JP3507866B2 - 蒸気加熱装置 - Google Patents
蒸気加熱装置Info
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- JP3507866B2 JP3507866B2 JP02105895A JP2105895A JP3507866B2 JP 3507866 B2 JP3507866 B2 JP 3507866B2 JP 02105895 A JP02105895 A JP 02105895A JP 2105895 A JP2105895 A JP 2105895A JP 3507866 B2 JP3507866 B2 JP 3507866B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は熱交換器内の被加熱物を
蒸気で加熱するものに関し、特にその加熱温度が１００
度Ｃ前後の比較的低温の場合に適した蒸気加熱装置に関
する。具体的には重合反応等に用いられる各種反応釜や
食品の蒸溜装置、濃縮装置、あるいは殺菌装置等の蒸気
加熱に用いるものである。 【０００２】 【従来の技術】従来の蒸気加熱装置としては例えば特開
平３−２４１２０２号公報に示されているようなものが
用いられていた。これは、減圧弁と加熱容器とエゼクタ
―式真空ポンプを順次配置し、エゼクタ―式真空ポンプ
を復水排出装置としてエゼクタ―とタンクと渦巻きポン
プで構成したもので、減圧弁で所定値まで減圧した低圧
蒸気を加熱容器に供給し、エゼクタ―式真空ポンプを駆
動して加熱容器内を所望の真空度に維持すると共に、加
熱容器内で被加熱物を加熱して生じた復水を吸引するこ
とにより、被加熱物を１００度Ｃ以下もしくは１００度
Ｃ程度の真空蒸気すなわち大気圧以下の減圧蒸気で加熱
することができるものである。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の蒸気加熱装
置では、真空吸引手段としてエゼクタ―式真空ポンプを
用いているために、エゼクタ―とタンクと渦巻きポンプ
が最低限必要となり、装置が高価なものとなってしまう
問題があった。また、渦巻きポンプを連続的に駆動して
流体をエゼクタ―に供給しなければならず、ポンプの運
転費用も少なからずかかってしまい維持費用が嵩む問題
があった。 【０００４】従って本発明の技術的課題は、装置そのも
のが簡単で安価であり、また、維持費用の少ない蒸気加
熱装置を得ることである。 【０００５】 【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を解決
するために講じた本発明の技術的手段は、熱交換器に加
熱部を形成して加熱用の蒸気供給管を接続し、当該加熱
部において大気圧以下の真空蒸気で加熱すると共に、加
熱により生じた復水を排出する復水排出装置を接続した
ものにおいて、復水排出装置を所望の長さを有する立下
がり部で形成して、当該立下がり部に所定液位になると
開閉弁する液位開閉弁を取り付けると共に、上記立下が
り部の所望長さを、加熱部が必要とする真空度に応じた
長さ、すなわち、立下がり部が復水を吸い上げて加熱部
の真空度に釣り合った水頭高さを生じることのできる長
さ、としたものである。 【０００６】 【作用】上記の技術的手段の作用は下記の通りである。
蒸気供給管から熱交換器へ供給された蒸気は熱交換器自
体と加熱部で被加熱物に熱を奪われて凝縮し復水となっ
て立下がり部に流下して溜る。また、加熱部へ供給され
た蒸気が凝縮することにより、加熱部の圧力は低下して
大気圧以下となり立下がり部の復水を吸い上げる。吸い
上げの距離は加熱部で生じる真空度に応じたものとな
る。更に蒸気供給管から低圧の加熱用蒸気を供給するこ
とにより、熱交換器は大気圧以下の真空蒸気で加熱され
る。熱交換器を加熱して生じた復水は立下がり部に至り
所定液位になると液位開閉弁から随時外部に排出され
る。 【０００７】 【実施例】上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説
明する。熱交換器としての反応釜１の加熱部すなわちジ
ャケット部２に蒸気供給管３を開閉弁４と圧力調節弁５
