JP3539389B2 - 多層配線基板における露光位置合わせ用マークの形成方法 - Google Patents

多層配線基板における露光位置合わせ用マークの形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層配線基板における露光位置合わせ用マークの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の露光位置合わせ用マーク(以後、アライメントマークと称す)形成方法について説明するに先立ち、まず、アライメントマークを計測し、露光装置と基板の位置合わせを行う方法について説明し、次に従来のアライメントマークの形成方法について説明する。
【0003】
図8は基板の位置を計測し、露光装置と基板の位置合わせを行う光学系を示した図である。光学系は露光装置に固定されており光学系により基板の位置が計測されると、露光装置と基板の相対位置関係が計測されたことになる。He−Neレーザー31から発したHe−Neレーザビームは、ビーム分割光学系33によって基板302上にあるX方向位置合わせ用アライメントマーク、Y方向位置合わせ用アライメントマーク、θ方向位置合わせ用アライメントマークをそれぞれ照射するための3つの光に分岐される。3つに分岐されたビームは分岐されたビームそれぞれに独立して存在するx方向、y方向検出切換34、ビーム成形光学系35、ビーム分離光学系36、対物レンズ37を通して基板302上に照射される。
【0004】
あらかじめプレート上に形成された回折格子状に並んだアライメントマーク14にレーザビームが照射されると、そのマーク段差で回折、散乱され再び同じ光路を通って戻される。戻されるレーザビームは途中のビーム分離光学系36によって送光系と分離されて受光系38へ導かれ、光電変換後信号処理系39へ導かれた後、信号波形表示系392へ導かれ信号波形を表示する。ここでアライメントマーク14はX方向用,Y方向用,θ方向用独立に設けられ、上記アライメント検出もX方向用、Y方向用、θ方向用別々に実行される。
【0005】
図9は基板上のアライメントマーク14とレーザビーム51との関係を示した図である。
【0006】
図9(a)はアライメントマーク14とレーザビーム51の位置関係を示した図であり矢印は走査される方向を示す。アライメントマーク14の段差にレーザビーム51が入射し、回折光が得られる。
【0007】
図9(b)は回折光から得られた信号波形を示す図である。基板302の移動に伴って、アライメントマークで発生する回折、散乱光は光電変換されて図9(b)に示されるようなDC信号波形が得られる。この信号は、基板302を固定しているステージに取りつけられたレーザ干渉計により発生位置がサンプリングされ、露光装置に対する正確なアライメントマークの位置が算出される。
【0008】
図10はセラミック基板42上のアライメントマーク14を示す図である。紙面上で上方向がY方向、右方向がX方向である。回折格子状に並んだアライメントマーク14は図9(a)に示すように一列に配置されているが、図示の都合上図10では長方形で図示する。アライメントマーク14はX方向位置合わせ用,Y方向位置合わせ用,θ位置合わせ用(本願発明の特徴と直接関係がないため詳述を避けるが、θはX−Y平面上(紙面上)での回転角度を表し、ここでもY方向の位置合わせをすることにより、回転角度を所望の値に設定する。)とあり、それぞれについてアライメントマーク14の位置が算出される。ここで実際には図9(a)に示すように各成分のアライメントマーク14は回折格子状に並んでいる。その回折格子状に並んだアライメントマーク14のセンターラインの位置を各成分毎に算出することにより、基板302と露光装置の位置合わせがおこなわれる。
【0009】
次に、従来のアライメントマークの形成方法について説明する。
【0010】
図11(g)は従来のアライメントマークの形成方法により製造されたアライメントマークと、そのアライメントマークを用いて製造された多層配線基板を基板面に平行な方向から見た断面図の例を示している。セラミック基板11上に絶縁層12aが形成され、その上に金配線層13aが形成されている。この金配線層13aは絶縁層12bによって覆われており、絶縁層12b上には金配線層13bが形成されている。以後同様に、絶縁層12c、金配線層13c、絶縁層12dの順に積層されている。セラミック基板11上の絶縁層12aとは別の場所にアライメントマーク14aが形成されている。
【0011】
次に、図11(g)のアライメントマーク14aの製造方法および、そのアライメントマークを用いて製造された多層配線基板の製造方法について図9を参照して説明する。
【0012】
図11(a)に示す通り、基板としてセラミック基板11を用いる。
【0013】
次に、図11(b)に示す通り、セラミック基板11上に絶縁層12aを形成する。絶縁層12aはスピンコーティングにより塗布し、レチクル(マスク)を介して露光し、その後現像することによりセラミック基板11上の所望の箇所に形成される。
【0014】
次に、図11(c)に示す通り、金配線層13aとアライメントマーク14aを同時に形成する。電解メッキの際の電極膜(図示せず)をスパッタにより形成した後、レジストを塗布する。塗布されたレジストをレチクルと露光装置を用いて露光し、その後現像を行い配線パターンを形成する。配線パターンを形成後電解メッキにより金配線層13aとアライメントマーク14aを形成する。
【0015】
次に、図11(d)に示す通り、絶縁層12bを絶縁層12aと同様に形成する。この時、アライメントマーク14aを使用して露光位置合わせを行う。
【0016】
以後、図11(a)〜(d)までの工程を繰返すことで、所望の層数の多層配線を得る。露光を行う際には、全てアライメントマーク14aを使用して露光位置合わせを行う。
【0017】
図11(e)には、2層目の金配線層13bが形成されている様子が示され、図11(f)には、3層目の金配線層13cが形成されている様子が示されている。
【0018】
図11(g)には、最終的に3層の配線層が示されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
第1の問題点は、アライメントマーク列のセンターラインを特定することができず、精度の高い露光位置合わせができないことである。
【0020】
その第1の理由は、表面の粗い基板上にアライメントマークを形成するとアライメントマークの形状が乱れてしまうため、レーザーによる個々のアライメントマークの正確な位置が検出できなくなるためである。
【0021】
