JP3525056B2 - 魚釣用リール - Google Patents

魚釣用リール

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JP3525056B2 JP21893698A JP21893698A JP3525056B2 JP 3525056 B2 JP3525056 B2 JP 3525056B2 JP 21893698 A JP21893698 A JP 21893698A JP 21893698 A JP21893698 A JP 21893698A JP 3525056 B2 JP3525056 B2 JP 3525056B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、スプール回転時に
スプールに制動力を付与する制動装置を備えた魚釣用リ
ールに関する。 【0002】 【従来の技術】キャスティング操作時において、仕掛け
の重量や、釣竿の反動、風等の影響によって、スプール
が急速に回転して釣糸繰出速度よりもスプールの回転速
度が速くなってバックラッシュが生じ、このバックラッ
シュによって釣糸が相互に絡み合ったり、或いは、スプ
ールのフランジ外周部とリール本体との間に釣糸が食い
込んでしまうといったトラブルを防止するために、従来
から遠心ブレーキ装置を備えた魚釣用リールが知られて
いる。 【0003】例えば実用新案登録第2535505号や
特開平9−275860号等には、ブレーキ作動位置と
ブレーキ非作動位置の両位置に切換可能な複数のブレー
キブロックを備えた遠心ブレーキ装置が提案されてい
る。 【0004】この遠心ブレーキ装置において、ブレーキ
ブロックは、夫々、スプール回転時の遠心力によってス
プール径方向にスライドして、リール本体に固定された
ブレーキシューに摩擦接触し、この摩擦接触圧に対応し
たブレーキ力をスプールに付与するようになっている。
更に、この遠心ブレーキ装置に設けられた規制部材によ
って、ブレーキブロックは、夫々、ブレーキシューに摩
擦接触して所定のブレーキ力をスプールに付与するブレ
ーキ作動位置と、ブレーキシューから離間してスプール
をフリー回転状態に維持させるブレーキ非作動位置とに
切り換えられるようになっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
遠心ブレーキ装置は、ブレーキシューに対してブレーキ
ブロックを摩擦接触させるブレーキ作動位置と、ブレー
キシューからブレーキブロックを離間させるブレーキ非
作動位置とに切り換えるだけの構成であり、ブレーキ作
動時においてスプールに付与されるブレーキ力を微妙に
調節することができない。このため、釣り場の種々の状
況(例えば、仕掛けの重量、釣りポイントまでの距離、
風、釣り人の熟練度など)に充分且つ確実に対応したキ
ャスティング操作を行うことができない。 【0006】また、従来の遠心ブレーキ装置では、ブレ
ーキ力を必要としないスプール低速回転時(特に、スプ
ールをフリー回転させたい場合)であっても、そのスプ
ール回転時の遠心力によってブレーキブロックがブレー
キシューに摩擦接触してしまうため、スプールを円滑且
つ軽快に回転(フリー回転)させることができない。こ
のため、キャスティング操作性が低下してしまう。 【0007】本発明は、このような問題を解決するため
に成されており、その目的は、スプール回転時にスプー
ルに付与する制動力を微妙に調節することが可能なキャ
スティング操作性に優れた魚釣用リールを提供すること
にある。 【0008】 【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の魚釣用リールは、リール本体に回転
自在に支持されたスプールと一体的に回転する支持部材
と、前記リール本体に固定されており、且つ、その内周
に制動面が形成された環状制動体と、前記支持部材に抜
け止め支持され、且つ、前記環状制動体の制動面に接近
する方向及び前記制動面から離間する方向に移動可能な
複数の制動部材と、前記支持部材に回転可能に取付けら
れ、前記制動部材を前記制動面から離隔する位置に保持
する弾性保持力が基端部から延出端部に向けて連続的に
減少する複数の弾性保持部材を備え、前記スプールが回
転したときに、各制動部材を前記環状体の制動面から離
