JP3523764B2 - 非金属介在物測定における異物検出装置 - Google Patents

非金属介在物測定における異物検出装置

Info

Publication number
JP3523764B2
JP3523764B2 JP00994697A JP994697A JP3523764B2 JP 3523764 B2 JP3523764 B2 JP 3523764B2 JP 00994697 A JP00994697 A JP 00994697A JP 994697 A JP994697 A JP 994697A JP 3523764 B2 JP3523764 B2 JP 3523764B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
particles
dust
illumination
detection device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP00994697A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10206341A (ja
Inventor
剛治 中根
美佐 尾花
勝保 相川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nireco Corp
Original Assignee
Nireco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nireco Corp filed Critical Nireco Corp
Priority to JP00994697A priority Critical patent/JP3523764B2/ja
Publication of JPH10206341A publication Critical patent/JPH10206341A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3523764B2 publication Critical patent/JP3523764B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属組織を顕微鏡で
検出する際、試料表面のゴミや気泡などに発生した穴な
どの異物を非金属介在物から分離して検出する非金属介
在物測定における異物検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】金属顕微鏡にテレビカメラを接続し、撮
像された画像から測定対象の鋼材中の非金属介在物を測
定することが行われている。これらはJIS−G−05
55やASTM−E45・1245等の規格によって行
われ、撮像した画像から2値画像を作成し、粒子の大き
さや形状、所定の間隔以内で連続する個数などを測定
し、非金属介在物を検出する。
【0003】測定対象の試料の表面は研磨機により十分
磨いた鏡面状態に仕上げられたもの、またはこれをエッ
チングしたものである。これらの研磨機により試料表面
に傷が発生することがある。または研磨した後、水洗い
をし、熱風乾燥または溶剤により表面を拭き取って顕微
鏡に設定するが、水滴が残っている場合がある。また水
滴が乾燥して試料に付着してしみになる場合がある。ま
た拭き取り時にゴミが試料に付着することがある。
【0004】このような水滴、ゴミ、キズ等は非金属介
在物と分離して識別する必要があり、本出願人は特開平
8−68765号公報でこれらの識別方法を開示してい
る。この方法は対象物を撮像した濃淡画像に表れる異物
を通るライン上の濃度プロフィールを求め、この一次微
分の0点通過点の個数を求めることなどにより、水滴、
ゴミ、キズなどを判別している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記方法では比
較的大きなゴミなどは判別できるが、非金属介在物と同
じ色合い(濃度)を持った研磨粒などのゴミや、非金属
介在物や気泡の抜けた小さな穴などは識別が困難であっ
た。
【0006】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
ので、試料表面のゴミや穴などの異物を非金属介在物か
ら区別して検出する非金属介在物測定における異物検出
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するた
め、請求項1の発明では、試料の表面に上方と斜方とか
らそれぞれ別々に、かつ時間を変えて照明する照明手段
と、この照明の反射光を撮像する撮像手段と、上方照明
