JP3541975B2 - 木材保存剤組成物及び木材保存剤の浸透性改善方法 - Google Patents

木材保存剤組成物及び木材保存剤の浸透性改善方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は木材保存剤、すなわち、木材の腐朽を防止ないし抑制する薬剤に関する。より詳しく言えば、本発明は木材を腐敗、黴の繁殖及び虫害から保護する浸透性の改善された木材保存剤組成物、及び難浸透性木材保存剤の浸透性改善方法に関する。
【0002】
【従来技術】
木材は古来より家具、建築物その他種々の用途に用いられてきたが、火災や機械的破壊等の人為的損害の他、微生物による腐朽や汚染、昆虫類による食害等自然条件下での劣化によって引き起こされる経済的価値の低下を如何に回避するかについても多大の努力がなされてきた。
従来より木材の腐朽や汚染の原因となる微生物の種類やその繁殖条件、木材を食害する昆虫類の種類や生態等の研究と共に、これらの防除に関する研究も盛んに行われ、各種防腐・防黴剤や防虫剤が開発されて実用に供されており、また、これらの薬剤の木材への施用方法についても、種々の方法が工夫されてきた。
使用される各種の薬剤の種類、すなわち、有効成分や組成、溶剤や界面活性剤等の補助成分の有無やその種類、製剤の種類・剤型、施用方法等の違いにより夫々長所・欠点があり、薬剤自体の効力の強さは勿論の事、その効力の持続性、薬剤の安定性、取扱・使用上の容易性、人畜及び自然環境に対する安全性、経済性等種々の特徴が指摘されている。
【0003】
近年、効力が高く、安価で使い易いことから銅−クロム−ヒ素の水溶性塩類の水溶液(CCA剤)が、処理時間が短く能率的な施用方法である加圧処理法に適したものであることとも相まって汎く使われてきたが、ヒ素の毒性の問題があって代替品の開発が強く望まれている。一方、毒性問題がなく効力の高い薬剤の開発も盛んであるが、比較的水溶性が乏しく取扱・使用上の容易性という点で難があるものも少なくない。
【0004】
木材保存の為の薬剤処理における根本的な問題の一つとして、微生物や昆虫の害から長期間木材を護るには、保護すべき木材の表面のみならず、内部まで薬剤を浸透させる必要があり、このことは使用される薬剤(木材保存剤)の長期にわたるその効力の維持の為にも非常に重要な技術であるが、脂溶性が高く比較的水溶性の乏しい薬剤の木材への浸透性の向上という問題は、技術的には非常に困難な点が多い。
【0005】
近年では、木材の薬剤処理法としては塗布、吹付け、浸漬等の表面処理や加圧又は減圧処理が主流となっており、大量の木材を能率良く処理するには、伐採後樹皮を除去し、必要に応じて粗製材して乾燥した木材を長尺のまま、薬液に接触させる方法が採られているが、この場合、いずれの方法においても薬液は樹幹軸・繊維方向と直角の方向、即ち、周辺から内部に浸透させることが必要となる。しかしながら、木材への薬液の浸透性については、樹種や辺材、材等による差異が大きいものの、一般的に、液体は木材の口面(樹幹軸に垂直な面)から樹幹あるいは繊維方向には比較的入り易いが、樹幹軸に沿った面、特に、板目の方向では細胞の密な年輪を垂直に透過しなければならない為か非常に入り難く、況んや、脂溶性が高い薬剤では、例え、乳剤やマイクロエマルジョン等の製剤にして全体を水溶液としても、吸着等の原因も含めて浸透性は著しく低下し、また、針葉樹と比較して広葉樹では繊維方向、繊維と直角方向を問わず、薬剤の浸透性は比較的乏しい。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、難浸透性木材保存剤の木材への浸透性を改善すべく種々検討を重ねた結果、少量の脂肪族の有機酸を添加・併用することにより、所期の目的を達成し得ることを見出し本発明を完成することに成功した。すなわち、本発明は、以下の木材保存剤及び難浸透性木材保存剤の浸透性改善方法を提供する。
【0007】
1)次式(I)
【化5】
Figure 0003541975
(式中、pは1〜3の整数であり、Arは塩素原子で置換されていてもよいアリール基を表わし、Rは低級アルキル基を表わす。)で示されるトリアゾール誘導体と脂肪族の有機酸を必須成分として含む木材保存剤組成物。
2)前記式(I)で示されるトリアゾール誘導体以外の他の殺菌成分、殺虫成分、発色成分、界面活性剤及び溶剤からなる群から選択される1種以上をさらに含む前記1に記載の木材保存剤組成物。
【0008】
3)前記トリアゾール誘導体が次式(II)
Figure 0003541975
【化6】
で示されるシプロコナゾールである前記1または2に記載の木材保存剤組成物。
4)他の殺菌成分がスルホンアミド類、ベンズイミダゾール類、チオシアネート類、第4級アンモニウム塩、モルホリン誘導体、フェノール類、有機ヨード化合物、有機ブロモ誘導体、イソチアゾリン類、ベンズイソチアゾリン類、ピリジン類、金属石鹸、有機スズ誘導体、ジアルキルジチオカルバメート類、ニトリル類、活性ハロゲン原子を含有する微生物剤、2−メルカプトベンゾチアゾール類、ベンズチアゾール類、キノリン類及びホルムアルデヒドを脱離する化合物の少なくとも1種から選択される前記2に記載の木材保存剤組成物。
5)他の殺虫成分が、ホウ素化合物、りん酸のエステル、カルバメート類、ピレスロイド類、ニトロイミン類及びニトロメチレン類から選択される前記2に記載の木材保存剤組成物。
6)発色成分が亜鉛塩類、及びホウ酸から選択される前記2に記載の木材保存剤組成物。
7)脂肪族の有機酸の配合量が、施用薬液濃度として5〜1000ppmである前記1に記載の木材保存剤組成物。
【0009】
8)次式(I)
【化7】
Figure 0003541975
(式中、pは1〜3の整数であり、Arは塩素原子で置換されていてもよいアリール基を表わし、Rは低級アルキル基を表わす。)で示されるトリアゾール誘導体に5〜1000ppmの脂肪族の有機酸を添加・併用することを特徴とする前記トリアゾール誘導体からなる難浸透性木材保存剤の浸透性改善方法。
9)前記トリアゾール誘導体が次式(II)
【化8】
Figure 0003541975
で示されるシプロコナゾールである前記8に記載の浸透性改善方法。
【0010】
