JP3496458B2 - イオントラップ質量分析装置及びイオントラップ質量分析方法 - Google Patents

イオントラップ質量分析装置及びイオントラップ質量分析方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオントラップ質
量分析装置及び分析方法に係り、特に、高速高分解能で
イオンの質量を分析するのに好適なイオントラップ質量
分析装置及び分析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イオントラップ質量分析装置は、イオン
をトラップ場に蓄積し、種々の手法により、蓄積したイ
オンをトラップ場から放出し、検出することにより質量
分析する装置である。このイオントラップ質量分析装置
はイオンを蓄積して検出するので、高感度の分析が可能
であり、近年、広く開発されている。イオントラップ場
からイオンを放出するためには、いわゆる補助電界を利
用することが一般的である。補助電界によりイオンにエ
ネルギーを与えてイオンの振幅を大きくし、これによっ
て、トラップ場からイオンを放出する。ところで、補助
電界についても、多くの種類のものが提案されている。
例を挙げると、双極型補助交流電界と四重極型補助交流
電界である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】双極型補助電界は、例
えば、特開平2−103856 号公報に知られるように、イオ
ンの位置座標に依存しない電界を与えるものである。そ
のため、イオンの振幅が大きくなり速度が大きくなると
その分、抵抗が大きくなり、空間的な広がりが縮小す
る。このように、位置座標に対するばらつきを抑制する
ような作用があるので、イオンの放出が揃い、分解能が
高くなる。しかしながら、その反面、振幅が大きくなっ
たときに、速度が抑制されるので、イオンの出射に時間
がかかり、質量分析の走査速度が上げられないという不
都合も持ちあわせている。
【0004】一方、四重極補助交流電界は、例えば、米
国特許公報第3065640 号に知られるように、イオンの位
置座標に依存する電界を与えるものである。そのため、
イオンの振幅が大きくなり速度が大きくなるとその分、
さらに速度が大きくなる。従って、イオンの振幅が大き
くなるにつれて速度が速くなり、イオンの出射が迅速と
なり、質量分析の走査を速度が速くできる。その反面、
イオンの位置座標に依存するので、各イオンの速度のば
らつきが大きく成りやすく、空間的な広がりが増長され
る。そのため、位置座標に対するばらつきが大きくな
り、イオンの放出が揃わず、分解能が悪くなるという不
都合を持ち合わせている。
【0005】本発明の目的は、上記の問題点を解決し、
質量分析の走査速度を上げつつ、且つ、分解能の向上が
可能なイオントラップ質量分析装置(分析方法)を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、電極に交流電圧を印加してトラップ空
間内にイオンを捕獲し、前記捕獲したイオンにエネルギ
ーを与えて振幅を大きくする第1及び第2の補助電界を
形成し、前記第1の補助電界は前記第2の補助電界より
イオンの位置に対する振幅の影響が小さい電界であり、
前記第1の補助電界の印加の後に前記第2の補助電界を
印加するように構成した。
【0007】また、好ましくは、環状のリング電極と、
それを挟むように向かい合わせて配置した二つのエンド
キャップ電極を有し、リング電極とエンドキャップ電極
との間に直流電圧と高周波電圧のうち少なくとも高周波
電圧を主電源から印加することにより電極間空間に作ら
れる四重極電界中に安定に捕捉されるイオンのうち、検
出対象の質量対電荷比をもつイオンの軌道を、前記四重
極電界に比べて微弱な補助交流電界を生成させることに
より増幅させて、電極間空間から出射させ検出するイオ
ントラップ質量分析方法において、二つのエンドキャッ
プ電極にそれぞれ半位相ずらした交流電圧を印加して生
成される双極型補助交流電界と、二つのエンドキャップ
電極にそれぞれ同位相の交流電圧を印加するか、或いは
リング電極に補助交流電圧を印加して生成される四重極