により撮像した画像の第1濃淡画像と斜方照明により撮
像した画像の第2濃淡画像とを得る濃淡画像生成手段
と、この第1濃淡画像に表れる粒子を2値化した第1画
像と第2濃淡画像に表れる粒子を2値化した第2画像と
を得る2値化手段と、前記第1画像に表れる第1粒子と
前記第2画像に表れる第1粒子に対応した第2粒子につ
いて、第1粒子の面積a1と第2粒子の面積a2との比
a2/a1が第1判定値T1に対してa2/a1≧T1
の場合、第1粒子をゴミと判定する粒子判定手段と、を
備える。
【0008】
【0009】
【0010】試料の表面に上方から照明して、これを撮
像すると、非金属介在物、ゴミ、穴などの粒子状の形状
が得られる。また斜方から照明して撮像すると、ゴミと
穴のように凹凸のある粒子は全体または一部分が光った
状態の画像が得られる。この上方照明画像を第1濃淡画
像とし、この粒子を2値化した第1画像には、非金属介
在物を含む全ての粒子の2値化像が得られる。また斜方
照明画像を第2濃淡画像とし、この粒子を2値化した第
2画像には、光った部分の形状を表す2値化像が得られ
る。なお、非金属介在物は第1画像には表れるが、凹凸
がないので第2画像には表れない。これによりゴミや穴
のように凹凸のため光る部分のある粒子と非金属介在物
を区別できる。ゴミは1つの粒子についてその全面積に
占める光る部分の面積が多く、穴は光る部分の占める面
積が少ない。この差によりゴミと穴を区別できる。そこ
で同一の粒子について、第1画像の第1粒子の面積a1
と、第2画像の第2粒子の面積a2との比a2/a1が
第1判定値T1以上である場合ゴミと判定する。なお、
判定値T1および以下に述べる判定値A,T2は、非金
属介在物の測定をしようとする金属材料と同一ロットの
材料または同一の製法により製造した金属材料より測定
試料を作成し、顕微鏡の倍率を色々変え、人がゴミや穴
と判定した異物についてこれらの画像上の面積や面積比
から定めた判定値である。
【0011】請求項の発明では、前記粒子判定手段
は、前記a2/a1がa2/a1<T1の場合、前記面
積a2が第2判定値Aに対してa2≧Aの場合でかつa
2/a1が第3判定値T2に対してa2/a1≧T2の
場合、第1粒子を穴と判定する。
【0012】請求項1または2においてa2/a1<T
1の粒子についてはゴミでないと判定されたので、穴か
否かの判定をする。まず、光る部分のある面積a2が第
2判定値A以上のものは穴である可能性が高い。そこで
a2かA以上で、かつ、光る面積a2の全面積a1に対
する比a2/a1が第3判定値T2以上の場合、第1粒
子を穴と判定する。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】請求項の発明では、前記照明手段は光源
としてハロゲンランプ、キセノンランプ、タングステン
ランプ、水銀ランプのいずれかを用いる。
【0020】照明用光源はレーザ光のような単波長また
は狭範囲の波長の光よりも広い範囲の波長を含むハロゲ
ンランプ、キセノンランプ、タングステンランプ、水銀
ランプを用いることにより1画面内に非金属介在物、ゴ
ミや穴の画像が同時に得られ、しかもゴミや穴のように
試料表面に盛り上がったゴミは白く光り、へこんだ穴は
周囲に内部と異なる特定の色が生ずるので、これらを識
別することができる。
【0021】請求項の発明では、前記照明手段は斜方
からの照明を水平より5度以内の照射角度とする。
【0022】斜方から照明する場合で、ゴミが効果的に
白く光るには斜方からの光を水平に対して5度以内、望
ましくは2度以内がよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本実施例を実現する
装置の構成を示すブロック図である。顕微鏡1には接眼
鏡筒部に撮像用レンズを取り付け、この撮像レンズを通
して撮像するカラー撮像装置16が取り付けられてい
る。測定用試料20を載せるステージ17はオートステ
ージドライバ11からの信号によりスタンドに設けたパ
ルスモータで前後左右に移動させる平面移動機構18に
より平面位置調整が行われ、オートフォーカスドライバ
12により垂直移動機構19を作動させてステージ17
の上下方向の移動を行う。
【0024】A/D変換器2は撮像装置16からの入力
データをアナログからディジタルに変換し、入力バッフ
ァ3はこのディジタルデータを一時的に格納する。バス
4は信号の伝達を行い、プログラムメモリ5は本装置の
動作を規定するプログラムを格納し、CPU6はこのプ
ログラムに従い装置全体の制御を行う。
【0025】画像プロセッサ7は入力した画像データの
濃淡処理、2値化処理、画像解析等を行い、濃淡画像メ
モリ9は濃淡画像データを格納し、2値画像メモリ10
