JP3499113B2 - 雑音除去装置 - Google Patents

雑音除去装置

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JP3499113B2 JP26150697A JP26150697A JP3499113B2 JP 3499113 B2 JP3499113 B2 JP 3499113B2 JP 26150697 A JP26150697 A JP 26150697A JP 26150697 A JP26150697 A JP 26150697A JP 3499113 B2 JP3499113 B2 JP 3499113B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、入力信号に含ま
れる雑音を除去する雑音除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】雑音除去の一般的な手法の一つとして、
スペクトル差分法(例えば、S.F.Boll, "Suppression o
f Acoustic Noise in Speech Using Spectral Subtract
ion",IEEE Trans. ASSP-27 No.2, 1979/4, pp.113-12
0)がある。
【0003】以下に、上記スペクトル差分法の処理概要
を説明する。音声と雑音が混合した入力信号の中から雑
音区間を検出し、雑音パワースペクトルを抽出する。上
記入力信号の入力パワースペクトルから、先に抽出した
雑音パワースペクトルを減算し、音声パワースペクトル
を推定する。この音声パワースペクトルと、上記入力信
号から求めた位相スペクトルの情報から、音声波形を復
元する処理から成る。
【0004】スペクトル差分法では、FFTなどの周波
数変換手段が用いられることが一般的だが、周波数分析
/合成を、帯域分割するフィルタバンクで実現する手法
が特開昭59−67732号公報に開示されている。ス
ペクトル差分法と同様に、帯域毎に雑音のエネルギーを
推定し、音声と雑音が混合した信号から減算する処理か
ら成る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、雑音区間の判定が必要であり、パワーやス
ペクトルの変化などの情報から雑音区間を判断する手法
では、特に非定常な雑音に対しては、雑音区間と判定す
ることが難しく、雑音パワースペクトルの抽出が困難で
あるという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の雑音除去装置
は、上記課題を解決するために、入力信号の周波数スペ
クトル情報を算出する周波数分析器と、上記入力信号に
含まれる雑音成分を推定する雑音パワースペクトル推定
器と、入力パワースペクトルから雑音パワースペクトル
を減算する減算器と、上記入力信号の位相スペクトルと
減算器で得られたパワースペクトルから時間信号に復元
する周波数合成器とを備える雑音除去装置において、雑
音パワースペクトル推定器が、周波数毎に、或る一定期
間内の小さい小レベルパワースペクトルを雑音パワース
ペクトルとして抽出する手段を備えることを特徴とす
る。
【0007】つまり、周波数分析器は、FFTなどの手
法により音声と雑音が混合した入力信号のパワースペク
トルと位相スペクトルを計算する。雑音パワースペクト
ル推定器は、周波数分析器から出力したパワースペクト
ルを入力し、周波数毎に、ある一定期間内の小さい小レ
ベルパワースペクトルを、雑音パワースペクトルとして
抽出する。減算器は、音声と雑音が混合した入力信号の
パワースペクトルから、雑音パワースペクトルを減算
し、音声パワースペクトルを推定する。周波数合成器
は、減算器で推定した音声パワースペクトルと、音声と
雑音が混合した入力信号の位相スペクトルから、逆FF
Tなどの手法により、音声信号を復元する。上記雑音パ
ワースペクトル推定器は、上記パワースペクトルの小さ
い値に重み付けを行う非線形変換器と、非線形変換され
た変換パワースペクトルから、長時間パワースペクトル
を算出する長時間パワースペクトル算出器と、上記長時
間パワースペクトルを真数のパワースペクトルに戻す非
線形逆変換器と、から構成される。 別の局面では、上記
雑音パワースペクトル推定器は、入力パワースペクトル
の小さい値に重み付けを行う非線形変換器と、非線形変
換された変換パワースペクトルから長時間パワースペク
トルを算出する長時間パワースペクトル算出器と、上記