型補助交流電界の2種類の補助交流電界に対し、ある決
められた時間内で時間的に双極型補助電界と四重極型補
助電界の印加を変えるように構成した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を用いて説
明する。まず、本発明の理解を容易にするために、双極
型補助交流電界と四重極型補助交流電界をそれぞれ説明
し、その後に、本発明の特徴部分を説明する。
【0009】イオントラップ型質量分析装置は、図2に
示すように、リング電極とそれを挟むように逆向きに配
置された二つのエンドキャップ電極から成る。各電極間
に直流電圧Uと高周波電圧VcosΩt が印加されて電極
間空間に四重極電界がつくられる。この電界中に捕捉さ
れたイオンの軌道の安定性は、装置の大きさ(リング電
極内径r0 )と電極に印加される、直流電圧U,高周波
電圧の振幅Vとその角周波数Ω、更に、イオンの質量対
電荷比m/Zによって与えられるa,q値によって定ま
る((1)式)。
【0010】
【数1】
【0011】ここで、zはイオンの電価数、mは質量、
eは素電荷を表す。イオントラップ電極間空間内で安定
軌道を与えるa,qの範囲を表した安定領域図を図3に
示す。この安定領域内に相当する全てのイオンは、電極
間空間内を安定に振動する。このとき、イオンは質量対
電荷比m/Zに応じて異なる周波数で振動している。通
常、この点を利用して、ある特定の周波数の補助交流電
界を四重極電極間空間に生成して、この補助交流電界と
共鳴するイオンだけの軌道を増幅させ四重極空間から出
射させて質量分離している。この質量分析対象イオンの
質量対電荷比m/Zをある範囲内で掃引して、試料を構
成する物質の質量分布を測定する。このとき、電極間空
間に生成させる補助交流電界には大きく分けて、双極型
補助交流電界と四重極型補助交流電界の二種類がある。
双極型補助交流電界は、二つのエンドキャップ電極にそ
れぞれ半位相ずらした交流電圧を印加して生成される。
一方、四重極型補助交流電界は、二つのエンドキャップ
電極にそれぞれ同位相の交流電圧を印加するか、或いは
リング電極に補助交流電圧を印加して生成される。次
に、四重極型捕助交流電界について、説明する。質量分
離するイオンの質量対電荷比m/Zを掃引する間、双極
型補助交流電界だけを生成して質量分析している。この
時、特に、二つのエンドキャップ電極間に各々半位相ず
らしたvdcosωdt の電圧を印加した理想状態での、双
極型補助交流電界のz成分(エンドキャップ電極方向成
分)大きさEd の近似式は次式で表される。
【0012】
【数2】
【0013】この式にはイオンの位置座標zが含まれて
いないため、双極型補助交流電界はイオンの位置にほと
んど依らない事がわかる。双極型補助交流電圧の波形を
図4に、このとき、共鳴するイオンの軌道及びこの時得
られるマススペクトルを数値解析した結果を図5,図6
に、分析の結果得られる質量分解能及びその分離に要す
る時間の関係を数値解析により求めた結果を図7に示
す。図5では、中心からの初期座標値が各々4×10-4
[m]と1×10-6[m]の二つのイオンの軌道を示し
ている。補助電界がイオンの位置に依らないことから、
どちらの軌道も、初期座標値によらず、時間に対しほぼ
線形的に増幅している。このとき、最初の初期座標の差
が次第に縮小されていることが分かる。これは、イオン
トラップ電極間空間に存在する中性ガスとの衝突による
抵抗力がイオンの速度に比例しているに起因していると
考える。質量対電荷比m/Zが等しいイオンは、初期座
標によらず、同じ周波数で振動する。従って、初期座標
値の大きいイオンは振動振幅が大きい分、速度が速く、
初期座標値の小さいイオンより抵抗力を大きく受けて、
位置座標の差、つまり空間的広がりが縮小すると考え
る。このように、双極型補助交流電界を用いた場合、イ
オン間の位置座標の差が縮められる効果がある。図6は
双極型補助交流電界を用いたとき、初期座標値の異なる
500個のイオンを図5の結果と同様に軌道解析し、エ
ンドキャップ電極から出射する時間分布を表している。
実際にイオントラップを運転する場合、ある時間内で、
ある一定の範囲の質量数を掃引するため、このような出
