JP3498076B2 - 電解式オゾン水製造装置 - Google Patents
電解式オゾン水製造装置Info
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Description
装置に関するもので、さらに詳しくは、水を電気分解し
て、オゾンが溶存した水(以下、オゾン水という。)を
得るようになした電解式オゾン水製造装置に関するもの
である。
ン曝気法と、水を電気分解する電解法(電解式)とが知
られており、オゾン曝気法は無声放電電界中に酸素ガス
(空気を原料とすることもある。)を通過させて、酸素
をオゾン化して高濃度のオゾンガスを作り、このオゾン
ガスと水とを気液接触させて、オゾンを水に溶解するよ
うになしている。しかし、この方法は設備が大型(無声
放電のため高電圧が必要となるので大型な電源装置が必
須となる。)で、しかも高濃度のオゾンガスを一旦発生
させてから水中に溶解させるので、人体に有害なオゾン
ガス漏洩の危険性があり、さらに、得られたオゾン水
は、水中に未溶解の気相のオゾンが相当量残存してお
り、このオゾンが使用場所で空気中に放出させることも
あるので、オゾン臭いという問題点を有すると共に、オ
ゾン水を利用する場所の空気をこの放出されるオゾンで
汚染するという問題点を有している。
気分解して陽極電極側に発生する酸素中にオゾンが混入
するので、このオゾンを電解中の水に直接溶解させるよ
うになしたものである。なお、従来この電解式オゾン水
製造装置で、電気分解用の両電極間に薄いイオン交換膜
を介在させ、電気分解を効率化するとオゾン濃度が高く
なり、陽極電極にはオゾン生成触媒機能を有した白金等
を使用するとオゾンの発生効率が高まることも知られて
いる。
とすると、より効率的な電気分解が生ずることも知られ
ており、従来は、平板状のイオン交換膜の両面に金網製
の白金電極等を重ねて、陽極電極側を水が電極とイオン
交換膜の露出面との双方に接して流過するようになした
方式のオゾナイザ(以下、平板式電解オゾナイザとい
う。)が最も効率的な電解式オゾン水製造装置と言われ
ている。
ゾンが直ちに水に溶解されるので、オゾンガス漏洩の危
険性は前記オゾンガス曝気法に比べて少なく、装置も小
型化されるという利点を有するも、得られるオゾン水の
オゾン濃度がなお低いと言う問題点を有している。本発
明者等は過去に、この問題点を解決すべく種々の提案を
行い、原料水を細い流路を通しつつ電気分解したり、金
網状の電極をその面と直交方向でなく、金網を構成する
波状に屈曲する針金部を複雑に潜り抜けて、該金網の面
と平行方向に原料水を流過するようになすことで、オゾ
ン濃度の高いオゾン水を得ることが可能となったが、こ
の方式では細い流路に水を無理矢理通すため、圧力損出
が非常に大きく、原料水の圧送装置が大型化し、消費電
力も大きくなるという問題点を有していた。
も、微小な気泡状のオゾンが微量ではあるがオゾン水中
に懸濁・残存し、得られた直後のオゾン水はオゾン臭が
あり、クリーンルームや診察室等の密閉空間での使用に
疑問が生ずるとの指摘がなされている。
無声放電オゾンガス溶解法に比べ装置が簡略である特長
はあるも、電源装置になお数十アンペアと言った大電流
が必須とされており、近時要求の高まってきた家庭用や
美容用等の小型化用途には適さないという問題点を有し
ている。すなわち、小電力電源を使用し、小型化のため
電気分解用の電極面積を小さくしたところ、得られるオ
ゾン水のオゾン濃度が極端に低下してしまい小型化が実
現できないでいる。この理由を調査したところ、小型化
すると原料水を小さい面積の電極面に効率的に接触させ
る均一流となすことが従来法では至難であり、オゾン発
生効率が極端に低くなるのがその主な原因であった。さ
