JP3543155B2 - 液封入式防振マウント - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は自動車のエンジン等の振動発生体を防振的に支承するのに用いる液封入式防振マウントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
振動に対する減衰機能は容積可変の室内に封入した液体により坦持させ、一方、振動絶縁性は液体封入のための室壁を形成するゴム弾性体からなる防振基体によって坦持させ、低周波振動に対する減衰係数が大きく、かつ高周波振動に高い絶縁性を有する特性を持つ液封入式防振マウントは従来から知られており、例えば実開平5−47576号公報によって開示されている。
【0003】
かかる防振マウントは、図2に示すように、筒状本体金具20の上部開口部にゴム弾性体からなる防振基体21を、下部開口部にシール状態にダイヤフラム22を夫々取着せしめて液室23を形成すると共に、該液室23を、外周の溝部24と上記本体金具20の内面とでオリフィス25を形成する仕切板27にて分割し、一方、上記本体金具20の下端部に椀状の取付金具28を取着せしめてダイヤフラム22との間に空気室26を形成した構造を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の防振マウントでは、上記仕切板27の外周の溝部24と上記本体金具20の内面とでオリフィス25を形成していることから、溝部24を形成するために仕切板27の形状が複雑となって、この仕切板27のプレス成形が難しくかつコスト高になるという問題がある。
【0005】
本発明は叙上の如き実状に対処し、防振マウントの本体金具と防振基体に新規な構成を見出すことにより、上記仕切板の形状を簡素化し、そのプレス成形を容易ならしめることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、上記目的に適合する本発明の液封入式防振マウントの特徴は、前述の如く立設した筒状本体金具の上部開口部にゴム弾性体からなる防振基体を、下部開口部にゴム膜からなるダイヤフラムを、夫々液密に取着せしめて液室を形成し、かつ、この液室を仕切板によって上側液室と下側液室とに分割し、これら両室を環状オリフィスを介して互いに連通せしめた液封入式防振マウントにおいて、上記筒状本体金具の上部を内方に鋭角をなして折曲すると共に、この折曲部を芯として、上記本体金具から内方に下面を有して張り出す段部を上記防振基体により周設し、一方、本体金具下端部はボルトで固定された椀状の取り付け金具が本体金具の下端部をかしめることによって取着されると共に、前記仕切板は上記防振基体による段部下面の内周部にその外周部が一部に上側液室からオリフィスへの流路を形成せしめて圧接する天板部と、この天板部の外周部から下方に延出する筒状部と、この筒状部の下部から上記本体金具の内面まで延出するつば状部と、このつば上部の外周部から下方へ延出し、前記取り付け金具等と共に本体金具によってかしめ取りされる筒状のかしめ止め部と、上記筒状部に形成した下側液室からオリフィスへの流路を含んで構成され、天板部を溝状に窪ませ形成することによって前記オリフィスを上記防振基体による段部下面と仕切板、および本体金具により区画形成したところにある。
ところにある。
【0007】
【作用】
上記本発明の防振マウントでは、防振基体の段部下面がオリフィスの一部を構成することから、仕切板の形状を断面略凸状の簡素なものとすることができ、これにより仕切板のプレス成形を容易かつ低コストにて行なわしめることが可能となる。
【0008】
また、この仕切板のプレス成形が容易になったことにより、仕切板の形状変更も容易となり、これによってオリフィスの断面の大きさを変えるなど、防振マウントの機能のチューニングも簡単に行うことが可能となる。
【0009】
【実施例】
以下、さらに添付図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
【0010】
図1は本発明実施例の液封入式防振マウントを示す断面図であり、この防振マウントは、立設した筒状本体金具1の上部開口部に、ゴム弾性体からなる防振基体2を加硫接着すると共に、この本体金具1の下部開口部にゴム膜からなるダイヤフラム3を液密に取着せしめて液室4を形成している。この液室4は、仕切板5によって、上側液室6と下側液室7とに分割されており、これら上側液室6と下側液室7とは環状のオリフィス8を介して互いに通じ合っている。
【0011】
また、本体金具1の下端部には、ボルトが固定された椀状の取付金具9が本体金具1の下端部をかしめることによって取着されている。
【0012】
一方、上記本発明実施例の防振マウントにおいては、上記筒状本体金具1の上部を図示の如く内方に鋭角をなして折曲すると共に、この折曲部10を芯として埋設し、上記本体金具1から内方に下面を有して張り出す段部11を上記防振基体2により全周に亘って形成している。
【0013】