図12は、上の図から順に基板上にアライメントマーク14形成時における露光工程を断面図で示した例、アライメントマーク14形成後基板面に対して水平方向から見た断面図の例、基板面に対して垂直方向から見た例である。(a)(c)(e)は表面が粗い基板、(b)(d)(f)は表面が平滑な基板の例を示している。
【0022】
ここで、基板表面の粗さを示す指標となる算術平均粗さRaを説明する。
【0023】
【数1】
Figure 0003539389
【0024】
数1は、算術平均粗さを表す式を示している。算術平均粗さとは、「表面で測定される凹凸を測定曲線とし、また表面に基準となる原点を設け原点から表面に平行の方向の長さをxとし、ある基準長さlだけ抜き取り、抜き取り部分の平均線から測定曲線までの偏差f(x)の絶対値を合計し、平均した値」である。
【0025】
図12(b)は、表面が平滑な基板、例えば算術平均粗さRaが300Åの平滑な基板17上に、アライメントマーク14の形成時における露光の工程の例を示している。平滑な基板17上に絶縁層12fが形成され、絶縁層12fはレチクル96cを介して、紫外線94に露光されている。絶縁層12fに入射した紫外線は平滑な基板17に反射される。このとき、基板の表面が平滑なため紫外線94は面上では反射後も、秩序だった反射平行紫外線41となる。
【0026】
これに対し、図12(a)は、算術平均粗さが7000Åと粗いセラミック基板11上に、アライメントマーク14の形成時における露光の工程を示した例である。セラミック基板11上に絶縁層12fが形成され、絶縁層12fはレチクル96cを介して、紫外線94に露光されている。絶縁層12fに入射した紫外線はセラミック基板11に反射されるが、セラミック基板11の表面が粗いため面上で一様に反射されるのではなく無秩序に乱反射され、乱反射紫外線40となる。
【0027】
図12(d)は、平滑な基板17上に形成されたアライメントマーク14を基板面に対して水平方向から見た例である。露光時に紫外線94が面上では一様に180度、反射されたためアライメントマーク14の側面の形状は整然とし、角形性を失っていない。また、平滑な基板17の表面と同様にアライメントマーク14の上面も平滑である。
【0028】
これに対し、図12(c)は、セラミック基板11上に形成されたアライメントマーク14を基板面に対して水平方向から見た例である。露光時に無秩序に乱反射した乱反射紫外線40のためアライメントマーク14の側面の形状は乱れ、角形性を失っている。また、セラミック基板11の表面粗さを引き継ぎアライメントマーク14の上面の形状も乱れている。
【0029】
図12(f)は、平滑な基板17上に形成されたアライメントマーク14を基板面に対して垂直方向から見た例である。露光時に紫外線94は平滑な基板17上で反射されたため反射平行紫外線41となったため、アライメントマーク14の側面形状は整然とし、角形性を失っていない。
【0030】
これに対し、図12(e)は、はセラミック基板11上に形成されたアライメントマーク14を基板面に対して垂直方向から見た例である。露光時に無秩序に乱反射した乱反射紫外線40のためアライメントマーク14の側面の形状は乱れている。
【0031】
図13(b)は、平滑な基板17上に形成されたアライメントマーク14に基板上レーザビーム51が入射し反射されている様子を示したものである。上面、側面ともに角形性を保っているためレーザビーム51は面上では一様に反射される。このため基板面上で反射された反射平行レーザビーム53は図8に示される受光系38、信号処理系39における処理後、図9(b)に示すように整った信号波形を得る。
【0032】
これに対し、図13(a)は、表面の粗いセラミック基板11上に形成されたアライメントマーク14にレーザビーム51が入射し反射されている様子を示している。上面、側面ともに形状が乱れ、角形性を失っているため基板上レーザビーム51は無秩序に散乱される。このため面上で回折された散乱レーザビーム52から得られる信号波形は図8に示される受光系38、信号処理系39における処理後図9(b)に示されるような整った信号波形に比べ波形の幅が広がり、また単一ではなく複数のピークを持つため、アライメントマーク14のセンターラインの正確な位置を求めることができなくなる。
【0033】
最終的に回折格子状に並んだアライメントマーク14のセンターラインを特定できず正確なマーク位置が計測できない。
【0034】
第2の理由はアライメントマークが多層配線層形成工程において劣化損傷し、レーザーによる個々のアライメントマークの正確な位置が検出できなくなるためである。
【0035】
図14は、はアライメントマークが多層配線層形成工程において劣化損傷した例が示している。図14(a)(b)は、劣化損傷していない正常なアライメントマーク14の例を示している。これらは劣化損傷していないためマークのエッジが明確である。図14(c)(d)(e)は、劣化損傷したアライメントマーク14の例を示している。(c)はこすれることにより、(d)は欠けることにより、(e)はつぶれることによりアライメントマーク14が劣化損傷している。
【0036】
いずれのアライメントマークの変形が起きたとしても、レーザビームがアライメントマーク14の表面で乱反射されるため信号波形が乱れアライメントマーク14の位置を特定できない。最終的に回折格子状に並んだアライメントマーク14のセンターラインを特定できず正確なマーク位置が計測できない。
【0037】
図15には、図14と同じく劣化損傷したアライメントマーク14の例の中で、とくに剥離が起こった例が示されている。剥離したアライメントマーク14の数に応じて精度が低下することになる。
【0038】
これらの損傷は、スピンコーティング時のレジスト、絶縁層の塗布による物理的に加わる力、乾燥、焼成時の熱、現像液による化学的ダメージ等により生じる。
【0039】
第2の問題点は、損傷剥離したアライメントマークが配線領域へ移動し、ゴミとなるなどの品質影響をもたらすことである。
【0040】
本発明の目的は多層配線基板製造工程において常に高品質なアライメントマークを提供することにある。
【0041】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1記載露光位置合わせ用マークの形成方法は、基板上に平滑層を形成し、前記平滑層上に露光位置合わせ用マークを形成することを特徴とする。
【0042】
また、請求項2記載の露光位置合わせ用マークの形成方法は、基板上に配線パターンと露光位置合わせ用マークを同時に形成する配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程と、感光性樹脂からなる絶縁層を前記配線パターンの上に形成する絶縁層形成工程とを備え、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程と前記絶縁層形成工程の完了後に、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程と前記絶縁層形成工程を所望の層数の多層配線基板が形成されるまで繰返し、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程は以前に形成した露光位置合わせ用マークと異なる位置に形成することを特徴とする。
