JP3531543B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品 - Google Patents

積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば積層コンデ
ンサのような積層セラミック電子部品の製造方法及び該
積層セラミック電子部品に関し、より詳細には、セラミ
ック焼結体表面を被覆するガラスコート層が形成された
積層セラミック電子部品の製造方法及び該製造方法によ
り得られた積層セラミック電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】積層コンデンサなどの積層セラミック電
子部品では、セラミック焼結体内において、複数の内部
電極がセラミック層を介して厚み方向に重なり合うよう
に配置されている。この種の積層セラミック電子部品で
は、近年、小型化が強く求められている。
【0003】例えば積層コンデンサでは、小型化や大容
量化を果たすために、内部電極間のセラミック層の厚み
が薄くされている。ところで、積層コンデンサでは、セ
ラミック焼結体を得る焼成工程において、内部電極材料
とセラミックスとの間で拡散や反応等が生じる。その結
果、得られたセラミック焼結体では、内部電極近傍のセ
ラミック部分と、内部電極から離れたセラミック部分と
で緻密性に差が生じがちであった。すなわち、内部電極
間に挟まれたセラミック層に比べて、複数の内部電極が
セラミック層を介して重なり合っている部分の厚み方向
外側の外層のセラミック層の緻密性が低下しがちであっ
た。そのため、外層のセラミック層が十分に焼結され
ず、空孔率が高く、機械的強度が低下するという問題が
あった。
【0004】そこで、特開平6−124807号公報に
は、上記のような外層セラミック部分の機械的強度を補
強する方法が提案されている。図8及び図9を参照し
て、この先行技術に記載の方法を説明する。
【0005】上記先行技術に記載の方法では、先ず複数
の内部電極51がセラミック層を介して重なり合うよう
に配置されたセラミック焼結体52を用意する。このセ
ラミック焼結体52の外表面を酸化物ガラスでコーティ
ングし、ガラスコート層53を形成する。
【0006】次に、セラミック焼結体52の端面52
a,52bに内部電極51を露出させるために、研磨す
る。しかる後、図9に示すように、端面52a,52b
を覆うように外部電極54,55を形成する。
【0007】上記先行技術に記載の方法では、ガラスコ
ート層53により、セラミック焼結体52の外表面が被
覆されるので、機械的強度が高められるとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】外部電極54,55
は、通常、導電ペーストの塗布・焼付により形成された
金属膜上に、半田付け性を高めるため等の理由によりメ
ッキ膜を形成することにより構成されている。ところ
が、導電ペーストの焼付により形成された電極膜では、
細かな空孔が発生しがちである。従って、該電極膜の表
面に、メッキ膜を形成した場合、メッキ液が上記電極膜
の空孔から内部に侵入しがちであった。メッキ液が内部
に侵入すると、セラミック層や内部電極51の劣化が生
じたり、半田付け時の熱によりメッキ液が膨張し、デラ
ミネーションが生じたり、セラミック焼結体52にクラ
ックが生じたりする。
【0009】また、上記先行技術に記載の方法では、外
部電極54,55を形成するに先立ちガラスコート層5
3が研磨される。そのため、外部電極54,55の電極
被り部54a,55aの内側端、すなわちセラミック焼
結体52の上面、下面及び両側面に至っている外部電極
部分の内側端と、ガラスコート層53とが接触する部分
Xからメッキ液が侵入したり、湿気等が侵入しがちであ
るという問題があった。
【0010】また、図9においては、外部電極54,5
5の電極被り部54a,55aがガラスコート層53上
に至っているが、外部電極54,55の電極被り部54
a,55aがガラスコート層53の上面に至らないよう
に形成した場合においては、外部電極54,55の電極
被り部の内側端と、セラミックスとの間から、やはりメ
ッキ液や水分が侵入しがちであった。
【0011】そのため、上記先行技術に記載の方法によ
り得られた積層コンデンサでは、耐湿性が十分でなく、
