JP3519706B2 - ブラシ制振装置とこのブラシ制振装置の製造方法及びこのブラシ制振装置を備えた扁平型振動モータ - Google Patents
ブラシ制振装置とこのブラシ制振装置の製造方法及びこのブラシ制振装置を備えた扁平型振動モータInfo
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信装置の
サイレントコール手段として用いられる扁平型振動モー
タ等に用いられるモータのブラシ制振装置に関するもの
であり、特にブラシの制振性を向上させ、コミュテータ
との間の接触の安定化の改良に関するものである。
サイレントコール手段として用いられる扁平型振動モー
タ等に用いられるモータのブラシ制振装置に関するもの
であり、特にブラシの制振性を向上させ、コミュテータ
との間の接触の安定化の改良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年移動体通信技術が益々発展し、移動
体装置の軽量薄型化に拍車がかけられてきている。これ
に対応しサイレントコールの手段としての振動モータ
は、小型の扁平型振動モータが多く採用されている。
体装置の軽量薄型化に拍車がかけられてきている。これ
に対応しサイレントコールの手段としての振動モータ
は、小型の扁平型振動モータが多く採用されている。
【０００３】前記の小型の扁平型振動モータは、一般的
に小型で扁平な円筒状ハウジング内に、平板コミュテー
タを固着した扁平なロータと、扁平なステータマグネッ
ト、軸方向摺接形ブラシ及び平板ブラシベースをシャフ
トを中心にして積層した構造のものである。このように
構成した扁平モータで振動を発生させるには、扁平なロ
ータの電機子コイルを片寄らせたり、構成数を減らした
りしてロータ自体を偏心させておき、ブラシよりコミュ
テータを介して給電し回転した時に該扁平ロータにアン
バランスな遠心力が発生し、この遠心力がシャフトより
ハウジングに伝えられたものが振動となるのである。
に小型で扁平な円筒状ハウジング内に、平板コミュテー
タを固着した扁平なロータと、扁平なステータマグネッ
ト、軸方向摺接形ブラシ及び平板ブラシベースをシャフ
トを中心にして積層した構造のものである。このように
構成した扁平モータで振動を発生させるには、扁平なロ
ータの電機子コイルを片寄らせたり、構成数を減らした
りしてロータ自体を偏心させておき、ブラシよりコミュ
テータを介して給電し回転した時に該扁平ロータにアン
バランスな遠心力が発生し、この遠心力がシャフトより
ハウジングに伝えられたものが振動となるのである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上記のよう
に構成された扁平型振動モータに於いて、ロータ回転に
より発生した振動が同時にブラシに伝えられ、コミュテ
ータとの接触状態が不安定になり接点部にスパークが発
生し、これに伴い接触部に電気的障害を起こす有害物質
を生成したり、又ブラシのバネ性自体を劣化させる接圧
を低下させ、著しくモータの性能を低下させたり、最悪
は起動不良故障を引き起こしている。
に構成された扁平型振動モータに於いて、ロータ回転に
より発生した振動が同時にブラシに伝えられ、コミュテ
ータとの接触状態が不安定になり接点部にスパークが発
生し、これに伴い接触部に電気的障害を起こす有害物質
を生成したり、又ブラシのバネ性自体を劣化させる接圧
を低下させ、著しくモータの性能を低下させたり、最悪
は起動不良故障を引き起こしている。
【０００５】従来から、このようなブラシに伝えられる
振動の吸収は、ブラシのブラシアーム部にダンパー部材
を貼り付ける方法が用いられているが、前述の如く構成
された小型の扁平型振動モータに於いては、形状が極め
て小さいことによりダンパー部材を貼り付けるスペース
がない、作業が複雑過ぎる、特に振動モータのような激