【0043】
また、請求項3記載の露光位置合わせ用マークの形成方法は、2回目以降の前記絶縁層形成工程において前記感光性樹脂からなる絶縁層を前記配線パターン上と前記露光位置合わせ用マーク上に同時に形成することを特徴とする請求項2記載の露光位置合わせ用マークの形成方法である。
【0044】
また、請求項4記載の露光位置合わせ用マークの形成方法は、2回目以降の前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程において、一工程前に形成した前記露光位置合わせ用マークが複数存在する場合は複数のマークを相対位置関係を保ちつつ平行移動させた位置に、前記露光位置合わせ用マークを形成することを特徴とする請求項2記載の露光位置合わせ用マークの形成方法である。
【0045】
また、請求項5記載の露光位置合わせ用マークの形成方法は、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程の前に前記基板上に感光性樹脂からなる絶縁層を形成する平滑層形成工程をさらに有し、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程において前記平滑層の上に前記配線パターンと前記露光位置合わせ用マークを形成し、前記絶縁層形成工程において前記感光性樹脂からなる絶縁層を前記配線パターン上と前記基板上の以前に形成した前記平滑層の位置と異なる位置に同時に形成することを特徴とする請求項2記載の露光位置合わせ用マークの形成方法である。
【0046】
また、請求項6記載の露光位置合わせ用マークの形成方法は、2回目以降の前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程において、一工程前に形成した前記露光位置合わせ用マークが複数存在する場合は複数のマークを相対位置関係を保ちつつ平行移動させた位置に、前記露光位置合わせ用マークを形成することを特徴とする請求項3記載の露光位置合わせ用マークの形成方法である。
【0047】
また、請求項7記載の露光位置合わせ用マークの形成方法は、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程の前に前記基板上に感光性樹脂からなる絶縁層を形成する平滑層形成工程をさらに有し、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程において前記平滑層の上に前記配線パターンと前記露光位置合わせ用マークを形成し、前記絶縁層形成工程において前記感光性樹脂からなる絶縁層を前記配線パターン上と前記基板上の以前に形成した前記平滑層の位置と異なる位置に同時に形成することを特徴とする請求項3記載の露光位置合わせ用マークの形成方法である。
【0048】
また、請求項8記載の露光位置合わせ用マークの形成方法は、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程の前に前記基板上に感光性樹脂からなる絶縁層を形成する平滑層形成工程をさらに有し、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程において前記平滑層の上に前記配線パターンと前記露光位置合わせ用マークを形成し、前記絶縁層形成工程において前記感光性樹脂からなる絶縁層を前記配線パターン上と前記基板上の以前に形成した前記平滑層の位置と異なる位置に同時に形成することを特徴とする請求項4記載の露光位置合わせ用マークの形成方法である。
【0049】
また、請求項9記載の露光位置合わせ用マークの形成方法は、2回目以降の前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程において、一工程前に形成した前記露光位置合わせ用マークが複数存在する場合は複数のマークを相対位置関係を保ちつつ平行移動させた位置に、前記露光位置合わせ用マークを形成することを特徴とする請求項7記載の露光位置合わせ用マークの形成方法である。
【0050】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0051】
図3(d)に、本発明の実施の形態におけるアライメントマークの形成方法を用いて形成したアライメントマークと、そのアライメントマークを使用して製造した多層配線基板の例が示されている。ここでは3層の配線基板の例を示す。セラミック基板11上に絶縁層12aと絶縁層15aが形成され、絶縁層12a上には金配線層13aが、絶縁層15a上にはアライメントマーク14aが形成されている。金配線層13aは絶縁層12bによって覆われている。絶縁層12b上には金配線層13bが形成され、金配線層13bは絶縁層12cによって覆われており、この絶縁層12c上には金配線層13cが形成され、金配線層13cは絶縁層12dによって覆われている。金配線層13aと金配線層13b、金配線層13bと金配線層13cはビアホールの位置においてつながっており電気的に接続されている。
【0052】
次に、このアライメントマークの形成方法を、このマークを使用して製造する多層配線基板の製造方法と共に図面を用いて詳細に説明する。
【0053】
まず、図1(a)に示す通り、多層配線基盤用の基板としてセラミック基板11を用いる。後の工程の液状材料の塗布性を改善することを目的として純水高圧洗浄、プラズマ処理を行う。
【0054】
この時セラミック基板11の算術平均粗さRaは7000Åであり、セラミック基板11の表面は粗い。
【0055】
次に、図1(b)に示す通り、感光性絶縁材料95をセラミック基板11に塗布する。セラミック基板11をスピンコーターのステージに乗せ、感光性液状絶縁材料95(フォトニース(商品名);東レ(株)製)を基板の中央に滴下する。最初、1000回転/分の速度で30分回転し、次に2000回転/分に回転数を上げ3秒回転する。最初の回転は求める膜厚を均一に得るためであり、最後の回転は基板端部の盛り上がりを振り切るための回転として有効である。塗布された膜を乾燥させるため、75℃のオーブンに1時間投入する。
【0056】
次に、図1(c)に示す通り、室温に戻った基板を露光装置とレチクル96aを用いて感光性絶縁材料95を紫外線94に露光し、多層配線層の下地とアライメントマークの下地のパターンを形成する。