絶縁抵抗が低下したり、半田付け時の熱によりセラミッ
クスにクラックが生じたり、あるいは外部電極54,5
5の部分的な剥がれが生じたりするという問題があっ
た。
【0012】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、薄層化を進めた場合であっても、機械的強度
の低下が生じ難く、かつメッキ液や水分等の侵入が生じ
難い、耐湿性に優れた積層セラミック電子部品の製造方
法及び積層セラミック電子部品を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る積層セラミ
ック電子部品の製造方法は、複数の内部電極がセラミッ
ク層を介して重なり合うように配置されており、かつ複
数の内部電極が第1の端面または第2の端面に引き出さ
れているセラミック焼結体を用意する工程と、セラミッ
ク焼結体の第1,第2の端面を覆い、かつ上面、下面及
び両側面に至る電極被り部を有するように、第1,第2
の外部電極をそれぞれ形成する工程と、第1,第2の外
部電極が形成されたセラミック焼結体を、酸化物ガラス
でコーティングし、ガラスコート層を形成する工程と、
第1,第2の外部電極の電極被り部内側端よりも外側に
おいてガラスコート層を研磨し、第1,第2の外部電極
表面を露出させる研磨工程とを備えることを特徴とす
る。
【0014】本発明の特定の局面では、外部電極の形成
が導電ペーストの塗布・焼付により行われ、研磨工程後
に、第1,第2の外部電極表面にメッキ膜を形成する工
程がさらに備えられる。
【0015】本発明のより特定の局面では、研磨工程に
おいて、セラミック焼結体を保持する保持孔を有する治
具が用いられ、保持孔内に電極被り部の内側端が位置す
るようにセラミック焼結体が保持され、保持孔から露出
している部分においてガラスコート層がサンドブラスト
法により研磨される。
【0016】本発明のさらに他の特定の局面では、酸化
物ガラスとして、Si、B、Zn、Bi及びAlからな
る群から選択した少なくとも1種の元素を含む酸化物ガ
ラスが用いられる。
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の具体的な実施例を説明することにより、本発明を明ら
かにする。
【0019】本実施例では、先ず、図2に示すセラミッ
ク焼結体1を用意した。セラミック焼結体1は、誘電体
セラミックスよりなり、セラミック焼結体1内には、複
数の内部電極2a〜2fがセラミック層を介して厚み方
向に重なり合うように配置されている。内部電極2a,
2c,2eは、セラミック焼結体1の第1の端面1aに
引き出されており、内部電極2b,2d,2fが端面1
aとは反対側の第2の端面1bに引き出されている。
【0020】上記内部電極2a〜2fを有するセラミッ
ク焼結体1は、周知の積層セラミックコンデンサの製造
方法に従って得ることができる。セラミック焼結体1に
おいて、コーナー部が丸められているのは、セラミック
焼結体1を得た後に、バレル研磨によりセラミック焼結
体1のコーナー部が研磨されていることによる。
【0021】次に、上記セラミック焼結体1の端面1
a,1bを覆うように、導電ペーストを塗布し、焼き付
けることにより、外部電極を形成した。外部電極が形成
された積層コンデンサチップを図3に示す。
【0022】すなわち、積層コンデンサチップ5では、
第1,第2の外部電極3,4が、第1,第2の端面1
a,1bをそれぞれ覆うように形成されている。外部電
極3,4は、それぞれ、セラミック焼結体1の上面1
c、下面1d及び側面1e,1f(図1参照)に至る電
極被り部3a,4aを有する。電極被り部3a,4a
は、外部電極3,4とセラミック焼結体1との密着強度
を高めるため、並びに表面実装を容易とするために形成
されている。
【0023】上記外部電極3,4を形成するのに用いら
れる導電ペーストとしては、AgペーストやAg−Pd
ペーストなどの適宜の導電性金属粉末含有ペーストを用
いることができる。もっとも、本実施例では、Agペー
ストを塗布し、850℃の温度で焼き付けることによ
り、外部電極3,4を形成した。
【0024】次に、図4に略図的に示す回転ポット6内
に、上記積層コンデンサチップ5を投入した。回転ポッ
ト6は、アルミナなどの適宜の剛性材料からなり、回転
軸6aの周りに、すなわち図4の矢印Y方向に回転し得
るように構成されている。