らに、小面積の陽極電極では、接触時間が短いことも無
論であるが、気液接触が不充分になり易く、そのために
未溶解のオゾンガスの気泡がオゾン水中に懸濁しオゾン
臭が生じ、同時にオゾン水発生効率がその分低くなるこ
とも判明した。
置の要望は、日々高まっており、低電力でオゾン水が得
られれば、湖沼等の浄化用に浮体上の太陽電池と組み合
わせた水質浄化装置の実用化も可能となり、また、離島
や山頂をはじめとする雨水利用においても太陽電池駆動
のオゾン水殺菌装置を設置することも可能となり、環境
浄化などに大きく貢献できるものである。
問題点及び要望に鑑み、小型で製造が容易で、さらに
は、オゾン水中に懸濁する微小オゾン気泡までをもオゾ
ン水中に効率的に溶解して、高濃度のオゾン水が小さな
圧力損失で得られる電解式オゾン水製造装置を提供する
ことを課題としたものである。
め、本発明は、断面円形のオゾナイザ本体20の周面の
一部又は全部を、イオン交換膜11の内面にオゾン発生
触媒機能を有する白金等の金属製で金網状等の多孔面状
となした陽極電極12を重ね、該イオン交換膜11の外
面には耐食金属製で金網状等の多孔面状となした陰極電
極13を重ねた電解発生面部10となし、上記オゾナイ
ザ本体20には、原料水の流入口21とオゾン水流出口
22とを設けると共に、該オゾナイザ本体20内の原料
水が旋回して、前記電解発生面部10に旋回する原料水
が遠心力で圧接して流過するようになした旋回流発生装
置30を設けてなる技術的手段を講じたものである。
は、電解発生面部10に接する水が電気分解され、陽極
電極12側に酸素が発生し、この発生する酸素の一部が
オゾン化して、オゾンは水に溶け易いので、直ちに水中
に溶解してオゾン水が得られる作用を呈するのは従来の
平板式の電解式オゾン水製造装置と同じである。
形のオゾナイザ本体20の周面の一部又は全部を形成
し、旋回流発生装置30がオゾナイザ本体20内の原料
水を旋回して、前記電解発生面部10に旋回する原料水
が遠心力で圧接して流過するようになしているので、電
解発生面部10では第一の作用として、原料水の流速が
早くなり、発生した酸素及びオゾンを、発生場所より即
座に別の場所に移動し、円滑な電気分解を持続させオゾ
ン発生効率と、オゾン溶解効率を向上する作用を呈す
る。また、第二の作用として電解発生面部10に近接す
る部位の水は旋回流で遠心力を受け圧力(局所的内圧)
が高まり、オゾンの溶解度を向上する作用を呈するもの
である。
ナイザ本体20の周面の一部又は全部を、イオン交換膜
11の内面にオゾン発生触媒機能を有する白金等の金属
製で金網状等の多孔面状となした陽極電極12を重ね、
該イオン交換膜11の外面には耐食金属製で金網状等の
多孔面状となした陰極電極13を重ねた電解発生面部1
0となし、上記オゾナイザ本体20には、円形の中心軸
上に原料水の流入口21を、円形の接線方向にオゾン水
流出口22を設け、さらに、該オゾナイザ本体20内に
は該流入口21より原料水を吸引してオゾン水流出口2
2より圧送排出する回転翼31とその駆動源32とから
なる旋回流発生装置30を設け、この回転翼31で吸引
された原料水が該オゾナイザ本体20内を旋回して前記
電解発生面部10に遠心力で圧接して流過するようにな
した技術的手段を講じたものである。
加えて、旋回流発生装置30を回転翼31とその駆動源
32とで構成したので、該回転翼31の回転数で、原料
水の所望の流速と遠心力とを得ることができる作用を呈
するものである。
ナイザ本体20の周面の一部又は全部を、イオン交換膜
11の内面にオゾン発生触媒機能を有する白金等の金属
製で金網状等の多孔面状となした陽極電極12を重ね、
該イオン交換膜11の外面には耐食金属製で金網状等の
多孔面状となした陰極電極13を重ねた電解発生面部1