非線形変換された変換パワースペクトルの分散を推定す
る分散推定器と、上記長時間パワースペクトルと上記変
換パワースペクトルの分散とから、雑音除去量を計算す
る雑音除去量算出器と、推定した雑音除去量を真数のパ
ワースペクトルに戻す指数演算器と、から構成される。
一実施形態では、上記雑音除去装置は、入力パワースペ
クトルと雑音パワースペクトルとから、パワースペクト
ル情報の比較をすることで音声検出をする音声検出器
と、判定結果に従って音声信号を減衰させる量を制御す
る減衰量制御器と、音声信号を振幅を減衰させる減衰器
と、を備えるのが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
〔実施形態1〕図1は、本発明の雑音除去装置の実施形
態1を示すブロック図である。図1に示す雑音除去装置
は、音声と雑音の混じった入力信号を入力する入力端子
101、入力信号をFFTなどで分析するためにハミン
グ窓などを掛ける窓掛け器102、FFTなどの手法で
パワースペクトルと位相スペクトルを算出する周波数分
析器103、入力信号に含まれる雑音パワースペクトル
を推定する雑音パワースペクトル推定器104、入力信
号のパワースペクトルから雑音パワースペクトルを減算
し、音声パワースペクトルを推定する減算器105、推
定した音声パワースペクトルと周波数分析器101から
得られた位相スペクトルから、時間信号に復元する周波
数合成器106、周波数合成器106で得られた信号に
対し、適切な重ね合せを行い加算することで連続した時
間信号を得る重複加算器107、出力端子108から構
成される。
【0009】入力端子101からは、時間信号である音
声信号s[t](ここでtは時刻を表わす)と雑音信号n
[t]が加算した入力信号x[t](=s[t]+n[t])を
入力し、窓掛け器102に出力する。
【0010】窓掛け器102は、入力端子101から得
た入力信号の入力開始位置を、ある一定の時間シフト量
(例えば128サンプル)だけずらしながら、ある一定
サンプル長(例えば256サンプル)にブロック化し、
ハミング窓などを掛けた時間信号x'[t]を周波数分析
器103に出力する。FFTなどの分析手法では、ブロ
ック化された信号が繰り返されるものとして分析するた
め、ブロック境界で現われる信号の不連続性の影響で、
スペクトル分析結果が正しく得られないことがある。こ
の影響を軽減するために窓掛けを行う。但し、窓が矩型
窓(信号を一定長にブロック化するだけの操作)の場合
は、窓掛け器102と重複加算器107は不要である。
【0011】周波数分析器103は、窓掛け器102か
ら得た時間信号x'[t]を入力し、FFTなどの手法を
用いてパワースペクトルX[ω](ここでωは周波数を表
わす)と位相スペクトルΘ[ω]を算出する。パワースペ
クトルX[ω]は雑音パワースペクトル推定器104と、
減算器105に出力され、位相スペクトルΘ[ω]は周波
数合成器106に出力される。
【0012】雑音パワースペクトル推定器104は、周
波数分析器103から得たパワースペクトルX[ω]を、
ある一定期間保存するメモリー111と、メモリーに保
存された過去のパワースペクトルから、周波数毎に小レ
ベルの小レベルパワースペクトルを抽出する小レベルパ
ワースペクトル抽出器112から構成される。一般的に
は、音声信号はパワースペクトル形状が変化する非定常
的な信号であり、ある一定期間(例えば1秒)内に無音や
エネルギーの弱い区間などが含まれる、この期間で雑音
信号のパワースペクトル情報が得られると考えられる。
【0013】図5aは、雑音のない音声波形(発声内容
は「はるかな」約0.5秒)、図5bは、図5aの信号
に白色雑音が加わった波形である。図6a、bは、それ
ぞれ図5a、bのパワースペクトルを表わしたもので、
図6a、bを見比べると、音声信号のパワーの弱い区間
で雑音のスペクトルが観測されることが分かる。
【0014】雑音パワースペクトル推定器104の実施
形態としては、メモリー111で過去一定期間のパワー
スペクトルを保存し、小レベルパワースペクトル抽出器
112は、メモリー111に蓄えられている過去のパワ
ースペクトルを、周波数毎に最小値を抽出するなどの手
法で、小レベルのパワースペクトルを抽出し、雑音パワ
ースペクトルN[ω]を推定する。減算器105は、周波
数分析器103から得た、音声と雑音が混合した信号の
パワースペクトルX[ω]から、雑音パワースペクトル推
定器104から得た雑音パワースペクトルN[ω]を減算
することで、音声パワースペクトルS[ω](=X[ω]−
N[ω])を算出し、周波数合成器106に出力する。