【0057】
次に、図1(d)に示す通り、感光性絶縁材料95の感光していない箇所を溶解させる。現像液(DV505(商品名);東レ(株)製)に露光後の基板を現像液に浸漬し、ビアホールの中を効率よく溶解させ解像するために超音波をかけながら揺動する。ビアホールを解像したら、層間絶縁膜として完成させるため、酸素濃度1%未満の窒素雰囲気焼成装置で、温度200℃20分、385℃20分の硬化を行う。その結果、絶縁層12aが形成される。ちなみに、この時感光性絶縁材料95の表面の算術表面粗さRaは300Åであり、セラミック基板11の算術表面粗さRa=7000Åと比較して1桁以上平滑である。
【0058】
次に、図1(e)に示す通り、硬化した絶縁層92a表面に電解メッキの電極膜として機能するスパッタ膜97を形成する。クロムを500Å成膜した後パラジウムを1500Å成膜する。
【0059】
次に、図1(f)に示す通り、感光性レジスト98を塗布する。セラミック基板11をスピンコーターのステージに乗せ、スパッタ膜上に感光性レジスト98(PLP30(製品名);クライアントジャパン製)を基板の中央に滴下する。最初、500回転/分の速度で10分回転し、次に回転数を上げ1500回転/分で10秒回転する。そして100℃45分で乾燥させる。
【0060】
次に、図2(a)に示す通り、乾燥後室温に戻った基板上の感光性レジストをレチクル96bを用いて紫外線94に露光し、配線パターン及び、アライメントマークパターンを形成する。
【0061】
そして、図2(b)に示す通り、現像液(DV505(商品名);東レ(株)製)に浸漬、揺動し、配線パターン部及びアライメントマークパターン部を溶解して解像する。
【0062】
次に、図2(c)に示す通り、電解メッキにより金メッキ膜99を形成する。膜厚は11.5μmである。
【0063】
そして、図2(d)に示す通り、電解メッキ後、有機溶剤(ブタノン)を用いて感光性レジストを溶解除去する。
【0064】
次に、図2(e)に示す通り、イオンビームミリングによってスパッタ膜の配線パターン部とアライメントマーク部以外を除去する。以後、金メッキ膜99とスパッタ膜97からなる配線パターン部を金配線層13aと称し、アライメントマークをアライメントマーク14aと称す。ここまでの工程で、1層目の金配線層13aとアライメントマーク14aの形成が完了する。以後2層目以後の金配線層とアライメントマークの形成方法を示す。
【0065】
次に、図3(a)に示す通り、感光性絶縁材料95を塗布し絶縁層12bを第1層目の絶縁層12aと同様の工程で形成する。この時、アライメントマーク14aによって第1層目の配線層との位置合わせを行う。図3(a)においてはアライメントマーク14aは感光性絶縁材料95に被覆され位置合わせを行うことができないように見えるが、実際にはレーザーは乾燥、硬化前の感光性絶縁材料95を透過するので、位置合わせを行うことができる。
【0066】
次に、図3(b)に示す通り、第2層目の金配線層13bを第1層目と同様に形成する。この時、アライメントマーク14aによって第1層目の配線層との位置合わせを行う。
【0067】
次に、図3(c)に示す通り、絶縁層13cを第1層目の絶縁層13aと第2層目の絶縁層13b絶縁層と同様の工程で形成する。この時も、アライメントマーク14aによって第2層目の配線層と位置合わせを行う。
【0068】
以降、これらの工程を繰返し所望の多層配線層を所望の層数まで積層する。アライメントマークは多層配線基板の製造方法を利用して形成されるため、新たな製造工程は必要としていない。本実施例の中では3層の配線層の例を示している。
【0069】
本発明の実施の形態では、平滑層を形成するために感光性絶縁材料95を塗布する例を示したが、平滑層を形成する方法はこの方法のみに限定されるものではない。通常の多層配線基板製造工程とは別に平滑層を形成する工程を設けることになるが、例えばポリイミドシート、或いはエポキシ樹脂シート貼付することにより平滑層を形成することによっても同様の効果を得ることができる。
【0070】
本発明の実施の形態では、多層配線基板製造時におけるアライメントマーク形成方法について説明したが、多層配線製造に用いるアライメントマークに限定されるものではない。同様の方法をアライメントマークを必要とする物を製造する場合に適用することも可能である。
【0071】
このように、本発明の実施の形態においては絶縁層上にアライメントマークを形成する。そのため、平滑な面上にアライメントマークを形成できるため、精度の高い露光位置合わせが可能となる。
【0072】
次に本発明の第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0073】
図4(a)を参照すると、セラミック基板11上にアライメントマーク14a,14b,14cという3つのアライメントマークが設けられている。アライメントマークが多層配線基板製造工程の途中において劣化損傷するため、配線層を1層積層する毎にアライメントマークを新たに形成するためである。
【0074】
次に、本発明の第2の実施の形態におけるアライメントマークの形成方法を説明する。
【0075】
多層配線層を本発明の第1の実施の形態と同様に形成する。配線パターンを露光する時に用いるレチクルに金配線層13aのパターンとともにアライメントマーク14aのパターンを形成することにより、金配線層13aとアライメントマーク14aを同時に形成する。
【0076】
次に、金配線層13bを形成する時にも同様にアライメントマーク14bを形成する。このとき露光位置合わせにはアライメントマーク14aを用いる。
【0077】
次に、金配線層13cを形成する時にも同様にアライメントマーク14cを形成する。このとき露光位置合わせにはアライメントマーク14bを用いる。
【0078】
このように、本発明の第2の実施の形態においては多層配線基板を1層積層する毎にアライメントマークを新たに形成し、常に劣化損傷のないアライメントマークを用いて位置合わせを行うことができる。
【0079】
次に本発明の第3の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0080】
図4(b)を参照すると、セラミック基板11上の3つのアライメントマークがそれぞれ絶縁層に被覆、封鎖されている。使用終了後剥離或いは欠けたアライメントマークが配線領域へ移動し、品質に悪影響を与えることを防止するためである。
【0081】
次に、本発明の第3の実施の形態におけるアライメントマークの形成方法を説明する。
【0082】
多層配線層を本発明の第1の実施の形態と同様に形成する。金配線層13aを形成する時にアライメントマーク14aを同時に形成する。
【0083】