介して接続する。開閉弁４と圧力調節弁５の間に開閉弁
６を介してバイパス管路７を設けてジャケット部２と接
続する。ジャケット部２の下部側方に開閉弁１３を介し
て大気連通管１４を接続する。 【０００８】ジャケット部２の下部には所定長さの立下
がり部８，９を設けて復水排出装置とする。立下がり部
９に弁体１０と連結棒１１とフロ―ト１２から成る液位
開閉弁２０を取り付ける。弁体１０に対向して弁座１５
を立下がり部９の下方に形成する。液位開閉弁２０は、
フロ―ト１２が液位と共に上下動することにより弁体１
０が弁座５を開閉弁して立下がり部８，９に溜った復水
を排出したり閉止したりする。弁体１０とフロ―ト１２
を連結する連結棒１１の長さを調節することにより、開
閉弁する液位を調節することができるものである。立下
がり部８，９の長さはジャケット部２で必要とする真空
度に応じた長さを有すれば良いが、通常１０メ―トル程
度の長さとするのが望ましい。また、立下がり部８の側
部には水を補給する補給水管１６を取り付ける。 【０００９】次に作用を説明する。反応釜１の内部で図
示しない被加熱物を加熱する前にジャケット部２内の残
存空気を除去しておく必要がある場合は、まず開閉弁１
３を開弁状態として、続いてバイパス管路７の開閉弁６
を開弁して蒸気供給管３から減圧等の圧力調節を行わな
い高圧の蒸気をジャケット部２に供給して、残存空気を
開閉弁１３から除去する。加熱の前に残存空気の除去が
必要でない場合は上記操作は必要ない。 【００１０】蒸気供給管３から圧力調節弁５を経て一旦
供給された低圧の加熱用蒸気は、ジャケット部２内で伝
熱により凝縮して復水となり立下がり部８，９に溜る。
また、ジャケット部２内の蒸気が凝縮してその容積が急
激に小さくなるためにジャケット部２内は大気圧以下の
真空状態となる。ジャケット部２内が真空状態となると
共に立下がり部８，９は復水を吸い上げて真空度に釣り
合った水頭高さを生じる。立下がり部８，９に溜った復
水だけでは不足する場合は補給水管１６から水を補給す
る。所定の真空度となったジャケット部２へ再度蒸気供
給管３から圧力調節弁５で所定の圧力まで減圧した低圧
の蒸気を供給することにより、反応釜１は所定の真空蒸
気、すなわち１００度Ｃ以下の温度の蒸気、で加熱され
る。 【００１１】反応釜１を加熱して生じた復水はジャケッ
ト部２から立下がり部８，９に流下し、立下がり部８，
９の液位が高くなると液位開閉弁２０が開弁して外部へ
排出される。 【００１２】 【発明の効果】上記のように本発明によれば、立下がり
部と液位開閉弁とで熱交換器の真空度を維持すると共
に、発生した復水を排出することができ、エゼクタ―式
真空ポンプのようにエゼクタ―やタンクや渦巻きポンプ
等が不要で装置そのものを安価なものとすることがで
き、且つ、渦巻きポンプの運転費用も不要となり装置の
維持費用をほとんどを無くすことができる。
蒸気で加熱するものに関し、特にその加熱温度が１００
度Ｃ前後の比較的低温の場合に適した蒸気加熱装置に関
する。具体的には重合反応等に用いられる各種反応釜や
食品の蒸溜装置、濃縮装置、あるいは殺菌装置等の蒸気
加熱に用いるものである。 【０００２】 【従来の技術】従来の蒸気加熱装置としては例えば特開
平３−２４１２０２号公報に示されているようなものが
用いられていた。これは、減圧弁と加熱容器とエゼクタ
―式真空ポンプを順次配置し、エゼクタ―式真空ポンプ
を復水排出装置としてエゼクタ―とタンクと渦巻きポン
プで構成したもので、減圧弁で所定値まで減圧した低圧
蒸気を加熱容器に供給し、エゼクタ―式真空ポンプを駆
動して加熱容器内を所望の真空度に維持すると共に、加
熱容器内で被加熱物を加熱して生じた復水を吸引するこ
とにより、被加熱物を１００度Ｃ以下もしくは１００度
Ｃ程度の真空蒸気すなわち大気圧以下の減圧蒸気で加熱
することができるものである。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の蒸気加熱装
置では、真空吸引手段としてエゼクタ―式真空ポンプを
用いているために、エゼクタ―とタンクと渦巻きポンプ
が最低限必要となり、装置が高価なものとなってしまう
問題があった。また、渦巻きポンプを連続的に駆動して
