2としては、設計パターンおよび転写条件などを入力することができるものであれば特に限定されず、キーボード、タッチパネルなどを例示することができる。設計パターンおよび転写条件などを、電気信号の形で入力する場合には、入力手段2としては、有線または無線の入力端子であっても良い。また、フロッピーディスクなどの記録媒体に記憶された設計パターンおよび転写条件などを入力する場合には、入力手段2としては、ディスクドライブなどで構成される。
【0026】
また、出力手段20としては、少なくとも補正された設計パターンを画面上に表示可能なCRTあるいは液晶表示装置などを用いることができる。また、出力手段20としては、少なくとも補正された設計パターンを、紙、フィルムまたはその他の基板上に描画することができるプリンタ、XYプロッタなどの出力手段でもよい。
【0027】
図1に示すその他の手段4,6,10,12,14,15,16,17,18は、演算回路、あるいはRAM、ROM、光記憶媒体などの記憶手段内に記憶され、コンピュータのCPUなどで処理されるプログラム情報などで構成される。図1に示す装置の作用を、図2に示すフローチャートに基づき説明する。
【0028】
図2に示すステップS9において、図1に示す入力手段2から、設計パターンと転写条件が、図1に示す補正装置の設計パターン記憶手段4および転写条件記憶手段6に、それぞれ記憶される。設計パターンの一例の一部を図4(A)に示す。
【0029】
転写条件としては、例えば、露光に用いられる光の波長λ、開口数NA、光源のみかけの大きさσ(Partial coherence)若しくは光源の透過率分布、射出瞳の位相・透過率分布およびデフォーカスなどに関する条件である。
次に、図2に示すステップS10において、斜め線を階段状に分割する。斜め線の階段状分割は、図1に示す階段状分割手段15により行われる。階段状に分割するには、たとえば図4(B)に示すように、斜め線32aを含む設計パターン32を、細長い微小矩形パターン40に分割し、斜め線32aを階段状の線32bに近似する。微小矩形パターン40の微小幅の基本サイズは、少なくとも最小デザインルール以下であり、描画されるフォトマスクの欠陥検査時のスペックなどで疑似欠陥と誤判断されないように決定される。
【0030】
256MDRAMのような微細加工デバイスを5倍マスクで作り、最小デザインルールの矩形を描画すると、マスク上では矩形に描画できても、図4(C)に示すように、ウェーハ上では楕円形に解像する。マスク上でデザインルールより小さな階段上では、図4(C)に示すように、ウェーハ上では斜め線42になる。
【0031】
微小矩形の分割単位(微小矩形の幅)を決めるのは、前述したように、欠点検査の感度と疑似欠陥の発生頻度である。たとえば、KLA社の欠陥検査装置を用い、0.5μmの検査を行う場合の仕様において、0.2μm以下の階段状段差であれば問題なく欠陥検査可能である。とすれば、矩形近似の基本矩形段差(微小矩形の幅)として、0.2μm 以下をとれば、マスクの欠陥検査時において疑似欠陥の発生を抑えられることが分かる。ただし、微小矩形の幅を、余りに細かく分割すれば、補正精度は向上するが、補正のための処理時間が増大する。また、微小矩形の幅を、余りに粗く分割すれば、マスクの欠陥検査時には、近似前の元の斜め線を有するパターンとの比較になるため、疑似欠陥と誤判断されるおそれがある。
【0032】
図2に示すステップ10の次に、ステップS11において、設計パターンのパターン外周に沿って、複数の評価点を作成する。評価点の作成は、図1に示す斜め線近似済みパターン記憶手段17に記憶してある斜め線近似済みの設計パターンに基づき、評価点配置手段8により行われる。たとえば図4(B)に示すように、評価点30は、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターン40の各短辺部に配置すると共に、相互に接触していない微小矩形パターン40の長辺(他矩形と接触していない辺)の中間に設ける。また、その他のパターンでは、設計パターンのパターン外周に沿って、一定の規則に基づき評価点が付与される。なお、ステップS11は、ステップS12の前でも同時でも良い。
【0033】
次に、図2に示すステップS12において、転写レジストパターン(転写イメージ)を、図1に示すシミュレーション手段10により算出する。シミュレーション手段10としては、たとえば露光条件および設計パターンを入力することにより、転写イメージをシミュレーションすることができる市販の光強度シミュレーションを用いることができる。斜め線を階段状パターンに近似する前の設計パターンを用いて、シミュレーションした結果の転写イメージの一部を図5(A)の符号34aで示す。なお、斜め線を階段状パターンに近似するした後の設計パターンを用いて、シミュレーションした結果の転写イメージの一部を図5(B)の符号34bで示す。
