JP3500885B2 - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機

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JP3500885B2
JP3500885B2 JP34872896A JP34872896A JP3500885B2 JP 3500885 B2 JP3500885 B2 JP 3500885B2 JP 34872896 A JP34872896 A JP 34872896A JP 34872896 A JP34872896 A JP 34872896A JP 3500885 B2 JP3500885 B2 JP 3500885B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に搭載され
る自動変速機に係り、詳しくは、第1(主)変速機構と
第2(副)変速機構とを備えて、複数の変速段の変速を
可能とする自動変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、主変速機と副変速機とを直列に連
結して前進4〜5段等の多段変速を行う自動変速機が提
案されている。
【0003】このような自動変速機を備えた車両におい
ては、例えば5速にて走行している際に急加速しようと
すると、アクセルペダルの踏み込みに応じて4速又は3
速にシフトダウンされるようになっていた。
【0004】しかし、このような自動変速機において
は、車両の走行速度によっては、3速にシフトダウンし
た場合にはエンジンがオーバーレブしてしまい、4速に
シフトダウンした場合にはトルクが不足し、いずれにお
いても十分な加速が得られない場合があった。
【0005】そこで、このような問題を解決する自動変
速機が、特開平2−125170号公報に記載されてい
る。
【0006】この自動変速機は、主変速機の変速段と副
変速機の変速段とを適当に組み合わせることにより、2
速と3速との間のギヤ比を持つ変速段(3low 速)と、
3速と4速との間のギヤ比を持つ変速段(4low 速)と
を実現し、加速時には適宜これらの中間変速段に変速す
るようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な中間変速段(例えば、3low 速)に変速した後、直に
通常の変速段(例えば、3速)に変速したのでは、変速
回数が増えて運転者にいわゆるビジー感を与える他、乗
り心地も悪くなってしまうという問題がある。
【0008】そこで、本発明は、変速回数を減らすこと
により、上述課題を解決した自動変速機を提供すること
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
それぞれ複数の摩擦係合要素(B1,B2,B3,C
1,C2,F1,F2,B4,B5,C3)を有する第
1変速機構(2)及び第2変速機構(5)を備え、車両
走行状況及びエンジン出力にて定まる変速パターンに基
づいて前記複数の摩擦係合要素(B1,…)を選択的に
作動させることにより複数の変速段を達成する自動変速
機(1)において、前記変速段が、通常の変速時に用い
る複数の通常変速段(1速、2速、3速、4速及び5
速)と、これら複数の通常変速段の中間のギヤ比を持つ
複数の中間変速段(3low 速及び4low 速)と、からな
り、前記変速パターンが、前記通常変速段(1速、2
速、3速、4速及び5速)相互間にて変速段の切換えを
行う通常パターン(20)と、前記複数の通常変速段の
内の少なくとも1つの通常変速段(2速又は5速)及び
前記中間変速段(3low 速及び4low 速)の相互間にて
変速段の切換えを行う中間段パターン(21)と、から
なり、かつ、前記通常パターンの所定領域(31,3
2)にて前記通常パターン(20)から前記中間段パタ
ーン(21)に移行させると共に、前記中間段パターン
(21)から前記通常パターン(20)への復帰は、前
記中間段パターン(21)において前記通常変速段(2
速又は5速)に切り換えた後に行う、ことを特徴とする
自動変速機にある。
【0010】請求項2に係る発明は、エンジンがオーバ
ーレブする場合には、前記通常パターン(20)から前
記中間段パターン(21)への移行を行わない、ことを
特徴とする自動変速機にある。
【0011】請求項3に係る発明は、前記中間段パター
ン(21)が2つの通常変速段(2速及び5速)及び前
記中間変速段(3low 速及び4low 速)の相互間にて変
速段の切換えを行い、これら2つの通常変速段(2速及
び5速)は、前記中間変速段の低速段側並びに高速段側