しい振動に対応するブラシのダンパー部材のサイズは大
きく又精度良く作る必要があり、簡単にブラシにダンパ
ー部材を装着できない問題があった。
振動の吸収は、ブラシのブラシアーム部にダンパー部材
を貼り付ける方法が用いられているが、前述の如く構成
された小型の扁平型振動モータに於いては、形状が極め
て小さいことによりダンパー部材を貼り付けるスペース
がない、作業が複雑過ぎる、特に振動モータのような激
しい振動に対応するブラシのダンパー部材のサイズは大
きく又精度良く作る必要があり、簡単にブラシにダンパ
ー部材を装着できない問題があった。
【０００６】そこで、この発明は、前述の欠点を解決し
て、激しい振動に対してもブラシの制振性を損なわず、
常にブラシとコミュテータとの間の接触の安定化を図る
ブラシ制振装置を提供しようというもので有る。
て、激しい振動に対してもブラシの制振性を損なわず、
常にブラシとコミュテータとの間の接触の安定化を図る
ブラシ制振装置を提供しようというもので有る。
【０００７】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するに
は、請求項１に記載の発明のように、平板状のブラケッ
トと、扁平なロータに設けられた平板型コミュテータに
給電するブラシと、前記ブラケットに取り付けられ前記
ブラシを固着する平板状ブラシベースと、前記ロータに
対峙し前記ブラケットに配設された扁平のステータマグ
ネットとで構成され、前記ブラシは前記ブラシベースに
固着される固着部と、前記固着部から前記ブラシベース
との角度が鋭角になるよう基部で立ち上げられるブラシ
アーム部を有し、前記基部を含む前記ブラシアーム部と
ブラシベースにＵＶ硬化性アクリル系樹脂が塗布された
ことにより達成できる。
は、請求項１に記載の発明のように、平板状のブラケッ
トと、扁平なロータに設けられた平板型コミュテータに
給電するブラシと、前記ブラケットに取り付けられ前記
ブラシを固着する平板状ブラシベースと、前記ロータに
対峙し前記ブラケットに配設された扁平のステータマグ
ネットとで構成され、前記ブラシは前記ブラシベースに
固着される固着部と、前記固着部から前記ブラシベース
との角度が鋭角になるよう基部で立ち上げられるブラシ
アーム部を有し、前記基部を含む前記ブラシアーム部と
ブラシベースにＵＶ硬化性アクリル系樹脂が塗布された
ことにより達成できる。
【０００８】又、ブラシに配された制振部材は、請求項
２に記載の発明のように、前記ブラシは、ブラシアーム
部に湾曲部を有し、この湾曲部に前記ＵＶ硬化性アクリ
ル系樹脂が塗布されることにより達成できる。
２に記載の発明のように、前記ブラシは、ブラシアーム
部に湾曲部を有し、この湾曲部に前記ＵＶ硬化性アクリ
ル系樹脂が塗布されることにより達成できる。
【０００９】更に、請求項３に記載の発明のように、前
記ＵＶ硬化性アクリル系樹脂が基部近傍を覆うよう塗布
されることにより達成できる。
記ＵＶ硬化性アクリル系樹脂が基部近傍を覆うよう塗布
されることにより達成できる。
【００１０】この扁平型モータのブラシ制振装置の製造
方法は、請求項４に記載の発明のように、前記ブラシベ
ースに前記ブラシの固着部を固着し、そのブラシが固着
されたブラシベースを前記ブラケットに固着し、ブラケ
ットのブラシベース固着面側に前記マグネットを固着
し、前記ＵＶ硬化性アクリル系樹脂塗布用のディスペン
サノズルにより、ブラシの基部近傍であってブラシベー
スの面上にＵＶ硬化性アクリル系樹脂を塗布し、ブラシ
ベースと鋭角に立ち上げられたブラシアーム部とによる
毛細管現象によりＵＶ硬化性アクリル系樹脂がブラシベ
ースとブラシの間に塗布され、その後所定量の紫外線に
より前記ＵＶ硬化性アクリル系樹脂を軟質状に硬化させ
ることにより達成できる。
方法は、請求項４に記載の発明のように、前記ブラシベ
ースに前記ブラシの固着部を固着し、そのブラシが固着
されたブラシベースを前記ブラケットに固着し、ブラケ
