JP3520072B2 - 光信号処理装置および光信号処理方法 - Google Patents

光信号処理装置および光信号処理方法

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JP3520072B2
JP3520072B2 JP2002028826A JP2002028826A JP3520072B2 JP 3520072 B2 JP3520072 B2 JP 3520072B2 JP 2002028826 A JP2002028826 A JP 2002028826A JP 2002028826 A JP2002028826 A JP 2002028826A JP 3520072 B2 JP3520072 B2 JP 3520072B2
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optical signal
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勝就 岡本
和則 長沼
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速の光信号を処
理、測定または記憶する方法および装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の光信号処理回路の一例を図1に示
す。この図において、201,205は回折格子、20
2,204はレンズ、203は空間フィルタあるいは光
記憶媒体である。この光回路に時系列信号光を入射する
と、回折格子201の周波数分解機能とレンズ202の
フーリエ変換機能により、時系列信号光のフーリエ変
換、すなわち周波数スペクトル分布が空間フィルタ20
3上に形成される。周波数スペクトル分布に空間フィル
タ203で変調を加えると、時系列信号の波形を変調す
ることができる。ここでは、時系列信号が極めて高速で
ある場合にも空間フィルタ203によって波形の制御が
可能である。
【0003】一例として、図2上段にて示すパルス幅2
00fs、パルス間隔5psの光信号を入射した場合、
入射光スペクトルは図3上段に示す形状を有しており、
回折格子201、レンズ202を透過後空間フィルタ2
03上では図3中段の破線にて示す光強度分を有し、こ
れを空間フィルタ203にて変調すると、空間フィルタ
203透過後のスペクトルには図3下段にて示す形状と
なる。そして、このスペクトルに対応する時間波形は図
2下段にて示すパルス列となる。こうして、光信号の周
波数スペクトルを空間フィルタ203にて変調すること
により、光信号処理を行うことができる。つまり、フィ
ルタに対応した各種の波形整形が可能となる。
【0004】また、図1に示す203を光記憶媒体とし
て、時系列信号光と参照光とを同時に入射することによ
り光記憶媒体203上にて双方の光の干渉縞がホログラ
ム記録される。記録後、参照光のみ入射すれば、信号光
が再生されて出力される。このような研究の報告は、例
えば、A. M. Weiner, “Programable shaping of Femto
second optical pulses by use of 128-Element Liquid
Crystal Phase Modulator, ” IEEE J Quntun Electro
nics, Vol.28, No.4, pp.908-920(1992) : A.Weiner et
al.,“Optics Letters, vol.17, pp.224-226(1992)が
ある。
【0005】光通信技術の進歩に従って光伝送に利用さ
れる光信号のパルス幅は実用化段階で100ps(e
x;FA−10Gシステム)、次世代の超大容量伝送装
置では1−10psのピコ秒パルスが利用されると考え
られる。フェムト秒領域の光パルスは、安定な光源の研
究開発および材料評価へ用いることが当面の適用領域で
あり、光通信への適用は当面ないものと考えられる。す
なわち、1〜10psの光パルスの光パルス発生、波形
整形、波形測定、波形記録、相関処理等を可能とする基
本的装置、方法が次世代の超大容量システムを構成する
ために必要とされている。
【0006】しかしながら、上述の従来技術では次の問
題を有する。すなわち、上述の変調を行うにしてもある
いはホログラム記録をするにしても、回折格子201,
205、レンズ202,204、空間フィルタ203全
てを高精度に配置する必要があり、外部環境に対して影
響を受けやすくモジュール化も困難で、いわゆる実験室
環境でなければ動作させることが不可能に近い。すなわ
ち、実用として現実的ではない。
【0007】また、時系列信号を扱う場合原理的に一次
元の回折格子、レンズにて信号処理が可能なのである
が、回折格子やレンズは二次元配置の冗長な構成とな
り、その点本来的に必要以上な位置合せが必要となる。
【0008】さらに、例えば10ps以上の長いパルス
列を扱う場合あるいはパルス幅の長いパルスを扱う場合
には、入射ビーム径を大きくし大型の回折格子やレンズ
が必要となって装置が大型化せざるを得ない。
【0009】すなわち、従来のフェムト秒パルスに対し
て有効な回折格子対とレンズを用いた構成は、ピコ秒パ
ルスに対しては装置が極めて大型になり、伝送装置の3
0×40×3cm程度のパッケージに組み込むことは困
難である。さらに、光ファイバとの接続光学系が必要で
あり、パルスに応じた柔軟な装置設計ができない。
【0010】従来、ピコ秒パルスの発生手段には、半導
体モードロックレーザが知られている。
【0011】図4は、従来の短パルス光源として用いら
れるモードロック型レーザの構成を示す。
【0012】図において、モードロック型レーザは、光
増幅媒質51、光増幅媒質51に反転分布を形成する励
起回路52、光共振器を構成するミラー53−1,53
−2、光共振器内に配置される光変調器54、光変調器
54を駆動する回路であるクロック発生器55により構
成される。本構成では、クロック発生器55が光共振器
の共振モード間隔にほぼ等しい周波数またはそのほぼ整
数倍の周波数のクロックで光変調器54を駆動すると、
クロック周波数またはその整数倍の周波数に等しい繰り
返し周波数の光短パルス列が発生する。
【0013】図5は、多数の波長の光を同時に発振する
多波長光源の構成を示す。
【0014】図において、多波長光源は、光増幅媒質6
1、導波路アレイ回折格子62、光増幅媒質61と導波
路アレイ回折格子62を結合するレンズ63、光増幅媒
体61の両端面に配置される高反射ミラー64および低
反射コーティング65と、導波路アレイ回折格子62の
他端に配置される高反射ミラー66により構成される。
【0015】導波路アレイ回折格子62は、基板70上
に、1本の入力導波路71と、導波路長差ΔLで順次長
くなる複数本の導波路からなる導波路アレイ73と、複
数本の出力導波路75と、入力導波路71と導波路アレ
73とを接続するスラブ導波路72と、導波路アレイ
73と出力導波路75とを接続するスラブ導波路74と
を形成したものである。
【0016】入力導波路71に入射された光は、スラブ
導波路72で回折により広がり、その回折面と垂直に配
置された導波路アレイ73の各導波路に等位相で入射し
分配される。導波路アレイ73の各導波路を伝搬してス
ラブ導波路74に到達した光には、導波路長差ΔLに対
応する位相差が生じている。この位相差は波長により異
なるので、スラブ導波路74のレンズ効果でその焦点面
(出力導波路75の入力端)に結像する際に、波長ごと
に異なる位置に結像する。したがって、出力導波路75
の各導波路には異なる波長の光が取り出される。
【0017】このような導波路アレイ回折格子62を用
いた多波長光源では、高反射ミラー64と高反射ミラー
66との間に光共振器が形成され、光増幅媒質61を定
常的に励起することにより多数の波長の光を同時に発振
させることができる。
【0018】ところで、従来のモードロック型レーザに
は次のような3つの問題点がある。
【0019】(1)発振モード包絡線スペクトルが動作
条件で大きく変動し、中心波長およびパルス幅を設定す
ることが困難である。
【0020】(2)各モードごとの強度と位相を独立に
制御することができないので、パルス形状の設計が困難
である。
【0021】(3)非常に多数のモードが励起される
と、長共振器の半導体媒質の分散および非線形効果でモ
ード間の相関が不十分となり、トランスフォームリミッ
トの光短パルス列を発生させることが困難である。
【0022】また、図5に示すような多波長光源は、各
モードに対する位相が制御されていないので、モードロ
ックして高繰り返し周波数の光短パルス列を発生させる
ことができない。
【0023】以上説明したように、従来、ピコ秒パルス
の発生手段には、半導体モードロックレーザがあるが、
光通信用光源として利用するためには、位相、強度が安
定であること、中心波長およびパルス幅・パルス形状の
設定(設計・製作)が可能であること、トランスフォー
ムリミットに近い高品質なパルスを発生することが必要
である。しかしながら、現状の半導体モードロックレー
ザではこれらの要求を同時に満たすことは困難である。
また、図1に示す従来技術を半導体モードロック光源に
組み込むことは極めて難しく、研究報告例もない。
【0024】ところで、超高速の光伝送装置において
は、光ファイバ中の群速度分散による波形の歪みが伝送
距離を制限する第1の要因である。伝送路の分散特性
は、環境温度の変化、経時的な材質は被覆の変化によっ
て生じる。この分散特性は、また、伝送路の支障切り替
えに付随して別の光ファイバに切り替える場合に変化す
る。あるいは、光ファイバの分散に変化が無くとも、光
源波長やフィルタ特性の変化によって信号光の感受する
分散値は変化する。
【0025】一般に用いられている分散の少ない分散シ
フト光ファイバでも±1ps/nm/km程度の分散が
あるので、80kmの伝送区間では±80ps/nmの
分散となる。20Gbit/sでパルス幅10psの信
号光の光帯域は約1nmであるので、最大80ps程度
のパルス広がりを生じる。ところが、20Gbit/s
信号のタイムスロットは50psであるから、多大な符
号間干渉が生じて大きな誤りが生じる。このため、伝送
路の分散を補償(等化)する装置が、超高速の伝送装置
では不可欠である。
【0026】従来の技術の一例を図6に示す。ここで、
図6中、符号01は光増幅器、02は光スイッチ、03
は分散補償ファイバである。
【0027】従来の技術は、光信号を伝送路中の分散と
正反対の分散特性を持つ別の光ファイバを通して分散を
補償して良好な波形を得る構成である。
【0028】分散補償ファイバ03の分散特性は可変で
きないので、いくつかの分散特性を持つファイバを用意
し、伝送路の分散特性の変化に対応して分散を補償する
のが一般的である。
【0029】しかしながら、従来の技術には以下のよう
な問題があった。
【0030】(i)高次の分散の補償が困難である。
【0031】(ii)分散を補償するために多数のファイ
バを用意する必要がある。特に、超高速の光信号では分
散の許容範囲が狭いので、僅かずつ分散値を変えたファ
イバが必要である。このため、装置が大型化し多端子の
光スイッチが必要である。
【0032】(iii )光スイッチによって分散補償ファ
イバを切り替えるため、切り替え中に光信号の瞬断が生
じる。
【0033】また、従来の別の技術の一例として、チャ
ープドファイバグレーティング、多断接続されたMZ干
渉器の構成があるが、以下のような問題があった。
【0034】(iv)分散補償の中心波長の制御幅が小さ
く、補償帯域が狭い。
【0035】超高速の光伝送装置において光ファイバ中
の自己位相変調による波形の歪みが伝送距離を制限する
第2の原因である。従来の他の一例を図7に示す。ここ
で、図7中、符号04は光送信器、05は高分散ファイ
バ、06は光増幅器、07は光伝送路、08は分散補償
回路、09は光受信器である。
【0036】この構成では分散補償を前提に予め高分散
媒体中に光信号を通してパルス幅を広げて自己位相変調
を低減する伝送方法である。自己位相変調は、光パルス
ピーク強度にほぼ比例して生じるので、パルス幅を広げ
てピークパワーを下げると、低減することができる。分
散は補償して波形を再生できるが、非線形現象である自
己位相変調による波形の劣化は、通常の線形の波形等化
方法では再生することができないので、伝送路中ででき
る限り非線形現象が生じない伝送装置が要求される。
【0037】しかしながら、従来の技術には以下のよう
な問題があった。
【0038】(v)伝送路中の分散の変化が予め予測が
できないので、伝送途中で分散が偶然に等化され、自己
位相変調が生じて波形の劣化、誤りの増大が起こる可能
性がある。
【0039】このように、従来、ピコ秒パルスの波形整
形(例えば分散補償)手段としては、伝送路中の分散と
正反対の分散特性を持つ別の光ファイバ、チャープドフ
ァイバグレーティング、多段接続されたMZ干渉器があ
る。しかしながら、高次の分散の補償、可変分散補償、
広帯域な補償が困難である。また、図1に示す従来技術
では、補償可能な分散量が非常に小さい。例えば、2p
sのパルス幅の光パルスに対しては5ps/nm程度の
補償しかできない。
【0040】また、上述のような光信号処理装置では、
より高速の光信号の波形を観測することが必要になって
きている。
【0041】従来、波形測定・記録手段としては、超高
速のO/E変換器あるいは、ストリークカメラがある。
しかしながら、O/E変換器の帯域は高々50GHzで
あり1−10psのピコ秒パルスの測定は不可能であ
る。また、ストリークカメラは光通信の波長帯では感度
が低いため、単一掃引では十分なS/Nが得られず実時
間波形が観測できない。図1に示す従来技術を用いた研
究報告例はない。従来技術をそのまま適用した場合には
フーリエ変換面上に2次元的に光が分布するため、特殊
な光学系を考案しないとS/Nの高い測定が困難であ
る。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前述
のように、1〜10psの光パルスの発生、波形整形、
波形測定、波形記録、相関処理等を可能にする光信号処
理装置および光信号処理方法を提供することにある。
【0043】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するために、請求項1に記載の発明は、光信号
が入力される光導波路と、当該光導波路の出力光を分配
する分配手段と、当該分配手段に接続され、光路長が一
定間隔で変化する光導波路の集合体で構成された導波路
アレイと、当該導波路アレイの光出力を結像するスラブ
導波路と、光の強度または位相を変調する空間フィルタ
とを備え、前記導波路アレイの光導波路は前記スラブ導
波路の片側にのみ接続されており、前記スラブ導波路は
前記入力される光信号を周波数スペクトル像として結像
して直線上に分布させ、前記空間フィルタは、前記周波
数スペクトル像の結像位置に配置され、前記周波数スペ
クトル像を前記直線上の位置に応じて所望の強度または
位相に変調して反射することを特徴とする。
【0044】また、請求項2に記載の発明は、光信号が
入力される第1の光導波路と、当該第1の光導波路の出
力光を分配する分配手段と、当該分配手段に接続され、
光路長が一定間隔で変化する光導波路の集合体で構成さ
れた第1の導波路アレイと、当該第1の光導波路アレイ
の光導波路が片側にのみ接続され、前記第1の導波路ア
レイの光出力を結像する第1のスラブ導波路と、当該第
1のスラブ導波路が入力側に接続され、光の強度または
位相を変調する空間フィルタと、当該空間フィルタの出
力側に接続された第2のスラブ導波路と、光路長が一定
間隔で変化する光導波路の集合体で構成され、当該光導
波路が前記第2のスラブ導波路の片側にのみ接続されて
前記空間フィルタにより変調された光が入射する第2の
導波路アレイと、当該第2の導波路アレイの出力光を一
点に収束する収束手段と、当該収束手段からの出力光が
入射する第2の光導波路とを備え、前記第1のスラブ導
波路は前記入力される光信号を周波数スペクトル像とし
て結像して直線上に分布させ、前記空間フィルタは、前
記周波数スペクトル像の結像位置に配置され、前記周波
数スペクトル像を前記直線上の位置に応じて所望の強度
または位相に変調して透過することを特徴とする。
【0045】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の光信号処理装置において、前記スラブ導波路の
