JP3512979B2 - 蒸気加減弁 - Google Patents

蒸気加減弁

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JP3512979B2
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和典 山中
英明 兼田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低騒音型蒸気加減弁
の改良に係わり、特に火力、原子力、コンバインドサイ
クル発電プラントなどに使用される蒸気タービンの速度
制御を行う蒸気加減弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンには多数の弁が採用されて
いるが、それらの弁の中でも高温、高圧の蒸気にさらさ
れる蒸気加減弁は、最も過酷な使用条件にさらされてい
る。しかもこの蒸気加減弁は、信頼性、性能、安定した
運転の点でも蒸気タービン全体に対する影響度も大き
い。
【0003】従来、大出力の蒸気タービンの蒸気加減弁
には、図4に示されているように親弁1、子弁2からな
る子弁付の弁が蒸気加減弁として用いられてきた。この
子弁2は、弁棒3と一体形成されており、弁棒3を弁の
軸方向に進退動作することにより、子弁2が親弁1に接
触し、親弁1を開閉制御する。この弁体と弁座により形
成されるスロート部によって蒸気の流量を制御すること
で蒸気タービンの速度制御を行っている。
【0004】また最近になり、弁体の振動を抑制するた
めに、例えば図6にその要部を示すように弁体の底部を
平坦に形成し、蒸気流の乱れによる振動を防止するよう
にしたものが出現している。なお、この種の蒸気加減弁
に関連するものとしては、例えば特開昭56−1099
55号公報あるいは特公昭61−43589号公報など
が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】蒸気加減弁は蒸気ター
ビンの負荷に応じて弁の開閉制御を行うため、弁の入口
と出口とで大きな圧力差を生じた状態で用いられる。こ
のため、弁体には大きな流体力が作用するとともに、弁
体周りでは流れが複雑なものとなり、振動・騒音発生の
要因となる。すなわち、蒸気加減弁は蒸気の流量を絞り
制御することから弁の前後の圧力差は非常に大きなもの
となり、また蒸気加減弁の弁体と弁座により形成される
スロート部では、蒸気流が超音速流となり、弁前後の圧
力比、弁リフトの領域が大きくなる。
【0006】流体により発生する流体騒音は、Lighthil
l 等の研究によれば、速度の6〜8乗に比例することが
知られている。また、児島等の研究によればスロートか
らの蒸気流が互いに衝突すると平行に流れた場合に比べ
て騒音が大きくなることが知られている。
【0007】この点前述した前者の弁においては、図2
に蒸気流が矢印5として示されているように弁体の底部
中央部で蒸気流衝突が生じ、この衝突乱流により弁体が
振動騒音を発することになる。一方後者においては、弁
体の底部がカットされていることから弁体底部中央で蒸
気流の衝突は生じないものの、運転条件が異なる場合な
どには図6に矢印8で示すように弁体の底部下方に高速
の循環流を生じ、この循環流は主流と合流する際に大き
な角度θで合流するため主流が乱され、やはり騒音を発
生する恐れがあった。
【0008】本発明はこれらに鑑みなされたもので、そ
の目的とするところは、プラントの運転条件が異なる場
合でも、弁体下流での流れをスムースな流れとして噴流
の衝突による騒音を防ぎ、また、流れが乱れることによ
る乱流渦の生成による騒音を防ぎ、これにより騒音低減
化を図ることが可能なこの種の蒸気加減弁を提供するに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、弁体
を弁座の軸中心方向に進退させることにより弁体と弁座
によって形成されるスロート部の絞り量で蒸気流量を制
御する蒸気加減弁において、前記弁体の底面部に平坦面
を設けるとともに、弁体曲率半径R1と弁座曲率半径R
2をR1=R2とし、前記弁体と前記弁座との接触点か
ら前記平坦面までの距離h1と、弁称呼径dとの比が
0.04<h1/d<0.09となるようにし、かつ前
記平坦面の外周近傍に円周溝を設けるとともに、この円
周溝を溝の深さh2を0.03<h2/dとなるように
形成して所期の目的を達成するようにしたものである。
【0010】
【0011】すなわちこのように形成された蒸気加減弁
であると、弁体の底面部に平坦な面を設けるとともに、
弁体の平坦な底面部の外周近傍に、円周状溝が設けられ
ていることから、この溝部により循環流の領域を小さく
するとともに、循環流は主流と合流する際に小さな角度
で合流することになり主流が乱されることはなくなり、
したがって弁部における騒音を低減することができるの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下図示した実施例に基づいて本
発明を詳細に説明する。図1,図3および図にはその
蒸気加減弁の要部が示されている。1が弁体であり、4
が弁座、3が弁棒である。弁体1の曲率半径R1と弁座
4の曲率半径R2がR1<R2の関係にあるとコアンダ
効果により蒸気流5が弁体1に沿うように流れて弁下流
で噴流が衝突するような圧力比、弁リフトの条件の領域
が多くなり、このように弁下流で噴流が衝突するとこの
噴流衝突により噴流が平行に流れる場合よりも大きな騒
音が発生する。また、この形状では弁スロート部での流
速に起因する比較的大きな騒音を発生する原因となる。
【0013】本発明では、図3に拡大して示されている
ように、弁体1の底面部に平坦な面7が設けられ、そし
てこの平坦な面の外周近傍に、円周状溝9が設けられ
る。この円周状溝の形状としては、種々考えられるが、
その断面形状が略山形状あるいは半円状のものが最も良
好のようである。
【0014】この場合、弁体1の底面部は、弁体曲率半
径R1、弁座曲率半径R2がR1=R2とするととも
に、弁体1・弁座4の接触点6からの距離h1が弁称呼
に対して、0.04<h1/d<0.09となる位
置で、平坦面7とすると、図5に示すように弁周りの蒸
気流は弁座に沿ってスムースに流れ、弁下流での噴流の
衝突による蒸気流の乱れを防ぐことができる。
【0015】すなわち、h1/d<0.04となるよう
な位置で、弁体底部を平坦面7とすると、スロート後
の流れが弁体1に付着する流れとなったり、弁体1に付
着する流れと弁座5に付着する流れとに非定常的に変化
するような不安定な流れとなる圧力比、弁リフトの領域
が大きくなる。また、0.09<h1/dとするとスロ
ート部での流速が高くなり発生する流体騒音が大きくな
る要因となる。
【0016】また、弁体1と弁座4により形成されるス
ロートからの噴流は環状に噴出する環状噴流となる。こ
の環状噴流ではスロートより噴出した噴流によって囲ま
れた負圧域が存在する。この負圧領域内での流れには主
流とは逆に流れる逆流を伴う再循環流8が形成される。
ここで、図3に示すように弁体1の底面の平坦7に
円周状の溝部9を設けることで、弁体中心部からの流れ
を主流との合流前に減速させ、循環流8の逆流の流速を
抑え、再循環領域を小さくすることにより弁座に沿った
流れの乱れを低減することができ低騒音化に寄与する。
【0017】この際にこの溝の深さは再循環領域をより
小さくするために0.03<h2/dであることが望ま
しい。また、循環流8と主流10とが合流する合流部1
1では循環流8と主流10とがなす角度θは鋭角となり
循環流8と主流10との合流はよりスムースになされ、
合流による乱流渦の生成は低減される。
【0018】以上、蒸気加減弁に用いられている子弁付
の弁を対象として説明してきたが本発明の要旨が子弁を
持たない他の弁形式に採用されても同様の効果が得られ
ることは勿論である。
【0019】以上説明してきたようにこのように形成さ
れた蒸気加減弁であると、弁体の底面部に円周状で、か
つ深さh2と弁称呼径dの比が0.03<h2/dとな
るような溝部が設けられていることから、弁体と弁座に
より形成されるスロート部に於ける蒸気流の流速が低減
されるとともに、蒸気の流れパターンが弁体に沿うよう
な流れとはならず、弁体の下部でその流れが衝突するこ
とがなく、従来生じていた衝突による騒音を低減するこ
とができ、火力、原子力、コンバインドサイクル発電プ
ラントで使用される蒸気タービンの弁周りの蒸気流によ
り発生する流体騒音を低減させることができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、プラントの運転条件が異なる場合でも、弁体下流で
の流れをスムースな流れとして噴流の衝突による騒音を
防ぎ、また、流れが乱れることによる乱流渦の生成によ
る騒音を防ぎ、これにより騒音低減化を図ることが可能
なこの種の蒸気加減弁を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気加減弁の一実施例を示す縦断側面
図である。
【図2】従来の蒸気加減弁を示す縦断側面図である。
【図3】本発明の蒸気加減弁の要部を拡大して示す断面
図である。
【図4】従来の蒸気加減弁を示す縦断側面図である。
【図5】本発明の蒸気加減弁の要部を拡大して示す断面
図である。
【図6】従来の蒸気加減弁の弁周りを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1…弁体(親弁)、2…小弁、3…弁棒、4…弁座、5
…蒸気流、6…弁体−弁座の接触点、7…平坦面、8…
再循環流、9…溝部、10…主流、11…合流部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 文雄 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株式会社日立製作所 電力・電機開発本 部内 (56)参考文献 特開 昭62−209275(JP,A) 実開 昭61−151009(JP,U) 実開 平2−21384(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 47/02 F16K 1/00 - 1/52

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁体を弁座の軸中心方向に進退させること
    により弁体と弁座によって形成されるスロート部の絞り
    量で蒸気流量を制御する蒸気加減弁において、 前記弁体の底面部に平坦面を設けるとともに、弁体曲率
    半径R1と弁座曲率半径R2をR1=R2とし、前記弁
    体と前記弁座との接触点から前記平坦面までの距離h1
    と、弁称呼径dとの比が0.04<h1/d<0.09
    となるようにし、かつ前記平坦面の外周近傍に円周溝を
    設けるとともに、この円周溝を溝の深さh2を0.03
    <h2/dとなるように形成したことを特徴とする蒸気
    加減弁。
  2. 【請求項2】前記円周溝は、その断面形状が略山形若し
    くは半円状である請求項1記載の蒸気加減弁。
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DE102010016845A1 (de) * 2010-05-07 2011-11-10 Samson Ag Prozessventil mit flexibler Dichtkante
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JP5951557B2 (ja) 2013-06-13 2016-07-13 三菱日立パワーシステムズ株式会社 蒸気弁
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