JP3530415B2 - 蓄熱システム、及び補助槽 - Google Patents

蓄熱システム、及び補助槽

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JP3530415B2
JP3530415B2 JP11143199A JP11143199A JP3530415B2 JP 3530415 B2 JP3530415 B2 JP 3530415B2 JP 11143199 A JP11143199 A JP 11143199A JP 11143199 A JP11143199 A JP 11143199A JP 3530415 B2 JP3530415 B2 JP 3530415B2
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芳典 白方
陽一郎 入谷
忠明 谷井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空気調和用
蓄熱設備、地域冷暖房施設用蓄熱設備、ガスタービン発
電施設吸気冷却装置用蓄熱設備、産業用熱源設備等に適
用される蓄熱システム、蓄熱槽、補助槽、及び成層温型
蓄熱槽に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の蓄熱システムにおける蓄熱方法と
して、水の顕熱のみを利用し蓄熱を行なう水蓄熱方法
と、例えば蓄熱材として水を用い、その水の融解潜熱を
利用した氷蓄熱方法が知られている。この氷蓄熱方法で
は、蓄熱時に0℃以下に冷却されたブライン(不凍液)
を用いて水を冷却することにより、氷として冷熱を蓄
え、放熱時に直接冷水を用いて、または間接的にブライ
ンを介して氷を融解して冷熱を取り出す。
【0003】この従来の氷潜熱方法を用いた蓄熱システ
ムでは、蓄熱する場合に冷凍機でブラインを−5℃程度
まで冷却する必要があるため、冷凍機の冷媒蒸発温度を
低くする必要があり、冷凍機の入力に対する蓄熱量の比
すなわち成績係数が低くなる。また、氷を冷却するとき
にブラインを使用する必要があり、その管理に注意が必
要である。
【0004】また、他の潜熱蓄熱システムの例として
は、常温で相変化する潜熱蓄熱物質の融解・凝固潜熱を
利用し、その潜熱蓄熱物質を芯物質としてカプセルやコ
ンテナ内に封入して冷水またはブラインを用いて冷却す
ることによって固体として冷熱を、または温水を用いて
加熱することによって液体として温熱を蓄え、放熱時に
は間接的に前記潜熱蓄熱物質を融解して冷熱を、凝固さ
せて温熱を取り出す方法が知られている。この常温で相
変化する潜熱蓄熱物質を利用する場合、潜熱蓄熱物質が
揮発性を有する場合や、共晶塩溶液中で用いられる場合
等の取扱い面から、カプセルやコンテナ内に封入する必
要がある。
【0005】一方、これらのカプセルやコンテナは、直
径70mmの球形のものや一辺が数10cmの矩形状あ
るいはプレート状コンテナが使用され、蓄熱槽容器内に
充填され静止状態で使用される。そして、蓄熱槽容器と
これらカプセルやコンテナの間の空間には、水やブライ
ンが充満される。
【0006】このような静置形カプセル方式とコンテナ
方式では、蓄熱時及び放熱時において、これらカプセル
やコンテナ(以下、蓄熱材容器と称する)と水等使用さ
れる熱媒流体との間や、蓄熱材容器の壁と潜熱蓄熱物質
との間での熱抵抗が大きい。よって、放熱時において加
熱された潜熱蓄熱物質の温度や蓄熱時において冷却され
た潜熱蓄熱物質の温度と水等使用される熱媒流体との温
度差を、各状態で5℃程度以上とる必要があり、蓄熱時
と放熱時における水等使用される熱媒流体の温度に10
℃以上の温度差を設ける必要がある。すなわち、5℃の
冷水を取出そうとする場合、蓄熱時には−5℃のブライ
ンで冷却する必要がある。また、ブラインを使用しない
温度レベルで蓄熱しようとすると、冷水取出し温度が1
0℃以上となり、一般空調等には直接利用しがたい温度
となる。
【0007】このような潜熱蓄熱方法によるシステムの
問題を解決するために、潜熱蓄熱物質を芯物質として微
小なカプセル内に封入して構成した微小カプセルを、水
と混合してスラリー状態として流動性を持たせ(以下、
このスラリーを微小カプセルスラリーと称す)、伝熱性
能を向上させたシステムが知られている。このシステム
では、蓄熱時に、微小カプセルスラリーを熱交換器によ
り冷水またはブラインと熱交換させることで冷却するこ
とにより、微小カプセル内の潜熱蓄熱物質に冷熱を蓄え
る。また放熱時には、同様に微小カプセルスラリーを熱
交換器により戻り冷水またはブラインと熱交換させるこ
とで加熱することにより、微小カプセル内の潜熱蓄熱物
質から冷熱を取り出す。
【0008】このような微小カプセルスラリー方式で
は、微小カプセル自体が流動し、伝熱面を介して熱媒流
体と熱交換することになり、前述した静置形蓄熱材容器
方式に比べて十分に高い熱伝達率が得られ、水等の一般
流体の値に近くかつ潜熱蓄熱物質の融点、凝固点に近い
温度の蓄放熱温度を得ることが可能になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】(第1の課題)図15
は、第1の従来例に係る水蓄熱方法による蓄熱システム
に適用される成層温型蓄熱槽の構成を示す側断面図であ
る。この蓄熱槽201では、例えば夜間の冷熱蓄熱時
に、上方の流出入器202を介して蓄熱槽201内から
吸い上げられた放熱後の温水が熱交換器(不図示)にお
いて冷却され、下方の流出入器203を介して蓄熱槽2
01内へ戻される。この循環を連続することにより、蓄
熱槽201内は放熱後の温水から冷水に置き換わり、蓄
熱が完了する。
【0010】図15に示す蓄熱槽201内の上下に設け
られた流出入器202,203は、円盤状をなしてお
り、その側面から水204を水平方向へ流出するととも
に流入するような構造をなすため、水204を蓄熱槽2
01の円筒断面方向へ放射状に流出入する。すなわち、
蓄熱槽201内の高さ方向の成層温化に対し直交するよ
う水を流出入させることになり、混合抑制にため、一般
的に高さ方向の分速度を持たせない。
【0011】このため、この蓄熱槽を水や微小カプセル
スラリー等の流体を用いた蓄熱方法に適用した場合、流
出入器203,202の側面に沿って放出された流体
が、蓄熱槽211内で上昇あるいは下降する途中で混合
することになり、高さ方向への均一な温度成層が得られ
ない。また、流出入器202の上方と流出入器203の
下方には流体が回り込まないため、天井鏡板205と上
部の流出入器202との間、及び底鏡板206と下部の
流出入器203との間に死水域が生じてしまい、この領
域を蓄熱、放熱のために有効利用できないという問題が
ある。
【0012】(第2の課題)図16は、第2の従来例に
係る水蓄熱方法による蓄熱システムに適用される成層温
型蓄熱槽と膨脹タンクの構成を示す図である。この蓄熱
システムでは、例えば夜間の冷熱蓄熱時に、蓄熱槽30
1から吸い上げられた流体302が熱交換器(不図示)
において冷却され、蓄熱槽301内へ戻される。この循
環を連続することにより、蓄熱槽301内は、冷却され
た流体に置き換わり、蓄熱が完了する。
【0013】一般に流体は温度変化及び相変化に伴い膨
張収縮を行う。一方、密閉式の蓄熱槽の場合、温度変化
及び相変化による膨張収縮を吸収するために、水単相の
場合以上に経済性に及ぼす影響が大きく、膨張タンクを
工夫する必要がある。
【0014】図16に示す蓄熱システムでは、蓄熱槽3
01と別途に膨脹タンク303が設けられており、蓄熱
槽301の頂部と膨脹タンク303の底部が配管304
により接続されている。このシステムでは、蓄熱槽30
1内の流体302が膨脹した場合、増加した容量分の流
体が蓄熱槽301上部から配管304を介して膨脹タン
ク303内に導かれ、また、逆に蓄熱槽301内の流体
302が収縮した場合、減少した容量分の流体が膨脹タ
ンク303から配管304を介して蓄熱槽301内に導
かれる。
【0015】このような従来の膨張タンクでは、膨張タ
ンクを蓄熱槽より高い位置に設置する必要があり、膨張
タンクの設置位置が高くなる。また、蓄熱槽も、膨張槽
液面から蓄熱槽頂部までの液柱ヘッド分の耐圧性を強化
する必要があり経済性に問題がある。