間させる方向に付勢することが可能な付勢手段と、前記
支持部材に対して前記付勢手段を回転させ、弾性保持部
材に対する制動部材の保持位置を変えることにより、弾
性保持部材が制動部材を保持する弾性保持力を調節し、
制動部材が前記環状制動体の制動面に摺接するときの摺
接力を調節可能な調節手段と、を備えている。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に係
る魚釣用リールについて、添付図面を参照して説明す
る。なお、本実施の形態では、魚釣用リールとして、両
軸受型リールを例にとって説明する。 【0010】図1に示すように、両軸受型リール1は、
左右フレーム2a,2bと、これら左右フレーム2a,
2bの中央部に一体形成された竿取り付け部(図示しな
い)を具備したフレーム2と、左右フレーム2a,2b
に夫々装着された左右側板3a,3bとを備えたリール
本体4を有している。 【0011】左右フレーム2a,2b(左右側板3a,
3b)間には、スプール軸6が軸受7a,7bを介して
回転可能に支持されており、スプール軸6には、釣糸が
巻回されるスプール6aが取り付けられている。 【0012】スプール6aは、ハンドル10を回転操作
することによって回転させることができるように構成さ
れており、ハンドル10は、右側板3bから突出したハ
ンドル軸10aの端部に取り付けられている。 【0013】ハンドル軸10aは、右フレーム2bにネ
ジ止め可能なセットプレート15に突設された円筒部1
5a内に配されており、軸受16a,16bを介して円
筒部15a及び右フレーム2bに対して回転自在に支持
されていると共に、一方向クラッチ17によって釣糸巻
取方向にのみ回転可能に構成されている。 【0014】右フレーム2bと右側板3bとの間には、
ハンドル10の回転運動をスプール軸6に伝達する駆動
機構20と、魚釣時にスプール6aから釣糸が繰り出さ
れた際、スプール6aにドラグ力を付与するドラグ機構
40が収容されている。 【0015】駆動機構20は、ハンドル軸10aに回転
可能に支持された駆動歯車21と、この駆動歯車21に
噛合するピニオン22とを備えている。ピニオン22
は、軸受23,25を介して右フレーム2bとセットプ
レート15に対して回転自在に支持されている。なお、
軸受25は、セットプレート15に突設された円筒部1
5b内に配されている。 【0016】また、ピニオンギヤ22の外周には、円周
溝22aが形成されており、この円周溝22aには、ク
ラッチ操作部材(図示しない)によって軸方向に移動可
能なクラッチプレート26が係合している。この場合、
クラッチ操作部材を操作してピニオンギヤ22を軸方向
に移動させることによって、図1に示すような駆動力伝
達状態(クラッチON状態)、或いは、スプール軸6か
らピニオンギヤ22が外れたスプールフリー回転状態
(クラッチOFF状態)に切り換えることができる。な
お、クラッチOFF状態からクラッチON状態への復帰
操作方法は、クラッチ操作部材を復帰操作させる方法以
外に、ハンドル10の巻取操作によって自動的に復帰さ
せる方法がある。 【0017】ドラグ機構40は、摩擦板やライニング材
等によって構成されており、ハンドル軸10aに取り付
けられたドラグ操作部材41を回転操作することによっ
て、駆動歯車21に所定の押圧力で押さえ付けられる。
そして、この押圧力がハンドル軸10aと一体回転する
ラチェット43に作用することによって、ハンドル軸1
0aと駆動歯車21との間に所定のドラグ力が発生す
る。 【0018】また、スプール軸6には、スプール軸6の
スラスト方向のガタを吸収すると共に、その回転に制動
力を与える押圧機構50が係合しており、この押圧機構
50は、ピニオン22内に挿通され且つスプール軸6の
端面に当接したスラスト軸51と、セットプレート15
の円筒部15bに螺合し且つスラスト軸51をスラスト
方向に押圧するキャップ52とを備えている。この構成
において、キャップ52を締め付けると、この締付量に
応じてスラスト軸51がスプール軸6の端面に押し付け
られ、その結果、スプール軸6のスラスト方向のガタが
無くなると共に所望の摩擦力がスプール軸6に付与され
る。 【0019】また、左右フレーム2a,2bの間には、
レベルワインド装置60が設けられており、このレベル