流体をエゼクタ―に供給しなければならず、ポンプの運
転費用も少なからずかかってしまい維持費用が嵩む問題
があった。 【０００４】従って本発明の技術的課題は、装置そのも
のが簡単で安価であり、また、維持費用の少ない蒸気加
熱装置を得ることである。 【０００５】 【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を解決
するために講じた本発明の技術的手段は、熱交換器に加
熱部を形成して加熱用の蒸気供給管を接続し、当該加熱
部において大気圧以下の真空蒸気で加熱すると共に、加
熱により生じた復水を排出する復水排出装置を接続した
ものにおいて、復水排出装置を所望の長さを有する立下
がり部で形成して、当該立下がり部に所定液位になると
開閉弁する液位開閉弁を取り付けると共に、上記立下が
り部の所望長さを、加熱部が必要とする真空度に応じた
長さ、すなわち、立下がり部が復水を吸い上げて加熱部
の真空度に釣り合った水頭高さを生じることのできる長
さ、としたものである。 【０００６】 【作用】上記の技術的手段の作用は下記の通りである。
蒸気供給管から熱交換器へ供給された蒸気は熱交換器自
体と加熱部で被加熱物に熱を奪われて凝縮し復水となっ
て立下がり部に流下して溜る。また、加熱部へ供給され
た蒸気が凝縮することにより、加熱部の圧力は低下して
大気圧以下となり立下がり部の復水を吸い上げる。吸い
上げの距離は加熱部で生じる真空度に応じたものとな
る。更に蒸気供給管から低圧の加熱用蒸気を供給するこ
とにより、熱交換器は大気圧以下の真空蒸気で加熱され
る。熱交換器を加熱して生じた復水は立下がり部に至り
所定液位になると液位開閉弁から随時外部に排出され
る。 【０００７】 【実施例】上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説
明する。熱交換器としての反応釜１の加熱部すなわちジ
ャケット部２に蒸気供給管３を開閉弁４と圧力調節弁５
介して接続する。開閉弁４と圧力調節弁５の間に開閉弁
６を介してバイパス管路７を設けてジャケット部２と接
続する。ジャケット部２の下部側方に開閉弁１３を介し
て大気連通管１４を接続する。 【０００８】ジャケット部２の下部には所定長さの立下
がり部８，９を設けて復水排出装置とする。立下がり部
９に弁体１０と連結棒１１とフロ―ト１２から成る液位
開閉弁２０を取り付ける。弁体１０に対向して弁座１５
を立下がり部９の下方に形成する。液位開閉弁２０は、
フロ―ト１２が液位と共に上下動することにより弁体１
０が弁座５を開閉弁して立下がり部８，９に溜った復水
を排出したり閉止したりする。弁体１０とフロ―ト１２
を連結する連結棒１１の長さを調節することにより、開
閉弁する液位を調節することができるものである。立下
がり部８，９の長さはジャケット部２で必要とする真空
度に応じた長さを有すれば良いが、通常１０メ―トル程
度の長さとするのが望ましい。また、立下がり部８の側
部には水を補給する補給水管１６を取り付ける。 【０００９】次に作用を説明する。反応釜１の内部で図
示しない被加熱物を加熱する前にジャケット部２内の残
存空気を除去しておく必要がある場合は、まず開閉弁１
３を開弁状態として、続いてバイパス管路７の開閉弁６
を開弁して蒸気供給管３から減圧等の圧力調節を行わな
い高圧の蒸気をジャケット部２に供給して、残存空気を
開閉弁１３から除去する。加熱の前に残存空気の除去が
必要でない場合は上記操作は必要ない。 【００１０】蒸気供給管３から圧力調節弁５を経て一旦
供給された低圧の加熱用蒸気は、ジャケット部２内で伝
熱により凝縮して復水となり立下がり部８，９に溜る。
また、ジャケット部２内の蒸気が凝縮してその容積が急
激に小さくなるためにジャケット部２内は大気圧以下の
真空状態となる。ジャケット部２内が真空状態となると
共に立下がり部８，９は復水を吸い上げて真空度に釣り
合った水頭高さを生じる。立下がり部８，９に溜った復
水だけでは不足する場合は補給水管１６から水を補給す
る。所定の真空度となったジャケット部２へ再度蒸気供
給管３から圧力調節弁５で所定の圧力まで減圧した低圧
の蒸気を供給することにより、反応釜１は所定の真空蒸
気、すなわち１００度Ｃ以下の温度の蒸気、で加熱され
