JP3538597B2 - 液撃防止器 - Google Patents

液撃防止器

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JP3538597B2
JP3538597B2 JP2001041405A JP2001041405A JP3538597B2 JP 3538597 B2 JP3538597 B2 JP 3538597B2 JP 2001041405 A JP2001041405 A JP 2001041405A JP 2001041405 A JP2001041405 A JP 2001041405A JP 3538597 B2 JP3538597 B2 JP 3538597B2
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栄次 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道管や油圧機器
等の管路内で発生する液撃現象を抑制する液撃防止器に
係り、特に、本体に形成した嵌合溝部に保護膜の嵌合凸
部を嵌合させることにより、高い液密性を備え、且つ簡
単な保持構造としたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、水道配管内等で発生する液撃
現象を効果的に低減させる液撃防止器が普及している。
上記液撃防止器は、例えば水道配管の管路途中に接続す
る外部取付けタイプと、水栓を開閉操作するスピンドル
の操作ハンドル内等、水栓内に内蔵する内部取付けタイ
プとがある。
【0003】上記液撃防止器の代表的な実施形態につい
て、図3図4で説明する。図3に示す液撃防止器50
0は、管路の途中に分岐接続されるタイプのものであ
る。上記液撃防止器500は、流路に対して通孔1を介
して連通される本体3が、この接続部のねじ部3Aに取
付環5のねじ部5Bを螺合し、下端のねじ部5Aで繋が
れている。取付環5の外周に、ケーシングKOを被せて
両者のねじ部5C,7で締付けられている。上記ケーシ
ングKO内に挿入配置される本体の頭部3Dと、取付環
5との間に嵌合溝部3Eを形成し、この嵌合溝部3Eに
保護膜Fの開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部
F1を嵌合させている。これで、上記保護膜Fは、通孔
1を介して流路と連通する領域S1と、ケーシングKO
内に収納した弾性緩衝体9の領域S2とに区画されてい
る。そして、上記領域S1と領域S2との液密性は、2
部材からなる本体の頭部3Dと取付環5とのねじ部3
A,5Bの締付によって、嵌合凸部F1を軸心方向Xか
ら挟持することにより確保している。
【0004】また、図4に示す液撃防止器600は、液
撃防止器を内蔵した止水栓タイプのもので、スピンドル
11を開閉操作するハンドル19内に設置したものであ
る。上記スピンドル11は、弁本体(図示なし)の雌ね
じ部に螺合するねじ部11Aとこの下端の弁体13とか
らなる。上記スピンドル11には軸心に通孔1があけら
れ、この上端に本体3が液密に螺着されている。そし
て、上記液撃防止器500の構成と同様に、上記本体3
の外周3Bに螺設したねじ部3Nに取付環5が螺着さ
れ、これにハンドル19となるケーシングKOを被せて
両者のねじ部5C,7で締付けられている。
【0005】上記ケーシングKO内に挿入配置される本
体の頭部3Dと、取付環5との間に嵌合溝部3Eを形成
し、この嵌合溝部3Eに保護膜Fの開口に半径方向内方
に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させている。これ
で、上記保護膜Fは、通孔1を介して流路と連通する領
域S1と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体9の
領域S2とに区画されている。上記領域S1と領域S2
との液密性は、2部材からなる本体の頭部3Dと取付環
5とのねじ部3N,5Bの締付によって、嵌合凸部F1
を軸心方向Xから挟持することにより確保している。
【0006】上記液撃防止器において、液撃現象を効果
的に吸収・低減させるために求められる構造としては、
保護膜の液密性を高くし、弾性緩衝体を収納したケーシ
ング空間内に保護膜とケーシングの接続部を通って液漏