射時間分布図が質量スペクトル図に対応することにな
る。図6をみると、この位置座標の差が、つまり空間的
な広がりが小さくなるため、出射時間分布の広がりは小
さく、高い分解能分析が得られることがわかる。双極型
補助交流電界は、高分解能分析が可能であるため、これ
まで、双極型共鳴電界が採用されてきた。しかし、図7
をみると、双極型共鳴電界では、質量分析に要する時間
を非常に長くしなければ、高分解能が得られないことが
わかる。通常の質量分析においては、装置,回路処理な
どの簡便さのため、質量分離するイオンの質量対電荷比
m/Zの掃引速度を一定としている。このとき、高分解
能を必要とする場合、一イオン種に割り当てられる時間
を長く取る必要がある。つまり、双極型補助交流電界を
生成した場合、高分解能分析するためには、質量掃引時
間全体が非常に長くなる。
【0014】さらに、四重極型補助交流電界について説
明する。リング電極にvqcosωqtの電圧を或いは、二
つのエンドキャップ電極間に同位相のvqcosωqt を印
加した理想状態での、四重極型補助交流電界Eq のz成
分(エンドキャップ方向成分)大きさは次式の関係を持
つ。
【0015】
【数3】
【0016】図4〜図6と同様に、この場合の補助交流
電圧の波形を図8に、初期座標値の異なる二つのイオン
軌道及びこの時得られるマススペクトルを解析した結果
を図9,図10に示す。このとき、補助電界の大きさが
イオン座標値に依存するため、初期座標値が小さい、即
ち中心に近いところに位置するイオンに対しては、補助
電界が小さく共鳴効果があまり効かない。一方、初期座
標値が大きい、即ち中心から遠いところに位置するイオ
ンに対しては、補助電界が大きく共鳴効果が大きくな
る。つまり、イオンの位置座標値が大きければ、非常に
速く電極間空間から出射する事ができるが、イオンの位
置座標値が小さければ、出射に要する時間が非常に長く
なることがわかる。従って、イオン間の位置座標値の差
は、時間が経過するにつれ増大している。このように、
四重極型補助交流電界のみを生成した場合、低分解能分
析しか得られず、これまでもあまり採用されて来なかっ
た。更に、双極型と四重極型の補助交流電界を同時に重
畳印加する場合もある。このときの、電極に印加する補
助交流電圧の波形を図11に、初期座標値の異なる二つ
のイオン軌道及びこの時得られるマススペクトルを解析
した結果を図12,図13に示す。通常、四重極型補助
交流電界の角周波数は双極型の約2倍に設定している。
このとき、四重極型のみの場合に比べて、イオン間の反
発力による広がりは、多少緩和されるが、補助交流電界
を印加開始から四重極型補助電界を印加しているため、
初期の空間的広がりが広がる傾向にあるが、分析時間
は、双極型のみ、四重極型のみの補助電界を印加した場
合に比べ、短くなっている。
【0017】双極型補助交流電界印加法では、高分解能
質量スペクトルを得るためには、全体の質量掃引時間を
非常に長くしなければならない。このとき、1質量スペ
クトル取得に要する時間が長くなるばかりでなく、長い
時間イオンを電極間空間内に閉じ込めると、電極間空間
に存在する中性ガス分子との衝突による副次的な反応が
生じたり、他のイオンによる空間電荷の影響を受け、電
極間空間から出射するタイミングがずれる、つまり、質
量スペクトルの位置ずれ(マスシフト)が発生し、分析
精度が低下する危険性がある。
【0018】四重極型補助交流電界印加法では、高分解
能分析に限界があるので、一イオン種が割り当てられて
いる分析時間のうち、前半に空間的広がりを縮小する効
果がある双極型補助電界を、後半に、位置座標が大きけ
ればイオンを速く出射可能な四重極型補助電圧を更に重
畳するあるいは四重極型補助電界のみを印加することに
よって、空間的広がりを前半で縮小し、後半で短時間で
出射させ、高分解能分析を達成しながら摘量掃引の高速
化を図ると良い。
【0019】本発明の特徴部分(第一の実施例)につい
て説明する。図1において、イオントラップ型質量分析
装置全体の概略図である。リング電極6と、それを挟む
ように向かい合わせて配置された二つのエンドキャップ
電極7,8から構成される。試料源1から試料導入部2
を通って、電極間空間に注入される質量分析対象の試料
