JP3507514B2 - 水性インク組成物 - Google Patents
水性インク組成物Info
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Description
を記録したり、ファクシミリにより電送された画像を記
録したり、ビデオや写真の画像を記録するなどの分野に
応用されるインクジェット・プリンターやペン・プロッ
ターに用いるインク組成物、ボールペン、サインペン、
万年筆、筆ペン等の筆記用具に用いられるインク組成
物、更に、記録計のペン、スタンプ・パッド等に用いら
れる記録用インク組成物に関する。
て画像の記録を行うインクジェット記録方法は、普通紙
への印字が可能なこと、カラー化への対応が容易なこ
と、印字速度が早いこと等の利点から近年では色々な吐
出原理に基づくプリンターが市販されている。従来より
用いられているインクジェット方式の具体的な方式とし
ては、PZT等の圧電素子の電圧印加による変形を利用
し、液室内のインクに圧力を加えてインクをノズルより
吐出する方法、電極のオンオフにより静電界をコントロ
ールしてインクを引き出す方法、発熱素子などによりイ
ンクに熱エネルギーを与え、その相変化による体積変化
を利用してインクをノズルより吐出する方法がある。更
に、ポンプ等によりインクに連続的に圧力を印加して連
続的にノズルから吐出せしめておき、ノズル近傍に設け
られた電極によりインク滴の荷電状態を制御し、インク
滴の飛翔方向を制御することにより画像記録を行うこと
も実用されている。
ーに使用するインクや上記の筆記用具等に用いられるイ
ンクに要求される特性としては、染料の含有量が十分に
高く記録された画像の濃度が十分に高いこと、画像の耐
水性が高いこと、耐光性が十分に高いこと、粘度、表面
張力等の物性値が適性な範囲にあること、長期間保存し
ても沈澱を生じたり、物性値が変化したりしないこと、
長期間使用を中断した後にもペン先やノズルに目詰まり
を生じることなく、正常な印字ができることが挙げられ
る。
に溶解性が悪く、目詰まりを生じやすい。また、インク
中の染料濃度を高くすると目詰まりが生じやすいなど、
これら要求される特性には相反する性質ではあるものが
多い。
潤剤の選定、染料溶解剤や界面活性剤の添加など数多く
の対策が行われてきた。それらの対策の中で、特開昭5
7−202358号公報にはリチウム塩となっているス
ルホン酸を含む染料を、特開昭62−149770号公
報に染料の第4級アンモニウムイオン塩を、特開昭63
−48374号公報に染料の第4級ホスホニウムイオン
塩をそれぞれ用いたインク組成物が開示されている。こ
れらの塩の型になった染料を用いることにより、耐水性
の高い染料を高濃度で用いても、目詰まりを防止できる
効果がある。しかしながら、市販の水溶性アニオン染料
はほとんどナトリウム塩であり、染料のカウンターイオ
ンを交換するには、酸析、イオン交換樹脂処理、塩析等
の複雑な操作が必要となり、現実的にはコストの面から
その制約を受けていた。
の水性インク組成物にかかわる問題を解決することにあ
る。より具体的には、長期間使用を停止したまま放置し
た後にも目詰まりを生じることなく、正常な印字、筆
記、記録が可能であり、かつコストの安いインク組成物
を提供することである。長期間使用しても印字ヘッドの
安定性を保つことができるインクジェット記録用インク
組成物及び記録方法を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、耐水性や耐光性に優れた染料を高濃度
で用いた、品位の高い画像を与えるインクジェット記録
用水性インク組成物を提供することである。
成するためになされたもので、染料としてその買うター
イオンがリチウム、第4級アンモニウム、第4級ホスホ
ニウムでないものを用い、かつ第4級アンモニウムカチ
オンから選ばれる少なくとも1種のカチオンをカウンタ
ーイオンとする酢酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩、乳
酸塩、マロン酸塩、リンゴ酸塩、蓚酸塩、琥珀酸塩、グ