【0034】
次に、図2に示すステップS13において、レジストエッジの設計パターンに対するズレ(差)を、各評価点30について、図1に示す比較手段12により算出する。この時の設計パターンのレジストエッジ位置のズレの計測方向は、図3(A)に示すように、設計パターン32の境界線(エッジ;この場合、微小矩形パターンの短辺)に対して垂直方向とし、設計パターン32の外方を正方向とし、内側を負方向とする。
【0035】
次に、図2に示すステップS14では、各評価点30毎に比較されたズレ(差)に依存して、当該差が小さくなるように、図1に示す変形手段14により設計パターン32を変形補正する。変形補正方法の概略を図3(B)に示す。本実施例では、図5(B)に示すように、各微小矩形パターン40の長手方向長さを調節することにより補正する。
【0036】
図3(A),(B)に示すように、設計パターン32の変形補正に際しては、各評価点30毎に比較されたズレ(差)の逆方向に、当該差の大きさに一定の係数を乗じた大きさだけ、評価点30近傍のマスクパターンの境界線(評価点のみでなく、その付近の境界線も含む)を移動する。その係数は、好ましくは0より大きく1未満、さらに好ましくは0.10〜0.50である。この係数が大きすぎると、過剰な変形補正となり、後述する繰り返し計算によっても、転写イメージが、設計パターンに近づかずに逆に離れてしまうおそれがある。なお、係数は、全ての評価点において一定でも良いが、特定の評価点において異なっていても良い。このようにして補正された設計パターンの一例を図5(B)に示す。
【0037】
すなわち、本実施例では、評価点毎に光強度シミュレーションを行い、評価点での光強度が解像限界より大きければ、矩形短辺を内側に移動し、小さければ外側に移動することにより、各評価点において、所望の光強度を与えるように微小矩形パターン40の長さを補正する。本実施例では、補正の結果、図5(B)に示すパターン底辺の微小矩形パターン40の長さが長くなる。
【0038】
補正された設計パターンは、図1に示す補正パターン記憶手段16に記憶される。これら一連の操作により、良好な補正パターンが得られた場合には、図2に示すステップS15において、補正済みマスクパターンが得られる。補正済みマスクパターンは、図1に示す出力手段20により、画面上あるいは用紙またはフィルム上に出力される。
【0039】
なお、図1に示す繰り返し手段18の信号を受けて、補正パターン記憶手段16に記憶してある補正された設計パターンに基づき、シミュレーション手段10、比較手段12および変形手段14を用い、図2に示すステップS12〜S14の工程を一回以上繰り返すことが好ましい。この時、基準となる評価点30の位置は、変化させない。すなわち、補正された設計パターンに基づき、転写イメージを再度求め、その転写イメージと、基準点とのズレ(差)を求め、その差に基づき、補正された設計パターンを再度変形補正する。これらの動作を繰り返すことにより、転写イメージが、当初の設計パターン(評価点の位置)に除々に近づくことになる。図5(B)に示すように、本実施例の補正により、角部の転写イメージ34bは、階段状補正を行わない場合の図5(A)に示す角部の転写イメージ34aに比較し、角部が鋭角になり、元々の設計パターンに近づけることができる。
【0040】
本実施例の補正装置および補正方法では、設計パターンによらず、フォトマスクのマスクパターンを、所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、自動的に変形させることができる。したがって、本実施例により得られた補正済み設計パターンを持つフォトマスクを用いて、フォトリソグラフィー加工を行えば、当初の設計パターンに限りなく近いレジストパターンを得ることができ、ブリッジや断線などが生じない。結果的に、電気特性の良い半導体装置を、高い歩留まりで製造することができる。
【0041】
特に、本実施例では、欠陥検査上問題のない範囲で最小の矩形で斜め線を置き換えることにより、評価点の数も減らすことができ、補正計算時間も抑えられ、補正後のデータサイズも最小限の増加に抑えることができる。
実施例2
本実施例では、以下の手法を採用することにより斜め線を含むパターンを分割した以外は、前記実施例1と同様にして、設計パターンの補正を行った。
【0042】