ワインド装置60は、左右方向に沿って長孔(図示しな
い)が形成された案内筒61と、この案内筒61内に回
転可能に支持されたウォームシャフト62と、案内筒6
1を囲繞して取り付けられ且つ前記長孔を介してウォー
ムシャフト62に係合した係合部材63と、この係合部
材63に取り付けられ釣糸案内部(図示しない)とを備
えている。 【0020】また、ウォームシャフト62には、歯車6
7が取り付けられており、この歯車67は、中間歯車6
8を介してスプール軸6に取り付けられた歯車70に連
結している。この構成において、ハンドル10の回転操
作によって、スプール軸6と共にスプール6aが回転す
ると、スプール軸6の回転運動は、歯車70,68,6
7を介してウォームシャフト62に伝達され、このウォ
ームシャフト62を回転させる。このとき、レベルワイ
ンド装置60の係合部材63が、ウォームシャフト62
の回転運動に従って左右に摺動することによって、釣糸
は、係合部材63の釣糸案内部64を介してスプール6
aに均等に巻回される。 【0021】ここで、フレーム2に対するセットプレー
ト15,75及び左右側板3a,3bの取り付け構造に
ついて説明する。右側板3bは、右フレーム2bにネジ
止めされたセットプレート15を覆うように右フレーム
2bに取り付けられる。右側板3bには、セットプレー
ト15の円筒部15a,15b対向した位置にが形成
されているため、円筒部15a,15bは、を介して
右側板3bの表面から突出する。この状態において、円
筒部15bの外周にカラー80及びOリング81を係合
させることによって、右側板3bの抜け止めが成され
る。 【0022】一方、左側板3aは、セットプレート75
と一体化させた状態で左フレーム2aに取り付けられる
ように構成されている。この場合、左側板3a及びセッ
トプレート75は、夫々、左フレーム2aの外縁部2
e、及び、左フレーム2aに形成された嵌合孔2fに取
り付けられるため、両者を正確に位置合わせした状態に
しておかなければならないが、以下のように構成するこ
とで、その取付誤差を吸収することが可能である。 【0023】即ち、セットプレート75を、左フレーム
2aの嵌合孔2fに嵌合される本体75aと左側板3a
に係合する蓋体75bで構成すると共に、左側板3aに
孔を形成する。そして、この孔に蓋体75bの裏面に形
成された突出部75cを挿通させた状態で、ビス95に
よって本体75aと突出部75cを連結する。この場
合、左側板3a及び蓋体75bは、蓋体75bの外周部
と左側板3aの係合部との間に僅かな隙間G1が、左側
板3aと突出部75cとの間に僅かな隙間G2が存在す
るように構成しておく。このような構成によれば、上記
隙間G1,G2の部分で取付誤差が吸収されるため、左
側板3a及びセットプレート75を容易且つ確実に左フ
レーム2aに取り付けることが可能となる。 【0024】また、本発明の魚釣用リールには、スプー
ル軸6の左側板3a側に、釣糸繰出時にスプール6aの
過回転を防止することが可能なバックラッシュ防止機構
が設けられている。本実施の形態において、バックラッ
シュ防止機構は、スプール6a(スプール軸6)の回転
運動によって生じる遠心力を利用した遠心ブレーキ装置
90を適用している。 【0025】図1及び図2に示すように、遠心ブレーキ
装置90は、スプール軸6に回り止め固定された支持部
材92と、リール本体4に固定されており且つその内周
に制動面94aが形成された環状制動体94と、支持部
材92に抜け止め支持され且つ環状制動体94の制動面
94aに接近する方向及び制動面94aから離間する方
向に移動可能な複数の制動部材96と、これら制動部材
96を環状制動体94の制動面94aから所定距離だけ
離間させた状態で保持すると共に、スプール6aの回転
時に制動部材96に作用する遠心力に抗して、これら制
動部材96を環状制動体94の制動面94aから離間さ
せる方向に付勢することが可能な付勢手段と、スプール
6aの回転時において、前記付勢手段の付勢力に抗して
制動部材96を環状制動体94の制動面94aに摺接さ
せる際の摺接力を調節することが可能な調節手段とを備
えている。 【0026】なお、制動部材96の個数は、使用目的等
に応じて増減可能であるが、本実施の形態では、その一
例として、制動部材96は、周方向に沿って等間隔で4