これに対し、前記仕切板5は、上記段部11下面12の内周部13にその外周部14が、一部に上側液室6からオリフィス8への流路15を形成せしめて圧接する天板部16と、この天板部16の外周部14から下方に延出する筒状部17と、この筒状部17の下部から上記本体金具1の内面まで延出するつば状部18と、このつば状部18の外周部から下方に延出し、前記取付金具9等と共に本体金具1によってかしめ止めされる筒状のかしめ止め部19と、上記筒状部17に形成した下側液室7からオリフィス8への流路20とで構成されている。
【0014】
上記流路15は、仕切板天板部17を図示の如く溝状に窪ませて形成されており、上記本発明実施例では、かかる構成によって上記オリフィス8を、上記段部11と仕切板5と本体金具1とにより区画形成している。
【0015】
しかして上記本発明実施例の液封入式防振マウントでは、防振基体2の段部下面12がオリフィス8の一部を構成することから、仕切板5の形状を断面略凸状の簡素なものとすることができ、これにより仕切板5のプレス成形を容易かつ低コストにて行なわしめることが可能である。
【0016】
そしてさらに、この仕切板5のプレス成形が容易になったことにより、仕切板5の形状変更も容易となり、これによって流路15やオリフィス8の断面の大きさを変えるなど、防振マウントの機能のチューニングも簡単に行うことが可能となる。
【0017】
以上、本発明の実施例を説明したが、下側液室7からオリフィス8への流路20は、前記つば状部18に形成することも可能である。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の液封入式防振マウントは、筒状本体金具の上部を内方に折曲すると共に、この折曲部を芯として、上記本体金具から内方に下面を有して張り出す段部を防振基体により周設し、一方、本体金具下端部はボルトで固定された椀状の取付金具が本体金具下端部をかしめることによって取着されると共に、上記防振基体による段部下面の内周部にその外周部が一部流路を形成せしめて圧接する天板部と、この天板部の外周部から下方に延出する筒状部と、この筒状部の下部から上記本体金具の内面まで延出するつば状部と、このつば状部の外周部から下方へ延出しも前記取付金具と共に本体金具によってかしめ取りされる筒状のかしめ止め部と、上記筒状部に形成した下側液室からオリフィスへの流路を含んで上記仕切板を形成し、天板部を溝状に窪ませることによりマウントのオリフィスを上記防振基体による段部下面と仕切板、および本体金具により区画形成したものであり、防振基体の段部下面がオリフィスの一部を構成することから、仕切板の形状を断面略凸状の簡素なものとすることができ、これにより仕切板のプレス成形を容易かつ低コストにて行なわしめると共に、この仕切板のプレス成形が容易になったことにより、仕切板の形状変更も容易となり、こりによってオリフィス形成を変えるなど、防振マウントの機能のチューニングも簡単に行えるとの顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の液封入式防振マウントを示す断面図である。
【図2】従来の液封入式防振マウントを示す断面図である。
【符号の説明】
1 本体金具
2 防振基体
3 ダイヤフラム
4 液室
5 仕切板
6 上側液室
7 下側液室
8 オリフィス
9 取付金具
10 本体金具の折曲部
11 防振基体の段部
12 段部下面
13 段部下面の内周部
14 仕切板天板部の外周部
15,20 流路
16 仕切板天板部
17 仕切板筒状部
18 仕切板つば状部
19 仕切板かしめ止め部
Claims (1)
- 立設した筒状本体金具の上部開口部にゴム弾性体からなる防振基体を、下部開口部にゴム膜からなるダイヤフラムを、夫々液密に取着せしめて液室を形成し、かつ、この液室を仕切板によって上側液室と下側液室とに分割し、これら両室を環状オリフィスを介して互いに連通せしめた液封入式防振マウントにおいて、上記筒状本体金具の上部を内方に鋭角をなして折曲すると共に、この折曲部を芯として、上記本体金具から内方に下面を有して張り出す段部を上記防振基体により周設し、一方、本体金具下端部はボルトで固定された椀状の取り付け金具が本体金具の下端部をかしめることによって取着されると共に、前記仕切板は上記防振基体による段部下面の内周部にその外周部が一部に上側液室からオリフィスへの流路を形成せしめて圧接する天板部と、この天板部の外周部から下方に延出する筒状部と、この筒状部の下部から上記本体金具の内面まで延出するつば状部と、このつば状部の外周部から下方へ延出し、前記取り付け金具等と共に本体金具によってかしめ取りされる筒状のかしめ止め部と、上記筒状部に形成した下側液室からオリフィスへの流路を含んで構成され、天板部を溝状に窪ませ形成することによって前記オリフィスを上記防振基体による段部下面と仕切板、および本体金具により区画形成したことを特徴とする液封入式防振マウント。
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