は2値画像データを格納する。IHPプロセッサ8は
R,G,Bの濃度として入力された画像データを明度
(I),色相(H),彩度(P)に変換し、画像処理を
行う。オートステージドライバ11はCPU6からの指
示により測定用試料20を載せるステージ17を平面移
動機構18を制御してX,Y方向に移動させ、測定用試
料20の測定位置、領域の設定を行う。オートフォーカ
スドライバ12はCPU6から垂直移動機構19への制
御命令を受け、垂直移動機構19を制御する。出力バッ
ファ13は出力するデータを一旦格納し、D/A変換器
14はこの出力データをディジタルよりアナログに変換
し、CRT15はこの出力データを画面に表示する。
【0026】図2は測定用試料20に対する照明方法を
示す図で(A)は側面図、(B)は平面図を示す。ハロ
ゲンランプ21からの光は集光レンズ22により集光さ
れハーフミラー23により直角に曲げられ対物レンズ2
4を通って測定用試料20に照射される。また、図示し
ない他のハロゲンランプからの光は光ファイバ26を介
してラインファイバ25により幅を有する平面光にな
り、測定用試料20に照射される。測定用試料20の上
面は水平に設定されており、平面光はこの水平面に対し
てθの傾斜角で照射される。θとしては5度以内とし、
0度から2〜3度の範囲がよい。なお、ラインファイバ
25は1個の場合を示したが測定用試料20の周囲に複
数個設けてもよい。
【0027】次に第1実施形態を説明する。本実施の形
態では非金属介在物、ゴミ、穴などが存在する測定用試
料20の画像からゴミと穴を識別する方法を示す。カラ
ー撮像装置16により赤(R)、緑(G)、青(B)の
3原色の画像が得られるが、この内の1つ、例えばGの
濃淡画像を用いる。なお、モノクロ撮像装置を用いれ
ば、その画像を用いればよい。図3は測定用試料20に
対して図2に示す照明装置によって上方と斜方から同時
に照明して得られた濃淡画像とこの2値化画像を示す。
(A)は濃淡画像、(B)は(A)の2値化画像、
(C)は(A)の粒子のうち、白く光る部分の2値化画
像である。(B)の2値化画像は(A)の濃淡画像を粒
子の輪郭を明らかにするしきい値で2値化することによ
り得られ、(C)の2値化画像は白く光る部分を明らか
にするしきい値で2値化することにより得られる。この
しきい値については、特開平7−234942号に開示
された方法などを用いる。これは最初の画像について
は、人が試行調整して定め、その後、最初の画像と類似
する画像については装置が定めたしきい値を自動的に補
正してゆく。
【0028】図3(A)は測定用試料20の濃淡画像で
a,b,cは粒子を示す。aは表面に付着したゴミを表
し、白く光っている。bは気泡によって発生した小さな
穴を示し、部分的に白く光る範囲を有している。cは非
金属介在物であり、aやbと異なり光る範囲はない。
(B)は(A)の各粒子の形状を2値化した2値化画像
でa1はa,b1はb,c1はcの粒子に対応してお
り、かつa1,b1,c1は粒子の名称と共にその面積
も表す。(C)は(A)の各粒子について、白く光る部
分の形状を2値化した2値化画像で、a2はa,b2は
bの粒子に対応しており、かつ、a2,b2は白く光る
部分の面積も表す。このような2値化やその画像の粒子
の面積計算および以下に示すゴミと穴の判別は図1に示
した装置により行われる。
【0029】図4は測定用試料20に対して図2に示す
照明装置によって上方と斜方から別々に異なる時間に照
明して得られた2つの濃淡画像とこの2値化画像を示
す。(A)は上方からの照明による濃淡画像、(B)は
斜方からの照明による濃淡画像で白く光る部分以外は真
っ黒な画像となる。(C)は(A)の2値化画像、
(D)は(B)の2値化画像である。(C)の2値化画
像は(A)の濃淡画像を粒子の輪郭を明らかにするしき
い値で2値化することにより得られ、(D)の2値化画
像は(B)の濃淡画像を粒子の輪郭を明らかにするしき
い値で2値化することにより得られる。
【0030】図4(A)は測定用試料20を上方のみか
ら照明したときの濃淡画像でa10,b10,c10は
粒子を示す。a10は表面に付着したゴミを表してい
る。b10は気泡によって発生した小さな穴を示してい
る。c10は非金属介在物である。(C)は(A)の各
粒子の形状を2値化した2値化画像でa11はa10,
b11はb10,c11はc10の粒子に対応してお
り、かつa11,b11,c11は粒子の名称と共にそ
の面積も表す。(B)は測定用試料20を斜方のみから
照明したときの濃淡画像でa20,b20は粒子または
その一部を示す。a20は表面に付着したゴミで白く光
って表れる。b20は気泡によって発生した小さな穴の