は、イオン生成用電子銃5から放出されエンドキャップ
電極7の中心口12を通って電極間空間に入射してきた
電子と衝突してイオン化される。ドライブ主高周波電源
4により、エンドキャップ電極7及び8とリング電極6
間に供給される直流電圧Uと高周波電圧VcosΩt によ
って、電極間空間に四重極電界が生成される。この中に
閉じ込められたイオンは安定に振動する。質量対電荷比
m/Zのイオンの軌道が、安定(イオンの振動振幅が一
定値を超えず、電極間空間内を振動する)か不安定(イ
オンの振動振幅が増大し、電極空間から出射するか、電
極に衝突する)かは、イオンが図3に示した安定領域或
いは不安定領域のどのa,q値に相当するかで決まる。
尚、各イオンのa,q値は(1)式の関係式から求めら
れる。
【0020】質量分析対象イオンの質量対電荷比m/Z
の測定範囲に基づいて、ドライブ主高周波電源4が電極
に与える電圧は、イオントラップの大きさや高周波電圧
の周波数等から制御部3で決定される。本実施例では、
ドライブ主高周波電圧として、直流電圧を印加せず高周
波電圧だけを印加する。このとき、図3の安定領域図で
は、a=0の直線上に相当するイオンは全て安定に捕捉
される。(1)式から明らかなように、イオンの質量対
電荷比m/Zが異なるとqの値も異なる。従って、a=
0の直線と安定領域の交わるqの範囲(0≦q≦0.90
8)に相当するイオンだけが安定にイオントラップ内に
捕捉される。このとき、各イオン種はその質量対電荷比
m/Zに応じて、異なる周波数で振動している。この点
を利用して、0≦q≦0.908 の範囲内のあるq値
(共鳴出射点)に相当するイオン種だけが共鳴する、微
少なある特定の周波数の補助交流電界を四重極電極間に
生成させ、対象イオン種を共鳴させ、中心口12または
検出口13を通って電極間空間から出射させる。検出口
13を通過してきたイオンに関しては検出器9によって
検出され、データ処理部10で処理される。特に、イオ
ントラップの大きさ(リング電極内径r0)とドライブ
主高周波電圧VcosΩtの角周波数Ωを一定とする場
合、(1)式よりドライブ主高周波電圧の振幅Vを掃引
することによって、質量共鳴出射させるイオン種(分析
対象の質量対電荷比m/Zを持つイオン)を掃引する。
このとき、制御部3では、一連の質量分離過程−試料の
イオン化,高周波電圧振幅の掃引(質量掃引)、及び補
助交流電圧の振幅及び印加の種類及びタイミング等の調
整,検出,データ処理−全体を制御している。
【0021】前述の通り、質量分離するイオンを共鳴出
射させ得る電極間空間に生成させる補助交流電界には大
きく分けて、双極型補助交流電界と四重極型補助交流電
界の二種類がある。双極型補助交流電界は、二つのエン
ドキャップ電極にそれぞれ半位相ずらした交流電圧を印
加して生成される。一方、四重極型補助交流電界は、二
つのエンドキャップ電極にそれぞれ同位相の交流電圧を
印加するか、或いはリング電極に補助交流電圧を印加し
て生成される。図1に示すように、双極型補助交流電圧
電源11aと四重極型補助交流電圧電源11bの二種類
の補助交流電圧用電源を持ち、四重極型補助交流電圧を
リング電極に印加する。繰り返しも含まれるが、各補助
交流電圧の印加方法を以下に示す。
【0022】例えば、質量掃引速度S[質量/sec ]が
一定で、質量分析範囲がM0[amu]からM1[amu]まで
である場合、質量掃引全体に要する時間Ts[sec]は、
s=(M1−M0+1)/Sで与えられ、各イオン種の質
量分析に割り当てられる時間ts[sec]はts=1/S
で与えられる。この各イオン種の質量分析に割り当てら
れる時間ts を、図14に示すように、前半t1 と後半
2 に分割する。前半t1 の間に、二つのエンドキャッ
プ電極にそれぞれ半位相ずらした補助交流電圧vdcosω
dt,−vdcosωdtを双極型補助交流電圧電源11aに
より印加する。更に、後半t2 の間に、二つのエンドキ
ャップ電極に同位相の補助交流電圧vqcosωqtを、或
いはリング電極に補助交流電圧vqcosωqtを四重極型
補助交流電圧電源11bにより重畳印加する。但し、双
極型補助交流電圧の角周波数ωdと双極型補助交流電圧