補正精度の向上を考えた場合、図形的性質から分割方法を考える必要がある。直角二等辺三角形のパターンデータの場合、斜め線のXY成分のそれぞれ小さいと平行な矩形に分割したほうが、評価点の数が増えるため、補正精度は向上する(図6)。すなわち、図6(A)〜(C)に示すように、斜め線を含むパターン32が、他の矩形パターンと接触しない三角形パターンの場合には、図6(C)に示すように、三角形パターンの短辺部32cと平行な方向に細長い微小矩形パターン40に三角形パターンを分割することが好ましい。
【0043】
ただし、周りの図形との関連を考慮した場合その限りではない。例えば、他の図形と接触していた場合、接触辺と平行に分割したほうが、概して精度はよい(図7,8)。すなわち、図7,8に示すように、斜め線を含むパターン32が、他の矩形パターン32dと接触するパターンの場合には、当該パターンを、斜め線を含む三角形パターンと矩形パターンとに分割し、矩形パターンと三角形パターンとの接触辺32eが1箇所の場合には、その接触辺32eに平行な方向に細長い微小矩形パターン40に三角形パターンを分割する。
【0044】
また、図9に示すように、斜め線を含むパターン32が、他の矩形パターンと接触するパターンの場合であって、当該パターンを、斜め線を含む三角形パターン32fと矩形パターン32eとに分割した場合に、矩形パターンと三角形パターンとの接触辺32gが2箇所の場合には、次の処理を行う。すなわち、図10に示すように、三角形パターン32fを再度分割し、斜め線を二分する二つの三角形パターンを形成し、この各三角形パターンを、前記矩形パターンとの各接触辺32g方向に細長い微小矩形パターン40に分割する。
【0045】
このような非接触パターンを検索するのに、メッシュ法を用いれば、高速に検索できる。
メッシュ法では、近接効果が及ぶ距離をRとしたとき、パターンデータをRのサイズのメッシュに登録する。あるパターンに着目するとき、そのパターンまわりRの範囲に存在するパターンを着目する。その範囲内にパターンが存在しなければ、そのパターンに接触しているパターンはない。パターンが存在する場合のみ、その領域内で接触辺を検索する。その際に検索するパターン数は、いま補正計算をしようとしている近傍のメッシュに登録されたパターンのみであることから、計算時間は少なくてすむことになる。例えば、一辺Lの正方形内にn個のパターンが存在するとすれば、隣接パターンを検索するのにn*n回の検索が必要であるが、大きさRのメッシュにパターンを登録して検索したとすれば、メッシュの検索に要する(L*L)/(R*R)回と、該当メッシュ内のパターン検索に要する((R*R)/(L*L)*n)2 となる。これから、メッシュを用いた検索に要する回数は(R*R)/(L*L)*n*nとなるが、nを充分大きくとれば、L*Lはnと同じ程度の大きさになり、n回のオーダーで検索できることがわかる。このようにして、近接効果が及び近接を調べ、接触辺を簡単に検索できる。
【0046】
なお、本発明は、上述した実施例に限定されず、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
例えば、上述した実施例では、シミュレーション手段10として、露光条件および設計パターンを入力することにより、転写イメージをシミュレーションすることができる市販の光強度シミュレーションを用いたが、これに限らず、種々のシミュレーションを用いることができる。例えば、シミュレーション手段としては、設計パターンおよび露光条件に基づいて、基板上の2次元光強度を算出する手段と、基板の2次元平面上の任意の着目した位置の周辺位置における光強度と、前記着目した位置と周辺位置との距離とに基づいて、前記着目した任意の位置の露光エネルギへの複数の前記周辺位置における光強度による影響を算出して累積することにより、前記着目した任意の位置での潜像形成強度を前記基板の2次元平面で算出する手段と、前記基板の2次元平面における前記潜像形成強度の分布を求める手段と、露光量および現像条件に対応した潜像形成強度のしきい値を決定する手段と、前記潜像形成強度の分布について、前記しきい値での等高線を求める手段と、前記等高線によって規定されるパターンを転写イメージとして算出する手段とを有するものでも良い。
【0047】
また、シミュレーション手段しては、予め設定した露光裕度の複数の露光量と、予め設定した焦点深度の範囲内の複数の焦点位置との組合せに基づく、複数通りの転写条件において、それぞれ転写イメージをシミュレーションし、複数の転写イメージを得る手段を有し、比較手段が、前記複数の転写イメージのそれぞれに対し、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較し、各評価点毎に、複数通りの差を算出する手段を有し、変形手段が、前記評価点毎の複数通りの差が、所定の基準で小さくなるように、前記設計パターンを変形する手段を有するものでも良い。