うち斜光が当たって白く光った部分を示している。
(D)は(B)の各粒子について、2値化した2値化画
像で、a21はa20,b21はb20の粒子に対応し
ており、かつ、a21,b21は白く光る部分の面積も
表す。このような2値化やその画像の粒子の面積計算お
よび以下に示すゴミと穴の判別は図1に示した装置によ
り行われる。
【0031】以下に図3の(B)と(C)の2値化画
像、または図4の(C)と(D)の2値化画像を用いて
ゴミと穴の検出とその区別をするが、図3の(B)と図
4の(D)、または図3の(C)と図4の(C)を用い
てもよい。
【0032】図5は第1次実施の形態の動作フロー図で
ある。本動作の説明では、図3に示す粒子の画像を例に
とり説明する。カラー撮像装置16により、測定用試料
20のカラー画像(R,G,B)を入力し、このうち1
つ、例えばG画像の濃淡画像を得る(ST1)。これに
より図3(A)の濃淡画像が得られる。次に濃淡画像に
表れている全ての粒子の2値化画像を生成し、これをメ
モリS1に格納する(ST2)。この2値化画像が図3
(B)の画像である。また濃淡画像に表れている白く光
った粒子および粒子の白く光った部分の2値化画像を生
成し、これをメモリS4へ格納する(ST3)。この2
値化画像が図3(C)の画像である。
【0033】S1メモリと、S4メモリに格納した2値
化画像の各粒子、各粒子の白く光る部分の面積a1,a
2,b1,b2,c1を測定する(ST4)。全粒子数
をNとし測定データをデータメモリに保存する(ST
5)。n番目の粒子を取り出し(ST6)、n番目の粒
子の測定データを読み込む(ST7)。次に各粒子につ
いて光る部分の面積比a2/a1,b2/b1を求め、
判定値T1と比較し(ST8)、判定値T1以上であれ
ばゴミと判定する(ST9)。なお、このような判定は
図1に示す装置が自動的に行うが、この判定値T1や以
下に述べる判定値A,T2は、測定用試料20のいくつ
かについて、操作者などが顕微鏡1により、その倍率な
どを変えてゴミや穴を調べ設定したものである。
【0034】ST8において光る部分の面積比がa2/
a1のように1に近いaについてはゴミと判定される
が、T1より小さいもの、例えばbについては、さらに
光る部分の面積b2が判定値A以上であるか調べ(ST
10)、A以上であれば光る部分の面積比b2/b1が
T2以上であるか調べ(ST11)、T2以上であれば
穴と判定する(ST12)。ST10でA未満の場合、
ST11でT2未満の場合は穴ではないとして、非金属
介在物であるかを調べるルーチンに移る(ST13)。
介在物判定ルーチンについては、本発明の範囲外なので
説明を省略するが、例えば本出願人による特開平7−2
34190号公報にはチタンを判定するルーチンが開示
されている。このようにして1つの粒子についてゴミと
穴との判別、および介在物の判別を行い、nが全粒子数
Nに達してなければ(ST14)、nを1つ加算して
(ST15)、n+1番目の粒子についてST7〜13
のステップの処理を行い、全ての粒子数Nまでの判定を
行い(ST14)、終了する。以上により従来非金属介
在物から識別が難しかったゴミや小さな穴の判別を装置
で行うことができる。
【0035】図4の2値化画像(C)、(D)を用いて
ゴミと穴の検出とその区別をする場合は、図5のフロー
図で同様に行えるが、光る部分の比は、a21/a1
1,b21/b11を用いればよい。また図3の(B)
と図4の(D)を用いる場合は、光る部分の比は、a2
1/a1,b21/b1を用い、図3の(C)と図4の
(C)を用いる場合は、光る部分の比は、a2/a1
1,b2/b11を用いればよい。
【0036】次に第2実施形態について説明する。本実
施の形態では色相により穴やゴミを識別するものであ
る。まず色について説明する。画像をカラーで表示する
場合、赤(R),緑(G),青(B)の3原色の濃度に
分解して入力し、これを合成して再現することができ
る。一方色の表現方法として、明度(I),色相
(H),飽和度又は彩度(P)で表す方法があり、3原
色による表示から明度,色相,彩度を用いた表示に変換
することができる。これは、色立体を考えた時、特定色
の指定はその内の1点を決定することであるので、Iを
指定することは、色立体の上下方向の1ヶ所を指定する
ことであり、目的とする色はこの場所で色立体を水平方
向に輪切りにしたときの平面上に存在する。ここでHを
指定することはこの平面を色立体の無彩色軸を原点とす
る直交座標と考えた時の基準軸からの角度を指定するこ
とになる。従って目的とする色はこの角度を表す線分上
に存在する。更にPを指定することは色立体の無彩色軸
を中心とする同心円の径を指定することであり、角度を