つ設けられている。 【0027】本実施の形態に適用した付勢手段は、支持
部材92に対して回転自在に取り付けられたプレート9
8から所定長さだけ延出し、且つ、各々の制動部材96
を所定の弾性保持力で弾性的に保持する弾性保持部材1
00を備えている。 【0028】図3〜図5に示すように、プレート98に
は、周方向に沿って形成された円弧溝102が設けられ
ており、支持部材92には、この支持部材92から突出
した爪部材104が設けられている。そして、爪部材1
04を円弧溝102に係合させることによって、プレー
ト98は、支持部材92に対して回転自在に取り付けら
れている。 【0029】弾性保持部材100は、夫々、プレート9
8に一体的に支持された基端部100aと、この基端部
100aから所定長さだけ延出した延出端部100bと
を有しており、基端部100aから延出端部100bに
向かうに従って弾性保持力が連続的に減少している。ま
た、弾性保持部材100には、夫々、基端部100aか
ら延出端部100bに亘って略U字状の係合溝106が
形成されており、この係合溝106に制動部材96を係
合させることによって、制動部材96を環状制動体94
の制動面94aから所定距離だけ離間させた状態で保持
することができるようになっている。 【0030】具体的には、制動部材96には、夫々、弾
性保持部材100が摺接可能な摺接部108と、支持部
材92及びプレート98に形成された保持部92a,9
8aに当接可能な当接部110とが設けられている(特
に、図2(b)参照)。そして、制動部材96を弾性保
持部材100の係合溝106に係合させると、制動部材
96は、その摺接部108が弾性保持部材100に摺接
すると共に、その当接部110が支持部材92及びプレ
ート98の保持部92a,98aに当接する。この状態
において、制動部材96の当接部110は、弾性保持部
材100の係止作用によって、支持部材92及びプレー
ト98の保持部92a,98aに弾性力が作用して当接
した状態又は弾性力が作用しない状態で、位置規制(当
接部110と保持部92a,98aとの間に多少隙間が
あっても良い)され、制動部材96を制動面94aから
所定距離だけ離間した状態に保持している。 【0031】また、本実施の形態に適用した調節手段
は、支持部材92に形成された複数の係合凹部112
と、プレート98に形成され且つ係合凹部112に係合
可能な単一の係合凸部114とを備えており、プレート
98を回転させて係合凹部112に対する係合凸部11
4の係合位置を切り換えることによって、弾性保持部材
100に対する制動部材96の保持位置を変えることが
できるように構成されている。そして、このように保持
位置を変えることによって、制動部材96に対する弾性
保持部材100の弾性保持力を調節することができる。 【0032】プレート98には、手動操作用の複数の指
ガイド116が形成されており、これら指ガイド116
に指を当て付けることによって、手動でプレート98を
回転させることができるようになっている。 【0033】プレート98の回転操作に際し、プレート
98のガタを防止すると同時に回転範囲を規制するため
に、調節手段には、プレート98に突設されたガイド突
起118と、支持部材92に所定の長さで形成され且つ
ガイド突起118が摺動自在に入り込むガイド溝120
とが設けられている。ガイド溝120を設けたことによ
って、プレート98は、このガイド溝120の長さ分だ
け回転可能となり、この結果、プレート98を回転させ
た際に、弾性保持部材100の係合溝106から制動部
材96が外れることが防止される。 【0034】このような調節手段によれば、支持部材9
2に対してプレート98をガタ付くこと無く安定して回
転させて、弾性保持部材100に対する制動部材96の
保持位置を変えることが可能であり、このとき、プレー
ト98の係合凸部114を支持部材92の係合凹部11
2に係合させることによって、弾性保持部材100に対
して制動部材96を一定の保持位置に確実に位置付ける
ことができる。 【0035】また、上述したように、弾性保持部材10
0は、夫々、基端部100aから延出端部100bに向
かうに従って弾性保持力が連続的に減少しているため、
調節手段を介して弾性保持部材100に対する制動部材
96の保持位置を変えることによって、釣り場の種々の
状況(例えば、仕掛けの重量、釣りポイントまでの距