【0015】周波数合成器106は、減算器105から
得た音声パワースペクトルS[ω]と、周波数分析器10
3から得た音声と雑音が混合した信号の位相スペクトル
Θ[ω]を入力し、逆FFTなどの手法で時間信号波形
y'[t]に復元し、重複加算器107に出力する。重複
加算器107は、周波数合成器106から得た信号波形
y'[t]を適切な時間シフト量(窓掛け器102の時間シ
フト量と同じ)だけずらして重ね合せて加算した信号y
[t]を、出力端子108に出力する。以上の処理で、雑
音除去が実行される。
【0016】〔実施形態2〕図2は、本発明の雑音除去
装置の実施形態2を説明するための図である。図2にお
いて、図1と同じ構成要素には図1と同じ番号が付けら
れている。異なる構成要素としては、雑音パワースペク
トル推定器104の代わりに、パワースペクトルの小さ
い値に重み付けを行う非線形変換器201と、非線形変
換された変換パワースペクトルから長時間パワースペク
トルを推定する長時間パワースペクトル算出器202
と、長時間パワースペクトルを真数値に戻す非線形逆変
換器203から構成される。
【0017】実施形態1では、雑音パワースペクトルの
推定において、過去のパワースペクトルを保存しておく
メモリーが必要である。この実施例2では、パワースペ
クトルの小さい値に重み付けを行った上で、平滑化処理
で推定することで、メモリー量を大幅に削減することを
特徴としている。実施形態1と異なるのは、雑音パワー
スペクトルの推定部分のみなので、この部分の処理につ
いて説明する。
【0018】非線形変換器201は、周波数分析器10
3から得たパワースペクトルX[ω]を入力し、パワース
ペクトルの小さい値に重み付けを行った信号L[ω]を
得、長時間パワースペクトル算出器202に出力する。
ここで非線形処理の例としては対数変換などがある。小
さい値に重み付けを行うことで、音声に比べてパワーが
弱く、定常的に存在する背景雑音のパワースペクトルを
抽出できるようにした。
【0019】長時間パワースペクトル算出器202は、
非線形変換器201から得たパワースペクトルの小さい
値に重み付けを行った信号L[ω]を入力とし、長時間的
な平滑化処理を行うことで、長時間パワースペクトルM
[ω]を算出し、非線形逆変換器203に出力する。ここ
で長時間的な平滑化処理の例としては、各周波数成分毎
に、式(1)で示すようなリーク付積分処理で算出するこ
とができる。式(1)において、r1は平滑化の度合を制
御する係数である(例えば0.9)。この式の中では時刻
のインデックスTが付けて表示している。この時刻の単
位はフレームである。
【0020】 MT[ω]=r1×MT-1[ω]+(1−r1)×LT[ω]・・・・・・・(1) 音声信号のようにパワースペクトルが比較的に早く変化
する信号に対しては、長時間パワースペクトルM[ω]の
値は大きくならないが、背景雑音のように定常的に存在
する信号のパワースペクトルが抽出できる。非線形逆変
換器203は、長時間スペクトル算出器202から得た
長時間パワースペクトルM[ω]を入力し、非線形変換器
201の逆変換処理を行った信号N[ω]を算出し、減算
器105に出力する。例えば非線形処理の例として対数
変換を行った場合は、非線形逆変換処理は指数変換にな
る。上記処理で、雑音パワースペクトルN[ω]の推定値
が得られる。
【0021】図5bで示した音声に白色雑音が加わった
信号に対して、本処理で得られる雑音パワースペクトル
N[ω]を図7に示す。図6bと見比べると、音声による
パワースペクトルの変動が平滑化され、雑音パワースペ
クトルに近い値が抽出されていることが分かる。結果を
見易く表示するために、図5bの5.78秒近傍の信号
に対する処理結果のスペクトルを重ねて表示したものを
図8に示す。
【0022】図8のプロット1が雑音のパワースペクト
ル、プロット2が音声と背景雑音が加算した信号のパワ
ースペクトル、プロット3が上記処理にて算出した長時
間パワースペクトルである。雑音スペクトルの推定が行
われていることが分かる。本構成によって、雑音パワー
スペクトルの推定が少ないメモリー量で実現することが
できる。
【0023】〔実施形態3〕図3は、本発明の雑音除去
装置の実施形態3を説明するための図である。図3にお
いて、図1、2と同じ構成要素には図1、2と同じ符号
を付けている。異なる構成要素としては、非線形変換さ
れたパワースペクトルの分散を推定する分散推定器30
1と、長時間パワースペクトルとパワースペクトルの分
散から、雑音除去量を算出する雑音除去量算出器302