の角周波数ωqの間には、ωq=2×ωdの関係が成り立
つようにする。
【0023】本実施例における、印加する各補助交流電
圧の波形を図14に、初期座標値の異なる二つのイオン
軌道及びこの時得られるマススペクトルを解析した結果
を図15,図16に示す。但し、各イオン種の質量分析
に割り当てられる時間ts の前半t1 と後半t2 に分割
した時間配分を、t1=Ts/3,t2=(2・Ts)/3
のように設定した場合の解析結果である。図15から、
前半t1 では双極型補助交流電界のみを印加しているた
め、イオン軌道はイオンの位置座標によらず時間に対し
てほぼ線形的にゆっくり増幅し、その間イオントラップ
内に存在する中性ガスと衝突によりエネルギーを失う。
この衝突力の大きさはイオンの速度に比例するため、初
期座標値が大きい、つまり、振幅が大きいイオンほどそ
の振動速度が大きいため、強い抵抗力を受ける。従っ
て、初期の空間的広がりを縮小しながら、イオンの振幅
(位置座標)を大きくする効果があることがわかる。後
半t2 では双極型補助交流電界に加えて四重極型交流電
界を重畳印加している。この四重極型補助交流電界の大
きさはイオンの位置座標に比例する。図15から、前半
で初期の空間的広がりが縮小され、イオンの振幅(位置
座標)が大きくなっているため、四重極型補助交流電界
による共鳴力が大きく、イオンの位置座標の違い(空間
的広がり)を広げることなく、イオン軌道が急激に増幅
し出射することがわかる。この時得られるマススペクト
ル(図16)は、双極型補助交流電界のみを印加した場
合(図6)に得られる分解能とほぼ同程度の高い分解能
が得られ、かつ、イオンの出射時間(マススペクトルの
ピーク位置に相当)が約23%短くなっている。つま
り、一イオン種の分析時間を短縮できるため、全体的な
質量掃引時間も短縮できることが分かる。従って、本実
施例によれば、検出対象の質量対電荷比m/Zを持つイ
オンの質量分析に割り当てられている分析時間のうち、
前半に空間的広がりを縮小する効果がある双極型補助電
界のみを、後半に、位置座標が大きければイオンを速く
出射可能な四重極型補助電圧を更に重畳印加することに
より、高分解能分析を高速化可能となり、マスシフト
(マススペクトルの位置ずれ)等も回避することも期待
できる。
【0024】図20と図21を用いて、本実施例を用い
た場合のマスシフトの低減効果の数値解析結果を示す。
図20はリング電極内径r0 が1cm及び7mmのとき、得
られるマススペクトルの数値解析結果である。近年のイ
オントラップ型質量分析装置に対するニーズとして、質
量分析範囲を高質量数側へ拡大することがある。(1)式
より、そのための対策の一つに、イオントラップ電極サ
イズの縮小(リング電極内径r0 の縮小)がある。しか
し、この方法によると、空間電荷(他のイオン)の影響に
よるマスシフトが発生する危険性がある。図20の結果
から確かに、縮小サイズの場合の方が、マスシフトが大
きいことがわかる。マスシフトは、イオンがイオントラ
ップ電極間空間に閉じ込められている時間が長いほど、
空間電荷の影響を受けやすくなる。そこで、本実施例に
より、質量掃引時間全体を短縮させた場合と、従来の双
極型補助交流電界のみを印加した場合で、マスシフトを
数値解析した結果が図21である。これによると、リン
グ電極内径r0 が1cm,7mm,5.5mm のいずれの場合
も、本実施例によると、マスシフトが低下することがわ
かった。つまり、本実施例はマスシフト(マススペクト
ルの位置ずれ)を低減する効果があることを確認した。
【0025】次に、本発明の第二の実施例を図17を用
いて説明する。ここでは、図17に示すように、第一の
実施例と同様、双極型補助交流電圧電源11aと四重極
型補助交流電圧電源11bの二種類の補助交流電圧用電
源を持ち、四重極型補助交流電圧については、同位相の
四重極型補助交流電圧を二つのエンドキャップの両方に
印加する。本実施例と第一の実施例では、四重極型補助
交流電圧を印加する電極が異なるが、電極間空間に生成
される補助共鳴電界は同じであるため、本実施例におい
ても、第一実施例とほぼ同様な結果を得られることが期
待できる。
【0026】本発明の第三の実施例を図18を用いて説
