JP3539740B2 - 環流式真空脱ガス槽での溶鋼脱硫方法および真空脱ガス槽 - Google Patents

環流式真空脱ガス槽での溶鋼脱硫方法および真空脱ガス槽 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、取鍋内の溶鋼に上昇浸漬管および下降浸漬管を浸漬し、上昇浸漬管に接続した環流用ガス吹込み配管から環流用ガスを吹込み、溶鋼を環流させながら脱ガス処理を行う上吹きランスを備えた環流式真空脱ガス槽での溶鋼脱硫方法、およびこれに適した真空脱ガス槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、鋼材品質に対する要求は厳しく、鋼の〔S〕、〔O〕を低減化した高純鋼が脱ガスにより製造される傾向にある。この傾向に対処するため、例えば特開昭61-130413 号公報に記載されているように、真空脱ガス槽内に副原料をインジェクションする方法がある。しかし、この方法では、脱ガス槽内壁への地金付着や耐火物の溶損、更に吹込み口の詰り防止のためにガスを流し続ける必要があり、処理コストが増大し、また溶鋼上に浮上した副原料は十分な滓化がされておらず、溶鋼表面でのスラグ−メタル反応が不十分で、反応効率が低いという問題点がある。
【0003】
また特開平2−247316号公報には、脱ガス槽本体内の湯面の溶湯吸い上げ領域と溶湯返戻領域とを仕切る堰部材を有して、副原料を堰部で堰止め循環流により槽外に流出するのを防止し、脱硫、脱酸反応を有効に実施する方法が記載されている。
しかしながらこの方法では、堰部に地金付着が多く、例えば、低炭(〔C〕>0.04%)の処理を実施したのち、極低炭(〔C〕> 0.003%)の処理をしたとき、地金からCの溶出が発生し、脱炭不良となる不都合が生じるという問題がある。また前記、従来技術と同様、スラグの滓化という点から見ると反応効率が十分なものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術の問題点である地金付着と脱酸、脱硫のために投入したスラグの滓化不良による反応効率の低いことを解決するため、脱ガス槽の上吹きランスから酸素を供給することによって脱硫剤の滓化を促進するとともに、真空脱ガス槽の上昇浸漬管と下降浸漬管の両方からガスを吹き込み、両者のガスの量をコントロールすることに着目してなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、取鍋内の溶鋼に上昇浸漬管および下降浸漬管を浸漬し、上昇浸漬管に接続した環流用ガス吹込み配管から環流用ガスを吹込み、溶鋼を環流させながら脱ガス処理を行う上吹きランスを備えた環流式真空脱ガス槽での溶鋼脱硫方法において、前記下降浸漬管に循環速度抑制用ガス吹込み配管を接続し、該循環速度抑制用ガスの吹込み量を環流用ガスの吹込み量と同等にし、溶鋼の環流をほぼ静止させて、真空脱ガス槽内の溶鋼上に脱硫剤を添加し、かつ前記上吹きランスから酸素ガスを吹付けて添加した脱硫剤の滓化を促進させたのち、前記循環速度抑制用ガスの吹込み量を減少させて溶鋼を環流させて脱ガスと共に脱硫処理を行うことを特徴とする環流式真空脱ガス槽での溶鋼脱硫方法である。
また本発明は、取鍋内の溶鋼に上昇浸漬管および下降浸漬管を浸漬し、上昇浸漬管に接続した環流用ガス吹込み配管から環流用ガスを吹込み、溶鋼を環流させながら脱ガス処理を行う上吹きランスおよび溶鋼上に脱硫剤を添加する投入シュートを備えた環流式真空脱ガス槽において、前記下降浸漬管に循環速度抑制用ガスを前記環流用ガスの吹込み量と同等な量まで吹込み可能な循環速度抑制用ガス吹込み配管を設けたことを特徴とする環流式真空脱ガス槽でもある。
【0006】
【作 用】
真空脱ガス槽の上昇浸漬管と下降浸漬管の両方からガスを吹き込み、両者のガスの量をコントロールすることにより、溶鋼環流量を調節し、まず溶鋼をほぼ静止状態にして脱硫剤を投入することにより、脱ガス槽内から脱硫剤が流出するのを防止し、かつ脱ガス槽の上吹きランスより酸素を供給することにより、溶鋼から発生するCOと反応させて、二次燃焼による輻射熱による脱ガス槽内のスラグに熱を供給し滓化を促進させ、その後、溶鋼を環流させることにより脱硫反応を促進させる。
【0007】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。
図1は、本発明の1実施例を示す概略断面図である。図1において脱ガス槽4は上昇浸漬管9および下降浸漬管10を有し、溶鋼鍋1に入れられた溶鋼3に浸漬することにより脱ガス処理を実施する。脱ガス処理の従来方法は、上昇浸漬管9のみに、ガス吹込み管8を介して、不活性ガス7を吹込み、溶鋼3を循環させて真空脱ガス処理を実施している。
【0008】
一方、本発明では上昇浸漬管9と下降浸漬管10の両者に、ガス吹込み管8を介して、不活性ガス7を吹込むが、下降浸漬管10のガス吹込み量調節し、溶鋼3の循環速度を抑制制御し上部シュート11から脱硫フラックス12を投入した直後では、ほぼ上昇浸漬管9と下降浸漬管10のガス吹込み量を同等にして溶鋼3を制止状態に近い状態にする。そして上吹きランス6から酸素を供給すると、溶鋼3中のが下記の反応式に従って反応する。
=CO(g) ──────(1)
2CO(g)+02(g) =CO2(g) ──(2)
(1) 式のように溶鋼3の脱炭反応によりCOガスが発生し、そのCOガスと上吹きランス6から供給された酸素が反応し、(2) 式のような二次燃焼が生じる。そのとき発生する輻射熱により、上部シュート11から投入した脱硫フラックス12を溶融状態の脱硫フラックススラグ5とした後、下降浸漬10からの吹込みガス量を減少させて溶鋼3の循環を開始する。引続き、溶鋼3中にAl等の脱酸剤をシュート11から投入し、溶鋼3をキルド処理するとともに、脱硫処理が実施できる。
【0009】
次に、上記脱ガス処理方法を用いて極低硫黄鋼を溶製する場合について説明する。
脱ガス槽4内のガスを排気し、槽内を所定圧まで減圧する。このとき上昇浸漬管9の吹込みガス配管8からのArガス吹込み量を2000リットル/ min、下降浸漬管10の吹込みガス配管8からのArガス吹込み量を10リットル/ minとして溶鋼3を循環して、まずリムド処理を実施する。溶鋼3の初期〔S〕はおよそ30 ppmである。その後下降浸漬管10のガス吹込み量を上昇浸漬管9と同等とするとともに投入シュート11から脱硫フラックス12を4〜5kg/t(例えば、 CaO− Al2O3−SiO2系及び CaO− Al2O3−CaF2系)投入し、上吹きランス6から酸素(20Nm3 /min )を供給する。
【0010】
脱硫フラックス12の投入から所定時間後に、下降浸漬管10のガス吹込み量を減少させ、溶鋼3の循環を開始させる。これを複数回(3〜5回)繰り返して行ない、その後、投入シュート11からAl 0.8〜1.0kg /tを投入し、所定時間処理を実施する。上記実施例によれば、約15分間の処理で、溶鋼中の〔S〕を初期値の30 ppmから10ppm 以下まで低減することができ、極低硫黄鋼を安定して溶製することが可能となった。なお2は溶鋼鍋1内のスラグを示す。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば脱ガス槽内に投入した脱硫剤を槽内に滞留させることができるので脱硫剤を鍋に流出させることなく十分に滓化できる。このため、その後循環させても、その全量が反応に寄与し、溶鋼の脱硫反応が迅速に進行し、安定に極低硫黄鋼を溶製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る環流式真空脱ガス槽を示す断面図である。
【符号の説明】
1 溶鋼鍋
2 鍋内スラグ
3 溶鋼
4 脱ガス槽
5 脱硫フラックススラグ
6 上吹きランス
7 不活性ガス
8 吹込みガス配管
9 上昇浸漬管
10 下降浸漬管
11 投入シュート
12 脱硫フラックス