【0048】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明は、フォトマスクの描画データ処理において斜め線部分を矩形に近似し、矩形の長さを変更することで、フォトマスクの転写時に生ずる光近接効果の斜め成分を高精度に補正し、欠陥検査精度を考慮した最低限のデータ分割よりマスクスループットに影響を生ずることなく、パターンデータを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係るマスクパターンの補正装置の概略ブロック図である。
【図2】図2は図1に示す補正装置を用いてマスクパターンの補正を行う手順を示すフローチャート図である。
【図3】図3(A)は評価点毎にレジストエッジのズレを測定するための方法を示す概略図、図3(B)はマスクパターンの補正変形工程を示す概略図である。
【図4】図4(A)は設計パターンの模式図、図4(B)は矩形近似分割と評価点を示す図、図4(C)は矩形近似分割によるパターン変形方式近接効果補正を行った結果の模式図である。
【図5】図5(A)は階段状近似を行わない場合の転写イメージの模式図、図5(B)は階段状近似を行った場合のパターン変形方式近接効果補正を行った結果の転写イメージの模式図である。
【図6】図6(A)〜(C)は矩形近似分割の方向を変えた様子を示す図である。
【図7】図7は接触辺と分割の関連を示す図である。
【図8】図8は接触辺と分割の関連を示す図である。
【図9】図9は接触辺が2方向であった場合の分割の過程を示す図である。
【図10】図10は接触辺が2方向であった場合の分割の最終過程を示す図である。
【符号の説明】
2… 入力手段
4… 設計パターン記憶手段
6… 転写条件記憶手段
8… 評価点配置手段
10… シミュレーション手段
12… 比較手段
14… 変形手段
15… 階段状分割手段
16… 補正パターン記憶手段
17… 斜め線近似済パターン記憶手段
18… 繰り返し手段
20… 出力手段
30… 評価点
32… 設計パターン
32a… 斜め線
32b… 階段状の線
32c… 短辺部
32d… 矩形パターン
32e… 接触辺
32f… 三角形パターン
32g… 接触辺
34… 転写イメージ

Claims (11)

  1. フォトリソグラフィー工程で使用するフォトマスクのマスクパターンを、補正処理時間を増大させることなく所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、変形させるマスクパターンの補正方法において、
    斜め線を含む前記設計パターンを、細長い微小矩形パターンに分割し、斜め線を階段状の線とする工程と、
    前記設計パターンの外周に沿って、複数の評価点を配置する際に、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターンの各短辺部に評価点を配置する評価点配置工程と、
    前記評価点が付された設計パターンのフォトマスクを用いて、所定の転写条件で露光を行った場合に得られる転写イメージをシミュレーションするシミュレーション工程と、
    前記シミュレーションされた転写イメージと、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較する比較工程と、
    前記各評価点毎に比較された差に依存して、当該差が小さくなるように、前記設計パターンを変形する際に、前記微小矩形パターンの長さを調節することで、前記階段状の斜め線の形状を補正する変形工程とを有し、
    前記斜め線を階段状の線とする工程においては、前記斜め線を含む設計パターンが他の矩形パターンと接触しない三角形パターンの場合には、前記三角形パターンの短辺部と平行な方向に細長い微小矩形パターンに前記三角形パターンを分割する
    マスクパターンの補正方法。
  2. フォトリソグラフィー工程で使用するフォトマスクのマスクパターンを、補正処理時間を増大させることなく所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、変形させるマスクパターンの補正方法において、
    斜め線を含む前記設計パターンを、細長い微小矩形パターンに分割し、斜め線を階段状の線とする工程と、