以下に本発明について更に詳細に説明する。本発明の木材保存剤組成物及び木材保存剤の浸透性改善方法により浸透性が改善される木材保存剤の種類については、その特徴が最も発揮されるのは難浸透性薬剤に対してである。その代表的なものとしては、トリアゾール誘導体がある。
【0011】
トリアゾール誘導体の具体例としては、次式(I)
【化9】
Figure 0003541975
(式中の記号は上記と同じ意味を表わす。)の化合物、及び
【0012】
アザコナゾール(azaconazole )、エタコナゾール(etaconazole )、プロピコナゾール(propiconazole )、ブロモコナゾール(bromoconazole )、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、イトラコナゾール(itraconazole)、フルトリアホール(flutriafol)、ミクロブタニル(myclobutanil)、フェネタニル(fenethanil)、ペンコナゾール(penconazole )、テトラコナゾール(tetraconazole )、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、フルシラゾール(flusilazole )、リバビリン(ribavirin )、トリアミホス(triamiphos)、イサゾホス(isazophos )、トリアゾネス(triazophos)、イジンホス(idinfos )、フルオトリマゾール(fluortimazole )、トリアジメホン(triadimefon )、トリアジメノール(triadimenol )、ジクロブトラゾール(diclobutrazol )、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾールM(diniconazole M)、ビテルタノール(bitertanol)、エポキシコナゾール(epoxiconazole )、トリチコナゾール(triticonazole )、メトコナゾール(metconazole )、イプコナゾール(ipconazole)、フルコナゾール(furconazole )、フルコナゾール・シス(furconazole・cis )。
【0013】
上記の一般式(I)中、pは1〜3の整数、好ましく1であり、Arで示されるアリール基は、好ましくは塩素原子で置換されている。オルト及び/又はパラ位が置換されていることが好ましい。Rで表わさる低級アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、sec−ブチル、t−ブチルなどが挙げられる。
特に好ましい一般式(I) のトリアゾール化合物は上記式(II)で示されるシプロコナゾール((2−4−クロロフェニル)−3−シクロプロピル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール)である。
これらの化合物は、遊離塩基形、酸付加塩又は第4級アンモニウム塩として用いられる。
【0014】
かかる、シプロコナゾールは、従来、ウドンコ病のような穀類の病害、あるいはタマネギ白腐敗病のようなアリウム(Allium)属の病害に対して有用であることが知られていた(それぞれ特開昭63−33309号、特開平5−194121号公報)。
また、近年上記式(II)で示されるトリアゾール誘導体(シプロコナゾール)が、木材の保護のための殺微生物剤としても有用であることが開示されている(特開平6−192013号)。しかし、シプロコナゾールは油溶性(難水溶性)薬剤であるため木材への浸透性が悪く、エマルジョン剤など剤型に工夫を施しても、長期間(10年単位のオーダで)木材を保護するに必要な木材表面から10mm程度以上まで薬剤を浸透させることは困難である。
【0015】
本発明者は、かかるシプロコナゾールに代表されるトリアゾール誘導体、その酸付加塩又は第4級アンモニウム塩を少量の脂肪族の有機酸と併用することにより木材への浸透性が著しく改善される本発明の方法を見出し、さらに必要に応じて他の殺菌成分、殺虫成分、発色成分、界面活性剤及び/又は溶剤を含有せしめた木材への浸透性の改善された本発明の木材保存剤組成物の開発に成功したものである。
【0016】
トリアゾール誘導体が有効に作用する木材腐朽菌には以下の菌種が含まれる:コニオフォーラ・プテアーナ(Coniophora puteana)、コリオルス・ベルシコロール(Coriolus versicolor) 、ポリア・プラセンタ(Poria placennta) 、ポリア・バポラリア(Poria vaporaria) 、ポリア・バイランチイ(poria vaillantii)、グロエオフィルム・セピアリウム(Gloeophylium sepiarium)、グロエオフィルム・アドラツム(Gloeophylium adoratum) 、グロエオフィルム・アビエチヌム(Gloeophylium abietinum)、グロエオフィルム・トラベウム(Gloeophylium trabeum)、グロエオフィルム・プロタクツム(Gloeophylium protactum)、レンチヌス・レピデウル(Lentinus lepideus) 、レンチヌス・エドーデス(Lentinus edodes) 、レンチヌス・シアチフオルメス(Lentinus cyathiformes) 、レンチヌス・スクアロロスス(Lentinus squarrolosus) 、パシルス・パヌオイデス(Paxillus panuoides)、チロミセス・パルストリス(Tyromyces palustris) 、プレウロツス・オストレアツス(Pleurotus ostreatus) 、ドンキオポリア・エクスパンサ(Donkioporiaexpansa) 、セルプラ・ラクリマンス(Serpula lacrymans) 、セルプラ・ヒマントイドス(Serpula himantoides) 、グレノスポーラ・グラフィーイ(Glenospora graphii)を含む担子菌類;クラドスポリウム・ヘルバルム(Cladosporium herbarum) を含む不完全菌類;カエトミウム・グロボスム(Chaetomium globosum) 、カエトミウム・アルバ−アレヌルム(Chaetomium alba−arenulum)、ペトリエラ・セチフェラ(Petriella setifera)、トリクルス・スピラリス(Trichurus spiralis)、フミコーラ・グリセア(Humicola grisea) を含む子嚢菌類。