0となし、上記オゾナイザ本体20には、円形の接線方
向に原料水流圧入口21aを適所にオゾン水流出口22
を設け、この原料水流圧入口21aよりオゾナイザ本体
20内に圧送される原料水が、該オゾナイザ本体20内
を旋回して前記電解発生面部10に遠心力で圧接して流
過するようになした技術的手段を講じたものである。
加え、円形の接線方向に原料水流圧入口21aを適所に
オゾン水流出口22を設け、この原料水流圧入口21a
よりオゾナイザ本体20内に圧送される原料水が、該オ
ゾナイザ本体20内を旋回して前記電解発生面部10に
遠心力で圧接して流過するようになしたので、すなわ
ち、請求項1の旋回流発生装置30を円形の接線方向に
設けた原料水流圧入口21で構成してなるので、原料水
として商用水道水等の圧力水が使用できる場合は、何ら
動力源を使用することなく、旋回流が得られる作用を呈
するものである。
から他端に原料水が流過するようになした円筒状のオゾ
ナイザ本体20の周面の一部又は全部を、イオン交換膜
11の内面にオゾン発生触媒機能を有する白金等の金属
製で金網状等の多孔面状となした陽極電極12を重ね、
該イオン交換膜11の外面には耐食金属製で金網状等の
多孔面状となした陰極電極13を重ねた電解発生面部1
0となし、上記オゾナイザ本体20内には、軸方向に流
過する原料水を旋回流となすヒネリ翼体33よりなる旋
回流発生装置30を収納し、このヒネリ翼体33で該オ
ゾナイザ本体20内を流過する原料水が旋回するように
なし、この旋回によって前記電解発生面部10に遠心力
で圧接して流過するようになした技術的手段を講じたも
のである。
ヒネリ翼体33よりなる旋回流発生手段30を利用した
ので、前記請求項3と同様に原料水として商用水道水等
の圧力水が使用できる場合は、何ら動力源を使用するこ
となく、旋回流が得られる作用を呈するものである。
細に説明する。図中、20が発明電解式オゾン水製造装
置のケーシング部を構成するオゾナイザ本体である。こ
のオゾナイザ本体20は断面円形となしてある。すなわ
ち、該オゾナイザ本体20は、図1乃至図3実施例では
略円盤容器状に、図4実施例では円形パイプ状となして
ある。
一部又は全部を、イオン交換膜11の内面にオゾン発生
触媒機能を有する白金等の金属製で金網状等の多孔面状
となした陽極電極12を重ね、該イオン交換膜11の外
面には耐食金属製で金網状等の多孔面状となした陰極電
極13を重ねた電解発生面部10となしてある。すなわ
ち、この電解発生面部10は、図3に最も明らかに示す
ように、両電極12,13間に直流電圧を印加し陽極電
極12側を原料水に接触させると、該原料水が電気分解
される従来の電解式オゾン水製造装置の電解部と同じも
のである。
ン(登録商標)膜等が使用でき、この種イオン交換膜1
1は固体ではあるが電解質で、電気分解の陽極電極12
と陰極電極13とをこのイオン交換膜11の両面に重ね
ることで、両者の距離を近づけることが可能となり、低
電圧での激しい電気分解が可能となることは従来知られ
た技術である。また、上記陽極電極12と陰極電極13
とは、イオン交換膜11と接触する部位と接触してない
部位との界面部位で最も電気分解が発生し易いので、金
網状あるいは多数の通孔やスリット等を設けた板等の多
孔面状のものを使用することが望ましいことも従来知ら
れている。
とは、その材質は耐食性金属であればよいが、白金、
金、銀等を使用すると触媒機能でオゾン発生効率が高ま
ることが経験上知られている。なお、チタンの網に白金
をメッキしたものは耐食性に優れオゾン発生効率も高い
もので、また長時間使用しても白金が溶け出ることが無
く実用的には白金製と同等に取扱えるものであった。
水の流入口21とオゾン水流出口22とを設けると共
に、該オゾナイザ本体20内の原料水が旋回して、前記
電解発生面部10に旋回する原料水が遠心力で圧接して
流過するようになした旋回流発生装置30を設けてな
る。すなわち、上記オゾナイザ本体20を断面円形とな
した理由は、このオゾナイザ本体20内で原料水を旋回
させるためで、原料水を旋回流発生装置30によってそ
の内周面に沿わせて旋回するようになしている。
種々の方式のものが知られており、図1及び図2実施例
では、いわゆる遠心ポンプを応用したもので、円盤状の
オゾナイザ本体20(所定の厚みを有した容器状)の円
形の中心軸上に原料水の流入口21を、円形の接線方向
にオゾン水流出口22を設け、さらに、該オゾナイザ本
体20内には該流入口21より原料水を吸引してオゾン
水流出口22より圧送排出する回転翼31とその駆動源
32とからなる旋回流発生装置30を、該オゾナイザ本
体20の円形部と略同芯状に設けてなる。この回転翼3
1の形状は種々のもの(平板であったり図示例のように
湾曲板等)が用意されているが、放射状の複数の回転翼
31,31,31・・・で構成され、この回転翼31,
31,31・・・が回転(図1矢印P1方向に回転)す
ることで、流入口21より供給される(図1の手前から
奥方向に供給されるものであるが、積極的に圧送する必
要性はない、原料水が流入口21及びオゾナイザ本体2
0内に満たされていればよい。)原料水が、図1に矢印
P1,P1,P1・・・で示すように順次遠心方向に送
り出され、やがてオゾナイザ本体20の内周面に沿って
矢印P2,P2,P2・・・に示すように旋回して、さ
らには、接線方向のオゾン水流出口22より、矢印P3
で示すように噴出する(吐き出される)ようになしてあ
る。
の接線方向に原料水流圧入口21aを適所にオゾン水流
出口22を設け、この原料水流圧入口21aよりオゾナ
イザ本体20内に圧送される原料水が、該オゾナイザ本
体20内を旋回して前記電解発生面部10に遠心力で圧
接して流過するようになしたものである。すなわち、本
実施例では、特に、旋回流発生装置30を設けることな
く接線方向に設けた原料水流圧入口21aで旋回流を発
生するようになしたものである。
水等の、予め圧力水が得られる場合に好適で、オゾン水
流出口22は複数設けても差し支えない。そして、図3
では、該オゾン水流出口22を旋回流を乱さないように
原料水流圧入口21aとは反対側に接線方向に向けて対
設してなるが、このオゾン水流出口22は必ずしも接線
方向に向ける必要性はなく、オゾナイザ本体20の適所
に(例えば、図3の奥方向に向かうように)設ければよ
い。なお、図3において、23は整流体で確実な旋回流
が発生しやすくするためのものである。
断面円形で、一端から他端に(図4上端側から下端側に
向けて)原料水が流過するようになした円筒状となし、
該オゾナイザ本体20内に収納する旋回流発生装置30
は、軸方向に流過する原料水を旋回流となすヒネリ翼体
33で構成している。このヒネリ翼体33は、従来円筒
状の流路を直進方向に流れる流体にヒネリを与えて旋回
させるもので、主として流体を混合する目的で使用さ
れ、スタテックミキサーと称されるものを利用すればよ
い。そして、流体(原料水)はこのヒネリ翼体33部位
を通過することで旋回流となるもので、図示例では下方
に向かって流れる原料水が該ヒネリ翼体33部位を通過
するとその下方部位からは旋回流となるものである。
原料水圧入口21aに原料水を供送可能となし、陽極電
極12と陰極電極13とに直流電圧を印加する。する
と、陽極極電極12側では原料水が電気分解され、酸素
とオゾンとが発生し、発生したオゾンが酸素より水に溶
けやすいので、原料水中に溶け込み原料水がオゾン水と
なる。なお、前記電解発生面部10の外面側(陰極電極
13側)はそのまま大気中に露出したままにしても、陽
極電極12と陰極電極13とに直流電圧を印加すると原
料水の一部はイオン交換膜11を通過して多少陰極電極
側に移動するので、電気分解は発生して、オゾン水を得
ることができるものである。
(陰極電極13側)も別水系の水に浸しておくと、電気
分解がより効率的に発生するもので、図3例では、陰極
電極13側をタンク40で覆い、このタンク40には水
を充填し開口部に水素分解触媒41を設けてなる。ま
た、このタンク40に電解液を収容しておくと、原料水
に水道水等の硬水を使用しても、カルシウムイオン等が
イオン交換膜11の表面で陽極電極12と陰極電極13
との間に析出せず、長時間運転しても電極部が汚染され
ないようになるものである(先に特願2000−256
852等として提案済み)。本実施例のイオン交換膜
(米国デュポン社製、商品名ナフィオン450)は、電
気分解においてカルシウムイオンとマグネシウムイオン
とは、陽極側よりイオン交換膜11を通って陰極側に移
動するものであった。そして、該カルシウムイオンとマ
グネシウムイオンとが陰極側に移動すると、同時に移動
してきた水素はガス化して連続的にイオン交換膜11よ
り分離して容易に放出されるが、カルシウムイオンとマ
グネシウムイオンとは滞留して、イオン交換膜11と陰
極電極13との周辺に堆積して、やがてカルシウムやマ
グネシウムの堆積層が、電気分解用の電流の通過を妨害
するものである。その結果、この種電気分解式オゾン水
製造装置では、電気分解の進行に伴って電気抵抗値が増
大するものであった。なお、カルシウムイオンとマグネ
シウムイオンとがイオン交換膜11の陰極電極13側よ
り放出し難いため、カルシウムイオンとマグネシウムイ
オンとのイオン交換膜11内での円滑な移動が阻害され
陽極側のイオン交換膜11の表面と陽極電極12との周
辺にもカルシウムイオンとマグネシウムイオンとが堆積
するものであった。
側より、カルシウムイオンとマグネシウムイオンとを効
率的に放出させ、これらカルシウムイオンとマグネシウ
ムイオンとの円滑な移動条件を整えれば堆積が阻止でき
るものと確信して、イオン交換膜11の陰極側に純水を
洗浄水として循環して陰極側の洗浄を継続してみたが、
カルシウムイオンとマグネシウムイオンとは純水中には
ほとんど移動しなかった。しかし、この洗浄水(必ずし
も循環させる必要性は無い。)を塩化ナトリウム水溶液
等の電解質となしたところ、カルシウムイオンとマグネ
シウムイオンとが該洗浄水中に効率的に移動する作用を
呈することが確認されたものである。
料水を使用しなくてはならないが、イオン交換膜11を
使用した場合は、このイオン交換膜11が電解質として
機能するため純水を使用しても電解は発生する。しか
し、純水を原料水として使用するのは煩雑であるので、
容易に入手できる商用水道水等の硬水が使用できれば便
利で、電気分解も純水よりはより効率的に生ずる。しか
し、イオン交換膜11を使用した電気分解で硬水を原料
水とした場合、電極とイオン交換膜との境界部位にカル
シウムイオンとマグネシウムイオンとが堆積する傾向を
有する。そこで、本実施例のタンク40に塩化ナトリウ
ム等を溶解した電解質の水(塩化ナトリウム等を溶解し
て伝導率が300μS・cmマイクロシーベルト・セン
チメートル以上の電解質の水)を収納すると、電気分解
に際して原料水中のカルシウムイオンとマグネシウムイ
オンとがイオン交換膜11を通過して、タンク40内の
電解質の水に順次溶け込み、電極部位にカルシウムイオ
ンとマグネシウムイオンとが堆積すのを防ぐことができ
るものである。
ナイザ本体20の周面の一部又は全部を、イオン交換膜
11の内面にオゾン発生触媒機能を有する白金等の金属
製で金網状等の多孔面状となした陽極電極12を重ね、
該イオン交換膜11の外面には耐食金属製で金網状等の
多孔面状となした陰極電極13を重ねた電解発生面部1
0となしてあるのは請求項1と同じ構成である。
には、円形の中心軸上に原料水の流入口21を、円形の
接線方向にオゾン水流出口22を設け、さらに、該オゾ
ナイザ本体20内には該流入口21より原料水を吸引し
てオゾン水流出口22より圧送排出する回転翼31とそ
の駆動源32とからなる旋回流発生装置30を設け、こ
の回転翼31で吸引された原料水が該オゾナイザ本体2
0内を旋回して前記電解発生面部10に遠心力で圧接し
て流過するようになしたたものである。すなわち、本発
明はオゾナイザ本体20と回転翼31とを従来のいわゆ
る遠心ポンプを応用して実現したものである。
例を説明すると、オゾナイザ本体20は外径60mm、
幅を25mmのものを使用し、その外周面部位に10c
m2の電解発生面部10を配設した。この電解発生面部
10は、陽極電極12に55メッシュの白金製金網と、
この陽極電極を抑える厚み0.8mmのチタン製で開口
率50%以上の網状に小孔を多数開けたグレーチング板
を周面に合わせて湾曲したもの(図示せず)を使用し、
上記イオン交換膜11は米国デュポン社製のナフィオン
(登録商標)450膜を使用し、その外側に陰極電極1
3として、80メッシュの白金金網を使用し、その外側
を0.6mmの厚みのグレーチング板(図示せず)で押
さえるようになした。
が、本実施例でも図3に示すタンク40を使用した。こ
のタンク40には塩化ナトリウム及びクエン酸を溶解し
た電解質の水(伝導率が300μS・cmマイクロシー
ベルト・センチメートル以上の電解質の水)を収納し
た。そして、図2に示す駆動源32に小型シールレス交
流100V電動機を使用し50サイクルで実回転数は約
1150r.p.m.であり、図示しない水槽よりの水
を吸わせたところ毎分約20リットルの能力で水がオゾ
ン水流出口22より流出した。この状態で両電極12,
13間に直流電源を印加したところ電圧9Vにおいて1
Aの電流が流れ、オゾン水流出口22でのオゾン濃度は
約1.8ppmであった。なお、このタンク40を使用
しない場合はオゾン濃度が運転当初数%低下するにすぎ
ないが、数十時間の連続運転でオゾン発生効率は半減す
る程度に極端に低下するものであった。
ゾン水は、食材や床の洗浄殺菌用に使用するのに、まさ
に最適・充分な能力で、比較のために、約20リッター
・分、1.5ppmの出力を持つ市販の電解式オゾナイ
ザー(平板式)を使用したところ、電圧約14Vにおい
て約15Aの電流が必要であった。従って、本発明は従
来装置に比べて動力消費が約半分という高効率・低動力
消費であり、電極に遠心水流が圧接して流れることが高
効率に貢献するものであるとの確信が得られた。
ナイザ本体20の周面の一部又は全部を、イオン交換膜
11の内面にオゾン発生触媒機能を有する白金等の金属
製で金網状等の多孔面状となした陽極電極12を重ね、
該イオン交換膜11の外面には耐食金属製で金網状等の
多孔面状となした陰極電極13を重ねた電解発生面部1
0となしてあるのは請求項1と同じ構成である。
には、円形の接線方向に原料水流圧入口21aを適所に
オゾン水流出口22を設け、この原料水流圧入口21a
よりオゾナイザ本体20内に圧送される原料水が、該オ
ゾナイザ本体20内を旋回して前記電解発生面部10に
遠心力で圧接して流過するようになしてある。すなわ
ち、本発明は圧力水を接線方向に供給することで、旋回
流を発生させるようになしたものである。
と、オゾナイザ本体20は直径60mm、厚み10mm
の図3図示例のものを使用し、電解発生面部10は前記
請求項2と同じ構成のもので5cm2のものを使用し
た。そして原料水流圧入口21aより、水道水を毎分4
リットル流入させ、両電極間に直流電圧を印可した。電
圧を6Vにしたところ約1.2Aの電流が流れ、オゾン
水流出口22出口でのオゾン濃度は約1.2ppmであ
った。比較のため通常の平板式のものを同じ電極構造で
試作して運転したところ、電流は僅か0.5Aしか流れ
ず、電極面積を小さくすることが非常に困難であること
が立証できた。なお、前記試作品で本発明実施例と同
じ、1.2Aの電流が流れるように、印加電圧をあげて
いったところ約11.5Vで1.2Aの電流が流れた。
しかし、この際のオゾン濃度は0.3ppmで本発明の
約1/4ののオゾン濃度にすぎなかった。
から他端に原料水が流過するようになした円筒状のオゾ
ナイザ本体20の周面の一部又は全部を、イオン交換膜
11の内面にオゾン発生触媒機能を有する白金等の金属
製で金網状等の多孔面状となした陽極電極12を重ね、
該イオン交換膜11の外面には耐食金属製で金網状等の
多孔面状となした陰極電極13を重ねた電解発生面部1
0となしてあるのは請求項1と同じ構成である。
内には、軸方向に流過する原料水を旋回流となすヒネリ
翼体33よりなる旋回流発生装置30を収納し、このヒ
ネリ翼体33で該オゾナイザ本体20内を流過する原料
水が旋回するようになし、この旋回によって前記電解発
生面部10に遠心力で圧接して流過するようになしてあ
る。すなわち、本発明は円筒流路を流過中の原料水をス
タテックミキサーで旋回流となすようにしたものであ
る。
ザ本体20にセラミック製内径11mmのパイプを使用
し、ヒネリ翼体33には外径約10mm長さ約25mm
で水を約360°回して旋回運動を起こさせるもの1枚
を利用した。そして、上記ヒネリ翼体33をオゾナイザ
本体20内に架装し、該ヒネリ翼体33の出口側に5m
mの間隔を持たせて、オゾナイザ本体20の周面部位に
電解発生面部10を設けた。この電解発生面部10は前
記と同じ構成で約3cm2のものを使用した。そして、
上部から水道水を毎分4リッター流し、両電極12,1
3間に6Vの直流電源を印加したところ電流は約0.8
Aであった。この電流は前記請求項2の具体的実施例に
比べて少ないが、その理由は旋回流の遠心力が少ないこ
とに起因するものと思われ、出口でのオゾン濃度は0.
7ppmであった。
は、十分に大腸菌やグラム陰性菌を短時間で殺菌できる
ものである。ちなみに空気原料の放電式オゾナイザーを
使用したオゾン水製造装置では、水温が10℃以下の低
い条件では0.5乃至0.6ppmのオゾン水が製造で
きるが、本発明では放電用の高電圧を使用しないで常温
(15〜25℃程度)で約0.7ppmのオゾン水が得
られ、電源は6V・1A以下でよく、水道の蛇口直結し
て運転できる簡易な構成で実現できるものである。
コンパクトなオゾン水製造装置を提供できるものであ
る。とくに、コンパクト化のために電極面積を小さくし
たオゾン水製造装置は、オゾン濃度が極端に低下して実
用化が困難とされたが、本発明では、旋回流を利用する
ことで、実用に支障のないオゾン濃度を前記具体的実施
例に示したように実現できる電解式オゾン水製造装置を
提供できるものである。
1の回転数を変化させることで、また、請求項3の発明
では原料水の供給圧を変化させることで旋回流の速度乃
至原料水の遠心力を調整でき、適宜な原料水の圧力と流
速とを得ることができる電解式オゾン水製造装置を提供
できるものである。
圧を変化させることで旋回流の速度乃至原料水の遠心力
を調整できるが、このヒネリ翼体33は意外と圧力損失
が大きく、簡単に原料水の供給圧を変化させてオゾン発
生効率を調整することは実用的ではないが、前記もした
ように構成が極めて簡易で、平板式に比べては充分実用
的な効率を有するので、その利用範囲は広く、利用価値
は極めて大きいものと思われる電解式オゾン水製造装置