    前記設計パターンの外周に沿って、複数の評価点を配置する際に、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターンの各短辺部に評価点を配置する評価点配置工程と、
    前記評価点が付された設計パターンのフォトマスクを用いて、所定の転写条件で露光を行った場合に得られる転写イメージをシミュレーションするシミュレーション工程と、
    前記シミュレーションされた転写イメージと、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較する比較工程と、
    前記各評価点毎に比較された差に依存して、当該差が小さくなるように、前記設計パターンを変形する際に、前記微小矩形パターンの長さを調節することで、前記階段状の斜め線の形状を補正する変形工程とを有し、
    前記斜め線を階段状の線とする工程においては、前記斜め線を含む設計パターンが他の矩形パターンと接触するパターンの場合には、当該パターンを、斜め線を含む三角形パターンと矩形パターンとに分割し、前記矩形パターンと前記三角形パターンとの接触辺が1箇所の場合には、前記接触辺と平行な方向に細長い微小矩形パターンに前記三角形パターンを分割する
    マスクパターンの補正方法。
  3. フォトリソグラフィー工程で使用するフォトマスクのマスクパターンを、補正処理時間を増大させることなく所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、変形させるマスクパターンの補正方法において、
    斜め線を含む前記設計パターンを、細長い微小矩形パターンに分割し、斜め線を階段状の線とする工程と、
    前記設計パターンの外周に沿って、複数の評価点を配置する際に、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターンの各短辺部に評価点を配置する評価点配置工程と、
    前記評価点が付された設計パターンのフォトマスクを用いて、所定の転写条件で露光を行った場合に得られる転写イメージをシミュレーションするシミュレーション工程と、
    前記シミュレーションされた転写イメージと、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較する比較工程と、
    前記各評価点毎に比較された差に依存して、当該差が小さくなるように、前記設計パターンを変形する際に、前記微小矩形パターンの長さを調節することで、前記階段状の斜め線の形状を補正する変形工程とを有し、
    前記斜め線を階段状の線とする工程においては、前記斜め線を含む設計パターンが他の矩形パターンと接触するパターンの場合には、当該パターンを、斜め線を含む三角形パターンと矩形パターンとに分割し、前記矩形パターンと前記三角形パターンとの接触辺が2箇所の場合には、前記三角形パターンを再度分割して前記斜め線を二分する二つの三角形パターンを形成し、前記斜め線を二分する二つの三角形パターンを、前記矩形パターンとの各接触辺方向に細長い微小矩形パターンに分割する
    マスクパターンの補正方法。
  4. 前記変形工程で変形された設計パターンを用いて、前記シミュレーション工程から変形工程までを1回以上繰り返す
    請求項1〜3のいずれかに記載のマスクパターンの補正方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のマスクパターンの補正方法を用いて補正されたマスクパターンを有するフォトマスクを用いて露光を行う露光方法。
  6. フォトリソグラフィー工程で使用するフォトマスクのマスクパターンを、補正処理時間を増大させることなく所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、変形させるマスクパターンの補正装置において、
    斜め線を含む前記設計パターンを、細長い微小矩形パターンに分割し、斜め線を階段状の線とする階段状分割手段と、
    前記設計パターンの外周に沿って、複数の評価点を配置する際に、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターンの各短辺部に評価点を配置する評価点配置手段と、
    前記評価点が付された設計パターンのフォトマスクを用いて、所定の転写条件で露光を行った場合に得られる転写イメージをシミュレーションするシミュレーション手段と、
    前記シミュレーションされた転写イメージと、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較する比較手段と、