明する。ここでは、図18に示すように、検出対象の質
量対電荷比m/Zを持つイオンの質量分析に割り当てら
れている分析時間のうち、前半に、空間的広がりを縮小
する効果がある双極型補助電界のみを、後半に、位置座
標が大きければイオンを速く出射可能な四重極型補助電
圧のみを印加する。本実施例においても、第一実施例と
ほぼ同様な結果を得られることが期待できる。
【0027】本実施例の第四の実施例を図19を用いて
説明する。図19は、第三の実施例のイオントラップ型
質量分析装置全体の概略図である。実施例1では、ガス
クロマトグラフィー(GC)などを試料源とする、イオ
ントラップの電極間でイオン化する場合のイオントラッ
プ型質量分析装置であるが、本実施例では、液体クロマ
トグラフィーなどを試料源として、外部で試料をイオン
化する場合のイオントラップ型質量分析装置である。本
発明は、補助交流電界の印加方法に関するものなので、
イオン化などの種類によらず適用可能で、上記の実施例
と同様の効果が期待できる。
【0028】本実施例では、検出対象の質量対電荷比m
/Zを持つイオンの質量分析に割り当てられている分析
時間のうち、前半に、空間的広がりを縮小する効果があ
る双極型補助電界のみを、後半に、位置座標が大きけれ
ばイオンを速く出射可能な四重極型補助電圧を更に重畳
印加或いは四重極型補助電圧のみを印加することによ
り、前半で、初期の空間的広がりが縮小され、イオンの
振幅(位置座標)が大きくなっているため、後半で、イ
オンの位置座標の違い(空間的広がり)を広げることな
く、イオン軌道が急激に増幅し出射する。この時得られ
るマススペクトルは、双極型補助交流電界のみを印加し
た場合に得られる分解能とほぼ同程度の高い分解能が得
られ、かつ、イオンの出射時間(マススペクトルのピー
ク位置に相当)が約23%短くなっている。つまり、一
イオン種の分析時間を短縮できるため、全体的な質量掃
引時間も短縮できる。従って、高分解能分析を高速化可
能となり、マスシフト(マススペクトルの位置ずれ)等
も回避することも期待できる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
質量分析の走査速度を上げつつ、且つ、分解能を向上で
きることが可能なイオントラップ型質量分析装置(分析
方法)を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例によるイオントラップ型質
量分析装置全体の概略図である。
【図2】イオントラップの各電極の断面図である。
【図3】イオントラップ内でのイオン軌道の安定性を決
定するa,q値の安定領域図である。
【図4】双極型補助交流電圧における、一つのエンドキ
ャップ電極に印加する補助電圧波形図である。
【図5】双極型補助交流電圧印加における、初期座標値
の異なる二つのイオン軌道の解析結果である。
【図6】双極型補助交流電圧印加のみによる、マススペ
クトルの解析結果である。
【図7】双極型補助交流電圧印加のみによる、質量分解
能とイオンが電極間空間からの出射に要する時間の関係
の解析結果である。
【図8】四重極型補助交流電圧における、リング電極或
いは二つのエンドキャップ電極に印加する補助電圧波形
図である。
【図9】四重極型補助交流電圧のみによる、初期座標値
の異なる二つのイオン軌道の解析結果である。
【図10】四重極型補助交流電圧のみによる、マススペ
クトルの解析結果である。
【図11】双極型補助交流電圧印加法と四重極型補助交
流電圧印加法を併用時の、エンドキャップ電極に半位相
ずらして印加する双極型補助交流電圧と、二つのエンド
キャップ電極またはリング電極に印加する四重極型補助
交流電圧の波形図である。
【図12】双極型補助交流電圧印加法と四重極型補助交
流電圧印加法を併用時の、初期座標値の異なる二つのイ
オン軌道の解析結果である。
【図13】双極型補助交流電圧印加法と四重極型補助交
流電圧印加法を併用時の、マススペクトルの解析結果で
ある。
【図14】本発明の実施例1の時間差を用いた双極型及
び四重極型補助交流電圧印加法を用いた場合の、エンド
キャップ電極に半位相ずらして印加する双極型補助交流
電圧と、二つのエンドキャップ電極またはリング電極に