にそれぞれ設けられている、ことを特徴とする自動変速
機にある。
【0012】[作用]以上構成に基づき、通常の走行で
は通常パターン(20)に基づいて通常変速段相互間に
て変速段の切換えを行う。いま、急加速の場合などにお
いて、通常パターン(20)の所定領域(31,32)
に移行すると、変速パターンを通常パターン(20)か
ら中間段パターン(21)に変更する。そして、中間段
パターン(21)においては中間変速段と少なくとも1
つの通常変速段との間で変速段の切換えを行う。さら
に、中間段パターン(21)から通常パターン(20)
への復帰は、前記通常変速段を経由して行う。
【0013】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものであるが、何ら本発明の構成を限定する
ものではない。
【0014】
【発明の効果】請求項1に係る発明によると、中間段パ
ターンから通常パターンへの復帰は、複数の通常変速段
の内の少なくとも1つの通常変速段を経由して行うよう
になっている。したがって、変速回数を減らすことがで
き、運転者にいわゆるビジー感を与えることを防止で
き、乗り心地も向上できる。また、通常の変速時に用い
る複数の通常変速段のみならず、これら複数の通常変速
段の中間のギヤ比を持つ複数の中間変速段をも用いるよ
うにしたため、エンジンのオーバーレブやトルク不足を
回避して、充分な加速を得ることができる。さらに、前
記中間段パターンから前記通常パターンへ復帰させるよ
うにしているため、良好なドライブフィーリングを達成
できる。
【0015】請求項2に係る発明によると、エンジンの
耐久性を向上できる。
【0016】請求項3に係る発明によると、中間段パタ
ーンにて切換え可能な通常変速段を2つにしているた
め、該通常変速段の数が1つの場合に比べて中間段パタ
ーンから通常パターンへの復帰が円滑になされる。した
がって、車両の走行性能が向上される。また、これら2
つの通常変速段を中間変速段の低速段側並びに高速段側
にそれぞれ設けているため、変速回数を減らすことがで
き、運転者にいわゆるビジー感を与えることを防止で
き、乗り心地も向上できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0018】5速自動変速機1は、図1に示すように、
トルクコンバータ4と、3速主変速機構2と、3速副変
速機構5と、ディファレンシャル装置13とを備えてお
り、これらはケースに収納されている。
【0019】トルクコンバータ4は、エンジンのクラン
クシャフトに連結されて回転駆動されるポンプインペラ
4aと、作動油を介して回転駆動されるタービンライナ
4bと、これらポンプインペラ4aとタービンライナ4
bとの間に介装されてそれらを適宜直結するロックアッ
プクラッチ4cと、を備えている。
【0020】また、タービンライナ4bは第1軸3(具
体的には入力軸3a)に取り付けられており、タービン
ライナ4bが回転駆動されるとその駆動力が入力軸3a
に伝達されるようになっている。なお、この入力軸3a
はケースに回転自在に支持されている。
【0021】また、主変速機構2は、シンプルプラネタ
リギヤ9とダブルピニオンプラネタリギヤ7からなるプ
ラネタリギヤユニット15を有している。シンプルプラ
ネタリギヤ9は、サンギヤS、リングギヤR1、及びこ
れらのギヤに噛合されるピニオンP1からなり、他方の
ダブルピニオンプラネタリギヤ7は、上述したサンギヤ
S、リングギヤR2、サンギヤSに噛合されたピニオン
P1、及びピニオンP1及びリングギヤR2に噛合され
たピニオンP2からなる。
【0022】なお、上記サンギヤSは、ロングギヤにて
構成されてシンプルプラネタリギヤ9及びダブルピニオ
ンプラネタリギヤ7に共通するものであり、上記ピニオ
ンP1も、ロングピニオンにて構成されてシンプルプラ
ネタリギヤ9及びダブルピニオンプラネタリギヤ7に共
通するものである。また、ピニオンP1及びピニオンP
2は、共に同一のキャリヤCRに支持されている。
【0023】さらに、このキャリヤCRは、主変速機構
2の出力部材となるカウンタドライブギヤ8に連結され
ている。
【0024】ところで、主変速機構2は、第1のブレー
キB1、第2のブレーキB2、第3のブレーキB3、第
1の(フォワード)クラッチC1、第2の(ダイレク
ト)クラッチC2、第1のワンウェイクラッチF1並び
に第2のワンウェイクラッチF2からなる複数の摩擦係
合要素を有している。
【0025】そして、第1のブレーキB1は、サンギヤ
Sに連結されて、該サンギヤSを停止させ得るようにな
っている。また、第2のブレーキB2も、第1のワンウ