れさせないことにある。仮にケーシング内に液漏れして
弾性緩衝体が液体内に配置されいわゆる浮上したように
なると、弾性緩衝体の全方向から液撃が作用し効果的な
エネルギー変換が実施されず、液撃現象を効果的に吸収
・低減させられなくなるからである。また、ケーシング
外への液漏れを防止し、機器の健全性を低下させないこ
とである。
【0007】上記液撃防止器における保護膜の液密性を
確保するための締め付けは、本体頭部と取付環との2部
材間をねじ締めにより行われている。このため、部品点
数が増加し、加工工数や組立工数も増加し、液撃防止器
の製造コストを高くしているという経済的な問題点と、
組立時のねじ込みトルクのバラツキにより製品品質が一
定に維持でき難いという技術的な問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決せんとしてなされたもので、本体に形成した嵌合
溝部に保護膜の嵌合凸部を嵌合させることで、高い液密
性を備え、且つ簡単な保持構成として、品質安定と製造
コストの低減ができる液撃防止器を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本発明の請求項1による液撃防止器は、ケーシングと、
ケーシング内に配置される弾性緩衝体と、ケーシング内
に配置され流路と連通される通孔を有する本体と、開口
縁に半径方向内方へ突出形成した嵌合凸部を有し嵌合凸
部を本体の頭部に凹陥形成された嵌合溝部に嵌合させる
とともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定され
る保護膜とからなり、上記保護膜には嵌合凸部の外周面
に、嵌合凸部の半径方向の内周面と外周面間の長さ寸法
が嵌合溝部の側部外周面とケーシングの内壁面間の奥行
寸法以上となるように半径方向外方へ突出する突部を形
成するとともに、嵌合凸部の半径方向内方側の下面に液
圧作用により嵌合溝部の下面に密着する薄肉のリップ部
を形成し、上記本体には嵌合溝部の側部外周面に半径方
向外方へ突出する突起部を形成したことを特徴とするも
のである。
【0010】
【作用】本発明の請求項1の液撃防止器の場合には、ま
ず、上記ケーシング内に配置された本体の頭部に設けた
嵌合溝部に、保護膜の開口縁に半径方向内方に突出形成
した嵌合凸部を嵌合させるとともにこれとケーシングの
内壁面とで保持・固定させることにより、通孔を介して
流路と連通する領域と、ケーシング内に収納した弾性緩
衝体の領域とに区画している。
【0011】上記保護膜の嵌合凸部は、外周面に半径方
向外方へ突出される突部を形成して嵌合凸部の半径方向
の内周面と外周面間の長さ寸法を嵌合溝部の側部外周面
とケーシングの内壁面間の奥行寸法以上に設定したか
ら、この外周面がケーシングの内壁面と押圧されて半径
方向内方及び外方へ膨出変形され、内周面が嵌合溝部の
側部外周面と押圧される。さらに、上記保護膜の嵌合凸
部は、上記嵌合溝部の側部外周面に半径方向外方に突出
形成された突起部が嵌合凸部の内周面に押し込まれ、突
起部に押されて半径方向と軸心方向に一層膨出変形す
る。これにより、嵌合凸部の外周面がケーシングの内壁
面に強く押圧されるとともに、その反力で嵌合凸部の内
周面が突起部に強く押圧されて液密作用が発揮される。
また、嵌合凸部の軸心方向の上面下面が嵌合溝部の上面
下面に押圧され、液密作用が発揮される。
【0012】更に、保護膜における嵌合凸部の半径方向
内方側の下面に液圧作用により嵌合溝部の下面に密着す
る薄肉のリップ部を形成するものであり、万一嵌合溝部
内に液体が侵入しても、リップ部が液圧作用方向の力を
受けて嵌合溝部の下面に強く密着され、高い液密作用が
発揮される。
【0013】これにより、通孔を介して流路と連通する
領域からケーシング内の別の領域に収納した弾性緩衝体
へ液体が侵入するおそれがなく、これによる弾性緩衝体
の浮上の問題もなくなり、液撃防止器としての機能を長
期にわたり発揮することができる。また、ケーシングか
ら外部への液漏れを生じるおそれがなく、機器の健全性
が維持される。また、上記ケーシング内に配置された本
体の頭部に設けた嵌合溝部に、保護膜の開口に半径方向
内方に突出形成した嵌合凸部を嵌合させるとともにこれ
とケーシングの内壁面とで保持・固定させる構造とした
ので、部品点数が少なくて済み、工数や組立工数も減少
し、液撃防止器の製造コストを低下することができ、製