焦点面近傍には、当該焦点面を平面に変換する焦点面変
換手段が設けられており、前記空間フィルタは前記焦点
面変換手段を介して配置され、前記光導波路の入力端側
には、前記空間フィルタからの反射光を取り出すための
光分岐手段が備えられていることを特徴とする。
【0046】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の光信号処理装置において、前記空間フィルタが
位相フィルタであることを特徴とする。
【0047】また、請求項5に記載の発明は、請求項3
に記載の光信号処理装置において、前記空間フィルタが
強度フィルタであることを特徴とする。
【0048】また、請求項6に記載の発明は、 請求項
3に記載の光信号処理装置において、前記空間フィルタ
が、強度フィルタと位相フィルタとを多段に接続した空
間フィルタであることを特徴とする。
【0049】また、請求項7に記載の発明は、請求項3
に記載の光信号処理装置において、前記焦点面変換手段
として、前記スラブ導波路端に導波路と垂直方向に光を
屈曲させる光屈曲手段を備えていることを特徴とする。
【0050】また、請求項8に記載の発明は、請求項3
に記載の光信号処理装置において、前記光分岐手段は、
入力側に第1の光増幅手段と光波長フィルタとが接続さ
れる一方、出力側に第2の光増幅手段が接続されている
ことを特徴とする。
【0051】また、請求項9に記載の発明は、請求項2
に記載の光信号処理装置において、前記第1の光導波路
は入力側に第1の光増幅手段と光波長フィルタとが接続
され、前記第2の光導波路は出力側に第2の光増幅手段
が接続されていることを特徴とする。
【0052】また、請求項10に記載の発明は、請求項
8または9に記載の光信号処理装置の入力側に、光変調
信号発生回路を具備する光変調器を介して、光源が接続
されていることを特徴とする。
【0053】また、請求項11に記載の発明は、請求項
8または9に記載の光信号処理装置の出力側に、光受信
器が接続されていることを特徴とする。
【0054】また、請求項12に記載の発明は、請求項
10に記載の光信号処理装置を備えた光信号送信回路
と、請求項11に記載の光信号処理装置を備えた光信号
受信回路とが、光伝送路を介して接続されていることを
特徴とする。
【0055】また、請求項13に記載の発明は、請求項
8に記載の光信号処理装置において、空間フィルタが位
相フィルタであり、相対位相φが空間フィルタ上の位置
(x)に対して、φ(x)=Mod[ax ,π]
(a:定数)を近似した特性をもつことを特徴とする。
【0056】また、請求項14に記載の発明は、請求項
8に記載の光信号処理装置において、空間フィルタが位
相フィルタであり、相対位相φが空間フィルタ上の位置
(x)に対して、φ(x)=Mod[ax ,2π]
(a:定数)を近似した特性をもつことを特徴とする。
【0057】また、請求項15に記載の発明は、請求項
8に記載の光信号処理装置において、空間フィルタが位
相フィルタであり、相対位相φが空間フィルタ上の位置
(x)に対して、φ(x)=π/2(x>0)かつφ
(x)=0(x<0)、あるいは、φ(x)=0(x>
0)かつφ(x)=π/2(x<0)を近似した特性を
もつ、強度変調−角度変調変換することを特徴とする。
【0058】また、請求項16に記載の発明は、請求項
8に記載の光信号処理装置において、空間フィルタが位
相フィルタであり、相対位相φが空間フィルタ上の位置
(x)に対して、φ(x)=π(x>0)かつφ(x)
=0(x<0)、あるいは、φ(x)=0(x>0)か
つφ(x)=π(x<0)を近似した特性をもつ、強度
変調−角度変調変換することを特徴とする。
【0059】また、請求項17に記載の発明は、請求項
8乃至12のいずれかに記載の光信号処理装置におい
て、空間フィルタが位相フィルタと強度フィルタとから
構成されていることを特徴とする。
【0060】また、請求項18に記載の発明は、請求項
8乃至16のいずれかに記載の光信号処理装置におい
て、空間フィルタが、ガラス基板、透明電極、液晶、液
晶配向膜から構成された液晶空間変調器であることを特
徴とする。
【0061】また、請求項19に記載の発明は、光信号
処理方法であって、請求項12に記載の光信号処理装置
を用いて、前記光信号送信回路の発生する光信号の周波
数スペクトル位相を変調し、前記光受信回路で前記光伝
送路中の分散と、前記光信号送信回路による周波数スペ
クトル位相変調を補償することを特徴とする。
【0062】また、請求項20に記載の発明は、光信号
処理方法であって、請求項12に記載の光信号処理装置
を用いて、前記光信号送信回路の発生する光信号の周波
数スペクトル強度を変調し、前記光受信回路で前記光伝
送路中の分散と、前記光信号送信回路による周波数スペ
クトル強度変調を補償することを特徴とする。
【0063】さらに、請求項21に記載の発明は、光信
号処理方法であって、請求項12に記載の光信号処理装
置を用いて、前記光信号送信回路の発生する光信号の周
波数スペクトル位相及び周波数スペクトル強度を変調
し、前記光受信回路で前記光伝送路中の分散と、前記光
信号送信回路による周波数スペクトル位相変調及び周波
数スペクトル強度変調を補償することを特徴とする。
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】
【0093】
【0094】
【0095】
【0096】
【0097】
【0098】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
するが、本発明は以下の実施形態例に限定されるもので
はない。 (実施形態例1)本発明の第1の実施形態例に係る光信
号の処理を行う方法とその構成を、図8を参照して説明
する。
【0099】図8に示すように、入力光信号u(t)
は、石英導波路1に入射した後、スターカップラ2によ
って、N本の導波路アレイ3に分岐される。導波路アレ
イ3は、入射面S と出射面S の間でそれぞれがΔ
Lの光路長差を持つように設定されている。ここで、S
は石英導波路1のスターカップラ2への入射端を中
心とする円周上にあり、S はS の中心を中心とす
る円周上に配置した場合にもっとも高性能な分光特性を
示す。
【0100】そのため、導波路アレイ3からスラブ導波
路4への出射端において、それぞれの光ビームはnΔL
の位相差(nは導波路の屈折率)を持つため、回折格子
と同様な分波機能を持つことが知られている(例えば、
H. Takahashi et al., IEEEJ. Lightwave Tech. Vol.12
(No.6), pp.989-995(1994)); M. K. Smit Electron.Let
t. vol.24, pp.385-386, (1988); C. Dragone et al.,
IEEE photon. Technol. Lett., vol.3, pp.896-899 (19
91) 。
【0101】従来、このような導波路アレイ2,3,4
は、波長多重光伝送における光分波器としての使用がよ
く知られている。
【0102】本発明者らは、導波路アレイ3に時系列な
光信号を入射したとき、この光信号の時間周波数スペク
トルがレンズを用いなくとも空間的な像として形成でき
ることを発見した。さらに、本発明者らは、高分解能な
導波路アレイ設計法を見出し、この原理に基づく光信号
処理への応用を考案した。
【0103】すなわち、導波路アレイを用いれば、スラ
ブ導波路4の焦点面S においては、入射光信号のフ
ーリエ変換U(n)を空間的に結像することができる。
【0104】周波数分解能は、m次の回折光を用いたと
き、Nmに比例することを見いだした。ただし、Nは、
導波路アレイ3の導波路の数である。したがって、mを
大きくすれば、周波数分解能がNに比例する通常の回折
格子に比較して、大きな分解能を得ることができる。こ
の指針にしたがって最適に設計すれば、極めて光分解能
の高い導波路アレイを得ることができ、高速で長い光パ
ルス列のスペクトル分解が可能となる。
【0105】以上のような高分解能の導波路アレイの焦
点面Sに反射型の空間フィルタ5を設置してやると、
この空間フィルタ5の空間周波数のパターンをH(v)
とすれば、U(v)H(v)の光パターンが反射され
て、導波路アレイ3、スターカップラ2を戻り、石英導
波路1から出射される。
【0106】このときの出力光信号は、u(t)*h
(t)となる。ここで、*は、2つの信号のコンボリュ
ーションを表す。
【0107】すなわち、任意の空間フィルタ5を置くこ
とにより、入射信号光の周波数領域での処理を行うこと
ができる。外部と石英導波路1との入出力は、例えば、
カップラのついた光ファイバを用いて行う。
【0108】図8の構成において、焦点面S は、S
の中心を中心とする円周上にあるので、空間フィル
タ5が平面である場合、一般に出力波形に歪みが生じ
る。この歪みは中心周波数に対して2次関数的に位相が
変化すると、近似されるので、本構成は2次分散特性を
持っていることと、近似的に等しい。これを補正するに
は、入力光あるいは出力光を本構成と逆の符号で大きさ
の等しい分散媒質を透過させればよい。また、あるいは
空間フィルタ5を分散を補償する効果を含めて設計すれ
ばよい。
【0109】この方法の具体的な応用例として、光信号
u(t)が何らかの装置、例えば、長距離の光ファイバ
通信回線を通り、f(t)=u(t)*h(t)のよう
な歪みを受けた場合を考える。
【0110】この歪んだ信号f(t)を元の信号u
(t)に戻すために、図9に示すような光信号処理装置
を用いることができる。光信号処理の原理を示した図8
では反射型の構成としたが、この図9に示す装置では、
透過型とした。
【0111】図9に示すように、何らかの歪みを持つ光
信号f(t)が光コネクタ6を介して光ファイバ7から
石英光回路8に入射する。
【0112】石英光回路8は、図10に示すように、導
波路9,13、スターカップラ10,14、導波路アレ
イ11,15およびスラブ導波路12,16が、空間フ
ィルタ17に対して、左右対称に配置されたものであ
る。
【0113】導波路アレイ11,15には、偏波依存性
をなくすために、必要に応じて、途中に、半波長板1
8,18が設置される。
【0114】入力信号光は、導波路9を伝搬した後、ス
ターカップラ10により導波路アレイ11に入射し、ス
ラブ導波路12内の焦点面S にフーリエ変換F
(v)=U(v)H(v)を結像する。
【0115】ここで、空間フィルタ17としては、次の
ようなパターンのものを焦点面に置くと、信号との積に
より、U(v)となる。
【0116】H (v)/|H(v)| これがスラブ導波路16、導波路アレイ15、スターカ
ップラ14を通ると、逆フーリエ変換され復元された光
信号u(t)が導波路13から取り出せる。強度的に減
衰が大きい場合には、光増幅器19を通して光コネクタ
6により外部に出力される。
【0117】ここで、空間フィルタ17は、固定パター
ンでも書き換え可能なパターンでもよい。固定パターン
の場合には、ガラス基板などの基板上に蒸着などにより
所定の位相や透過率のパターンを形成したものを設置す
ればよい。また、書き換え可能なパターンとするには、
液晶や半導体からなる光変調器を空間フィルタとして用
い、空間フィルタ制御装置20から出力される電圧によ
り、光変調器上の各ピクセルの位相や透過率を制御す
る。
【0118】実際に、図10の構成の光回路を用い、ガ
ラス基板上に作られた固定パターンの空間フィルタによ
り、単パルス幅0.2ps、周期0.5ps、パルス数
100個からなる波長1500nmの光パルス列の歪み
の整形が可能なことを確認した。 (実施形態例2)本発明の第2の実施形態例に係る光パ
ルスを発生する方法とその構成について、図11を参照
して説明する。
【0119】本実施形態例は、反射型の計算機ホログラ
ム(CGH)21を焦点面S に設置したものであ
る。この計算機ホルグラム21は、例えば、ある光パル
ス列u(t)のフーリエ変換U(v)が空間周波数パタ
ーンとして書かれている。
【0120】したがって、読み出し光を光導波路22か
らスラブ導波路23へ入射すれば、ホログラムから反射
した光パターンU(v)はスラブ導波路23、導波路ア
レイ24、スターカップラ25の順に伝搬し、実施形態
例1で述べた原理により逆フーリエ変換されて、導波路
26から光パルス列u(t)が出射される。
【0121】この実施形態例では、単なる光パルスを読
み出し光として入射するだけで、計算機ホログラム21
に書かれた任意の光パルス列を発生することができる。
【0122】なお、本実施形態例の変形例として、例え
ば、図12に示すように、導波路41、スターカップラ
42を介して、読み出し光も導波路アレイ43に入射し
てフーリエ変換像として計算機ホログラム21に入射し
ても良い。ただし、読み出し光は、短い光パルスとすれ
ばよい。
【0123】また、本実施形態例の他の変形例として、
例えば、図13に示すように、透過型の計算機ホログラ
ム31を用いることもできる。すなわち、導波路アレイ
32と反対側の導波路33からスラブ導波路34へ読み
出し光を入射すると、ホログラムを透過した光パターン
u(v)は、スラブ導波路35、導波路アレイ32、ス
ターカップラ36の順に伝搬し、上記と同様に逆フーリ
エ変換されて、光導波路37から光パルス列u(v)が
出射される。
【0124】実際に、図11の構成の光回路を用い、単
パルス幅0.2ps、周期0.5ps、パルス数100
個からなる波長1500nmの光パルス列の発生を確認
した。 (実施形態例3)本発明の第3の実施形態例に係る光パ
ルスを一時記憶する方法と構成について、図14を参照
して説明する。本実施形態例では、感光性の光記録媒体
51を焦点面S に設置する。
【0125】図14に示すように、入力光信号u(t)
は、外部から光コネクタ52により装置に導入され、光
増幅器53で増幅される。次に、光カップラ54により
信号用と参照用の光に分けられ、信号光はそのまま石英
光回路55に入射する。
【0126】石英光回路55において、図15(A)に
示すように、信号光は、導波路56に入射した後、スタ
ーカップラ57によって導波路アレイ58に分岐され
る。
【0127】それぞれの導波路アレイ58からの出射し
た光は、スラブ導波路59を伝搬し、焦点面S にお
いて、入射光信号のフーリエ変換U(v)を空間的に結
像する。
【0128】一方、信号光から分岐した参照光用の光
は、光カップラ54により分けられ、光変調器60を通
った後、石英光回路55に入射し、図15(A)に示す
ように、参照用導波路61を通り、スラブ導波路59へ
入射する。
【0129】図15(A)におけるスターカップラ57
の拡大図を図15(B)に示す。ここで、導波路アレイ
58の入射導波路端は円周上に配置されるが、参照用導
波路61からスターカップラ57への入射端を中心とす
る円周上、あるいは導波路56からスターカップラ57
への入射端を中心とする円周上のいずれかに配置され
る。通常は、各々の円周上に配置される導波路数は、ほ
ぼ等しく設定される。
【0130】その結果、参照光と信号光との干渉により
光記録媒体51上にU(v)がホログラムとして記録さ
れる。
【0131】その後、参照光と同一波長の光を読み出し
光として導波路W2から入射すれば、ホログラムに記録
されたU(v)が読み出され、スラブ導波路59、導波
路アレイ58、スターカップラ57の順に伝搬する間に
逆フーリエ変換されて導波路56から光パルス列u
(t)が出射される。
【0132】なお、ここでは、光変調器60は、参照光
あるいは読み出し光のための光パルスを信号光の一部か
ら切り出す役割を果たす。
【0133】このような原理により、光パルス列の記憶
がなされる。
【0134】また、本実施形態例では、反射型の構成で
示したが、ホログラムの反対側に読み出し用の導波路を
設けて透過型のホログラムを用いた構成も可能である。
さらに、図12と同様に参照光および読み出し光を導波
路アレイを通して入射する構成も可能である。
【0135】光記録媒体51としては、例えば、半導体
の多重量子井戸構造のフォトリフラクティブ素子、感光
膜などを用いることができる。
【0136】また、参照光用導波路を複数設け、それぞ
れの参照光に対応して多数の光パルス列のパターンをホ
ログラム上に多重に記録することも可能である。
【0137】なお、焦点面にホログラム媒体のかわりに
光センサアレイを置き、参照光を導入せずに信号光のみ
を導入すれば、信号光のパワースペクトルの観察もでき
