JP3498627B2 - 撮像装置及びその露出制御方法 - Google Patents

撮像装置及びその露出制御方法

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JP3498627B2
JP3498627B2 JP10018399A JP10018399A JP3498627B2 JP 3498627 B2 JP3498627 B2 JP 3498627B2 JP 10018399 A JP10018399 A JP 10018399A JP 10018399 A JP10018399 A JP 10018399A JP 3498627 B2 JP3498627 B2 JP 3498627B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露出調整手段を有
する撮像装置及びその露出制御方法に関し、特にビデオ
カメラ、ディジタルスチルカメラ及びPCや他の製品に
取り付けられている撮像装置並びにその露出制御方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図21は特公平5−37595号公報に
示された撮像装置における自動露出調整の構成図であ
る。同図において20はレンズ、21は絞り機構、22
は駆動回路、23は撮像デバイス、24はプリアンプ、
25は可変利得アンプ、26はA/Dコンバータ、27
は同期分離回路、28は切り替え回路、29は切り替え
制御回路、30は積算回路、31は異常判別回路、32
は平均値算出回路、33は比較回路、34は目標メモリ
である。
【0003】次に動作について説明する。レンズ20に
入射される被写体からの入射光は、絞り21にてレンズ
の絞りが調整されて、その光量が調整された後に撮像デ
バイス23にて光電変換されて撮像映像信号として出力
される。A/Dコンバータ26は撮像映像信号中の輝度
信号をディジタル信号に変換し、切り替え回路28にて
選択された積算回路30に入力される。
【0004】同期分離回路27は撮像映像信号より垂直
及び水平同期信号を分離し、後段の切り替え制御回路2
9は、この両同期信号及び撮像デバイス23の制御に用
いられたクロック信号に基づいて切り替え回路28の切
り替え制御をなし、図22に示す様に分割されたそれぞ
れの測光エリアに対応して切り替える。すなわち図22
のエリアA内の撮像映像信号のA/Dコンバータ変換値
が図21の積算回路30Aに、同様にB,C,D,E,
F内のA/Dコンバータ変換値がおのおの積算回路30
Bから積算回路30Fに入力される。
【0005】積算回路30A〜Fは入力された映像信号
の1フィールド分を積算し、異常判別回路31A〜Fへ
出力する。異常判別回路31は入力された積算値から一
定以下の低輝度および一定以上の高輝度を含むエリアの
積算値を削除し、平均値算出回路32にて輝度平均値を
算出する。
【0006】比較回路33は、目標メモリ34に予め記
憶されている予め定めておいた輝度レベルと比較し、前
記輝度平均値が目標メモリ34に定められている輝度レ
ベルに近づくように絞り21および可変利得アンプ25
を制御する。
【0007】従来の撮像装置においては上記のように映
像信号の積算値を一定レベルに近づくように比較回路3
3を用いて比較回路33の比較結果により露出調整を行
うすなわちTTL(TroughTheLens)測光
が主である。また、図21に示した一例では露光調整に
機構的な絞りを用いていたが、電荷蓄積期間を可変でき
る撮像デバイスを用いた場合はその蓄積時間を変えても
同様の効果はある。
【0008】また、図23に示した撮像装置の構成図の
ように、上記TTL測光の他に銀塩カメラにおける測光
と同様に、外部に撮像した被写体の明るさを測光する測
光センサを用いた方法もある。図23において、40は
測光センサ用レンズ、41は測光センサ、42はA/D
コンバータ、43はレンズ、44は絞り、45は撮像デ
バイス、46は可変利得アンプ、47は絞り47の開閉
を制御する駆動部、48はマイコンである。上記のよう
に構成された撮像装置についてその動作を説明する。
【0009】レンズ43によって集光された入射光量は
絞り44によって調整されて撮像デバイス45上にその
像を結像する。可変利得アンプ46は撮像素子45から
出力された信号を増幅して映像信号を出力する。測光セ
ンサ用レンズ40は測光センサ41上に撮像デバイス4
5上に結像した像と同一の画角で結像するように設けら
れている。測光センサ41は入射光量によって出力する
電圧値が変化し、出力された電圧値はA/Dコンバータ
42によってディジタル変換された後、マイコン48へ
入力される。マイコン48は入力された測光センサ41
の電圧値から入射光量すなわち撮像している被写体の明
るさを知ることができる。マイコン48は測光センサ4
1から得られた値から一定の映像信号が得られるように
予め設けておいた絞り44機構の開口度と可変利得アン
プ46の利得を出力し、可変利得アンプ46から出力さ
れる映像信号レベルが一定に成るように露出の制御を行
う。
【0010】上記に撮像装置の露出制御の例を2つ示し
たが、自動露出制御においては図21に示したTTL測
光か図23に示した外部測光により露出制御を行うもの
がほとんどである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の撮像装置の露出
制御は以上のように構成されているので、TTL測光に
おいては1フィールド毎に積算した積算値を比較回路に
よって毎回比較し一定の輝度レベルになるようにその値
を収束させていくため、一定の輝度レベルになるために
は絞りの開口度の刻み値に応じただけの比較を行わなけ
ればならないため一定の輝度レベルになるまで時間がか
かってしまい、一方、前記時間を短縮するために前記開
口度の刻み値を大きく設ければ絞り動作が発振してしま
うという問題点があった。
【0012】又、外部測光における露出制御について
は、測光センサに撮像デバイスと同様の像を結像させる
ため測光センサ用レンズに精度が必要であり、さらに撮
像デバイスは銀塩カメラのように入力ダイナミックレン
ジが狭いため、露出制御に精度が必要であり、絞り機構
精度や測光センサの温度特性などの環境依存性を考慮し
て構成しなければならないため、構成に精度を要した
り、複雑になっていまうという問題点があった。
【0013】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、簡単な回路構成にて精度が高く高
速な露出制御を実現する撮像装置及びその露出制御方法
を得る事を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明に係る撮像装置
においては、撮像素子を用いた撮像の露出量を調整する
露出調整手段と、撮像素子より得られた信号に基づいて
演算を行う演算手段と、露出調整手段を制御する制御手
段とを備え、制御手段は、第1の撮像の露出量より第1
の補正量だけ露出量を増加又は減少させて第2の撮像を
行い、演算手段の演算結果に基づき第2の撮像について
露出の過不足を判断し、第2の撮像が第1の撮像より第
1の補正量だけ露出量を増加させたものである場合に第
2の撮像が露出不足と判断されたときは、第1の補正量
より大きい第2の補正量だけ露出量を増加させて第3の
撮像を行うように露出調整手段を制御し、第2の撮像が
第1の撮像より第1の補正量だけ露出量を増加させたも
のである場合に第2の撮像が露出過度と判断されたとき
は、第1の補正量より小さい第2の補正量だけ露出量を
減少させて第3の撮像を行うように露出調整手段を制御
し、第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出
量を減少させたものである場合に第2の撮像が露出過度
と判断されたときは、第1の補正量より大きい第2の補
正量だけ露出量を減少させて第3の撮像を行うように露
出調整手段を制御し、第2の撮像が第1の撮像より第1
の補正量だけ露出量を減少させたものである場合に第2
の撮像が露出不足と判断されたときは、第1の補正量よ
り小さい第2の補正量だけ露出量を増加させて第3の撮
像を行うように露出調整手段を制御する。
【0015】 また、この発明に係る撮像装置において
は、 撮像素子の電荷蓄積時間を調整する露出調整手段
と、前記撮像素子より得られた信号に基づいて演算を行
う演算手段と、電荷蓄積時間を時間が長い順又は短い順
にアドレスの上位番地から順に設定したテーブルと、前
記露出調整手段を制御する制御手段とを備え、前記制御
手段は、前記テーブルのn番地(nは整数)に設定され
た電荷蓄積時間にて第1の撮像を行い、前記演算手段の