ットのブラシベース固着面側に前記マグネットを固着
し、前記ＵＶ硬化性アクリル系樹脂塗布用のディスペン
サノズルにより、ブラシの基部近傍であってブラシベー
スの面上にＵＶ硬化性アクリル系樹脂を塗布し、ブラシ
ベースと鋭角に立ち上げられたブラシアーム部とによる
毛細管現象によりＵＶ硬化性アクリル系樹脂がブラシベ
ースとブラシの間に塗布され、その後所定量の紫外線に
より前記ＵＶ硬化性アクリル系樹脂を軟質状に硬化させ
ることにより達成できる。
【００１１】そして、請求項５に記載の発明のように、
請求項４の方法により製造されたブラシ装置のブラケッ
トに偏心ロータを用い、前記ロータを覆ってケースを取
り付けることにより扁平型振動モータとすることができ
る。
請求項４の方法により製造されたブラシ装置のブラケッ
トに偏心ロータを用い、前記ロータを覆ってケースを取
り付けることにより扁平型振動モータとすることができ
る。
【００１２】
【発明の実施の形態】次にこの発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図１は、本発明に係る実施の形態を
示すブラシ制振装置を説明する要部平面図である。図１
に於いて、モータのシャフト１と同軸に固着されたリン
グ状のステータマグネット２の中央の穴部２ａ内に、こ
のシャフト１を嵌通して、ステータマグネット２とこの
ステータマグネット２を保持するブラケット３の間の隙
間に、ブラケット３側に固着されたブラシベース４が挿
着されている。又、ブラシベース４のパターン部４ａの
露出部４ｂにブラシ５の固着部５ａが導通を阻害しない
方法（半田付け、溶接等）で固着されている。
に基づき説明する。図１は、本発明に係る実施の形態を
示すブラシ制振装置を説明する要部平面図である。図１
に於いて、モータのシャフト１と同軸に固着されたリン
グ状のステータマグネット２の中央の穴部２ａ内に、こ
のシャフト１を嵌通して、ステータマグネット２とこの
ステータマグネット２を保持するブラケット３の間の隙
間に、ブラケット３側に固着されたブラシベース４が挿
着されている。又、ブラシベース４のパターン部４ａの
露出部４ｂにブラシ５の固着部５ａが導通を阻害しない
方法（半田付け、溶接等）で固着されている。
【００１３】一方、狭い空間でのバネの有効長さをより
増大するように平面的に折れ曲がった形状を有するブラ
シアーム５ｂが、シャフト１のセンターに対して対称に
１対設けられている。又、ブラシベース４のブラシ５の
基部５ｃの近傍に、ブラシ５のブラシアーム５ｂの基部
５ｃ方を覆うようにＵＶ硬化性アクリル系樹脂６が塗布
されている。
増大するように平面的に折れ曲がった形状を有するブラ
シアーム５ｂが、シャフト１のセンターに対して対称に
１対設けられている。又、ブラシベース４のブラシ５の
基部５ｃの近傍に、ブラシ５のブラシアーム５ｂの基部
５ｃ方を覆うようにＵＶ硬化性アクリル系樹脂６が塗布
されている。
【００１４】図２は、要部を切断し横から発明の形態を
説明する要部断面図である。図２に於いて、ブラシアー
ム部５ｂはブラケット３に固着されたブラシベース４に
対して鋭角αで、ブラシベース４のパターン４ａの露出
部４ｂにブラシ５の固着部５ａが固着されている。又、
最大でブラシ５の基部５ｃからブラシアーム部５ｂの側
面投影長さＬの約１／３Ｌの位置５ｄを覆うようにＵＶ
硬化性アクリル系樹脂６がブラシベース４に塗布されて
いる。
説明する要部断面図である。図２に於いて、ブラシアー
ム部５ｂはブラケット３に固着されたブラシベース４に
対して鋭角αで、ブラシベース４のパターン４ａの露出
部４ｂにブラシ５の固着部５ａが固着されている。又、
最大でブラシ５の基部５ｃからブラシアーム部５ｂの側
面投影長さＬの約１／３Ｌの位置５ｄを覆うようにＵＶ
硬化性アクリル系樹脂６がブラシベース４に塗布されて
いる。
【００１５】 図３は、本発明の形態のブラシ制振装置