る。 (実施形態例4)図8の構成を用いて、導波路アレイの
本数Nを340、回折次数mを59とした。入射光は、
Cr/YAGレーザの出力を波長フィルタによって、帯
域制限を行い、中心波長1549nm、スペクトル幅
2.3nm、パルス幅1.1psのパルスを生成して用
いた。
【0138】以上のような構成で光信号発生を行った場
合の、入射光のパルス波形を図16に示した。また、フ
ィルタとして、焦点面にそれぞれ120GHz、240
GHzのパルス発生用の反射型強度フィルタを設けて処
理した場合の出力波形を図17および図18に示す。図
17および図18により、本発明の光信号処理装置およ
び光信号処理方法が設計通りに機能していることが確認
された。
【0139】また、図19に導波路アレイを用いた場合
と、従来の回折格子とレンズを用いた場合とにおいて、
取り扱うパルス幅と処理可能な最大パルス数との関係を
示す。
【0140】本発明の第1の効果は、信号処理能力(処
理可能パルス列長)が原理的に高いことである。図18
から明らかなように、本発明の構成は従来構成に比較し
て処理可能なパルス列長が長く、回折次数(m)を変え
て処理する光パルスのパルス幅に合わせた設計が可能で
ある。数式を用いて、処理可能最大パルス列長(T
および最小パルス幅(τ)を示すと以下のようになる。
【0141】
【数1】
【0142】(ただし、従来技術においてはm=1、ν
:中心周波数、N:導波路数、従来技術においては
光ビームの照射されている回折格子本数)
【0143】
【数2】
【0144】(従来技術、d:回折格子の溝間隔、λ
:中心波長、f:レンズ焦点距離、Hフィルタ寸法、
α:定数(通常0.3〜0.4、パルス形状による))
【0145】
【数3】
【0146】本発明を用いて分散補償等を行う場合、処
理能力は処理可能パルス列長に比例する。すなわち、発
明の回路は、おおよそ従来技術に比較して10倍の能力
を持つ。
【0147】第2の効果は、装置の小型化が可能なこと
である。従来技術においては図1から明らかなように全
長4fの大きさになるが、レンズの歪みが少ないことを
条件にすると図18の性能を得るためには少なくともf
=10cm以上、口径10cm以上が必要であり、全長
は60〜70cm程度、幅/高さが30cm程度の大き
さになる。さらに光ファイバ入出力光学系を含めると非
常に大きな装置となり、光通信装置に搭載することは不
可能である。ところが、本発明では光回路を平面内で屈
曲させて配置できることおよび空気よりも導波路材料の
方が屈折率が高いため小型化され、図19の性能を得る
ために10cm角程度の石英基板で製作可能である。半
導体導波路であれば、寸法は5cm角程度になる。
【0148】第3の効果は、その他の光回路との集積化
が可能になることである。例えば光増幅器を内蔵し、損
失の少ない光信号処理が可能となる。
【0149】ピコ秒パルスの発生手段に適用した場合の
効果は、共振器内の分散補償により容易にトランスフォ
ームリミットに近いパルス列を発生することができるこ
と、各モードの制御によりパルス形状を設計できること
である。
【0150】分散補償回路に適用した場合の効果は、高
次の分散の補償、可変分散補償、高帯域な補償が可能と
なる。また、2psのパルス幅の光パルスに対しては1
00ps/nm程度の補償まで可能である。また、キノ
フォーム(フレネルレンズ)をスラブ導波路とフィルタ
/ミラー間に配置して、歪みのない波形整形が可能であ
る。
【0151】伝送装置に適用した場合の効果は、伝送路
の分散の変化に追従した分散補償が可能であること、自
己位相変調による伝送波形劣化を低減したシステムの構
成が可能であること、強度変調−角度変調変換回路が容
易に構成できることである。 (実施形態例5) 図20は、本発明の第5の実施形態例を示すものであ
る。この実施形態例の装置では、石英基板101上に、
光導波路104の出力光を分配する第1のスラブ導波路
105、導波路長を順次長くした複数本の光導波路にて
形成されスラブ導波路105の分配光の光路長を異なら
しめて位相差を生ぜしめ分波する導波路アレイ106、
円周端面を有してレンズ機能を有する第2のスラブ導波
路107が集積化されて形成されている。200は導波
路アレイ回折格子である。
【0152】石英基板101への光入力側には光ファイ
バ103を介して信号光が入力されるが、この光ファイ
バ103の途中には戻り反射光を取り出すための光サー
キュレータ102が介在されている。この場合、光ファ
イバカップラによっても同じ機能を有して使用可能であ
るが、過剰損失が最低6dBは生じる。
【0153】他方、石英基板101の光出力側には、フ
レネルレンズ108やキノフォームに代表される位相空
間変調素子、空間フィルタ109、反射手段であるミラ
ー110が存在する。
【0154】図21は、石英基板101に備えられる位
相空間変調素子であるフレネルレンズ108や空間フィ
ルタ109等の拡大図である。図21(A)の如く石英
基板111に挟まれるようにしてフレネルレンズ(キノ
フォーム)108、保持基板113、空間フィルタ10
9、ミラー110が設けられ、フレネルレンズ(キノフ
ォーム)108の表面および空間フィルタ109の表面
に低反射フィルタ112が被着形成されている。この場
合、フレネルレンズ(キノフォーム)108の側面形状
は、図21(B)に示すように、等高部分が楕円形状を
なすように形成され、短軸方向の曲率はこのレンズ面と
スラブ導波路107の端面との光学的距離を焦点距離と
するようにし、長軸方向の曲率はスラブ導波路107の
焦点距離と等しくしており、動作波長域にて透明な材料
をエッチングにより製作することができる。なお、上記
フレネルレンズ108の構造およびその製造方法につい
ては、後の実施形態例においてさらに詳しく説明する。
【0155】フレネルレンズよりも、膜厚が厚くなる
が、球面ないし非球面レンズ等を薄膜をエッチングして
製作して、フレネルレンズ108の代わりに用いても良
い。製作方法は、フレネルレンズと同様である。
【0156】図20、図21に示す構成に係る機能は、
図1に示す従来の構成での機能と本質的に透過であり、
従来技術にて問題の一つとなっている大型化に関して
は、例えばパルス間隔50ps、パルス幅2psの繰り
返し信号(図22上段)の例をとると、例えば少なくと
も15mm以上のビーム径の光学系が必要であり、レン
ズの有効径を考慮すると50×100cm程度の大きさ
の装置を要することに基づく。これに対して本例では石
英導波路中にて最大約10mmの光路差を設けらればよ
いので、5×5cm程度の基板上に集積化することがで
き、大きさに格段の差が生ずる。
【0157】第1のスラブ導波路105、導波路アレイ
106、第2のスラブ導波路107は、石英基板上に集
積化されるのであるが、このうち導波路アレイ106
は、隣接する各導波路をΔLずつ導波路長を異ならし
め、導波路に屈折率をnとするとき隣接する導波路はn
ΔLの光路差を有することになる。すなわち、導波路ア
レイ106は回折格子と同じ分波機能を有する。
【0158】導波路アレイ106の出射端は、半径fの
円周状に形成されて第2のスラブ導波路107に接続さ
れており、この第2のスラブ導波路107は焦点距離f
のレンズとして機能する。すなわち、レンズの場合、光
軸近傍にてレンズの両側の焦点面間で像のフーリエ変換
機能を有するが、第2のスラブ導波路107についても
導波路アレイ106の出射像の1次元フーリエ変換機能
を有する。なお、第2のスラブ導波路107の焦点は、
この第2のスラブ導波路107の光軸上にて円周面上に
位置することになるので、出射側にフレネルレンズ(キ
ノフォーム)108を備えて焦点面が平面となるように
している。なお、フレネルレンズ(キノフォーム)10
8の導波路面内の焦点距離は上述のfに等しく設定され
る。低反射コーティング112を介して変調をかける空
間フィルタ109、反射のためのミラー110の配置
は、図21(A)に示すとおりであるが、フレネルレン
ズ(キノフォーム)108および空間フィルタ109
(位相フィルタの場合)は、動作波長にて透明な材料を
エッチングして段差を形成して製作でき、また、電子ビ
ームの直接描画により感光材料に対する露光量を調節す
ることにより、露光量に逆比例して現像される厚さが決
まるので、所望の形状を製作できる。また、感光材料を
マスクとして基板をエッチングし、基板の形状を加工
し、フレネルレンズ108および空間フィルタ109を
製作することも可能である。また、強度フィルタの場合
には光吸収膜を短冊状にエッチングし、ラインスペース
比を制御することにより製作できる。なお、位相フィル
タにするか強度フィルタにするかは、前者は設計上難し
いという面があり、後者は損失が大きいという面がある
ので、目的に応じて使い分け、あるいは両者を備えるよ
うにすればよい。
【0159】図22上段はパルス間隔50ps、パルス
幅2psの繰り返し信号である入射パルス波形を示す。
この入射信号光は図20に示すサーキュレータ102を
透過し、光導波路104に入射し、第1のスラブ導波路
105にて導波路アレイ106の各導波路に分配され
る。ついで、導波路アレイ106にて光路長差に基づき
分波され、第2のスラブ導波路107にてフーリエ変換
が行われ、フレネルレンズ(キノフォーム)108を介
して空間フィルタ(ここでは仮に位相フィルタ)109
にて位相変調を受け、ミラー110にて反射されて戻
り、逆フーリエ変換され光サーキュレータ102から出
力光として取り出される。図22下段は出射光波形を示
しパルスの繰り返しが5倍となっている。
【0160】この場合、空間フィルタ109は図23中
段に示す相対位相の位置依存性を有する。
【0161】処理される光パルスのパルス幅をt
中心周波数をv とすると、パルス内でn回光振幅が
振動する。
【0162】n=v このとき、位相変化dが次式を満たす場合、 n≧d/2π 位相変化を d′≡Mod[d,2π] と近似しても良い(ただし、[u,v]は、vを法とす
る剰余)。
【0163】すなわち、反射型の構成では、位相フィル
タを光が2回透過するので、最大πの位相変化でフィル
タを製作可能である。
【0164】また、透過型の場合は、位相変化をd″≡
Mod[d,π]と近似してもよく、最大2πの位相変
化でフィルタを製作可能である。
【0165】もちろん、膜厚が厚くなるが、必要な位相
変調量が得られる位相フィルタを用いても良いことは言
うまでもない。
【0166】図23上段は入射信号の周波数スペクトル
を示し、図23下段は空間フィルタ109透過後の信号
光の周波数スペクトルを示す。なお、図23下段は位相
変調のみでありスペクトル変化はない。
【0167】このようにして時系列波形の変調を行うこ
とができる。
【0168】数式によりこの変調を表現すれば、入射信
号光をu(t)フィルタの透過関数(往復)をh(x)
とし、tを時間、xをフィルタ上の構造上の位置とす
る。周波数スペクトル像はuのフーリエ変換Uを用いて
U(ν(x))と表わされる。ここでνはフィルタの繰
り返し構造に係る周波数を示す。
【0169】フィルタ透過後のスペクトルは、S(ν
(x))=U(ν(x))・h(x)となる。そして出
射光の波形は、逆フーリエ変換が施されs(t)=u
(t)*H(t)となる。ここで、*は畳み込み積分を
示す。
【0170】図22に示すようにパルスの繰り返し周波
数は5倍となっており、位相フィルタでは同じパターン
の繰り返しで構成されるが、パターンをg(x)、繰り
返し周期をν (x )とすれば、パルスの繰り返し
周期はその逆数1/ν (x )となる。
【0171】また、一般には周期内のパルス強度は異な
り、パルス強度を揃えるためには、各パターンをM系列
に従った2値の位相とすれば良く、例えば繰り返し周期
内を15部分に分割して各位相を(π,0,0,0,
π,0,0,π,π,0,π,0,π,π,π)とすれ
ばよい。
【0172】所望の波形をs(t)、そのフーリエ変換
をS(ν(x))とすればh(x)=S(ν(x))/
U(ν(x))で表わされる透過関数を持つフィルタに
て所望の波形を得ることができる。
【0173】図24は、図20、図21の構造(実施形
態例5)上の変形例を示しており、図24(A)は前述
した空間フィルタ109について位相フィルタ109a
と強度フィルタ109bとを双方備えた例を示してお
り、位相と強度とのいずれか一方の制御とは異なり両方
の制御によって光信号処理範囲が広がるという効果を有
する。
【0174】図24(B)は図21と機能は同じである
が、フレネルレンズ(キノフォーム)108がフィルタ
上面に取付けられた例を示しており、製作は容易とな
る。ただし、フレネルレンズ(キノフォーム)108の
焦点距離はスラブ導波路107の屈折率をnsとすると
きf/nsとしなければならない。
【0175】図24(C)は、図21に示すミラー11
0と強度フィルタ109とを兼用したパターンミラー1
14を形成した例を示しており、製作が簡単となる。
【0176】図24(D)は、スラブ導波路107やフ
レネルレンズ(キノフォーム)108の代りに、この部
分のみレンズ115を備えた例を示しており、形は若干
大型化するが精度の高いフーリエ変換が可能である。
【0177】また図24(E)は、フレネルレンズ10
8と空間フィルタ(位相フィルタ)109との機能を兼
ねる位相フィルタ116を備えた例を示しており、設計
は煩雑となるが、製作は容易となる。
【0178】本実施形態例5では、石英導波路を用いる
ことを前提に説明したが、InP,GaAs,Si等の
半導体光導波路、LiNbO 等の誘電体光導波路、
ポリミド等の有機材料光導波路で同様の光回路を製作で
きることは言うまでもない。特に、半導体光導波路は屈
折率が大きいためさらに小型化が可能で、光回路内に光
増幅器を設けることも可能である。 (実施形態例6)図25(A)は図20、図21に示す
空間フィルタを液晶によって製作した例を示しており、
301a,301bは透明電極、302は配向膜、30
3はスペーサ、304はネマティック液晶、305は1
/4波長板である。1/4波長板は偏波依存性のある空
間フィルタを用いた場合に、偏波無依存化するために必
要であり、この1/4波長板のf軸・s軸は導波路面
(図25(A)中のA−A′線部分)に対して45度傾
けて配置される。液晶の配向は導波路面(図25(A)
中のA−A′線部分)に平行あるいは垂直なホモジニア
ス配向する液晶と配向膜が用いられる。
【0179】図25(B)は透明電極301aの構成を
示しており、短冊状の電極を有して、各電極に任意の電
圧が印加できるようになっている。電圧を印加すること
によって液晶の配向が変化し透明電極301a,301
b間にて位相差が変化し、短冊状に電極が設けられてい
るので任意の空間位相フィルタを実現することができ
る。すなわち、本例においては、位相フィルタを調整す
ることで必要に応じた光信号処理を行うことが可能とな
る。また、液晶にツイストネマティック液晶を用いても
良い。この場合1/4波長板は不要である。印加電圧が
十分に高いと偏波無依存の位相変調器として機能する。 (実施形態例7) 図26は、本発明の第7の実施形態例を示しており、光
路を屈曲させて一層小型化した例を示している。図26
において、401は光導波路のコア、402はミラー、
403は斜め(7〜8度)の端面の溝である。本例では
スラブ導波路107の焦点面がミラー110上になるよ
うに光を屈曲するための溝403とミラー402から光
屈曲部が形成される。本例では、フィルタを石英基板上
に配置できるのでいっそうの小型化が可能となる。溝は
反応性イオンエッチング装置を用いて容易に作成可能で
ある。 (実施形態例8) 図27は透過型の構造を示しており、ここではヒートシ
ンク101Aに第1の導波路アレイ106を有する第1
の石英基板101Aと第2の導波路アレイ505を有す
る第2の石英基板101Bとが配置された構造となって
いる。そして、この二個の石英基板101A,101B
上の配置は対称な構造となっている。つまり、第1の石
英基板101A上には分布のための第1のスラブ導波路
105、第1の導波路アレイ106、結像のための第2
のスラブ導波路107が集積され、第2の石英基板10
1B上にも結像のための第1のスラブ導波路504、
(第2の)導波路アレイ505、合波のための第2のス
ラブ導波路506が集積されている。そして、石英基板
101Aと101B間に空間フィルタ等が配置される。
なお、502は光増幅器を示す。
【0180】第1の導波路アレイ回折格子200Aはヒ
ートシンク501上の石英基板101A上に形成され、