表す線分上の1点を決定することになるからである。
【0037】R,G,BのデータよりI,H,Pのデー
タに変換する技術は公開されており、例えば本出願人に
よる特公平5−14944号に開示されている。本実施
例で用いるI,Hへの変換について簡単に説明する。
R,G,BのデータよりIに変換するのは、各R,G,
Bのデータに適当な係数を乗じた後、総和をとることで
求められる。適当な係数とは、人間の視感度と装置の各
R,G,B毎の再現レベルの相違などから決定される。
【0038】次にR,G,BのデータよりHに変換する
方法を説明する。良く知られているように色相を平面上
に表現すると、1つの環を形成する。そこでこの環を直
交座標上に置くと、全ての色相は直交座標上において、
基準軸、例えばX軸からの角度として表現できる。この
様子を図7(A)に示す。この色相環の例からわかるよ
うに、R,G,Bなる3次元データをもって表現された
特定の色相は角度という1次元データで表現できる。そ
こでR,G,Bのデータの最小値をゼロ、最大値を正規
化された値に統一して考えると、R,G,Bを用いて表
現し得る色相は図7(B)に示す赤(R),黄(Y),
緑(G),シアン(C),青(B),マゼンタ(M)を
頂点とする6角形(これはR,G,Bの濃度データをベ
クトルと考えたときの合成ベクトルが描く6角形の例を
示す)の内側にあり、その位置は基準軸からの角度で示
される。つまり、R,G,Bの濃度データをベクトルと
考えて任意の角度(例えば等間隔)をもって平面上に置
いた時、色相はそれらの合成ベクトルが示す任意の基準
位置からの角度として表現される。
【0039】基準軸を横軸(図7(A),(B)のA
X)にとり、RベクトルをAXと一致させ、Gベクト
ル,Bベクトルをそれぞれ等間隔に配置するようにした
場合、R,G,BよりHへの変換器は図8のように構成
することができる。図8において係数器群のGXはGベ
クトルの水平成分、GYは同垂直成分、BXはBベクト
ル水平成分、BYは同垂直成分、RXはRベクトルの水
平成分であり、Rベクトルには垂直成分はない。これら
の各成分は加算器30,31によって合成されて合成ベ
クトルの水平成分KXおよび垂直成分KYが作成され
る。KX,KYは逆正接演算器32を経て合成ベクトル
の角度に変換されこの角度が色相を表す。この角度は図
7(A)のΘを示す。
【0040】このようにして、カラー撮像装置16より
入力したR,G,Bの画像はIHPプロセッサによって
明度I,色相H,彩度Pに変換される。照明は図2に示
すハロゲンランプ21による上方からのみとする。図6
はRGBより色相Hに変換された画像を示す。aはゴミ
の粒子を示し、白ぽく表示される。bは穴の粒子を示
し、周囲に黄色または黄緑色のふちどりb1が表れてい
る。この内部は黒い場合が多い。cは非金属介在物であ
る。このように画像を色相Hで表示すると穴の周囲は黄
色または黄緑色の輝きが表れる。なお、穴が小さくなる
と穴全体が黄色または黄緑色に輝くので、小さい穴まで
確実に判別できる。なお、この縁取りは連続していない
場合もある。むしろ断続した黄色または黄緑色が周囲に
表れる場合が多い。このような場合も穴と判定する。な
お、黄色または黄緑色でなくピンク色を呈している場合
は、穴ではなくチタン化合物と判断する。
【0041】図6においてbは穴の粒子を表すと共に粒
子の面積を表し、b1はふちどりの面積を表す。ふちど
りの面積比b1/bを求め、kを判定値とし、b1/b
≧kの場合、穴と判定することにより判定精度が向上す
る。判定値kは図5で説明した時と同様に操作者などが
事前に設定しておく。
【0042】次に第3実施形態を説明する。本実施の形
態では第2実施形態が上方からの照明のみであったのに
対して斜方からの照明、図2に示すラインファイバ25
を加えたもので、他は同じである。斜方照明を加えるこ
とにより、図6に示すゴミの粒子aが白っぽく鮮明に画
像に表れ、ゴミの判別精度が向上する。なお、斜方から
のみの照明では、ゴミや比較的大きな穴以外は画像に表
れなくなり、非金属介在物や小さな穴の検出がてきなく
なるので、色による非金属介在物の検査には上方と斜方
の同時照射の方が望ましい。
【0043】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
は上方と斜方から同時に、または別々に時間を変えて測
定用試料を照明し、明るい部分の面積比により非金属介
在物からゴミと穴を判別することができる。また上方か
ら照明し、カラー画像を得て、周囲に内部と異なる色の
ある粒子を穴と識別することができる。この際ゴミも白
く表れるので識別することができる。上方からの照明に
さらに斜方照明を加えることによりゴミを精度よく識別