ェイクラッチF1を介してサンギヤSに連結されてい
る。さらに、第3のブレーキB3は、第2のワンウェイ
クラッチF2と並列にダブルピニオンプラネタリギヤ7
のリングギヤR2に連結されている。またさらに、リン
グギヤR1は第1の(フォワード)クラッチC1を介し
て入力軸3aに連結されており、サンギヤSは第2の
(ダイレクト)クラッチC2を介して入力軸3aに連結
されている。
【0026】一方、副変速機構5は、第2軸6を構成す
るカウンタ軸6aと、出力ギヤ16と、第1のシンプル
プラネタリギヤ10と、第2のシンプルプラネタリギヤ
11とを備えている。なお、カウンタ軸6aは、入力軸
3aに平行となるように、ベアリングを介してケースに
回転自在に支持されている。
【0027】このうち、第1のシンプルプラネタリギヤ
10は、シンプソンタイプであり、上記カウンタ軸6a
に回転自在に支持されたサンギヤS3と、リングギヤR
3と、これらサンギヤS3及びリングギヤR3に噛合さ
れたピニオンP3と、該ピニオンP3を支持するキャリ
ヤCR3と、を備えている。また、リングギヤR3は、
カウンタドリブンギヤ17を介して主変速機構側のカウ
ンタドライブギヤ8に噛合されている。さらに、キャリ
ヤCR3はカウンタ軸6aに連結されている。
【0028】他方の第2のシンプルプラネタリギヤ11
は、同じくシンプソンタイプであり、上記カウンタ軸6
aに回転自在に支持されたサンギヤS4と、リングギヤ
R4と、これらサンギヤS4及びリングギヤR4に噛合
されたピニオンP4と、該ピニオンP4を支持するキャ
リヤCR4と、を備えている。なお、リングギヤR4
は、カウンタ軸6aに連結されており、第1のシンプル
プラネタリギヤ側のサンギヤS3と、第2のシンプルプ
ラネタリギヤ側のサンギヤS4とは連結されている。
【0029】また、副変速機構5は、バンドブレーキか
らなる第4のブレーキB4、第5のブレーキB5並びに
UDダイレクトクラッチC3からなる複数の摩擦係合要
素を有している。
【0030】そして、第4のブレーキB4はサンギヤS
3,S4に連結されて、これらを停止させ得るようにな
っている。また、第5のブレーキB5は、キャリヤCR
4に連結されて、これを停止させるようになっている。
さらに、UDダイレクトクラッチC3は、キャリヤCR
3と連結サンギヤS3,S4との間に介装されており、
これらを適宜連結するようになっている。
【0031】一方、出力ギヤ16の近傍であって、左右
前輪の車軸14l ,14rの間にはディファレンシャル
装置13が配置されている。このディファレンシャル装
置13は、出力ギヤ16に噛合されたリングギヤ19を
有しており、該リングギヤ19からの回転を左右に分岐
して左右前輪の車軸14l ,14rに伝達するようにな
っている。
【0032】ところで、本実施の形態に係る自動変速機
1は、車両走行状況及びエンジン出力にて定まる変速パ
ターンに基づいて上記摩擦係合要素を選択的に作動させ
ることにより複数の変速段を達成する制御装置30を備
えている。
【0033】この制御装置30にて達成される変速段
は、通常の変速時に用いる1速乃至5速の通常変速段
と、中間変速段(2速と3速との間のギヤ比を持つ3lo
w 速、及び3速と4速との間のギヤ比を持つ4low 速)
とからなるが、以下、これらの変速段について説明す
る。
【0034】D(ドライブ)レンジにおける1速(1S
T)状態では、主変速機構側のフォワードクラッチC1
を接続して、入力軸3aとシンプルプラネタリギヤのリ
ングギヤR1とを連結し、また、第2のワンウェイクラ
ッチF2を作動させてリングギヤR2を停止状態に保持
する。
【0035】すると、入力軸3aの回転は、フォワード
クラッチC1を介してシンプルプラネタリギヤのリング
ギヤR1に伝達されるが、上述のようにリングギヤR2
が停止されているために、サンギヤSが逆方向に空転さ
れると共に、共通キャリヤCR(すなわち、カウンタギ
ヤ8)が正方向に大幅減速回転される。つまり、主変速
機構2は1速状態となる。
【0036】他方の副変速機構5は、第5のブレーキB
5を作動させてキャリヤCR4を停止状態に保持し、1
速状態とする。
【0037】したがって、入力軸3aの回転は、主変速
機構2によって大幅に減速された上で、カウンタギヤ
8,17並びにリングギヤR3を介して副変速機構5に
伝達され、さらに減速されて出力ギヤ16から出力され
る。つまり、主変速機構2の1速状態と副変速機構5の
1速状態とが組合されて、自動変速機1全体で1速が得
られる。
【0038】2速(2ND)状態では、主変速機構側の
フォワードクラッチC1を接続して、入力軸3aとシン
プルプラネタリギヤのリングギヤR1とを連結し、ま