を備えた扁平型振動モータの電流波形を示す図である。
図３（Ａ）は、従来構造のブラシ制振装置を備えない扁
平型振動モータの電流波形である。図３（Ｂ）は、本発
明に係るブラシ制振装置を備えた扁平型振動モータの電
流波形を示す図である。尚、図３（Ａ）及び（Ｂ）は、
ロータの電機子が２コイルタイプの扁平型振動モータの
電流波形を説明するもので、図中ａは１コイルのみに通
電された時、ｂは２コイルに通電された時の波形を示す
ものである。又、ｃは、ブラシとコミュテータの接触の
不安定による不導通状態を示すものである。
を備えた扁平型振動モータの電流波形を示す図である。
図３（Ａ）は、従来構造のブラシ制振装置を備えない扁
平型振動モータの電流波形である。図３（Ｂ）は、本発
明に係るブラシ制振装置を備えた扁平型振動モータの電
流波形を示す図である。尚、図３（Ａ）及び（Ｂ）は、
ロータの電機子が２コイルタイプの扁平型振動モータの
電流波形を説明するもので、図中ａは１コイルのみに通
電された時、ｂは２コイルに通電された時の波形を示す
ものである。又、ｃは、ブラシとコミュテータの接触の
不安定による不導通状態を示すものである。
【００１６】図３（Ａ）及び（Ｂ）から分かるように、
図３（Ａ）の従来構造のブラシ制振装置を備えない扁平
型振動モータの電流波形に於いては、不導通状態ｃが著
しく発生しているが、図３（Ｂ）の本発明に係るブラシ
制振装置を備えた扁平型振動モータの電流波形は、不導
通部ｃを完全に無くし安定した接触を維持していること
が分かる。これは、ブラシ基部からブラシアームの側面
投影長さの約３分の１の位置を覆うようにブラシベース
に塗布したＵＶ硬化性アクリル系樹脂が振動に対してダ
ンパー効果を働かしているものである。
図３（Ａ）の従来構造のブラシ制振装置を備えない扁平
型振動モータの電流波形に於いては、不導通状態ｃが著
しく発生しているが、図３（Ｂ）の本発明に係るブラシ
制振装置を備えた扁平型振動モータの電流波形は、不導
通部ｃを完全に無くし安定した接触を維持していること
が分かる。これは、ブラシ基部からブラシアームの側面
投影長さの約３分の１の位置を覆うようにブラシベース
に塗布したＵＶ硬化性アクリル系樹脂が振動に対してダ
ンパー効果を働かしているものである。
【００１７】即ち、前記のように塗布されたＵＶ硬化性
アクリル系樹脂のせん断変形及び収縮変形により、ロー
タ又はハウジングよりブラシアームに伝えられる振動は
減衰され、ブラシとコミュテータの接触の安定化が図れ
るものである。尚、実験的に塗布する量は、ブラシアー
ムの投影長さの３分の１の位置を覆うようにブラシベー
スに塗布するのが効果的である。
アクリル系樹脂のせん断変形及び収縮変形により、ロー
タ又はハウジングよりブラシアームに伝えられる振動は
減衰され、ブラシとコミュテータの接触の安定化が図れ
るものである。尚、実験的に塗布する量は、ブラシアー
ムの投影長さの３分の１の位置を覆うようにブラシベー
スに塗布するのが効果的である。
【００１８】図４は、本発明の実施の形態に係る変形を
説明する要部断面図である。図４に於いて、ブラシアー
ム７ｂはブラケット３に固着されたブラシベース４に対
して鋭角αで、ブラシベース４のパターン４ａの露出部
４ｂにブラシ７の固着部７ａが固着されている。このブ
ラシアーム７ｂの基部７ｃの鋭角αの外方に湾曲部７ｅ
が設けられている。又、ブラシ７の基部７ｃからブラシ
アーム７ｂの投影長さＬの１／３Ｌの位置７ｄを覆うよ
うにＵＶ硬化性アクリル系樹脂６がブラシベース４に塗
布されている。このような構成においては、ブラシ７の
湾曲部７ｅが有ることにより、鋭角α内のＵＶ硬化性ア
クリル系樹脂６の塗布量を増加させると共にブラシアー
ム７ｄとの接触面積を大きくすることが出来るので、Ｕ
Ｖ硬化性アクリル系樹脂６のダンパー効果による振動の
減衰特性を更に向上させることが出来る。
説明する要部断面図である。図４に於いて、ブラシアー