第2の導波路アレイ回折格子200Bは同じくヒートシ
ンク501上の石英基板101B上に形成され、空間フ
ィルタを中心に対称に配置されている。第1の導波路ア
レイ回折格子200Aは光導波路104、第1のスラブ
導波路105、導波路アレイ106、第2のスラブ導波
路107から構成されている。他方の第2の導波路アレ
回折格子200Bも、同様に第1のスラブ導波路50
4、導波路アレイ505、第2のスラブ導波路506、
光導波路507とから構成されている。
【0181】図28は拡大図であり、空間フィルタは図
25と同様のフィルタであるが、透過型のため少なくと
も位相差(2π)が得られるようにする必要がある。ま
た、図25のミラー110および1/4波長板305は
不要なので省かれている。この構成は偏波依存性がある
ので、偏波無依存化する場合は、フィルタを2段直交し
て接続すればよい。本例の透過型の構成は図20で示し
た構成と動作上は透過である。装置は大型化するが、図
20のサーキュレータ102が不要となり損失が低減で
きる。図27の503はフィルタ制御装置を示す。
【0182】図29は、図27、図28に示した前記実
施形態例8の変形例を示しており、図29(A)は、固
定の空間フィルタ109を用いる例、図29(B)はフ
レネルレンズ(キノフォーム)108をフィルタ基板上
に形成した例、図29(C)はフレネルレンズ(キノフ
ォーム)と位相フィルタとを兼用する位相フィルタ11
6を用いた例、図29(D)は第1のスラブ導波路10
7,504の代りにレンズ115を用いた例を示してい
る。この場合、空間フィルタは透過型のため位相差が少
なくとも(2π)得られるようになっている。 (実施形態例9) 図30は透過型の他の例を示すもので、加熱により位相
調整を行う例を示している。すなわち、601は導波路
アレイ、602は加熱電極、603は配線、604は制
御装置である。図31に導波路アレイ601の拡大図を
示す。ここで、605は導波路中に設けられた溝、60
6は接続損失を減らすための導波路テーパ構造、607
は1/2波長板である。溝605、テーパ606、1/
2波長板607の構造は、導波路の偏波依存性を低減す
る構造で、必要に応じて他の導波路アレイにも用いるこ
とができる。一般に材料の屈折率は温度依存性を持つの
で加熱することにより導波路の光路長すなわち位相を変
調することができる。ここでは電極602の電流を調整
することで導波路アレイ601の各導波路の位相を調整
することが可能である。すなわち、導波路アレイ601
の入射端がスラブ導波路107によるフーリエ変換面に
なるように配置されれば、導波路アレイ601、加熱電
極602、溝605、テーパ606、1/2波長板60
7は、可変の位相フィルタとして機能する。位相制御を
容易にするために導波路アレイ601の各導波路間の位
相差は2πの整数倍となるように製作される。本例にお
いても図25の場合と同様に任意の位相変化と、柔軟な
光信号が可能となる。
【0183】なお、図31内において仮想線にて示すよ
うに中央に空間フィルタと1/2波長板を置いて位相調
導波路アレイ端に接続されるようにも構成することが
できる。 (実施形態例10) 図32は、ホログラム記録についての例を示しており、
701は参照光入力用導波路、702は第2の分配手段
であるスラブ導波路、703は第2の導波路アレイ、7
04は光記録媒体である。704には半導体MQW、チ
タン酸バリウム等のフォトリフラクティブ結晶、サーモ
プラスチック等を用いることができる。ここで、信号光
の光学系104〜106と参照光の光学系701〜70
3は同じ構成である。サーキュレータ102に信号光、
光導波路701にコヒーレントな短パルス参照光を入射
すると、信号光と参照光はフーリエ変換されて媒体70
4上で干渉し、ホログラム記録される。記録後、再びコ
ヒーレントな短パルス参照光を入射すると、サーキュレ
ータ102より信号光の位相共役光出力される。すなわ
ち、本例は超高速の光信号を記録し位相共役光を発生す
る機能を持つ。 (実施形態例11) 図33は、ホログラム記録の他の例であり、透過型を示
している。ここで、801は第2の結像手段であるスラ
ブ導波路、802は導波路アレイ、803は合波手段で
あるスラブ導波路、804は光導波路である。図32の
例と同様に第1の導波路104に信号光、導波路701
に参照光を入射すると、導波路704上に光信号がホロ
グラム記録される。記録後、再びコヒーレントな短パル
ス参照光を入射すると導波路804より、信号光が再生
される。参照光の代わりに別の信号光を入射すれば二つ
の信号光間の相関信号を出力することが可能である。 (実施形態例12) 図34は、超高速光信号の波形観測例を示すもので、9
01は単色光のCW光源、902は光導波路、903は
スラブ導波路、904は光受光器アレイである。導波路
104は信号光、導波路701に参照光を入射すると、
媒体704上のホログラムにより回折される。回折光が
アレイ904上に結像すると、時間波形が空間光強度分
布として形成される。アレイ904で電気信号に変換
し、パラレルシリアル変換回路905にて時系列信号に
変換することで超高速の光信号の波形を観測することが
できる。また、光フィルタ906は必要に応じてCW光
源901の波長を信号光および制御光と異なる波長に設
定し、信号光および参照光のアレイ904への入射をさ
えぎるようになっている。
【0184】なお、今までの各図の説明において、同一
符号は同一部分を示している。
【0185】また、結像手段としてのスラブ導波路10
7,504等は、フレネルレンズ(キノフォーム)10
8と組合せて、焦点面を平面としたのであるが、また周
波数空間での光信号処理は焦点面で行わないと一般に大
きな歪みが生ずるのであるが、焦点面の湾曲の程度によ
っては、フレネルレンズ等を除くことも可能となる。す
なわち、結像手段をスラブ導波路のみにて形成すること
ができる。
【0186】また、上記各図の説明にあって前述の如く
空間位相フィルタまたは強度フィルタとし、もしくは双
方を備えたものでもよい。
【0187】また、図20の例ではフレネルレンズ(キ
ノフォーム)の焦点距離を結合手段のスラブ導波路の焦
点距離と等しいことを述べたが、必ずしも等しくする必
要もなく分散を生ずるか分散補償をするかの違いにより
決定できる。
【0188】さらに、図26(B)に示す垂直方向屈曲
手段を、例えば図32にても適用できるが、この場合に
は図26(B)に示す空間フィルタ109やミラー11
0は光記録媒体に置き換えることになる。
【0189】以上の例示にても明らかな如く、前記各実
施形態例の各図の例示は必要に応じて相互に適用するこ
とが可能である。 (実施形態例13)図35に本発明の実施形態例13を
示す。この実施形態例12は、前記実施形態例4の装置
と基本構造は類似しているが、光源側に光増幅器12
0、光フィルタ121、光増幅器122が設けられてい
ることが異なる。
【0190】フレネルレンズ近傍の詳しい構成図を図3
6に示す。ここで、図36中、符号111は石英基板、
112は低反射コーティング膜、113は保持基板であ
る。
【0191】上記フレネルレンズ108は、動作波長域
で透明な材料をエッチングして製作することができる。
フレネルレンズ108の等高図は楕円形状をしている。
フレネルレンズ108の短軸方向の曲率はレンズ面とス
ラブ導波路107の端面の光学的距離の焦点距離を持つ
ようにする。また、フレネルレンズ108の長軸方向の
曲率はスラブ導波路107の焦点距離と等しくなるよう
にする。
【0192】光ファイバ103に入射された信号光は、
光増幅器120で増幅され、光フィルタ121で不要な
ASE光を除去された後、サーキュレータ102を透過
し、光導波路104に入力する。次に、第1のスラブ導
波路105で信号光は導波路アレイ106の各導波路に
分配される。導波路アレイ106の隣接する各導波路は
ΔLずつ導波路長が異なる。このため、導波路の屈折率
をnとすると、隣接する導波路はnΔLの位相差を持
つ。すなわち、導波路アレイ106は回折格子と同じ分
波機能を持つ。
【0193】このため、第1のスラブ導波路105、
波路アレイ106および第2のスラブ導波路107で構
成される導波路アレイ回折格子200は、波長多重伝送
装置における合分波器として従来より用いられている。
【0194】導波路アレイ106の出射端は、第2のス
ラブ導波路107に接続されているが、半径fの円周上
に配置されている。すなわち、第2のスラブ導波路10
7は焦点距離fのレンズとして機能する。
【0195】上記第2のスラブ導波路107の焦点面
は、該第2のスラブ導波路107の光軸上で導波路アレ
106の出射端を中心とする円周上に位置することに
なる。
【0196】本発明における周波数空間での光信号処理
は、焦点面で行わないと、一般に大きな歪みが生じる。
このため、フレネルレンズ108が上記スラブ導波路1
07の出射側に配置される。該フレネルレンズ108に
より焦点面が平面に変換される。フレネルレンズ108
の導波路面内の焦点距離はfに等しく設定される。
【0197】入射光は空間フィルタ109を透過し、ミ
ラー110で反射し、再び空間フィルタ109を透過す
る。
【0198】図37および図38に空間フィルタ109
およびフレネルレンズ108の詳細図を示す。ここで、
空間フィルタ109およびフレネルレンズ108は同様
のプロセスで作製が可能である。空間フィルタ109の
厚みは、信号の中心波長λ、n は空間フィルタ1
09の材質の屈折率とすると、反射型では往復で最大2
πの位相差が必要であるから、λ /(2n )に等
しい。
【0199】また、フレネルレンズはレンズ中から空気
中に光が出射するので、レンズのあつみは内方向(x)
では第2のスラブ導波路107の焦点面を平面に変換す
るため、第2のスラブ導波路107に等しい焦点距離を
持つように設計される。
【0200】また、導波路基板に垂直な方向(y)の曲
率は、レンズからの出射光を平行光に変換するため、石
英基板111内での焦点距離が該石英基板111の厚さ
に等しくなるように設定される。x方向およびy方向の
曲率をR およびR とするとフレネルレンズ108
の楕円環は次の式(1)で示される。
【0201】なお、m=1,2,…(整数)曲面の不連
続に対応する。
【0202】
【数4】
【0203】また、曲率Rと焦点距離fとは次の式
(2)で変換される。
【0204】 R=(n−1)f (2) 空間フィルタ109およびフレネルレンズ108は、例
えばPMGI(PolyMethiGlutarImide)を電子ビーム露光
機で露光して、現像することで製作することができる。
【0205】図39にはPMGIの現像深さの露光依存
性のグラフを示す。
【0206】また、PMGIをマスクにして、石英基板
111をエッチングして製作することも可能である。こ
れを図40に示す。
【0207】形状が反転するので、必要に応じて反転し
た露光パターンが必要である。
【0208】また、石英基板111を元にしてレプリカ
を作製しても良いことはいうまでもない。
【0209】数式で表現するために、入射信号光をu
(t)、空間フィルタ109の透過関数(往復)をh
(x)と仮定する。
【0210】ここで、tは時間、xは空間フィルタ10
9上での位置である。
【0211】信号光u(t)は、上記導波路アレイ10
6によって分光され、空間フィルタ109上の異なった
位置xに焦点を結ぶ。この分光された周波数スペクトル
像はuのフーリエ変換Uを用いてU(ω(x))と表さ
れる。信号の中心周波数がx=0に対応するとする空間
フィルタ109の透過後のスペクトルは、下記(3)式
のように示される。
【0212】 U(ω(x))・h(x) (3) 反射光は再び導波路アレイ106を透過し、逆フーリエ
変換される。
【0213】さて、群速度分散のある媒質中を光が透過
すると、周波数空間での入出力関係は下記(4)および
(5)式で示される。
【0214】
【数5】
【0215】ここで、ωは角周波数でω は中心角周
波数であり、位相項の第1項は絶対位相、第2項は時間
軸上での位置、第3項が群速度分散を示す。第4項以降
は高次の分散効果を示す。主として第3項の効果によっ
てパルス広がりが生じる。
【0216】ところが、下記(6)式で示される位相フ
ィルタを用意して、本実施の形態の光回路でフーリエ変
換後に位相フィルタを透過させれば、上記(3)式よ
り、第3項をキャンセルすることができるので、群速度
分散による波形劣化を等化することができる。
【0217】
【数6】
【0218】位相フィルタは図40に示したように、動
作波長帯域で透明な材料をエッチングして製作すること
が可能である。位相差の大きいフィルタの製作は困難で
あるので、反射型の構成ではπの位相差で折り返してフ
ィルタを製作すると良い。反射型の場合は、光がフィル
タを2回透過するので、分散補償フィルタの特性式は、
次式となる。
【0219】
【数7】
【0220】(6)および(6′)式は、100fs以
上のパルス幅の光に対して、この近似は有効である。も
ちろん、位相差に等しい厚さのフィルタを製作しても良
いことは言うまでもない。
【0221】図41および図42に実施形態例12のフ
ィルタ特性の例を示す。ここでは、群速度分散のある媒
質でのフーリエ位相の変化を補償する分散補償用フィル
タの特性がフーリエ変換面においてax であると仮
定した。
【0222】図41および図42は分散の正負に対応し
ている。
【0223】この結果、相対位相φが空間フィルタ上の
位置(x)に対して、φ(x)=Mod[ax
π](a:定数)を近似した特性を持つ光回路を作製す
ることができる(Mod[u,v]はuのvに対する剰
余を示す)。
【0224】本実施形態例13では固定の分散値の補償
しかできないが、上記式(5)の高次の項まで補償する
フィルタを用意すれば、上記式(3)〜式(6′)よ
り、高次の分散を補償できることが可能となる。 (実施形態例14)本発明の第14の実施形態例を前出
の図25(A)、図25(B)と、図35を参照して説
明する。本実施形態例装置の位相フィルタは図25
(A)、図25(B)に示したものであり、その他の部
分は図35に示す第1の実施形態例と同じ構成であるの
で、その説明は省略する。
【0225】上記1/4波長305は偏波依存性のある
空間フィルタを用いた場合に、偏波無依存化するために
必要である。液晶の配向は導波路面に平行あるいは垂直
なホモジニアス配向する液晶と配向膜が用いられる。1
/4波長板305のf軸・s軸は導波路面(図25
(A)のA−A′線部分)に対して45度傾けて配置さ
れる。
【0226】図25(B)に示すように、透明電極30
1−aは短冊状の電極になっており、各電極に任意の電
圧が印加できるようになっている。電圧を印加すると液
晶の配向が変化し、透明電極301−aと301−b間
の位相差が変化する。短冊状に電極が設けられているの
で、任意の空間位相フィルタを実現することができる。
すなわち、本実施形態例においては、位相フィルタを調
整することで、分散補償の中心波長を変えたり、分散補
償量を変えたり、必要に応じた分散補償を行うことが可
能となる。 (実施形態例15)本発明の実施形態例15を図43
と、前出の図28とを参照して説明する。
【0227】ここで、図43中、符号200Aは第1の
導波路アレイ回折格子、200Bは第2の導波路アレイ
回折格子、501はヒートシンク、503はフィルタ制
御装置、504は第2の結像手段であるスラブ導波路、
505は第2の導波路アレイ、506は合波手段である
スラブ導波路、507は第2の光導波路である。
【0228】前記光導波路104、第1のスラブ導波路
105、導波路アレイ106および第2のスラブ導波路
107と、第1のスラブ導波路404、導波路アレイ
05および第2のスラブ導波路506、光導波路507
とは、対称の構造である。
【0229】本実施形態例の空間フィルタ(図28)は
第14の実施形態例と同様のフィルタであるが、透過型
のため倍の位相差(2π)が得られるようにする必要が
ある。また、ミラーおよび1/4波長板は不要なので省
かれている。この構成は偏波依存性があるので、偏波無
依存化する場合は、位相差(π)が得られるフィルタを
2段直交して接続すればよい。本実施形態例の透過型の
構成は第13および第14の実施形態例で示した反射型
構成と動作上は等価である。 (実施形態例16)図44に本発明の実施形態例16を
示す。
【0230】ここで、図44中、符号1001は光源、
1002は光変調器、1003は光変調信号発生回路、
1004は第12から第14の実施形態例に示したいず
