JP3518617B2 - 係船索 - Google Patents

係船索

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JP3518617B2
JP3518617B2 JP31218693A JP31218693A JP3518617B2 JP 3518617 B2 JP3518617 B2 JP 3518617B2 JP 31218693 A JP31218693 A JP 31218693A JP 31218693 A JP31218693 A JP 31218693A JP 3518617 B2 JP3518617 B2 JP 3518617B2
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    • D07B2201/1096Rope or cable structures braided
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はブイや岸壁に船舶を係留
するための係船索に関する。さらに詳しくはパイプライ
ンから給油を受けるタンカーの係留等に用いられる軽量
で高強力、耐摩耗性および取扱い性に優れた係船索に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】海上での原油の積み込み作業は船舶(タ
ンカ)を岸壁またはブイに係留(一点ブイ係留)して船
舶位置を固定した状態で送油管を該船舶に接続して行わ
れる。この状態で船舶に過大な外力が作用して船舶位置
が変動した場合、送油管が破損することがあり、かかる
観点から係船索に要求される機械的特性は重要である。
また、一般に原油の積出港の自然環境は一般的に苛酷で
あるため温度に対する寸法安定性も重要な特性である。
また船舶を岸壁またはブイに係留するには比較的長い係
船索が用いられ、係船索の自重によるたわみ量が増大す
るため船舶位置は不安定になりやすい。従来、係船索の
構成素材として金属ワイヤー、天然繊維、各種合成繊維
等が主に用いられている。天然金属ワイヤーで構成され
た係船索は機械的特性に優れるが自重によるたわみ量が
大きく船舶を安定に固定しにくい、自重が大きいことに
よる破断強度上の安全性に欠ける、重くて取扱い難い、
錆びる、等の問題点がある。天然繊維及び/又は合成繊
維、例えばポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維か
ら成る係船索は破断強度が低く係留中の船舶の位置変動
で係船索に破断を生じるおそれがある。このため必要な
強力を確保するには太くして対処すると重くなり取扱い
性が問題にある。近年、機械的特性の極めて優れた合成
繊維を素材にした係船索の検討が行われ、中でも高強度
・高弾性率繊維、例えば、全芳香族ポリエステル繊維や
全芳香族ポリエステル繊維、超高分子量ポリエチレン繊
維を素材とした船舶係留索が提案されている。しかし、
これらの素材は固有の欠点、例えばポリアミド系繊維は
ポリオレフィン系繊維に比べて極めて高い破断強度を有
するが水分の影響を受けて破断強度が低下する、所謂耐
水性に劣りまた耐候性が悪い等のため船舶係留索として
は問題がある。また、特開昭60−139884号公報
は超高分子量ポリエチレン繊維を素材としたロープを提
案している。該ロープは高強力を有し、軽量であり、曳
航用ロープ素材としては適しているが、滑りやすく取扱
性に欠けること、また形態の寸法安定性(耐クリープ
性)に劣ることから船舶位置の固定用検索としては不適
である。かかる素材の有する欠点を係船索の構成及び/
又は構造面から改善する提案もなされており、例えば、
特開昭56−37391号公報は二重編組構造のロープ
において、両層索の一方の各ストランドをポリエステル
やナイロンなどの伸びの大きい繊維束で形成し、他方の
各ストランドをアラミド繊維束など伸びの小さい繊維束
で形成し、且つ他方のストランドの螺旋ピッチを一方の