【0017】
トリアゾール化合物が有効に作用する木材変色菌には以下が菌種が含まれる:アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullans) 、スクレオフォーマ・ピチオフィーラ(Scleroph pithyophila)、スコプラリア・フイコミセス(Scopular phycomyces) 、アスペルギルス・ニゲル(Aspergillus niger) 、ペニシリウム・バリアビレ(Penicillium variabile) 、トリコデルマ・ビリデ(Trichodermaviride)、トリコデルマ・リグノルム(Tricoderma rignorum) 、ダクレチウム・フサリオイデス(Dactyleum fusarioides) を含む不完全菌類;カラトシスチス・ミノル(Caratocystis minor)を含む子嚢菌類;ムコル・スピノスス(Mucor spinosus)を含む接合菌類。
【0018】
本発明の方法及び木材保存剤組成物においては、上記の木材保存剤に脂肪族の有機酸を組合せだけでも有効であるが、これとともに既知の殺菌成分(防腐・防黴剤)及び/又は殺虫成分を組み合わせて、薬剤の効果を増強したり作用スペクトルを拡大することができる。
【0019】
【殺菌成分】
かかる目的で用いることのできる殺菌成分(防腐・防黴剤)の例としては、ジクロロフルアニド(エウパレン)、トリフルアニド(メチルレウパレン)、シクロフルアニド、フォルペット、フルオロフォウペットなどのスルオンアミド類;カルベンダジム(MBC)、ベノミル、フベリタゾール、チアベンダゾール又はこれらの塩類のようなベンズイミダゾール類;チオシアナトメチルチオベンゾチアゾール(TCMTB)、メチレッビスチオシアネート(MBT)などのチオシアネート類;ベンジルジメチルテトラデシルアンモニウムクロライド、ベンジル−ジメチル−ドデシル−アンモニウムクロライド、ジデシル−ジメチル−アンモニウムクロライド、N−アルキルベンジルメチルアンモニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩;C11〜C14−4−アルキル−2,6−ジメチルモルホリン同族体(トリデモルフ)、(±)−シス−4−[3−(t−ブチルフェニル)−2−メチルプロピル]−2,6−ジメチルモルホリン(フェンプロピモルフ,ファリモルフ)などのモルホリン誘導体;o−フェニルフェノール、トリブロモフェノール、テトラクロロフェノール、ペンタクロロフェノール、3−メチル−4−クロロフェノール、ジクロロフェノール、クロロフェン及びこれらの塩類などのフェノール類;3−ヨード−2−プロピニル−n−ブチルカルバメート(IPBC)、3−ヨード−2−プロピニル−n−ヘキシルカルバメート、3−ヨード−2−プロピニルシクロヘキシルカルバメート、3−ヨード−2−プロピニルフェニルカルバメート、3−ヨード−2−プロピニル−n−ブチルカルバメート、p−クロロフェニル−3−ヨードプロパギルホルマール(IF−1000)、3−ブロモ−2,3−ジヨード−2−プロペニルエチルカルボナート(サンプラス)、1−[(ジヨードメチル)スルホニル]−4−メチルベンゼン(アミカル)などの有機ヨード化合物;ブロノポルなどの有機ブロモ誘導体;N−メチルイソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−N−メチルイソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−N−オクチルイソチアゾリン−3−オン、N−オクチルイソチアゾリン−3−オン(オクチリノン)などのイソチアゾリン類;シクロペンタイソチアゾリンなどのベンズイソチアゾリン類;1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン(又はそのナトリウム塩、鉄塩、マンガン塩、亜鉛塩等)、テトラクロロ−4−メチルスルホニルピリジンなどのピリジン類;金属石鹸、例えば、スズ、銅、亜鉛のナフテート、オクトエート、2−エチルヘキサノエート、オレエート、ホスフェート、べンゾエート、オキシド、例えば、CO、CuO、ZnOなど;トリブチルスズナフテネート、t−ブチルスズオキシドなどの有機スズ誘導体;ジアルキルジチオカルバメート類、例えば、ジアルキルジチオカルバメートのNa又はZn塩、テトラメチルジウラムジサルファイド(TMTD);2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル(クロロタロニル)などのニトリル類;Cl−Ac、MCA、テクタマー、ブロノポル、ブルミドックスなどの活性ハロゲン原子を有する微生物剤;2−メルカプトベンゾチゾール類、ダゾメットなどのベンズチアゾール類;キノリン類、例えば8−ヒドロキシキノリン;ホルムアルデヒドを切り離す化合物、例えば、ベンジルアルコールモノ(ポリ)ヘミフォルマール、オキサゾリジン、ヘキサヒドロ−s−トリアジン、N−メチロールクロロアセトアミド;トリス−N−(シクロヘキシルジアゼニウムジオキシン)−トリブチルスズ又はK塩類、ビス−(N−シクロヘキシル)ジアゾニウム−ジオキシン銅又はアルミニウムなどが挙げられる。これらは単独で用いても組み合わせて用いてもよい。
【0020】
【殺虫成分】