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を実現する装置のブロック図
である。
【図2】照明方法を説明する図である。
【図3】上方と斜方から同時に照明して得た濃淡画像と
しきい値を変えた2つの2値化画像とを示す図である。
【図4】上方と斜方から別々に時間を変えて照明して得
た2つの濃淡画像と各々の2値化画像とを示す図であ
る。
【図5】第1実施形態の動作フロー図である。
【図6】第2実施形態の画像でR,G,B画像を色相H
で表した画像である。
【図7】(A)は色相環において表現する色を角度で表
す状態を説明する図、(B)はR,G,Bを各色の濃度
を表すベクトルとした場合、合成ベクトルが描く6角形
を説明する図である。
【図8】R,G,BよりHへの変換器の回路図である。
【符号の説明】
6 CPU 7 画像プロセッサ 8 IHPプロセッサ 9 濃淡画像メモリ 10 2値画像メモリ 16 カラー撮像装置 21 ハロゲンランプ 25 ラインファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−158708(JP,A) 特開 平8−68765(JP,A) 特開 平3−221849(JP,A) 特開 平7−234942(JP,A) 特開 昭63−284455(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/61 G01N 21/84 - 21/958 PATOLIS

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料の表面に上方と斜方とからそれぞれ
    別々に、かつ時間を変えて照明する照明手段と、この照
    明の反射光を撮像する撮像手段と、上方照明により撮像
    した画像の第1濃淡画像と斜方照明により撮像した画像
    の第2濃淡画像とを得る濃淡画像生成手段と、この第1
    濃淡画像に表れる粒子を2値化した第1画像と第2濃淡
    画像に表れる粒子を2値化した第2画像とを得る2値化
    手段と、前記第1画像に表れる第1粒子と前記第2画像
    に表れる第1粒子に対応した第2粒子について、第1粒
    子の面積a1と第2粒子の面積a2との比a2/a1が
    第1判定値T1に対してa2/a1≧T1の場合、第1
    粒子をゴミと判定する粒子判定手段と、を備えたことを
    特徴とする非金属介在物測定における異物検出装置。
  2. 【請求項2】 前記粒子判定手段は、前記a2/a1が
    a2/a1<T1の場合、前記面積a2が第2判定値A
    に対してa2≧Aの場合でかつa2/a1が第3判定値
    T2に対してa2/a1≧T2の場合、第1粒子を穴と
    判定することを特徴とする請求項に記載の非金属介在
    物測定における異物検出装置。
  3. 【請求項3】 前記照明手段は光源としてハロゲンラン
    プ、キセノンランプ、タングステンランプ、水銀ランプ
    のいずれかを用いることを特徴とする請求項1又は2
    記載の非金属介在物測定における異物検出装置。
  4. 【請求項4】 前記照明手段は斜方からの照明を水平よ
    り5度以内の照射角度とすることを特徴とする請求項1
    乃至3の何れか一項に記載の非金属介在物測定における
    異物検出装置。
JP00994697A 1997-01-23 1997-01-23 非金属介在物測定における異物検出装置 Expired - Fee Related JP3523764B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00994697A JP3523764B2 (ja) 1997-01-23 1997-01-23 非金属介在物測定における異物検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00994697A JP3523764B2 (ja) 1997-01-23 1997-01-23 非金属介在物測定における異物検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10206341A JPH10206341A (ja) 1998-08-07
JP3523764B2 true JP3523764B2 (ja) 2004-04-26

Family