ストランドの螺旋ピッチよりも大きくした船舶係留など
に使用される繊維ロープを開示している。しかし、高強
度・高弾性率繊維であるアラミド繊維を使用したにも拘
らす伸度の大きいポリエステルやナイロンを併用した構
成であるため係船索の単位重量当たりの強度を犠牲にせ
ざるを得ない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は前記した従来
の係船索の問題点を解決をしようとするものであって、
単位重量当りの強度が高く寸法安定性、取扱性に優れた
海洋用、特に船舶の係留に好適な係船索を提供すること
である。 【0004】 【課題を解決するための手段】高強度・高弾性率繊維の
中でもポリベンザゾール繊維はアラミド繊維や超高分子
量ポリエチレン繊維と比して約2倍の破断強度を有して
おり且つ寸法安定性、耐水性、形態寸法安定性、さらに
は耐摩耗性も優れていることから、産業用資材として有
望視されている。本発明者らは前記した問題点を解決す
べくポリベンザゾール繊維とこれに他の高強度・高弾性
率繊維を複合した繊維束を主成分原糸とし、さらに編索
の構成、構造につき検討を行った結果、ポリベンザゾー
ル繊維と超高分子量ポリエチレン繊維の複合比率と両者
の混合状態が特定の範囲にあるとき従来にない単位重量
当りの強度が高くて寸法安定性、取扱性に優れた係船索
の得られることとを知見し、本発明に到達したものであ
る。 【0005】本発明は強度4.0GPa以上のポリベン
ザゾール繊維A/強度1.3GPa以上のポリエチレン
繊維Bが重量比90:10〜30:70で複合された糸
条で編組された破断強度が少なくとも50Kg/mm 2
係船索を主旨とするものである。 【0006】本発明は編索、特に係船索に関するもので
ある。これは一般に係船索は編組されたロープ(編索)
または撚合わせロープが使用されるが、前者は後者に比
してキンクが少なく、ロープの末端がばらけにくい、ま
た高強力・低伸度繊維を用いた場合の強力利用率が高い
等のことから前者が好ましいからである。本発明の編索
(例えば 図1)を構成する繊維束はポリベンザゾール
繊維と超高分子量ポリエチレン繊維の複合糸から成り、
ポリベンザゾール繊維は引張強度が4.0GPa以上の
ものである。破断強度が4.0GPa未満では超高分子
量ポリエチレン繊維との複合繊維束を編組してなる編索
の強力が低くなる。 【0007】ポリベンザゾール繊維の単糸繊度のあり方
に関しては一般的に編索の耐摩耗性を考慮すると太い方
が、一方、耐屈曲疲労性からは細い方がよいとされてお
り、0.5〜15デニールが好ましい。 【0008】かかるポリベンザゾール系繊維としては、
ポリベンズオキサゾール、ポリベンズチアゾール繊維等
が挙げられる。 【0009】本発明で使用する超高分子量ポリエチレン
繊維は破断強度1.3GPa以上が必要である。破断強
度が1.3GPa未満であると得られる編索は強力の低
いものとなり本発明の目的が達成できない。 【0010】超高分子量ポリエチレン繊維の単糸繊度の
あり方に関しては一般的に編索の耐摩耗性を考慮すると
太い方が、一方、耐屈曲疲労性からは細い方がよいとさ
れており、0.5〜15デニールが好ましい。 【0011】超高分子量ポリエチレン繊維の種類に特に
制限はないが重合体のデカリン溶液を乾式紡糸して得ら
れる繊維を使用することが最適である。例えば特願昭5
8−152261号公報、特願昭58−154622号
公報、特願昭58−161074号公報にその製造方法
が詳述されている。 【0012】ポリベンザゾール繊維単独で編組されたロ
ープは高強力で形態寸法安定性および耐疲労性に優れる
が繊維比重が大きく(例えば1.57)該繊維束を編組
してなる係船索は、船舶とブイまたは岸壁間でロープが
自重によって大きくたるみ、位置固定性に欠けると言う
問題がある。自重に起因する係る欠点は軽量繊維を複合
することで改善できる。現実に軽量且高強度・高弾性率
繊維としては超高分子量ポリエチレン繊維が挙げられる
が、該繊維には耐クリープ性に劣り係留船舶の位置が安
定しない、また静摩擦係数が低いため二重編索において
内層索と外層索との層間での滑りを生じやすい等の問題
がある。軽量化と耐クリープ性の両面から複合の可能性
につき詳細にしらべた結果、耐クリープ性に関しては加
成性から予想される値以上に低下が小さいことを見い出
した。この現象を考慮すると索を形成する繊維束のポリ
ベンザゾール繊維/超高分子量ポリエチレン繊維の複合
比率は耐クリープ性よりもむしろ軽量化に重点をおいて
設定することが可能になる。即ち、索を形成する繊維束
のポリベンザゾール繊維/超高分子量ポリエチレン繊維
の重量比90:10〜30:70で複合することが好ま
しく、85:15〜35:65がより好ましく、さらに
好ましくは80:20〜40:60とすることで本発明
の目的が達成される。索を構成する繊維束中の超高分子
量ポリエチレン繊維の配合比率が10重量%未満である
と軽量化効果が期待できず、一方、配合比率が70重量
%を越えると編索の強力が低下し、また内層索と外層索
との層間滑りが増大する等のため本発明の目的を達成で
きない。 【0013】複合繊維束は混繊状態にあることが後述す
る二重編索構造において該繊維束を用いて編組した内層
索の強度及び耐摩耗性の点から好ましい。本発明におけ
る混繊状態とは単繊維レベルで異種繊維が相互にほぼラ
ンダムに分散した状態である。この混繊状態は繊維束の
任意の横断面において超高分子量ポリエチレン繊維のフ
ィラメントと接触しているポリベンザゾール繊維のフィ
ラメント数をA(本)とし、ポリベンザゾール繊維の全
フィラメント数を(B)として、(A/B)×100
(%)で具体的に表現できる。本発明において前記の方
法で評価した分散度は46%以上、74%未満が好まし
い範囲である。またこの分散度を得る手段として例えば
乱流撹乱空気で絡みやループを付与するタスラン法や同
様に乱流撹乱空気で処理するが非嵩高性を付与しないイ
ンターレーサー法及び電気開繊法等が例示される。 【0014】本発明において上記複合繊維束の編組を内
層索としポリエステル繊維束を編組した外層索で被覆さ
れる。二重編索構造が好ましい。外層索にポリエステル
繊維を用いるのは適度の伸度を有し、耐摩耗性が比較的
高く、耐光性に優れるからである。ポリエステル繊維の
種類に特に限定はなく通常の強伸度、例えば強度6〜1
0g/d、伸度20〜33%を有するものが利用でき
る。また編索の表面は滑り難いことが肝要であり、かか
る観点から嵩高形態を有する繊維束が必要であり、タス
ラン加工糸や紡績糸が好ましく利用できる。内層索と外
層索の重量比率が高いと内層索を露出することなく全面
的に被覆することが困難となり、耐摩耗性や操作性の低
下原因となる。一方、内層索/外層索の重量比が低いと
低い強力の低い二重編索しか得られない。従って、軽量
化、強力、操作性、耐摩耗性等を考慮すると内層索/外
層索の重量比は70:30〜30:70が好ましく、9
0:40〜40:60がより好ましい。 【0015】前記の内層索を、編組した外層索で被覆し
た二重編索の破断強度は少なくとも50Kg/mm2
(ロープ断面単位面積)、好ましくは55Kg/mm2
(ロープ断面単位面積)とすることである。本発明の評
価に用いた各種特性は下記の方法によって求めた。 【0016】<繊維束の繊度>恒温・恒湿(20℃、6
5RH%)の雰囲気で24時間調整した繊維束につき試
料長9m、本数10で重量測定を行い、算術平均で平均
繊度を求めた。 【0017】<繊維束の強伸度>JIS L−1013
に準拠してオリエンテック(株)社製テンシロンによ
り、つかみ間隔20cm、引張速度100%/min、
n=10の測定を行い、破断強度及び初期引張弾性率の
算術平均値を求めた。なお、耐水性は長さ10mの複合
繊維束をイオン交換水中に90日間浸漬した後、取り出
して風乾、さらに80℃の温度の空気中で3時間乾燥
し、室温に冷却した後、強力を測定して保持率を求め
た。 【0018】<耐摩耗性>JIS−L 1095、7.
10.2 糸摩耗試験機(B法)に準拠した装置(図
2)を用いて耐摩耗性を評価した。図2の一端Aに試験
糸を固定し、その他端には滑車Cを介して荷重Wが懸垂
されている。あとCとの間には平板Bにφ0.6mmの
硬質鋼製金属貼から成る摩擦子E、F、Gが夫々”く”
の字形に植設されている。伸長状態にある試験原糸Jの
上部には、Jが摩擦子E、F、G、特にGから外れない
ように押さえるため金属丸棒H及びIが平板Bの外側に
配設されている。平板B上に植設される摩擦子E、F、
G及び外側に配設される金属丸棒H及びIは一体となっ
てA、C間を往復距離2.5cm、摩擦速度107回/
分で往復運動する。この運動によって試験原糸Jと摩擦
子E、F、Gの夫々の間に繊維−金属間摩耗が発生し、
試験原糸Jは遂にはFとの接触点で切断若しくは破損す
るに至る。この場合、貼Fの屈曲角度が摩擦子E、Gの
それより鋭角になるようにとってあるので摩擦によって
最も損傷を受ける度合が大である。通常、係る装置を用
いた摩耗試験においては夫々の繊維の破断強度の何%か
の荷重を掛けるかによって、その繰り返し回数、即ち試
験原糸の寿命は変化する。そして、掛ける荷重の比率が
大きい程寿命は短くなる。本発明の評価では破断強度の
10%の荷重を採用した。なお、試験糸には内層索に編
組する前の複合繊維束を用い、繊維束が破断した時のサ
イクル数で耐摩耗性を評価した。 【0019】<耐クリープ性>内層索に編組する前の複
合繊維束に0.1g/dの初荷重を掛けた状態で所定長
さ(L0cm)に印を打ち、次いで所定荷重(破断強力
の40%に相当する荷重)を掛けて50℃の雰囲気中で
静置した。所定日数(120日)経過後の印間の長さ
(L1cm)を測定し、下記式によってクリープ歪εt
(%)を求めた。 εt=(L1−L0)×100/L0(%) 【0020】<編索断面積>JIS−L 2707(1
992)に準拠した方法と条件で求めた直径から円を仮
定して面積を算出した。 【0021】<軽量化度>内層索がポリパラフェニレン
ベンツビスオキサゾール繊維、外層索がポリエチレンテ
レフタレート繊維で編組された二重編索の比重を計算で
求め、一方、層索に複合繊維又は超高分子量ポリエチレ
ン繊維束を用いた二重編索の比重を同様に計算で求め
て、両者の比重の比率で評価した。 【0022】<ロープの強伸度>JIS−L 2707
に準拠して単位断面積あたりの破断強力を測定した。 【0023】<耐屈曲疲労性>係船索として実際に長期
に亘って使用した後、編索を解体して内層索を構成する
繊維及び内層索と外層索との境界部にある繊維の損傷状
態を顕微鏡で観察して評価した。 【0024】<操作性>係船索を実際に長期に亘って使
用し、作業にあたった人の意見(感覚)を聴取して判定
した。 【0025】 【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて説明するが勿
論本発明はこれらに限定されるものではない。 <実施例1>溶媒にポリリン酸を用いて重合した固有粘
度27dl/g(溶媒:メタンスルホン酸、温度:25
℃)のポリパラフェニレンベンツビスオキサゾールのド
ープ乾湿式紡糸し、繊度500D、フィラメント数33
4F、破断強度5.7GPaを有する繊維(PBO繊
維)を得た。一方、重量平均分子量が180万のポリエ
チレンをのデカリン溶解物を溶融紡糸してゲル繊維と
し、該ゲル繊維を多段で高倍率で延伸して繊度400
D、フィラメント数267F、破断強度1.8GPaを
有する超高強力ポリエチレン繊維(PE繊維)を得た。
次にポリパラフェニレンベンツビスオキサゾール繊維5
本と超高分子量ポリエチレン繊維2本をインターレーサ
ーに供給して、流体圧力3.4Kg/cm2 、約480
m/分の速度で乱流域中において複合処理することによ
り両繊維の重量比率:75.8/24.2で、ポリパラ
フェニレンベンツビスオキサゾール繊維の分散度(混繊
度)が54.2%、繊度3300Dである複合繊維束を
作成した。該繊維束を72本引き揃え、打ち込み数8、
リード220mmで編組して直径φ24mmの内層索を
得た。次に、5番手のポリエステル紡績糸を用いて引揃
え数:84本、打込み数:16で編組して該内層索の外
周部を被覆し、直径φ36mmの二重編索を作成した。 【0026】<実施例2>破断強度5.7GPa、繊度
500D、フィラメント数334Fを有するポリパラフ
ェニレンベンツビスオキサゾール繊維3本と破断強度
1.8GPa、繊度1000D、フィラメント数667
Fを有する高強力ポリエチレン繊維2本をインターレー
サー装置に供給して混繊処理を行い、ポリパラフェニレ
ンベンツビスオキサゾール繊維/高強力ポリエチレン繊
維の重量比率:42.9/57.1、ポリパラフェニレ
ンベンツビスオキサゾール繊維の分散度(混繊度):6
3.5%、繊度3500Dである複合繊維束を得た。該
複合繊維束を72本引揃え、打込み数:8、リード:2
20mmで編組して直径φ24mmの内層索を得た。次
に5番手のポリエステル紡績糸を用いて引揃え数:84
本、打込み数:16で編組して該内層索の外周部を被覆
し、直径φ37mmの二重編索を作成した。 【0027】<比較例1〜2>ポリパラフェニレンベン
ツビスオキサゾール繊維/高強力ポリエチレン繊維の重
量比率の異なる(93.8/6.2及び7.7/92.
3の2種類)複合繊維束をインターレーサー装置を用い
て作成し、該複合繊維束を用いて実施例1に準じた方法
と条件で直径φ35mmの二重編索を作成した。 【0028】<比較例3〜4>ポリパラフェニレンベン
ツビスオキサゾール繊維のみで編組した内層索の外周部
に実施例1に準じた方法と条件で外層索を編組し、直径
φ37mmの二重編索を作成した。これを比較例3とし
た。また高強力ポリエチレン繊維のみで編組した内層索
を外周部を実施例1に準じた方法と条件で編組してφ3
5mmの二重編索を作成し、これを比較例4とした。以
上の実施例1〜2及び比較例1〜4の評価結果を表1に
示す。 【0029】 【表1】【0030】表1から本発明に係る二重編索(実施例1
〜2)は従来になかった高い破断強力でありながら実用
的に問題ない耐摩耗性と耐屈曲疲労性及び耐クリープ
性、操作性を有することが分かる。これに対して本発明
に属さない二重編索(比較例2、4)は高い張力が反復
して作用した場合、内層索と外層索の境界にずれを生じ
やすく耐久性に劣り、また係船索に要求される重要な特
性の一つである耐クリープ性が悪い。同じく本発明に属
さない二重編索(比較例1、3)は高い破断強力である
ものの重量が大であり、また柔軟性に欠ける等の問題点
を有している。 【0031】<比較例5〜6>破断強度3.7GPaの
ポリパラフェニレンベンツビスオキサゾール繊維と破断
強度1.8GPaの高強力ポリエチレン繊維を重量比
率:65.2/34.8で混繊した複合繊維束を用いて
実施例1に準じた方法と条件で直径φ35mmの二重編
索を作成し、比較例5とした。また、破断強度5.7G
Paのポリパラフェニレンベンツビスオキサゾール繊維
と破断強度1.2GPaの高強力ポリエチレン繊維を重
量比率:65.2/34.8で混繊した複合繊維束を用
いて実施例1に準じた方法と条件で直径φ35mmの二
重編索を作成し、比較例6とした。得られた二種の二重
編索の評価結果を表2に示す。 【0032】 【表2】 【0033】表2から明かなように内層索が破断強度が
本発明の範囲から外れるポリパラフェニレンベンツビス
オキサゾール繊維及び/または高強力ポリエチレン繊維
で構成された二重編索は破断強度が低く、本発明の目的
を達成することが困難である。 【0034】<比較例7>ポリパラフェニレンベンツビ
スオキサゾール繊維をパラ系アラミド繊維(デュポン社
商品名:ケブラー29)に代え、実施例1と同様にイン
ターレーサー装置を用いて高強力ポリエチレン繊維と混
繊して複合繊維束を得た。実施例1に準じた方法と条件
で該複合糸を編組して内層索を得て、該内層索の外周部
を5番手ポリエスイル紡績糸で編組・被覆して直径φ3
4mmの二重編索を作成した。評価結果を表3に示す。 【0035】 【表3】【0036】表3から明かなようにパラ系アラミド繊維
(ケブラー29)を一成分に用いた二重編索は破断強度
が低く、且つ耐水性に劣るため係船索としては好ましく
ないことが分かる。 【0037】<実施例3、4>ポリパラフェニレンベン
ツビスオキサゾール繊維と高強力ポリエチレン繊維をイ
ンターレーサー装置を用いて混繊するに際して、原糸の
供給速度比、インターレーサーの噴射空気量・圧力等の
加工条件を調節することで分散度47.2%の複合繊維
束を作成した。実施例1に準じた方法と条件で該複合糸
を編組して内層索を得て、該内層索の外周部を5番手ポ
リエスイル紡績糸で編組・被覆して直径φ36mmの二
重編索を作成した。これを実施例3とした。一方、ポリ
パラフェニレンベンツビスオキサゾール繊維と高強力ポ
リエチレン繊維を単に引揃えた複合繊維束を同様に編組
・被覆して直径φ36mmの二重編索を作成した。これ
を実施例4とした。評価結果を表4に示す。 【0038】 【表4】【0039】表4から明かなようにポリパラフェニレン
ベンツビスオキサゾール繊維と高強力ポリエチレン繊維
が混繊状態になく単に引揃えられた複合繊維束を用いた
編索は大きな外力が反復して作用した場合に内層索と外
層索の境界にずれを生じやすく、耐久性に欠ける傾向に
あることが分かる。 【0040】<実施例5、6>2250D/1500F
のポリパラフェニレンベンツビスオキサゾール繊維と高
800D/534Fの強力高強度ポリエチレン繊維をイ
ンターレーサー装置に供給して混繊処理を行い、ポリパ
ラフェニレンベンツビスオキサゾール繊維/高強力ポリ
エチレン繊維の重量比率:65.2/34.8で、ポリ
パラフェニレンベンツビスオキサゾール繊維の分散度
(混繊度):56.3%、繊度3450Dである複合繊
維束を得た。該複合繊維束72を本引揃え、打込み数:
8、リード:220mmで編組して直径φ24mmの内
層索を得た。次に2000D、334フィラメント、1
000デニール/192フィラメントのポリエステル長
繊維をオーバーフィード比+32%、流体圧6.2Kg
/cm−2タスラン加工して得た繊維束を用いて引揃え
数:28本、打込み数:16で編組して該内層索の外周
部を被覆し、直径φ36mmの二重編索を作成した。こ
れを実施例5とした。一方、前記ポリエステル長繊維に
タスラン加工を施すことなく同様に引揃え数:28本、
打込み数:16で編組して該内層索の外周部を被覆し、
直径φ36mmの二重編索を作成した。これを実施例6
とした。二重編索の評価結果を表5に示す。 【0041】 【表5】【0042】表5から明かなように本発明に係るは二重
編索(実施例5)は表面が滑り難いので係船索として取
り扱う場合の操作性が良好である。一方、実施例6は平
滑な形態のポリエステル長繊維で被覆されており滑り易
く操作性が劣る傾向にあることが明らかになった。 【0043】 【発明の効果】以上述べたように、本発明の編索はポリ
ベンザゾール繊維と高強力ポリエチレンが混繊状態で且
つ特定範囲内で混合された複合繊維束を用いて構成され
ていることから、ポリベンザゾール繊維のみで構成され
る編索に比較すると高強力を維持しながら且つ軽量化が
図られる、柔軟性が付与でき取扱性が向上する、高強力
ポリエチレン繊維のみで構成される二重編索に比較する
と、高強力で且つ耐クリープ性に優れ、さらには高強力
ポリエチレン繊維の平滑性がポリベンザゾール繊維の混
繊によって抑制されるため外力による内層索と外層索と
境界ずれが小さく、パラ系アラミド繊維のみで構成され
る編索に比較すると高強力で且つ耐水性に優れる、等の
特性、さらに、内層索はポリエステル繊維で編組した外
層索で被覆することで内層索の耐光劣化や摩擦損傷が抑
制される、平滑性の少ない形態のポリエステル繊維で外
層索を構成することで二重編索の表面が滑り難くなり良
好な操作性が得られる等の優れた性能を有している。こ
のことから従来の天然繊維や合成繊維または金属ワイヤ
−から成る係船索に比して苛酷な使用条件下でも船舶の
安定した位置固定が可能であり将来の係船索として有望
である。
【図面の簡単な説明】 【図1】編索の一例を示す図である。 【図2】糸摩耗試験に用いた装置の説明図である。 【符号の説明】 1:内層索 2:外層索 A:試験糸の固定部 B:平板 C:滑車 E:硬質鋼製金属針から成る摩擦子 F:硬質鋼製金属針から成る摩擦子 G:硬質鋼製金属針から成る摩擦子 H:金属丸棒 I:金属丸棒 J:試験原糸 W:荷重
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63B 21/04,21/20 D02G 3/04 D07B 1/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 破断強度4.0GPa以上のポリベンザ
    ゾール繊維(A)と破断強度1.3GPa以上の超高分
    子量ポリエチレン繊維(B)が重量比90:10〜3
    0:70で複合された繊維束で編組されてなる破断強度
    が少なくとも50Kg/mm 2 であることを特徴とする
    係船索。
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