印加する四重極型補助交流電圧の波形図である。
【図15】本発明の第一の実施例である、時間差を用い
た双極型及び四重極型補助交流電圧印加法を用いた場合
の、初期座標値の異なる二つのイオン軌道の解析結果で
ある。
【図16】本発明の第一の実施例である、時間差を用い
た双極型及び四重極型補助交流電圧印加法を用いた場合
の、マススペクトルの解析結果である。
【図17】本発明の第二実施例によるイオントラップ型
質量分析装置全体の概略図である。
【図18】本発明の第三実施例の時間差を用いた双極型
及び四重極型補助交流電圧印加法を用いた場合の、エン
ドキャップ電極に半位相ずらして印加する双極型補助交
流電圧と、二つのエンドキャップ電極またはリング電極
に印加する四重極型補助交流電圧の波形図である。
【図19】本発明の第四実施例によるイオントラップ型
質量分析装置全体の概略図である。
【図20】リング電極内径r0を変えた場合に得られる
マススペクトルの数値解析結果である。
【図21】イオントラップ内に存在するイオン数とマス
スペクトルの位置ずれ(マスシフト)の関係の数値解析
結果である。
【符号の説明】
1…試料源、2…試料導入部、3…制御部、4…ドライ
ブ主高周波電源、5…イオン生成用電子銃、6…リング
電極、7…電子銃側のエンドキャップ電極、8…検出器
側のエンドキャップ電極、9…検出器、10…データ処
理部、11a…双極型補助交流電圧用電源、11b…四
重極型補助交流電圧用電源、12…エンドキャップ電極
7の中心口、13…エンドキャップ電極8の検出口、1
4…イオン源、15…イオン輸送部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 勝博 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株式会社 日立製作所 計測器事業部内 (56)参考文献 特開 平8−287866(JP,A) 特開 昭63−313460(JP,A) 特表 平6−508469(JP,A) 特表 平7−502138(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 49/00 - 49/42

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極に囲まれたトラップ空間と、前記電極
    に交流電圧を印加して前記トラップ空間内にイオンを捕
    獲する電圧印加手段と、前記捕獲したイオンにエネルギ
    ーを与えて振幅を大きくする第1の補助電界を形成する
    第1の補助電界形成手段と、前記捕獲したイオンにエネ
    ルギーを与えて振幅を大きくする第2の補助電界を形成
    する第2の補助電界形成手段を有し、前記第1の補助電
    界は双極型補助電界であり、前記第2の補助電界は四重
    極型補助電界であり、前記第1の補助電界の印加の後に
    前記第2の補助電界を印加することを特徴とするイオン
    トラップ質量分析装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、検出対象の質量対電荷
    比m/Zを持つイオンが共鳴して電極間空間から出射す
    るまでの時間内で、双極型補助電界と四重極型補助電界
    を時間的にずらして交互に印加することを特徴とするイ
    オントラップ質量分析装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、一種類の検出対象の質
    量対電荷比m/Zを持つイオンの質量分析に割り当てら
    れた分析時間内で、双極型補助電界と四重極型補助電界
    を時間的にずらして交互に印加することを特徴とするイ
    オントラップ質量分析装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、所定の時間の前半を双
    極型補助交流電界のみを電極間に生成させ、後半に四重
    極型補助電界を重畳印加することを特徴とするイオント
    ラップ質量分析装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、所定の時間の前半は双