た、第2のブレーキB2(及び第1のブレーキB1)を
作動させて、第1のワンウェイクラッチF1の作用によ
り共通サンギヤSを停止させる。すると、入力軸3aの
回転は、フォワードクラッチC1を介してシンプルプラ
ネタリギヤのリングギヤR1に伝達されるが、上述のよ
うに共通サンギヤSが停止されているために、リングギ
ヤR2が正方向に空転されると共に、共通キャリヤCR
(すなわち、カウンタギヤ8)が正方向に減速回転され
る。つまり、主変速機構2は2速状態となる。
【0039】他方の副変速機構5は、上述と同様に、第
5のブレーキB5を作動させてキャリヤCR4を停止状
態に保持し、1速状態とする。
【0040】したがって、入力軸3aの回転は、主変速
機構2によって減速された上で、カウンタギヤ8,17
並びにリングギヤR3を介して副変速機構5に伝達さ
れ、さらに減速されて出力ギヤ16から出力される。つ
まり、主変速機構2の2速状態と副変速機構5の1速状
態とが組合されて、自動変速機1全体で2速が得られ
る。
【0041】3速(3RD)状態では、主変速機構2を
上述と同様に2速状態に保持する。すなわち、主変速機
構側のフォワードクラッチC1を接続して入力軸3aと
リングギヤR1とを連結すると共に、第2のブレーキB
2(及び第1のブレーキB1)を作動させて共通サンギ
ヤSを停止させる。これにより、シンプルプラネタリギ
ヤのリングギヤR1が回転され、他方のリングギヤR2
が正方向に空転されると共に、共通キャリヤCR(すな
わち、カウンタギヤ8)が正方向に減速回転される。
【0042】他方の副変速機構5においては、第5のブ
レーキB5を非作動状態にすると共に第4のブレーキB
4を作動状態とし、サンギヤS3,S4を停止させる。
これにより、副変速機構5は2速状態となる。
【0043】つまり、主変速機構2の2速状態と副変速
機構5の2速状態とが組合されて、自動変速機1全体で
3速が得られる。
【0044】4速(4TH)状態では、主変速機構2を
上述と同様に2速状態に保持する。また、他方の副変速
機構5においては、第4のブレーキB4を非作動状態に
すると共にUDダイレクトクラッチC3を作動させ、キ
ャリヤCR3(リングギヤR3)とサンギヤS3,S4
とを連結させる。これにより、プラネタリギヤ10,1
1は一体回転し、副変速機構5は3速状態となる。つま
り、主変速機構2の2速状態と副変速機構5の3速状態
とが組合されて、自動変速機1全体で4速が得られる。
【0045】5速(5TH)状態では、主変速機構側の
フォワードクラッチC1及びダイレクトクラッチC2を
作動させて、リングギヤR1及びサンギヤSを共に入力
軸3aに連結する。これにより、入力軸3aが回転する
と、プラネタリギヤユニット15が直結状態となって一
体回転する。つまり、主変速機構2は3速状態となる。
他方の副変速機構5は、上述と同様に3速状態とされて
いる。つまり、主変速機構2の3速状態と副変速機構5
の3速状態とが組合されて、自動変速機1全体で5速が
得られる。
【0046】次に、3low 速状態では、主変速機構2は
上述と同様に3速状態とされる。すなわち、フォワード
クラッチC1及びダイレクトクラッチC2を作動させ
て、リングギヤR1及びサンギヤSを共に入力軸3aに
連結する。これにより、入力軸3aが回転すると、プラ
ネタリギヤユニット15が直結状態となって一体回転す
る。他方の副変速機構5は、第5のブレーキB5を作動
させてキャリヤCR4を停止状態に保持し、1速状態と
する。つまり、主変速機構2の3速状態と副変速機構5
の1速状態とが組合されて、自動変速機1全体で3low
速が得られる。
【0047】さらに、4low 速状態では、主変速機構2
は、上述と同様にフォワードクラッチC1及びダイレク
トクラッチC2を作動させて、3速状態とされる。ま
た、他方の副変速機構5は、第4のブレーキB4を作動
させてサンギヤS3を停止状態とし、2速状態とする。
つまり、主変速機構2の3速状態と副変速機構5の2速
状態とが組合されて、自動変速機1全体で4low 速が得
られる。
【0048】なお、R(リバース)レンジにあっては、
車速が7[Km/h]以上か以下かで切換わり、7[Km/
h]以上で前進惰走している場合は、N(ニュートラ
ル)レンジと同様に、主変速機構2が自由回転状態とな
る。そして、7[Km/h]以下の実質的に停止状態にあ
る場合、ダイレクトクラッチC2及び第3のブレーキB
3が係合すると共に、第5のブレーキB5が係合する。
この状態では、入力軸3aの回転はダイレクトクラッチ
C2を介してサンギヤSに伝達され、かつ第3のブレー
キB3によりダブルピニオンプラネタリギヤのリングギ