【0025】図5に示すように、上記回転ポット6内
に、B−Si−Zn−Alからなる粉末状の酸化物ガラ
ス7と、積層コンデンサチップ5とを投入し、回転ポッ
ト6を回転させつつ、5℃/分の昇温速度で昇温し、7
00℃の温度で15分間保持した後、5℃/分の速度で
降温した。このようにして、図3に示した積層コンデン
サチップ5の外表面の全面に酸化物ガラスをコーティン
グし、ガラスコート層を形成した。
【0026】次に、図6に示す保持部材11を用意し
た。保持部材11は、貫通孔からなる保持孔11aを有
する平板状部材である。保持孔11aの壁面はゴムなど
の弾性材料で構成されている。また、保持孔11aの径
は、積層コンデンサチップ5を投入した状態で保持孔1
1aの内壁が積層コンデンサチップ5の側面に圧接され
るように選択した。なお、積層コンデンサチップ5は、
その全外表面がガラスコート層14Aで被覆されてい
る。
【0027】また、保持孔11a内に挿入された積層コ
ンデンサチップ5は、外部電極3,4の外側端部が保持
孔11a外に位置するように保持されている。もっと
も、外部電極3,4の電極被り部3a,4aの内側端3
1 ,4a1 が、保持孔11aの内壁で圧接されるよう
に、言い換えれば、電極被り部3a,4aの内側端3a
1 ,4a1 よりも外側において外部電極部分が保持孔1
1aの外側に露出するように、積層コンデンサチップ5
を保持孔11aに挿入し、保持した。
【0028】次に、サンドブラスト法により、ZrO2
粉末からなる砥粒12を外部電極3,4の露出している
部分に投射し、外部電極3,4の外表面のガラスコート
層を研磨した。この研磨は、ガラスコート層が除去さ
れ、外部電極3,4の表面が露出するまで行った。
【0029】なお、砥粒12としては、ZrO2 以外の
固いセラミック粉末やAl2 3 を用いてもよい。上記
のようにサンドブラスト法で研磨することにより、図1
(a)及び(b)に示す3.2×1.6×1.6mm及
び設計静電容量10μFの積層コンデンサ13を得た。
【0030】本実施例の積層コンデンサ13では、ガラ
スコート層14は、セラミック焼結体1の上面1c、下
面1d及び両側面1e,1fを覆うように形成されてい
る。従って、セラミック焼結体1において、内部電極2
a〜2f間のセラミック層の厚みを薄くし、セラミック
焼結体1の外層のセラミック部分の緻密性が低下し、空
孔が生じたとしても、該空孔がガラスコート層14によ
り確実に充填される。よって、セラミック焼結体1の機
械的強度及び耐湿性が高められる。
【0031】さらに、ガラスコート層14は、外部電極
3,4の電極被り部3a,4a上にも至るように形成さ
れている。すなわち、外部電極3,4を形成した後にガ
ラスコート層を全面に形成し、上記研磨により外部電極
3,4の電極被り部3a,4aの内側端3a1 ,4a1
よりも外側の外部電極部分を露出させているので、ガラ
スコート層14は、外部電極3,4の電極被り部3a,
4aの内側端3a1 ,4a1 とセラミック焼結体1との
接触部分を確実に被覆している。よって、電極被り部3
a,4aの内側端3a1 ,4a1 とセラミック焼結体1
との接合部分からのメッキ液や水分等の侵入が生じ難
い。
【0032】さらに、上記のように、外部電極3,4を
形成した後にガラスコート層を形成しているので、サン
ドブラスト研磨後に露出された外部電極表面では、導電
ペーストの焼付により生じた空孔が上記ガラスコート層
を構成していた酸化物ガラスで充填されている。すなわ
ち、図7に拡大して示すように、外部電極4を例にとる
と、外部電極4に形成されていた空孔4bに、酸化物ガ
ラス14aが充填され、それによって外部電極3,4自
体の耐湿性も高められている。
【0033】従って、本実施例の製造方法によれば、機
械的強度及び耐湿性に優れた積層コンデンサを提供する
ことができる。よって、例えば上記外部電極3,4の外
側表面にNiメッキ膜及びSnメッキ膜を順次形成し、
Agの半田食われを防止すると共に、半田付け性を高め
たとしても、メッキに際してのメッキ液の侵入が生じ難
いので、信頼性に優れた積層コンデンサを提供すること
ができる。
【0034】次に、具体的な実験結果につき説明する。
上記のようにして得られた実施例の積層コンデンサにつ
いて、静電容量及び絶縁抵抗IRを測定した。なお、絶
縁抵抗IRの測定は、10Vの直流電圧を2分印加する