を提供できるものである。
す正面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 断面円形のオゾナイザ本体(20)の周
面の一部又は全部を、イオン交換膜(11)の内面にオ
ゾン発生触媒機能を有する白金等の金属製で金網状等の
多孔面状となした陽極電極(12)を重ね、該イオン交
換膜(11)の外面には耐食金属製で金網状等の多孔面
状となした陰極電極(13)を重ねた電解発生面部(1
0)となし、 上記オゾナイザ本体(20)には、原料水の流入口(2
1)とオゾン水流出口(22)とを設けると共に、該オ
ゾナイザ本体(20)内の原料水が旋回して、前記電解
発生面部(10)に旋回する原料水が遠心力で圧接して
流過するようになした旋回流発生装置(30)を設けて
なる電解式オゾン水製造装置。 - 【請求項2】 断面円形のオゾナイザ本体(20)の周
面の一部又は全部を、イオン交換膜(11)の内面にオ
ゾン発生触媒機能を有する白金等の金属製で金網状等の
多孔面状となした陽極電極(12)を重ね、該イオン交
換膜(11)の外面には耐食金属製で金網状等の多孔面
状となした陰極電極(13)を重ねた電解発生面部(1
0)となし、 上記オゾナイザ本体(20)には、円形の中心軸上に原
料水の流入口(21)を、円形の接線方向にオゾン水流
出口(22)を設け、さらに、該オゾナイザ本体(2
0)内には該流入口(21)より原料水を吸引してオゾ
ン水流出口(22)より圧送排出する回転翼(31)と
その駆動源(32)とからなる旋回流発生装置(30)
を設け、この回転翼(31)で吸引された原料水が該オ
ゾナイザ本体(20)内を旋回して前記電解発生面部
(10)に遠心力で圧接して流過するようになした電解
式オゾン水製造装置。 - 【請求項3】 断面円形のオゾナイザ本体(20)の周
面の一部又は全部を、イオン交換膜(11)の内面にオ
ゾン発生触媒機能を有する白金等の金属製で金網状等の
多孔面状となした陽極電極(12)を重ね、該イオン交
換膜(11)の外面には耐食金属製で金網状等の多孔面
状となした陰極電極(13)を重ねた電解発生面部(1
0)となし、 上記オゾナイザ本体(20)には、円形の接線方向に原
料水流圧入口(21a)を適所にオゾン水流出口(2
2)を設け、この原料水流圧入口(21a)よりオゾナ
イザ本体(20)内に圧送される原料水が、該オゾナイ
ザ本体(20)内を旋回して前記電解発生面部(10)
に遠心力で圧接して流過するようになした電解式オゾン
水製造装置。 - 【請求項4】 断面円形で一端から他端に原料水が流過
するようになした円筒状のオゾナイザ本体(20)の周
面の一部又は全部を、イオン交換膜(11)の内面にオ
ゾン発生触媒機能を有する白金等の金属製で金網状等の
多孔面状となした陽極電極(12)を重ね、該イオン交
換膜(11)の外面には耐食金属製で金網状等の多孔面
状となした陰極電極(13)を重ねた電解発生面部(1
0)となし、 上記オゾナイザ本体(20)内には、軸方向に流過する
原料水を旋回流となすヒネリ翼体(33)よりなる旋回
流発生装置(30)を収納し、このヒネリ翼体(33)
で該オゾナイザ本体(20)内を流過する原料水が旋回
するようになし、この旋回によって前記電解発生面部
(10)に遠心力で圧接して流過するようになした電解
式オゾン水製造装置。
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JP2001286574A JP3498076B2 (ja) | 2001-09-20 | 2001-09-20 | 電解式オゾン水製造装置 |
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