品品質も一定に維持できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
【0015】以下図1ないし図2を参照して本発明の実
施形態の液撃防止器300を説明する。液撃防止器30
0は、図1に示すように、ケーシングKOと、ケーシン
グKO内に配置される弾性緩衝体9と、ケーシングKO
内に配置され流路と連通される通孔1を有する本体3
と、開口縁に半径方向内方へ突出形成した嵌合凸部F1
を有し嵌合凸部を本体の頭部に凹陥形成された嵌合溝部
3Eに嵌合させるとともにこれとケーシングKOの内壁
面とで保持・固定される保護膜Fとからなる。
【0016】本体3にはねじ部3Aが設けられており、
これにより水道配管の管路と繋がれる。本体3には通孔
1が開けられこれを介して流路と連通される。本体3の
外周部3Bには取付ネジ部3Cが設けられ、これにケー
シングKOを被嵌させてねじ部3C,7で締付けること
により、本体3とケーシングKO内を液密にしている。
尚、本体3の外周部3Bには、リング溝が形成され、こ
れにOリングRを嵌め、OリングRがケーシングKOの
内壁面7Aと押圧して液密性を確保するようにしてい
る。もっとも、上記保護膜の嵌合凸部F1と嵌合溝部3
Eとの密着により水密性を維持できるので、この構成は
必ずしも必要ではない。
【0017】上記ケーシングKO内に挿入配置される本
体3の頭部3Dには嵌合溝部3Eが一体形成され、この
嵌合溝部3Eに保護膜Fの開口縁に半径方向内方D1に
突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させている。保護膜F
は、嵌合凸部F1を嵌合溝部3Eとケーシングの内壁面
とで保持・固定させることにより、通孔1を介して流路
と連通する領域S1と、ケーシングKO内に収納した弾
性緩衝体の領域S2とに区画されている。
【0018】そして、図2に示すように、上記保護膜の
嵌合凸部F1は、外周面F3に半径方向外方D2へ突出
される2山からなる突部F4を形成して嵌合凸部F1の
半径方向の内周面F2と外周面F3間の長さ寸法H2を
嵌合溝部3Eの側部外周面3FとケーシングKOの内壁
面7A間の奥行寸法H1以上に設定されている。尚、上
記突部F3は1山の構成としても良い。また、保護膜F
における嵌合凸部F1の軸心方向Xの厚さ寸法L2は、
上記嵌合溝部3Eの溝幅寸法L1より僅かに大きく(具
体的には0.1mm前後)設定されている。尚、この場
合は同一寸法としても良い。
【0019】上記保護膜Fの材質は、耐摩耗性に優れて
いる高強度ミラブルシリコーンゴムが好適に使用でき
る。また、弾性緩衝体9の材質としては、従来から知ら
れているゲル又はゴムを基材としこれに有弾性の外殻を
有する微小中空体を添加して形成されるシンタクティッ
クフォームが使用される。このものは、シンセティック
フォームともいわれるものであって、好適には、シリコ
ン製シンタクティックフォームが用いられる。この場
合、シリコーンゲル又はシリコーンゴムは、JISK2
207(50g荷重)による針入度200〜JISK6
301によるゴム硬度が50程度の範囲にあるものが適
用でき、又、微小中空体は数十μm〜千μmの微小中空
球体であって、これが1〜6%程度添加されているもの
である。
【0020】好適なシリコーンゴムとしては、東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン(株)社のCX52−282
がある。これは数分で硬化し始める高速硬化品でアスカ
ーC硬度は約55である。ちなみに、アスカーC硬度
は、上記JISK6301によるゴム硬度より柔らかい
ゴムや発泡エラストマー、スポンジ等を測定するに適す
るものとして規定されるSRIS0101(日本ゴム協
会規格)やJISS6050により測定されたものであ
る。また、シリコーンゲルとしては、東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン(株)社のCY52−276等があ
る。勿論、これらシリコーンゲル又はシリコーンゴムで
なくとも、上記硬さを備え、温度特性に優れ、溶出の点
でも心配がなく、変質せず、耐久性がある等の基本的な
諸物性を満たすものであれば適用できるものである。
【0021】また、添加される微小中空体は、自己弾性
変形し得る有弾性の合成樹脂を材料とした殻を有してい