離、風、釣り人の熟練度など)に対応した弾性保持力を
制動部材96に付加することができる。 【0036】例えば図3には、弾性保持部材100の延
出端部100bに制動部材96が弾性的に保持された状
態が示されている。弾性保持部材100の延出端部10
0bは、最も弾性保持力が弱くなっており、比較的に低
速のスプール6a回転時に制動部材96に作用する遠心
力(比較的小さな遠心力)によって弾性変形する。この
場合、スプール6aの低速回転時において、弾性保持部
材100の弾性保持力を越える遠心力が作用したとき、
制動部材96は、環状制動体94の制動面94aに最適
な摺接力で摺接する。従って、最低速回転時のスプール
6aのフリー回転性は維持された状態となる。 【0037】例えば図4には、弾性保持部材100の中
間部100cに制動部材96が弾性的に保持された状態
が示されている。弾性保持部材100の中間部100c
は、中程度の弾性保持力となっており、中速のスプール
6a回転時に制動部材96に作用する遠心力(比較的中
程度の遠心力)によって弾性変形する。この場合、スプ
ール6aの中速回転時において、弾性保持部材100の
弾性保持力を越える遠心力が作用したとき、制動部材9
6は、環状制動体94の制動面94aに最適な摺接力で
摺接する。従って、低速回転時のスプール6aのフリー
回転性は維持された状態となる。 【0038】例えば図5には、弾性保持部材100の基
端部100aに制動部材96が弾性的に保持された状態
が示されている。弾性保持部材100の基端部100a
は、最も弾性保持力が強くなっており、比較的に高速の
スプール6a回転時に制動部材96に作用する遠心力
(比較的大きな遠心力)によって弾性変形する。この場
合、スプール6aの高速回転時において、弾性保持部材
100の弾性保持力を越える遠心力が作用したとき、制
動部材96は、環状制動体94の制動面94aに最適な
摺接力で摺接する。従って、低・中速回転時のスプール
6aのフリー回転性は維持された状態となる。 【0039】このように本実施の形態によれば、プレー
ト98を回転させて弾性保持部材100に対する制動部
材96の保持位置を変えるだけで、釣り場の種々の状況
(例えば、仕掛けの重量、釣りポイントまでの距離、
風、釣り人の熟練度など)に対応した弾性保持力を制動
部材96に付加することができるため、スプール6aの
回転速度に対応したスプールフリー回転性を維持しつ
つ、スプール6aの回転時にスプール6aに付与する制
動力を微妙に調節することができる。この結果、所望の
ポイントに仕掛けをスムーズに且つ確実に放出すること
が可能となり、キャスティング操作性を向上させること
ができる。 【0040】なお、上記実施の形態では、スプール軸6
に回り止め固定され且つ制動部材96を径方向に移動可
能に抜け止め支持した支持部材92に回転可能に取り付
けたプレート98を回転操作できるように構成したが、
他の方法として、逆に、スプール軸6にプレート98を
回り止め固定し、制動部材96を支持した支持部材を回
転操作しても同様の効果が得られ、更に、このように構
成すると、支持部材92の外周を摘んで回転できるので
操作性が良くなる。 【0041】また、本発明は、上述した実施の形態に限
定されることは無く、以下のように種々変更することが
可能である。例えば第1の変形例として、図6に示すよ
うに、長板状の弾性保持部材100を備えた付勢手段を
構成し、この弾性保持部材100の片側縁部122に制
動部材96を係止させることによって、制動部材96を
環状制動体94の制動面94aから所定距離だけ離間さ
せた状態で保持しても良い。なお、他の構成は、上記実
施の形態と同様であるため、同一符号を付して、その説
明を省略する。 【0042】第1の変形例によれば、弾性保持部材10
0がシンプルな形状となるため、この弾性保持部材10
0の成形がし易くなると共に、遠心ブレーキ装置90の
組み立てが容易になる。なお、他の作用効果は、上記実
施の形態と同様であるため、その説明は省略する。 【0043】また、上述した実施の形態及び第1の変形
例において、付勢手段は、プレート98に一体的に形成
された弾性保持部材100を備えて構成したが、例えば
図7に示すように、第2の変形例に適用した付勢手段
は、プレート98にビス124を介して回動自在に取り