また、本発明で用いることのできる殺虫成分(防虫成分)の例としては、ホウ素化合物、例えば、八ホウ酸ナトリウム四水和物、ホウ酸、ホウ砂;フッ素化合物、例えば、フッ化ナトリウム、ケイフッ化ナトリウム;りん酸のエステル、例えば、アジノフォス−エチル、アジノフォス−メチル、1−(4−クロロフェニル)−4−(O−エチル、S−プロピル)ホスホリルオキシピラゾル(TIA−230)、クロロピリフォス、テトラクロロビンホス、クマフォス、デトメン−S−メチル、ジアジノン、ジクロルボス、ジメトエート、エトプロフォス、エトリムフォス、フェニトロチオン、ピリダフェンチオン、ヘプテノフォス、パラチオン、パラチオン−メチル、プロペタンホス、フォサロン、フォキシム、ピリムフォス−エチル、ピリミフォス−メチル、プロフェノフォス、プロチオフォース、スルプロフォス、トリアゾフォス及びトルクロルフォンなど;カルバメート類、例えば、アルジカーブ、ベニオカーブ、BPMC(2−(1−メチルプロピル)フェニルメチルカルバメート、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ、イソプロカルブ、メトミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロメカルブ、プロポクスル及びチジカルブなど;ピレスロイド類、例えば、アレトリン、アルファメトリン、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、デカメトリン、シハロトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、α−シアノ−3−フェニル−2−メチルベンジル−2,2−ジメチル−2−(2−クロロ−2−トリフルオロメチルビニル)シクロプロパン1プロパンカルボキシレート、フェンプロパトリン、フェンフルトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルムトリン、フルバリネート、ペルメトリン、エトフェンプロックス及びレスメトリン;ニトロイミノ及びニトロメチレン類、例えば、1−(6−クロロ−3−ピリジニル−メチル)−4,5−ジヒドロ−N−ニトロ−1H−イミダゾール−2−アミン(イミダクロプリド)などが挙げられる。これらは単独でも組み合わせて使用してもよい。
【0021】
これらの中では、ピレスロイド系化合物、有機リン系化合物が好ましい。前者ではアレトリン、ペルメトリン、フェンバレレート、シペルメトリン、エトフェンプロックスなどが好ましく、後者では、クロロピリフォス、フォキシム、ピリダフェンチオン、テトラクロロビンホス、フェニトロチオン、プロペタンホスが好ましい。カルバメート系化合物は一般に効果が弱いが、プロポクスル、BPMC、カルバリルなどは本発明で好適に使用できる。中でも10年以上の長期残効性のあるものが好ましい。
【0022】
かかる防虫成分との組合せにより本発明に係る木材保存剤が有効に作用する木材破壊昆虫には以下の種類が含まれる:ヒロトルペス・バユルス(Hylotrupes bajulus)、クロロフォルス・ピロスス(Chlorophorus pilosus)、アニビウム・プンクタツム(Anobium punctatum) 、クセストビウム・ルフオビロスム(Xestobium rufovillosum)、プチリヌス・ピクチコルニス(Ptilinus pectiocornis) 、デンドロビウム・ペルチネクス(Dendorobium pertinex)、エルノビウス・モリス(Ernobius mollis) 、プリオビウム・カルピニ(Puriobium carpini) 、リクツス・ブルネウス(Lyctus brunneus) 、リクツス・アフリカヌス(Lyctus africanus)、リクツス・プラニコリス(Lyctus planicollis)、リクツス・リネアリス(Lyctus linearis) 、リクツス・プベセンス(Lyctus pubescens)、トロゴキシロン・エクアレ(Trogoxylon aequale)、ミンテア・ルギコリス(Minthea rugicollis)、キシレボルス(Xyleborus sp.) 、トリプトデンドロン(Tryptodendron sp.) 、アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリクス・カプシンス(Bostrychus capucins) 、ヘテロボストリクス・ブルンネウス(Heterobostrychus brunneus) 、シノキシロン(Sinoxylon sp.) 、ジノデルス・ミヌツス(Dinoderus minutus) を含む鞘翅類;シレクス・ユベンクス(Sirex juvencus)、ウロセルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロセルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロセルス・アウグル(Urocerus augur)を含む膜翅類;カロテルメス・フラビコリス(Kalotermes flavicollis)、クリプトテルメス・ブレビス(Cryptotermes brevis) 、ヘトロテルメス・インジコーラ(Heterotermes indicola) 、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes) 、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウイニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ゾートテルモプシス・ネバデンシス(Zootermopsis nevadensis) 、コプトテルメス・フォルモサンヌス(Coptotermes formosanus)を含むシロアリ類。
【0023】
【脂肪族の有機酸】
本発明者らは、木材保存剤の浸透性を改善すべく、各種の酸類及びその誘導体等の併用について検討した結果、脂肪族の有機酸、特に酢酸の併用が木材保存剤の浸透性改善に有効であることを確認して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の木材保存剤組成物及び浸透性改善方法においては、上記トリアゾール誘導体等の木材保存剤、及び必要に応じて他の殺菌成分と殺虫成分 (防腐・防黴剤)からなる木材保存剤有効成分に対して、少量の脂肪族の有機酸を添加併用することが必須である。少量の脂肪族の有機酸を添加併用することにより、木材保存有効成分の木材に対する浸透性、さらには木材への浸透性を確認するために使用される発色剤(塩化亜鉛等)の浸透性も著しく向上する。
【0024】
ここで、脂肪族の有機酸としては、蟻酸、酢酸、吉草酸、酪酸等の低級脂肪族モノカルボン酸、シュウ酸、コハク酸等の低級脂肪族ジカルボン酸、ソルビン酸等の不飽和カルボン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸等のヒドロキシ酸等の種々のものが挙げられる。中でも酢酸は極めて特異的な優れた効果を発揮する。