ルコン酸塩、マンノン酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、
フタル酸、テレフタル酸塩、トリメリット酸塩、p−ク
ロロ安息香酸塩、フェニル酢酸塩、サリチル酸塩、p−
ヒドロキシフェニル酢酸塩、マンデル酸塩、プロカテキ
ュ酸塩、パラトルエンスルホン酸塩、o−クレゾールス
ルホン酸塩、R酸塩、P−フェノールスルホン酸塩、フ
ェニルホスホン酸塩、アミノトリメチレンホスホン酸
塩、2−ピリジンチオール1−オキサイド塩、ソルビン
酸塩、デヒドロ酢酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸
塩、アスパラギン酸塩、アルギニン酸塩、グルタミン酸
塩、アラニン塩、グリシン塩、テアニン塩、イノシン酸
塩、ウリジル酸塩、グアニル塩、シチジル酸塩、亜硫酸
塩、リン酸塩等の単量体からなる群から選択されたアニ
オン性の添加剤を含有するインクジェット記録用水性イ
ンク組成物である。
る色材と水である。添加物としては、保水性を付与した
り水が蒸発した後も染料を溶解するための湿潤剤、染料
の溶解性を上げるための溶解剤、画像濃度向上剤、耐水
性付与剤、耐摩擦性向上剤、浸透性付与剤、画像滲み防
止剤、防腐剤、紫外線吸収剤、防錆剤、キレート剤、p
H値調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、電気伝導度
調整剤、ラジカル禁止剤、酸化防止剤、酸素吸収剤等が
公知である。しかしながら、これらの添加剤がアニオン
性化合物である時、従来はナトリウム塩あるいはカリウ
ム塩、アンモニウム(NH4 +)塩、アミン塩が用いられ
てきた。
添加物を、第4級アンモニウムカチオンから選ばれる少
なくとも1種のカチオンをカウンターイオンとすること
により、耐水性の高い染料を高濃度で用いた場合におい
ても、必ずしも染料のカウンターイオンをこれらのイオ
ンとすることなしに、十分な目詰まり防止効果が得られ
ることを発見し、更にそのアニオン化合物のこれらのカ
チオンの塩を得ることは、染料のこれらのカチオンを得
ることに比較して、極めて容易でかつ低コストであるこ
とを見出し、本発明に至った。
ている場合が多いが、ナトリウム塩やカリウム塩、アン
モニウム塩の型で入手される場合、アニオン性化合物を
本発明の塩に替えるには、イオン交換樹脂による方法、
ナトリウムなどの塩の溶液に所望のカウンターイオンを
含有する塩を加えて析出させる塩析法が直接イオンを交
換する方法の例として挙げられる。一旦ナトリウムなど
の塩を遊離酸とする方法は、イオン交換樹脂で処理する
方法の他に、アニオン性化合物又はその溶液に強酸を加
えて、溶媒抽出、蒸留、瀘過などにより分離する方法が
挙げられる。アニオン性化合物が遊離酸の型で得られる
場合には、遊離酸型のアニオン性化合物活性剤又はその
溶液に上記のイオンの水酸化物を添加することにより得
られる。遊離酸型のアニオン性化合物が入手できる場合
には、インク調合前に遊離酸型の化合物を、第4級アン
モニウムカチオンの塩に替える必要はなく、遊離酸型の
アニオン性化合物とそれとほぼ当量以上の第4級アンモ
ニウムカチオンを有する水酸化物を加えることにより、
インクのpH値を6.0以上に調整することにより、上
記カウンターカチオンを持つアニオン性化合物がインク
に含有されるので、特にインクを製造するまでに要する
作業が簡略となり、得られるインクを安価なものとする
ことができ、しかも極めて容易に目詰まりを生じ難いイ
ンク組成物を得ることができるので好ましい。
カチオンである場合には、置換又は、置換されたアルキ
ル基を有し、1分子イオン中の炭素数が4〜12である
イオンであることが好ましい。この範囲以上の炭素数を
有する上記のイオンを用いた場合に比較して、特に目詰
まりの防止効果が大きく、プリンターの印字休止による
保存中の沈澱発生の防止効果が大きい。プリンターの印
字休止や筆記後の放置を行った後も、一層安定した画像
の記録が可能となる。炭素数が12より大きくなると、
水に対する溶解性が低下し、印字休止中や連続印字中に
かえって目詰まりを生じたり、インクの保存中にインク