付けられた剛体126と、この剛体126をビス124
を支点として変位可能に弾性保持する圧縮コイルバネ1
28とを備えている。 【0044】剛体126は、ビス124を支点として一
端側に延出した保持部130と、他端側に延出した支持
部132とから構成されている。保持部130は、長板
状を成しており、ビス124を介してプレート98に連
結された基端部130aと、この基端部130aから所
定長さだけ延出した延出端部130bとを有している。
これに対して、支持部132には、プレート98に固定
された圧縮コイルバネ128が連結している。 【0045】保持部130は、その片側縁部134に制
動部材96を係止させることができるように構成されて
いる。なお、保持部130としては、例えば図5(b)
に示すように、略U字状の係合溝に制動部材96を係合
させるような構成であっても良い。 【0046】このような付勢手段において、保持部13
0には、圧縮コイルバネ128の圧縮力が支点となるビ
ス124を中心にして作用するため、基端部130aか
ら延出端部130bに向かうに従って弾性保持力が連続
的に減少した状態となる。なお、他の構成は、上記実施
の形態と同様であるため、同一符号を付して、その説明
を省略する。 【0047】従って、第2の変形例によれば、上述した
実施の形態と同様に、プレート98を回転させて保持部
130に対する制動部材96の保持位置を変えることに
よって、釣り場の種々の状況に対応した弾性保持力を制
動部材96に付加することが可能となる。この結果、ス
プール6aの回転時にスプール6aに付与する制動力を
微妙に調節することが可能なキャスティング操作性に優
れた魚釣用リールを提供することができる。 【0048】更に、例えば図8に示すように、第3の変
形例に適用した付勢手段は、支持部材92に回り止め固
定されたプレート136に設けられ、且つ、各々の制動
部材96を所定の付勢力で保持する付勢機構を備えてい
る。 【0049】付勢機構には、制動部材96を環状制動体
94の制動面94aから所定距離だけ離間させた状態で
保持する引張コイルバネ138が設けられており、この
引張コイルバネ138の引張力を利用して、制動部材9
6の基端部96aを支持部材92及びプレート136に
形成された当接部92a,136aに当接させることに
よって、制動部材96を環状制動体94の制動面94a
から所定距離だけ離間させた状態で保持することができ
るようになっている。なお、引張コイルバネ138は、
その一端が制動部材96の基端部96aに接続され、そ
の他端が後述する調節手段に接続されている。 【0050】また、第3の変形例に適用した調節手段
は、引張コイルバネ138の他端が接続された支柱14
0と、この支柱140を旋回可能に支持する回転体14
2とを備えており、この回転体142は、プレート13
6外部に露出した調節ツマミ144にネジ止めされてい
る。なお、回転体142は、プレート136に形成され
た円形溝146内に回転自在に収容されている。 【0051】調節ツマミ144は、手で回転させること
ができるように構成されており、この調節ツマミ144
を回転させて(図8(b)の二点鎖線参照)、支柱14
0を旋回させることによって、引張コイルバネ138を
伸縮させることができるようになっている。 【0052】調節手段には、クリック機構148が設け
られており、調節ツマミ144(回転体142)を所望
の回転位置に静止させておくことができる。なお、クリ
ック機構148としては、例えば、回転体142の外周
に単一のクリック爪を突設すると共に、円形溝146の
内周にクリック爪が係合可能な複数のクリック溝を形成
すれば良い(特に、図示しない)。 【0053】上述したような構成において、調節ツマミ
144を回転操作して支柱140を所定量だけ旋回させ
ると、引張コイルバネ138が所定量だけ伸縮すること
によって、制動部材96は、所定の引張力で付勢された
状態で保持される。 【0054】従って、第3の変形例によれば、調節ツマ
ミ144を所望量だけ回転させるだけで、制動部材96
に付加する引張力を微妙に変化させることができるた
め、スプール6aの回転時において、引張コイルバネ1
38の引張力に抗して制動部材96を環状制動体94の
制動面94aに摺接させる際の摺接力を微妙に調節する
ことが可能となる。この結果、スプール6aの回転時に