なお、従来公知の特許等には、木材保存剤中に有機酸を用いることを開示したものがあるが、それらはいずれも溶媒として使用したもの、あるいはそれを示唆したものであり、本発明の如く少量の添加・併用により木材保存剤の浸透性改善を行うものとは本質的に異なるものである。
【0025】
脂肪族の有機酸の添加量は、種類に依るので一概には規定し得ないが、例えば酢酸の場合で言えば、加圧注入の薬液中の濃度として5ppm、好ましくは10ppmで効果を発揮する。上限は特に制限はないが1,000ppm程度で充分である。また、通常は基剤組成物を使用時水にて希釈して用いるが、希釈倍率としては10〜500倍程度が適当であり、それに合わせて組成物中の濃度を調整する。なお、余り濃度が高いと作業性の悪化を招くので好ましくない。
【0026】
【発色成分】
本発明においては、木材保存剤成分の浸透性を確認するための発色成分を含有せしめることができる。かかる発色剤としては、ジチゾン液を噴霧することにより赤色に発色する塩化亜鉛やナフテン酸亜鉛等の亜鉛塩類、クルクミン液にて発色するホウ酸等が挙げられる。
【0027】
【界面活性剤】
界面活性剤としては、アニオン系、ノニオン系、カチオン系、両性イオン系界面活性剤のいずれも使用することができ、特にポリオキシキエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが好適に使用できる。
【0028】
【その他の成分】
本発明においては、木材との結合性を高めるために、既知の結合剤を含有させてもよい。具体的には水又は使用する有機溶媒に溶解又は分散もしくは乳化可能な合成樹脂及び/又は結合性乾性油が含まれる。例えば、アクリレート樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル樹脂、ポリ縮合又はポリ付加樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、もしくは変性アルキド樹脂、フェニル樹脂、炭化水素樹脂、例えばインデンクマロン樹脂、シリコン樹脂、乾性植物油などが挙げられる。
上記の結合剤に加えて、又は結合剤に代えて、固定剤や可塑剤を用いていてもよい。固定剤の例としては、ポリビニルメチルエーテルなどのポリビニルアルコール、ベンゾフェノン又はエチルベンゾフェノンなどのケトン類が挙げられる。可塑剤の例としては、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル又はフタル酸ベンジルブチルなどのフタル酸エステル、リン酸トリブチルなどのリン酸エステル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸アミルなどのステアリン酸エステル、オレイン酸ブチルなどのオレイン酸エステル、グリセロールエーテル又は高分子量のグリコールエーテル、グリセロールエステル及びp−トルエンスルホン酸エステルの誘導体などが挙げられる。
さらに、染料、顔料、紫外線安定剤、消泡剤、増粘剤、凍結防止剤などを含有させてもよい。
【0029】
【木材保存剤の剤型及び溶剤】
本発明の薬剤の剤形は特に限定されないが、通常は、水和剤、乳剤、可溶化剤、油剤あるいはペースト剤として用いられる。水和剤は、本発明の活性成分及び所望により脂肪族の有機酸をタルク、カオリン、ケイソウ土のような担体や賦形剤及び湿潤剤、界面活性剤などの可溶化又は乳化助剤と混合粉砕して粉又は顆粒とすることにより得られる。
乳剤及び可溶化剤は、本発明の活性成分及び所望により脂肪族の有機酸を界面活性剤などの可溶化又は乳化助剤とともに、あるいは、かかる助剤を含有する溶剤に添加混合することにより得られる。油剤及びペースト剤は、本発明の活性成分をかかる助剤を用いずに有機溶媒に混合することにより得られる。
【0030】
本発明の活性成分は基本的には油溶性化合物なので、乳剤、可溶化剤、油剤として使用することが好ましい。乳剤及び可溶化剤は、使用時に水あるいは脂肪族の有機酸含有水溶液で希釈して水性系処理液とすることができ、木材中に加圧浸透させるのに適している。油剤は、有機溶媒でさらに希釈して木材に浸透させるのに適している。作業及び環境面からは使用時に有機溶媒を必要としない加圧処理法が好ましく、したがって、乳剤や可溶化剤が好ましい剤形である。
乳剤、可溶化剤、油剤及びペースト剤の調製ならびに油剤及びペースト剤の希釈に使用可能な溶剤の例としては、トルエン、キシレン、メチルナフタレン系溶剤などの芳香族有機溶媒、ジクロロメタン、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、イソプロピルアルコール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノールなどのアルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのエチレングリコール系溶剤、ケロシン、N−メチルピロリドン、リン酸エステル、安息香酸エステルなどが挙げられる。有機溶媒の代わりに、多価アルコールの脂肪酸エステル誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルなどの界面活性剤を使用することもできる。
【0031】
これらの溶剤又は水及び界面活性剤を用いた薬剤は、通常、トリアゾール誘導体を油剤で0.1 〜40重量%、乳剤で1〜20重量%、可溶化剤で1〜20重量%、ペースト剤で1〜70重量%を含有する。また、防虫剤はトリアゾール誘導体に対して当量〜倍量が適当であり、具体的には0.1 〜80重量%、より好ましくは1〜40重量%含有する。必要に応じて添加される他の防腐・防黴剤は、従来のCCA系防腐剤における含有量に準じ、好ましくは80重量%以下、より好ましくは1〜50重量%の範囲で含有させる。必要により、濃縮してこれらの成分を上記割合以上で含有する濃縮物としてもよい。
【0032】
【木材保存剤の適用】