ことにより行った。また、上記のようにして得た積層コ
ンデンサについて、以下の要領で耐湿負荷試験及び機械
的強度試験を行った。
【0035】耐湿負荷試験…n=1000個の積層コ
ンデンサを、85℃及び相対湿度90〜95%の条件に
500時間放置し、抵抗値が1MΩ以下となった場合に
不良とし、不良品の割合を求めた。
【0036】機械的強度試験…回路基板上に半田にて
積層コンデンサを実装し、90mmの距離を隔てて配置
された先端の直径5mmの2本の支持棒上に、2本の支
持棒の中間に積層コンデンサの中心が位置するように載
置した。この状態で、回路基板の上方から加圧し、回路
基板を下方に撓むように変形させた。このようにして変
形された状態で、積層コンデンサの静電容量を測定し
た。静電容量が測定不能となった場合の変形量を撓み強
度とした。なお、積層コンデンサ100個について撓み
強度を測定し、その平均値を求めた。
【0037】また、比較のために、ガラスコート層14
が設けられていないことを除いては、上記実施例と同様
に構成された積層コンデンサについても実施例の積層コ
ンデンサと同様にして評価した。結果を下記の表1に示
す。
【0038】
【表1】
【0039】表1から明らかなように、本実施例に従っ
てガラスコート層14を設けることにより、ガラスコー
ト層が設けられていない積層コンデンサに比べて耐湿特
性及び撓み強度が高められていることがわかる。また、
絶縁抵抗logIRも高められることがわかる。
【0040】上記実施例では、酸化物ガラスとして、
B,Si,Zn及びAlを含むものを用いたが、これに
限定されず、Liを含む組成や、Biを含む組成などの
他の酸化物ガラスを用いてもよい。
【0041】また、積層セラミックコンデンサの製造方
法につき説明したが、本発明は、積層バリスタ、積層サ
ーミスタなどの複数の内部電極がセラミック層を介して
重なり合うように配置されたセラミック焼結体を有する
積層セラミック電子部品の製造方法に一般に適用するこ
とができる。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る積層セラミック電子部品の
製造方法では、第1,第2の外部電極を形成した後に、
第1,第2の外部電極が形成されたセラミック焼結体の
外表面の全体が酸化物ガラスでコーティングされ、ガラ
スコート層が形成される。そして、第1,第2の外部電
極の電極被り部内側端よりも外側においてガラスコート
層が研磨され、第1,第2の外部電極表面が露出され
る。
【0043】よって、セラミック焼結体及び外部電極の
電極被り部内側端とセラミック焼結体との接合部分が、
ガラスコート層により確実に被覆されるので、耐湿性及
び絶縁抵抗が高められる。加えて、外部電極形成後にガ
ラスコート層が形成されているので、研磨により露出さ
れた外部電極部分においては、外部電極自体に空孔が存
在したとしても、該空孔が酸化物ガラスで充填されるの
で、外部電極の耐湿性も高められる。
【0044】加えて、セラミック焼結体及び外部電極の
空孔が酸化物ガラスで確実に充填されるので、積層セラ
ミック電子部品の機械的強度も高められる。よって、内
部電極間のセラミック層の厚みを薄くし、小型化及び薄
層化を図った場合であっても、機械的強度及び耐湿性に
優れた、信頼性の高い積層セラミック電子部品を提供す
ることが可能となる。
【0045】外部電極の形成が導電ペーストの塗布・焼
付に行われる場合には、焼付に際し外部電極に空孔が形
成されるが、その場合であっても、上記のように空孔に
酸化物ガラスが充填され、外部電極の機械的強度及び耐
湿性が高められる。また、研磨工程後に、第1,第2の
外部電極表面にメッキ膜を形成する場合、外部電極の耐
湿性が高められているので、外部電極を経由したセラミ
ック焼結体内へのメッキ液の侵入を確実に防止すること
ができる。
【0046】本発明において、ガラスコート層を研磨す
る工程は種々の方法で行い得るが、セラミック焼結体を
保持する保持孔を有する治具を用い、保持孔内に電極被
り部の内側端が位置するようにセラミック焼結体を保持
し、保持孔から露出している部分においてガラスコート
層をサンドブラスト法により研磨した場合には、所望と
する部分で外部電極表面を確実にかつ容易に露出させる
ことができる。従って、本発明における研磨工程を確実
にかつ容易に行い得る。
【0047】酸化物ガラスとして、Si、B、Zn、B