れかの光信号処理装置、1005は光伝送路で光ファイ
バ、光フィルタ、光増幅器等で構成され、1006は第
12から第14の実施形態例に示したいずれかの光信号
処理装置、1007は光受信器である。
【0231】伝送路中で、信号劣化の大きな要因である
自己位相変調は、光パルスピーク強度にほぼ比例して生
じる。平均パワーを維持したままパルス幅を広げてピー
クパワーを下げて自己位相変調を低減することができ
る。
【0232】本実施形態例では、光信号処理装置100
4において位相変調を施し、波形をスクランブルして光
強度を平坦化し、光信号のピーク強度を低減する。
【0233】図45に変調器出力光強度の時間波形と、
光信号処理装置1004透過後の出力波形の例を示す。
【0234】伝送路の分散は主として上記式(3)の第
3項の群速度分散で、周波数に対して2次の項である。
【0235】光信号処理装置1004の位相フィルタに
よるスクランブルを2次の項主体で行うと、伝送路途中
で伝送路の分散特性と補償しあって波形が再生し、自己
位相変調が大きく生じて波形が補償不可能に劣化する可
能性がある。このため、位相フィルタの特性は、2次の
項ならば伝送路の分散と同じ符号の分散が生じるように
する。あるいは、3次以上の項を用いるか、あるいは全
くランダムな位相変化を持つフィルタを用いる。
【0236】実施形態例13の光信号処理装置を用いた
場合について、位相フィルタの例を図46(3次以上の
項を用いる)および図47(全くランダムな位相変化)
に示す。受信側の光信号処理装置1006の位相フィル
タは、伝送路で分散と光信号処理装置1004で予め与
えられた位相スクランブルを補償するように設計され
る。数式で表現するために、光変調器1002から出力
される信号光をu(t)、光信号処理装置1004の位
相フィルタの特性を(反射型の場合は往復)をh
(ω(x))(フーリエ変換をH (t))、伝送路
の分散で生じる波形歪みをJ(t)と過程すると、光信
号処理装置1006へ入射される信号光s(t)は次式
(7)で近似される。なお、式中、*はコンボリューシ
ョンを意味する。
【0237】 s(t)=u(t)*H(t)*J(t) (7) 元の波形を再生するためには、光信号処理装置506の
位相フィルタの特性を次の式(8)のように定めればよ
い。
【0238】
【数8】
【0239】また、光スペクトル強度の送信側での変調
が受信側での光S/Nを改善できる場合がある。すなわ
ち、S/Nは周波数に対して一様ではないので、光信号
処理装置504は強度フィルタを用いてS/Nが低い周
波数の信号を強調して送信し、受信側で伝送路の分散を
補償する位相フィルタと、送信側と逆の特性の強度フィ
ルタを用いるとS/Nが周波数に対して等化されて受信
感度を高めることができる。
【0240】また、受信側の光信号処理装置1006の
強度フィルタに中心周波数近傍のみを低減するフィルタ
を用いて、時間波形の低周波数成分を減衰させて、非線
形効果などで生じる符号間干渉を低減して受信感度を高
めることができる。このような強度フィルタの特性を図
48に示す。 (実施形態例17)本発明の実施形態例17の位相フィ
ルタの特性図を反射型構成について図49(A)、図4
9(B)に示す。フィルタ以外の回路の構成は実施形態
例13〜16と同様である。入射信号光が強度変調され
た信号光であるとする。強度変調信号の周波数スペクト
ル振幅を図50(A)に示す。キャリア周波数の上下に
側波帯が生じる。これに対して角度変調された信号光の
スペクトル振幅は図50(B)に示す形状になり、上下
の側波帯の位相が反転しているところが強度変調の周波
数スペクトル振幅との相違点である。
【0241】すなわち、図50(A)、図50(B)に
示したように、位相フィルタの特性を反射型の場合、 φ(x)=π/2(x>0)かつφ(x)=0(x<
0)、あるいは φ(x)=0(x>0)かつφ(x)=π/2(x<
0) とすれば、強度変調から角度変調への変調形式の変換が
行われる。逆変換は位相反転したフィルタを用いれば良
いことは言うまでもない。また、透過型のフィルタで
は、位相変化量が2倍になるので、 φ(x)=π(x>0)かつφ(x)=0(x<0)、
あるいは φ(x)=0(x>0)かつφ(x)=π(x<0) とすればよい。角度変調光は、光平均強度がほぼ一定で
あるので、非線形効果が生じにくく伝送距離を長くする
ことが可能である。
【0242】また、実施形態例16と同様に、強度フィ
ルタも用いてS/Nが低い周波数の信号を強調して送信
し、受信側で送信側と逆の特性の強度フィルタを用いて
受信感度を高めることが可能である。 (実施形態例18)本発明の実施形態例18を示す。こ
こで、図51中、符号1011は短パルス光源、101
2は光増幅器、1013は光波長フィルタ、1014は
光分岐素子、1015はn台の光変調回路、1016は
n台の光サーキュレータ、1017はn本の入力用導波
路、1018は光合分波素子、1019は光増幅器、1
020は光伝送路、1021は光増幅器、1022は光
波長フィルタ、1023は光分岐素子、1024はn台
の光サーキュレータ、1025はn台の光受信回路であ
る。
【0243】前述した実施形態例17とは、主として光
信号の多重化を行っている点が異なる。
【0244】短パルスを用いた光通信の場合、多くはパ
ルス幅で光の帯域幅が決定する。
【0245】最小パルス間隔がパルス幅程度まで狭める
ことができれば、帯域を有効利用できる。
【0246】しかしながら、変調回路の動作速度は高々
50Gbit/sであるので、パルス幅1psの場合の
帯域(ガウス波形で約400GHz)を有効に利用する
ことができない。このため、本実施形態例では、変調回
路の動作速度範囲内にするため、パルスをn個の変調回
路に分岐して変調する。
【0247】本実施形態例では、各々の変調信号に周波
数領域で異なる位相変調を加えた上で合波・多重するよ
うにしている。
【0248】この場合、各々の変調信号に対する位相変
調が互いに相関が少なくなるように行う。
【0249】このような位相変調には、例えば異なるP
N(Pseudorandom Noise)系列やM(Maximum Length cod
e) 系列を用いればよい。
【0250】空間フィルタの位相は系列の[1,0]に
従って、反射型の構成では、相対位相が[0,π/2]
で変化させて構成する。
【0251】図52にフィルタ平面上での平均光強度分
布の包絡線を示す。
【0252】各変調信号の中心周波数は同じであるが、
フィルタ平面上では入力導波路の位置が異なることを反
映して異なる位置に結像する。
【0253】k−1,k,k+1番目のチャンネルに対
応する光強度分布は、入力光導波路のスラブ導波路10
5への接続部での間隔dinに等しい間隔で分離され
る。
【0254】このため、各々の変調信号に異なる位相変
調を周波数領域で行うことが可能となる。位相変調され
た光は光サーキュレータ1016で光号は素子1018
に導波され、多重される。
【0255】受信側では、光信号はn本に分岐される
が、各々の分岐信号に対して送信側の光信号処理装置と
位相共役の空間フィルタを用いて周波数領域で復調を行
う。
【0256】各磯変調の相関が少なければ、その他の信
号波形は再生されず、平均的な背景雑音が存在するだけ
である。
【0257】パルスの有無を背景雑音から識別するため
に、受信回路はパルスに十分に応答する高速性を持たな
ければならない。超高速の識別には、光非線形素子、非
線形受光素子を用いるか、高速の光電変換素子とフリッ
プフロップ回路が用いられる。
【0258】図53には、変調信号、位相変調後、再生
後の復調信号の波形を図示する。すなわち、本実施形態
例は、光周波数領域でのスペクトラム拡散伝送装置とし
て機能する。多重数が多くなるに従って、位相変調の相
関を全ての組合せに対して減らすことが困難になるの
で、背景雑音が増大し、多重が困難となるが、パルス幅
に相当する帯域を50%程度の効率で利用することが可
能である。
【0259】例えば1psのパルスを用いて、チャンネ
ル変調速度50Gbit/sで4チャンネル、総計20
0Gbit/s程度の伝送装置を構成することが可能と
なる。 (実施形態例19)本発明の実施形態例19を示す。こ
こで、図54中、符号1031は短パルス光源、103
2は光増幅器、1033は光波長フィルタ、1034は
光分岐素子、1035はn台の光変調回路、1036,
1037,109は図43に示したのと同様な透過型光
信号処理装置であり、入出力導波路をn本に増やした装
置、1038は光号は素子、1039は光増幅器、10
40は光伝送路、1041は光増幅器、1042は光波
長フィルタ、1043は光分岐素子、1044,104
5,109は前述と同様図43に示したのと同様な透過
型光信号処理装置であり、1046はn台の光受信回路
である。
【0260】本実施形態例では、前述した実施形態例1
8を透過型の位相変調回路で構成したもので、その動作
は実施形態例18と同様である。
【0261】ただし、透過型のため、空間フィルタは相
対位相が[0,π]で変化させて構成する。 (実施形態例20)図55は本発明の実施形態例20を
示すもので、この実施形態例20の装置は短パルス光源
である。
【0262】図において、本発明の短パルス光源は、光
変調器2011、光変調器2011を駆動する駆動回路
2012、光増幅媒質2013、光増幅媒質1013に
反転分布を形成する励起回路2014、図5に示した
波路アレイ回折格子62から入力導波路71を省いた
波路アレイ回折格子2015、光変調器(光変調手段)
2011と光増幅媒質(光増幅手段)2013を結合す
る光結合手段2016、光増幅媒質1013と導波路ア
レイ回折格子2015を2013を結合する光結合手段
2017を有する。光変調器2011の光結合手段20
16側には低反射コーティング2018が施され、その
反対側(外側)には高反射ミラー2019が配置され
る。導波路アレイ回折格子2015の光結合手段201
7側には低反射コーティング2020が施され、その反
対側(外側)には高反射ミラー2021が配置される。
【0263】なお、光変調器2011には、MQW変調
器、LN変調器、その他を用いることができる。光増幅
媒質2013には、進行波型半導体光増幅器、希土類添
加光ファイバ増幅器、その他を用いることができる。励
起回路1014は、光増幅媒質1013が進行波型半導
体光増幅器の場合は電流源、希土類添加光ファイバ増幅
器の場合は励起光源となる。また、導波路アレイ回折格
子2015の基板70には、石英基板の他に、InPや
GaAs等の半導体基板を用いることができる。
【0264】導波路アレイ回折格子2015は、基板7
0上にスラブ導波路72、導波路長差ΔLで順次長くな
る複数本の導波路からなる導波路アレイ73、スラブ導
波路74、複数本の出力導波路75が形成された構成で
ある。
【0265】ここで、スラブ導波路72,74の屈折率
をn導波路アレイ73の屈折率をn導波路アレ
73のスラブ導波路端面における間隔をd、スラブ導
波路74の中心軸を基準にした結像方向をθ、焦点距離
をf、光の波長をλとすると、結像位置は、 nd sinθ+nΔL=mλ (m=1,2,…) で与えられる。mの値は、通常数十から数百である。ス
ラブ導波路72に入射する光の周波数とスラブ導波路7
4の焦点面における結像位置xの関係は、図56に示す
ようになる。なお、導波路アレイ73の線分散(dx/
df=f・dθ/df)は、1〔μm/GHz〕であ
る。
【0266】スラブ導波路72に入射した光は、スラブ
導波路74の端面にΔxの間隔で接続された出力導波路
75を介して高反射ミラー2021で反射され、再びス
ラブ導波路72から逆方向に出射される。このような
波路アレイ回折格子2015の反射スペクトルは、出力
導波路75の間隔Δxとコア幅に応じたものとなる。例
えば、Δxを50μm、コア幅を10μmとしたときの
反射スペクトルを図57に示す。出力導波路75の配置
に応じて、50GHzごとに反射ピークをもつくし形の
反射スペクトルが得られる。
【0267】本実施形態例の構成では、高反射ミラー2
019と高反射ミラー2021との間に光共振器が形成
され、光増幅媒質2013での利得が十分に大きい場合
に多数の波長の光を同時に発振させることができる。さ
らに、駆動回路2012により周波数fの制限波で光変
調器2011を駆動して十分に深い変調をかけると、発
振縦モード間に結合が生じてモードロック発振する。な
お、駆動する周波数fは、高反射ミラー2019と高反
射ミラー2021の等価光学距離をLeff、kを整数
として、 f=k・c/(2・Leff)=Δx/(dx/df) と表される。このとき、各縦モードの位相関係が一定に
保たれ、繰り返し周波数fの光短パルス列が生成され
る。発振波長スペクトルを図58に示し、発振パルス波
形を図59に示す。
【0268】従来のモードロック型レーザでは、各モー
ドの周波数を設定することが困難であった。しかし、本
実施形態例の構成では、各モードの周波数が導波路アレ
回折格子2015の出力導波路75の間隔Δxによっ
て決められるので、各モードの周波数を詳細に設定する
ことができる。さらに、導波路アレイ回折格子2015
が石英基板上に形成される場合には、温度変動に対して
も安定な周波数での発振が可能である。
【0269】また、従来のモードロック型レーザでは、
パルス幅を設定することが困難であった。しかし、本実
施形態例の構成では、導波路アレイ回折格子15の出力
導波路75の本数および高反射ミラー2021の反射率
を制御することにより、すなわち発振スペクトル幅を設
定することにより、パルス幅をあらかじめ設定すること
ができる。例えば、図60に示すようなガウス型の包絡
線スペクトルを実現することができる。このとき、時間
軸上でのパルス波形もガウス型となる。 (実施形態例21) 図61は、本発明の実施形態例21を示すもので、この
実施形態例装置は短パルス光源である。
【0270】基本的な構成は、図55に示す実施形態例
20と同じである。ここでは、導波路アレイ回折格子2
015のスラブ導波路74および出力導波路75部分の
拡大図を示す。
【0271】本実施形態例の特徴は、出力導波路75の
各導波路の長さを変え、光共振器内の分散を補償できる
ように設定したところにある。
【0272】一般に、半導体材料は大きな分散をもって
おり、本発明の光共振器内の分散のほとんどは、光変調
器2011および光増幅媒質2013における半導体の
材料分散であると考えられる。この分散の大きさは、
0.005ps/nm程度である。1μm/GHzの線
分散をもつ導波路アレイ73に対して、50μm間隔に
出力導波路75を配置する場合には、隣接する導波路長
の差を0.4μmとすれば、光共振器内の分散を補償す
ることが可能である。ただし、各導波路長は各モードに
対する共振器中の位相差がmπ(m=0,1,2,…)
となるように微調整される。
【0273】このため、隣接する導波路長の差を以下の
ようにしてもよい。
【0274】
【数9】
【0275】ここで、λはK番目のモードの波長、n
effは出力導波路の実効屈折率である。これにより、
トランスフォームリミットに近いパルスを生成すること
ができる。また、フリースペクトルレンジの大きい導波
路アレイ回折格子2015を用いれば、サブピコ秒の極
超短パルス列を生成することができる。 (実施形態例22) 図62(A)は、本発明の実施形態例22を示すもの
で、本実施形態例装置は短パルス光源である。
【0276】本実施形態例の基本的な構成は、図55に
示す実施形態例20と同じである。ここでは、実施形態
例20における導波路アレイ回折格子2015の出力導
波路75部分の拡大図を示す。
【0277】本実施形態例の特徴は、出力導波路75の
端面の高反射ミラー2021に代えて、レンズアレイと
片面に高反射ミラーを有する液晶空間変調器を配置する
ところにある。レンズアレイは、Δxの間隔で配置され
る分布屈折率型レンズ2022により構成される。液晶
空間変調器は、偏光板2023、ガラス基板2024−
1、Δxの間隔で配置される透明電極2025および配
向膜2026に挟まれたツイストネマティック液晶20
27、高反射ミラー2028、ガラス基板2024−2
を積層した構成である。出力導波路75の端面、分布屈
折率型レンズ2022および偏光板2023の両面に
は、低反射コーティング2029が施される。
【0278】液晶空間変調器は、対向する透明電極20
25間に電圧を印加することにより、高反射ミラー20
28から出力導波路75への反射率を制御することがで