本発明に係る木材保存剤は、製材、木材、木材加工品及び建造物(木造建造物及び非木造建造物に部分的に用いられている木製建材)の処理に使用できる。例えば、土台、大引、根太、床板、胴縁、間柱、壁下地板、筋かい、垂木、屋根下地板、浴室軸組及び床組材、地下室用材などの屋内建築用木材、外構部材、ロッグハウス、バルコニー、テラス、物干台、門扉、ロッグキャビン、あずま屋、ぬれ縁、デッキ材などの屋外建築用木材、枕木、防雪柵、電柱、基礎杭、杭木、道路用防音壁、踏切板、橋梁、港湾用材、防風壁などの土木用、支柱、フラワーポット、垣柵、遊具、木レンガ、ベンチなどの公園用木材、ビニルハウス、花壇枠、案内板、造園用材などの園芸用材、牧柵、家畜舎などの農業用材、その他、梱包用材、コンテナ用材、造船用材、集成材、冷却塔用材、甲板などに用いられる。木材の形状は、丸太、板材、角材、棒材、プライウッド(合板)、チップボードなどのいずれにも適用できる。
【0033】
本発明に係る薬剤を用いた処理は、上記の各対象物に対し、通常、腐朽対策として施されているのと同様の方法で施すことができる。具体的には、木材それ自体の処理と合板の処理とがある。木材処理としては、塗布・吹き付け・浸漬処理、加圧処理、穿孔処理などが通常行なわれる。合板処理としては、生板処理(吹き付け・浸漬処理など)、接着剤処理、成板処理(塗布・吹き付けないし加圧処理)などが通常行なわれる。なお、根板などの処理に関連して土壌中に薬剤を注入することも可能である。特にシロアリ対策として土壌処理が必要な場合がある。
【0034】
【実施例】
以下、実施例及び試験例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下の記載において「%」及び「部」は重量を基準としている。
【0035】
実施例1:各種酸類の併用試験
表1に示した処方の配合物に対して、10重量%の割合で、表2に示す各種酸類を添加した薬剤を調製した。この薬剤を使用して下記の浸漬法で木材を処理し、薬剤の木材への浸透性と薬剤の安定性を以下の方法で評価した。その結果を合わせて表2に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0003541975
【0037】
【表2】
Figure 0003541975
【0038】
木材処理法:
各薬剤を水で400倍に希釈して、処理用薬液を調製した。一方、90×90×1000mmのベイツガインサイジング角材を0.3mφ×3mの大きさのステンレス製処理容器に入れた。ついで、容器内を600mmHg以上の減圧状態にして薬剤約410kg/mを注入して24時間放置した。
【0039】
浸透性の評価方法:
上記処理材のほぼ中央部分を、長軸に対して垂直方向に鋸引きし、切断面にジチゾンの溶液を噴霧し、発色させて、発色状態を目視観察して薬液の浸透性を以下の基準で評価した。
◎…切断面の外端から平均11mm以上発色した。
○…切断面の外端から平均10mm発色した。
△…切断面の外端から平均9〜3mm発色した。
×…切断面の外端から平均2mm以下しか発色しなかった。
【0040】
製剤の安定性の評価方法:
調製した各薬剤を5℃及び40℃で3か月間放置し、各薬剤の初期状態からの変化を目視観察して以下の基準で評価した。
○…初期状態の透明液体又は透明ペーストから変化なし(シプロコナゾール及
び/又はプロペンタホスが経時的に分解しない。)。
×…分離又は沈殿が生じた(シプロコナゾール及び/又はプロペンタホスが経
時的に分解する。)。
【0041】
実施例2
表3に示した処方からなる酢酸10%を添加した薬剤を調製した。この薬剤を水で400倍に使用して実施例1と同様の方法で木材を処理し、薬剤の木材への浸透性を同様に評価し、さらに下記の方法で表面から浸透した薬液の濃度勾配を以下の方法で評価した。その結果、薬液は約25mm浸透し薬液の濃度勾配は認められなかった。
【0042】
【表3】
Figure 0003541975
【0043】
比較例1
塩化亜鉛の100ppm水溶液を用い、実施例1と同様にして木材を処理し発色させ、塩化亜鉛の浸透性を評価した。塩化亜鉛は表面から約5mmの浸透していた。
【0044】
実施例3
添加した酢酸の量を1%としたこと以外は実施例2と全く同様にして木材を処理し、薬剤の木材への浸透性と浸透した薬液の濃度勾配を評価した。その結果、薬液は約20mm浸透し、薬液の濃度勾配は認められなかった。
【0045】
実施例4
ベイツガインサイジング角材の代わりに、径150mm、長さ1500mmの杉丸太材を使用し、薬液処理量を約365kg/mとしたこと以外は実施例2と同様に処理したところ、薬液は約15mm浸透した。
【0046】
【試験例】
[供試薬剤の調製]
供試薬剤1
表4に記載の化合物を表示の割合で配合することにより可溶化剤(供試薬剤1)を調製した。
【0047】
【表4】
Figure 0003541975
【0048】
供試薬剤2
表5に記載の化合物を表示の割合で配合することにより乳剤を調製した。
【表5】
Figure 0003541975
【0049】
供試薬剤3
表6に記載の化合物を表示の割合で配合することにより乳剤を調製した。
【表6】
Figure 0003541975
【0050】
供試薬剤4
表7に記載の化合物を表示の割合で配合することにより油剤を調製した。
【表7】
Figure 0003541975
【0051】
試験例1
供試薬剤1〜4の製剤について、JIS A 9201の方法にしたがい防腐効力を確認した。
具体的には、試験体として正常健全なスギ辺材(木口面:20×20mm、厚さ:10mmの木片)40個を4群に分け、まず、各実施例の製剤を用いて表8に示す4種類の処理を行なった。処理された試験体は、20日間以上室温に放置した後、各処理群の試験体をそれぞれさらに2群に分け、一方には耐候処理を施した後で、他方はそのままで、温度60±2℃で48時間循環式乾燥機で乾燥した後、約30分間デシケータ中に放置して重量を0.01g まで量り、しかる後に後述の抗菌性試験を行なった。
【0052】
【表8】
Figure 0003541975
【0053】
[耐候処理]
耐候処理は、溶脱と揮散の操作を交互に10回繰り返して行なった。
溶脱操作は、処理1〜4のそれぞれについて同一処理のものをまとめて容量約500mlのビーカーに入れ、試験体の容量の10倍量の脱イオン水を加えて試験体を水面下に沈め、マグネティックスターラを用い、25±3℃で回転子を毎分400〜450回転させ、8時間撹拌して溶脱させた。