    極型補助交流電界のみを電極間に生成させ、後半は四重
    極型補助電界のみを生成させることを特徴とするイオン
    トラップ質量分析装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のイオントラップ型質量分
    析装置において、質量分離するイオンの質量対電荷比m
    /Zをある決められた範囲内で前記第1の補助電界又は
    前記 第2の補助電界により掃引することを特徴とするイ
    オントラップ質量分析装置。
  7. 【請求項7】環状のリング電極と、それを挟むように向
    かい合わせて配置した二つのエンドキャップ電極、前
    記環状のリング電極及び前記二つのエンドキャップ電極
    によりイオントラップ空間を形成し、エンドキャップ電
    極にそれぞれ半位相ずらした交流電圧を印加し双極型補
    助交流電界を形成する双極型補助電界形成手段を有し
    前記双極型補助交流電界を形成した後に四重極型補助交
    流電界を形成することを特徴とするイオントラップ質量
    分析装置。
  8. 【請求項8】環状のリング電極と、それを挟むように向
    かい合わせて配置した二つのエンドキャップ電極を有
    し、リング電極とエンドキャップ電極との間に直流電圧
    と高周波電圧のうち少なくとも高周波電圧を主電源から
    印加することにより電極間空間に作られる四重極電界中
    に安定に捕捉されるイオンのうち、検出対象の質量対電
    荷比をもつイオンの軌道を、前記四重極電界に比べて微
    弱な補助交流電界を生成させることにより増幅させて、
    電極間空間から出射させ検出するイオントラップ質量分
    析装置において、二つのエンドキャップ電極にそれぞれ
    半位相ずらした交流電圧を印加して生成される双極型補
    助交流電界と、二つのエンドキャップ電極にそれぞれ同
    位相の交流電圧を印加するか、或いはリング電極に補助
    交流電圧を印加して生成される四重極型補助交流電界の
    2種類の補助交流電界に対し、ある決められた時間内で
    時間的に双極型補助電界と四重極型補助電界の印加を変
    えることを特徴とするイオントラップ質量分析装置。
  9. 【請求項9】環状のリング電極を挟むように向かい合わ
    せて配置した二つのエンドキャップ電極によりイオント
    ラップ空間を形成し、エンドキャップ電極にそれぞれ半
    位相ずらした交流電圧を印加し双極型補助交流電界を形
    成し、前記イオントラップ空間に捕獲されたイオンのう
    ち、同じ質量対電荷比をもつイオン間の空間的分散を抑
    制し、前記双極型補助交流電界を形成の後に四重極型補
    助交流電界を形成することを特徴とするイオントラップ
    質量分析方法。
  10. 【請求項10】環状のリング電極と、それを挟むように
    向かい合わせて配置した二つのエンドキャップ電極を有
    し、リング電極とエンドキャップ電極との間に直流電圧
    と高周波電圧のうち少なくとも高周波電圧を主電源から
    印加することにより電極間空間に作られる四重極電界中
    に安定に捕捉されるイオンのうち、検出対象の質量対電
    荷比をもつイオンの軌道を、前記四重極電界に比べて微
    弱な補助交流電界を生成させることにより増幅させて、
    電極間空間から出射させ検出するイオントラップ質量分
    析方法において、二つのエンドキャップ電極にそれぞれ
    半位相ずらした交流電圧を印加して生成される双極型補
    助交流電界と、二つのエンドキャップ電極にそれぞれ同
    位相の交流電圧を印加するか、或いはリング電極に補助
    交流電圧を印加して生成される四重極型補助交流電界の
    2種類の補助交流電界に対し、ある決められた時間内で
    時間的に双極型補助電界と四重極型補助電界の印加を変
    えることを特徴とするイオントラップ質量分析方法。
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