ム７ｂはブラケット３に固着されたブラシベース４に対
して鋭角αで、ブラシベース４のパターン４ａの露出部
４ｂにブラシ７の固着部７ａが固着されている。このブ
ラシアーム７ｂの基部７ｃの鋭角αの外方に湾曲部７ｅ
が設けられている。又、ブラシ７の基部７ｃからブラシ
アーム７ｂの投影長さＬの１／３Ｌの位置７ｄを覆うよ
うにＵＶ硬化性アクリル系樹脂６がブラシベース４に塗
布されている。このような構成においては、ブラシ７の
湾曲部７ｅが有ることにより、鋭角α内のＵＶ硬化性ア
クリル系樹脂６の塗布量を増加させると共にブラシアー
ム７ｄとの接触面積を大きくすることが出来るので、Ｕ
Ｖ硬化性アクリル系樹脂６のダンパー効果による振動の
減衰特性を更に向上させることが出来る。
【００１９】図５は、本発明の実施の形態に係るブラシ
制振装置の製造方法を説明したものである。図５（Ａ）
は、組立したブラシ装置部に塗布するＵＶ硬化性アクリ
ル系樹脂の塗布用ディスペンサーのノズル位置を平面的
に説明する図、図５（Ｂ）はこれを側面より説明する図
である。まず、図５（Ａ）及び（Ｂ）に於いて、ブラシ
７をブラシベース４に半田付け又はスポット溶着等で固
着し、これをモータシャフト１を固着したブラケット３
のシャフト１の固着部を嵌挿しブラケット３に接着剤で
固着し、更にこのブラケット３のブラシベース４の固着
面側にステータマグネット２をモータシャフト１と同軸
に接着剤等で固着している。
制振装置の製造方法を説明したものである。図５（Ａ）
は、組立したブラシ装置部に塗布するＵＶ硬化性アクリ
ル系樹脂の塗布用ディスペンサーのノズル位置を平面的
に説明する図、図５（Ｂ）はこれを側面より説明する図
である。まず、図５（Ａ）及び（Ｂ）に於いて、ブラシ
７をブラシベース４に半田付け又はスポット溶着等で固
着し、これをモータシャフト１を固着したブラケット３
のシャフト１の固着部を嵌挿しブラケット３に接着剤で
固着し、更にこのブラケット３のブラシベース４の固着
面側にステータマグネット２をモータシャフト１と同軸
に接着剤等で固着している。
【００２０】このように組立されたブラシ装置部のブラ
シ７のブラシアーム７ｂの基部７ｃの近傍２０にステー
タマグネット２の垂直方向よりＵＶ硬化性アクリル系樹
脂の塗布用ディスペンサーのノズル２１を接近させ、初
期粘度を３０００〜２００００ｍＰａ・Ｓに調整したＵ
Ｖ硬化性アクリル系樹脂を塗布する。紫外線硬化前のＵ
Ｖ硬化性アクリル系樹脂は低い粘度を保っているので、
毛細管現象でブラシベース４とブラシ７のなす鋭角の角
の奧迄確実に樹脂を容易に塗布することができる。その
後、上記のようにＵＶ硬化性アクリル系樹脂を塗布した
部分に、紫外線照射装置により所定量の紫外線を照射し
て軟質状に硬化させる。又、扁平型振動モータのハウジ
ング内は、外部光を全て遮断する構造になっており、前
記のように塗布され、軟質状に硬化されたＵＶ硬化性ア
クリル系樹脂は更に硬化することはない。
シ７のブラシアーム７ｂの基部７ｃの近傍２０にステー
タマグネット２の垂直方向よりＵＶ硬化性アクリル系樹
脂の塗布用ディスペンサーのノズル２１を接近させ、初
期粘度を３０００〜２００００ｍＰａ・Ｓに調整したＵ
Ｖ硬化性アクリル系樹脂を塗布する。紫外線硬化前のＵ
Ｖ硬化性アクリル系樹脂は低い粘度を保っているので、
毛細管現象でブラシベース４とブラシ７のなす鋭角の角
の奧迄確実に樹脂を容易に塗布することができる。その
後、上記のようにＵＶ硬化性アクリル系樹脂を塗布した
部分に、紫外線照射装置により所定量の紫外線を照射し
て軟質状に硬化させる。又、扁平型振動モータのハウジ
ング内は、外部光を全て遮断する構造になっており、前
記のように塗布され、軟質状に硬化されたＵＶ硬化性ア
クリル系樹脂は更に硬化することはない。
【００２１】図６は、本発明の実施の形態に係るブラシ
制振装置を備えた扁平型振動モータの断面図である。図
６に於いて、モータシャフト１とステータマグネット２