揮散操作は、溶脱操作後直ちに試験体を温度60±2℃の循環式乾燥器中に入れ、16時間静置して揮発分を揮散させた。
【0054】
[抗菌性試験]
供試菌としては以下の2種類を用い、試験体を供試菌に晒して放置し、重量減少率を測定した。
1)カワラタケ(Coriolus versicolor)
2)オオウズラタケ(Tyromyces palustris)
具体的には、カワラタケでは直接に、オオウズラタケでは殺菌した約1mm厚さの耐熱性プラスティックの網を敷いた上で、試験体を繊維方向を垂直として載せ、26±2℃、相対湿度70%以上の環境に12週間以上放置した。その後、試験体を取り出し、表面の菌糸その他の付着物を十分に取り除き、約24時間風乾した後、温度60±2℃で48時間乾燥し、約30分間デシケータ中に放置した後、その重量を0.01g まで量った。
重量減少率は、以下の式によって求めた:
【数1】
重量現象率=[(試験体の抗菌性試験前重量−試験体の試験後重量)÷(試験
体の抗菌性試験前重量)]×100
得られた結果を表9に示す。
【0055】
【表9】
Figure 0003541975
【0056】
本発明の薬剤による処理を施さない試験体(スギ)についても同様の試験を行なったところ、重量減少率はカワラタケで29.3%、オオウズラタケで59.8%であった。なお、一般に、実用では重量減少率が3%以下とされている。
【0057】
試験例2
供試薬剤1〜4について、日本木材保存協会規格第1号(1989)に準じてナミダタケに関する防腐効力を確認した。
具体的には、試験体として正常健全なアカマツ辺材(柾目面:40×20mm、厚さ:5mmの木片。なお、木口面はエポキシ樹脂でシール。)を4群に分け、まず、各実施例の製剤を用いて表5に示す4種類の処理を行なった。処理された試験体は、20日間以上室温に放置した後、各処理群の試験体をそれぞれさらに2群に分け、一方には耐候処理を施した後で、他方はそのままで、温度60±2℃で48時間循環式乾燥機で乾燥した後、約30分間デシケータ中に放置して重量を0.01g まで量り、しかる後に後述の抗菌性試験を行なった。
【0058】
[耐候処理]
試験例1に示した耐候処理と同じ処理を行なった。
[抗菌性試験]
供試菌としてナミダタケ(Serpula lacrymas(Wulf. ex Fr.)Schroeter) を用い、試験体を供試菌に晒して放置し、重量減少率を測定した。
具体的には試験体は別々に1培養瓶ごとに3個ずつ所定のテフロン板枠にはめ、殺菌した後、40×5mmの面が下になるように供試菌の菌叢に載せ、温度20±2℃、相対湿度70%以上のところに8週間放置した。
その後、試験体を取り出し、表面の菌糸その他の付着物を十分に取り除き、約24時間風乾した後、温度60±2℃で48時間風乾し、約30分間デシケータ中に放置した後、その重量を0.01gまで量った。得られた結果を表10に示す。
【0059】
【表10】
Figure 0003541975
【0060】
本発明の薬剤による処理を施さない試験体(アカマツ)についても同様の試験を行なったところ、重量減少率は25.16 %であった。なお、一般に、実用では重量減少率が3%以下とされている。
上記の結果から、本発明の処理剤は、耐候処理の有無に関わらず、無処理材に比べて著しく優れているだけでなく、実用基準を大きく上回る極めて優れた防腐効力を有することが確認された。
【0061】
試験例3 木材防黴効力試験
供試薬剤3と4について、日本木材保存協会規格第2号(1992)木材用防黴剤の防黴試験法によって防黴効果を評価した。
具体的には以下の手順により行なった。
供試木材の樹種はブナとし、断面20×3mm、長さ50mmの板目取りとした木材片を用いた。まず、それぞれの木材片を馬鈴薯汁に3分間浸漬し、栄養液を吸収させた。その後、栄養補給した木材片を60±2℃で乾燥し、10〜20個を1リットルビーカーの中に井げた状に積み上げ、上に重しを載せてその中に試料薬剤を注ぎ込んだ。薬剤濃度は、各製剤についてシプロコナゾールが0.2 %となるように実施例3は水、実施例4はキシレンで希釈し調製したものである。試料の液面は、木材片の上端の約1cm以上とし、試料を注加し終わった後3分間浸漬を続けてから取り出し、2日間風乾した。薬剤処理を行なわないほかは上記と同様にして対照用試験体も調製した。
次に、ペトリ皿に同一処理の試験体をお互いに接触しないように平行に並べ、その表面に供試菌の単一胞子懸濁液約2mlを刷毛を用いて塗り付けた。なお、上記の単一胞子懸濁液の調製は日本木材保存協会規格第2号(1992)の木材用防黴剤の防黴試験法に記載の胞子懸濁液の調製法に準じ、湿潤剤であるスルホコハク酸ジオクチルナトリウムを 0.005%になるように添加した後殺菌し室温に冷却した馬鈴薯汁50mlを十分に繁殖した菌叢上に注加し、白金耳で胞子をかきとるように撹拌し、殺菌したガーゼで漉して調製した。試験体は3mm幅の面を上に向けて設置した。
【0062】
なお、供試菌は以下の5種類である。
1)アスペルギルス・ニゲル
(Aspergillus niger van Tieghem IFO 6341=ATCC 6275)
2)ペニシリウム・フニクロスム
(Penicillium funiculosum Thom IFO 6345=ATCC 9644)
3)リゾープス・ジャパニクス
(Rhizopus japanicus Takeda IFO 6354)
4)オレオバシジム・プルランス
(Aureobasidium pullulans (de Bary) Arnaud IFO 6353=IAM)
5)グリオクラジウム・ビレンス
(Gliocladium virens Miller,Giddens and Fosteb IFO 6355=ATCC 9645)
このようにして菌胞子を塗り付けた試験片をペトリ皿ごと、温度26±2℃、相対湿度70〜80%の環境に4週間置いて菌を培養した。なお、試験は、各供試菌について6個の試験体を用いて行なった。
4週間後の菌体の発育状況を観察し、表11に示す基準にしたがって評価値を求め、処理試験体と対照用試験体の比をもって被害度とする。
【0063】
【表11】
表12 菌体の発育状況と評価値との関係