次に、金配線層13bを形成する時にアライメントマーク14bを形成する。このとき露光位置合わせにはアライメントマーク14aを用いる。
【0084】
次に、金配線層13cを形成する時にアライメントマーク14cを形成する。また、絶縁層12dを形成する時に絶縁層16aを形成し、アライメントマーク14aを被覆する。このとき露光位置合わせにはアライメントマーク14bを用いる。以後所望の層数になるまで同様の工程を用いて積層する。本実施例では3層の例を示している。最上層の感光性絶縁層を形成する時には、全てのアライメントマークを被覆する。
【0085】
このように、本発明の第3の実施の形態においては多層配線基板を1層積層する毎に新たにアライメントマークを形成する。また、使用終了したアライメントマークは絶縁層で被覆する。このため、常に劣化損傷のないアライメントマークを用いて位置合わせを行うことができるとともに、使用終了後剥離或いは欠けたアライメントマークが配線領域へ移動し品質に悪影響を与えることを防止することができる。
【0086】
次に、本発明の第4の実施の形態におけるアライメントマークの形成方法を図面を参照して詳細に説明する。
【0087】
図4(a)を参照すると、第2の実施の形態と同様にセラミック基板11上にアライメントマークが3つ設けられている。アライメントマークが多層配線基板製造工程の途中において劣化損傷するため、配線層を1層積層する毎にアライメントマークを新たに形成するためである。
【0088】
図6を参照すると、本発明第4の実施の形態における、セラミック基板11上にアライメントマーク14a,14b,14cを形成する場所と形状の例が示されている。
【0089】
図6(a)を参照すると、製造工程順にアライメントマーク14a,14b,14cがX方向露光位置合わせ用、Y方向露光位置合わせ用、θ方向露光位置合わせ用としてそれぞれに形成されている。X方向露光位置合わせ用、Y方向露光位置合わせ用、θ方向露光位置合わせ用として3つ形成されているアライメントマーク14aの相対位置関係、X方向露光位置合わせ用、Y方向露光位置合わせ用、θ方向露光位置合わせ用として3つ形成されているアライメントマーク14bの相対位置関係、X方向露光位置合わせ用、Y方向露光位置合わせ用、θ方向露光位置合わせ用として3つ形成されているアライメントマーク14cの相対位置関係は等しい。すなわち、全ての成分のアライメントマークはその相対的位置関係を維持したまま製造工程順に平行移動させた位置に形成されている。またどの方向においても平行移動させた結果アライメントマーク14a,14b,14cが重なることがないように、平行移動する距離は図6(b)に示される、回折格子上に並んでいるアライメントマーク(図6(a)では長方形で図示)の長さ14f(図6(b)では最も左にあるアライメントマーク14の左端から最も右にあるアライメントマーク14の右端まで)よりも長く設定している。このような構成にする理由は以下の通りである。
【0090】
図7を参照すると、アライメントマークとレーザビームの走査の関係が示されている。
【0091】
図7(a)(b)を参照すると、相対的位置関係を維持したまま、製造工程順に平行移動させた位置にアライメントマークを順番に形成した例が示されている。
【0092】
図7(a)を参照すると、露光位置合わせ開始時点において3方向のレーザビームはそれぞれアライメントマーク14a付近に照射されている。ここで、3方向のレーザビームの光学系は固定されており、3方向のレーザビームの相対位置関係も変化しないため1方向のレーザビームを移動させると3方向全てのレーザビームが相対位置関係を保持したまま平行移動する。
【0093】
つぎに、Y方向露光位置合わせ用のレーザビーム511がアライメントマーク14a上を走査するように、また同時にθ方向露光位置合わせ用のレーザビーム512がアライメントマーク14a上を走査するように基板302を移動させアライメントマーク14aの位置を計測する。Y方向、θ方向が終わると、X方向も同様に露光位置合わせを行う。
【0094】
図7(b)を参照すると、3方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14aの相対的位置関係を維持したまま、平行移動させた位置に3方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14bが形成されている。Y方向露光位置合わせ用のレーザビーム511をY方向露光位置合わせ用アライメントマーク14bの付近に照射されるように基板302を移動させると、3方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14bは3方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14aの相対位置関係を維持しているので、レーザビーム512はθ方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14bの付近に照射され、レーザビーム513はX方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14bの付近に照射されることになる。
【0095】
次に、アライメントマーク14aを走査した時と同様にY方向とθ方向を同時に、その次にX方向のアライメントマーク14b上をレーザビームでそれぞれ走査し、それぞれの方向のアライメントマーク14bの位置を計測する。
【0096】
これに対し、図7(c)(d)(e)(f)を参照すると、相対的位置関係を維持せず、新たなアライメントマークを形成した例が示されている。
【0097】
図7(c)を参照すると、図7(a)と同様に露光位置合わせ開始時点において3方向のレーザビームはそれぞれアライメントマーク14a付近に照射されている。そして、図7(a)の場合と同様に、Y方向、θ方向、X方向のアライメントマーク14aをそれぞれ走査し、それぞれの方向のアライメントマーク14aの位置を計測する。
【0098】
図7(d)を参照すると、3方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14aの相対的位置関係を維持せずに、3方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14bが形成されている。Y方向露光位置合わせ用のレーザビーム511をY方向露光位置合わせ用アライメントマーク14bの付近に照射されるように基板302を移動させると、3方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14bは3方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14aの相対位置関係を維持していないので、レーザビーム512はθ方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14bから離れた位置に照射され、レーザビーム513もX方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14bから離れた位置に照射される。