ヤR2が停止状態にあるので、シンプルプラネタリギヤ
のリングギヤR1を逆転方向に空転させながらキャリヤ
CRも逆転し、該逆転が、カウンタギヤ8,17を介し
て副変速機構5に伝達される。副変速機構5は、第5の
ブレーキB5に基づき第2のシンプルプラネタリギヤの
キャリヤCR4が逆回転方向にも停止され、1速状態に
保持される。従って、主変速機構2の逆転と副変速機構
5の1速回転が組合されて、出力ギヤ16から逆転減速
回転が出力される。
【0049】ところで、これらの変速段の選択は、上述
したように車両走行状況(車両スピード)及びエンジン
出力(スロットル開度)にて定まる変速パターンに基づ
いて制御装置30によって行われるが、本実施の形態に
おいては、通常変速段(1速、2速、3速、4速及び5
速)相互間にて変速段の切換えを行う通常パターン(図
2(a) 参照)と、前記通常変速段の内の2つの変速段
(2速及び5速)と中間変速段(3low 速、及び4low
速)との相互間にて変速段の切換えを行う中間段パター
ン(図2(b) 参照)と、を用いている。そして、2つの
変速段(2速及び5速)は、中間変速段(3low 速、及
び4low 速)の低速段側並びに高速段側にそれぞれ設け
られている。
【0050】次に、本実施の形態の作用について、図2
乃至図5に沿って説明する。
【0051】通常の市街地走行等では、通常パターンに
基づいた変速制御が行われる。例えば、一定のスロット
ル開度にて走行を開始しスピードが増加したとすると、
図2(a) に示すように、変速段は、D2点にて1速から
2速に切り換わり、D3点にて2速から3速に切り換わ
り、D4点にて3速から4速に切り換わり、D5点にて
4速から5速に切り換わる。なお、図3は、通常パター
ンと中間段パターンとの関係を模式的に示した図である
が、この図にも示すように、通常パターン20において
は通常変速段(1速乃至5速)相互間にて変速段の切換
えを行う。
【0052】ところで、急加速の場合などにおいて、ス
ロットル開度と車両スピードとの関係が符号31,32
で示す所定領域内(D7点参照)に移行したとすると、
制御装置30は、変速段を5速から4low 速に切り換え
ると共に、変速パターンを通常パターンから中間段パタ
ーンに変更する(図2(b) 及び図3の符号22参照)。
そして、この中間段パターンにおいては中間変速段(3
low 速及び4low 速)と2つの通常変速段(2速及び5
速)との間で変速段の切換えを行う(図3の符号21参
照)。例えば一定スロットル開度の下でスピードが低下
してくると、図2(b) に示すように、D8点にて4low
速から3low 速にシフトダウンされ、さらにD9点にて
3low 速から2速にシフトダウンされる。また、反対に
スピードが増加してくると、D10点にて4low 速から
5速にシフトアップされる。つまり、図3にも示すよう
に、そして、上述のように中間段パターンにて2速まで
シフトダウンされ(D9点参照)、或は5速までシフト
アップされると(D10点参照)、変速パターンは中間
段パターンから通常パターンへ復帰される(図3の符号
22及び23参照)。
【0053】次に、変速パターンを通常パターンから中
間段パターンへ変更する際の作用について、図4及び図
5に沿ってさらに詳しく説明する。
【0054】図4は、変速パターンを通常パターンから
中間段パターンへ変更する際の作用を示すフローチャー
ト図であるが、制御装置30は、スロットル開度と車両
スピードとの関係が図2に示す領域31,32にあるか
否かを判断し(図4、S1参照)、該領域にある場合に
は、さらにエンジン回転数が所定範囲内にあるか否かを
判断する(同図S2参照)。そして、エンジン回転数が
所定範囲内にある場合には変速パターンを中間段パター
ンに変更し(同図S3参照)、該範囲外である場合(例
えば、中間段パターンにシフトダウンしてもエンジンが
オーバーレブするような場合)には変速パターンの変更
は行わない(同図S4参照)。
【0055】図5は、中間段パターンに変更するか否か
の判断基準となるエンジン回転数をスロットル開度との
関係で示した図であり、エンジン回転数が符号33に示
す範囲にあれば中間段パターンに変更されることとな
る。
【0056】次に、本実施の形態の効果について説明す
る。
【0057】本実施の形態によれば、中間段パターンか
ら通常パターンへの復帰は、2つの通常変速段(2速及
び5速)を経由して行うようになっている。また、中間
変速段(3low 速及び4low 速)は、これら2つの通常
変速段(2速及び5速)の間に設定し、換言すれば、2
つの通常変速段(2速及び5速)を中間変速段(3low