Figure 0003541975
【0064】
なお、被害度の算出は以下のようにして行なった。
まず、各菌種ごとに次に示す式によって平均評価値(A)を求める。
【数2】
平均評価値(A)=(a+a+・・+a)÷6
(a,a,・・・,a:個々の試験体の評価値)
上記平均評価値(A)は5種類の菌種について求められるが、これを処理ごとに合計し、次に示す式によって被害度(D)を求める。
【0065】
【数3】
被害度(D)=(処理iの試験体の平均評価値の合計S÷対照用試験体の平均評価値の合計S)×100
なお、ここで、処理iというのは、実施例3、4の薬剤による上記の処理を指す。
結果を表12に示す。
【0066】
【表12】
Figure 0003541975
【0067】
実用では、被害度30以下とされている。試験の結果、本発明の薬剤は極めて優れた防黴効果を有することが確認された。
【0068】
試験例4 木材の防蟻効力試験
供試薬剤1〜4について、日本木材保存協会規格第11号(1992)木材用防蟻剤の防蟻効力試験(2)野外試験方法にしたがって防蟻効果を調べた。野外防蟻試験は、イエシロアリ生息地に処理木材を埋め込み、食害の有無を調査するものである。
試験に供する木材は、クロマツの辺材で、年輪数が10mmにつき3〜5個、二方マサで各面を平滑かつ正確にカンナ仕上げをした350±0.5 (L)mm×30±0.5 (R)mm×30±0.5 (T)mmの直方体とし、一端50mmを削ってくい状とした。試験体は処理試験体と無処理試験体とし、数は各々5本、25本とした。
処理試験体には、使用薬剤ごとに表13のように調製した試料液を、表面にむらなく塗布した。
【0069】
【表13】
Figure 0003541975
【0070】
塗布量は200g/mとし、塗布した後10日間以上室温で放置した。
試験地は、イエシロアリ(Coptotermes formosanus SHIRAI) 生息地で営巣が確認された野外とし、処理試験体は巣の周辺に70cm間隔に5本配置した。無処理試験体は処理試験体を中心として半径10cmの円周上に5本配置した。
各試験体は所定の位置において試験体を垂直にして地表面下30cmの深さまで埋め込んだ。
試験期間は2年とし、1年経過したのち処理試験体を引き抜いて食害の有無を観察した。食害を受けた試験体は試験を中止し、食害を受けていない試験体について引き続いて1年試験を継続した。
無処理試験体の食害の有無はイエシロアリの活動期を3カ月経過した後に確認する。無処理試験体に食害が認められないときには、試験場所を変更した。
【0071】
試験結果は、処理試験体の食害の有無によって以下のように判定し、食害度A〜Cをもって示す。
食害度 A:2年間食害なし。
B:1〜2年間に食害あり。
C:1年以内に食害あり。
試験結果を表14に示す。
【0072】
【表14】
Figure 0003541975
上記のとおり、本発明の薬剤により処理した木材ではいずれもイエシロアリによる食害は全く認められず、本発明の薬剤が優れた効果を有することが確認された。
【0073】
【発明の効果】
本発明の木材保存剤組成物及び木材保存剤の浸透性改善方法は、人畜に対して低毒性の木材保存剤に少量の脂肪族の有機酸を添加併用したものであり、木材保存剤のみならず必要に応じて同時に使用される他の殺菌成分、殺虫成分、発色成分、界面活性剤及び/又は溶剤の木材への浸透性をも顕著に向上せしめ、木材の腐食、黴の繁殖による木材表面及び内部の着色、シロアリの被害のすべてを同時に防止することが可能である。
また、既存の防腐・防黴剤との併用が可能であるため、幅広い菌に対しての防腐・防黴性に優れている。しかも、水系薬剤として調製することが可能で、安定性も高く、木材の腐朽処理が容易かつ確実に行なえるため、木材保存剤として極めて有用である。

Claims (9)

  1. 次式(I)
    Figure 0003541975
    (式中、pは1〜3の整数であり、Arは塩素原子で置換されていてもよいアリール基を表わし、Rは低級アルキル基を表わす。)で示されるトリアゾール誘導体と脂肪族の有機酸を必須成分として含む木材保存剤組成物。
  2. 前記式(I)で示されるトリアゾール誘導体以外の他の殺菌成分、殺虫成分、発色成分、界面活性剤及び溶剤からなる群から選択される1種以上をさらに含む請求項1に記載の木材保存剤組成物。
  3. 前記トリアゾール誘導体が次式(II)
    Figure 0003541975
    【化2】
    で示されるシプロコナゾールである請求項1または2に記載の木材保存剤組成物。
  4. 他の殺菌成分がスルホンアミド類、ベンズイミダゾール類、チオシアネート類、第4級アンモニウム塩、モルホリン誘導体、フェノール類、有機ヨード化合物、有機ブロモ誘導体、イソチアゾリン類、ベンズイソチアゾリン類、ピリジン類、金属石鹸、有機スズ誘導体、ジアルキルジチオカルバメート類、ニトリル類、活性ハロゲン原子を含有する微生物剤、2−メルカプトベンゾチアゾール類、ベンズチアゾール類、キノリン類及びホルムアルデヒドを脱離する化合物の少なくとも1種から選択される請求項2に記載の木材保存剤組成物。
  5. 他の殺虫成分が、ホウ素化合物、りん酸のエステル、カルバメート類、ピレスロイド類、ニトロイミン類及びニトロメチレン類から選択される請求項2に記載の木材保存剤組成物。
  6. 発色成分が亜鉛塩類、及びホウ酸から選択される請求項2に記載の木材保存剤組成物。
  7. 脂肪族の有機酸の配合量が、施用薬液濃度として5〜1000ppmである請求項1に記載の木材保存剤組成物。
  8. 次式(I)
    Figure 0003541975
    (式中、pは1〜3の整数であり、Arは塩素原子で置換されていてもよいアリール基を表わし、Rは低級アルキル基を表わす。)で示されるトリアゾール誘導体に5〜1000ppmの脂肪族の有機酸を添加・併用することを特徴とする前記トリアゾール誘導体からなる難浸透性木材保存剤の浸透性改善方法。
  9. 前記トリアゾール誘導体が次式(II)
    Figure 0003541975
    で示されるシプロコナゾールである請求項8に記載の浸透性改善方法。
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