きる。これにより、ダイナミックにモードの制御が可能
であり、必要に応じてパルス波形を代えることができ
る。
【0279】なお、この場合の空間変調器は上記液晶空
間変調器に限らず、MQW変調器、フランツケルディッ
シュ効果による変調器、LN変調器、光非線形材料によ
る変調器など、他の変調器を利用することができる。
【0280】また、共振器内分散補償を行うには、前述
した分散補償用の位相フィルタを用いても良いことは言
うまでもない。この場合の断面構成を図62(B)に示
す。図中、符号74はスラブ導波路であり、2024は
保持基板、2028は高反射ミラー、3000は分散補
償用位相フィルタである。 (実施形態例23)図63は、本発明の実施形態例23
を示すものである(短パルス光源)。
【0281】本実施形態例の基本的な構成は、図55に
示す実施形態例20と同じである。ここでは、導波路ア
レイ回折格子2015のスラブ導波路74および出力導
波路75部分の拡大図を示す。
【0282】本実施形態例の特徴は、高反射ミラー20
21を用いる代わりに、出力導波路75の中に回折格子
2030を形成するところにある。この回折格子203
0は、非常に狭帯域の高反射ミラーとして機能させるこ
とができ、また分光特性をもつので、非常に詳細にモー
ド波長を設定することができる。さらに、回折格子20
30をそれぞれ適当な位置に配置することにより、前記
実施形態例21と同様に光共振器内の分散補償が可能と
なり、トランスフォームリミットに近いパルスを生成す
ることができる。 (実施形態例24)図64は、本発明の実施形態例24
を示すものである(短パルス光源)。
【0283】本実施形態例の基本的な構成は、図55に
示す実施形態例20と同じである。ここでは、導波路ア
レイ回折格子2015のスラブ導波路74および出力導
波路75部分の拡大図を示す。
【0284】本実施形態例の特徴は、実施形態例23の
ように回折格子2030が形成された出力導波路75の
2本または3本以上の導波路を光合波器2031に接続
するところにある。光合波器2031によって出力導波
路75の所定の導波路からの光を結合することにより、
モードロック発振している場合の所定のモードを結合
し、各種のパルス波形を生成することができる。例え
ば、奇数または偶数番号のモードのみを結合して出力す
れば、モードロック周波数の2倍繰り返し周波数の光短
パルス列を生成することができる。 (実施形態例25)図65は、本発明の実施形態例25
を示すものである(短パルス光源)。
【0285】図において、導波路アレイ回折格子203
2は、実施形態例20における導波路アレイ回折格子2
015から出力導波路75を省き、スラブ導波路74の
焦点面にΔxの間隔で複数個の高反射ミラー2021を
配置した構成である。その他の構成は実施形態例20と
同様である。
【0286】図66は、導波路アレイ回折格子2032
のスラブ導波路74部分の拡大図を示す。
【0287】図において、導波路アレイ回折格子203
2の基板70の端面は、スラブ導波路74の焦点面に沿
って切断され、その端面上にΔxの間隔で複数個の高反
射ミラー2021が配置される。また、高反射ミラー2
021以外の部分からの端面反射を低減するために、基
板70の端面には全面に低反射コーティングが施されて
いる。 (実施形態例26) 図67は、本発明の実施形態例26を示すものである
(短パルス光源)。
【0288】本実施形態例26の基本的な構成は、図6
5に示す実施形態例25と同じである。ここでは、導波
路アレイ回折格子2032のスラブ導波路74部分の拡
大図を示す。
【0289】本実施形態例の特徴は、高反射ミラー20
21を用いる代わりに、スラブ導波路74の焦点面上に
回折格子2033を形成するところにある。
【0290】この回折格子2033は、光ファイバ中に
形成する回折格子と同様に紫外線を用いて書き込むこと
ができる。石英基板では、回折格子の結合定数が小さく
かつ損失が小さいので、回折格子2033を非常に狭帯
域の高反射ミラーとして機能させることができる。さら
に、導波路アレイ回折格子2032の分光機能を加え
て、スラブ導波路74中の回折格子2033による高反
射ミラーが分光特性をもつので、非常に詳細にモード波
長を設定することができる。また、回折格子2033の
各位置をそれぞれ焦点面の法線上に変位させて形成する
ことにより、実施形態例21と同様に光共振器内の分散
補償が可能となり、トランスフォームリミットに近いパ
ルスを生成することができる。 (実施形態例27) 図68は、本発明の実施形態例27を示すものである
(短パルス光源)。
【0291】基本的な構成は、図67に示す実施形態例
26と同じである。ここでは、導波路アレイ回折格子2
032のスラブ導波路74部分の拡大図を示す。図68
(A)は平面図であり、図68(B)は図68(A)の
A−A′線で沿う断面図である。符号76は導波路コア
である。
【0292】本実施形態例の特徴は、高反射ミラー20
21を用いる代わりに、スラブ導波路74の焦点面上に
沿って基板70に対して垂直な溝2034を形成し、そ
の溝中に複数のミラー2035が形成されたポリイミド
フィルム2036を挿入したところにある。
【0293】このポリイミドフィルム2036は、導波
路端面からの不要な反射光を除くために、動作波長で透
明で導波路の等価屈折率との屈折率差が小さい接着剤2
037で固定される。また、ポリイミドフィルム203
6のミラー2035のない部分からの反射光を除くため
に、その表面には低反射コーティング2038が施され
る。また、裏面からの反射を避けるために、裏面側には
光吸収フィルム2039が積層される。なお、本実施形
態例では、ポリイミドフィルム以外にも各種フィルムを
用いることができる。なお、上記実施形態例21〜27
における導波路アレイ回折格子は、短パルス光源におい
て設定したが、これら実施形態例における導波路アレイ
回折格子は、波形整形、分散補償などの別の応用にも適
用可能である。 (実施形態例28) 図69は、本発明の実施形態例28を示すものである
(短パルス光源)。
【0294】本実施形態例では、光変調器2011と光
増幅媒質2013を集積化した構成を示す。n−InP
基板2040に、光変調用MQW層2041、i−In
Pエッチストップ層2042、レーザ用MQW層204
3、n−InP層2044、n−InGaAsP層20
45、AuZnNi電極2046を積層し、n−InP
層2040の裏面にAuGeNi電極2047を取り付
ける。光変調器2011側の端面には高反射ミラー20
48(2019)、光増幅媒質2013側の端面には低
反射コーティング2049が施される。このような集積
化により、短パルス光源の部品点数が減少し、光結合手
段が導波路アレイ回折格子2015,2032との間の
1ケ所ですむので、経済的で信頼性の高い短パルス光源
を実現することができる。 (実施形態例29) 図70において、2101は、出力面に低反射構造が設
けられ、反対の端面に高反射構造が設けられたファイバ
出力型光変調器であり、2102は変調器駆動回路、2
103はファイバ出力型光増幅媒質、2104は増幅媒
質励起回路、2105は4端子型光サーキュレータ、2
106は無反射終端器、2107は光カップラ、210
8は偏波保持型光ファイバ、2109は導波路アレイ
折格子、2110は光導波路、2111は第1のスラブ
導波路、2112は導波路アレイ、2113は第2のス
ラブ導波路、2114はレンズ、2115は高反射ミラ
ー、2116は微動台である。
【0295】図70の高反射ミラー2115の拡大図を
図71に示す。図71(A)は平面構成図、図71
(B)は端面図である。ここで、2117は石英基板、
2118は点反射コーティング、2119はAu/Cr
等の高反射ミラーである。各ミラー2119の幅は一定
であり、図71(A)のy方向に隣接ミラー間隔が変化
するように構成されている。
【0296】図72に、高反射ミラー2115近傍の配
置図を示す。図中、2120はレンズ基板、2114は
レンズで、2109の結像面を円筒面から平面に変換す
る作用を有する。ミラー2115のある面が結像面に一
致するように配置される。この図で紙面に垂直な向きが
y方向、また、y軸の回りの回転角をθとする。ミラー
2115に連結された微動台2116により、x,y方
向およびθ方向に微動することができる。この実施形態
例では、ミラー2115をx方向に移動することによ
り、モードロック発振時の中心周波数と各モードの発振
周波数を制御することができる。y方向に移動すること
により、ミラー2119の間隔が変化するので、モード
の間隔、すなわち、パルスの繰り返し周期を制御するこ
とができる。さらに、モードロック状態が生じやすいよ
うに、θ方向を制御し、共振器内の遅延時間をパルスの
繰り返し周期の整数倍あるいは整数分の一になるように
する。
【0297】本実施形態例29では、パルス列の繰り返
し周期および中心周波数を容易に制御できる特徴を持
つ。図面では、光ファイバの各部品を接続するように示
したが、他の実施形態例と同様にレンズで接続してもよ
いことは、言うまでもない。また、他の実施形態例にお
いても、本実施形態例と同様に光ファイバで接続するこ
とは、言うまでもない。 (実施形態例30)図73(A)は、本発明の実施形態
例30を示すもので、本実施形態例は、光信号の実時間
波形の観察が可能な光信号処理装置に関する。
【0298】図73(A)において、3101は信号光
を入射させるための信号光用入射導波路である。310
2は第1のスラブ導波路であって、信号光用入射導波路
3101の出力光を導波路アレイ3103に分配する機
能を持つ。導波路アレイ3103は入射信号光を時間−
空間変換する機能を持つ。
【0299】また、3104は参照光を入射させるため
の参照光用入射導波路である。3105は参照光用の第
1のスラブ導波路であって、参照光用入射導波路310
4の出力光を導波路アレイ3106に分配する機能を持
つ。導波路アレイ3106は入射参照光を時間−空間変
換する機能を持つ。
【0300】3107は第2のスラブ導波路であり、
波路アレイ3103と導波路アレイ3106とから出力
した出力光をそれぞれフーリエ変換させる機能を持つ。
3108は光検出ダイオード(PD)アレイであり、第
2のスラブ導波路3107によりフーリエ変換された信
号光と参照光との干渉によって、第2のスラブ導波路3
107の焦点面に形成されるフーリエ変換ホログラムの
電界強度分布を検出する。3109はPDアレイ310
8により検出されたフーリエ変換ホログラムの電界強度
分布から入力した上記信号光を復元する光信号復元回路
である。また、200は、前記導波路3101,310
4、スラブ導波路3102、3105、4107、導波
路アレイ3103,3106から構成される導波路アレ
回折格子である。
【0301】ここで、導波路アレイ3103と導波路ア
レイ3106によって信号光を時間−空間変換する際
に、時間軸に対して空間軸が互いに反転すると、ホログ
ラムが得られないので、2つの導波路アレイ3103,
3106は、図73(A)に示したように同じ方向に曲
げ、これにより導波路アレイの出射面上で時間軸に対す
る空間軸の符号を揃えている。
【0302】また、本実施形態例30では、PDアレイ
3108は第2のスラブ導波路3107の焦点面にほぼ
密着させているが、さらに第2のスラブ導波路107の
焦点面上にレンズを設けて位相補償を行ってもよい。ま
た、2つの導波路アレイを設計する際には、図73のよ
うに、信号光用導波路アレイ3103はその出射側、ま
た参照光用導波路アレイ3106はその入射側に、それ
ぞれ1cm程度の直線の導波路アレイを付け加えること
で、導波路アレイ同士が互いに重ならないようにしてい
る。
【0303】また、同等の機能を有する構成として、図
73(B)のようにすることも可能である。図73
(B)において、符号3110は参照光用の第2のスラ
ブ導波路、3111はハーフミラーである。ハーフミラ
ー3111は導波路を形成後、基板にダイシングソーに
よって溝を作製し、挿入することで導入する。ハーフミ
ラー3111の位置は、スラブ導波路3110に入射し
た参照光がハーフミラー3111において反射し、スラ
ブ導波路3107の焦点面に結像するように決定する。
このとき、オフアクシスホログラムの構成にするために
は、参照光の光軸は、信号光の光軸に対して、3度から
30度程度の角度をなすようにする必要がある。信号光
と参照光のなる角度はできるだけ小さい方が分解能が良
くなるが、信号光と参照光とを分離させるためには、図
73(C)に示すように、参照光および信号光のそれぞ
れのビームが重ならない程度に大きくする必要がある。
【0304】図73(A)における導波路は、一例とし
て次のようにして形成した。まず、単結晶シリコンの基
板上に、火炎加水分解体積法(FHD法)によって下部
クラッド層、コア層の順にガラス微粒子膜として堆積さ
せた後、アニール炉中で高温に加熱し、シリコン基板上
を覆う透明なガラス膜とする。その後、導波路の形にパ
ターニングを施し、ドライエッチングを用いて、不要な
コア層を除去した後、再びFHD法を用いて上部クラッ
ド層を堆積させ、高温に加熱して上部クラッド層を透明
化させる。本実施形態例30では、このような作製法を
用いたが、InPなどの半導体層にコア層としてInG
aAsPなどのクラッドよりも屈折率の高い半導体をエ
ピタキシャル成長させ、パターニング、エッチングの
後、再びInPを上部クラッド層として再成長させて作
製した半導体の導波路構造についても同様の機能を持つ
ことは明らかである。この場合は、使用したい波長域に
おいて材料が透明であることが望ましい。
【0305】また、本実施形態例で用いた光検出ダイオ
ードアレイの詳細図を図73(D)に示す。256個の
1次元アレイで1個の光検出ダイオードの大きさは、縦
200μm、横30μmであり、それぞれのピクセルが
周期50μmで並んでいる。各ピクセルで発生した電荷
は、電荷積分器3114に蓄積される。蓄積された電荷
は、CMOSのシフトレジスタ3115によって、ピク
セルを順次操作していくことで読み出される。また、光
信号復元回路3109は、光検出ダイオードアレイによ
って検出したホログラム干渉縞の分布に対して、後述の
数学的操作を行うための電子計算機およびプログラム、
復元した元の光信号の電界分布を表示させるための表示
装置から構成されている。
【0306】また、本実施形態例で用いた光検出ダイオ
ードアレイの詳細図を図73(D)に示す。256個の
1次元アレイで1個の光検出ダイオードの大きさは、縦
200μm、横30μmであり、それぞれのピクセルが
周期50μmで並んでいる。各ピクセルで発生した電荷
は、電荷積分器3114に蓄積される。蓄積された電荷
は、CMOSのシフトレジスタ3115によって、ピク
セルを順次操作していくことで読み出される。
【0307】また、光信号復元回路3109は、光検出
ダイオードアレイによって検出したホログラム干渉縞の
分布に対して、後述の数学的操作を行うための電子計算
機およびプログラム、復元した元の光信号の電界分布を
表示させるための表示装置から構成されている。
【0308】導波路3101に観測を行いたい信号光s
1(t)を入射させ、導波路3102に既知の参照光r
1(t)を入射させた場合には、それぞれの導波路アレ
3103,3106の出射端では、座標軸をx1とし
た場合、信号光および参照光は時間−空間変換を受け、
それぞれs2(x1)およびr2(x1)と変換され
る。これらの光信号s2(x1)およびr2(x1)は
スラブ導波路107を伝搬する際に回折によってフーリ
エ変換され、スラブ導波路3107の焦点面上で信号光
および参照光は焦点面座標における空間周波数軸をξと
すると、それぞれS(ξ)およびR(ξ)と変換され
る。ただし、S(ξ),R(ξ)はそれぞれs2(x
1),r2(x1)のフーリエ変換である。スラブ導波
路3107の焦点面ではS(ξ)およびR(ξ)は互い
に干渉してホログラムを形成する。このホログラムの電
界強度分布G(ξ)を数式で表現すると、 G(ξ)=|S(ξ)+R(ξ)| =|S(ξ)|+|R(ξ)|+S(ξ)×R(ξ)+S(ξ)×R(ξ) (11) と表すことができる。ただし、上式(11)においてS
(ξ),R(ξ)はそれぞれS(ξ),R(ξ)の
複素共役をあらわしている。このようなホログラムG
(ξ)の分布をPDアレイ3108で検出し、数学的操
作により、G(ξ)/|R(ξ)| を掛けること