る。 【００１１】反応釜１を加熱して生じた復水はジャケッ
ト部２から立下がり部８，９に流下し、立下がり部８，
９の液位が高くなると液位開閉弁２０が開弁して外部へ
排出される。 【００１２】 【発明の効果】上記のように本発明によれば、立下がり
部と液位開閉弁とで熱交換器の真空度を維持すると共
に、発生した復水を排出することができ、エゼクタ―式
真空ポンプのようにエゼクタ―やタンクや渦巻きポンプ
等が不要で装置そのものを安価なものとすることがで
き、且つ、渦巻きポンプの運転費用も不要となり装置の
維持費用をほとんどを無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の蒸気加熱装置の実施例の構成図であ
る。 【符号の説明】 １ 反応釜 ２ ジャケット部 ３ 蒸気供給管 ５ 圧力調節弁 ８，９ 立下がり部 １０ 弁体 １１ 連結棒 １２ フロ―ト ２０ 液位開閉弁
る。 【符号の説明】 １ 反応釜 ２ ジャケット部 ３ 蒸気供給管 ５ 圧力調節弁 ８，９ 立下がり部 １０ 弁体 １１ 連結棒 １２ フロ―ト ２０ 液位開閉弁
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 熱交換器に加熱部を形成して加熱用の蒸
気供給管を接続し、当該加熱部において大気圧以下の真
空蒸気で加熱すると共に、加熱により生じた復水を排出
する復水排出装置を接続したものにおいて、復水排出装
置を所望の長さを有する立下がり部で形成して、当該立
下がり部に所定液位になると開閉弁する液位開閉弁を取
り付けると共に、上記立下がり部の所望長さを、加熱部
が必要とする真空度に応じた長さ、すなわち、立下がり
部が復水を吸い上げて加熱部の真空度に釣り合った水頭
高さを生じることのできる長さ、としたことを特徴とす
る蒸気加熱装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02105895A JP3507866B2 (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | 蒸気加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02105895A JP3507866B2 (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | 蒸気加熱装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08192041A JPH08192041A (ja) | 1996-07-30 |
| JP3507866B2 true JP3507866B2 (ja) | 2004-03-15 |
Family
ID=12044313
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP02105895A Expired - Fee Related JP3507866B2 (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | 蒸気加熱装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3507866B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105749361B (zh) * | 2016-02-01 | 2017-10-27 | 王保朋 | 一种自力式换热装置凝结水引流器 |
| JP6713801B2 (ja) * | 2016-03-16 | 2020-06-24 | 株式会社テイエルブイ | 蒸気加熱装置 |
-
1995
- 1995-01-13 JP JP02105895A patent/JP3507866B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08192041A (ja) | 1996-07-30 |
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