る直径数十μm〜千μmの微小中空体であり、好適なも
のとして、日本フィライト(株)社のエクスパンセル
(登録商標),松本油脂製薬 (株)社のマツモトマイ
クロスフェアー等が例示できる。本実施形態においては
マツモトマイクロスフェアー80EDL(直径200μ
m)を使用している。
【0022】また、弾性緩衝体9として、初期硬度がア
スカーC30〜85で、且つ見かけ比重が0.30〜
0.70の発泡体も好適に使用される。発泡体として
は、各種の高分子で形成した発泡体が適用できるが、具
体例としてポリウレタン微発泡体が使用される。このポ
リウレタン微発泡体としては、日清紡績株式会社製の商
品である「ダンプロンES202」や「ダンプロンES
206」の上記範囲内の初期硬度及び見かけ比重のもの
が好適に使用できる。因みに、この範囲内のポリウレタ
ン微発泡体は、樹脂を型枠に流し込んでシート状に発泡
成形したものであり、その際、外側はガスが抜けるた
め、発泡粒径300〜400μmとやや粗くなり、内部
はガス抜けができず発泡粒径50〜100μmと緻密と
なっている。
【0023】上記ポリウレタン微発泡体は、ポリウレタ
ンフォームの一種であって無数の微小独立発泡を有する
弾性緩衝体9であり、種別としては半硬質に属するもの
であり、そのなかでも高硬度型である。その製造方法
は、グリコール成分とジイソシアネート成分が水により
反応し橋架け結合によって網状化する際に発生するガス
を利用して発泡させて製造されるものであるが、鉄道用
弾性マクラギを始めとする、屋外に直ちに晒され、高荷
重の拘束下に長期間使用され、振動吸収性、耐久性に優
れた鉄道用防振材として実績のあるものを使用する。
【0024】その具体的な製造方法は、弾性マクラギ用
の低発泡ウレタンエラストマーとして、特公昭58−5
0590号公報、特公昭61−60202号公報、特公
平4−22170号公報、特公平4−58494号公
報、特公平8−18391号公報、特許第252183
7号公報、特許第2973847号公報等に詳細に記載
されている。
【0025】そして、このポリウレタン微発泡体におい
て、特に「ダンプロンES202」の初期硬度がアスカ
ーC55〜70で、且つ見かけ比重が0.30〜0.4
0のものが好適に使用される。このものと「ダンプロン
ES206」の初期硬度がアスカーC50〜60で、且
つ見かけ比重が0.60〜0.70のものの発泡仕様及
び機械的特性を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】上記表1のように、初期硬度がアスカーC
55〜70で、且つ見かけ比重が0.30〜0.40の
ポリウレタン微発泡体は、弾性特性による変位量の確保
と内部摩擦(粘弾性特性)によるエネルギー損失により
圧力エネルギー変換媒体として機能を発揮でき、また、
異種原料の複合体でないため、接合界面がなくて、高硬
度に設定でき、機械的強度も大きく、圧縮永久歪、繰返
し圧縮によるへたりが少ない等、耐久性に優れる。した
がって、液撃に対するエネルギー吸収・減衰機能を長期
間にわたり維持することができ、また、形状変更の自由
度が高まって省スペース化に対応できる。
【0028】上記嵌合溝部3Eの側部外周面3Fには半
径方向外方D2に膨出した2山からなる突起部3Gが形
成されている。これにより、保護膜Fの嵌合凸部F1を
嵌合溝部3EとケーシングKOの内壁面7Aとで保持・
固定した状態とすると、突起部3Gが嵌合凸部F1の内
周面に押し込まれ、上記保護膜の嵌合凸部F1は突起部
3Gに押されて半径方向と軸心方向に膨出変形する。こ
れにより、嵌合凸部F1の外周面がケーシングKOの内
壁面に押圧されるとともに、その反力で嵌合凸部F1の
内周面が突起部3Gに強く押圧されるようになってい
る。
【0029】更に、上記嵌合凸部F1の半径方向内方側
の下面に薄肉のリップ部F5を形成している。このもの
は、嵌合溝部3E内に液体が侵入してきた場合に、その
液圧力J1の作用方向と略直交する方向に受圧面F6を
持つので、液圧力J1の作用でこの液圧作用方向へ変位
して嵌合溝部3Eの下面に密着され、これにより、高い
液密作用を発揮するものである。
【0030】本発明の実施形態の液撃防止器300は上
記のように構成されており、以下のように作用する。ま
ず、上記ケーシングKO内に配置された本体3の頭部に
設けた嵌合溝部3Eに、保護膜Fの開口縁に半径方向内