成分の分離を生じる傾向が強くなる。これらのカウンタ
ー・イオンの具体的な例としては下記のものを挙げるこ
とができる。
ため、これらの化合物の溶解性が悪かったり、インクへ
の添加量が多すぎると、水分や湿潤剤が蒸発した時にこ
れらの化合物が析出し、かえって目詰まりが生じ易くな
ってしまう。本発明者が研究した結果においては、本発
明で使用するアニオン性の添加物が、その遊離酸として
の分子量をMとし、1分子に含まれるカチオン・カウン
ターイオンの数をCとしたとき、M/Cが200以下と
なる化合物であるときは、より十分な目詰まり防止効果
が得られた。この場合、分子量に対して比較的多くの耐
目詰まり性を向上するカウンター・イオンを含んでいる
アニオン性化合物が使用されるため、染料の溶解性を向
上する効果が大きく、かつ、それ自体が水や湿潤剤に対
する溶解度が大きいため、特に目詰まりを防止する効果
が大きい。そのため、プリンターの印字休止や筆記後の
放置を行った後も、一層安定した画像の記録が可能とな
る。
きるアニオン性化合物の具体例としては、下記の化合物
を挙げることができる。
酸塩、マロン酸塩、リンゴ酸塩、蓚酸塩、琥珀酸塩、グ
ルコン酸塩、マンノン酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、
フタル酸、テレフタル酸塩、トリメリット酸塩、p−ク
ロロ安息香酸塩、フェニル酢酸塩、サリチル酸塩、p−
ヒドロキシフェニル酢酸塩、マンデル酸塩、プロカテキ
ュ酸塩、パラトルエンスルホン酸塩、o−クレゾールス
ルホン酸塩、R酸塩、P−フェノールスルホン酸塩、フ
ェニルホスホン酸塩、アミノトリメチレンホスホン酸
塩、2−ピリジンチオール1−オキサイド塩、ソルビン
酸塩、デヒドロ酢酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸
塩、アスパラギン酸塩、アルギニン酸塩、グルタミン酸
塩、アラニン塩、グリシン塩、テアニン塩、イノシン酸
塩、ウリジル酸塩、グアニル塩、シチジル酸塩、亜硫酸
塩、リン酸塩等の単量体。
に、第4級アンモニウムカチオンから選ばれるカチオン
の総量が、インク全体のカチオンのモル数の20%以上
となるように処方することにより、特に十分な目詰まり
防止効果を実現することができ、プリンターの印字休止
による保存中の沈澱発生の防止効果が大きく、プリンタ
ーの印字休止や筆記後の放置を行った後も、一層安定し
た画像記録が可能となる。又、アニオン性化合物の種類
と量は、インクに要求される耐目詰まり性以外の特性に
よっても選択されるものである。すなわち、インクに使
用されている湿潤剤の種類や量、アニオン性化合物の熱
安定性、アニオン性化合物に求める耐目詰まり性付与以
外の機能などにより選択されるが、一般には、アニオン
性化合物のカチオン、第4級アンモニウムカチオンから
選ばれる塩の湿潤剤および水への溶解度が高いことが有
利である。すなわち、インクに用いる湿潤剤、アニオン
性化合物とそのカウンターイオンを選択し、湿潤剤への
溶解度が10wt%以上の組合せで使用することが耐目
詰まりを確保するのに好ましい。
染料が使用できる。水溶性染料の中でも、本発明で目詰
まり防止の効果を得るためには、アニオン染料を用いる
ことが好ましい。本発明に好ましく用いられる水溶性染
料の例として、カラー・インデックスに記載された染料
で下記の染料が挙げられる。
に、特許公報などで公知の染料が用いられる。これらの
染料は、カウンターイオンがリチウムカチオン、第4級
アンモニウムカチオン、第4級ホスホニウムカチオンと
なっているものを除く、従来より容易に入手できるナト
リウム等の塩の染料で実用上差し支えない。
合には、染料のカウンター・イオンも第4級アンモニウ
ムカチオン、第4級ホスホニウムカチオンとなっている
から、選ばれる少なくとも1種のカチオンとなっている
ことが好ましい。
ン性化合物のカウンターイオンを第4級アンモニウムカ
チオンから選ばれるカチオンとする必要はなく、ナトリ
ウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、遊
離酸等が含まれてもよいが、それらは本発明の効果を妨
げない範囲でなければならない。
として多価アルコール類を含有することが好ましい。多
価アルコール類に対しては、上記に例示したアニオン性
化合物やアニオン染料のリチウム塩、4級アンモニウム
塩、4級ホスホニウム塩の溶解度が高いので、多価アル
コール類を用いることによりインク噴射に適当な物性を
付加できるとともに、印字休止時の目詰まり防止の効果
を付与することができる。
ル類の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、チオ
ジグリコール、ポリグリセリン、ヘキサメチレンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジ
オール等の具体例が挙げられる。
ることが好ましいが、下記の化合物から選ばれる従来公
知の湿潤剤を上記の多価アルコールと混合するか又は多
価アルコールと混合することなしに用いることができ
る。
エーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエー
テル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、
プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アル
コールのエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、
1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタ
ム等の複素環式化合物、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールア
ミン類等が挙げられる。
チルアンモニウム(A−1)水酸化物の30wt%水溶
液をクエン酸とほぼ当量加えてpH値を9.5になるよ
うに調整した。そのまま4時間の撹拌を続け、冷却後、
孔径0.1μmのフィルターで瀘過を行った。
より分析したところ、全カチオンの約73%(モル比)
がテトラメチルアンモニウムイオンとなっていた。
出せしめる方式のインクジェット・プリンターに充填
し、以下の条件で以下に述べる印字試験を実施し、信頼
性試験を行った。
画像の特性を調べた。 試験 2(T2)印字休止後噴射応答性試験 40℃、20%RHの環境下に3か月間プリンターを放
置した後、印字を行い正常な印字が可能か否かを試験し
た。
を保存し、保存後のインクを目視により観察し、分離物
の有無を調べ、また、粘度、表面張力の変化を測定し、
瀘過性の変化から沈澱物の有無を調べた。
も画像濃度1.2以上の鮮明な画像が得られた。印字休
止後の印字でもなんらの回復手段を用いることなく正常
な印字が可能であった。保存後のインクでも物性値の変
化、瀘過性の劣化はなかった。
メチルアンモニウム水酸化物を添加せず、その分イオン
交換水を増量した処方のインクを実施例1と同様に準備
した。このインクのpH値は、9.4であった。
に充填して、印字、保存試験を行った。
像が得られ、保存後のインクの物性や瀘過性でも問題は
なかった。しかし、上記の印字休止後噴射応答性試験で
は、休止後13/48ノズルが目詰まりし、吐出されな
かった。
ウム水酸化物を添加せず、代わりに水酸化ナトリウムを
用いてpH値を9.5に調整したインクを実施例1同様
に調合、瀘過、各試験を行った。
像が得られ、保存後のインクの物性や瀘過性でも問題は
なかった。しかし、上記の印字休止後噴射応答性試験で
は、休止後26/48ノズルが目詰まりし、吐出されな
かった。
ウム水酸化物を添加せず、代わりにアンモニア水を用い
てpH値を8.5に調整したインクを実施例1同様に調
合、瀘過、各試験を行った。
像が得られ、保存後のインクの物性や瀘過性でも問題は
なかった。しかし、上記の印字休止後噴射応答性試験で
は、休止後43/48ノズルが目詰まりし、吐出されな
かった。
チルアンモニウム水酸化物を添加せず、代わりにステア
リン酸(M/C=284)のテトラメチルアンモニウム
塩を添加したインクを実施例1同様に調合、瀘過、各試
験を行った。このインクは、画像濃度が紙種により1.
1以下となり、画像のにじみも見られた。また、印字休
止後噴射応答性試験では、休止後回復手段なしでは正常
に印字ができず、200mmHgの圧力でノズルキャッ
プより5秒間吸引することにより正常印字が可能になっ
た。
ロピルアンモニウム(A−5)水酸化物の35wt%水
溶液をパラトルエンスルホン酸とほぼ当量加えてpH値
を7.5になるように調整した。そのまま4時間の撹拌
を続け、冷却後、孔径0.1μmのフィルターで瀘過を
行った。
より分析したところ、全カチオンの約22%(モル比)
がテトラプロピルアンモニウムイオンとなっていた。
を行ったところ、初期印字試験では、いずれの紙上にお
いても画像濃度1.1以上の鮮明な画像が得られた。印
字休止後の印字でもなんらの回復手段を用いることなく
正常な印字が可能であった。保存後のインクでも物性値
の変化、瀘過性の劣化はなかった。
実施例2と同様に溶存、空気の除去、印字試験、保存試
験を行った。
は、いずれの紙上においても高い画像濃度の鮮明な画像
が得られた。また、印字休止後の印字でもなんらの回復
手段を用いることなく正常な印字が可能であり、保存後
のインクでも物性値の変化、瀘過性の劣化はなかった。
の水性インク組成物においては、第4級アンモニウムカ
チオンから選ばれるイオンをカウンターイオンとするア
ニオン性化合物が添加されているので、プリンターの印
字休止や筆記後の放置を行った後も、目詰まりがなく安
定した画像の記録が可能となる。更に、上記のアニオン
性化合物は染料以外の化合物であるので、染料の上記カ
ウンター・イオンの塩に比較して容易に入手することが
できるので、染料を上記カウンター・イオンの塩として
添加したインクに比較して安いコストの目詰まりを生じ
難い水性インク組成物を提供することができる。また、
従来目詰まりし易いために使用し難かった耐水性の高い
直接性の染料を用いることができるため、耐水性の高い
画像が得られる。さらに、染料を高濃度で使用できるの
で画像濃度の高いインクを供給できる効果も得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】 染料としてそのカウンターイオンがリチ
ウム、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウムでない
ものを用い、かつ第4級アンモニウムカチオンの少なく
とも1種のカチオンをカウンターイオンとする、酢酸
塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、マロン酸塩、
リンゴ酸塩、蓚酸塩、琥珀酸塩、グルコン酸塩、マンノ
ン酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、フタル酸、テレフタ
ル酸塩、トリメリット酸塩、p−クロロ安息香酸塩、フ
ェニル酢酸塩、サリチル酸塩、p−ヒドロキシフェニル
酢酸塩、マンデル酸塩、プロカテキュ酸塩、パラトルエ
ンスルホン酸塩、o−クレゾールスルホン酸塩、R酸
塩、P−フェノールスルホン酸塩、フェニルホスホン酸
塩、アミノトリメチレンホスホン酸塩、2−ピリジンチ
オール1−オキサイド塩、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸
塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、アスパラギン酸
塩、アルギニン酸塩、グルタミン酸塩、アラニン塩、グ
リシン塩、テアニン塩、イノシン酸塩、ウリジル酸塩、
グアニル塩、シチジル酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩等の単
量体からなる群から選択されたアニオン性化合物を、イ
ンク組成全体の1〜5重量パーセント含有するインクジ
ェット記録用水性インク組成物であって、前記アニオン
性化合物が、該アニオン性化合物の遊離酸での分子量を
Mとし、該アニオン性化合物1分子中に含まれるカチオ
ン・カウンターイオンの数をCとした時に、M/Cが2
00以下となる化合物であることを特徴とするインクジ
ェット記録用水性インク組成物。 - 【請求項2】 PH値が6.0以上である請求項1に記
載のインクジェット記録用水性インク組成物。 - 【請求項3】 インク全体の組成に対して1〜5重量パ
ーセントの染料以外の遊離酸型のアニオン性化合物をイ
ンク組成に添加するとともに、更に第4級アンモニウム
水酸化物の少なくとも1種の水酸化物を添加し、インク
のpHを6.0以上に調整することを特徴とする請求項
1又は2に記載のインクジェット記録用水性インク組成
物の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1または2に記載の水性インク組
成物を用いることを特徴とするインクジェット記録方
法。
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