スプール6aに付与する制動力を微妙に調節することが
可能なキャスティング操作性に優れた魚釣用リールを提
供することができる。 【0055】更に、第3の変形例では、複数の制動部材
96の夫々について個別に引張力調節を行うことができ
るため、スプール6aに付与する制動力を更に微妙に調
節することが可能となる。 【0056】 【発明の効果】本発明によれば、複数の制動部材を支持
する支持部材に対して複数の弾性保持部材を備えた付勢
手段を回転させ、弾性保持部材に対する制動部材の保持
位置を変えるだけで、釣り場の種々の状況に対応した弾
性保持力を制動部材に付加することができるため、スプ
ールの回転速度に対応したスプールフリー回転性を維持
しつつ、スプール回転時にスプールに付与する制動力を
微妙に調節することが可能なキャスティング操作性に優
れた魚釣用リールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施の形態に係る魚釣用リールの全
体構成を示す図。 【図2】(a)は、遠心ブレーキ装置がスプール軸に設
けられている状態を拡大して示す断面図、(b)は、遠
心ブレーキ装置の構成を拡大して示す断面図。 【図3】弾性保持部材の延出端部に制動部材が弾性的に
保持された状態を示す図であって、(a)は、遠心ブレ
ーキ装置の構成を拡大して示す断面図、(b)は、制動
部材と弾性保持部材との位置関係を示す平面図。 【図4】弾性保持部材の中間部に制動部材が弾性的に保
持された状態を示す図であって、(a)は、遠心ブレー
キ装置の構成を拡大して示す断面図、(b)は、制動部
材と弾性保持部材との位置関係を示す平面図。 【図5】弾性保持部材の基端部に制動部材が弾性的に保
持された状態を示す図であって、(a)は、遠心ブレー
キ装置の構成を拡大して示す断面図、(b)は、制動部
材と弾性保持部材との位置関係を示す平面図。 【図6】(a)は、本発明の第1の変形例に適用した遠
心ブレーキ装置の構成を拡大して示す部分断面図、
(b)は、制動部材と弾性保持部材との位置関係を示す
平面図。 【図7】(a)は、本発明の第2の変形例に適用した遠
心ブレーキ装置の構成を拡大して示す部分断面図、
(b)は、同図(a)のプレート側から見た断面図、
(c)は、制動部材と保持部との位置関係を示す平面
図。 【図8】(a)は、本発明の第3の変形例に適用した遠
心ブレーキ装置の構成を拡大して示す部分断面図、
(b)は、同図(a)のプレート側から見た断面図。 【符号の説明】 6 スプール軸 6a スプール 92 支持部材 94 環状制動体 94a 制動面 96 制動部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実公 昭38−28486(JP,Y1) 登録実用新案3005189(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01K 89/00 - 89/08

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 リール本体に回転自在に支持されたスプ
    ールと一体的に回転する支持部材と、 前記リール本体に固定されており、且つ、その内周に制
    動面が形成された環状制動体と、 前記支持部材に抜け止め支持され、且つ、前記環状制動
    体の制動面に接近する方向及び前記制動面から離間する
    方向に移動可能な複数の制動部材と、前記支持部材に回転可能に取付けられ、前記制動部材を
    前記制動面から離隔する位置に保持する弾性保持力が基
    端部から延出端部に向けて連続的に減少する複数の弾性
    保持部材を備え、前記スプールが回転したときに、各制
    動部材を前記環状体の制動面から離間させる方向に付勢
    することが可能な付勢手段と、 前記支持部材に対して前記付勢手段を回転させ、弾性保
    持部材に対する制動部材の保持位置を変えることによ
    り、弾性保持部材が制動部材を保持する弾性保持力を調
    節し、制動部材が前記環状制動体の制動面に摺接すると
    きの摺接力を調節可能な調節手段と、 を備えていること
    を特徴とする魚釣用リール。
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