を備える。
【0024】実施形態1、2では、パワースペクトルの
小さい値に重み付けを行って雑音パワースペクトルを推
定した。電源ノイズのような定常的なパワースペクトル
をもつ雑音ならば、上記処理で雑音除去できるが、パワ
ースペクトルが変動する雑音に対しては、除去量が十分
ではない。この実施形態3では、雑音パワースペクトル
の定常性を調査することで、雑音除去量を制御すること
を特徴としている。
【0025】実施形態2と異なる部分を説明する。非線
形変換器201で得た信号L[ω]は、長時間パワースペ
クトル算出器202と分散推定器301に出力される。
長時間パワースペクトル算出器202の出力は、分散推
定器301と雑音除去量算出器302に出力される。分
散推定器301は、長時間パワースペクトル算出器20
2から得た長時間パワースペクトルM[ω]と、非線形変
換器201から得た非線形変換されたパワースペクトル
L[ω]を入力とし、パワースペクトルの分散V[ω]を推
定する。
【0026】ここで分散の推定処理の例としては、各周
波数成分毎に式(2)で示すようなリーク付積分処理で算
出することができる。式(2)においてr2は、平滑化の
度合を制御する係数である(例えば0.9)。この式(2)
の中では、時刻のインデックスTが付けて表示してい
る。この時刻の単位はフレームである。
【0027】 VT[ω]=r2×VT-1[ω]+(1−r2) ×(LT[ω]−MT[ω])×(LT[ω]−MT[ω])・・・・(2) 雑音除去量算出器302は、長時間パワースペクトル算
出器202から得た長時間パワースペクトルM[ω]と、
分散推定器301から得たパワースペクトルの分散V
[ω]を入力とし、雑音除去量T[ω]を算出し、非線形逆
変換器203に出力する。
【0028】ここで雑音除去量の推定処理の例として
は、各周波数成分毎に式(3)で示すように、パワースペ
クトルの分散が大きいほど雑音パワースペクトルを大き
く推定し、逆に分散が小さいほど長時間パワースペクト
ルの値に近く設定する処理が考えられる。式(3)におい
て、Kは定数である(例えば2)。ここでKを負の値を
設定すると、定常的なパワースペクトル成分が雑音パワ
ースペクトルとして抽出され雑音除去され、逆に非定常
(分散大)なパワースペクトル成分は、雑音パワースペ
クトルとして小さな値に算出されるので、除去量も小さ
く制御できる。
【0029】 T[ω]=M[ω]+K×Sqrt(V[ω]) ・・・・・・・・・(3) 本構成によって、雑音パワースペクトルの定常性に応じ
て、雑音除去量を制御することができる。
【0030】〔実施形態4〕図4は、本発明の雑音除去
装置の実施形態4を説明するための図である。図4にお
いて、図1と同じ構成要素には図1と同じ符号が付けら
れている。異なる構成要素としては、入力パワースペク
トルと雑音パワースペクトルを入力して音声を検出する
音声検出器401と、音声検出器の検出結果から出力音
声の減衰量を制御する減衰量制御器402と、減衰制御
器402から得られる減衰量に従い、重複加算器107
から得られる音声信号を減衰する減衰器403を備え
る。
【0031】上記説明では、雑音除去はスペクトル差分
法などの処理で行っているが、音声が存在しない雑音区
間のみの信号に対しては、出力信号のパワー全体を減衰
させることができる。音声検出の手法としては、従来パ
ワー情報を用いる手法があったが、スペクトル差分法で
は入力パワースペクトルと雑音パワースペクトルが算出
されているので、これらの情報から音声検出することが
できる。
【0032】音声検出器401は、入力パワースペクト
ルX[ω]と雑音パワースペクトルN[ω]を入力し、検出
結果を減衰量制御器402に出力する。検出の方法の例
としては、各周波数成分毎に入力パワースペクトルX
[ω]から雑音パワースペクトルN[ω]を減算し、減算結
果がある一定の値より大きい周波数成分があれば音声検
出したと判断する方法がある。また実施形態3で説明し
たように、雑音パワースペクトルの推定に、入力パワー
スペクトルの変動を考慮に入れることも考えられる。
【0033】減衰量制御器402は、音声検出器401
の出力結果を入力し、音声が検出された時は減衰比率g
[t]を1に設定し、音声が検出されなかった(雑音の
み)時は減衰比率g[t]を小さく設定し、減衰器403
に出力する。ここで減衰比率は時間的に滑らかに制御し
た方が、出力波形に不連続性が少なくなるので、例えば
式(4)に示すような制御が考えられる。式(4)において
r3は、平滑の度合を制御する係数である(例えば0.