【0099】
この後、レーザビーム511でY方向露光位置合わせ用アライメントマーク14bを走査し、位置を計測する。
【0100】
図7(e)を参照すると、Y方向のアライメントマーク14bの位置の計測の後、θ方向のアライメントマーク14bの位置の計測を行うために、レーザビーム512をθ方向露光位置合わせ用アライメントマーク14b付近に照射されるように、基板302を移動させた例が示されている。このように、3方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14bは3方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14aの相対位置関係を維持していないため、図7(b)の例とは異なりY方向とθ方向のアライメントマーク14bを同時に走査することができない。そのため、θ方向露光位置合わせ用アライメントマーク14bを走査するために基板302の移動が必要となる。
【0101】
図7(f)を参照すると、θ方向のアライメントマーク14bの位置の計測の後、X方向のアライメントマーク14bの位置の計測を行うために、レーザビーム513をX方向露光位置合わせ用アライメントマーク14b付近に照射されるように、基板302を移動させた例が示されている。このように、3方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14bは3方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14aの相対位置関係を維持していないので、レーザビーム512の位置を走査前の位置に戻すだけではレーザビーム513はX方向露光位置合わせ用アライメントマーク14bの付近に照射されず、基板302の更なる移動が必要となる。
【0102】
図7(a)(b)に示したように、全ての成分のアライメントマークをその相対的位置関係を維持したまま製造工程順に平行移動させた位置に形成することにより、図7(c)(d)(e)(f)に示した例と異なり、アライメントマーク14をレーザビームで走査し位置を計測する精度が向上する。
【0103】
その第1の理由は、Y方向とθ方向のアライメントマーク14の位置を同時に計測することができるためである。基板302の移動は精度の低下につながるため、基板302の露光位置合わせは全て、或いは複数の方向の露光位置合わせ用アライメントマーク14を同時に計測して行うのが望ましい。本実施の形態においては、Y方向とθ方向のアライメントマーク14を同時に計測することが可能であるため、アライメントマーク14をレーザビームで走査し位置を計測する精度が向上する。
【0104】
第2の理由は、Y方向のアライメントマーク14bの位置を計測後θ方向のアライメントマーク14bの位置を計測するために移動する距離、またθ方向のアライメントマーク14bの位置を計測後X方向のアライメントマーク14bの位置を計測するために移動する距離が減少するためである。
【0105】
本発明の実施の形態では1工程で3箇所のアライメントマークを使用する例を示したが、使用するアライメントマークの数はこれに限定されるものではない。また、アライメントマークの数が増加すればするほど本発明の実施の形態による効果は大きくなる。
【0106】
また、3つ全てのアライメントマークを前工程での位置から平行移動した位置に形成せず、2つ以上のアライメントマークを前工程のアライメントマークの位置から平行移動した位置に形成するだけでも効果は減少するが同様の効果が得られる。
【0107】
このように、本発明の第4の実施の形態においては多層配線基板を1層積層する毎にアライメントマークを新たに形成し、一工程前に形成したアライメントマークが複数存在する場合はその相対位置関係を保ちつつ平行移動させた位置に、アライメントマークを形成している。このため、常に劣化損傷のないアライメントマークを用いて位置合わせを行うことができ、複数のアライメントマークの位置を同時に計測することができ、レーザビームをアライメントマーク付近の位置に来るように基板を移動させる距離を減少させることができるため、露光位置合わせの精度を向上させることが可能となる。
【0108】
次に、本発明の第5の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0109】
図4(c)を参照すると、第2の実施の形態と同様にセラミック基板11上に3つのアライメントマークが設けられており、また、第1の実施例と同様にアライメントマークは全て絶縁層上に形成されている。平滑な面上にアライメントマークを形成することにより、精度の高い露光位置合わせを行うためである。
【0110】
次に、本発明の第5の実施の形態におけるアライメントマークの形成方法を図面を参照して説明する。
【0111】
多層配線層を図1に示された本発明の第1の実施の形態と同様に形成する。感光性絶縁材料95を露光するときに用いるレチクル96aに絶縁層12aのパターンとともに絶縁層15aのパターンを形成することにより、絶縁層12aと絶縁層15aを同時に形成し、また金配線層13aを形成する時にアライメントマーク14aを絶縁層15a上に形成する(図1(d)に相当)。
【0112】
次に、図4(c)における絶縁層12bを形成するときにも同様に絶縁層15bを形成する。また金配線層13bを形成する時にアライメントマーク14bを絶縁層15a上に形成する。このとき露光位置合わせにはアライメントマーク14aを用いる。
【0113】
次に、絶縁層12cを形成するときにも同様に絶縁層15cを形成する。また金配線層13cを形成する時にアライメントマーク14cを絶縁層15a上に形成する。このとき露光位置合わせにはアライメントマーク14bを用いる。以後所望の層数まで上記の工程を繰返す。
【0114】
このように、本発明の第5の実施の形態においては多層配線基板を1層積層する毎に新たに絶縁層を形成し絶縁層上にアライメントマークを新たに形成する。従って、常に劣化損傷のないアライメントマークを用いて位置合わせを行うことができるとともに、平滑な面上にアライメントマークを形成できるため、精度の高い露光位置合わせが可能となる。
【0115】
次に、本発明の第6の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0116】