方に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させるとともにこ
れとケーシングKOの内壁面7Aとで保持・固定させる
ことにより、通孔1を介して流路と連通する領域S1
と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体9の領域S
2とに区画されている。
【0031】そして、通孔1を介して流路と連通する領
域S1と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体9の
領域S2とを液密に保持する手段として、嵌合凸部F1
と嵌合溝部3Eとの嵌合構造が作用する。すなわち、上
記嵌合凸部F1の外周面に半径方向外方へ突出される突
部F4を形成して嵌合凸部F1の半径方向の内周面F2
と外周面F3間の長さ寸法H2を嵌合溝部3Eの側部外
周面3FとケーシングKOの内壁面7A間の奥行寸法H
1以上に設定しているので、保護膜Fの嵌合凸部F1を
本体3の嵌合溝部3Eに嵌合させるとともにこれとケー
シングKOの内壁面とで保持・固定させると、この外周
面がケーシングKOの内壁面7Aと押圧されて半径方向
内方D1及び外方D2へ膨出変形されるとともに、嵌合
凸部F1の上下両面が軸心方向Xにも膨出変形される。
これにより、内周面F2が嵌合溝部3Eの側部外周面3
Fと押圧される。また、上記嵌合溝部3Eの側部外周面
に半径方向外方に突出形成された突起部3Gが嵌合凸部
F1の内周面に押し込まれ、上記保護膜の嵌合凸部は突
起部3Gに押されて半径方向外方D2へ一層膨出変形す
る。これにより、嵌合凸部F1の外周面がケーシングK
Oの内壁面に押圧されるとともに、その反力で嵌合凸部
の内周面が突起部3Gに強く押圧されて両面において液
密作用が発揮される。
【0032】更に、保護膜Fにおける嵌合凸部F1の軸
心方向Xの厚さ寸法L2を上記嵌合溝部3Eの溝幅寸法
L1より僅かに大きく(具体的には0.1mm前後)設
定しているので、このような寸法関係により、嵌合凸部
F1の上面下面が嵌合溝部3Eの上面下面に押圧され、
ここでも液密作用が発揮される。
【0033】更に、保護膜における嵌合凸部F1の半径
方向内方側の下面に薄肉のリップ部F5が形成されてい
る。このものは、万一嵌合溝部3E内に液体が侵入した
場合に、リップ部F5が液圧作用方向の力を受けて嵌合
溝部3Eの下面に強く密着され、高い液密作用が発揮さ
れる。
【0034】これにより、嵌合凸部F1と嵌合溝部3E
内面との強い液密作用が発揮され、通孔1を介して流路
と連通する領域S1からケーシングKO内の領域S2に
収納した弾性緩衝体9の周囲へ液体が侵入することが防
止される。
【0035】以上、本発明の実施形態の液撃防止器30
0によると以下のような効果を奏する。まず、上記嵌合
凸部F1の外周面の突部F4により、保護膜Fの嵌合凸
部F1を本体3の嵌合溝部3Eに嵌合すると、半径方向
内方D1及び外方D2へ膨出変形され、また、嵌合溝部
3Eの突起部3Gにより、嵌合凸部F1の内周面に押し
込まれ、半径方向と軸心方向に膨出変形する。これによ
り、嵌合凸部F1の外周面がケーシングKOの内壁面7
Aに押圧されるとともに、その反力で嵌合凸部F1の内
周面が突起部3Gに強く押圧される。よって、強い液密
性が発揮され、通孔を介して流路と連通する領域からケ
ーシング内の別の領域に収納した弾性緩衝体の周囲へ液
体が侵入するおそれがなく、これによる弾性緩衝体が浮
上したようになる問題もなくなり、液撃防止器としての
機能を長期にわたり発揮することができる。
【0036】また、ケーシングKOから外部への液漏れ
を生じるおそれがなく、機器の健全性が維持される。ま
た、上記ケーシング内に配置された本体の頭部に設けた
嵌合溝部3Eに、保護膜の開口に半径方向内方に突出形
成した嵌合凸部F1を嵌合させるとともにこれとケーシ
ングの内壁面とで保持・固定させる構造としたので、部
品点数が少なくて済み、工数や組立工数も減少し、液撃
防止器の製造コストを低下することができ、製品品質も
一定に維持できる。
【0037】尚、本発明の液撃防止器は、上記実施形態
に限定されず要旨内での設計変更が可能である。例え
ば、ケーシングKOは、強化プラスチック材で形成して
も良いし、ステンレス材で形成しても良い。また、弾性
緩衝体9と保護膜Fの材質も、適宜に変更が可能であ