9)。
【0034】 g[t]=1:音声検出された場合 g[t]=r3×g[t−1]:音声検出されなかった場合・・・・・・(4) 減衰器403は、減衰量制御器402から得た減衰比率
g[t]を入力し、重複加算器107から得た音声信号を
減衰比率だけ振幅を小さくするなどの処理を行い、出力
端子108に出力する。ここで減衰を行う時は、減衰器
の入力をスペクトル差分処理後の信号の代わりに、直接
入力信号にすることも考えられる。
【0035】本構成によって、音声の存在しない雑音の
みの区間は、出力信号のパワーを全体的に下げることが
できる。なお、上記処理は全て、スペクトル差分法を基
本に説明したが、フィルタバンクを用いる帯域分割処理
でも同様に実現することができる。
【0036】〔実施形態5〕図9は、本発明の雑音除去
装置を音声符号化/復号化装置に組み込んだ実施形態5
を示す。図9の音声符号化/復号化装置は、音声を入力
する音声入力端子901、入力信号の雑音を除去する雑
音除去装置902、雑音除去された信号を符号化する音
声符号化器903、音声符号化器903からの符号を出
力する符号出力端子904、音声符号化器903の出力
符号を伝送したり蓄積したりする媒体911、符号を入
力する符号入力端子921、符号を入力して音声信号を
復号する音声復号化器922、復号化された音声信号に
含まれる雑音を除去する雑音除去装置923、音声信号
を出力する音声出力端子924から構成される。
【0037】図9の音声符号化/復号化装置には、雑音
除去装置が符号化/復号化の両方に組み込まれている
が、どちらか片方或いは両方に組み込むことができる。
音声通信や音声蓄積等に本技術を応用した実施例の動作
を簡単に説明する。符号化側の雑音除去装置902は、
マイク等で入力した信号に含まれる雑音を除去し、音声
符号化器903にて符号化する。符号データは、伝送或
いは蓄積媒体911に出力される。
【0038】復号化側は、上記媒体911にある符号デ
ータを符号入力端子921から入力し、音声復号化器9
22で音声信号に復号化する。復号化された音声に含ま
れる雑音を雑音除去装置923で除去し、音声出力端子
924に出力し、スピーカー等から再生する。受信側の
雑音除去装置923の効果としては、例えば音声通信等
で用いる場合、送信(符号化)側に雑音除去装置がなか
った場合でも、受信側の雑音除去装置923で雑音を除
去することができる。本実施形態では、音声符号化/復
号化装置において、符号化処理及び復号化処理のそれぞ
れにおいて雑音除去処理が実行できることを示した。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、雑音区間の検出をする
ことなく、簡単な処理で雑音パワースペクトルの推定が
行われ、入力信号に含まれる定常的な雑音が除去でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の雑音除去装置の実施形態1の説明図。
【図2】本発明の雑音除去装置の実施形態2の説明図。
【図3】本発明の雑音除去装置の実施形態3の説明図。
【図4】本発明の雑音除去装置の実施形態4の説明図。
【図5】音声信号波形と、雑音が加わった音声信号波形
の例を示す図。
【図6】音声信号のパワースペクトルと、雑音が加わっ
た音声信号のパワースペクトルの例を示す図。
【図7】実施形態2の処理で得られた雑音パワースペク
トルの例を示す図。
【図8】実施形態2の処理で得られた雑音パワースペク
トルを、入力スペクトルおよび雑音スペクトルと重ねた
状態を示す図。
【図9】雑音除去装置を含む音声符号化/復号化装置の
実施形態5の説明図。
【符号の説明】