速及び4low 速)の低速段側並びに高速段側にそれぞれ
設けている。したがって、変速回数を減らすことがで
き、運転者にいわゆるビジー感を与えることを防止で
き、乗り心地も向上できる。さらに、中間段パターンか
ら通常パターンへ復帰させるようにしているため、良好
なドライブフィーリングを達成できる。
【0058】また、通常の変速時に用いる複数の通常変
速段(1速乃至5速)のみならず、中間変速段(3low
速及び4low 速)をも用いるようにしたため、エンジン
のオーバーレブやトルク不足を回避して、充分な加速を
得ることができる。
【0059】さらに、簡単な構成で、ソフトウェアのメ
モリ量も減らすことができる。
【0060】また、中間段パターンにシフトダウンして
もエンジンがオーバーレブするような場合には変速パタ
ーンの変更は行われないため、エンジンの耐久性を向上
できる。
【0061】さらに、中間段パターンにて切換え可能な
通常変速段(2速及び5速)2つにしているため、該通
常変速段の数が1つの場合に比べて中間段パターンから
通常パターンへの復帰が円滑になされる。したがって、
車両の走行性能が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動変速機のスケルトンを示す図。
【図2】本発明に係る自動変速機の変速パターンを説明
するための図であり、(a) は通常パターンを示す図、
(b) は中間段パターンを示す図。
【図3】通常パターンと中間段パターンとの関係を模式
的に示した図。
【図4】変速パターンを通常パターンから中間段パター
ンへ変更する際の作用を示すフローチャート図。
【図5】中間段パターンに変更するか否かの判断基準と
なるエンジン回転数をスロットル開度との関係で示した
図。
【符号の説明】
1 自動変速機 2 主変速機構(第1変速機構) 5 副変速機構(第2変速機構) 20 通常パターン 21 中間段パターン B1,B2,B3,B4,B5 摩擦係合要素 C1,C2,C3 摩擦係合要素 F1,F2 摩擦係合要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 義久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 斉藤 正雄 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−83963(JP,A) 特開 平2−125170(JP,A) 特開 平4−88253(JP,A) 特開 平2−71164(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 63/48

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ複数の摩擦係合要素を有する第
    1変速機構及び第2変速機構を備え、車両走行状況及び
    エンジン出力にて定まる変速パターンに基づいて前記複
    数の摩擦係合要素を選択的に作動させることにより複数
    の変速段を達成する自動変速機において、 前記変速段が、通常の変速時に用いる複数の通常変速段
    と、これら複数の通常変速段の中間のギヤ比を持つ複数
    の中間変速段と、からなり、 前記変速パターンが、前記通常変速段相互間にて変速段
    の切換えを行う通常パターンと、前記複数の通常変速段
    の内の少なくとも1つの通常変速段及び前記中間変速段
    の相互間にて変速段の切換えを行う中間段パターンと、
    からなり、かつ、 前記通常パターンの所定領域にて前記通常パターンから
    前記中間段パターンに移行させると共に、前記中間段パ
    ターンから前記通常パターンへの復帰は、前記中間段パ
    ターンにおいて前記通常変速段に切り換えた後に行う、 ことを特徴とする自動変速機。
  2. 【請求項2】 エンジンがオーバーレブする場合には、
    前記通常パターンから前記中間段パターンへの移行を行
    わない、 ことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機。
  3. 【請求項3】 前記中間段パターンが2つの通常変速段
    及び前記中間変速段の相互間にて変速段の切換えを行
    い、 これら2つの通常変速段は、前記中間変速段の低速段側
    並びに高速段側にそれぞれ設けられている、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動変速機。
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