i及びAlからなる群から選択した少なくとも1種を用
いた場合には、比較的低温で加熱することにより溶融さ
せることができ、従ってセラミック焼結体や外部電極の
空孔を確実に酸化物ガラスで充填することができる。
【0048】
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の一実施例の積層
セラミック電子部品としての積層コンデンサの縦断面図
及び横断面図。
【図2】本発明の一実施例で用意したセラミック焼結体
を示す縦断面図。
【図3】本発明の一実施例においてセラミック焼結体に
第1,第2の外部電極を形成した状態を示す縦断面図。
【図4】酸化物ガラスをコーティングするのに用いられ
る回転ポットを示す斜視図。
【図5】図4に示した回転ポット内に積層コンデンサチ
ップ及び酸化物ガラスを充填した状態を示す部分切欠正
面図。
【図6】本発明の一実施例において、積層コンデンサチ
ップの外部電極表面のガラスコート層をサンドブラスト
研磨する工程を説明するための断面図。
【図7】本発明の一実施例の積層コンデンサにおいて、
外部電極部分を拡大して示す部分切欠拡大断面図。
【図8】従来の積層セラミック電子部品の製造方法にお
いて用意される、外表面にガラスコート層が形成された
セラミック焼結体を示す縦断面図。
【図9】従来法により得られた積層コンデンサを示す縦
断面図。
【符号の説明】
1…セラミック焼結体 1a,1b…第1,第2の端面 1c…上面 1d…下面 1e,1f…側面 2a〜2f…内部電極 3,4…第1,第2の外部電極 3a,4a…電極被り部 3a1 ,4a1 …内側端 5…積層コンデンサチップ 6…回転ポット 7…酸化物ガラス 11…保持部材 11a…保持孔 12…砥粒 13…積層コンデンサ 14…ガラスコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−64703(JP,A) 特開 平6−244051(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 17/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の内部電極がセラミック層を介して
    重なり合うように配置されており、かつ複数の内部電極
    が第1の端面または第2の端面に引き出されているセラ
    ミック焼結体を用意する工程と、 前記セラミック焼結体の第1,第2の端面を覆い、かつ
    上面、下面及び両側面に至る電極被り部を有するよう
    に、第1,第2の外部電極をそれぞれ形成する工程と、 前記第1,第2の外部電極が形成されたセラミック焼結
    体を、酸化物ガラスでコーティングし、ガラスコート層
    を形成する工程と、 前記第1,第2の外部電極の電極被り部内側端よりも外
    側においてガラスコート層を研磨し、第1,第2の外部
    電極表面を露出させる研磨工程とを備えることを特徴と
    する、積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記外部電極の形成が導電ペーストの塗
    布・焼付により行われ、 前記研磨工程後に、第1,第2の外部電極表面にメッキ
    膜を形成する工程をさらに備えることを特徴とする、請
    求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記研磨工程において、セラミック焼結
    体を保持する保持孔を有する治具が用いられ、 前記保持孔内に電極被り部の内側端が位置するように前
    記セラミック焼結体を保持し、保持孔から露出している
    部分において前記ガラスコート層をサンドブラスト法に
    より研磨する、請求項1または2に記載の積層セラミッ
    ク電子部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記酸化物ガラスとして、Si、B、Z
    n、Bi及びAlからなる群から選択した少なくとも1
    種の元素を含む酸化物ガラスを用いる、請求項1〜3の
    いずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法
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