演算結果に基づいて第1の撮像の際の露出の過不足を判
断し、前記第1の撮像の際の露出が過分であるときは、
前記テーブルのn番地に露出を補正する値m(mは整
数)を加えた(n+m)番地に設定された電荷蓄積時間
第2の撮像を行い、前記第1の撮像の際の露出が不足
であるときは、前記テーブルn番地から前記mを減じた
(n−m)番地に設定された電荷蓄積時間で第2の撮像
を行い、前記演算手段の演算結果に基づいて前記第2の
撮像の際の露出の過不足を判断し、前記第2の撮像の際
露出が過分であって、かつ当該第2の撮像の際の露出
の過不足判断が前記第1の撮像の際の露出の過不足判断
と同じときは、前記テーブルの(n+2×m)番地に設
定された電荷蓄積時間第3の撮像を行い、前記第2の
撮像の際の露出が過分であって、かつ当該第2の撮像の
際の露出の過不足判断が前記第1の撮像の際の露出の過
不足判断と異なるときは、前記テーブルの(n+m/
2)番地に設定された電荷蓄積時間にて第3の撮像を行
い、前記第2の撮像の際の露出が不足であって、かつ当
該第2の撮像の際の露出についての過不足判断が前記第
1の撮像の際の露出についての過不足判断と同じときは
前記テーブルの(n−2×m)番地に設定された電荷蓄
積時間で第3の撮像を行ない、前記第2の撮像の際の露
出が不足であって、かつ当該第2の撮像の際の露出につ
いての過不足判断が前記第1の撮像の際の露出ついての
過不足判断と異なるときは前記テーブルの(n−m/
2)番地に設定された電荷蓄積時間で第3の撮像を行
ように前記露出調整手段を制御する。
【0016】また、この発明に係る撮像装置において
は、テーブルのp番地、(p+1)番地及び(p+2)
番地(pは整数であって、テーブルの最下位番地≦p≦
テーブルの最上位番地−2)に設定された電荷蓄積時間
が、(p番地に設定された電荷蓄積時間/(p+1)番
地に設定された電荷蓄積時間)=((p+1)番地に設
定された電荷蓄積時間/(p+2)番地に設定された電
荷蓄積時間)の関係を有する。
【0017】また、この発明に係る撮像装置において
は、露出調整手段は撮像素子が出力する信号を増幅する
回路を備え、テーブルは、電荷蓄積時間及び増幅回路の
増幅率を撮像の際に露出量が大きくなる順又は小さくな
る順に設定したものである。
【0018】また、この発明に係る撮像装置において
は、撮像素子の電荷蓄積時間を調整する露出調整手段
と、撮像素子より得られた信号の一画面分又はその一部
分を積算して積算値Σを演算する演算手段と、電荷蓄積
時間を該時間の長さが一定の比率で増加又は減少するよ
うにアドレスの上位番地から順に設定したテーブルと、
露出調整手段を制御する制御手段とを備え、制御手段
は、テーブルのn番地(nは整数)に設定された電荷蓄
積時間にて第1の撮像を行い、演算手段が積算した積算
値Σが所定の範囲内にあるときは、定数Cと積算値Σと
の差を比率で除することで適正露出値に対応するテーブ
ル値を指示するアドレス値と第1の撮像にて用いたテー
ブル値を指示するアドレス値との差を算出し、該算出に
て求めた値を露出補正値としてn番地に積算値Σが定数
Cに近づくように加算又は減算し次の撮像を行うように
露出調整手段を制御する。
【0019】さらにまた、この発明に係る撮像装置の露
出制御方法においては、第1の撮像時の露出量より第1
の補正量だけ露出量を増加又は減少させて第2の撮像を
することにより得られた信号に基づいて演算を行い、こ
の演算結果に基づいて第2の撮像についての露出の過不
足を判断し、第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量
だけ露出量を増加させたものである場合に第2の撮像が
露出不足と判断されたときは、第1の補正量より大きい
第2の補正量だけ露出量を増加させて第3の撮像を行
い、第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出
量を増加させたものである場合に第2の撮像が露出過度
と判断されたときは、第1の補正量より小さい第2の補
正量だけ露出量を減少させて第3の撮像を行い、第2の
撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出量を減少さ
せたものである場合に第2の撮像が露出過度と判断され
たときは、第1の補正量より大きい第2の補正量だけ露
出量を減少させて第3の撮像を行い、第2の撮像が第1
の撮像より第1の補正量だけ露出量を減少させたもので
ある場合に第2の撮像が露出不足と判断されたときは、
第1の補正量より小さい第2の補正量だけ露出量を増加
させて第3の撮像を行う。
【0020】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明に係
る実施の形態1における撮像装置の構成図である。図に
おいて1は撮像素子であるCCD、2は映像信号を増幅
するアンプ、3はA/Dコンバータ、4はCCD1を駆
動するためのパルスを生成するタイミングジェネレータ
(以下TGと称す)、5は映像信号を積算する演算手
段、6は制御手段、7は制御手段6内に記録保持されて
いるルックアップテーブル(以下LUTと称す)、8は
レンズである。
【0021】上記のように構成された撮像装置において
その動作について説明する。CCD1から出力された信
号はアンプ2によって増幅され、A/Dコンバータ3を
介してディジタル信号に変換される。TG4はCCD1
の駆動パルスを生成する回路であり、前記駆動パルスの
パルス間隔を変えることによってCCD1の電荷蓄積時
間を変えることができる。電荷蓄積時間を変えることは
CCD1への入射光量を調整していることと等価である
ため、これにより撮像装置の露出調整を行うことができ
る。演算手段5はA/Dコンバータ3から入力されたデ
ィジタル映像信号を例えば1フィールド以上積算し、そ
の積算値Σを制御手段6へ出力する。演算手段5は映像
信号中のすべてのエリアを積算しても良いし、その一部
(例えば中央重点測光においては図22に示した中央部
(A)のみ)を積算しても良い。制御手段6は演算手段
5が算出した積算値Σ及びLUT7に基づいてCCD1
の電荷蓄積時間を決定するとともに、CCD1が当該電
荷蓄積時間になるようにTG4の駆動パルス間隔を制御
する。制御手段6は通常の撮像装置などにおいてはマイ
コンにて実現することができる。
【0022】以上の構成により、A/Dコンバータ3か
ら得られる映像信号の平均値が常に一定となるようにC
CD1の蓄積時間を制御することができ、自動露出制御
が実現できる。なお、ここでは露出量を調整する手段と
して、撮像素子の電荷蓄積時間を調整する電子シャッタ
を用いているが、絞り機構などが付いている場合には、
その絞り機構を制御してレンズ8に入射する光量を調整
しても同様な露出調整が可能である。
【0023】制御手段6の動作を説明する。制御手段6
は図1に示すようなLUT7を予め具備しており、この
LUT7には電荷蓄積時間とアドレスとが対応づけられ
て記憶されている。図2は当該LUT7を説明する図で
ある。図において、LUT7にはアドレス1〜Nに対応
したN種類の電荷蓄積時間がテーブルに記憶されてお
り、それぞれの電荷蓄積時間はN種類の被写体の明るさ
のうちの一被写体の明るさに対応した適正露出となる電
荷蓄積時間となっている。例えば、アドレス1における
テーブル値T=1/Sが被写体の明るさ10ルックス
(以下、ルックスをlxと称する)に対応する電荷蓄積
時間である場合に、アドレス2におけるテーブル値が被
写体の明るさ10k(lx)(ただしkは定数)に対応す
る電荷蓄積時間であったとすると、その値は 1/(Sk)
となる。図2のLUT7においては前記電荷蓄積時間
に最適露出となる被写体の明るさが指数関数的に増えて
いく場合に対応するようにテーブルを設定してあり、撮
像装置の露出制御においては対数的に数値を取り扱うこ
とが多いことから上記電荷蓄積時間の値は取り扱いやす
い値となっている。ここで、LUT7において10(l
x)から100000(lx)までの明るさを包括したい
ときは k=(100000/10)1/N とすればよ
い。
【0024】図4及び図5に露出制御に係る電荷蓄積時
間と被写体照度との関係を例示する。また図6及び図7
は本実施の形態1の撮像装置の動作を説明するフローチ
ャートである。以下図6及び図7に示したフローチャー
トに従ってその動作を説明する。
【0025】まず初めに図1の制御手段6は撮像を開始
するための初期設定を行う(図6のP1)。例えば、図
1のCCD1の電荷蓄積時間の初期設定を行うため図3
に示すようなLUT7のアドレス値n0をLUTのアド
レス値を意味する変数nに設定する。即ち、電荷蓄積時
間の初期値としてアドレスn0における電荷蓄積時間T
n0を選択している。また、露出補正の回数を記憶する変
数iには撮像を開始するために0を代入する。ここでは
一例として、初期値の電荷蓄積時間Tn0は露出制御の対
象としている被写体照度の範囲内において中間的な値
(=midL)を設定するが、これに限るものではな
い。
【0026】次に、図1の制御手段6は先に選択した電
荷蓄積時間Tn0をTG4へ出力し、TG4は当該電荷蓄
積時間Tn0にて今回の撮像をするようにCCD1を駆動
する(図6のP2)。
【0027】電荷蓄積時間Tn0にて撮像された映像信号
はアンプ2およびA/Dコンバータ3を介し演算手段5
によって積算され、その積算値Σは制御手段6へ出力さ
れる。制御手段6は当該積算値Σを入力し(図6のP
3)、予め設けておいた値、さらに詳しくは映像信号が
収束すべき平均値レベル(APL)である時に演算手段
5が出力するであろう積算値ΣAPLと比較する(図6
のP4)。ここで得られた積算値Σが積算値ΣAPLよ
り大きいときは露出過度ということを意味しており、入
射光量を制限するためCCD1の電荷蓄積時間Tを短く
する、すなわちシャッタースピードを上げる(図2の電
荷蓄積時間Tを小さくして露出量を減少させる)必要が
ある。また積算値Σが積算値ΣAPLより小さいときは
露出不足と言うことを意味しており、CCD1の電荷蓄
積時間を長くする、すなわちシャッタースピードを下げ
る(図2の電荷蓄積時間Tを大きくして露出量を増加さ
せる)必要がある。そこで、本実施の形態においては、
以下に示すような処理を行っている。
【0028】積算値Σが積算値ΣAPLより大きいとき
は図6のP6に示すように露出補正値ncを求める。さ
らに詳しくは、アドレスの最大値nmax(図2に示し
たテーブルではアドレスN)から、変数nに記憶されて
いるアドレスnを引いた値を露出補正値ncとする。な
お、この時点(図6のP6)のアドレスnは、今回の撮
像に供された電荷蓄積時間が設定されているLUTのア
ドレス値である。次にアドレスnに、算出した露出補正
値ncを加えたものを新たなアドレスnとし(図6のP
7)、この新たなアドレスnにおける電荷蓄積時間を次
の撮像時における電荷蓄積時間とする。
【0029】ここで、アドレスを上げる方向への補正
(図2に示したLUTでは電荷蓄積時間を短くする補正
に対応)をupとし、逆にアドレスを下げる方向への補
正(同じく電荷蓄積時間を長くする補正に対応)をdo
wnとして、補正の方向を記憶しておく。例えば、上述
のような「今回の撮像に用いた電荷蓄積時間のLUTの
アドレスnをアドレスの最大値nmaxから引いた値を
補正値ncとし(図6のP6)、アドレスnに補正値n
cを加える補正を行う」ような場合はその補正方向はu
pであり、補正の方向を意味する制御手段6内に設けら
れた変数upを1とし、変数downを0とする(図6
のP9)。
【0030】上記電荷蓄積時間の設定は図4において、
初期の撮像での電荷蓄積時間がmidL(撮像装置が撮
像対象としている被写体照度範囲の中間的値に対応)に
対応した電荷蓄積時間とすると、上述した図6のP6及
びP7の処理によって得られた(n+nc)補正された
アドレスnに対応する電荷蓄積時間が次の撮像時の電荷
蓄積時間となる。ここで、露出補正値の一例としてnm
ax−nとしたが、前記露出補正値の数分の1、例えば
(nmax−n)/2などでも問題はなく、同様の効果
が得られる。
【0031】また、逆に積算値Σが積算値ΣAPLより
小さいときは、今回の撮像に供した電荷蓄積時間のLU
Tのアドレスnからアドレスの最小値nmin(図2に
示したLUTではアドレス1)を引いた値を露出補正値
ncとする(図6のP10)。次に当該アドレスnから
当該露出補正値ncを差し引き(図6のP11)、その
アドレス値における電荷蓄積時間を次の撮像時における
電荷蓄積時間とする。上記処理を行った場合はその補正
方向はdownであり、upを0とし、downを1と
する(図6のP12)。
【0032】上記に示す処理を行った後、露出補正を1
度行ったとし、露出補正の回数を記憶する変数iを1と
する(図6のP13)。
【0033】次に、上述の図6のP7又はP11にて露
出補正を行ったアドレスnに対応する電荷蓄積時間Tn
にて撮像を行う(図6のP2)。次に撮像によって得ら
れた積算値Σを得て(図6のP3)、露出補正の2回目
からは図7のP14の処理へ移行する(図6のP4)。
図7のP14においても図6のP5と同様に、得られた
積算値Σと積算値ΣAPLとを比較する(図7のP1
4)。
【0034】露出補正の2回目からは補正方向の確認を
行う(図7のP15又はP20)。積算値Σが積算値Σ
APLより大きい場合は、既に述べたように露出過度の
ためupの方向へ露出補正(電荷蓄積時間を短くする補
正)を行う必要がある。まず、前回の露出補正の方向が
upか否かを判別し(図7のP15)、upである場合
は今回も同方向への露出補正を行うことになり、前回の
露出補正の方向がupでない、すなわちdownの場合
は露出補正の方向が反転したこととなる。そして同方向
の露出補正の場合は前回の露出補正値ncを2倍し(図
7のP16)、アドレスn(即ち、今回の撮像で用いた
電荷蓄積時間のアドレス値)に当該2倍された露出補正
値ncを加え、これを新たなアドレスnとする(図7の
P18)。また露出補正の方向が反転した場合は、前回
の露出補正値ncを1/2倍し(図7のP17)、アド
レスn(即ち、今回の撮像で用いた電荷蓄積時間のアド
レス値)に当該1/2倍された露出補正値ncを加え、
これを新たなアドレスnとする(図7のP18)。そし
て、upの露出補正を行ったためupを1とし、dow
nを0とする(図7のP19)。
【0035】また、逆に積算値Σが積算値ΣAPLより
小さい場合は、既に述べたように露出不足であるからd
ownの方向へ露出補正(電荷蓄積時間を長くする補
正)を行う必要がある。まず、前回の露出補正の方向が
downか否かを判別し(図7のP20)、downで
ある場合は今回も同方向への露出補正を行うことにな
り、前回の露出補正の方向がdownでない、すなわち
upの場合は露出補正の方向が反転したこととなる。そ
して同方向の露出補正の場合は前回の露出補正値ncを
2倍し(図7のP21)、アドレスn(即ち、今回の撮
像で用いた電荷蓄積時間のアドレス値)から当該2倍さ
れた露出補正値ncを減じ、これを新たなアドレスnと
する(図7のP23)。また露出補正の方向が反転した
場合は、前回の露出補正値ncを1/2倍し(図7のP
22)、アドレスn(即ち、今回の撮像で用いた電荷蓄
積時間のアドレス値)から当該1/2倍された露出補正
値ncを減じ、これを新たなアドレスnとする(図7の
P23)。そして、downの露出補正を行ったためu
pを0とし、downを1とする(図7のP24)。な
お、図7のP22及び図7のP23の処理の一例として
ncを2倍又は1/2倍する処理を示したが、これは取
り扱いやすさの面などから高速な露出制御を行う上で有
利である。特に、一般的によく行われるEV(Expo
sureValue)による露出制御においては特に取
り扱いやすいものとなっている。
【0036】そして、図7のP18又はP23にて露出
補正を行ったアドレスnに対応する電荷蓄積時間Tnに
て次の撮像を行う(図6のP2)。再び撮像によって得
られた積算値Σを得て(図6のP3)、以後同様の露出
補正の処理を繰り返す。
【0037】本実施の形態1の撮像装置においては、図
4に示すように今回の露出補正の方向が前回の露出補正
の方向と反転する場合は、今回の露出補正の量を前回の
露出補正の量の1/2倍とする。例えば、図4に示す場
合においては、1回目の露出補正量をncステップとす
ると、nc/2、nc/4、nc/8と順次露出補正量
を減らしていく。このように適正露出に近づくにつれて
その露出補正の量を少なくしていくことで精度の高い露
出制御を行うことができ、適正露出値を求めるまでの時
間も短くすることができる。
【0038】逆に図5に示すように今回の露出補正の方
向が前回の露出補正のと同じである場合には、今回の露
出補正の量を前回の露出補正の量の2倍とする。これに
よって適正露出と現在の露出設定が大きく異なっていた
り、被写体照度が大きく変動した場合などに、すばやく
適正露出値を求めることができる。例えば図5に示すよ
うに、露出補正の量がnc/8ステップのときに被写体
照度が大きく変動したとしも、nc/4、nc/2、n
cステップと順次露出補正の量を増やしていくことで、
被写体照度の変動にすばやく追従できる。
【0039】なお、アドレスnがLUTのアドレス値の
上限を超える場合は、該アドレスnを最大アドレス値と
し、また下限を下回る場合は、該アドレスnを最小アド
レス値とする上限下限に関する処理を特に記載していな
いが、必要に応じてフロチャート内の処理に加える必要
があることは言うまでもない。
【0040】また、本実施の形態1においては撮像毎に
露出補正を行っている例を示したが、これに限るもので
はなく、複数回の撮像毎に1回の露出補正を行うように
してもよい。例えば3回の撮像を1ブロックとし、当該
1ブロック毎に1回の露出補正を行うようにしてもよ
い。さらにまた、図6のP3に示した処理においては、
今回のみならず、前回、前々回といった複数回の撮像に
よって得られた情報を利用して演算を行ってもよい。
【0041】実施の形態2.図8は本発明に係る実施の
形態2における撮像装置を例示した構成図である。図8
において図1と同一符号は同一又は相当部分を示すもの
とする。図8において9はD/Aコンバータである。本
実施の形態2においてはアンプ2の利得をD/Aコンバ
ータ9を介して制御手段6から制御できるようにしてい
る点が実施の形態1と異なる。
【0042】図8のように構成された撮像装置について
その動作を説明する。実施の形態1では、CCD1の電
荷蓄積時間を制御することによって露出制御を行ってい
た。一方、図8に示した実施の形態2の撮像装置におい
ては、当該CCD1の制御に加えてアンプ2の利得を制
御することによって映像信号の増幅率を変えることがで
き、これによって映像信号の平均レベルAPLを制御す
ることが可能となっている。
【0043】以下、自動露出制御に係るCCD1の電荷
蓄積時間及びアンプ2の制御について説明する。図8の
制御手段6内には実施の形態1と同様に、N種の被写体
の明るさに対応したCCD1の電荷蓄積時間(シャッタ
ースピード)及びアンプ2の利得がLUT(ルックアッ
プテーブル)7として設けられている。図9は当該ルッ
クアップテーブルを例示したものである。
【0044】図10は図8及び図9に示したLUT7に
設定される電荷蓄積時間T、アンプ2の利得G及び被写
体照度の関係の一例を説明する図である。図10に示す
ように、被写体照度が大きいとき(例えば図10のB領
域)は、アンプ2の利得は一定の値Gtyp(図9にお
いてはG0)とし、露出量の調整はCCD1の電荷蓄積
時間Tを制御することで行う。一方、被写体が暗い場合
など、CCD1の電荷蓄積時間Tを長くするだけでは十
分な露出量が得られないとき(例えば図10のA領域)
などは、アンプ2の利得Gを変化させることによって露
出量の調整を行う。
【0045】図6のCCD1の電荷蓄積時間を調整する
ことで露出量調整ができる範囲においては、被写体の明
るさに応じて当該電荷蓄積時間を制御することにより露
出調整を行う。しかしながら、これだけではCCD1の
取り得る最大の電荷蓄積時間が露出調整可能な最低の被
写体照度となるため、それ以上暗い被写体の場合は電荷
蓄積時間を長くすることができない。そこで本実施の形
態2においては、アンプ2の利得を大きくすることで前
述のような暗い被写体の露出調整を行っている。
【0046】図9に示したLUT7はCCD1の電荷蓄
積時間が最も長くなる(1/S)ときまではアンプ2の
利得はG0であり、それより暗い被写体に関しては利得
G0がkのべき乗ずつ指数的に増えていくようにテーブ
ル値が設けられている。このように設けられたLUT7
を用いた制御手段6の動作を図11及び図12にフロー
チャートとして図示する。図12に示したフローチャー
トの処理手順は実施の形態1で示した図7のフローチャ
ートと同様である。そのためここでは異なる箇所のみの
説明とする。図11に示したフローチャートにおいて
は、初期設定としてLUT7のアドレスn0をアドレス
nに設定することにより当該初期アドレスn0に対応す
る電荷蓄積時間Tn0及び利得G0をそれぞれTn,Gn
の初期値として選択する(図11のP1)。また、撮像
時には上記電荷蓄積時間Tnと利得Gnにて撮像を行う
(図11のP2)。他の処理に関しては実施の形態1と
同様である。上記のように露出制御することにより幅広
い被写体の照度に対応した露出調整が可能となる。
【0047】このように本実施の形態2の撮像装置にお
いては、撮像素子の出力信号を増幅するアンプを備える
ようにしており、当該アンプの利得を調整することによ
り、撮像素子の電荷蓄積時間を調整するだけでは十分な
露出調整が行えなかったような暗い被写体に対しても適
切な露出調整が可能となる。
【0048】実施の形態3.本発明に係る実施の形態3
の撮像装置は、実施の形態1及び実施の形態2で示した
露出制御において、図1や図8に示した演算手段5によ
って積算された積算値Σが、 k1<Σ<k2 (ただし、k1<APL<k2)・・・(1) であるとき制御手段6が後述の処理を行う。ここで式
(1)のk1,k2は予め定めた定数であり、CCD1
や演算手段5のハードウェア的な制約などを考慮して決
定したものである。例えば、「演算手段5が積算可能な
積算値Σの最大値」、「CCD1の全画素の出力信号が
飽和した時点における演算手段5の積算値Σ」、又は
「CCD1の全画素の出力信号が飽和した時点でアンプ
2の利得を最大とした時に得られる演算手段5の積算値
Σ」を基準にk1,k2を決定する。以下、このような
k1,k2の決定基準に係る演算手段5の積算値Σの最
大値をΣmaxと称することとする。
【0049】k1,k2の定め方の具体例を示す。例え
ば得られる映像信号レベルの最大値を100%と定義
し、適正露出時における映像信号のAPL(映像信号の
収束すべき平均値レベル)を50%とする。このとき、
当該映像信号レベルが最大(100%)の時に得られる
演算手段5の積算値ΣをΣ100%、適正露出時の演算
手段5の積算値Σを同じくΣ50%と表すこととする
と、 Σ50%=0.5×Σ100% の関係が成り立
つ。そして、例えば k1=0.2×Σ100%、k2
=0.8×Σ100% といったように適正露出時の積
算値Σ50%を挟むようにk1,k2を設定する。な
お、ここでのΣ100%は上述したΣmaxの一例であ
る。
【0050】制御手段6は、撮像した映像信号について
の演算手段5が積算した積算値Σが上述の式(1)を満
たすかどうかを判別することにより、当該撮像の露出量
が適正な露出量に近いかどうかを知ることができる。例
えば、撮像した映像信号の積算値Σが式(1)を満たす
とき、撮像に用いた電荷蓄積時間やアンプ利得は適正露
出時の値に近いことを知ることができる。
【0051】得られた積算値Σが式(1)を満たすと
き、図1や図8に示した制御手段6は今回の撮像に用い
たLUT7のアドレス値nに式(2)に示す補正を行
い、この補正されたアドレス値nを用いて次の撮像が行
われるようにする。なお、当該補正前のLUT7のアド
レス値nには今回の撮像に供された電荷蓄積時間や利得
が設定されており、当該補正後のLUT7のアドレス値
nに設定された電荷蓄積時間や利得を用いて次の撮像を
行う。 LUTアドレス値( 次の撮像に用いる LUT のアト゛レス値 ) = LUTアドレス値( 今回の撮像に用いた LUT のアト゛レス値 )−(Σ−Σ50 %)/k3 ・・・・ (2) ここで、k3はLUT7のアドレス値nが1段増減した
際の演算手段5の積算値Σの変化率に関するものであ
り、LUT7のテーブル値(電荷蓄積時間)の比から求
まる値である。例えば、アドレス値nがmのときのテー
ブル値をSm、同じくアドレス値nがmより一段大きい
m+1のときのテーブル値をSm+1とすると、k3=
(Sm+1/Sm−1)×Σmaxである。
【0052】さらに例えば、実施の形態1で説明したよ
うに図2に示したLUT7において10(lx)から10
0000(lx)までの明るさを包括しようとするときは
図2の係数kは k=(100000/10)1/N
とすればよい。ここで、例えば図2のNが127、即ち
図2のテーブル数が127であるとすると、k=(10
0000/10)1/127=1.076となり、アドレス
値nが1段増減するごとにテーブル値が7.6%ずつ増
減している。よってこの場合k3=0.076×Σma
xとなる。
【0053】目的とする適正露出時の積算値がΣ50%
である場合に、得られた積算値ΣがΣmax(Σ100
%)の20%から80%の間であるとき、今回の撮像に
供した露出値は適正露出値に近い露出値であると判断
し、式(2)を用いて次の露出値を決定する。なお、式
(2)の計算は、「映像信号の収束すべき平均値レベル
APLと今回の露出条件で得られた映像信号の平均値レ
ベルとの差を算出し、その差をLUTの露出量(電荷蓄
積時間)の変化率で除算し、当該除算結果の値に基づい
て次の撮像に用いる露出値を決定するもの」である。た
だし、ここでは「映像信号の収束すべき平均値レベルA
PL」に代えて「映像信号が収束すべき平均値レベルA
PLであった時に演算手段5が出力するであろう積算値
ΣAPL」を用い、「今回の露出量にて得られた映像信
号の平均値レベル」に代えて「今回の撮像において演算
手段5が出力した積算値Σ」を用いているがこれらは等
価である。このような処理によって、撮像装置の露出値
を素早く最適な露出値近傍に制御することが可能であ
る。
【0054】上述したように得られた積分値Σが例えば
式(1)を満たすとき、すなわち撮像時の露出値が適正
露出に近いと判断されたときは式(2)により適正露出
値を算出することによって次の撮像の露出値を決定す
る。一方、式(1)の条件外、すなわち撮像時の露出値
が適正露出から大きくずれている時は、式(2)のよう
な算出式を用いても露出制御の高速化・高精度化にはあ
まり寄与せず、むしろ計算誤差などにより発散・悪化さ
せる恐れさえあるため、この場合は実施の形態1および
実施の形態2に記載した露出制御によって動作させるよ
うにする。これにより、高速、高精度かつ信頼性が高い
自動露出制御を実現することができる。
【0055】実施の形態4.図8および図13乃至図2
0は本発明に係る実施の形態4における撮像装置を説明
した図である。図13は本発明に係る実施の形態4の図
8に示したLUT7の一例を説明する図、図14及び図
15は本発明に係る実施の形態4の露出制御を例示する
図、図16乃至図19は本発明に係る実施の形態4の撮
像装置の動作を例示したフローチャート、図20は図1
3に例示したLUTにおける電荷蓄積時間、アンプ利得
及び被写体照度の関係を説明する図である。図8に示し
た撮像装置の構成は、実施の形態2と同様にして実現す
ることが可能である。なお、図13、図16及び以下の
説明で用いた記号‘*’は乗算、記号‘↑’は累乗を意
味する。
【0056】本実施の形態4では、自動露出制御を行う
ための図8のCCD1による電荷蓄積時間の制御とアン
プ2の制御を以下に説明する。実施の形態3と同様に、
制御手段6内にN種の被写体の明るさに応じた、CCD
1の電荷蓄積時間(シャッタースピード)とアンプ2の
利得を設定したテーブルがLUT7として設けられてい
る。電荷蓄積時間Tと利得Gとの関係を図13に示す。
LUT7ではアドレスnが大きくなるほど電荷蓄積時間
が長くなるように構成されており、図13のアドレスn
番地にて撮像素子1に設定可能な最大の電荷蓄積時間T
*k↑n(T掛けるkのn乗)が設けられている。n番
地より大きな番地では電荷蓄積時間Tはすべて(T*k
↑n)となり、アンプ2の利得が順次増加していく。ア
ンプ2の利得Gは図13に示すように、アドレスn番地
ではG0であり、以後kを乗じていき、G0*k,G0
*k↑2,G0*k↑3...と指数関数的に増加して
いくようにテーブルを構成している。上記のようにLU
T7はアドレスnの番地が増加していくに従い、電荷蓄
積時間が指数関数的に増加していき、電荷蓄積時間が最
大時間となった後はアンプ7の利得が指数関数的に増加
していくように構成されている。
【0057】上記のようにLUT7を構成することで、
撮像装置の露出値の制御は通常EV(Exposure Value)2、2
*1.414、2*1.414↑2、2*1.414↑3、....のように設けら
れていることからその値の取り扱いが簡便であることが
分かる。
【0058】図13に示したLUT7において、一定照
度の被写体を撮像した場合、アドレスの番地が大きくな
るにつれて露出量は多くなっていく。また、今、図13
に示したLUT7のアドレス数をN=255番地とす
る。それぞれの電荷蓄積時間および利得は、255段階
の被写体の明るさに対応して適正露出となる電荷蓄積時
間および利得が設けられていることになり、255段階
の被写体の明るさとは、例えば0番アドレスにおけるテ
ーブル値が被写体の明るさ100000(lx)に対応
する電荷蓄積時間Tおよび利得Gとすると、2番アドレ
スにおけるテーブル値は、100000/k(lx)
(ただしkは定数)に対応する電荷蓄積時間および利得
の値となる。被写体の明るさは指数関数的に増えていく
ように設定しており、撮像装置の露出制御においては指
数対数的に数値を取り扱うため取り扱いやすい値とな
る。例えばLUT7において1(lx)から10000
0(lx)までの明るさを包括したいときはk=(10
0000/10)1/256=1.046となるため、LU
T7には4.6%づつ明るさが増加していく被写体の明
るさに対応して適正露出となるように、各値が定められ
ている。例えば電荷蓄積時間がアドレス番地0のとき1
0μsecとすると、アドレス1番地は10.46μs
ec(10*1.046)、アドレス2番地は10.9
4μsec(10*1.046↑2)となる。また、ア
ドレスn番地の利得が2倍とすると、n+1番地では
2.092倍、n+2番地では2.188倍となる。
【0059】図14及び図15に被写体照度と自動露出
制御を行う露出値を定めるLUT7のアドレス値との関
係を示した例を示す。また図16に制御手段6における
演算手順のフローチャートを示す。以下図16に示した
フローチャートに従ってその動作を説明する。
【0060】まず初めに撮像を開始するために、初期設
定を行う(図16のP1)。電荷蓄積時間を決める変数
をTn、利得を定める変数をGnとする。初期設定はC
CD1の電荷蓄積時間の設定を行うためLUT7におけ
るアドレスn0を設定し、電荷蓄積時間Tnおよび利得
Gnにはn0における電荷蓄積時間T*k↑nおよびG
0を選択する。また、露出制御の回数iは撮像を開始す
るためiに0を代入する。ここでは一例として初期値の
電荷蓄積時間は対象としている露出制御を行う範囲内に
おいて中間値127(または128)を設定しておく。
【0061】次に、図8の制御手段6は先に選択した電
荷蓄積時間TnをTG4へ出力し、利得Gnをアンプ2
へ利得を定める制御信号を出力するD/Aコンバータ9
へ出力する、前記撮像条件にて撮像を行う(図17のP
2)。
【0062】前記撮像条件にて撮像された映像信号はア
ンプ2およびA/Dコンバータ3を介し、演算手段5に
よって積算されその積算値Σを制御手段6へ出力する。
制御手段6は前記積算値Σを入力し(図17のP3)、
得られた積算値Σが次式(3)に従い予め設けておいた
範囲内であるか否かを判別する。 0.15*Σmax<Σ<0.85*Σmax (3) ここで、Σmaxは実施の形態3にて記述したΣmax
と同様であり、上記式(3)にしたがい、得られた積算
値Σの撮像条件が、適正露出に近い値か否かを判断して
いる。式(3)を満たすときは、撮像条件が、適正露出
に近いと判断し、式(3)を満たさないときは適正露出
には近くない撮像条件にて撮像していると判断する(図
17のP4)。
【0063】前記判別により得られた積算値Σが予め設
けておいた範囲外であるとき、iの値を確認することに
より露出制御が何回目の処理かを判断する。i=0のと
き初めての露出補正処理を判断する(図17のP5)。
次に、収束すべき映像信号の平均値レベルAPLの時に
得られる信号レベルの積算値ΣAPLと比較する(図1
7のP6)。ここで得られた積算値ΣがΣAPLより小
さいときは露出不足ということを意味しており、入射光
量を制限するためCCD1の蓄積時間を長くする若しく
は利得を大きくする必要がある。また積算値ΣがAPL
より大きいときは露出過度と言うことを意味しており、
CCD1の蓄積時間を短くする若しくは利得を小さくす
る必要がある。
【0064】まず、積算値ΣがAPLより小さいときは
露出補正値ncを求める。アドレスの最大値nmax
(=255)から、いま先の撮像に用いた電荷蓄積時間
のLUTのアドレスnを引いた値を補正値(=255−
126)とする(図17のP7)。次に前記露出補正値
を1/2倍し、それを露出補正値とする(図17のP
8)。
【0065】露出補正値が大きな値の時、露出を補正す
ることで得られた画像の輝度変動が大きいと、非常に見
苦しい画像となるため前記処理によって得られた補正値
が一定の範囲内であるかどうかを判断し、範囲外である
ときは予め定めた範囲で制限を掛ける。例えば±192
の値を範囲として設けた場合、前記補正値は−192か
ら+192間でのいずれかの値を選択することとなり、
前記値より小さいときは−192とし、前記値より大き
いときは+192とする(図17のP9)。
【0066】最後にアドレスnに算出した露出補正値n
cを加え、そのアドレス値における撮像条件(電荷蓄積
時間および利得)を次の撮像時における電荷蓄積時間お
よび利得とする(図17のP10)。今、先の撮像で得
られた積算値ΣがΣAPLより小さいかったため、図1
3に示したLUT7上ではアドレス値を大きくすること
により露出量を増やす方向へ補正を行うこととなる。ま
た、電荷蓄積時間を長くする方向(図13中LUT7の
アドレス番地が大きくなる方向)への補正をupとし、
逆に電荷蓄積時間を短くする方向(図13中LUT7の
アドレス番地が小さく方向)への補正をdownとし
て、補正の方向を設定する。すなわち、上記先の撮像に
用いたLUTのアドレスnへ補正値ncを加えた場合は
その補正方向はupであり、補正の方向を意味する制御
手段6内に設けられた変数upを1とし、downを0
とする(図17のP11)。
【0067】また、逆に積算値ΣがΣAPLより大きい
ときは、いま撮像に用いた電荷蓄積時間のLUTのアド
レスnからアドレスの最小値nmin(図13中LUT
7のアドレス番地0)を引いた値の1/2倍を補正値n
cとする(図17のP13、14)。次に補正値ncの
値を先のP9同様にチェックし(図17のP15)、ア
ドレスnから算出した露出補正値ncを差し引く(図1
7のP16)。露出補正されたアドレス値nにおける電
荷蓄積時間および利得を次の撮像時における電荷蓄積時
間および利得とする。上記のようにアドレス番地nから
露出補正値ncを差し引いた処理を行った場合はその補
正方向はdownであり、upを0とし、downを1
とする(図17のP17)。ここではLUT7に記録保
持されているテーブル値の構成が図13に示すように構
成されているため実施の形態1及び2とは補正の方向が
異なっていることを誤解のないように明示しておく。
【0068】上記に示す処理を行った後、露出補正を1
度行ったとし、露出補正回数iを1とする(図17のP
12)。
【0069】次に、図17のP10又はP16にて露出
補正を行ったLUTのアドレスnに対応する電荷蓄積時
間Tnおよび利得Gnにて撮像を行う(図17のP
2)。同様に撮像によって得られた積算値Σを得て(図
17のP3)、露出補正の2回目からはP18の処理へ
移行する(図17のP5)。そして図17のP6と同様
に得られた積算値ΣとΣAPLとを比較する(図19の
P18)。
【0070】露出補正の2回目からは補正方向の確認を
行う(図19のP19、P21、P27、P32)。ま
ず、積算値ΣがΣAPLより小さい場合は、先に述べた
ように露出過度のためupの方向へ露出補正を行う必要
がある。まず、先の露出補正の方向がupか否かを判別
し(図19のP19)、upである場合は今回も同方向
への露出補正を行うことになり、先の露出補正の方向が
upでない、すなわちdownの場合は露出補正の方向
が反転したこととなる。
【0071】同方向の露出補正の場合は先の露出補正値
ncを2倍し、現撮像値におけるアドレス値nに露出補
正値ncを加える。まず、upが0であるかを判断する
(図19のP19)。upが0のときは先の処理ではu
pの処理を行わなかったことになるため露出補正の方向
が反転したと判断し、先の露出補正値ncを1/2倍し
て露出補正値を算出する(図19のP20)。そして、
補正の方向であるupに1を代入し、downに0を代
入する(図19のP22)。最後に露出補正値ncの値
の範囲を図17のP9同様にチェックしてアドレス番地
nにncを加えて露出補正を行う(図19のP26)。
【0072】P19においてupが0でないときは、先
の処理にてupの処理を行ったと判断し、次にupの処
理が1であるか否かを判断する(図19のP21)。u
pが1のときはupに2を代入する(図19のP2
3)。そして同様にP25,P26の処理を行う。ま
た、upに2を代入した後、次の撮影にて同様に積算値
ΣがΣAPLより小さい場合すなわち露出不足の時は露
出補正値ncを2倍し(図19のP24)、同様にP2
5,P26の処理を行い、今度は2倍の補正値を加算す
ることとなる。上記のようにその露出補正の方向が逆転
した場合、即補正値を2倍とせず、一度同じ補正値にて
補正してから処理を行うのは、撮像の際に過補正となり
ハンチング現象をおこすこと等を防止するためである。
【0073】また、積算値ΣがΣAPLより大きい場合
は、先に述べたように露出過度のためdownの方向へ
露出補正を行う必要がある。まず、先の露出補正の方向
がdownが0であるか否かを判別し(図19のP2
7)、downである場合は今回も同方向への露出補正
を行うことになり、downでない、すなわちupの場
合は露出補正の方向が反転したこととなる。同方向の露
出補正の場合は先の露出補正値ncを2倍して補正を加
える。downが0のときは先の処理ではdownの処
理を行わなかったことになるため露出補正の方向が反転
したと判断し、先の露出補正値ncを1/2倍して露出
補正値を算出する(図19のP29)。そして、補正の
方向であるupに0を代入し、downに1を代入する
(図19のP30)。最後に露出補正値ncの値の範囲
を図17のP9同様にチェックして(図19のP31)
アドレスnからncを減じて露出補正を行う(図19の
P31)。
【0074】次に図19のP27においてdownが0
でないときは、先の処理にてdownの処理を行ったと
判断し、次にdownの処理が1であるか否かを判断す
る(図19のP32)。downが1のときはdown
に2を代入する(図19のP33)。そして同様に図1
9のP30、31の処理を行う。また、upに2を代入
した後、次の撮影にて同様に積算値ΣがΣAPLより大
きい場合すなわち露出過度の時は露出補正値ncを2倍
し(図19のP34)、同様に図19のP30、31の
処理を行い、今度は2倍の補正値を加算することとな
る。上記のようにその露出補正の方向が逆転した場合、
即補正値を2倍とせず、一度同補正値にて補正してから
処理を行うのは、先の理由と同様に撮像の際に過補正と
なりハンチング現象をおこすこと等を防止するためであ
る。
【0075】そして、図19のP26またはP31にて
露出補正を行ったLUTのアドレスnに対応する電荷蓄
積時間および利得にて撮像を行う(図17のP2)。再
び撮像によって得られた積算値Σを得て(図17のP
3)、2回目の露出補正からの処理を同様に繰り返す。
【0076】上記のような処理を行うことで、図14に
示すように露出補正の方向が反転すると、その露出補正
値ncのステップ数nを1/2倍していくことで、1/
2nc,1/4nc,1/8ncと順次露出補正を行
い、定めたAPLの値が得られるよう露出補正を行って
いく。このように適正露出に近づくにつれその制御の幅
を細かくしていくことで精度の高い制御を行うことがで
き、適正露出値を求めるまでの時間も短くてすむ。ま
た、逆に目標とする被写体照度に対応した電荷蓄積時間
が大きく異なったり、被写体の照度が大きく変動した場
合などは、図15に示すように、例えば補正のステップ
数が1/8ncのとき被写体照度が大きく変動したとす
ると、そのステップ数を1/8nc,1/4nc,1/
2ncとステップ数を大きくしていくことで被写体の照
度の変動などにもすばやく追従することが可能となる。
【0077】また、上述した繰り返し処理により、また
は初期の撮影において図17のP4にて式(3)を満た
した場合、撮像条件は適正露出条件に近いと判断し以下
の処理を行う。まず、式(3)の説明をする。式(3)
は前述のように適正露出値に近いか否かを判別するた
め、例えば積算値Σが最大積算値Σmaxの15%から
85%以内にあるか否かを判別する。ここで、適正露出
のとき得られるAPLは信号レベルの最大値の50%と
し、そのときの映像信号の積算値をΣAPLとする。よ
って、式(3)は次式(4)にて表すことができる。 Σmax*0.15<Σ<Σmax*0.80 (4)
【0078】前記式(4)を満たしたとき、露出補正値
ncは次式(5)にて算出する(図18のP36)。 nc=(Σ−ΣAPL)/12 (5) 図13に示すLUT7の各テーブル値は4.6%ずつの
差にて設けられていることは前述したとおりである。積
算値の最大値は255であるため255*4.6%=1
2となり、得られた積算値Σから適正露出値のときに得
られる積算値ΣAPLを引いた値を12で除算すること
により、適正露出までのアドレス値の差を概算すること
が可能である。よって適正露出値に近い撮像条件にて撮
像した場合は、式(5)にて露出補正値を一度にて算出
することが可能となる。
【0079】上述したように得られた積分値が、式
(4)を満たすとき、すなわち撮像時の露出値が適正露
出に近いときは式(5)により適正露出値を算出し、次
の撮像の露出値を決定し、式(4)の条件外の時は実施
の形態1および実施の形態2に記載した露出制御によっ
て動作させることにより、高速かつ精度の高い自動露出
制御を実現することができる。
【0080】なお、本フローチャートにおいてはLUT
のアドレス値の上限の場合、最大アドレス値とし、下限
の場合、最小アドレス値とする上限下限の処理を特に記
載していないが、必要に応じてフロチャート内の処理に
加える必要があることは言うまでもない。
【0081】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。この発明
に係る撮像装置においては、撮像素子を用いた撮像の露
出量を調整する露出調整手段と、撮像素子より得られた
信号に基づいて演算を行う演算手段と、露出調整手段を
制御する制御手段とを備え、制御手段は、第1の撮像の
露出量より第1の補正量だけ露出量を増加又は減少させ
て第2の撮像を行い、演算手段の演算結果に基づき第2
の撮像について露出の過不足を判断し、第2の撮像が第
1の撮像より第1の補正量だけ露出量を増加させたもの
である場合に第2の撮像が露出不足と判断されたとき
は、第1の補正量より大きい第2の補正量だけ露出量を
増加させて第3の撮像を行うように露出調整手段を制御
し、第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出
量を増加させたものである場合に第2の撮像が露出過度
と判断されたときは、第1の補正量より小さい第2の補
正量だけ露出量を減少させて第3の撮像を行うように露
出調整手段を制御し、第2の撮像が第1の撮像より第1
の補正量だけ露出量を減少させたものである場合に第2
の撮像が露出過度と判断されたときは、第1の補正量よ
り大きい第2の補正量だけ露出量を減少させて第3の撮
像を行うように露出調整手段を制御し、第2の撮像が第
1の撮像より第1の補正量だけ露出量を減少させたもの
である場合に第2の撮像が露出不足と判断されたとき
は、第1の補正量より小さい第2の補正量だけ露出量を
増加させて第3の撮像を行うように露出調整手段を制御
したので、高速な露出制御を実現する撮像装置を得るこ
とが出来る。
【0082】 また、この発明に係る撮像装置において
は、撮像素子の電荷蓄積時間を調整する露出調整手段
と、前記撮像素子より得られた信号に基づいて演算を行
う演算手段と、電荷蓄積時間を時間が長い順又は短い順
にアドレスの上位番地から順に設定したテーブルと、前
記露出調整手段を制御する制御手段とを備え、前記制御
手段は、前記テーブルのn番地(nは整数)に設定され
た電荷蓄積時間にて第1の撮像を行い、前記演算手段の
演算結果に基づいて第1の撮像の際の露出の過不足を判
断し、前記第1の撮像の際の露出が過分であるときは、
前記テーブルのn番地に露出を補正する値m(mは整
数)を加えた(n+m)番地に設定された電荷蓄積時間
第2の撮像を行い、前記第1の撮像の際の露出が不足
であるときは、前記テーブルn番地から前記mを減じた
(n−m)番地に設定された電荷蓄積時間で第2の撮像
を行い、前記演算手段の演算結果に基づいて前記第2の
撮像の際の露出の過不足を判断し、前記第2の撮像の際
露出が過分であって、かつ当該第2の撮像の際の露出
の過不足判断が前記第1の撮像の際の露出の過不足判断
と同じときは、前記テーブルの(n+2×m)番地に設
定された電荷蓄積時間第3の撮像を行い、前記第2の
撮像の際の露出が過分であって、かつ当該第2の撮像の
際の露出の過不足判断が前記第1の撮像の際の露出の過
不足判断と異なるときは、前記テーブルの(n+m/
2)番地に設定された電荷蓄積時間にて第3の撮像を行
い、前記第2の撮像の際の露出が不足であって、かつ当
該第2の撮像の際の露出についての過不足判断が前記第
1の撮像の際の露出についての過不足判断と同じときは
前記テーブルの(n−2×m)番地に設定された電荷蓄
積時間で第3の撮像を行ない、前記第2の撮像の際の露
出が不足であって、かつ当該第2の撮像の際の露出につ
いての過不足判断が前記第1の撮像の際の露出ついての
過不足判断と異なるときは前記テーブルの(n−m/
2)番地に設定された電荷蓄積時間で第3の撮像を行
ように前記露出調整手段を制御するので、被写体照度の
変動にもすばやく追従できるとともに、信頼性が高く、
高速な露出制御を簡単な構成で実現することができる。
【0083】また、この発明に係る撮像装置において
は、テーブルのp番地、(p+1)番地及び(p+2)
番地(pは整数であって、テーブルの最下位番地≦p≦
テーブルの最上位番地−2)に設定された電荷蓄積時間
が、(p番地に設定された電荷蓄積時間/(p+1)番
地に設定された電荷蓄積時間)=((p+1)番地に設
定された電荷蓄積時間/(p+2)番地に設定された電
荷蓄積時間)の関係を有するので、被写体照度の変動に
もすばやく追従できるとともに、特に信頼性が高く、高
速な露出制御を実現する撮像装置を得ることができる。
【0084】また、この発明に係る撮像装置において
は、露出調整手段は撮像素子が出力する信号を増幅する
回路を備え、テーブルは、電荷蓄積時間及び増幅回路の
増幅率を撮像の際に露出量が大きくなる順又は小さくな
る順に設定したものであるので、高速で信頼性が高い露
出制御を実現するとともに広い被写体照度に対応可能な
撮像装置を得ることができる。
【0085】また、この発明に係る撮像装置において
は、撮像素子の電荷蓄積時間を調整する露出調整手段
と、撮像素子より得られた信号の一画面分又はその一部
分を積算して積算値Σを演算する演算手段と、電荷蓄積
時間を該時間の長さが一定の比率で増加又は減少するよ
うにアドレスの上位番地から順に設定したテーブルと、
露出調整手段を制御する制御手段とを備え、制御手段
は、テーブルのn番地(nは整数)に設定された電荷蓄
積時間にて第1の撮像を行い、演算手段が積算した積算
値Σが所定の範囲内にあるときは、定数Cと積算値Σと
の差を比率で除することで適正露出値に対応するテーブ
ル値を指示するアドレス値と第1の撮像にて用いたテー
ブル値を指示するアドレス値との差を算出し、該算出に
て求めた値を露出補正値としてn番地に積算値Σが定数
Cに近づくように加算又は減算し次の撮像を行うように
露出調整手段を制御したので、撮像の露出量が適正露出
に近いときに特に高速で正確な露出制御が可能な撮像装
置を得ることができる。
【0086】さらにまた、この発明に係る撮像装置の露
出制御方法においては、第1の撮像時の露出量より第1
の補正量だけ露出量を増加又は減少させて第2の撮像を
することにより得られた信号に基づいて演算を行い、こ
の演算結果に基づいて第2の撮像についての露出の過不
足を判断し、第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量
だけ露出量を増加させたものである場合に第2の撮像が
露出不足と判断されたときは、第1の補正量より大きい
第2の補正量だけ露出量を増加させて第3の撮像を行
い、第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出
量を増加させたものである場合に第2の撮像が露出過度
と判断されたときは、第1の補正量より小さい第2の補
正量だけ露出量を減少させて第3の撮像を行い、第2の
撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出量を減少さ
せたものである場合に第2の撮像が露出過度と判断され
たときは、第1の補正量より大きい第2の補正量だけ露
出量を減少させて第3の撮像を行い、第2の撮像が第1
の撮像より第1の補正量だけ露出量を減少させたもので
ある場合に第2の撮像が露出不足と判断されたときは、
第1の補正量より小さい第2の補正量だけ露出量を増加
させて第3の撮像を行うようにしたので、高速な露出制
御を実現する撮像装置の露出制御方法を得ることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る実施の形態1の撮像装置の構
成図である。
【図2】 この発明に係る実施の形態1のルックアップ
テーブルを説明する図である。
【図3】 この発明に係る実施の形態1のルックアップ
テーブルを説明する図である。
【図4】 この発明に係る実施の形態1の露出制御を例
示する図である。
【図5】 この発明に係る実施の形態1の露出制御を例
示する図である。
【図6】 この発明に係る実施の形態1の撮像装置の動
作を説明するフローチャートである。
【図7】 この発明に係る実施の形態1の撮像装置の動
作を説明するフローチャートである。
【図8】 この発明に係る実施の形態2の撮像装置の構
成図である。
【図9】 この発明に係る実施の形態2のルックアップ
テーブルを説明する図である。
【図10】 この発明に係る実施の形態2のルックアッ
プテーブルにおける電荷蓄積時間、アンプ利得及び被写
体照度の関係を説明する図である。
【図11】 この発明に係る実施の形態2の撮像装置の
動作を説明するフローチャートである。
【図12】 この発明に係る実施の形態2の撮像装置の
動作を説明するフローチャートである。
【図13】 この発明に係る実施の形態4のルックアッ
プテーブルを説明する図である。
【図14】 この発明に係る実施の形態4の露出制御を
例示する図である。
【図15】 この発明に係る実施の形態4の露出制御を