で、 G(ξ)×R(ξ)/|R(ξ)| =(|S(ξ)|/|R(ξ)|2+1)×R(ξ)+S(ξ)+S(ξ)×{R(ξ)}/|R(ξ)| (12) が導出できる。上式(12)中には明示されていない
が、ここでスラブ導波路3107において、信号光s2
(x1)と参照光r2(x1)とは異なる位置から入射
させていることから、これはホログラフイ技術における
オフアクシス法と等価な構成である。
【0309】したがって、上式(12)に現れるそれぞ
れの項、 (|S(ξ)|/|R(ξ)|2+1)×R(ξ) S(ξ) S(ξ)×(R(ξ))/|R(ξ)| は、それぞれ0次、+1次、−1次の回折成分に相当
し、その回折方向は異なる。故に、光信号復元回路31
09において、観測したい電界成分S(ξ) を数式上で分
離して導出することが可能となる。
【0310】また、実際には、第2のスラブ導波路31
07の焦点面は、円弧状であるが、本実施形態例では、
焦点面の近傍で直線上に切断しており、焦点面と切断面
とは厳密には一致しない。つまり、時間−空間変化され
た信号光は、直線切断面において厳密なフーリエ変換像
にはなっていない。このため、光検出ダイオードアレイ
3108で受光したホログラムの干渉縞から元の信号波
形を再生する場合、逆フーリエ変換を行う時点で誤差が
生じる。
【0311】本実施形態例では、このような誤差が生じ
る問題を解決する方法として、第2のスラブ導波路31
07の切断面に位相のずれによる分散を補償するフレネ
ルレンズを貼り付けることにより補正を行ったが、フレ
ネルレンズによらなくとも、上述のように計算によって
信号光の波形を再生する場合、レンズによる回折を計算
する過程、つまり、逆フーリエ変換を行う過程におい
て、フーリエ変換によらず、より一般的な回折の式を用
い、位相のズレによる分散を補償して、回折光の計算を
することにより、その補正を行うことも可能である。
【0312】また、実際には、第2のスラブ導波路31
07の焦点面は、円弧状であるが、本実施形態例では、
焦点面の近傍で直線上に切断しており、焦点面と切断面
とは厳密には一致しない。つまり、時間−空間変化され
た信号光は、直線切断面において厳密なフーリエ変換像
にはなっていない。このため、光検出ダイオードアレイ
3108で受光したホログラムの干渉縞から元の信号波
形を再生する場合、逆フーリエ変換を行う時点で誤差が
生じる。
【0313】本実施形態例では、このような誤差が生じ
る問題を解決する方法として、第2のスラブ導波路31
07の切断面に位相のずれによる分散を補償するフレネ
ルレンズを貼り付けることにより補正を行ったが、フレ
ネルレンズによらなくとも、上述のように計算によって
信号光の波形を再生する場合、レンズによる回折を計算
する過程、つまり、逆フーリエ変換を行う過程におい
て、フーリエ変換によらず、より一般的な回折の式を用
い、位相のズレによる分散を補償して、回折光の計算を
することにより、その補正を行うことも可能である。
【0314】実際に図73(A)の光学系を用いて、パ
ルス幅1ps、パルス間隔が約4.2psの13個のパ
ルス列1組を、信号光として信号光用入射導波路310
1から入射し、パルス幅1psのトランスフォームリミ
テッドに近い単パルス光を、参照光として参照光用入射
導波路3104から入射した場合の、フーリエ変換ホロ
グラムの電界強度分布から、入射した信号光パルス列の
電界分布を数学的に復元することが可能なことを確認し
た。 (実施形態例31)図74は、本発明の実施形態例31
を示すもので、波形観測可能な光信号処理装置に関す
る。図74において、3201は回折格子であり、入射
信号光3204と入射参照光3205とを時間−空間変
換する機能を持つ。3202はレンズであり、回折格子
3201で回折された信号光と参照光とをフーリエ変換
する機能を持つ。3203は光検出ダイオード(PD)
アレイであり、レンズ3202の焦点面近傍に配置され
ており、フーリエ変換された信号光と参照光との干渉に
よってレンズ3202の焦点面に形成されるフーリエ変
換ホログラムの電界強度分布を検出する。3206はP
Dアレイ3203により検出されたフーリエ変換ホログ
ラムの電界強度分布から入力した上記信号光を復元する
光信号復元回路である。前記実施形態例30の場合と同
様にオフアクシス法のフーリエ変換ホログラムから数学
的操作によって信号光を導出することが可能である。
【0315】実際に光学定盤上に、図74のような光学
系を配置し、この光学系に、パルス幅0.3ps、パル
ス間隔が約8.3psの100個のパルス列に適当な変
調を加えたランダムな信号を入射し、パルス幅0.1p
sのトランスフオームリミテッドに近い単パルスを参照
光として入射した場合のフーリエ変換ホログラムの電界
強度分布から、入射したパルス信号の電界分布を数学的
に復元することが可能なことを確認した。
【0316】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1〜10psの光パルスの発生、波形整形、波形測定、
波形記録、相関処理等を可能にする光信号処理装置およ
び光信号処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光信号処理装置の一例を示す構成図であ
る。
【図2】従来装置における入射光信号および出力信号の
パルス強度を示す図である。
【図3】従来装置における入射光信号の光スペクトル
と、該光信号の空間フィルタ透過率と、出射光信号の光
スペクトルとの関係を示す図である。
【図4】従来の短パルス光源として用いられるモードロ
ック型レーザの構成図である。
【図5】従来の、多数の波長の光を同時に発振する多波
長光源の構成図である。
【図6】従来の、分散補償可能な光信号処理装置の構成
図である。
【図7】従来の他の、分散補償可能な光信号処理装置の
構成図である。
【図8】本発明の第1の実施形態例を示すもので、本発
明の光信号処理装置の構成図である。
【図9】本発明の第1の実施形態例を示すもので、本発
明の光信号処理装置の他の構成図である。
【図10】本発明の第1の実施形態例を示すもので、本
発明の光信号処理装置のさらに他の構成図である。
【図11】本発明の第2の実施形態例を示すもので、本
発明の光信号処理装置の構成図である。
【図12】本発明の第2の実施形態例の光信号処理装置
の変形例を示す構成図である。
【図13】本発明の第2の実施形態例の光信号処理装置
の他の変形例を示す構成図である。
【図14】本発明の第3の実施形態例を示すもので、本
発明の光信号処理装置の構成図である。
【図15】(A)は本発明の第3の実施形態例の光信号
処理装置の導波路アレイ部分の構成図、(B)は(A)
に示した光信号処理装置のスターカップラ部分の拡大図
である。
【図16】本発明の第4の実施形態例を説明するための
もので、本実施形態例の光信号処理装置装置への入射光
のパルス波形を示す図である。
【図17】本発明の第4の実施形態例を説明するための
もので、本実施形態例の光信号処理装置装置への出射光
のパルス波形を示す図である。
【図18】本発明の第4の実施形態例を説明するための
もので、本実施形態例の光信号処理装置装置への出射光
のパルス波形を示す図である。
【図19】本発明の第4の実施形態例の装置と従来装置
を用いた場合における、それぞれの取り扱う光パルス幅
と、処理可能な最大光パルス数との関係を示す図であ
る。
【図20】本発明の第5の実施形態例を示すもので、本
発明の光信号処理装置の構成図である。
【図21】(A)は本発明の第5の実施形態例の光信号
処理装置のフレネルレンズ部分の拡大断面図、(B)は
本発明の第5の実施形態例の光信号処理装置のフレネル
レンズの平面構成図である。
【図22】本発明の第5の実施形態例の光信号処理装置
における入射光信号および出力信号のパルス強度を示す
図である。
【図23】本発明の第5の実施形態例の光信号処理装置
における入射光信号の光スペクトルと、位相フィルタの
相対位置と、出射光信号の光スペクトルとの関係を示す
図である。
【図24】(A)は本発明の第5の実施形態例の光信号
処理装置の変形例のフレネルレンズ部分の拡大断面図、
(B)は本発明の第5の実施形態例の光信号処理装置の
他の変形例のフレネルレンズ部分の拡大断面図、(C)
は本発明の第5の実施形態例の光信号処理装置のさらに
他の変形例のフレネルレンズ部分の拡大断面図、(D)
は本発明の第5の実施形態例の光信号処理装置のさらに
他の変形例のフレネルレンズ部分の拡大断面図、(E)
は本発明の第5の実施形態例の光信号処理装置のさらに
他の変形例のフレネルレンズ部分の拡大断面図である。
【図25】(A)は本発明の第6の実施形態例を示すも
ので、本発明の光信号処理装置の液晶からなる空間フィ
ルタ部分の断面構成図、(B)は本発明の第6の実施形
態例の光信号処理装置の空間フィルタを構成する透明電
極の平面構成図である。
【図26】(A)は本発明の第7の実施形態例を示すも
ので、本発明の光信号処理装置のスラブ導波路の出口近
傍の平面構成図、(B)は本発明の第7の実施形態例の
光信号処理装置のスラブ導波路の出口近傍の断面構成図
である。
【図27】本発明の第8の実施形態例の光信号処理装置
の構成図である。
【図28】本発明の第8の実施形態例の光信号処理装置
の中央部分に設けた空間フィルタ近傍の拡大断面図であ
る。
【図29】(A)は本発明の第8の実施形態例の光信号
処理装置の変形例を示すもので、同装置の空間フィルタ
近傍の拡大断面図、(B)は本発明の第8の実施形態例
の光信号処理装置の他の変形例を示すもので、同装置の
空間フィルタ近傍の拡大断面図、(C)は本発明の第8
の実施形態例の光信号処理装置のさらに他の変形例を示
すもので、同装置の空間フィルタ近傍の拡大断面図、
(D)は本発明の第8の実施形態例の光信号処理装置の
さらに他の変形例を示すもので、同装置の空間フィルタ
近傍の拡大断面図である。
【図30】本発明の第9の実施形態例の光信号処理装置
の構成図である。
【図31】本発明の第9の実施形態例の光信号処理装置
導波路アレイの拡大構成図である。
【図32】本発明の第10の実施形態例の光信号処理装
置の構成図である。
【図33】本発明の第11の実施形態例の光信号処理装
置の構成図である。
【図34】本発明の第12の実施形態例の光信号処理装
置の構成図である。
【図35】本発明の第13の実施形態例の光信号処理装
置の構成図である。
【図36】本発明の第13の実施形態例の光信号処理装
置のフレネルレンズ近傍の断面構成図である。
【図37】(A)は本発明の第13の実施形態例の光信
号処理装置の空間フィルタの上面図、(B)は本発明の
第13の実施形態例の光信号処理装置の空間フィルタの
断面図である。
【図38】(A)は本発明の第13の実施形態例の光信
号処理装置のフレネルレンズの縦断面図、(B)は本発
明の第13の実施形態例の光信号処理装置のフレネルレ
ンズの上面図、(C)は本発明の第13の実施形態例の
光信号処理装置のフレネルレンズの横断面図である。
【図39】本発明の第13の実施形態例の光信号処理装
置の空間フィルタおよびフレネルレンズに用いられるP
MGIの現像深さの露光依存性を示す図である。
【図40】本発明の第13の実施形態例の光信号処理装
置において、PMGIをマスクにして石英基板をエッチ
ングして形成したフレネルレンズの断面構成図である。
【図41】本発明の第13の実施形態例の光信号処理装
置のフィルタ特性(正の分散)を示す図である。
【図42】本発明の第13の実施形態例の光信号処理装
置のフィルタ特性(負の分散)を示す図である。
【図43】本発明の第15の実施形態例の光信号処理装
置の構成図である。
【図44】本発明の第16の実施形態例を示すもので、
本発明における広義の光信号処理装置のブロック図であ
る。
【図45】本発明の第16の実施形態例の光信号処理装
置の変調器の出力光強度の時間波形と、本装置の構成要
素の一つである光信号処理装置を透過後の出力波形とを
示す図である。
【図46】本発明の第16の実施形態例において、構成
要素の光信号処理装置として実施形態例13の装置を用
いた場合の位相フィルタ(3次以上の項を用いる)の特
性を示す図である。
【図47】本発明の第16の実施形態例において、構成
要素の光信号処理装置として実施形態例13の装置を用
いた場合の位相フィルタ(全くランダムな位相変化)の
特性を示す図である。
【図48】本発明の第16の実施形態例において、構成
要素の受信側の光信号処理装置の強度フィルタに中心周
波数近傍のみを低減するフィルタを用いた場合の強度フ
ィルタの特性を示す図である。
【図49】(A)は本発明の第17の実施形態例の光信
号処理装置の位相フィルタの特性を反射型構成の場合に
ついて示す図、(B)は本発明の第17の実施形態例の
光信号処理装置の位相フィルタの特性を反射型構成の場
合について示す図である。
【図50】(A)は本発明の第17の実施形態例におい
て、強度変調信号の周波数スペクトル振幅を示す図、
(B)は本発明の第17の実施形態例において、角度変
調信号の周波数スペクトル振幅を示す図である。
【図51】本発明の第18の実施形態例の光信号処理装
置の構成図である。
【図52】本発明の第18の実施形態例におけるフィル
タ平面上での平均光強度分布を示す図である。
【図53】本発明の第18の実施形態例における、変調
信号、位相変調後の信号、および再生後の復調信号の、
それぞれの波形を示す図である。
【図54】本発明の第19の実施形態例の光信号処理装
置の構成図である。
【図55】本発明の第20の実施形態例の光信号処理装
置(短パルス光源)の構成図である。
【図56】本発明の第20の実施形態例において、スラ
ブ導波路72に入射する光の周波数と、スラブ導波路7
4の焦点面における結像位置xの関係を示す図である。
【図57】本発明の第20の実施形態例において、出力
導波路75の間隔Δxを50μm、コア幅を10μmと
した時の反射スペクトルを示す図である。
【図58】本発明の第20の実施形態例の光信号処理装
置の発振波長スペクトルを示す図である。
【図59】本発明の第20の実施形態例の光信号処理装
置の発振パルス波長を示す図である。
【図60】本発明の第20の実施形態例の光信号処理装
置によって実現することのできる発振波長スペクトルの
一例を示す図である。
【図61】本発明の第21の実施形態例の光信号処理装
置(短パルス光源)の要部の拡大図である。
【図62】(A)は本発明の第22の実施形態例の光信
号処理装置(短パルス光源)の要部の拡大図、(B)は
本発明の第22の実施形態例の光信号処理装置(短パル
ス光源)において共振器内の分散補償を行うために用い
る位相フィルタ近傍の構成図である。
【図63】本発明の第23の実施形態例の光信号処理装
置(短パルス光源)の要部の拡大図である。
【図64】本発明の第24の実施形態例の光信号処理装
置(短パルス光源)の要部の拡大図である。
【図65】本発明の第25の実施形態例の光信号処理装
置(短パルス光源)の構成図である。
【図66】図65に示した装置の要部の拡大図である。
【図67】本発明の第26の実施形態例の光信号処理装
置(短パルス光源)の要部の拡大図である。
【図68】(A)は本発明の第27の実施形態例の光信
号処理装置(短パルス光源)の要部の拡大図、(B)は
(A)のA−A′線に沿う断面図である。
【図69】本発明の第28の実施形態例の光信号処理装
置(短パルス光源)の断面構成図である。
【図70】本発明の第29の実施形態例の光信号処理装
置の構成図である。
【図71】(A)は本発明の第29の実施形態例の光信
号処理装置の高反射ミラーの平面構成図、(B)は本発
明の第29の実施形態例の光信号処理装置の高反射ミラ
ー部分の断面構成図である。
【図72】本発明の第29の実施形態例の光信号処理装
置の高反射ミラー近傍の配置を示す図である。
【図73】(A)は本発明の第30の実施形態例の光信
号処理装置の構成図、(B)は本発明の第30の実施形
態例の光信号処理装置の変形例の構成図、(C)は
(B)に示した構成の要部拡大図、(D)は本発明の第
30の実施形態例の光信号処理装置に用いた光検出ダイ
オードアレイの構成図である。
【図74】本発明の第31の実施形態例の光信号処理装
置の構成図である。
【符号の説明】
1 石英導波路 2,10,14,25,36,42,57 スターカッ
プラ 3,11,15,24,32,43,58 導波路アレ
イ 4,12,16,23,34,35,59 スラブ導波
路 5,17,109 空間フィルタ 6,52 光コネクタ 7 光ファイバ 8 石英光回路 9,13,22,26,33,37,41,56 光導
波路 18 半波長板 19,53,120,122,502,1017,10