を固設し、ほぼその中央にモータ電源端子４ｃを兼ね備
えたブラシベース４を固着したブラケット３がケース９
に勘合されている。又、ブラシ７はブラシベース４に固
着されその摺接部７ｆはコミュテータ８に接して居る。
このコミュテータ８はアンバランスに配置された電機子
コイル１１を装着したロータベースに固着され電気的に
電機子コイル１１と接続されている。尚、ブラシ７のブ
ラシアーム７ｂの基部７ｃからブラシアーム７ｂの投影
長さの３分の１の位置７ｄを覆うようにＵＶ硬化性アク
リル系樹脂６がブラシベース４に塗布されている。
制振装置を備えた扁平型振動モータの断面図である。図
６に於いて、モータシャフト１とステータマグネット２
を固設し、ほぼその中央にモータ電源端子４ｃを兼ね備
えたブラシベース４を固着したブラケット３がケース９
に勘合されている。又、ブラシ７はブラシベース４に固
着されその摺接部７ｆはコミュテータ８に接して居る。
このコミュテータ８はアンバランスに配置された電機子
コイル１１を装着したロータベースに固着され電気的に
電機子コイル１１と接続されている。尚、ブラシ７のブ
ラシアーム７ｂの基部７ｃからブラシアーム７ｂの投影
長さの３分の１の位置７ｄを覆うようにＵＶ硬化性アク
リル系樹脂６がブラシベース４に塗布されている。
【００２２】このように構成されたモータに於いて、モ
ータ電源端子４ｃに直流電源が加えられると、前記偏心
されたロータが回転し、この偏心回転により振動が外部
に伝えられるが、この時同時にブラシに伝えられる振動
は前記のように塗布されたＵＶ硬化性アクリル系樹脂に
より全て減衰されるので、ブラシ７とコミュテータ８
は、常に安定した信頼性のある接触を維持させることが
できる。
ータ電源端子４ｃに直流電源が加えられると、前記偏心
されたロータが回転し、この偏心回転により振動が外部
に伝えられるが、この時同時にブラシに伝えられる振動
は前記のように塗布されたＵＶ硬化性アクリル系樹脂に
より全て減衰されるので、ブラシ７とコミュテータ８
は、常に安定した信頼性のある接触を維持させることが
できる。
【００２３】
【発明の効果】以上説明したように、請求項１に記載し
た発明によれば、ブラシベースとブラシに固着されたブ
ラシの鋭角α内で、ブラシとブラシベースにＵＶ硬化性
アクリル系樹脂を塗布することにより、優れた制振作用
を有するブラシ制振装置が構成できる。
た発明によれば、ブラシベースとブラシに固着されたブ
ラシの鋭角α内で、ブラシとブラシベースにＵＶ硬化性
アクリル系樹脂を塗布することにより、優れた制振作用
を有するブラシ制振装置が構成できる。
【００２４】又、ブラシに配された制振部材は、請求項
２および３に記載した発明によれば、ＵＶ硬化性アクリ
ル系樹脂の塗布量を増加させることができると共に、ブ
ラシアームとの接触面積を大きくすることができるの
で、ＵＶ硬化性アクリル系樹脂のダンパー効果による振
動の減衰特性をさらに向上させることができる。
２および３に記載した発明によれば、ＵＶ硬化性アクリ
ル系樹脂の塗布量を増加させることができると共に、ブ
ラシアームとの接触面積を大きくすることができるの
で、ＵＶ硬化性アクリル系樹脂のダンパー効果による振
動の減衰特性をさらに向上させることができる。
【００２５】この扁平型振動モータのブラシ制振装置の
製造方法は、請求項４に記載した発明によれば、毛細管
現象でブラシベース４とブラシ７のなす鋭角の角の奧迄
確実に樹脂を容易に塗布することができ、優れた制振作
用を有するブラシ制振装置を提供できる。
製造方法は、請求項４に記載した発明によれば、毛細管
現象でブラシベース４とブラシ７のなす鋭角の角の奧迄
確実に樹脂を容易に塗布することができ、優れた制振作
用を有するブラシ制振装置を提供できる。
【００２６】そして、請求項５に記載した発明によれ
ば、前記のブラシ制振装置を扁平型モータに備えること
により、激しい振動に対してもブラシの制振性を損なわ