ID=11734166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00994697A Expired - Fee Related JP3523764B2 (ja) 1997-01-23 1997-01-23 非金属介在物測定における異物検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3523764B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU6942998A (en) * 1997-03-31 1998-10-22 Microtherm, Llc Optical inspection module and method for detecting particles and defects on substrates in integrated process tools
JP3660936B1 (ja) * 2004-06-24 2005-06-15 株式会社ファースト 硬化コンクリートの気泡計測方法および気泡計測装置
JP4577614B2 (ja) * 2005-08-09 2010-11-10 住友金属工業株式会社 鋼中非金属介在物検査方法及びこれを用いた鋼材の製造方法
JP5434734B2 (ja) * 2010-03-25 2014-03-05 新日鐵住金株式会社 微粒子の明度識別方法
JP2016194505A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 日鉄鉱業株式会社 砕石中の異物を検出する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10206341A (ja) 1998-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6745173B2 (ja) 画像検査装置、画像検査方法、画像検査プログラム及びコンピュータで読み取り可能な記録媒体並びに記録した機器
KR101692115B1 (ko) 검사 장치 및 검사 방법
KR101338576B1 (ko) 화상 해석에 의해서 결함 검사를 실시하는 결함검사장치
US5835620A (en) Boundary mapping system and method
EP1228486B1 (en) Pixel classification in object inspection based on likelihood
US7027640B2 (en) Method and apparatus for inspecting defects on polishing pads to be used with chemical mechanical polishing apparatus
US5566244A (en) Method of inspecting a workpiece surface including a picturing system with a shortened focal plane
JP3523764B2 (ja) 非金属介在物測定における異物検出装置
JP4151306B2 (ja) 被検査物の検査方法
JP2002323454A (ja) 被検物の欠点検査方法および検査装置
JP2011208941A (ja) 欠陥検査装置およびその方法
JP6031751B2 (ja) ガラス基板検査装置及びガラス基板製造方法
JP4216485B2 (ja) パターン検査方法およびその装置
JP5727709B2 (ja) 残留物測定方法及び残留物測定装置
JP2002195958A (ja) 表面検査方法
KR20030063428A (ko) 시료 표면의 결함 측정 및 평가 방법
JPH10311713A (ja) ボンディングワイヤ検査方法および装置
JP2008292398A (ja) 部品電極の浮き不良の検査方法および基板検査装置
JPS6347642A (ja) 表面探傷における欠陥種類弁別方法
JPH1114323A (ja) パターン検査方法及びパターン検査装置
JPH10247669A (ja) ボンディングワイヤ検査装置および方法
JPH0868765A (ja) 画像処理による異物検出方法
JP3216669B2 (ja) 光ディスク欠陥検査方法
KR0152885B1 (ko) 인쇄회로 기판의 납땜상태 분류방법
JPH0231141A (ja) 透明物体のピット自動検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20031202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040209

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees