JP3501827B2 - 冷房サイクル - Google Patents

冷房サイクル

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JP3501827B2
JP3501827B2 JP25716993A JP25716993A JP3501827B2 JP 3501827 B2 JP3501827 B2 JP 3501827B2 JP 25716993 A JP25716993 A JP 25716993A JP 25716993 A JP25716993 A JP 25716993A JP 3501827 B2 JP3501827 B2 JP 3501827B2
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博史 小川
三起夫 松田
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
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    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空調装置等において冷
媒が循環する流体回路である冷房サイクル、あるいは冷
凍サイクルに係り、特に自動車用空調装置に適用するの
に好適な冷房サイクルに関する。
【0002】
【従来の技術】空調装置等に使用される通常の冷房サイ
クル(あるいは冷凍サイクル)においては、圧縮機によ
って加圧され、凝縮器において冷却されることによって
液化した冷媒が気液分離器である受液器に貯えられ、気
体分を分離された液冷媒が膨張弁のような絞り弁を通過
して減圧され、気液二相の流れとなって全量が蒸発器に
導入される。そして冷媒は蒸発器の内部を通過する間に
空気等から熱を奪って冷却することにより蒸発し、再び
圧縮機に吸入されるようになっている。
【0003】これに対して、冷房サイクルのサイクル効
率を向上させるために考え出されたガスインジェクショ
ンサイクルと呼ぶ冷房サイクルが知られている。ガスイ
ンジェクションサイクルは、凝縮器によって凝縮した冷
媒の一部を分流させて、それを圧縮機における圧縮行程
の途中に戻すもので、それによって圧縮される冷媒の温
度を低下させて圧縮機の動力を低減させることができ、
計算上、サイクル効率を向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常の
単段の圧縮機における作動室に冷媒を直接に戻した場合
には、単段の圧縮機では作動室における圧力変化の幅が
大きいために、理想的な圧力から冷媒を圧縮することが
できないのと、冷媒を圧縮機へ戻すためのガスインジェ
クションポートを常時開放しておくことができないの
で、冷媒を戻すのに好適なタイミングにおいてポートを
開くとともに、それ以外の時期には閉じるためのタイミ
ングバルブのような手段を設ける必要があった。この点
は、2基の圧縮機を直列に設けて二段圧縮とし、一段当
たりの圧力変化の幅を小さくするとともに、一段目の圧
縮が終わった中間の段階において冷媒を戻すようにすれ
ば或る程度改善されるが、この場合は圧縮機を2基設け
る必要があるので、システムの大型化を招くという別の
問題を生じることになる。
【0005】本発明は、従来技術における前述のような
問題を解消して、理想的な高さの中間圧力から冷媒を圧
縮するガスインジェクションサイクルを簡単な構成によ
って実現することができるとともに、システムを大型化
させることのない新規な冷房サイクルを提供することを
発明の解決課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、吸入口から吸入された冷媒
を圧縮する第1作動室と、前記第1作動室の吐出側に接
続されて前記第1作動室において圧縮された冷媒を受け
入れる中間圧力室と、前記中間圧力室から吸入した冷媒
をさらに圧縮して吐出口から吐出する第2作動室とを備
えている二段圧縮機を冷媒圧縮機とし、前記圧縮機の前
記第2作動室の吐出口と前記第1作動室の吸入口との間
に管路によってそれぞれ直列に接続された凝縮器と、第
1絞り弁と、気液分離器と、第2絞り弁と、蒸発器とを
備えるとともに、前記気液分離器の気体取り出し孔と前
記圧縮機の前記中間圧力室とを接続する別の管路を有す
冷房サイクルにおいて、前記第1絞り弁を可変絞り弁
とするとともに、その弁開度が前記第2絞り弁の下流側
の圧力と、前記第1絞り弁の上流側の圧力とによって移
動する弁体により自動的に調整されるように構成するこ
とにより、前記第1絞り弁の下流側の中間圧力を制御す
るようにしたことを特徴とする冷房サイクルを提供す
る。
【0007】
【0008】
【作用】凝縮器において冷却されることによって液化し
た冷媒は、その弁開度が第1絞り弁の上流側の圧力と第
2絞り弁下流側の圧力とによって、自動的に調整される
弁体により、第1絞り弁を通過して所定の中間圧力まで
減圧され、一部が気化して気液二相の流れとなり、気液
分離器において液冷媒と気体冷媒に分離される。液冷媒
は第2絞り弁によって減圧されて蒸発器に流入し、空気
を冷却することによって気化し、二段圧縮機の第1作動
室において圧縮されて中間圧力近くまで昇圧し、温度も
高くなって中間圧力室へ吐出される。他方、気液分離器
において分離された気体冷媒は、特別の管路によって中
間圧力室へ直接に戻される。戻された気体冷媒が混合す
ることによって中間圧力室内の冷媒は冷却され、混合し
た冷媒が第2作動室において圧縮されて凝縮器の方へ吐
出されるが、温度が低下するとともに加圧するのに最適
の圧力となっている中間圧力室の冷媒が第2作動室にお
いて圧縮されるので、圧縮機の効率が大幅に向上する結
果、冷房サイクルのサイクル効率も改善される。
【0009】
【実施例】図1に本発明による冷房サイクルの実施例の
概略構成を示す。100として示した部分は本発明者等
の先の発明に係る特願平4−337520号出願の明細
書及び図面に記載した二段圧縮式ローリングピストン型
圧縮機である。図1においては、一段目の作動室(第1
作動室)100aと二段目の作動室(第2作動室)10
0bと中間圧力室100cは便宜上分離して描いたが、
実際は一体のものとして構成されている。(詳細は後述
する。)200は凝縮器であり圧縮機100の吐出口と
配管で接続されている。300は絞り量固定の第1絞り
弁、400は気液分離器(詳細後述)、500は第2絞
り弁、600は蒸発器であり、凝縮器200、第1絞り
弁300、気液分離器400、第2絞り弁500、蒸発
器600はそれぞれ図1のように配管によって接続され
ている。また、蒸発器600からの配管は圧縮機100
の吸入口に接続されている。さらに気液分離器400の
ガス取り出し孔と圧縮機100の中間圧力室100cも
配管にて接続されている。
【0010】以下、本発明特有の特徴をもった構成要素
である二段圧縮式ローリングピストン型圧縮機100と
気液分離器400について詳細に説明する。図2,3,
4は前述の二段圧縮式ローリングピストン型圧縮機10
0を、自動車用空調装置の冷房サイクルにおける冷媒圧
縮機として適用した場合を示したものである。図2〜4
において、フロントハウジング1に保持された軸受2
2,23にクランクシャフト5が回転自在に支持されて
いる。このクランクシャフト5は、図2の左端側部に図
示しない電磁クラッチもしくはモータに連結され、この
電磁クラッチを介して自動車エンジンの回転力を受ける
か、またはモータの回転力を受けるようになっている。
【0011】また、クランクシャフト5は、その回転中
心より所定量偏心して円形状のクランク部6が一体形成
されており、そしてこのクランク部6に軸受29を介し
て円筒状のローリングピストン42が回転自在に支持さ
れている。従って、クランクシャフト5の回転を受ける
と、ローリングピストン42は上記クランク部6の偏心
量に応じた公転運動(偏心回転)を行うことになる。
【0012】さらに、クランクシャフト5にはローリン
グピストン42およびクランク部6の偏心した質量と釣
り合うようにバランスウェイト7が固定されている。ま
た、フロントハウジング1とクランクシャフト5の間に
はシャフトシール24が配設され、圧縮機内部の冷媒お
よび潤滑油が外部に漏洩するのを防止するようになって
いる。
【0013】ローリングピストン42のつば状部43の
端面とフロントハウジング1の端面にはそれぞれ対面し
てリング状のプレート26,27が固定され、そしてこ
の両プレート26,27の間に多数のボール25および
このボール25を保持するリテーナ28が配設され、ロ
ーリングピストン42に作用するスラスト荷重を受ける
ようになっている。
【0014】上記ローリングピストン42を収納してい
るミドルハウジング2は図示しないボルトにより、フロ
ントハウジング1に固定されており、このミドルハウジ
ング2には、やはり図示しないボルトによりエンドプレ
ート4およびリアハウジング3が固定されている。ミド
ルハウジング2の内部に形成された円筒状のシリンダ
(第1のシリンダ)44とローリングピストン42とエ
ンドプレート4とにより第1作動室40が形成されてい
る。また、エンドプレート4のローリングピストン42
に対向した面には円柱部47が軸方向に突出するように
一体形成されており、この円柱部47は第1のシリンダ
44の中心と同一の位置に中心を有し、ローリングピス
トン42の一部に形成された第2のシリンダ42aの内
周側に配設されている。この円柱部47とローリングピ
ストン42のシリンダ42aの内周面と、エンドプレー
ト4とにより第2作動室41が形成されている。
【0015】ミドルハウジング2にはガイド溝45が穿
設され、このガイド溝45に摺動自在に第1ベーン8が
案内されている。さらに、ミドルハウジング2には第1
ベーン8の軸方向略中央部(図2参照)に位置するよう
にして、ベーン8の摺動方向にスプリングガイド穴46
が穿設されており、その内部にベーン押さえ板12とス
プリング10が配設されている。このスプリング10の
一端を支持するキャップ11がミドルハウジング2に固
定されており、このキャップ11によってスプリングガ
イド穴46の上端が閉じられている。同様に、エンドプ
レート4に形成された円柱部47にガイド溝48を設
け、このガイド溝48に第2ベーン9が摺動自在に案内
され、円柱部47に設けたスプリングガイド穴49にベ
ーン押さえ板15とスプリング13とキャップ14が配
設されている。
【0016】さらに、ミドルハウジング2には図3に示
すように第1作動室40の吸入口35が第1ベーン8に
近接して配設され、この吸入口35から冷凍サイクルの
蒸発器(図示しない)において蒸発したガス状冷媒が吸
入される。エンドプレート4には図4に示すように第1
作動室40の吐出口37と第2作動室41の吸入口36
および吐出口38が穿設されており、第1作動室40の
吐出口37と第2作動室41の吸入口36はともにリア
ハウジング3に形成された中間圧力室30に連通し、ま
た、第2作動室41の吐出口38はリアハウジング3に
形成された吐出圧力室31に連通している。従って、第
1作動室40で圧縮された冷媒は吐出口37→中間圧力
室30→吸入口36の経路を経て第2作動室41に吸入
され、この室41内でさらに圧縮されることになる。こ
こで、第1作動室40と第2作動室41の圧縮開始のタ
イミングが約180度異なるような位置関係をとって、
第1ベーン8と第2ベーン9が配設されている。
【0017】一方、中間圧力室30の中間圧力はエンド
プレート4に設けた連通孔32を通じてガイド溝45内
に導かれ、スプリング10とともに第1ベーン8を適当
な力でローリングピストン42の外周面に押し付け、第
1ベーン8とローリングピストン42の間の冷媒の漏れ
を防止する。同様に、吐出圧力室31の吐出圧力はエン
ドプレート4に設けた連通孔33を通じてガイド溝48
に導かれ、スプリング13とともに第2ベーン9をロー
リングピストン42のシリンダ42aの内周面に押し付
けて、ベーン9とローリングピストン42の間の冷媒の
漏れを防止する。なお、ベーン8,9とローリングピス
トン42の間の冷媒の漏れが問題とならない場合には、
前述の押し付け力はスプリング力のみ、または連通孔3
2,33によって導入される冷媒圧力のみによって発生
させても良い。
【0018】また、第1作動室40の吐出弁16は中間
圧力室30内に配設され、弁止板17とともに、ボルト
18によりエンドプレート4に固定され、吐出口37を
開閉する。また、第2作動室41の吐出弁19は吐出圧
力室31内に配設され、弁止板20とともにボルト21
によりエンドプレート4に固定され、吐出口38を開閉
する。また、リアハウジング3には吐出圧力室31に連
通している吐出ポート34が形成され、圧縮された冷媒
はこの吐出ポート34を通って外部の冷凍サイクル(冷
房サイクル)の凝縮器へ送り出される。
【0019】さらに、本発明の特徴に対応して、図示実
施例の二段圧縮式ローリングピストン型圧縮機100の
中間圧力室30には、気液分離器400から気体冷媒を
導入するための導入孔50が設けられている。
【0020】図5は気液分離器400の断面構造を例示
したものである。一定の容積を有するハウジング51の
内部に、下方に向って拡開する筒状邪魔板52が吊り下
げられた形で支持されており、邪魔板52の一端は吸入
孔53に通じている。また、ハウジング51の上方には
気体取り出し孔54、底部には液体取り出し孔55を設
けている。図1に示すように、吸入孔53は第1絞り弁
300と接続され、気体取り出し孔54は圧縮機100
の中間圧力室100c(図2においては30)と接続さ
れ、また、液体取り出し孔55は第2絞り弁500と接
続されている。
【0021】このように、図1に示した本発明の実施例
としての冷房サイクルは、一般にガスインジェクション
サイクルと呼ばれている冷凍サイクルに属するものであ
り、その作用を図6に示すモリエル線図を用いて詳細に
説明する。
【0022】凝縮器200を通過して冷却されることに
より液化した冷媒(状態5)は、第1絞り弁300によ
って中間圧力まで減圧されて霧状の状態となる。この状
態で気液分離器400に導かれた冷媒は、蒸発と凝縮に
よる熱の授受を行って気液二相に分かれた状態となる
(状態6,6′)。そして、液体冷媒は第2絞り弁50
0に、気体冷媒は圧縮機100の中間圧力室100c
(30)へと送り込まれる。ここで液体冷媒と気体冷媒
の重量比g1,g2は蒸発と凝縮の熱のやり取りによる
ため次式のように定まる。 g1=(i6′−i5)/(i6′−i6) g2=1−g1
【0023】液体冷媒g1は第2絞り弁500によって
さらに減圧されて蒸発器600を通過することにより冷
房を行う。一方、気体冷媒g2は圧縮機100の中間圧
力室100c(30)に導かれる。この時、圧縮機10
0の一段目作動室100a(40)によって中間圧力ま
で加圧された冷媒g1と再び合流する。効率を試算する
ため、各点のエンタルピを求める。i1は吸入圧力とス
ーパーヒートを与えることによって求めることができ
る。圧縮行程は断熱変化とみなされるので圧縮前の状態
が定まれば、圧縮後の状態はモリエル線図から読み取る
ことができる。すなわちi1が定まればi2は求めら
れ、また、i4もi3が判れば求めることができる。i
3は次式によって与えられる。 i3=i6′+g1(i2−i6′)
【0024】このようにして各点のエンタルピの値が定
まれば、計算上のC.O.P(すなわち冷房能力/消費
動力)が次式のように与えられる。 C.O.P=g1(i1−i6)/{g1(i2−i
1)+i4−i3} 通常の冷凍(冷房)サイクルとガスインジェクションサ
イクルの効率を比較するために、それぞれのサイクルの
C.O.Pの計算例を図7の(a)及び(b)に示す。
圧力条件にもよるが、ガスインジェクションサイクルに
よれば数十パーセントもの効率向上を期待することがで
きる。
【0025】次に、図示実施例において、ガスインジェ
クションサイクルのための冷媒圧縮機として使用する二
段圧縮式ローリングピストン型圧縮機100の作動を図
8を用いて説明する。図8はこの圧縮機100の第1作
動室40が吸入を完了した状態(a)から、ローリング
ピストン42の公転角度が約90度おきの状態を
(a),(b),(c),(d)の順に示している。こ
こで、(a)での第1作動室40の容積がこの圧縮機1
00の吸入容積となる。また、第1作動室40、第2作
動室41はそれぞれベーン8およびベーン9によって吸
入側40A,41Aと吐出側40B,41Bとに分けら
れている。
【0026】ローリングピストン42の公転運動に伴っ
て、第1作動室40の吐出側40Bの容積は次第に減少
し、それによって第1作動室40の内部の冷媒は圧縮さ
れ、前述の経路(吐出口37→中間圧力室30→吸入口
36)を経て第2作動室41に送り込まれる。公転角度
が約180度の状態(c)で第2作動室41の吸入が完
了したのち、第2作動室41の吐出側41Bの容積が次
第に減少するので、冷媒は第2作動室41でさらに圧縮
され、外部冷凍サイクルの凝縮器圧力の冷媒圧力に達し
たとき吐出弁19を押し開き、吐出口38より吐出圧力
室31に吐出される。
【0027】従って、吸入された冷媒はローリングピス
トン42の2回の公転、すなわちクランクシャフト5の
回転がおよそ2回転する間に圧縮されることになり、従
来のローリングピストン型圧縮機がおよそシャフトの1
回転で圧縮するのに比べて、圧縮速度が緩やかである。
さらに、この圧縮機100では2段圧縮を行うため、各
作動室40,41の圧縮比を従来のローリングピストン
型圧縮機よりも小さくすることができる。従ってこの点
からも、駆動トルクの変動を小さくすることができる。
【0028】次に図示実施例の冷房サイクルがもたらす
効果を説明する。もし、単段の圧縮機をガスインジェク
ションサイクルに適用しようとすれば、インジェクショ
ンポート(気体冷媒を作動室に導入する孔)の圧力は吸
入圧力からポートが閉じる瞬間までの間に大きく変動す
るため(図9参照)、理想的な圧力条件において気体冷
媒を圧縮機内に噴射することは難しい。それのみか圧縮
機内で圧縮された高圧の冷媒が、気液分離器400から
の気体冷媒の導入配管を逆流する恐れさえある。このよ
うに、単段の圧縮機によってガスインジェクションサイ
クルを成立させようとするならば、 1、気体冷媒を導入する管路に逆止弁を設ける。 2、噴射のイタミングを圧縮行程中の特定の期間に限定
して、その短かい期間内に噴射する。 などの対策が考えられる。
【0029】しかし、1の対策をとれば、気体冷媒の導
入管路への逆流は避けられるものの、圧縮機と気液分離
器400との間に圧力変動による差圧が生じ、常に理想
的な圧力条件においてシステムを作動させることができ
ない。また、2の対策をとれば、特定の期間内に気体冷
媒を噴射するための新たな間欠噴射機構が必要となる。
そこで、安定して気体冷媒を圧縮行程の途中に導入する
ためには、圧力の変動が少ない中間圧力の部屋を設ける
必要がある。このため、圧縮機を二台直列に接続して二
段圧縮とし、その一段目の吐出と二段目の吸入との間に
中間圧力室を設ける方法が考えられる。しかしこの解決
策は圧縮機を二台用いることからシステムの大型化を招
くという問題がある。
【0030】本発明、従って図示実施例の冷房サイクル
のシステムでは、二段圧縮式ローリングピストン型圧縮
機100を冷媒圧縮機として使用することによって、こ
れらの問題を解決した。すなわち、二段圧縮式ローリン
グピストン型圧縮機100においては、本来的に中間圧
力室30の圧力がほぼ一定であるため(図10において
実線によって示す特性曲線を参照。2点鎖線による特性
曲線は図9に示したものと同じである。たとえば、Pd
/Ps=15/2kgf /cm2Gの時には、圧縮機100の
圧力変動はΔP=1kgf /cm2 となる。)、気体冷媒噴
射のためのタイミング機構などを用いる必要もなく、理
想的な状態で気体冷媒を圧縮行程の途中に導入すること
ができ、容易にガスインジェクションサイクルを実現す
ることができる。また、一台の圧縮機100に二段の圧
縮機構を構成しているため、システムの大型化を招くこ
ともない。さらに、この二段圧縮式ローリングピストン
型圧縮機100は一段目と二段目の容量比と位相を最適
化することによって、トルク変動を合成して低トルク変
動とするものであるから、ガスインジェクションサイク
ルに適用する場合にも大幅な容量比の変更をする必要が
ないので、そのような変更によってトルク変動を悪化さ
せる可能性もほとんどない。
【0031】他の実施例の構成の要部を図11に示す。
この実施例では、図1における第1絞り弁300を図1
1に示すような構造の可変絞り弁300’とした点に特
徴がある。可変絞り弁300’において、弁体60と円
筒状のロッド61は接合されており、ロッド61は弁ハ
ウジング62に穿設された小径の孔65に気密に摺動嵌
合して背後に低圧室を形成するとともに、大径の孔64
との間に高圧室を形成する。また、弁ハウジング62内
の空間67は制御圧力室となる。従って、弁60と孔6
4の開口部(弁座)との間は、ロッド61の動きに伴な
って開口面積が変化し、冷房サイクルにおける可変絞り
として作用することになる。図11には図示していない
が、高圧室の孔63は凝縮器200と、制御圧力室67
の孔66は気液分離器400と、低圧室を形成している
孔65の下部は蒸発器とそれぞれ連通している。
【0032】次に、図11に示す可変絞り弁300’を
備えている他の実施例の作動を説明する。凝縮器200
において液化した冷媒は孔63に導かれ、弁体60を押
し上げ減圧されて気液分離器400へ流れる。ここで弁
体60と孔64の開口部とによって仕切られた気液分離
器400の側の空間67の冷媒の圧力は中間圧力とな
る。また、孔65には第2絞り弁500を通過して更に
減圧された冷媒の圧力が導かれているので、弁体60に
作用する力としては、弁体60の両側に作用する圧力に
よって発生する力と、孔65に導かれた圧力からロッド
61が受ける力とがある。孔64の面積をA1、孔65
の面積をA2とし、凝縮器200から孔63に通じる圧
力をPd、気液分離器400に通じる圧力をPm、蒸発
器600から孔65に通じる圧力をPsとすると、それ
ぞれの圧力の関係は次の式によって表わされる。 Pm=Pd−(Pd−Ps)A2/A1 すなわち、A1,A2の面積を適当に選ぶことによって
Ps,PdとPmとの関係を一義的に定めることができ
る。
【0033】図12に前述の中間圧力とPmとC.O.
Pとの関係を計算によって求めた結果を示す。圧縮機1
00の吸入、吐出の圧力条件によってC.O.Pが最高
となる中間圧力Pmの値も変化する。この実施例の可変
絞り弁300’を用いて、吸入、吐出圧力と中間圧力と
の関係を最適条件に適合させることにより、常に最大の
C.O.Pを得ることが可能になる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、理想的な高さの中間圧
力から冷媒を圧縮するガスインジェクションサイクルを
簡単な構成によって実現することができるとともに、冷
媒を圧力変動の少ない二段圧縮機の中間圧力室に戻すの
で、ポートを開閉するタイミングバルブのようなものを
設ける必要がなく、しかも二段圧縮機は一体化されてい
るので、システム全体が小型化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷房サイクルを概括的に例示するシス
テム構成図である。
【図2】二段圧縮式ローリングピストン型圧縮機を例示
する縦断正面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2および図3の二段圧縮機の要部を示す斜視
図である。
【図5】気液分離器の構造を例示する縦断正面図であ
る。
【図6】実施例冷房サイクルの作用を説明するためのモ
リエル線図である。
【図7】実施例の冷房サイクルの効果を従来例と比較す
るための一対のモリエル線図であって、(a)は従来の
冷房サイクル、(b)は本発明によるガスインジェクシ
ョンサイクルを示す。
【図8】二段圧縮式ローリングピストン型圧縮機の作動
状態をクランクシャフトの90度回転毎に(a)〜
(d)として示す要部断面図である。
【図9】従来例の単段圧縮機をガスインジェクションサ
イクルに使用した場合におけるインジェクションポート
の圧力変動を示す線図である。
【図10】二段圧縮式ローリングピストン型圧縮機をガ
スインジェクションサイクルに使用した本発明の実施例
における中間圧力室の圧力変動を示す線図である。
【図11】他の実施例における可変絞り弁の構造を示す
縦断正面図である。
【図12】中間圧力とC.O.Pとの関係を示す線図で
ある。
【符号の説明】
2…ミドルハウジング 4…エンドプレート 5…クランクシャフト 6…クランク部 8…第1ベーン 9…第2ベーン 16…吐出弁 30…中間圧力室 31…吐出圧力室 35…吸入口 37…吐出口 40…第1作動室 41…第2作動室 42…ローリングピストン 42a…第2のシリンダ 44…第1のシリンダ 45,48…ガイド溝 47…円柱部 50…導入孔 53…吸入孔 54…気体取り出し孔 55…液体取り出し孔 64…大径の孔(高圧室) 65…小径の孔(低圧室) 67…制御圧力室 100…二段圧縮式ローリングピストン型圧縮機 100a…一段目作動室(第1作動室) 100b…二段目作動室(第2作動室) 100c…中間圧力室 200…凝縮器 300…第1絞り弁 300’…可変絞り弁 400…気液分離器 500…第2絞り弁 600…蒸発器
フロントページの続き (72)発明者 稲垣 光夫 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 (56)参考文献 特開 平4−313647(JP,A) 特開 昭53−73608(JP,A) 特開 平4−20749(JP,A) 特開 昭62−13964(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 1/10 F25B 1/00 311

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入口から吸入された冷媒を圧縮する第
    1作動室と、前記第1作動室の吐出側に接続されて前記
    第1作動室において圧縮された冷媒を受け入れる中間圧
    力室と、前記中間圧力室から吸入した冷媒をさらに圧縮
    して吐出口から吐出する第2作動室とを備えている二段
    圧縮機を冷媒圧縮機とし、前記圧縮機の前記第2作動室
    の吐出口と前記第1作動室の吸入口との間に管路によっ
    てそれぞれ直列に接続された凝縮器と、第1絞り弁と、
    気液分離器と、第2絞り弁と、蒸発器とを備えるととも
    に、前記気液分離器の気体取り出し孔と前記圧縮機の前
    記中間圧力室とを接続する別の管路を有する冷房サイク
    において、前記第1絞り弁を可変絞り弁とするととも
    に、その弁開度が前記第2絞り弁の下流側の圧力と、前
    記第1絞り弁の上流側の圧力とによって移動する弁体に
    より自動的に調整されるように構成することにより、前
    記第1絞り弁の下流側の中間圧力を制御するようにした
    ことを特徴とする冷房サイクル。
  2. 【請求項2】 前記可変絞り弁が、径の異なる二段の孔
    を有する弁ハウジングと、前記二段の孔のうちの大径の
    孔の開口部を開閉する前記弁体と、一端において前記弁
    体と連結され前記二段の孔のうちの小径の孔に気密に摺
    動嵌合するロッドと、前記小径の孔内の前記ロッドの他
    端側に形成され前記第2絞り弁の下流側の圧力を導入す
    る低圧室と、前記大径の孔の中に形成され上流側の凝縮
    器に接続される高圧室と、前記弁体の下流側に形成され
    下流側の気液分離器に接続される制御圧力室とによって
    構成されている請求項1記載の冷房サイクル。
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