【0016】また、相変化する芯物質を微小なカプセル
内に封入して構成した微小カプセルスラリーを蓄熱材と
して使用する場合、膨脹タンク内の微小カプセルスラリ
ーが大気に曝されることになるが、微小カプセルスラリ
ーは特に高濃度になるほど、大気に曝された場合に水分
が蒸発し微小カプセルが凝集し薄膜化する。このため、
その薄膜が、大気と接触するスラリーの表面を覆い、や
がて固形化し、膨脹タンク内でスラリーが閉塞する。こ
れにより、膨脹タンクにおいて蓄熱槽内のスラリーの膨
脹、収縮に対応できなくなるとともに、スラリーが劣化
するといった問題が生じる。
【0017】(第3の課題)図17は、第3の従来例に
係る微小カプセルスラリーを用いた蓄熱システムにおけ
るスラリー循環回路の構成を示す図である。この蓄熱シ
ステムでは、夏期の夜間の冷熱蓄熱時に、蓄熱槽401
から吸い上げられた微小カプセルスラリー402がスラ
リー循環回路403を通って熱交換器404において冷
水と熱交換することにより冷却され、各微小カプセルス
ラリーの潜熱蓄熱物質が固相へ変化する際に冷熱を蓄
え、前記スラリー循環回路403を通って蓄熱槽401
内へ戻される。この循環を連続することにより、蓄熱槽
401内は、各微小カプセルの潜熱蓄熱物質が固相へ変
化した微小カプセルスラリーに置き換わり、蓄熱が完了
する。
【0018】また、昼間の放熱時には、前記スラリー循
環回路403を切り替えて、潜熱蓄熱物質が固相へ変化
した各微小カプセルを熱交換器404へ供給する。熱交
換器404では冷水循環回路405を切り替えて、負荷
側からの戻り冷水(例えば12℃)と微小カプセルスラ
リーとを熱交換して、各微小カプセルの潜熱蓄熱物質が
液相へ変化する際の冷熱を冷水に与える。この冷水は送
り冷水(例えば5℃)として負荷側へ供給される。各微
小カプセルの潜熱蓄熱物質が相変化した微小カプセルス
ラリーは昇温され、蓄熱槽401へ戻される。
【0019】このようなスラリー循環回路では、微小カ
プセルスラリーの熱容量が大きいため、多量のスラリー
が大きな熱を保有することになる。
【0020】よって、蓄熱、放熱開始時に、微小カプセ
ルスラリーが常温(気温程度)になっている場合、配管
内のスラリーの温度は、蓄熱、放熱が行なわれている時
に配管内を流れるスラリーの所定温度よりも高くなって
いる。このため、この状態で蓄熱、放熱を開始すると、
配管内のスラリーの温度が前記所定温度に下がるまで
に、前記所定温度より高い温度のスラリーが蓄熱槽内に
流入する。この結果、正常な蓄熱、放熱が速やかに開始
されず、蓄熱、放熱効率を低下させる要因となる。
【0021】(第4の課題)上述した微小カプセルスラ
リーの質管理として、pHと電気伝導度の一般的な水質
管理の他に、微小カプセルの崩壊によりスラリー中に遊
離する芯物質の濃度を管理する必要がある。
【0022】微小カプセルに封入されるパラフィンは芯
物質は高価であり、封入後微小カプセルが使用される耐
用年数は約25年である。このような使用条件のもと、
微小カプセルを構成する皮膜は、経年劣化、芯物質の相
変化による膨張収縮、あるいは配管の内壁等と摩擦する
ことにより、崩壊を起こすことがある。微小カプセルの
皮膜が崩壊すると、その内部の芯物質がスラリー中に遊
離する。遊離した芯物質は脂肪族炭化水素などを主要構
成物質としているため、熱交換器の伝熱面に付着すると
熱交換性能を低下させる。よって、微小カプセルスラリ
ーを用いた蓄熱システムでは、熱交換器の性能を低下さ
せないために、スラリー1リットル当たりの油分を規定
値未満に抑える必要があり、スラリー中の油分計測を適
宜行なわなければならない。
【0023】本発明の目的は、以下の通りである。
【0024】(1)蓄熱槽内を蓄熱、放熱のために有効に
利用できる蓄熱システム及び蓄熱槽を提供すること。
【0025】(2) スラリーの大きな膨脹収縮に対して経
済的な蓄熱槽、補助槽、及び成層温型蓄熱槽を提供する
こと、及びスラリーの大きな膨張、収縮に対して自在に
対応でき、かつスラリーの劣化を防止する蓄熱システ
ム、蓄熱槽、及び補助槽を提供すること。
【0026】(3) 蓄熱、放熱開始時から安定した蓄熱、
放熱が行なえ、蓄熱、放熱効率が向上する蓄熱システム
を提供すること。
【0027】(4) スラリー中の油分計測を行なうことが
でき、健全な保守管理を可能とする蓄熱システムを提供
すること。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の蓄熱システム、及び補助槽
以下の如く構成されている。
【0029】
【0030】
【0031】()本発明の蓄熱システムは、相変化を
伴う芯物質が封入された微小なカプセルと液体とで構成
されたスラリーを蓄熱材として用いる蓄熱システムにお
いて、前記スラリーを貯蔵する蓄熱槽と、この蓄熱槽内
のスラリーの膨脹、収縮に応じて、前記蓄熱槽からスラ
リーを流入するとともに前記蓄熱槽へスラリーを流出す
る密閉型の補助槽と、前記蓄熱槽内の前記スラリーを循
環させるための循環回路と、この循環回路により循環さ
れる前記スラリーと熱利用媒体との間で熱交換を行なう
熱交換器と、を具備するものであって、前記補助槽内の
スラリーを当該蓄熱システムへの戻り水により冷却す
る。
【0032】()本発明の蓄熱システムは、相変化を
伴う芯物質が封入された微小なカプセルと液体とで構成
されたスラリーを蓄熱材として用いる蓄熱システムにお
いて、前記スラリーを貯蔵する蓄熱槽と、この蓄熱槽内
のスラリーの膨脹、収縮に応じて、前記蓄熱槽からスラ
リーを流入するとともに前記蓄熱槽へスラリーを流出す
る密閉型の補助槽と、前記蓄熱槽内の前記スラリーを循
環させるための循環回路と、この循環回路により循環さ
れる前記スラリーと熱利用媒体との間で熱交換を行なう
熱交換器と、を具備するものであって、前記補助槽は、
容器と、この容器内に設けられた隔膜部材とを備え、前
記容器内で、流体により前記隔膜部材内が密閉されるよ
う前記隔膜部材を浸し、前記蓄熱槽内のスラリーの膨
脹、収縮に応じて、前記蓄熱槽からスラリーを流入する
とともに前記蓄熱槽へスラリーを流出する。
【0033】()本発明の蓄熱システムは上記(
に記載のシステムであって、かつ前記流体は、当該蓄熱
システムへの戻り水である。
【0034】()本発明の補助槽は、蓄熱槽内のスラ
リーの膨脹、収縮に応じて、前記蓄熱槽からスラリーを
流入するとともに前記蓄熱槽へスラリーを流出する密閉
型の補助槽であり、容器と、この容器内に設けられた隔
膜部材とを備え、前記容器内で、流体により前記隔膜部
材内が密閉されるよう前記隔膜部材を浸した。
【0035】()本発明の蓄熱システムは、相変化を
伴う芯物質が封入された微小なカプセルと液体とで構成
されたスラリーを蓄熱材として用いる蓄熱システムにお
いて、前記スラリーを貯蔵する蓄熱槽と、この蓄熱槽内
のスラリーの膨脹、収縮に応じて、前記蓄熱槽からスラ
リーを流入するとともに前記蓄熱槽へスラリーを流出す
る密閉型の補助槽と、前記蓄熱槽内の前記スラリーを循
環させるための循環回路と、この循環回路により循環さ
れる前記スラリーと熱利用媒体との間で熱交換を行なう
熱交換器と、を具備するものであって、前記補助槽は、
前記蓄熱槽の上部に一体的に設置され、その容器内に設
けられた隔膜部材を備え、前記容器内で、前記隔膜部材
によりスラリーが密閉され、前記蓄熱槽内のスラリーの
膨張、収縮に応じて、前記蓄熱槽からスラリーを流入す
るとともに前記蓄熱槽へスラリーを流出する。
【0036】()本発明の蓄熱システムは、相変化を
伴う芯物質が封入された微小なカプセルと液体とで構成
されたスラリーを蓄熱材として用いる蓄熱システムにお
いて、前記スラリーを貯蔵する蓄熱槽と、前記スラリー
と熱利用媒体との間で熱交換を行なう熱交換器と、この
熱交換器と前記蓄熱槽とを接続し、この蓄熱槽内の前記
スラリーを循環させるためのスラリー循環回路と、この
循環回路内のスラリーを循環させるポンプと、前記スラ
リーを前記蓄熱槽内に流入させず前記熱交換器でスラリ
ーを熱交換させるバイパス回路と、蓄熱開始時または放
熱開始時に、前記スラリーを前記バイパス回路で循環さ
せて前記スラリーの温度を所定温度まで下降または上昇
させた後、そのスラリーを前記スラリー循環回路で循環
させて前記蓄熱槽に流入させる制御部と、を具備した。
【0037】()本発明の蓄熱システムは上記(
に記載のシステムであって、かつ前記バイパス回路は、
前記蓄熱槽に接続される前記循環回路の二つの配管に接
続されるバイパス管と、前記二つの配管にそれぞれ設け
られ、各配管内のスラリーの温度を検出する二つの温度
検出手段と、前記二つの配管に設けられた少なくとも一
組の第1の遮断弁と、前記バイパス配管に設けられた少
なくとも一つの第2の遮断弁と、を具備するものであっ
て、前記制御部は、前記温度検出手段の検出結果に基づ
き前記第1の遮断弁と前記第2の遮断弁を個別に開閉す
ることで、前記循環回路中のスラリーを前記バイパス管
に流した後、前記蓄熱槽に流入させるよう制御する。
【0038】()本発明の蓄熱システムは、相変化を
伴う芯物質が封入された微小なカプセルと液体とで構成
されたスラリーを蓄熱材として用いる蓄熱システムにお
いて、前記スラリーを貯蔵する蓄熱槽と、この蓄熱槽内
の前記スラリーを循環させるための循環回路と、この循
環回路により循環される前記スラリーと熱利用媒体との
間で熱交換を行なう熱交換器と、前記蓄熱槽内のスラリ
ーの膨脹、収縮に応じて、前記蓄熱槽からスラリーを流
入するとともに前記蓄熱槽へスラリーを流出する密閉型
の補助槽と、前記蓄熱槽の頂部に設けられ、前記補助槽
の作用に伴い前記スラリーを収集する収集槽と、この収
集槽及び前記補助槽の少なくとも一方に収められたスラ
リーを抽出する抽出器と、を具備した。
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は、本
発明の第1の実施の形態に係る蓄熱システムの構成を示
す図である。この蓄熱システムは地域冷暖房設備に適用
されており、図1に示すように、蓄熱槽(潜熱蓄熱槽)
1、熱交換器2、スラリー循環回路3、冷水循環回路
4、及び冷凍機5等により構成されている。
【0047】蓄熱槽1は、無数の微小カプセルを所定濃
度で水と混合してスラリー状態にした微小カプセルスラ
リー11を収容した容器である。各微小カプセルには、
常温レベルで相変化し潜熱を蓄える潜熱蓄熱物質を主要
構成物質とした芯物質が封入されている。この潜熱蓄熱
物質としては、脂肪族炭化水素(パラフィン系炭化水
素)の混合物、例えばテトラデカンとペンタデカンの混
合物を用い、微小カプセルの皮膜としてはメラミン樹脂
を用いている。一つの微小カプセルの粒径は好ましくは
1〜2μm程度であるが、20μm程度以下であれば実
用可能である。
【0048】蓄熱槽1には、スラリーポンプ6を備えた
スラリー循環回路3を介した熱交換器2が接続されてい
る。さらに、熱交換器2には、冷水ポンプ8を備えた冷
水循環回路4を介して冷凍機5内の蒸発器51が接続さ
れている。
【0049】したがって、蓄熱時及び放熱時は、スラリ
ーポンプ6を運転して蓄熱槽1内の微小カプセルスラリ
ー11を、スラリー循環回路3を通じて熱交換器2へ供
給する。また、冷水ポンプ7もしくは8を運転して冷水
を、冷水循環回路4を通じて熱交換器2へ供給する。こ
れにより、熱交換器2において微小カプセルスラリー1
1と冷水の間で熱交換することができる。
【0050】例えば、夜間の蓄熱時には、蓄熱槽1から
吸い上げられた微小カプセルスラリー11が熱交換器2
において冷水と熱交換することにより冷却され、各微小
カプセルの潜熱蓄熱物質が固相へ変化する際に冷熱を蓄
え、蓄熱槽1へ戻される。この循環を連続することによ
り、蓄熱槽1内には、各微小カプセルの潜熱蓄熱物質が
固相へ変化した微小カプセルスラリーに置き換わり、蓄
熱が完了する。
【0051】また、昼間の放熱時には、スラリー循環回
路3を切り替えて、潜熱蓄熱物質が固相へ変化した各微
小カプセル11を熱交換器2へ供給する。熱交換器2で
は冷水循環回路4を切り替えて、負荷側からの戻り冷水
(12℃)と微小カプセルスラリーとを熱交換して、各
微小カプセルの潜熱蓄熱物質が液相へ変化する際の冷熱
を冷水に与える。この冷水は送り冷水(5℃)として負
荷側へ供給される。各微小カプセルの潜熱蓄熱物質が相
変化した微小カプセルスラリー11は昇温され、蓄熱槽
1へ戻される。
【0052】なお、冷凍機5は夜間の安価な電力を利用
して運転され、蒸発器51で生成した冷水を熱交換器2
へ供給する。蒸発器51により奪われた熱は、圧縮器5
2及び凝縮器53を介して冷却塔9から捨てられる。
【0053】図2は、上記蓄熱槽1の構成を示す側断面
図である。蓄熱槽1は円筒状をなしており、その上部は
天井鏡板21からなり、下部は底鏡板22からなる。蓄
熱槽1内の上方と下方には、それぞれ流出入器(反転流
流出入器)23,24が設けられている。なお、天井鏡
板21と底鏡板22は、それぞれ平板または均一に湾曲
した形状をなしている。
【0054】図3の(a),(b)は、それぞれ上記流
出入器23,24を、斜め上方,斜め下方から見た斜視
図である。流出入器23,24は、環状(または多角形
状)をなす単一のヘッダーリング211,211からな
る。流出入器23の上面すなわち天井鏡板21と対向す
る面には、複数の孔213が全体で環状をなすよう設け
られている。同様に、流出入器24の下面すなわち底鏡
板22と対向する面にも、複数の孔213が全体で環状
をなすよう設けられている。
【0055】このような構成をなす蓄熱槽1では、冷熱
蓄熱時は、スラリー循環回路3を循環してきた微小カプ
セルスラリーが下方の流出入器24の各孔213から蓄
熱槽1内の底鏡板22方向へ流入し、底鏡板22にて流
れが反転され、流出入器24のヘッダーリング211の
外側と内側から上昇する。蓄熱槽1内を上昇した微小カ
プセルスラリーは、やがて流出入器23側からの吸引力
により天井鏡板21付近にて流れが反転され、流出入器
23の各孔からスラリー循環回路3の配管31へ流出さ
れる。
【0056】また冷熱放熱時は、逆に微小カプセルスラ
リーが上方の流出入器23の各孔から蓄熱槽1内の天井
鏡板21方向へ流入し、天井鏡板21にて流れが反転さ
れ、流出入器23のヘッダーリング211の外側と内側
から下降する。蓄熱槽1内を下降した微小カプセルスラ
リーは、やがて流出入器24側からの吸引力により底鏡
板22付近にて流れが反転され、流出入器24の各孔か
らスラリー循環回路3の配管32へ流出される。
【0057】この場合、微小カプセルスラリーの上昇ま
たは下降速度に関して、高さ方向に対して均一な速度分
布を得られるため、蓄熱槽1内で均一な温度成層が得ら
れ、また天井鏡板21と上部の流出入器23との間、及
び底鏡板22と下部の流出入器24との間の死水域が減
少するため、蓄熱槽1内を蓄熱、放熱のために有効利用
することができる。
【0058】図4の(a),(b)は、それぞれ上記流
出入器23,24の第1の変形例を示す斜め上方,斜め
下方から見た斜視図である。図4の(a),(b)に示
す流出入器25,26は、径の異なる二つのヘッダーリ
ング214,215を同心円状に配置している。そし
て、スラリー循環回路3の配管31,32が二方に分岐
され、それぞれ各ヘッダーリング214,215に接続
されている。前記配管31,32により分岐された微小
カプセルスラリーは、それぞれ各ヘダーリング214,
215へ導かれ、各孔213から流出される。
【0059】この際、外側と内側のヘッダーリング21
4,215から流出されたスラリーの一部がヘッダーリ
ング214,215の間から上昇または下降する。これ
により、ヘッダーリング214,215からの流出に起
因する成層部の擾乱を低減することができ、均一な温度
成層を得られる。また、天井鏡板21と上方の流出入器
25との間、及び底鏡板22と下方の流出入器26との
間の死水域が一層減少するため、蓄熱槽1内を蓄熱、放
熱のために有効利用することができる。なお、三つ以上
のヘッダーリングを同心円状に構成してもよい。
【0060】図5は、上記流出入器23,24の第2の
変形例を示す蓄熱槽の構成図である。図5に示す流出入
器では、それぞれ二つのヘッダーリング231,231
と232,232を蓄熱槽1の円筒断面方向へ並べて配
置している。各ヘッダーリングは、天井鏡板21または
底鏡板22に対向するよう配置されており、スラリー循
環回路3の配管31,32が二つに分岐され、それぞれ
各ヘダーリング231,231と232,232に接続
されている。なお、三つ以上のヘダーリングを並べて配
置してもよい。
【0061】この場合でも、微小カプセルスラリーの上
昇または下降速度に関して、高さ方向に対して均一な速
度分布を得られるため、蓄熱槽1内で均一な温度成層が
得られ、また天井鏡板21と上部の流出入器との間、及
び底鏡板22と下部の流出入器との間の死水域が減少す
るため、蓄熱槽1内を蓄熱、放熱のために有効利用する
ことができる。
【0062】(第2の実施の形態)図6は、本発明の第
2の実施の形態に係る蓄熱槽の構成を示す側断面図であ
る。なお、本第2の実施の形態の蓄熱槽は、図1に示し
た蓄熱システムにおいて蓄熱槽1に代えて用いられる。
【0063】図6に示す蓄熱槽1´は円筒状をなしてお
り、その上部は天井平板41からなり、下部は底平板4
2からなる。蓄熱槽1の内側面と天井平板41及び底平
板42とは、ほぼ直交している。蓄熱槽1内の上方と下
方の内側面には、それぞれ流出入器(旋回流流出入器)
43,44が蓄熱槽1を包囲するよう設けられている。
【0064】図7は、上記流出入器43,44の斜視図
である。流出入器43,44は、環状をなし、その内側
面に複数のノズル45が一定間隔で設けられている。各
ノズル45は、蓄熱槽1の内側面を貫通して蓄熱槽1内
へ突出し、天井平板41または底平板42と平行をなす
とともに、各々が蓄熱槽1の内側面に対して同一方向に
一定角度をもって配置されている。なお、各ノズル45
を蓄熱槽1の内側面から突出させず、各ノズル45の断
面と前記内側面とが同一面をなすよう構成してもよい。
【0065】このような構成をなす蓄熱槽1では、冷熱
蓄熱時は、スラリー循環回路3を循環してきた微小カプ
セルスラリーが下方の流出入器44の各ノズル45から
蓄熱槽1内の底平板42に対して平行に流入し、スラリ
ーが旋回流を持ちながら蓄熱槽1内を上昇する。蓄熱槽
1内を上昇した微小カプセルスラリーは、やがて流出入
器43側からの吸引力により天井平板41付近にて流出
入器43の各ノズル45からスラリー循環回路3の配管
31へ流出される。
【0066】また冷熱放熱時や温熱蓄熱時は、逆に微小
カプセルスラリーが上方の流出入器43の各ノズル45
から蓄熱槽1内の天井平板41に対して平行に流入し、
スラリーが旋回流を持ちながら蓄熱槽1内を下降する。
蓄熱槽1内を下降した微小カプセルスラリーは、やがて
流出入器44側からの吸引力により底平板42付近にて
流出入器44の各ノズル45からスラリー循環回路3の
配管32へ流出される。
【0067】この場合、微小カプセルスラリーの上昇ま
たは下降速度に関して、高さ方向に対して均一な速度分
布を得られるため、蓄熱槽1内で均一な温度成層が得ら
れ、また天井平板41付近及び底平板42付近の死水域
が減少するため、蓄熱槽1内を蓄熱、放熱のために有効
利用することができる。
【0068】なお、蓄熱槽は、蓄熱媒体として微小カプ
セルスラリーに限らず、水その他の流体を適用すること
が可能である。
【0069】(第3の実施の形態)図8は、本第3の実
施の形態における蓄熱槽と膨脹タンクの構成を示す図で
ある。本第3の実施の形態の蓄熱システムは、図1に示
した蓄熱システムにおいて蓄熱槽1と別途に膨脹タンク
51が設けられており、蓄熱槽1の頂部と膨脹タンク5
1の底部が配管52により接続されている。この膨脹タ
ンク51は密閉型をなしており、膨脹タンク51内が大
気に曝されることはない。上述したと同様に、蓄熱槽1
内のスラリーが膨脹した場合、増加した容量分のスラリ
ーが蓄熱槽1から配管52を介して膨脹タンク51内に
流入され、また、逆に蓄熱槽1内のスラリーが収縮した
場合、減少した容量分のスラリーが膨脹タンク51から
配管52を介して蓄熱槽1内に流入される。
【0070】さらに、膨脹タンク51内では、スラリー
の収容される下部空間にコイル状の配管53が設けられ
ており、この配管53に上記戻り冷水(12℃)が通水
されるよう構成されている。また、スラリーの収容され
ていない上部空間には配管54から窒素ガス等の不活性
ガスが供給されており、この不活性ガスによりスラリー
を加圧している。
【0071】なお、膨脹タンク51底部の高さは、膨脹
タンク51内でのスラリーの増加、減少が大気圧下で生
じ、蓄熱槽1内のスラリーが液柱分離を起こさないよ
う、蓄熱槽1頂部から下方へ10m以内の高さになるよ
う設置されている。このように膨脹タンク51を大気圧
下で作用するよう設置することで、タンクにかかるコス
トを低減することができる。
【0072】上述したように微小カプセルスラリーは膨
脹率が高いため、蓄熱槽内に密閉する場合、圧力変動が
大きくなり、蓄熱槽の設計圧力を高く取る必要が生じ、
コスト上不経済になる。しかし、本第3の実施の形態で
は、密閉型の膨脹タンクを用いることで、蓄熱槽内のス
ラリーの膨脹、収縮に対して自在に対応でき、低いコス
トにて経済的に実施することができる。また、スラリー
が大気に曝されることがないため、膜の発生や固化現象
とスラリーの劣化を防止でき、膨脹タンク内で常時円滑
にスラリーの増加、減少が行なわれる。
【0073】さらに、微小カプセルスラリーを構成して
いる膜物質は、プラスチックであり、プラスチック等の
化学製品は一般的に温度が高くなるほど経年劣化が促進
される(温度が10℃上がる毎に、劣化度合が約2〜3
倍になる)という性質を有するが、本第3の実施の形態
では、膨脹タンク内のスラリーに対して戻り冷水により
予冷を行なうことで、スラリーの劣化を防止し、蓄熱効
率を向上させることができる。また、膨脹タンクからの
スラリーの流出入が蓄熱槽への熱的外乱要素になること
が考えられるが、前述した戻り冷水による予冷を行なう
ことでこの種の外乱を防止することができる。
【0074】(第4の実施の形態)図9の(a),
(b)は、本発明の第4の実施の形態における膨脹タン
クの構成を示す図である。本第4の実施の形態における
膨脹タンクは、図1に示した蓄熱システムにおいて、上
記第3の実施の形態に示した膨脹タンク51に代えて、
スラリーの密閉性をより高めることを目的として用いら
れる。第3の実施の形態のように窒素ガス等の不活性ガ
スで密封する方法では、スラリーは大気に曝されること
はないが、スラリーの水分蒸発までは抑制できない。ま
た、油層で分離することも考えられるが、スラリー自体
の比重が0.9程度でありこれより比重の小さい軽質油
が必要となり、軽質油の可燃性が問題となる。そこで、
本第4の実施の形態においては以下の構成とする。図9
の(a),(b)に示すように、膨脹タンク61では、
ケーシング62内の側面に隔膜方式のダイアフラム63
が設置されており、蓄熱槽1の頂部と膨張タンク61の
底部が、配管64によりケーシング62を貫通して接続
されている。
【0075】上述したと同様に、蓄熱槽1内のスラリー
が膨脹した場合、増加した容量分のスラリーが蓄熱槽1
から配管64を介して膨脹タンク61のダイアフラム6
3内に導かれる。このときダイアフラム63は、図9の
(a)に示すように、その内部のスラリーが増加するの
にしたがい、上方へ膨らむ。また、逆に蓄熱槽1内のス
ラリーが収縮した場合、減少した容量分のスラリーが膨
脹タンク61のダイアフラム63内から配管64を介し
て蓄熱槽1内に導かれる。このときダイアフラム63
は、図9の(b)に示すように、その内部のスラリーが
減少するのにしたがい、下方へ縮む。
【0076】さらに、ケーシング62の上方と下方には
配管65,66が設けられており、上記戻り冷水(12
℃)が下方の配管66から供給され、ケーシング62内
を上昇して上方の配管65へ吸引されるよう構成されて
いる。これにより、ケーシング62とダイアフラム63
とのなす空隙には冷水67が貯められる。なお、配管6
5,66は、ダイアフラム63が最も膨らんだ状態のと
きにも、ダイアフラム63の全体が冷水67中に浸るよ
う冷水67を貯められる高さに設けられている。また、
ケーシング62の天部は開放されているが、ダイアフラ
ム63が介在することによりスラリー11が大気に曝さ
れることはなく、スラリー11は密閉された状態にあ
る。
【0077】図10の(a),(b)は、本発明の第4
の実施の形態における膨張タンクの第1変形例である蛇
腹方式の膨張タンクの構成を示す図である。図11の
(a),(b)に示すように、膨張タンク71では、ケ
ーシング72内の底面に蛇腹方式のキャンバスベロー7
3が設置されており、蓄熱槽1の頂部とキャンバスベロ
ー73の底部が、配管74によりケーシング72を貫通
して接続されている。
【0078】上述したと同様に、蓄熱槽1内のスラリー
が膨張した場合、増加した容量分のスラリーが蓄熱槽1
から配管74を介して膨張タンク71のキャンバスベロ
ー73内に導かれる。このときキャンバスベロー73
は、図10の(a)に示すように、その内部のスラリー
が増加するのにしたがい、上方へ伸びる。また、逆に蓄
熱槽1内のスラリーが収縮した場合、減少した容量分の
スラリーが膨張タンク71のキャンバスベロー73内か
ら配管74を介して蓄熱槽1内に導かれる。このときキ
ャンバスベロー73は、図10の(b)に示すように、
その内部のスラリーが減少するのにしたがい、下方へ縮
む。
【0079】さらに、ケーシング72の上方と下方には
配管75,76が設けられており、上記戻り冷水(12
℃)が下方の配管76から供給され、ケーシング72内
を上昇して上方の配管75へ吸引されるよう構成されて
いる。これにより、ケーシング72とキャンバスベロー
73とのなす空隙には冷水77が貯められる。なお、配
管75,76は、キャンバスベロー73が最も伸びた状
態のときにも、キャンバスベロー73の全体が冷水77
中に浸るよう冷水77を貯められる高さに設けられてい
る。また、ケーシング72の天部は開放されているが、
冷水77が介在することによりキャンバスベロー73が
大気に曝されることはなく、キャンバスベロー73内は
密閉された状態にある。
【0080】図11の(a),(b)は、本第4の実施
の形態における膨脹タンクの第2変形例であるスリーブ
方式の膨脹タンクの構成を示す図である。図11の
(a),(b)に示すように、膨脹タンク81では、ケ
ーシング82内の底面にシリンダー83が設置されてお
り、蓄熱槽1の頂部とシリンダー83の底部が、配管8
4によりケーシング82を貫通して接続されている。シ
リンダー83内ではピストン85が上下に移動し、シリ
ンダー83とピストン85は常に密着している。
【0081】上述したと同様に、蓄熱槽1内のスラリー
が膨脹した場合、増加した容量分のスラリーが蓄熱槽1
から配管84を介して膨脹タンク81のシリンダー82
内に導かれる。このときシリンダ82に内挿されたピス
トン83は、図11の(a)に示すように、その内部の
スラリーが増加するのにしたがい、上方へ移動する。ま
た、逆に蓄熱槽1内のスラリーが収縮した場合、減少し
た容量分のスラリーが膨脹タンク81のシリンダー83
内から配管84を介して蓄熱槽1内に導かれる。このと
きピストン85は、図11の(b)に示すように、その
内部のスラリーが減少するのにしたがい、下方へ移動す
る。
【0082】さらに、ケーシング82の上方と下方には
配管86,87が設けられており、上記戻り冷水(12
℃)が下方の配管87から供給され、ケーシング82内
を上昇して上方の配管86へ吸引されるよう構成されて
いる。これにより、ケーシング82とシリンダー83と
のなす空隙には冷水88が貯められる。なお、配管8
6,87は、常にシリンダー83の全体が冷水88中に
浸るよう冷水88を貯められる高さに設けられている。
また、ケーシング82の天部は開放されているが、冷水
88が介在することによりシリンダー83が大気に曝さ
れることはなく、シリンダー83内は密閉された状態に
ある。
【0083】上述したように微小カプセルスラリーは膨
脹率が高く、水の30倍の体積膨脹率がある。本第4の
実施の形態では、隔膜方式、蛇腹方式またはスリーブ方
式による密閉型の膨脹タンクを用いることで、上記第3
の実施の形態に示した不活性ガスによる加圧方式の膨脹
タンクと異なり、膨脹タンク内でスラリーの膨脹により
発生する圧力を大気中に逃がすことができ、圧力変動幅
を小さくすることができる。よって、上記加圧方式の膨
脹タンクに比べて容積吸収量が大きくなり、スラリーの
より大きな膨脹、収縮に対応できる。また、スラリーは
大気に曝されることがないため、膜の発生や固化現象と
スラリーの劣化を防止でき、膨脹タンク内で常時円滑に
スラリーの増加、減少が行なわれる。
【0084】さらに、微小カプセルスラリーは温度が高
くなるほど経年劣化が著しくなるという性質を有する
が、本第4の実施の形態では、戻り冷水中にダイアフラ
ム63、キャンバスベロー73またはシリンダー83を
浸し、ダイアフラム63、キャンバスベロー73または
シリンダー83内のスラリーに対して予冷を行なうこと
で、スラリーの劣化を防止し、蓄熱、放熱効率を向上さ
せることができる。
【0085】(第5の実施の形態)本発明の第5の実施
の形態では、上記第3の実施の形態に示した加圧方式の
膨脹タンクと上記第4の実施の形態に示した隔膜方式、
蛇腹方式またはスリーブ方式による膨脹タンクとを連結
し、図1に示した蓄熱システムに設けて用いる。
【0086】すなわち本第5の実施の形態では、蓄熱槽
1の頂部と膨脹タンク51の底部が、配管52により接
続されており、さらに膨脹タンク51の底部が配管64
(または74,84)によりバルブ(不図示)を介して
ダイアフラム63(またはキャンバスベローズ73,シ
リンダー83)に接続されている。
【0087】このような構成により、蓄熱槽1内の微小
カプセルスラリーの膨脹、収縮量が比較的小さい場合
に、上記バルブを閉じ加圧方式の膨脹タンク51のみを
用い、スラリーの膨脹、収縮量が大きい場合に、上記バ
ルブを開け加圧方式の膨脹タンク51と隔膜方式(また
は蛇腹方式,スリーブ方式)による膨脹タンク61(ま
たは71,81)とを併用することができる。これによ
り、大きな容積吸収量が必要でない場合に、稼働力の大
きい隔膜方式、蛇腹方式またはスリーブ方式による膨脹
タンクを稼働せずに済むため、各膨脹タンクを効率良く
利用することができる。
【0088】(第6の実施の形態)図12は、本第6の
実施の形態における蓄熱槽と膨張タンクの構成を示す図
である。本第6の実施の形態の蓄熱システムは、図1に
示した蓄熱システムにおいて蓄熱槽1と一体的に膨張タ
ンク91が設けられており、蓄熱槽1の頂部と膨張タン
ク91の底部が隔壁鏡板92により仕切られている。こ
の膨張タンク91では側面に隔膜方式のダイアフラム9
3が設置されており、蓄熱槽1の頂部と膨張タンク91
の底部は連絡配管94により接続されている。
【0089】上述したと同様に、蓄熱槽1内のスラリー
が膨張した場合、増加した容量分のスラリーが蓄熱槽1
から連絡配管94を介して膨張タンク91内に流入さ
れ、また、逆に蓄熱槽1内のスラリーが収縮した場合、
減少した容量分のスラリーが膨張タンク91から配管9
4を介して蓄熱槽1内に流入される。
【0090】さらに、膨張タンク91の底部は、隔壁鏡
板92を介して蓄熱槽1の頂部と接しており、膨張タン
ク内のスラリーは蓄熱槽内のスラリーにより隔壁鏡板9
2を介して伝熱により冷却される。また、膨張タンク9
1の天部は解放されているが、ダイアフラム93が介在
することによりスラリー11が大気に曝されることはな
く、スラリー11は密閉された状態にある。
【0091】なお、膨張タンク91の天部は解放されて
いるため、スラリーの増加、減少は大気圧下で生じる。
また、蓄熱槽1は蓄熱槽頂部から膨張タンクのスラリー
液面までの液柱ヘッドを加えた耐圧強度を持たせればよ
い。さらに、膨張タンクは頂部をコーンルーフ型等の耐
圧強度は低いが安価な構造とすることができる。このよ
うに膨張タンク91を蓄熱槽1の頂部に設置し、大気圧
下で作用することで、膨張タンク及び蓄熱槽にかかるコ
ストを低減することができる。また、膨張タンク91内
のスラリー11をダイアフラム93で覆うことにより、
スラリーの密閉性を確保できる。
【0092】上述したように蓄熱槽を別途設置する場
合、蓄熱槽の設計圧力を高く取る必要が生じ、コスト上
不経済になる。しかし、本第6の実施の形態では、蓄熱
槽と一体型の膨張タンクを用いることで、蓄熱槽内のス
ラリーの膨張、収縮に対して自在に対応でき、低いコス
トにて経済的に実施することができる。また、スラリー
が大気に曝されることがないため、膜の発生や固化現象
とスラリーの劣化を防止でき、膨張タンク内で常時円滑
にスラリーの増加、減少が行なわれる。
【0093】さらに、微小カプセルスラリーは温度が高
くなるほど経年劣化が著しくなる(温度が10℃上がる
毎に、膜材の劣化度合が約2.5倍になる)という性質
を有するが、本第6の実施の形態では、膨張タンク内の
スラリーに対して蓄熱槽内スラリーにより冷却を行なう
ことで、スラリーの劣化を防止し、蓄熱効率を向上させ
ることができる。また、膨張タンクからのスラリーの流
出入が蓄熱槽への熱的外乱要素になることが考えられる
が、前述した戻り冷却を行なうことでこの種の外乱を防
止することができる。
【0094】(第7の実施の形態)図13は、本第7の
実施の形態に係る蓄熱システムにおけるスラリー循環回
路の構成を示す図である。図13において図1と同一な
部分には同一符号を付してある。蓄熱槽1の上方と下方
に設けられた各配管31、32には電動バルブ101,
102が設けられており、電動バルブ101,102の
上流側の配管31、32間に、1個の電動バルブ103
を設けたバイパス配管104が接続されている。バイパ
ス配管104の上流側の配管31、32には、それぞれ
温度センサー105,106が設けられている。各温度
センサー105,106と各電動バルブ101、10
2,103は、制御部107に接続されている。
【0095】以下、本蓄熱システムの動作を説明する。
まず、夏期に本蓄熱システムが数日間停止されていた
後、蓄熱(または放熱)を開始するものとする。このと
き、制御部107の制御により電動バルブ101、10
2が閉められ、電動バルブ103が開けられる。そし
て、スラリーポンプ6が稼働すると、スラリー循環回路
3の配管内のスラリーが循環しはじめる。このときスラ
リーは、熱交換器2、スラリーポンプ6、配管32、バ
イパス配管104、及び配管31からなるバイパス回路
を循環する。この時点で各配管内のスラリーは、ほぼ常
温(気温程度)になっているが、熱交換器2にて熱交換
されることにより、徐々に温度が下がる。
【0096】温度センサー106は、配管32内を流れ
るスラリーの温度を検知しており、その温度が例えば
4.25℃に達したことを検知すると、制御部107へ
検知信号を送る。制御部107は前記検知信号を受ける
と、電動バルブ103を閉め、電動バルブ101、10
2を開ける。これによりスラリーは、正規のスラリー循
環回路、すなわち熱交換器2、スラリーポンプ6、配管
32、蓄熱槽1、及び配管31の経路を循環する。
【0097】前述したように、夏期の蓄熱、放熱開始時
に微小カプセルスラリーの温度が高くなっている場合、
配管内のスラリーの温度は、蓄熱、放熱が行なわれてい
る時に配管内を流れるスラリーの所定温度よりも高くな
っている。このため、この状態で蓄熱、放熱を開始する
と、配管内のスラリーの温度が前記所定温度に下がるま
でに、前記所定温度より高い温度のスラリーが蓄熱槽1
内に流入することになり、蓄熱、放熱効率が低下する。
【0098】しかし本蓄熱システムでは、蓄熱、放熱の
開始時すなわちスタンバイ時に、配管内のスラリーの温
度が前記所定温度に下がるまで、スラリーを蓄熱槽1内
に流入させずバイパス配管104を介して循環させる。
これにより、配管内のスラリーが、正常な蓄熱、放熱を
行なう際の所定温度までクールダウンされる。よって、
その後スラリーを蓄熱槽1内に流入させ、正規のスラリ
ー循環回路を循環させることで、蓄熱、放熱開始時から
安定した蓄熱、放熱が行なわれることになり、蓄熱、放
熱効率が向上する。
【0099】また、上述したように温度センサーにより
スラリーの温度を検知することでバイパス回路を閉じる
制御を行なう代わりに、制御部107内のタイマー(不
図示)にてバイパス回路でのスラリーの温度低下時間を
測定し、所定時間に達した後、バイパス回路を閉じるよ
う制御してもよい。
【0100】これにより、配管内のスラリーの温度が厳
密に要求されない場合に、上記タイマーで図り、適切な
時間が経過した後に蓄熱、放熱を開始することができ
る。
【0101】(第8の実施の形態)図14は、本第8の
実施の形態における油分計測部の構成を示す図である。
この油分計測部は、図1に示した蓄熱システムにおける
蓄熱槽1に設置される。崩壊を起こした微小カプセル内
から流出したパラフィンは、比重が水より小さいという
特性を有するため、浮力分離により上昇しており蓄熱槽
1上部に偏在している。蓄熱槽1の頂部には連結管11
1の下端が接続されており、この連結管111に上端に
サンプリングポット112の底部が接続されている。ま
た、連結管111の中部が、配管113を介して連結管
111より下方に位置する膨脹タンク114の頂部に接
続されており、膨脹タンク114の上部が配管115を
介して膨脹タンク114より下方に位置するサンプラー
116に接続されている。さらに、サンプリングポット
112は配管117を介してサンプラー116に接続さ
れている。
【0102】蓄熱槽1内の微小カプセルスラリーが膨脹
すると、蓄熱槽1内上方のスラリーが連結管111と配
管113を介して膨脹タンク114内に流入する。ま
た、蓄熱槽1内の微小カプセルスラリーが収縮すると、
膨脹タンク114内のスラリーが配管113と連結管1
11を介して蓄熱槽1内に流入する。
【0103】このようなスラリーの膨脹、収縮が起こる
際に、蓄熱槽1と膨脹タンク114とを繋ぐ連結管11
1の上方に設けられたサンプリングポット112内にス
ラリーが流入される。蓄熱槽1上部に偏在するパラフィ
ンが多く含まれる微小カプセルスラリーは、膨張・収縮
の度にサンプリングポット112および膨張タンク11
4と蓄熱槽1との間を移動する。ここで、サンプリング
ポット112では通常はバルブ124は閉じているが、
膨張時にはレベルセンサ121で微小カプセルスラリー
の存在を感知し、バルブ124を開き、サンプラー11
6へ微小カプセルスラリーを移動させる。このパラフィ
ンを多く含んだ微小カプセルスラリー中の油分を計測
し、本蓄熱システムにおける微小カプセルスラリーの油
分管理を行う。
【0104】この計測の結果、サンプラー116に収集
されたスラリー1リットル当たりの油分が規定値以上で
ある場合、サンプラー116に収集された量と同量の正
常なスラリーを、蓄熱槽1の底部に設けられた配管11
8から蓄熱槽1内に補充する。また、前記油分がスラリ
ー1リットル当たり規定値未満である場合、サンプラー
116に収集されたスラリーをタンクローリー(不図
示)により抜き出し、配管118から蓄熱槽1内に注入
する。
【0105】同様に、膨張タンク114において通常は
バルブ123は閉じている。膨張時にはレベルセンサ1
22で微小カプセルスラリーの存在を感知し、バルブ1
23を開き、サンプラー116へ微小カプセルスラリー
を移動させる。このパラフィンを多く含んだ微小カプセ
ルスラリー中の油分を計測し、本蓄熱システムにおける
微小カプセルスラリーの油分管理を行う。また、サンプ
ルをサンプリングポット112と膨張タンク114の双
方から抽出することもできる。
【0106】以上のような微小カプセルスラリーの油分
計測を1年に1回程度行ない、油分が許容量を超えてい
る場合、そのスラリーを正常なスラリーに抜き替えるこ
とで、熱交換器の経年効率の低下を防止でき、所定の性
能を維持できる。
【0107】なお、本発明は上記各実施の形態のみに限
定されず、要旨を変更しない範囲で適時変形して実施で
きる。
【0108】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の蓄熱システム
によれば、スラリーの上昇または下降速度に関して、高
さ方向に対して均一な速度分布を得られるため、蓄熱槽
内で均一な温度成層が得られ、また天井板と上部の流出
入器との間、及び底板と下部の流出入器との間の死水域
が減少するため、蓄熱槽内を蓄熱、放熱のために有効利
用することができる。
【0109】本発明の請求項2に記載の蓄熱槽によれ
ば、スラリーの上昇または下降速度に関して、高さ方向
に対して均一な速度分布を得られるため、蓄熱槽内で均
一な温度成層が得られ、また天井板と上部のヘッダーリ
ングとの間、及び底板と下部のヘッダーリングとの間の
死水域が減少するため、蓄熱槽内を蓄熱、放熱のために
有効利用することができる。
【0110】本発明の請求項3に記載の蓄熱槽によれ
ば、ヘッダーリングからの流出に起因する成層部の擾乱
を低減することができ、均一な温度成層を得られる。ま
た、天井板と上方のヘッダーリングとの間、及び底板と
下方のヘッダーリングとの間の死水域が一層減少する。
【0111】本発明の請求項4に記載の蓄熱槽によれ
ば、スラリーの上昇または下降速度に関して、高さ方向
に対して均一な速度分布を得られるため、蓄熱槽内で均
一な温度成層が得られ、また天井板と上部の流出入器と
の間、及び底板と下部の流出入器との間の死水域が減少
するため、蓄熱槽内を蓄熱、放熱のために有効利用する
ことができる。
【0112】本発明の請求項5に記載の蓄熱システムに
よれば、スラリーの上昇または下降速度に関して、高さ
方向に対して均一な速度分布を得られるため、蓄熱槽内
で均一な温度成層が得られ、また天井平板付近及び底平
板付近の死水域が減少するため、蓄熱槽内を蓄熱、放熱
のために有効利用することができる。
【0113】本発明の請求項6に記載の蓄熱槽によれ
ば、スラリーの上昇または下降速度に関して、高さ方向
に対して均一な速度分布を得られるため、蓄熱槽内で均
一な温度成層が得られ、また天井平板付近及び底平板付
近の死水域が減少するため、蓄熱槽内を蓄熱、放熱のた
めに有効利用することができる。
【0114】本発明の請求項7に記載の蓄熱システムに
よれば、密閉型の補助槽を用いることで、蓄熱槽内のス
ラリーの膨脹、収縮に対して自在に対応でき、低いコス
トにて経済的に実施することができる。また、スラリー
が大気に曝されることがないため、微小カプセル凝集膜
の発生や固化現象とスラリーの劣化を防止でき、膨脹タ
ンク内で常時円滑にスラリーの増加、減少が行なわれ
る。
【0115】本発明の請求項8に記載の蓄熱システムに
よれば、補助槽内でのスラリーの増加、減少が大気圧下
で生じ、蓄熱槽内のスラリーが液柱分離を起こさないこ
とになるとともに、蓄熱槽設計圧力を下げることがで
き、大幅にコストを低減することができる。、本発明の
請求項9に記載の蓄熱システムによれば、補助槽内のス
ラリーに対して戻り水により予冷を行なうことで、スラ
リーの劣化を防止し、蓄熱、放熱効率を向上させること
ができる。また、補助槽からのスラリーの流出入に起因
する蓄熱槽への熱的外乱を防止することができる。
【0116】本発明の請求項10に記載の蓄熱システム
によれば、補助槽内でスラリーの膨脹により発生する圧
力を大気中に逃がすことができ、圧力変動幅を小さくす
ることができる。よって、容積吸収量が大きくなり、ス
ラリーのより大きな膨脹、収縮に対応できる。また、ス
ラリーは大気に曝されることがないため、微小カプセル
凝集膜の発生や固化現象とスラリーの劣化を防止でき、
補助槽内で常時円滑にスラリーの増加、減少が行なわれ
る。
【0117】本発明の請求項11に記載の蓄熱システム
によれば、戻り水により隔膜部材内のスラリーに対して
予冷を行なうことで、スラリーの劣化を防止し、蓄熱、
放熱効率を向上させることができる。
【0118】本発明の請求項12に記載の補助槽によれ
ば、補助槽内でスラリーの膨脹により発生する圧力を大
気中に逃がすことができ、圧力変動幅を小さくすること
ができる。よって、容積吸収量が大きくなり、スラリー
のより大きな膨脹、収縮に対して自在に対応できる。ま
た、スラリーは大気に曝されることがないため、微小カ
プセル凝集膜の発生や固化現象とスラリーの劣化を防止
でき、補助槽内で常時円滑にスラリーの増加、減少が行
なわれる。
【0119】本発明の請求項13に記載の蓄熱システム
によれば、補助槽を蓄熱槽の上部に一体的に設置するこ
とにより、蓄熱槽および補助槽の設計圧力を下げること
ができ、大幅にコストを低減することができる。また、
補助槽内に設置した隔膜部材により、スラリーは大気に
曝されることがないため、微小カプセルスラリーの劣化
を防止でき、補助槽内で常時円滑にスラリーの増加、減
少が行われる。さらに、蓄熱槽の隔壁鏡板を介して、ス
ラリーが冷却されるため、スラリーの劣化を防止し、蓄
熱、放熱効率を向上させることができる。
【0120】本発明の請求項14に記載の成層温型蓄熱
槽によれば、流体を蓄熱材として用いる成層温型蓄熱槽
において、補助槽を蓄熱槽上部に一体的に設置すること
により、蓄熱槽および補助槽の設計圧力を下げることが
でき、大幅にコストを低減することができる。また、蓄
熱槽の他に補助槽の設置場所を必要とすることがなく、
省スペースとすることができる。
【0121】本発明の請求項15に記載の蓄熱システム
によれば、循環回路内のスラリーが、正常な蓄熱、放熱
を行なう際の所定温度までクールダウンまたはヒートア
ップされ、蓄熱、放熱開始時から安定した蓄熱、放熱が
行なわれることになり、蓄熱、放熱効率が向上する。
【0122】本発明の請求項16に記載の蓄熱システム
によれば、配管内のスラリーが、正常な蓄熱、放熱を行
なう際の所定温度までクールダウンまたはヒートアップ
され、その後スラリーを蓄熱槽内に流入させ、正規の循
環回路を循環させることで、蓄熱、放熱開始時から安定
した蓄熱、放熱が行なわれることになり、蓄熱、放熱効
率が向上する。
【0123】本発明の請求項17に記載の蓄熱システム
によれば、スラリー中の油分計測を行なうことができ、
健全な保守管理に役立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態に係る蓄熱システムの構
成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る蓄熱槽の構成
を示す側断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る流出入器の斜
視図。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る流出入器の第
1の変形例を示す斜視図。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る流出入器の第
2の変形例を示す図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る蓄熱槽の構成
を示す側断面図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る流出入器の斜
視図。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る蓄熱槽と膨脹
タンクの構成を示す図。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る膨脹タンクの
構成を示す図。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係る膨脹タンク
の第1変形例を示す図。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係る膨脹タンク
の第2変形例を示す図。
【図12】本発明の第6の実施の形態における蓄熱槽と
膨張タンクの構成を示す図。
【図13】本発明の第7の実施の形態に係る蓄熱システ
ムにおけるスラリー循環回路の構成を示す図。
【図14】本発明の第8の実施の形態に係る油分計測部
の構成を示す図。
【図15】第1の従来例に係る蓄熱システムに適用され
る成層温型蓄熱槽の構成を示す側断面図。
【図16】第2の従来例に係る蓄熱システムに適用され
る蓄熱槽と膨脹タンクの構成を示す図。
【図17】第3の従来例に係る蓄熱システムにおけるス
ラリー循環回路の構成を示す図。
【符号の説明】
1…蓄熱槽 1´…蓄熱槽 11…微小カプセルスラリー 2…熱交換器 3…スラリー循環回路 4…冷水循環回路 5…冷凍機 51…蒸発器 52…圧縮器 53…凝縮器 6…スラリーポンプ 7…冷水ポンプ 8…冷水ポンプ 9…冷却塔 21…天井鏡板 22…底鏡板 23,24,25,26…流出入器(反転流流出入器) 211,214,215,231,232…ヘッダーリ