101 入力端子 102 窓掛け器 103 周波数分析器 104 雑音パワースペクトル推定器 105 減算器 106 周波数合成器 107 重複加算器 108 出力端子 111 メモリー 112 小レベルパワースペクトル抽出器 201 非線形変換器 202 長時間パワースペクトル算出器 203 非線形逆変換器 301 分散推定器 302 雑音除去量算出器 401 音声検出器 402 減衰量制御器 403 減衰器 901 音声入力端子 902、923 雑音除去装置 903 音声符号化器 904 符号出力端子 911 媒体 921 符号入力端子 922 音声復号化器 924 音声出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−34497(JP,A) 特開 昭57−144597(JP,A) 特開 平3−180900(JP,A) 特開 平8−221092(JP,A) 特開 平10−254499(JP,A) 特開 昭59−67732(JP,A) 特公 平2−3520(JP,B2) 特公 平1−46080(JP,B2) 特公 昭63−34477(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 21/02 G10L 15/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号の周波数スペクトル情報を算出
    する周波数分析器と、上記入力信号に含まれる雑音成分
    の雑音パワースペクトルを推定する雑音パワースペクト
    ル推定器と、入力パワースペクトルから雑音パワースペ
    クトルを減算する減算器と、上記入力信号の位相スペク
    トルと上記減算器で得られたパワースペクトルから時間
    信号に復元する周波数合成器と、を備える雑音除去装置
    において、 上記雑音パワースペクトル推定器が、周波数毎に、或る
    一定期間内の小レベルの小レベルパワースペクトルを、
    上記雑音パワースペクトルとして抽出するようになって
    おり、 上記雑音パワースペクトル推定器が、 上記パワースペクトルの小さい値に重み付けを行う非線
    形変換器と、 非線形変換された変換パワースペクトルから、長時間パ
    ワースペクトルを算出する長時間パワースペクトル算出
    器と、 上記長時間パワースペクトルを真数のパワースペクトル
    に戻す非線形逆変換器と、から構成されることを特徴と
    する雑音除去装置。
  2. 【請求項2】 入力信号の周波数スペクトル情報を算出
    する周波数分析器と、上記入力信号に含まれる雑音成分
    の雑音パワースペクトルを推定する雑音パワースペクト
    ル推定器と、入力パワースペクトルから雑音パワースペ
    クトルを減算する減算器と、上記入力信号の位相スペク
    トルと上記減算器で得られたパワースペクトルから時間
    信号に復元する周波数合成器と、を備える雑音除去装置
    において、 上記雑音パワースペクトル推定器が、周波数毎に、或る
    一定期間内の小レベルの小レベルパワースペクトルを、
    上記雑音パワースペクトルとして抽出するようになって
    おり、 上記雑音パワースペクトル推定器が、 入力パワースペクトルの小さい値に重み付けを行う非線
    形変換器と、 非線形変換された変換パワースペクトルから長時間パワ
    ースペクトルを算出する長時間パワースペクトル算出器
    と、 上記非線形変換された変換パワースペクトルの分散を推
    定する分散推定器と、 上記長時間パワースペクトルと上記変換パワースペクト
    ルの分散とから、雑音除去量を計算する雑音除去量算出
    器と、 推定した雑音除去量を真数のパワースペクトルに戻す指
    数演算器と、から構成されることを特徴とする雑音除去
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の雑音除
    去装置において、 入力パワースペクトルと雑音パワースペクトルとから、
    パワースペクトル情報の比較をすることで音声検出をす
    る音声検出器と、 判定結果に従って音声信号を減衰させる量を制御する減
    衰量制御器と、 音声信号を振幅を減衰させる減衰器と、を備えることを
    特徴とする雑音除去装置。
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