Claims (2)

  1. 取鍋内の溶鋼に上昇浸漬管および下降浸漬管を浸漬し、上昇浸漬管に接続した環流用ガス吹込み配管から環流用ガスを吹込み、溶鋼を環流させながら脱ガス処理を行う上吹きランスを備えた環流式真空脱ガス槽での溶鋼脱硫方法において、前記下降浸漬管に循環速度抑制用ガス吹込み配管を接続し、該循環速度抑制用ガスの吹込み量を環流用ガスの吹込み量と同等にし、溶鋼の環流をほぼ静止させて、真空脱ガス槽内の溶鋼上に脱硫剤を添加し、かつ前記上吹きランスから酸素ガスを吹付けて添加した脱硫剤の滓化を促進させたのち、前記循環速度抑制用ガスの吹込み量を減少させて溶鋼を環流させて脱ガスと共に脱硫処理を行うことを特徴とする環流式真空脱ガス槽での溶鋼脱硫方法。
  2. 取鍋内の溶鋼に上昇浸漬管および下降浸漬管を浸漬し、上昇浸漬管に接続した環流用ガス吹込み配管から環流用ガスを吹込み、溶鋼を環流させながら脱ガス処理を行う上吹きランスおよび溶鋼上に脱硫剤を添加する投入シュートを備えた環流式真空脱ガス槽において、前記下降浸漬管に循環速度抑制用ガスを前記環流用ガスの吹込み量と同等な量まで吹込み可能な循環速度抑制用ガス吹込み配管を設けたことを特徴とする環流式真空脱ガス槽。
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