例示する図である。
【図16】 この発明に係る実施の形態4の撮像装置の
動作を説明するフローチャートである。
【図17】 この発明に係る実施の形態4の撮像装置の
動作を説明するフローチャートである。
【図18】 この発明に係る実施の形態4の撮像装置の
動作を説明するフローチャートである。
【図19】 この発明に係る実施の形態4の撮像装置の
動作を説明するフローチャートである。
【図20】 この発明に係る実施の形態4のルックアッ
プテーブルにおける電荷蓄積時間、アンプ利得及び被写
体照度の関係を説明する図である。。
【図21】 従来の撮像装置の構成図である。
【図22】 従来の撮像装置の露出制御のための測光エ
リアを示す図である。
【図23】 従来の撮像装置の構成図である。
【符号の説明】
1 CCD、 2 アンプ、 3 A/Dコンバータ、
4 タイミングジェネレータ、5 演算手段、 6
制御手段、 7 LUT、 8 レンズ、 9 D/A
コンバータ、20 レンズ、 21 絞り、 22 駆
動回路、 23 撮像デバイス、24 プリアンプ、2
5 可変利得アンプ、 26 A/Dコンバータ、 2
7 同期分離回路、28 切り替え回路、 29 切り
替え制御回路、 30 積算回路、31 異常判別回
路、 32 平均値算出回路、 33 比較回路、 3
4目標メモリ、40 測光センサ用レンズ、 41 測
光センサ、 42 A/Dコンバータ、43 レンズ、
44 絞り、 45 撮像素子、 46 可変利得ア
ンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/225 - 5/247

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像素子を用いた撮像の露出量を調整す
    る露出調整手段と、 前記撮像素子より得られた信号に基づいて演算を行う演
    算手段と、 前記露出調整手段を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、 第1の撮像の露出量より第1の補正量だけ露出量を増加
    又は減少させて第2の撮像を行い、 前記演算手段の演算結果に基づき第2の撮像について露
    出の過不足を判断し、 第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出量を
    増加させたものである場合に第2の撮像が露出不足と判
    断されたときは、第1の補正量より大きい第2の補正量
    だけ露出量を増加させて第3の撮像を行うように前記露
    出調整手段を制御し、 第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出量を
    増加させたものである場合に第2の撮像が露出過度と判
    断されたときは、第1の補正量より小さい第2の補正量
    だけ露出量を減少させて第3の撮像を行うように前記露
    出調整手段を制御し、 第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出量を
    減少させたものである場合に第2の撮像が露出過度と判
    断されたときは、第1の補正量より大きい第2の補正量
    だけ露出量を減少させて第3の撮像を行うように前記露
    出調整手段を制御し、 第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出量を
    減少させたものである場合に第2の撮像が露出不足と判
    断されたときは、第1の補正量より小さい第2の補正量
    だけ露出量を増加させて第3の撮像を行うように前記露
    出調整手段を制御することを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 撮像素子の電荷蓄積時間を調整する露出
    調整手段と、 前記撮像素子より得られた信号に基づいて演算を行う演
    算手段と、 電荷蓄積時間を時間が長い順又は短い順にアドレスの上
    位番地から順に設定したテーブルと、 前記露出調整手段を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記テーブルのn番地(nは整数)に
    設定された電荷蓄積時間にて第1の撮像を行い、 前記演算手段の演算結果に基づいて第1の撮像の際の露
    出の過不足を判断し、前記第1の撮像の際の露出が過分であるときは、 前記テ
    ーブルのn番地に露出を補正する値m(mは整数)を加
    えた(n+m)番地に設定された電荷蓄積時間第2の
    撮像を行い、前記第1の撮像の際の露出が不足であるときは、前記テ
    ーブルn番地から前記mを減じた(n−m)番地に設定
    された電荷蓄積時間で第2の撮像を行い、 前記演算手段の演算結果に基づいて前記第2の撮像の際
    露出の過不足を判断し、 前記第2の撮像の際の露出が過分であって、かつ当該第
    2の撮像の際の露出の過不足判断が前記第1の撮像の際
    露出の過不足判断と同じときは、前記テーブルの(n
    +2×m)番地に設定された電荷蓄積時間第3の撮像
    を行い、 前記第2の撮像の際の露出が過分であって、かつ当該第
    2の撮像の際の露出の過不足判断が前記第1の撮像の際
    露出の過不足判断と異なるときは、前記テーブルの
    (n+m/2)番地に設定された電荷蓄積時間にて第3
    の撮像を行い、 前記第2の撮像の際の露出が不足であって、かつ当該第
    2の撮像の際の露出についての過不足判断が前記第1の
    撮像の際の露出についての過不足判断と同じときは前記
    テーブルの(n−2×m)番地に設定された電荷蓄積時
    間で第3の撮像を行ない、 前記第2の撮像の際の露出が不足であって、かつ当該第
    2の撮像の際の露出についての過不足判断が前記第1の
    撮像の際の露出ついての過不足判断と異なるときは前記
    テーブルの(n−m/2)番地に設定された電荷蓄積時
    間で第3の撮像を行 うように前記露出調整手段を制御す
    ることを特徴とする撮像装置。
  3. 【請求項3】 テーブルのp番地、(p+1)番地及び
    (p+2)番地(pは整数であって、テーブルの最下位
    番地≦p≦テーブルの最上位番地−2)に設定された電
    荷蓄積時間が、 (p番地に設定された電荷蓄積時間/(p+1)番地に
    設定された電荷蓄積時間)=((p+1)番地に設定さ
    れた電荷蓄積時間/(p+2)番地に設定された電荷蓄
    積時間) の関係を有することを特徴とする請求項2に記載の撮像
    装置。
  4. 【請求項4】 露出調整手段は撮像素子が出力する信号
    を増幅する回路を備え、 テーブルは、電荷蓄積時間及び前記増幅回路の増幅率を
    撮像の際に露出量が大きくなる順又は小さくなる順に設
    定したものであることを特徴とする請求項2に記載の撮
    像装置。
  5. 【請求項5】 第1の撮像時の露出量より第1の補正量
    だけ露出量を増加又は減少させて第2の撮像をすること
    により得られた信号に基づいて演算を行い、 この演算結果に基づいて第2の撮像についての露出の過
    不足を判断し、 第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出量を
    増加させたものである場合に第2の撮像が露出不足と判
    断されたときは、第1の補正量より大きい第2の補正量
    だけ露出量を増加させて第3の撮像を行い、 第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出量を
    増加させたものである場合に第2の撮像が露出過度と判
    断されたときは、第1の補正量より小さい第2の補正量
    だけ露出量を減少させて第3の撮像を行い、 第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出量を
    減少させたものである場合に第2の撮像が露出過度と判
    断されたときは、第1の補正量より大きい第2の補正量
    だけ露出量を減少させて第3の撮像を行い、 第2の撮像が第1の撮像より第1の補正量だけ露出量を
    減少させたものである場合に第2の撮像が露出不足と判
    断されたときは、第1の補正量より小さい第2の補正量
    だけ露出量を増加させて第3の撮像を行うようにしたこ
    とを特徴とする撮像装置の露出制御方法。
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