ず、常にブラシとコミュテータ間の安定した接触を提供
することができる。
ば、前記のブラシ制振装置を扁平型モータに備えること
により、激しい振動に対してもブラシの制振性を損なわ
ず、常にブラシとコミュテータ間の安定した接触を提供
することができる。
【図１】本発明の実施の形態を示すブラシ制振装置の要
部平面図である。
部平面図である。
【図２】本発明の実施の形態を説明するブラシ制振装置
の要部断面の側面図である。
の要部断面の側面図である。
【図３】本発明に係るブラシ制振装置を備えたモータの
電流波形を説明する図である。
電流波形を説明する図である。
【図４】本発明の実施の形態の変形を説明する要部断面
の側面図である。
の側面図である。
【図５】本発の実施の形態のブラシ制振装置の製造方法
を説明する説明図である。
を説明する説明図である。
【図６】本発明の実施の形態のブラシ制振装置を備えた
扁平型振動モータを示す一部切断した側面図である。
扁平型振動モータを示す一部切断した側面図である。
１ モータシャフト
２ ステータマグネット
３ ブラケット
４ ブラシベース
６ ＵＶ硬化性アクリル系接着剤
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平11−150919（ＪＰ，Ａ)
特開 平２−223356（ＪＰ，Ａ)
特開 平10−322996（ＪＰ，Ａ)
実開 昭52−149204（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭57−163179（ＪＰ，Ｕ)
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H02K 13/00
H02K 5/14
H02K 7/065
H02K 15/02
H02K 23/00
Claims (5)
- 【請求項１】 平板状のブラケットと、扁平なロータに
設けられた平板型コミュテータに給電するブラシと、前
記ブラケットに取り付けられ前記ブラシを固着する平板
状ブラシベースと、前記ロータに対峙し前記ブラケット
に配設された扁平のステータマグネットとで構成され、
前記ブラシは前記ブラシベースに固着される固着部と、
前記固着部から前記ブラシベースとの角度が鋭角になる
よう基部で立ち上げられるブラシアーム部を有し、前記
基部を含む前記ブラシアーム部とブラシベースにＵＶ硬
化性アクリル系樹脂が塗布されたことを特徴とするモー
タのブラシ制振装置。 - 【請求項２】 前記ブラシは、ブラシアーム部に湾曲部
を有し、この湾曲部に前記ＵＶ硬化性アクリル系樹脂が
塗布されていることを特徴とする請求項１記載のブラシ
制振装置。 - 【請求項３】 前記ＵＶ硬化性アクリル系樹脂が基部近
傍を覆うよう塗布されたことを特徴とする請求項１およ
び２記載のブラシ制振装置。 - 【請求項４】 前記ブラシベースに前記ブラシの固着部
を固着し、そのブラシが固着されたブラシベースを前記
ブラケットに固着し、ブラケットのブラシベース固着面
側に前記マグネットを固着し、前記ＵＶ硬化性アクリル
系樹脂塗布用のディスペンサノズルにより、ブラシの基
部近傍であってブラシベースの面上にＵＶ硬化性アクリ
ル系樹脂を塗布し、ブラシベースと鋭角に立ち上げられ
たブラシアーム部とによる毛細管現象によりＵＶ硬化性
アクリル系樹脂がブラシベースとブラシの間に塗布さ
れ、その後所定量の紫外線により前記ＵＶ硬化性アクリ
ル系樹脂を軟質状に硬化させる請求項１乃至３記載のブ
ラシ制振装置を製造するブラシ制振装置の製造方法。 - 【請求項５】 前記ロータは偏心ロータで、請求項４の
方法により製造された請求項１乃至３記載のブラシ制振
装置のブラケットに前記ロータを回転可能に支持し、そ
のロータを覆うケースが取り付けられた、扁平型振動モ
ータ。
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