19,1021,1032,1039 光増幅器 20 空間フィルタ制御装置 21 反射型の計算機ホログラム(CGH) 31 透過型の計算機ホログラム 51 光記録媒体 54 光カップラ 55 石英光回路 60 光変調器 61 参照用導波路 101,111 石英基板 102 光サーキュレータ 103 光ファイバ 104,507,804,902 光導波路 105,504,211,3102 第1のスラブ導波
路 106,601,802,3103,3106 導波路
アレイ 107,506,2113,3107 第2のスラブ導
波路 108 フレネルレンズ 109a,116 位相フィルタ 109b 強度フィルタ 110,402,2035 ミラー 101A 第1の石英基板 101B 第2の石英基板 112 低反射フィルタ 113 保持基板 114 パターンミラー 115,2114,3202 レンズ 121,906 光フィルタ 200 導波路アレイ回折格子 200A 第1の導波路アレイ回折格子 200B 第2の導波路アレイ回折格子 301a,301b 透明電極 302 配向膜 303 スペーサ 304 ネマティック液晶 305 1/4波長板 401 光導波路のコア 403 斜め(7−8度)の端面の溝 501 ヒートシンク 503 フィルタ制御装置 505 第2の導波路アレイ 602 加熱電極 603 配線 604 制御装置 605 導波路中に設けられた溝 606 接続損失を減らすための導波路テーパ構造 607 1/2波長板 701 参照光入力用導波路 702 第2の分配手段であるスラブ導波路 703 第2の導波路アレイ 704 光記録媒体 801 第2の結像手段であるスラブ導波路 803 合波手段であるスラブ導波路 901 単色光のCW光源 903 スラブ導波路 904 光受光器アレイ 905 パラレルシリアル変換回路 1001 光源 1002,2011 光変調器 1003 光変調信号発生回路 1004 第13から第15の実施例に示したいずれか
の光信号処理装置 1005,1020,1040 光伝送路 1006 第13から第15の実施例に示したいずれか
の光信号処理装置 1007 光受信器 1011,1031 短パルス光源 1013,1022,1033,1041 光波長フィ
ルタ 1014,1023,1034,1042 光分岐素子 1015,1035 n台の光変調回路 1016,1024 n台の光サーキュレータ 1017 n本の入力用導波路 1018 光合分波素子 1025 n台の光受信回路 1036,1037,109,1044,1045,1
049 透過型光信号処理装置 1038 光合波素子 1046 n台の光受信回路 2012 駆動回路 2013,2103 光増幅媒質 2014 励起回路 2015,2032,2109 導波路アレイ回折格子 2016,2017 光結合手段 2018,2020,2028,2038,2049
低反射コーティング 2019,2021,2048,2115 高反射ミラ
ー 2020 分布屈折率型レンズ 2023 偏光板 2024 保持基板 2024−1,2024−2 ガラス基板 2025 透明電極 2026 配向膜 2027 ツイストネマティック液晶 2029 反射コーティング 2030,2033,3201 回折格子 2031 光合波器 2034 基板に対して垂直な溝 2036 ポリイミドフィルム 2039 光吸収フィルム 2040 n−InP基板 2041 光変調用MQW層 2042 i−InPエッチストップ層 2043 レーザ用MQW層 2044 n−InP層 2045 n−InGaAsP層 2046 AuZnNi電極 2047 AuGeNi電極 2102 変調器駆動回路 2104 増幅媒質励起回路 2105 4端子型光サーキュレータ 2106 無反射終端器 2107 光カップラ 2108 偏波保持型光ファイバ 2110 光導波路 2112 導波路アレイ 2116,2116 微動台 2117 石英基板 2118 点反射コーティング 2119 Au/Cr等の高反射ミラー 2120 レンズ基板 2115,2119 ミラー 3000 分散補償用位相フィルタ 3101 信号光を入射させるための信号光用入射導波
路 3104 参照光を入射させるための参照光用入射導波
路 3105 参照光用の第1のスラブ導波路 3108,3203 光検出ダイオード(PD)アレイ 3109,3206 PDアレイにより検出されたフー
リエ変換ホログラムの電界強度分布から入力した信号光
を復元する光信号復元回路 3110 参照光用の第2のスラブ導波路 3111 ハーフミラー 3114 電荷積分器 3115 CMOSのシフトレジスタ 3204 入射信号光 3205 入射参照光
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01S 3/098 G02B 6/12 F H04B 10/02 H04B 9/00 M 10/18 (31)優先権主張番号 特願平9−58877 (32)優先日 平成9年3月13日(1997.3.13) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−179469 (32)優先日 平成9年7月4日(1997.7.4) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−199704 (32)優先日 平成9年7月25日(1997.7.25) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 長沼 和則 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 竹ノ内 弘和 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 石井 哲好 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−346515(JP,A) 特開 平7−212346(JP,A) 特開 平7−104137(JP,A) 特開 平8−334792(JP,A) 特開 平8−21932(JP,A) 特開 平9−133826(JP,A) 特開 平9−172226(JP,A) 特開 平9−105892(JP,A) 特開 昭64−65505(JP,A) 特開 平9−159849(JP,A) 特開 昭62−150304(JP,A) 特表 平6−507502(JP,A) 特表2000−515993(JP,A) 米国特許3600594(US,A) 米国特許4296319(US,A) 米国特許5448417(US,A) 欧州特許出願公開657754(EP,A 1) 欧州特許出願公開713107(EP,A 2) A.M.Weiner,Progre ss in Quantum Elec tronics,Vol.19 No.3 (May 1995) ,pp.167−237 A.M.Weiner et.a l.,IEEE Journal of Quantum Electroni cs,April 1992, Vol.28 No.4,pp.908−920 A.M.Weiner et.a l.,IEEE Journal of Quantum Electroni cs,October 1992, Vo l.28 No.10,pp.2251−2261 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/12 - 6/14 G02B 6/28 - 6/34 G02F 1/00 - 3/02 H04B 10/00 - 10/18 G01M 11/00 - 11/02 G02B 27/46 H01S 3/098

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光信号が入力される光導波路と、当該 光導波路の出力光を分配する分配手段と、当該分配手段に接続され、 光路長が一定間隔で変化する
    光導波路の集合体で構成された導波路アレイと、当該導波路アレイの光出力を結像するスラブ導波路と、 光の強度または位相を変調する空間フィルタとを備え、 前記導波路アレイの光導波路は前記スラブ導波路の片側
    にのみ接続されており、 前記スラブ導波路は前記入力される光信号を周波数スペ
    クトル像として結像して直線上に分布させ、前記空間フィルタは、前記周波数スペクトル像の結像位
    置に配置され、前記周波数スペクトル像を前記直線上の
    位置に応じて所望の強度または位相に変調して反射する
    ことを特徴とする光信号処理装置。
  2. 【請求項2】 光信号が入力される第1の光導波路と、当該 第1の光導波路の出力光を分配する分配手段と、当該分配手段に接続され、 光路長が一定間隔で変化する
    光導波路の集合体で構成された第1の導波路アレイと、当該第1の光導波路アレイの光導波路が片側にのみ接続
    され、前記 第1の導波路アレイの光出力を結像する第1
    のスラブ導波路と、 当該第1のスラブ導波路が入力側に接続され、光の強度
    または位相を変調する空間フィルタと、当該空間フィルタの出力側に接続された第2のスラブ導
    波路と、 光路長が一定間隔で変化する光導波路の集合体で構成さ
    れ、当該光導波路が前記第2のスラブ導波路の片側にの
    み接続されて前記空間フィルタにより変調された光が入
    射する第2の導波路アレイと、当該第2の導波路アレイの出力光を一点に収束する収束
    手段と、 当該収束手段からの出力光が入射する第2の光導波路と
    を備え、 前記第1のスラブ導波路は前記入力される光信号を周波
    数スペクトル像として 結像して直線上に分布させ、 前記空間フィルタは、前記周波数スペクトル像の結像位
    置に配置され、前記周波数スペクトル像を前記直線上の
    位置に応じて所望の強度または位相に変調して透過する
    ことを特徴とする光信号処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光信号処理装置におい
    て、 前記スラブ導波路の焦点面近傍には、当該焦点面を平面
    に変換する焦点面変換手段が設けられており、 前記空間フィルタは前記焦点面変換手段を介して配置さ
    れ、前記光導波路の入力端側には、前記空間フィルタからの
    反射光を取り出すための光分岐手段が備えられているこ
    とを特徴とする光信号処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の光信号処理装置におい
    て、前記空間フィルタが位相フィルタであることを特徴
    とする光信号処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の光信号処理装置におい
    て、前記空間フィルタが強度フィルタであることを特徴
    とする光信号処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の光信号処理装置におい
    て、前記空間フィルタが、強度フィルタと位相フィルタ
    とを多段に接続した空間フィルタであることを特徴とす
    る光信号処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載の光信号処理装置におい
    て、前記焦点面変換手段として、前記スラブ導波路端に
    導波路と垂直方向に光を屈曲させる光屈曲手段を備えて
    いることを特徴とする光信号処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項3に記載の光信号処理装置におい
    て、前記光分岐手段は、入力側に第1の光増幅手段と光
    波長フィルタとが接続される一方、出力側に第2の光増
    幅手段が接続されていることを特徴とする光信号処理装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項2に記載の光信号処理装置におい
    て、前記第1の光導波路は入力側に第1の光増幅手段と
    光波長フィルタとが接続され、前記第2の光導波路は出
    力側に第2の光増幅手段が接続されていることを特徴と
    する光信号処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項8または9に記載の光信号処理
    装置の入力側に、光変調信号発生回路を具備する光変調
    器を介して、光源が接続されていることを特徴とする光
    信号処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項8または9に記載の光信号処理
    装置の出力側に、光受信器が接続されていることを特徴
    とする光信号処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の光信号処理装置を
    備えた光信号送信回路と、請求項11に記載の光信号処
    理装置を備えた光信号受信回路とが、光伝送路を介して
    接続されていることを特徴とする光信号処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項8に記載の光信号処理装置にお
    いて、 空間フィルタが位相フィルタであり、 相対位相φが空間フィルタ上の位置(x)に対して、 φ(x)=Mod[ax ,π](a:定数)を近似
    した特性をもつことを特徴とする光信号処理装置。
  14. 【請求項14】 請求項8に記載の光信号処理装置にお
    いて、 空間フィルタが位相フィルタであり、 相対位相φが空間フィルタ上の位置(x)に対して、 φ(x)=Mod[ax ,2π](a:定数)を近
    似した特性をもつことを特徴とする光信号処理装置。
  15. 【請求項15】 請求項8に記載の光信号処理装置にお
    いて、 空間フィルタが位相フィルタであり、 相対位相φが空間フィルタ上の位置(x)に対して、 φ(x)=π/2(x>0)かつφ(x)=0(x<
    0)、あるいは、 φ(x)=0(x>0)かつφ(x)=π/2(x<
    0)を近似した特性をもつ、強度変調−角度変調変換す
    ることを特徴とする光信号処理装置。
  16. 【請求項16】 請求項8に記載の光信号処理装置にお
    いて、 空間フィルタが位相フィルタであり、 相対位相φが空間フィルタ上の位置(x)に対して、 φ(x)=π(x>0)かつφ(x)=0(x<0)、
    あるいは、 φ(x)=0(x>0)かつφ(x)=π(x<0)を
    近似した特性をもつ、強度変調−角度変調変換すること
    を特徴とする光信号処理装置。
  17. 【請求項17】 請求項8乃至12のいずれかに記載の
    光信号処理装置において、 空間フィルタが位相フィルタと強度フィルタとから構成
    されていることを特徴とする光信号処理装置。
  18. 【請求項18】 請求項8乃至16のいずれかに記載の
    光信号処理装置において、 空間フィルタが、ガラス基板、透明電極、液晶、液晶配
    向膜から構成された液晶空間変調器であることを特徴と
    する光信号処理装置。
  19. 【請求項19】 請求項12に記載の光信号処理装置を
    用いて、 前記光信号送信回路の発生する光信号の周波数スペクト
    ル位相を変調し、 前記光受信回路で前記光伝送路中の分散と、前記光信号
    送信回路による周波数スペクトル位相変調を補償するこ
    とを特徴とする光信号処理方法。
  20. 【請求項20】 請求項12に記載の光信号処理装置を
    用いて、 前記光信号送信回路の発生する光信号の周波数スペクト
    ル強度を変調し、 前記光受信回路で前記光伝送路中の分散と、前記光信号
    送信回路による周波数スペクトル強度変調を補償するこ
    とを特徴とする光信号処理方法。
  21. 【請求項21】 請求項12に記載の光信号処理装置を
    用いて、 前記光信号送信回路の発生する光信号の周波数スペクト
    ル位相及び周波数スペクトル強度を変調し、 前記光受信回路で前記光伝送路中の分散と、前記光信号
    送信回路による周波数スペクトル位相変調及び周波数ス
    ペクトル強度変調を補償することを特徴とする光信号処
    理方法。
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