図4(b)を参照すると、第3の実施の形態と同様に、セラミック基板11上の3つのアライメントマークがそれぞれ絶縁層に被覆、封鎖されている。
【0117】
また、図6(a)を参照すると、本発明第6の実施の形態におけるセラミック基板11上のアライメントマークを形成する場所の例が示されている。第4の実施の形態と同様に、一工程前に形成したアライメントマークが複数存在する場合はその相対位置関係を保ちつつ平行移動させた位置に、アライメントマークを形成している。
【0118】
このため、常に劣化損傷のないアライメントマークを用いて位置合わせを行うことができるとともに、使用終了後剥離或いは欠けたアライメントマークが配線領域へ移動し品質に悪影響を与えることを防止することができる。また、複数のアライメントマークの位置を同時に計測することができ、レーザビームをアライメントマーク付近の位置に来るように基板を移動させる距離を減少させることができるため、露光位置合わせの精度を向上させることが可能となる。
【0119】
次に、本発明の第7の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0120】
図5を参照すると、第3の実施の形態と同様に、3つのアライメントマークが形成されており、それぞれ絶縁層に被覆、封鎖されている。また、第1の実施例と同様に、アライメントマークは全て絶縁層上に形成されている。
【0121】
このように、本発明の第7の実施の形態においては、常に劣化損傷のないアライメントマークを用いて位置合わせを行うことができるとともに、平滑な面上にアライメントマークを形成できるため、精度の高い露光位置合わせが可能となり、使用終了後剥離或いは欠けたアライメントマークが配線領域へ移動し品質に悪影響を与えることを防止することができる。
【0122】
次に、本発明の第8の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0123】
図4(c)を参照すると、第4の実施の形態と同様に、3つのアライメントマークが設けられており、また、第1の実施の形態と同様に、アライメントマークは全て絶縁層上に形成されている。
【0124】
また、図6(a)を参照すると、本発明第8の実施の形態におけるセラミック基板11上のアライメントマークを形成する場所の例が示されている。第4の実施の形態と同様に、一工程前に形成したアライメントマークが複数存在する場合はその相対位置関係を保持したまま平行移動させた位置に、アライメントマークを形成している。
【0125】
このように、本発明の第8の実施の形態においては、常に劣化損傷のないアライメントマークを用いて位置合わせを行うことができるとともに、平滑な面上にアライメントマークを形成でき、また、複数のアライメントマークの位置を同時に計測することができ、レーザビームをアライメントマーク付近の位置に来るように基板を移動させる距離を減少させることができるため、露光位置合わせの精度を向上させることが可能となる。
【0126】
次に、本発明の第9の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0127】
図5を参照すると、第7の実施の形態と同様に3つのアライメントマークが形成されており、また、アライメントマークは全て絶縁層上に形成されている。またそれぞれ絶縁層に被覆、封鎖されている。
【0128】
また、図6(a)を参照すると、本発明第9の実施の形態におけるセラミック基板11上のアライメントマークを形成する場所の例が示されている。第4、第8の実施の形態と同様に、一工程前に形成したアライメントマークが複数存在する場合はその相対位置関係を保ちつつ平行移動させた位置に、アライメントマークを形成している。
【0129】
このように、本発明の第9の実施の形態においては、常に劣化損傷のないアライメントマークを用いて位置合わせを行うことができるとともに、平滑な面上にアライメントマークを形成できるため、精度の高い露光位置合わせが可能となり、かつ使用終了後剥離或いは欠けたアライメントマークが配線領域へ移動し品質に悪影響を与えることを防止することができる。また、複数のアライメントマークの位置を同時に計測することができ、レーザビームをアライメントマーク付近の位置に来るように基板を移動させる距離を減少させることができるため、露光位置合わせの精度を向上させることが可能となる。
【0130】
次に、本発明第1から第9の実施の形態に用いられるアライメントマークの寸法と形状について説明する。
【0131】
図6(b)はアライメントマークの寸法と形状を示したものである。アライメントマーク14は縦横それぞれ10μm、中心間の距離は20μmである。
【0132】
本発明の実施の形態ではアライメントマークの寸法について図6(b)に示す例を示したが、寸法はこれに限定されるものではない。
【0133】
【発明の効果】
本発明の第1の効果は、従来より精度の高い露光位置合わせができることである。
【0134】
その第1の理由は、表面の粗い基板上に平滑層を形成しその平滑層上にアライメントマークを形成したためである。
【0135】
第2の理由は、多層配線基板製造工程において1層積層する毎にアライメントマークを新たに形成し、常に劣化損傷のないアライメントマークを用いて位置合わせを行うことができるためである。
【0136】
第3の理由は、一工程前に形成したアライメントマークが複数存在する場合において、その相対位置関係を保ちつつ平行移動させた位置にアライメントマークを形成するため、複数のアライメントマークの位置を同時に計測することができ、レーザビームをアライメントマーク付近に照射させるように基板を移動させる距離を減少させることができるためである。
【0137】
第2の効果は、多層配線基板製造工程において新たなコストの増加を抑えながら配線領域での品質劣化を防止できることである。
【0138】
その理由は、更新されて未使用になった露光位置合わせマークを封鎖することにより、剥離或いは欠けた露光位置合わせマークが配線領域へ移動しゴミとなることを防止できるためである。
【0139】
本願発明の効果を実現する上記の方法は、いずれも通常の多層配線基板製造工程を変更することなく実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の多層配線基板における露光位置合わせ用マークの形成方法を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の多層配線基板における露光位置合わせ用マークの形成方法を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の多層配線基板における露光位置合わせ用マークの形成方法を示す図である。
【図4】本発明の第2,3,4,5,6,8の実施の形態の多層配線基板における露光位置合わせ用マークの形成方法を示す図である。
【図5】本発明の第7,9の実施の形態の多層配線基板における露光位置合わせ用マークの形成方法を示す図である。
【図6】本発明の第4,6,8,9の実施の形態の露光位置合わせ用マークの形成場所、寸法形状を示す図である。
【図7】多層配線基板製造工程中のアライメントマークの位置とレーザビームの走査の関係が示されている。
【図8】露光装置と基板の位置合わせを行う光学系を示した図である。
【図9】基板上におけるアライメントマークとレーザビームの関係と、計測される信号波形を示した図である。
【図10】基板上のアライメントマークの位置を示した図である。
【図11】従来の多層配線基板における露光位置合わせ用マークの形成方法を示す図である。
【図12】表面の粗い基板上と表面の平滑な基板上で形成されるアライメントマークの違いを示した図である。
【図13】表面の粗い基板上と表面の平滑な基板上でのレーザビームの反射のされ方の違いを示した図である。
【図14】多層配線基板形成工程においてアライメントマークが劣化損傷した例を示している。
【図15】多層配線基板形成工程においてアライメントマークが剥離した例を示している。
【符号の説明】
11 セラミック基板
12a,12b,12c,12d,12e,12f 絶縁層
13a,13b,13c 金配線層
14,14a,14b,14c アライメントマーク
14f アライメントマークの長さ
15a,15b,15c 絶縁層
16a,16b,16c 絶縁層
17 平滑な基板
302 基板
31 He−Neレーザー
33 ビーム分割光学系
34 x方向、y方向検出切換
35 ビーム成形光学系
36 ビーム分離光学系
37 対物レンズ
38 受光系
39 信号処理系
392 信号波形表示系
40 反射紫外線
41 反射平行紫外線
51,511,512,513 レーザビーム
52 反射レーザビーム
53 反射レーザビーム
94 紫外線
95 感光性絶縁材料
96a,96b,96c レチクル
97 スパッタ膜
98 感光性レジスト
99 金メッキ膜

Claims (8)

  1. 基板上に配線パターンと該配線パターン近傍に露光位置合わせ用マークを同時に形成する配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程と、感光性樹脂からなる絶縁層を前記配線パターンの上に形成する絶縁層形成工程とを備え、
    前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程と前記絶縁層形成工程の完了後に、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程と前記絶縁層形成工程を所望の層数の多層配線基板が形成されるまで繰返し、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程は、前記基板上の以前に形成した露光位置合わせ用マークとは異なる位置に新たな露光位置合わせ用マークを形成することを特徴とする露光位置合わせ用マークの形成方法。
  2. 2回目以降の前記絶縁層形成工程において前記感光性樹脂からなる絶縁層を前記配線パターン上と前記露光位置合わせ用マーク上に同時に形成することを特徴とする請求項記載の露光位置合わせ用マークの形成方法。
  3. 2回目以降の前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程において、一工程前に形成した前記露光位置合わせ用マークが複数存在する場合は複数のマークを相対位置関係を保ちつつ平行移動させた位置に、前記露光位置合わせ用マークを形成することを特徴とする請求項記載の露光位置合わせ用マークの形成方法。
  4. 前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程の前に前記基板上に感光性樹脂からなる絶縁層を形成する平滑層形成工程をさらに有し、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程において前記平滑層の上に前記配線パターンと前記露光位置合わせ用マークを形成し、前記絶縁層形成工程において前記感光性樹脂からなる絶縁層を前記配線パターン上と前記基板上の以前に形成した前記平滑層の位置と異なる位置に同時に形成することを特徴とする請求項記載の露光位置合わせ用マークの形成方法。
  5. 2回目以降の前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程において、一工程前に形成した前記露光位置合わせ用マークが複数存在する場合は複数のマークを相対位置関係を保ちつつ平行移動させた位置に、前記露光位置合わせ用マークを形成することを特徴とする請求項記載の露光位置合わせ用マークの形成方法。
  6. 前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程の前に前記基板上に感光性樹脂からなる絶縁層を形成する平滑層形成工程をさらに有し、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程において前記平滑層の上に前記配線パターンと前記露光位置合わせ用マークを形成し、前記絶縁層形成工程において前記感光性樹脂からなる絶縁層を前記配線パターン上と前記基板上の以前に形成した前記平滑層の位置と異なる位置に同時に形成することを特徴とする請求項記載の露光位置合わせ用マークの形成方法。
  7. 前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程の前に前記基板上に感光性樹脂からなる絶縁層を形成する平滑層形成工程をさらに有し、前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程において前記平滑層の上に前記配線パターンと前記露光位置合わせ用マークを形成し、前記絶縁層形成工程において前記感光性樹脂からなる絶縁層を前記配線パターン上と前記基板上の以前に形成した前記平滑層の位置と異なる位置に同時に形成することを特徴とする請求項記載の露光位置合わせ用マークの形成方法。
  8. 2回目以降の前記配線パターン形成/露光位置合わせ用マーク形成工程において、一工程前に形成した前記露光位置合わせ用マークが複数存在する場合は複数のマークを相対位置関係を保ちつつ平行移動させた位置に、前記露光位置合わせ用マークを形成することを特徴とする請求項記載の露光位置合わせ用マークの形成方法。
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