る。
【0038】また、本発明の液撃防止器は、スピンドル
を開閉操作するハンドル内に設置してもよい。上記スピ
ンドルは、弁本体の雌ねじ部に螺合するねじ部とこの下
端の弁体とからなる。上記スピンドルの上端に本体が螺
着され、これらの軸心に通孔があけられている。その他
の構成は本発明の実施形態の液撃防止器と同様となる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
の液撃防止器によると、保護膜には嵌合凸部の外周面
に、嵌合凸部の半径方向の内周面と外周面間の長さ寸法
が嵌合溝部の側部外周面とケーシングの内壁面間の奥行
寸法以上となるように半径方向外方へ突出する突部を形
成するとともに、上記本体には嵌合溝部の側部外周面に
半径方向外方へ突出する突起部を形成したので、嵌合凸
部の外周面がケーシングの内壁面に強く押圧されるとと
もに、その反力で嵌合凸部の内周面が突起部に強く押圧
されて液密作用が発揮される。また、嵌合凸部の軸心方
向の上面下面が嵌合溝部の上面下面に押圧され、液密作
用が発揮される。更に、保護膜における嵌合凸部の半径
方向内方側の下面に薄肉のリップ部を形成したから、万
一嵌合溝部内に液体が侵入しても、リップ部が液圧作用
方向の力を受けて嵌合溝部の内面に強く密着され、一層
確実な液密作用を発揮させることができる。これによ
り、通孔を介して流路と連通する領域からケーシング内
の別の領域に収納した弾性緩衝体の周囲へ液体が侵入す
るおそれがなく、これにより弾性緩衝体が浮上するよう
な問題がなくなり、液撃防止器としての機能を長期にわ
たり発揮することができる。また、ケーシングから外部
への液漏れを生じるおそれがなく、機器の健全性が維持
される。また、上記ケーシング内に配置された本体の頭
部に設けた嵌合溝部に、保護膜の開口に半径方向内方に
突出形成した嵌合凸部を嵌合させるとともにこれとケー
シングの内壁面とで保持・固定させる構造としたので、
部品点数が少なくて済み、工数や組立工数も減少し、液
撃防止器の製造コストを低下することができ、製品品質
も一定に維持することができる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示し、液撃防止器の展開斜
視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る保護膜の作用断面図で
ある。
【図3】従来の外部取付式液撃防止器の断面図である。
【図4】従来の止水栓式液撃防止器の断面図である。
【符号の説明】
1 通孔 3 本体 3A ねじ部 3B 外周部 3C,7 取付ネジ部 3D 頭部 3E 嵌合溝部 3F 側部外周面 3G 突起部 7A 内壁面 9 弾性緩衝体 D1,D2 半径方向外方、内方 F 保護膜 F1 嵌合凸部 F2 内周面 F3 外周面 F4 突部 F5 リップ部 F6 受圧面 J1 液圧力 KO ケーシング L1 溝幅寸法 L2 厚さ寸法 H1 ケーシングの内壁面と溝外周面間
の奥行き寸法 H2 内周面と外周面間の寸法 R Oリング S1,S2 領域 X 軸心方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 55/04 E03C 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、ケーシング内に配置され
    る弾性緩衝体と、ケーシング内に配置され流路と連通さ
    れる通孔を有する本体と、開口縁に半径方向内方へ突出
    形成した嵌合凸部を有し嵌合凸部を本体の頭部に凹陥形
    成された嵌合溝部に嵌合させるとともにこれとケーシン
    グの内壁面とで保持・固定される保護膜とからなり、上
    記保護膜には嵌合凸部の外周面に、嵌合凸部の半径方向
    の内周面と外周面間の長さ寸法が嵌合溝部の側部外周面
    とケーシングの内壁面間の奥行寸法以上となるように半
    径方向外方へ突出する突部を形成するとともに、嵌合凸
    部の半径方向内方側の下面に液圧作用により嵌合溝部の
    下面に密着する薄肉のリップ部を形成し、上記本体には
    嵌合溝部の側部外周面に半径方向外方へ突出する突起部
    を形成したことを特徴とする液撃防止器。
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