ング 213…孔 31,32…配管 41…天井平板 42…底平板 43,44…流出入器(旋回流流出入器) 45…ノズル 51…膨脹タンク 52…配管 53…配管 61…膨脹タンク 62…ケーシング 63…ダイアフラム 64…配管 65,66…配管 67…冷水 71…膨脹タンク 72…ケーシング 73…キャンバスベロー 74…配管 75,76…配管 77…冷水 81…膨張タンク 82…ケーシング 83…シリンダー 84…配管 85…ピストン 86,87…配管 88…冷水 91…膨張タンク 92…隔壁鏡板 93…ダイアフラム 94…配管 101,102,103…電動バルブ 104…バイパス配管 105,106…温度センサー 107…制御部 111…連結管 112…サンプリングポット 113,117,118…配管 114…膨脹タンク 115…配管 116…サンプラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚野 正 千葉県成田市木の根字神台24 新東京国 際空港公団内 (72)発明者 鈴木 敏浩 千葉県成田市木の根字神台24 新東京国 際空港公団内 (72)発明者 田代 敏雄 千葉県成田市木の根字神台24 新東京国 際空港公団内 (72)発明者 横瀬 隆夫 千葉県成田市木の根字神台24 新東京国 際空港公団内 (72)発明者 澁谷 誠司 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 角谷 修二 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 白方 芳典 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 入谷 陽一郎 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 谷井 忠明 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 射延 三嘉 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (56)参考文献 特開 昭56−137098(JP,A) 特開 平8−303976(JP,A) 特開 平9−145107(JP,A) 実開 昭59−134766(JP,U) 実開 昭61−23078(JP,U) 特表 平9−511052(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28D 20/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相変化を伴う芯物質が封入された微小なカ
    プセルと液体とで構成されたスラリーを蓄熱材として用
    いる蓄熱システムにおいて、 前記スラリーを貯蔵する蓄熱槽と、 この蓄熱槽内のスラリーの膨脹、収縮に応じて、前記蓄
    熱槽からスラリーを流入するとともに前記蓄熱槽へスラ
    リーを流出する密閉型の補助槽と、 前記蓄熱槽内の前記スラリーを循環させるための循環回
    路と、 この循環回路により循環される前記スラリーと熱利用媒
    体との間で熱交換を行なう熱交換器と、を具備するもの
    であって、 前記補助槽内のスラリーを当該蓄熱システムへの戻り水
    により冷却することを特徴とする蓄熱システム。
  2. 【請求項2】相変化を伴う芯物質が封入された微小なカ
    プセルと液体とで構成されたスラリーを蓄熱材として用
    いる蓄熱システムにおいて、 前記スラリーを貯蔵する蓄熱槽と、 この蓄熱槽内のスラリーの膨脹、収縮に応じて、前記蓄
    熱槽からスラリーを流入するとともに前記蓄熱槽へスラ
    リーを流出する密閉型の補助槽と、 前記蓄熱槽内の前記スラリーを循環させるための循環回
    路と、 この循環回路により循環される前記スラリーと熱利用媒
    体との間で熱交換を行なう熱交換器と、を具備するもの
    であって、 前記補助槽は、容器と、この容器内に設けられた隔膜部
    材とを備え、 前記容器内で、流体により前記隔膜部材内が密閉される
    よう前記隔膜部材を浸し、前記蓄熱槽内のスラリーの膨
    脹、収縮に応じて、前記蓄熱槽からスラリーを流入する
    とともに前記蓄熱槽へスラリーを流出することを特徴と
    する蓄熱システム。
  3. 【請求項3】前記流体は、当該蓄熱システムへの戻り水
    であることを特徴とする請求項に記載の蓄熱システ
    ム。
  4. 【請求項4】蓄熱槽内のスラリーの膨脹、収縮に応じ
    て、前記蓄熱槽からスラリーを流入するとともに前記蓄
    熱槽へスラリーを流出する密閉型の補助槽であり、 容器と、 この容器内に設けられた隔膜部材とを備え、 前記容器内で、流体により前記隔膜部材内が密閉される
    よう前記隔膜部材を浸したことを特徴とする補助槽。
  5. 【請求項5】相変化を伴う芯物質が封入された微小なカ
    プセルと液体とで構成されたスラリーを蓄熱材として用
    いる蓄熱システムにおいて、 前記スラリーを貯蔵する蓄熱槽と、 この蓄熱槽内のスラリーの膨脹、収縮に応じて、前記蓄
    熱槽からスラリーを流入するとともに前記蓄熱槽へスラ
    リーを流出する密閉型の補助槽と、 前記蓄熱槽内の前記スラリーを循環させるための循環回
    路と、 この循環回路により循環される前記スラリーと熱利用媒
    体との間で熱交換を行なう熱交換器と、を具備するもの
    であって、 前記補助槽は、前記蓄熱槽の上部に一体的に設置され、
    その容器内に設けられた隔膜部材を備え、 前記容器内で、前記隔膜部材によりスラリーが密閉さ
    れ、前記蓄熱槽内のスラリーの膨張、収縮に応じて、前
    記蓄熱槽からスラリーを流入するとともに前記蓄熱槽へ
    スラリーを流出することを特徴とする蓄熱システム。
  6. 【請求項6】相変化を伴う芯物質が封入された微小なカ
    プセルと液体とで構成されたスラリーを蓄熱材として用
    いる蓄熱システムにおいて、 前記スラリーを貯蔵する蓄熱槽と、 前記スラリーと熱利用媒体との間で熱交換を行なう熱交
    換器と、 この熱交換器と前記蓄熱槽とを接続し、この蓄熱槽内の
    前記スラリーを循環させるためのスラリー循環回路と、 この循環回路内のスラリーを循環させるポンプと、 前記スラリーを前記蓄熱槽内に流入させず前記熱交換器
    でスラリーを熱交換させるバイパス回路と、 蓄熱開始時または放熱開始時に、前記スラリーを前記バ
    イパス回路で循環させて前記スラリーの温度を所定温度
    まで下降または上昇させた後、そのスラリーを前記スラ
    リー循環回路で循環させて前記蓄熱槽に流入させる制御
    部と、 を具備したことを特徴とする蓄熱システム。
  7. 【請求項7】前記バイパス回路は、 前記蓄熱槽に接続される前記循環回路の二つの配管に接
    続されるバイパス管と、前記二つの配管にそれぞれ設け
    られ、各配管内のスラリーの温度を検出する二つの温度
    検出手段と、前記二つの配管に設けられた少なくとも一
    組の第1の遮断弁と、前記バイパス配管に設けられた少
    なくとも一つの第2の遮断弁と、を具備するものであっ
    て、 前記制御部は、前記温度検出手段の検出結果に基づき前
    記第1の遮断弁と前記第2の遮断弁を個別に開閉するこ
    とで、前記循環回路中のスラリーを前記バイパス管に流
    した後、前記蓄熱槽に流入させるよう制御することを特
    徴とする請求項に記載の蓄熱システム。
  8. 【請求項8】相変化を伴う芯物質が封入された微小なカ
    プセルと液体とで構成されたスラリーを蓄熱材として用
    いる蓄熱システムにおいて、 前記スラリーを貯蔵する蓄熱槽と、 この蓄熱槽内の前記スラリーを循環させるための循環回
    路と、 この循環回路により循環される前記スラリーと熱利用媒
    体との間で熱交換を行なう熱交換器と、 前記蓄熱槽内のスラリーの膨脹、収縮に応じて、前記蓄
    熱槽からスラリーを流入するとともに前記蓄熱槽へスラ
    リーを流出する密閉型の補助槽と、 前記蓄熱槽の頂部に設けられ、前記補助槽の作用に伴い
    前記スラリーを収集する収集槽と、 この収集槽及び前記補助槽の少なくとも一方に収められ
    たスラリーを抽出する抽出器と、 を具備したことを特徴とする蓄熱システム。
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