    前記各評価点毎に比較された差に依存して、当該差が小さくなるように、前記設計パターンを変形する際に、前記微小矩形パターンの長さを調節することで、前記階段状の斜め線の形状を補正する変形手段とを有し、
    前記階段状分割手段は、前記斜め線を含む設計パターンが他の矩形パターンと接触しない三角形パターンの場合には、前記三角形パターンの短辺部と平行方向に細長い微小矩形パターンに前記三角形パターンを分割する
    マスクパターンの補正装置。
  7. フォトリソグラフィー工程で使用するフォトマスクのマスクパターンを、補正処理時間を増大させることなく所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、変形させるマスクパターンの補正装置において、
    斜め線を含む前記設計パターンを、細長い微小矩形パターンに分割し、斜め線を階段状の線とする階段状分割手段と、
    前記設計パターンの外周に沿って、複数の評価点を配置する際に、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターンの各短辺部に評価点を配置する評価点配置手段と、
    前記評価点が付された設計パターンのフォトマスクを用いて、所定の転写条件で露光を行った場合に得られる転写イメージをシミュレーションするシミュレーション手段と、
    前記シミュレーションされた転写イメージと、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較する比較手段と、
    前記各評価点毎に比較された差に依存して、当該差が小さくなるように、前記設計パターンを変形する際に、前記微小矩形パターンの長さを調節することで、前記階段状の斜め線の形状を補正する変形手段とを有し、
    前記階段状分割手段は、前記斜め線を含む設計パターンが他の矩形パターンと接触するパターンの場合には、前記斜め線を含む設計パターンを、斜め線を含む三角形パターンと矩形パターンとに分割し、前記矩形パターンと前記三角形パターンとの接触辺が1箇所の場合には、前記接触辺と平行な方向に細長い微小矩形パターンに三角形パターンを分割する
    マスクパターンの補正装置。
  8. フォトリソグラフィー工程で使用するフォトマスクのマスクパターンを、補正処理時間を増大させることなく所望の設計パターンに近い転写イメージが得られるように、変形させるマスクパターンの補正装置において、
    斜め線を含む前記設計パターンを、細長い微小矩形パターンに分割し、斜め線を階段状の線とする階段状分割手段と、
    前記設計パターンの外周に沿って、複数の評価点を配置する際に、階段状の斜め線に相当する微小矩形パターンの各短辺部に評価点を配置する評価点配置手段と、
    前記評価点が付された設計パターンのフォトマスクを用いて、所定の転写条件で露光を行った場合に得られる転写イメージをシミュレーションするシミュレーション手段と、
    前記シミュレーションされた転写イメージと、前記設計パターンとの差を、前記各評価点毎に比較する比較手段と、
    前記各評価点毎に比較された差に依存して、当該差が小さくなるように、前記設計パターンを変形する際に、前記微小矩形パターンの長さを調節することで、前記階段状の斜め線の形状を補正する変形手段とを有し、
    前記階段状分割手段は、前記斜め線を含む設計パターンが他の矩形パターンと接触するパターンの場合には、前記斜め線を含む設計パターンを、斜め線を含む三角形パターンと矩形パターンとに分割し、前記矩形パターンと前記三角形パターンとの接触辺が2箇所の場合には、前記三角形パターンを再度分割して前記斜め線を二分する二つの三角形パターンを形成し、前記斜め線を二分する二つの三角形パターンを、前記矩形パターンとの各接触辺方向に細長い微小矩形パターンに分割する
    マスクパターンの補正装置。
  9. 前記変形手段で変形された設計パターンを用いて、前記シミュレーション手段から前記変形手段までを1回以上繰り返す
    請求項6〜8のいずれかに記載のマスクパターンの補正装置。
  10. 請求項6〜9のいずれかに記載のマスクパターンの補正装置と、
    前記マスクパターンの補正装置で補正されたマスクパターンのフォトマスクを描画する描画手段とを有するフォトマスクの製造装置。
  11. 請求項6〜9のいずれかに記載のマスクパターンの補正装置と、
    前記マスクパターンの補正装置で補正されたマスクパターンのフォトマスクを用いて露光を行う露光手段とを有する半導体装置の製造装置。
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